南 東 北
(宮城・山形・福島)

現在、76軒掲載(うち22軒は閉店確認済)
★塩釜駅(JR東北本線)
「ベニーズ」  実食日:2018/4

  駅を出て、ロータリーを右に回り、信号を渡らずに右折して2分、左側にある「ヨークベニマル塩釜店」内。「どうせ道路を渡るのだから」と、ロータリー出口で信号を渡ってしまうと、途中に歩行者が横断できない交差点があるためかえって行きづらくなるので注意を。道路は、最後に渡るべし。フードコートのような体をなしているが、営業店舗はこの1軒のみ。そば・うどんだけでなくラーメンや各種スナックフードも手広く扱っている。席数がやや少なめなのだが、利用者は意外に多い。先客・後客とも10人前後いた。席だけ利用の人が見当たらなかったのは、有効な手段で規制されているためだろうか。訪問が平日の17時頃だったから、規制がなければ制服姿の高校生スマホマンで埋め尽くされそうなものだ。有人レジで先払い→プラ板番号札で呼び出し→下げ膳セルフ。
  麺は、乱切りタイプの冷凍麺。見たところ、3種類の太さの麺が混在しているようだ。赤茶の色合いはなかなか美味そうに見えるのだけれど、そばの香りはあまりない。ひと昔前の冷凍麺によくあったパターンだ。つゆは、濃縮希釈(聞いたわけではないが、原液とおぼしき液体が丼の縁に1滴付着していたので、まず間違いない)。出汁感弱く、平たい味。薬品臭のようなものが特段感じられなかっただけマシと言えるか。温そばメニューは、わかめ・天の2種類(どちらも410円)。冷メニューに、ざる378円とかき揚げ天ざる410円がある。実食は、天。天は冷凍かき揚げの注文後揚げとみられる。具材はタマネギ・ニンジン・春菊とオーソドックス。辛辣な言い方になってしまうが、総じて中の下。同じ中の下なら、もう少し個性が感じられると嬉しいのだけれど。メニュー数としては、そば・うどんよりもラーメンの方が多い。仙台に近い街らしいと言っていいのだろうか、からし味噌ラーメン594円がある。細かいところで減点材料となったのは、返却口付近の悪臭。生ゴミ系の臭気が立ち込めていた。残飯のストックが近くにあるのだろうか。こういうところは気をつけた方がいいと思う。


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★国府多賀城駅(JR東北本線)
「軽食ひまわり」  実食日:2017/5

  南口を出て直進4分、信号のある交差点角のスーパー「ヤマザワ多賀城店」内。駅からのアクセス路は、訪問時には造成中のような感じになっていて、車は通れない状態。将来的には駅前まで車道が延びて南口にもロータリーができる(北口側にはすでにロータリーが整備されている)のではないか、という雰囲気。「ヤマザワ多賀城店」はそれなりに売り場面積の広いスーパーではあるが、イオンとか西友のようなショッピングモール・ショッピングセンターではない。普通のスーパー。このような店舗に軽飲食店が入っているケースは、あまり多くない。国府多賀城駅の近くにあまり飲食店がないためだろうか。そう考えれば、駅への依存度がそれなりに高いと考えられる。店舗には間仕切りがなく、フードコートのような形式。ただし、他店舗はなく、営業しているのはこの1店だけなので、客席は占有ということになる。有人レジで先払い→プラ板の番号札で呼び出し。
  麺種は未確認。茹で麺という感じではなく、冷凍か生かで悩む。食感的には生麺を連想させるが、近年の冷凍技術向上でこのくらいの食感を出す冷凍麺も出てきているので、断言できない。そばの香りはほんのりという感じで、つゆになじみやすいもの。そのつゆは、酸味があるのにカツオっぽい香りではない。風味が飛んでいるということなのか、カツオではない食材に由来する酸味なのか。甘すぎず辛すぎずでバランス感は悪くないのだけれど、香りがないだけに全体的にのっぺりしているように感じてしまう。価格は税抜・税込どちらにしても端数が生じる不思議な設定。そばメニューは野菜かき揚げとざる(ともに税抜324円・税込349円)のみ。ラーメンの方がレパートリー豊富で、しかも安い。スタンダードな醤油ラーメンに相当する「ひまわりラーメン」は、268(289)円だ。ラーメンとミニカレーのセットでも、417(450)円。これはラーメンを食べた方がお得だなと感じつつも、初回はやはりそばを食べないとということで、野菜かき揚げそばを実食。かき揚げは、冷凍ものの注文後揚げ。アツアツなのは良いが、具材感や油の質・切れ方などを含めて総合的に考えると、まぁ並。総じて、麺は期待以上、つゆは期待以下、天は期待どおりという内容だった。
  ついでに、スナックメニューの中からフライドポテト121(130)円も食べてみた。エッジ部分を中心に花が咲いていて、ザクザクと強い食感。香ばしさとジャガイモの風味がバランスよく伝わり、期待以上に美味かった。麺・つゆ・天のいずれよりも好印象だった。割り箸・レンゲ・七味等は、受渡口のみにあり。訪問は、平日の15:30頃。席は半分くらい埋まっていたが、何も食べずに席だけ利用する人が多い印象。食べている人も数人いたけれど、そのほとんどがラーメンで、そば・うどんはあまり売れていない様子だった。私も、次回訪問時にはラーメンを注文してしまいそうな気がする。


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★仙台駅(JR東北本線・仙石線・仙山線、仙台市営地下鉄、東北新幹線)
「蔵王めん茶屋」  実食日:2005/9

  JR5・6番ホーム(東北本線上り)。仙台駅にはいくつかのブランドの駅そばが入っていて、巡る身としても楽しい。ただ、かつては「東北の王様」だった伯養軒が完全撤退してしまった(仙台駅1番ホームにあった店舗も消えていた)というのは、少し寂しい話である。もともとは「こけし亭」や「Men-Shop」のブランドも伯養軒が出していたのだが、これらはすでにNREグループの企業などに引き継がれている。そのため、「伯養軒」ブランドだけが消滅したという形になっている(駅弁部門は「ウェルネス伯養軒」として名前を残しているようである)。
  さて、この店は伯養軒とは無関係で、「㈱こばやし」という会社が経営している。東北では、旧伯養軒系以外の駅そばは割と珍しいので、貴重な存在であろう。この店は、地方にしては割と値段が安いのが特徴で、かけ250円、月見290円、天は310円である。それでいて、味覚的には水準以上。麺はモチモチしていて歯ごたえがいいし、カマボコが乗って彩りも鮮やか。三色えびかきあげとろろそばという変わりメニューも用意している(400円)。伯養軒なき今だからというと語弊があるが、応援したい店である。

※2008/12、再食。値上げしていました。現在は、かけ(250→)270円、月見(290→)320円、天(310→)330円、三色えびかき揚げ(400→)420円です。「三色」とはかき揚げが三色なのではなく、「かき揚げ+ワカメ+山芋」を指します。

※黒石つゆ焼きそばの専門店に変わっていました。当サイトでは、閉店扱いとします(2012/12、確認)。

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「葵」  実食日:2008/4



  最寄り出口は、地下鉄の南2番出口になるだろうか。出て左(狭い路地へ)、突き当たりを右へ1分左側。「仙台アメ横ビル」の並びにある。昼は立ちそば、夜は立ち飲みの店(夜でもそばを食べることはできる)。立ちそば・立ち飲みと言っても、ちゃんと椅子席もあるので、女性の一人客も結構入っているようだ。
  麺はあまり面白味のない丸麺。つゆは甘みが勝っているタイプ。やはり仙台を拠点とする上記「こばやし」のつゆに近い印象。これが仙台スタンダードなのだろうか。かけ250円、天350円という値段は、地方にしてはなかなか安い。変わりメニューに「葵そば」があり、仙台名物の牛タンが4切れも入る。肉厚だがじっくり煮込んであるので柔らかい。380円でこれが食べられるのは、旅行者にとっては非常にありがたいことなのではないだろうか。


※葵(牛たん)そばが消滅してしまいました。超残念! あまり売れなかったのでしょうか。というか、あまり観光客が入りそうにない場所柄なので、定番メニューの方が支持があるのかもしれません。駅構内の「杜」も、いろいろとご当地系メニューを発売しながら、結局は定番に落ち着いています。仙台では、あまり突飛なメニューは流行らないということでしょうか。旅人目線で見ると、とても残念なのですが。値段は少々上がっていて、たぬき330円、かけ280円、天(かき揚げ)380円になっています。セットメニューがいろいろあり、値段的にだいぶお得感があります。ミニ丼セットは480~500円、フル丼セットでも550~580円です。セットの麺はもり・かけを選べます。もりには「二八」の表示があるので、ぜひ試してみたいところです。外観的には、大きなメニュー看板が廃止され、幟が「ホッピー」になっていました。飲み客が多い店なのかもしれません(写真は左から2枚目。値-1点、付-3点。2015/9、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は右端が最新)。消費10%増税に伴い値上げをしていて、現在はかけ300円、天400円になっています。今回は入店していないので外のお品書きのみでの確認ですが、たぬきというメニューは記載がなくなっています。変わりメニューに、外一そば(冷のみ)480円、中華そば しじみ490円が登場しています。ミニ丼セットは500~530円、フル丼セットは各種600円になっています(2019/12、確認)。

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「杜」  実食日:2008/4

  JR在来線中央改札を出て左、切符売り場の隣。比較的新しそうな店で、中は広々としている。椅子席はないが、好感度の高いカウンターレイアウトだ。
  この店は、コシの強い麺が気に入った。生か茹でか、ちょっと判断に迷う感じだが(調理時間は早かったが茹で置きの可能性もある)、食感的には生麺級。一方のつゆは、あっさりしすぎていて個人的には今一歩。上記「葵」のつゆでこの麺を食べてみたいと感じた。評価には関係ないが、この店は商品の受け渡し方がちょっと変わっている。券売機で買った食券を厨房に出すと、番号の書かれたプラ板を渡される。そして、出来上がると「○番の方どうぞ~」と声がかかる。さながら日帰り温泉の大広間食堂のようなシステムだ。駅そばでは珍しい光景である。かけ270円、月見320円など。天の種類が豊富で、変わったところでは「たけのこ天そば」がある(390円)。

※2010/1、再食。改札内(コンコース)からでも利用できます。たけのこ天は消滅し、牛たんコロッケそばが登場していました。340円と安いので、気軽に試せます。

※2012/3、再食。牛たんコロッケそばは消滅していました。代わりにいも煮そば(390円)が登場していました。どちらかというと、山形のイメージではありますが、東北らしさは健在です。再食は天丼セット(450円)でしたが、天丼がフルボリューム(そばがミニになる)で、なかなか食べごたえがありました。注文後に天ぷらを揚げるので、時間がない場合には別メニューを選択した方が無難です。

※2012/12、再食。いも煮そばも消滅していました。地元住民の利用が多い店のようで、地域色の強い変わりメニューよりも、安くてボリュームがあるメニューの方が人気があるようです。鶏から揚げそば(360円)は、我孫子「弥生軒」に肩を並べようかというほどのボリューム感です。デカ盛り系から揚げそば、全国的に流行るかもしれません。

※2014/1、再食。値段等、変わっていません。セットメニューの各種ミニ丼が150円という安価で提供されています。かけそばとともに買うと、合計420円。これはたいへんお得だと思います。

※駅構内工事のため一時期営業を中止していましたが、今年2月にリニューアルオープンしました(写真は左:旧、右:現)。場所は以前と変わらず、改札内外両側から利用できる造りも一緒です。値段が少々上がり、現在はかけ280円、鶏から揚げ420円、各種ミニ丼190円になっています。かき揚げが2種あるのはリニューアル前と同じですが、「かき揚げ330円・えびとイカのかき揚げ360円」から「かき揚げ360円・上かき揚げ420円」に表記が変わっています。上かき揚げにはエビとイカが使われているようなので、内容的には変わっていないと思われます(2015/9、確認)。

※2016/4、再食。リニューアル後の初食になります。まずは、上かき揚げそば420円をいただきました。麺は生麺の茹で置きで、やや粘着質。つゆはうすくち醤油をベースに仕立てた淡めなもので、丸みのあるまろやかな味わい。カツオより、イリコかウルメか、小魚系の出汁の香りであるように感じました。上かき揚げは、芝エビくらいのサイズの有頭エビが2尾入っています。あとは、イカ・タマネギ・ニンジン・小松菜。小松菜は仙台産だそうです。上かき揚げとは別にかき揚げ360円もあり、こちらには有頭エビが入らないようです。なお、基本的な店の造りは以前と変わっていませんが、客席のレイアウトは変わり、改札内側には椅子席もあります。
  13:30くらいの訪問で、先・後客とも多数。制服姿の駅員さんもそばをすすっていました。老若男女、客層が幅広いです。やっぱり仙台駅には、この店が必要不可欠ですね。

※値段に変化はありませんが、メニューがいろいろと入れ替わっています。個人的には、あまから肉そばが終了していたのがちょっとショックでした。個人的には、この店の名物的な位置づけだと思っていたので。代わりにと言っていいのでしょうか、豚バラ辛い肉そば490円が登場しています。写真を見ると、麺の上に豚肉が小山を築いているのですが、こんなにたくさん乗るのでしょうか。見ただけでお腹がいっぱいになりそうな感じです(2017/4、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ300円、鶏から揚げ440円、かき揚げ380円、上かき揚げ440円、豚バラ辛い肉520円です(2019/4、確認)。

※2019/12、公式取材にて再食。その前に、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ300円、かき揚げ380円、上かき揚げ440円、鶏から揚げ440円です。
  今回は、豚バラ辛い肉そば(これは終了している)の後継メニューとして2019年11月に発売されたばかりの新作メニュー「仙台味噌仕立て豚そば」をいただきました。530円です。内容は、仙台味噌をベースにしたタレを絡ませた豚バラ。仕上げに、いりごまを散らします。そして、このメニューに限っては、ネギは青(小口)が用いられます。味噌ダレが溶け出すことでつゆが濁り、見た目にはややグロいのですが、食べてみるとなかなか美味しいです。味噌とそばつゆの相性は、問題ありません。というか上々です。そして、香りのあるいりごまと青ネギを合わせているのも〇。トッピングの味が強いので、アクセントになる香りがあった方が飽きなくていいです。ご当地感もあるので、今後、この店の名物として定着するかどうか、要注目です。
  平日15:00頃の訪問。公式取材で長居になったため、先客・後客は数えず。常にフロアに客が5~6人くらいいるという感じで、アイドルタイムにしてはわりと入っている印象でした。場所がとても良いので、そうそう客足が途切れるタイミングはなさそうです。今回も、制服姿の駅員さんが来ていました。


※2021/2、再食。新登場でしょうか、これまでに見た記憶のない菜の花そば390円を食べてみました。トッピングは、菜の花のおひたしと小さな三角形のきつね、カマボコです。菜の花は細かく刻まず、ギュッと絞らず、原形をとどめた状態。見栄えがなかなか良いです。シャクシャクとした噛み心地で、独特な甘みを帯びた青臭さに春を感じます。季節限定かもしれませんね。割安感もあってとても良いメニューなので、出ていたらぜひ食べてみてほしい一杯でした。
  平日6:45頃の訪問で、先客6・後客2(改札外側のみでカウント)。朝早くから、スーツリーマンで賑わっていました。各席にアクリルのパーティッションありです。


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「あじさい」  実食日:2008/12

  JR在来線7・8番ホーム、階段下。階段下のデッドスペースにスッポリと収まっているので、あまり目立たない。目立つところに幟の一本でも立てておいた方がいいのではないか、と感じる。立ち食いカウンターのみのシンプルな造りの店で、ホームに人が溢れているわりには店内にいる人数が少ない。
  「まぁ、あじさいだからな」と、あまり期待しないで入ったのだが、意外にもなかなか美味いそばをいただけた。麺は茹で麺だが、色が黒くて香り高い。つゆは透明度が高く(丼が赤いので、色の濃淡は分かりにくい)、それ自体の主張は弱い。ただ、麺の味を邪魔しないというか、うまく引き立てているようには感じた。首都圏の「あじさい茶屋」とは比べものにならないくらいに完成度が高く、良い意味で裏切られた感じだ。純粋なNRE店舗ではないのだろうか。かけ270円、たぬき310円など(ワカメ入り)。ラーメン、カレーライス、各種おにぎりも扱っている。


※閉店していました。建物もすでに撤去され、跡地には何もありません(2012/12、確認)。

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「そばの神田 東一屋」  実食日:2010/12

  JR西口の8番出口を出て、パルコ脇のペデストリアンデッキで道路を渡り、地上に降りてすぐ。名掛丁(アーケードの商店街)の入口角。立ち食いカウンターのみだが、狭いフロアに工夫してカウンターを並べていて、10人くらいは収容できる。
  麺は生。注文後に茹でるため、3分ほどの待ち時間が発生する。種皮のツブツブが練りこまれたザラザラ食感の麺で、歯ごたえ・風味ともなかなかのもの。つゆの存在感が弱いのが少々残念なところではあるが、総じて満足度は高い。たぬき(天かす)とそば湯はフリー(各席にあり)で、かけ270円、野菜かき揚げ350円、肉370円など。大盛りが140円増しとお高いのだが、これは2玉使用になるため(1.5玉とする店が多い)。


※値上げしていました。現在、かけ290円、野菜かき揚げ370円、肉390円です。かき揚げは、野菜のほかにごぼう380円・ゲソ390円・えび420円・小柱420円と揃っています。朝そば300円の設定あり。内容は「温玉ほうれん草」なので、100円以上お得な計算になります(2015/9、確認)

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ300円、野菜かき揚げ390円、ゴボウかき揚げ400円、えびかき揚げ440円、いかゲソかき揚げ440円、小柱かき揚げ440円、肉400円です(2019/12、確認)。

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「萩」  実食日:2011/12

  JR中央口改札外、駅舎1階。仙台駅は改札が3階にあり、2階にショッピングモールが開けているため、駅舎1階という立地はあまりよろしくない。改札脇にある「杜」(3つ上に記載)あたりと比べると、圧倒的に客数が少ないようだ。
  味覚的には、「杜」と同系統なのかなぁ、という印象。ツルツルしていて歯ごたえが強めの麺。つゆにはこれといった特徴はない。かけ260円、天330円など。オリジナルメニューがいくつかあり、店名を冠した「萩のそば」はさつま揚げ+温玉+きのこ+めかぶという豪華なトッピングラインナップで、430円。お得感はあるけれど、トッピングに節操がないというか、方向性がちょっと見えにくい味覚になっている。鶏肉そば370円、鶏唐揚げそば360円あたりの方が狙い目かもしれない。揚げ玉フリーは嬉しいサービス。箸はエコ箸。


※2014/10、再食。値上げしていました。現在、かけ270円、天(野菜かき揚げ)370円、鶏唐揚380円です。鶏肉は鶏南蛮と名を変えて、390円。萩のそばは終了しています。実食は、鶏南蛮。旨味濃厚な皮付き鶏肉と白髪ネギのトッピング。味わいが上品で好印象でした。麺が変わったかもしれません。ずっしりとした質感のある麺で、これまた印象アップでした。変わりメニューに、ふんわり天410円、山海揚げ500円、笹かま天おろし480円などがあります。変わりメニューがどんどん入れ替わる店なので、「これは!」と思ったものは宿題にせず、さっさと食べましょう(味+1点)。

※値上げしていました。現在、かけ280円、野菜かき揚げ380円です。鶏唐揚げは、440円まで一気に上がっています。仕様変更しているかもしれません。わかめそばも(350円→)460円まで一気に上がっているのですが、十三浜産の生ワカメ使用に変わっています。これは納得の値上げですね。萩のそば、鶏南蛮、ふんわり天、山海揚げ、笹かま天おろしは、すべて終了。替わって、キャベ玉子天400円と朝そば350円が登場しているほか、季節限定メニューが4種設定されました。「仙台せりと白魚の天ぷら」530円あたりは、かなり魅力的に感じます(値-1点。2018/4、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ310円、野菜かき揚げ410円、若鶏唐揚げ470円、十三浜生わかめ490円、キャベ玉天430円です(値-1点。2019/4、確認)。

※券売機がタッチパネル式になっていました。一応、写真を貼っておきます(左:旧、右:現)。消費10%増税への対応は、野菜かき揚げ410円をはじめすべて値段据え置き。値上げはありませんでした。増税前の中途半端なタイミングで値上げをしているので、増税対応前倒しの意味合いだったのかもしれません。季節限定かもしれませんが、ほや天480円が登場していました。苦手な人も結構多いと聞く食材ですが、個人的には好きなので、一度試してみたいです。ただ、そばに合うのかなぁ……(2019/12、確認)。

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「あかね」  実食日:2014/1

  地下鉄の北3出口を出てすぐ、さくら野百貨店の地下1階。フロアに露出した造りだが、フードコートではなく単独で存在している。厨房ガラス張りでフロアからは見えにくく、客席(と、配膳用通路)だけが露出している。珍しい造りだ。席数は、椅子付きカウンター6席と、2人掛けテーブルが2つ。有人レジで先払いし、配膳してくれるシステム。下げ膳も従業員が行う。
  麺は、ちょっと独特な生麺。少々ぬめりがあり、強い弾力がある。香りがあまり感じなかったのは、甘みが強いつゆのせいかもしれない。きつねや肉をトッピングするとちょっとくどくなるかな、と感じる。また、飲み干した後に若干の薬品臭を感じた。たぬき380円(ワカメ・カマボコ入り)。天(かき揚げ)は580円と高値。ご飯ものはおこわのみで、単品だと500円もするが、セットでも500円で食べられる。単品メニューが全体的に高めなので、おこわとのセットが一番お得に感じる。そば湯ポットあり。そば湯は白濁していてよく香る。そばの香りが全部そば湯に出てしまっているのではないかと思うくらいだ。


※だいぶ値上げしていました。現在、たぬき450円、天630円です。おこわは、単品がおにぎり化され、180円とリーズナブルになりました。セットは550円です。変わりメニューに、じゃこ天そば650円・肉味噌うどん550円が登場していました(2015/9、確認)。

※閉店していました。さくら野百貨店自体が閉館し、廃墟状態になっています(2018/4、確認)。

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「福はら」  実食日:2015/9

  JR東口を出て左、ロータリーをぐるっと回って出口角。なかなか古くからやっていそうな構えの店で、立地もよい。これまで見つからずにきたのが不思議。入ってすぐ正面に番台のようなものがあり、その脇に券売機。食券を買って、番台のおばちゃんに渡すと、おばちゃんが食券を厨房に持って行く仕組み。客が厨房まで食券を持って行くシステムでもいいような気がするのだが、これもサービスの一環ということだろうか。受渡は厨房で呼び出し、下げ膳はセルフ。客席は、椅子付きカウンターと立ち食いカウンターがあり、キャパは15人くらいか。
  麺は、生麺の見込み茹でのようだ。訪問が昼時で客足が絶えなかったからで、余裕があるタイミングだと注文後茹でなのではないかと推察。ザラザラした舌触りで、少しだけモチッとした後にプツッと切れる独特な歯ごたえ。香りはそれほど感じず、そこはかとなく「白石温麺」を連想させる麺だった。つゆは、色薄め。カツオ出汁は良く出ていて酸味もある。醤油がやや足りないような印象で、ちょっと麺が浮いてしまうように感じた。麺・つゆとも自家製だという。たぬきは天かすで、大きな塊あり。たぬきは「花そば」というメニュー名(これは初めて出会った呼称)で、330円(カマボコ入り)。変わりメニューに、親子南ばん510円、あんかけ480円がある。また、玉子とじ350円やかしわ450円など、別地域で定番とされているようなメニューもある。ご飯物の単品はないが、セットメニューはいくつか設定されている。玉子丼セット500円あたりがお得か。ほかはカツ丼セット720円を筆頭に、ちょっと高め。面白いところでは、学割セット480円のほかにサラリーマンセット550円というのがある(内容は、天丼+かけ)。訪問時も客の多くがスーツ姿だったし、圧倒的にサラリーマンの利用が多い店なのだろう。味覚的にとりわけ好みという感じではなかったのだが、他の店にはないオリジナリティがあるので、またピンスポット的にこの店で食べたくなることもあるだろう。末永くこの味で営業を続けてほしい。


※消費10%増税を経て、やや大きく値上げしていました、現在、花370円、親子南ばん530円、あんかけ520円、玉子とじ380円、かしわ470円、学割セット530円、サラリーマンセット600円です。ここは自家製麺の店なので、時節柄麺とつゆをセットにした年越しそば(2人前490円)を販売していました(値-1点。2019/12、確認)。

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「そばの神田 東一屋」  実食日:2017/4

  地下鉄の北1出口を出てすぐ。JRの場合は、西口からペデストリアンデッキ経由で2分ほど。JR仙石線のあおば通駅からでも徒歩圏内(というか、地下鉄の北1出口はあおば通駅と共用)。店舗名は「駅前店」。仙台駅から一番近い店舗ということになるのだけれど、私はこの場所にこの店があるということを、今回発見するまで知らなかった。こんなに目立つ場所にあるのに……。性格的に、ペデストリアンデッキから、オフィスビルが立ち並ぶこちら側へはあまり足が向かず、賑やかな匂いのする名掛丁方面へ降りることが多いためだろう。客席は椅子付きカウンター14席と立ち食いカウンター10人分くらい。立ち食いカウンターの端っこにひとつだけ椅子が置いてあったのだが、これは椅子付きカウンターとしてカウントしていない。
  麺は、生麺の茹で置き。少し透明感のある麺で、星がたくさん見られる。不自然なモチモチ感がなく、そばらしいホクッとした歯ごたえ。立ちそばらしい感じではないのだけれど、美味しい。つゆは、カツオがふわっと優しく香る。エグみが出ていないので、飽きが来ない。パンチがあるわけではないのだけれど、最後まで美味しく飲める良いつゆだと思う。完飲派には、特にオススメ。たぬきというメニューはなく、天かすがフリーで置いてある。かけ290円、野菜かき揚げ370円、きつね370円など。これといった変わりメニューはない。実食は、いかゲソかき揚げ410円。いかゲソかき揚げは、水菜入りの野菜かき揚げの中に小ぶりのゲソを7~8本投入したもの。ゲソの歯ごたえ・香りがとても良い。つゆに浸かるとグズグズになりやすい天ぷらなのだけれど、カラッと香ばしい方が美味しいので、なるべくグズグズになる前に食べてしまった方がいいと思う。油が新鮮なのだろう、嫌な甘だるさがなく、キレのある香ばしさを楽しめる。総じて、欠点らしい欠点のない一杯だった。にもかかわらず味を5点ではなく4点としたのは、もう完全に好みの問題。個人的には、麺とつゆの一体感がもうひとつという印象を受けた。麺の印象力が強くてつゆが繊細だと、私の評価はこうなる場合が多い。若干、麺が浮いている感じがするわけで。この麺に合わせるのなら、つゆがもうちょっと強く主張してもいいのかな、と感じた。


※2018/1、再食。未食店を求めて駅を出たものの、あまり時間がないことに気づいて手近なこの店での再食で済ませました。値段等、変わっていません。月見そば360円の実食です。玉子は先乗せと思われ(視認できず)、白身がほんのり白濁していました。黄身の旨みが濃厚で、なかなか良い卵を使っていると推察。麺は、今回は茹でたてに当たりました。後客は茹で置きだったので、見込み茹でのようです。
  平日17:15頃の訪問で、先客1・後客6。場所が良いので、中途半端な時間帯でも結構入っています。そば湯ポットがあり、ちょっと飲んでみたのですが、麺の風味からするとちょっと意外なほど香らない、サラサラしたものでした。


※閉店していました。実質移転する形で、近くに「駅前南町通り店」がオープンしています。店舗名が異なるため、当サイトでは別店として扱うことにし、「駅前店」は閉店と見なします(2018/4、確認)。

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「そばの神田 東一屋」  実食日:2018/4

  地下鉄の西1出口を出て、道路向かい。店舗名は「駅前南町通り店」で、2018年2月オープン。というか、実質的には「駅前店」の移転オープン。ただし、店舗名が変わっているため、当サイトでは別店とみなして別掲載する。JR仙台駅からはペデストリアンデッキが直通していない通りになるので、JR利用の場合はやや行きにくく、名掛丁店の方が便利。むしろJRの場合は仙石線のあおば通駅からの方がアクセスしやすいだろう。かつての「駅前店」よりもフロアが広く、客席も多い。椅子付きカウンター12席に加え、立ち食いカウンターが24人分もある。
  閑散時間帯の訪問ということもあってか、麺は注文後茹でで対応していた。自動湯切り器を導入したようで、店内に「ブォォォン!」と掃除機のような無粋な音が響く。あまり気持ちの良い音ではないのだが、品質の水準化には資すると思うので、目をつぶるか。やや細めの麺はプリプリの舌触りで、ホグッとした噛み心地。微妙に透明感があって、星がたくさん見られる。なかなか美味い。つゆは、エグ味のないカツオ出汁で、わりと上品。塩気が控えめでファーストコンタクトでのパンチ力はあまりないのだが、つゆ完飲派にとってはむしろありがたいかもしれない。たぬきというメニューはなく、天かすがフリーで置いてある。天かすはサクサク食感で、油が軽い。カリフォルニア米みたいな、細長い形状の粒が多かったのが印象的。かけ290円、月見360円、肉390円など。これといった変わりメニューはないのだが、かき揚げが全部で5種類もある(野菜370円・えび420円・ゴボウ380円・いかゲソ410円・小柱420円)。また、11時まで限定の朝そばの設定もある。温玉+ほうれん草+ゴマのトッピングで300円(冷やしは330円)だから、かなりお得。今回は8:30頃の訪問だったので、ありがたく朝そばを実食。朝そばにしてはなかなか手の込んだ一杯なのだが、しいて言えばゴマは省いてもいい(七味のように、薬味として各席に置いておくのがベスト)かなと感じた。
  日曜だったこともあり、朝は空いていた。先客0。しかし、後客は6人入った。先客ゼロ症候群に陥るタイプの店ではないと思うから、たまたま切れ目だったのかな。暖簾が出ておらず、店内照明がわりと暗いから、営業中なのかどうかがやや分かりにくいという部分はあって、もしかしたら先客がいないと「まだ開いていない」と思って立ち去る人がいるかもしれないけど。暖簾は出しておいた方がよさそうに思うが、手持ち写真で見た限り、「そばの神田 東一屋」ではどの店舗も暖簾を出していないようなので、何かこだわりがあるのかもしれない。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ300円、月見370円、肉400円、朝そば330円です。かき揚げもそれぞれ値上げしていて、野菜390円、えび440円、ゴボウ400円、いかゲソ440円、小柱440円になっています(2019/12、確認)。

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「福はら」  実食日:2018/4

  JR西口(2階)を出て、ペデストリアンデッキを右奥(名掛丁方面)へ。階段を降りて、上記「そばの神田 東一屋 名掛丁店」の前を通過して30秒。ひとことで言うと、駅から見て名掛丁入口の少し先。東口ロータリー出口脇にある同名店の支店(東口が本店)だ。東口本店もレトロな構えだが、こちらもなかなかに渋い。看板こそ新しくなっているものの、店内の調度類にはかなり年季が入っている。口頭注文で、配膳付きの代引き制。客席フロアと厨房の間あたりに給仕係が立っていて、配膳も下げ膳もやってくれる。ただ、訪問時には給仕係が腰の曲がったお婆ちゃんだったので、なんとなく下げ膳はセルフでやってしまった。なんだか親不孝をしているような気分になってしまうので。客席は椅子付きカウンターばかりで、13席。
  麺は、生麺を注文後に茹でているものと思われる。色白で星のない、更科系の細麺。パッと見て「文殊」を連想したが、文殊よりももっと白い。文殊と素麺の中間くらいのイメージだ。それでも、噛み切るときにキュッとした締まりを感じ、美味しい。つゆは、見た目には東西折衷タイプと表現したくなる、わりと薄い色合い。カツオ系中心の出汁で、中程度の酸味あり。ただ、エグミという感じではなく、深み・丸みもあって美味しい。確認していないが、2種類以上の鰹節を併用しているのではないかと思う。口広の丼にたっぷり注いでくれるのも嬉しいところだ。たぬきは、自家製と思われる天かす。量が少なかったのであまりよく分からなかったのだが、油切れの善し悪しなどは特段問題があるようには感じなかった。たぬき330円(メニュー表記は「花そば」。カマボコ入り)。他メニューは、かけ250円、きつね330円、かき揚げ天ぷら400円など。ちょっと珍しいなと思うのは、かしわ450円。要するに鶏そばなのだろうけれど、北海道と近畿以西以外で「かしわ」と表記する店は少ない。玉子とじ350円やあんかけ480円など、関西を連想させるメニューも散見。関西に縁がある店なのだろうか。ご飯ものは、単品としてはおにぎり程度だが、セットメニューが4種類ある。いちばん安いのが内容不明の「レディースセット」で、520円。次に、「サラリーマンセット」550円。ネーミングが面白い。サラリーマンセットは写真入りの貼り紙が出ていて、天丼セットであることが分かった。ちょうど隣の客がサラリーマンセットを食べていたのだが、天丼にはエビが2尾入っており、ボリューム感もあって美味そうだった。次回はこれかな。ネギフリーのサービスあり。ただし、器が小さく、ガッツリ取るとすぐになくなってしまうので、自然とやや遠慮気味になる。
  平日13:15頃の訪問で、先客11・後客4。ランチタイムの残り香がある時間帯ということもあって、盛況だった。17時以降は、酒も飲める。つまみに笹かま170円があるあたりに仙台らしさを感じて、旅情がいっそう増すのだった。


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「半田屋」  実食日:2019/12

  JR東口を出て左すぐのショッピングモール「Bivi仙台東口」の1階。店舗名は「東口Bivi店」。ショッピングモールにこの手の店が入っていることは珍しくないが、たいてい階上のフードコートで、単独店舗の場合には最上階になることが多い。そんな中、アクセスが便利な1階に入っているのは、たいへんありがたい。他店舗と同じくセルフチョイス形式の“なんでも食堂”で、そばも安価で食べられる。麺類は、基本的に口頭注文→番号札での対応になる。一品料理は陳列されているものを自分で盆に取る。ご飯(白飯)は、口頭注文→その場で受け取り。半セルフ式(現金投入は客が行う)の有人レジで精算。客席はテーブル席が中心で、数えきれないくらいたくさんある。ほかに、造り付けのパーティッションで区切られたおひとり様用の椅子付きカウンターも備えている。
  麺種は未確認。少しネットリする食感の細麺で、そばの香りはさほどないが、悪くはない。つゆは、昆布出汁中心の風味。酸味が少々あるのだが、カツオ系を連想させるものではなく、どちらかというととろろ昆布を連想させるような酸味。色は薄く、関西風ということなのだろう。ネギは青。価格は税別表示(以下に記載の価格はすべて税別)で、かけ184円、天241円。相変わらず激安だ。今回は、かけそば+高野豆腐玉子とじ138円+ちょい飯78円で、定食っぽくしてみた。高野豆腐玉子とじは、セルフチョイス惣菜。冷めていたので、電子レンジで温めて(セルフ)。高野豆腐、椎茸、絹さや、ニンジンを醤油ベースで甘辛く煮て玉子でとじたもの。値段のわりにボリューミーで、しっかり食べられた。ちょい飯は、温泉旅館の茶碗1杯分くらい。そばと一緒に食べるには、これで充分だ。これだけ食べて、400円(税込440円)。惚れ惚れする安さだ。近頃は店舗数が減少傾向にあるチェーンだが、もっと頻繁に寄りたいので、なんとかV字回復を望みたいところだ。
  平日14:15頃の訪問で、先客・後客とも多数で数えきれず。アイドルタイムだというのに、まぁよく入っていること。客層も、スーツリーマンに学生風、高齢者と幅広い。薄利多売が大前提となる業態だけに、ライバルが多い場所での営業は大変だろう。仙台駅でも、比較的飲食店が少ない東口だからやっていけるのかもしれない。西口だったら、客足が分散してしまって、この値段では経営が成り立たないのではないかと思う。特に市街型の店舗は減少傾向が強く貴重な存在なので、なんとか頑張ってほしいところだ。


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★長町駅(JR東北本線、仙台市営地下鉄)
「こばやし」  実食日:2006/9

   JR駅舎を出て右すぐ。待合室経由で駅舎内からでも入れる造りになっているが、この駅は駅舎内がえらく狭くてごちゃごちゃしているので、一度外に出た方がわかりやすいだろう。一見すると「こけし亭」かなと思うような赤い看板だが、よくよく見れば仙台中心のミニチェーン、「こばやし」だった。上記仙台駅では「蔵王めん茶屋」として紹介しているが、経営元は同じである。看板に店名と思われる文字列があるかどうかだけの差だ。
  ここの特徴は、やや甘みが勝ったつゆ。くどくない程度なので、これはこれで気持ちいい。麺や具材には、これといった特徴は見られない。一つだけ挙げれば、「魚天」というメニューがあったということか。売り切れだったので詳細は不明だが、白石駅の駅そばにもあったので、宮城県では一般的なメニューなのかもしれない。
  一つだけ不満事を。ここは立食いカウンターのみの店なのだが、カウンターがあまりにも低すぎる。私は変に背の高い人間だから、なおのことそう感じるのかもしれないが、カウンターは腰の位置。小学生サイズと言っても過言ではないかもしれない。だから、私だけではなく、店内にいた5人ほどの客は揃いも揃って手持ち食いしていた。たぬきなし、かけ250円、玉子290円、かき揚げ310円、肉330円、いか天340円。
  なお、現在長町駅はまったく新しい場所に高架の新駅舎を建設中(駅舎は完成している)。近い将来、線路ごと高架の方に切り替えられるだろう。そうすると、旧駅舎の中にあった駅そばはもろに影響を受けることになる。新駅舎に移転・改装オープンということになってくれればいいが、最悪、近々消滅することになるかもしれない。


※2006/9/17に、線路切り替えに伴う駅舎移転のため、閉店しています(2006/9確認)。

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★太子堂駅(JR東北本線)
「Piatto(ピアット)」  実食日:2018/4

  駅を出て右、ガードに沿って歩き、大きな道に出たら左へ。信号でこの道を渡った先にある「みやぎ生協太子堂店」内。駅歩4分くらい。間にあるヨークベニマルの駐車場内を通り抜ければ少し近道ができるが、非合法なので推奨しないでおく。フードコートのような体をなしているが、規模が小さいし、営業店舗がこの1店舗だけなので、あまりフードコートっぽくはない。休憩所としての席だけ利用が認められているようで、大きな買い物袋を抱えたおばあちゃんなどがちらほらと。有人レジで先払い→プラ板の番号札で呼び出して受け渡し。
  麺種は未確認だが、食べてみての印象としては生か乾かという感じ。ただ、最近はこういう食感の冷凍麺も出てきているから、予断はしないでおく。わりとズッシリとした質感があり、そばの香りもまずまずある。艶のない、くすんだような香りだが。つゆは、おそらく濃縮希釈。酸味が強く、大げさに言うと「酸っぱい」。カツオ出汁のつもりなのだろうけれど、希釈だと香りが飛んで酸味だけ残りやすいので、ちょっと違和感のあるものになっていた。これ、後から花かつおを少しトッピングするだけで、違和感がだいぶ解消されて美味しくなると思う。たぬきなし、かけ300円、天420円、わかめ360円。そばメニューは以上。他に、ラーメン・カレー・定食・スナックフード・ドリンクなどいろいろ扱っている。ただ、これらは値段的に割高な印象があるから、そば・うどんが一番安全だろうか。鉄板焼きそば300円とか焼きそば・お好み焼きセット360円あたりは狙ってみてもいいかも。実食は、天そば。天は、おそらく注文後揚げの冷凍かき揚げ。外側はサクサクというかカリカリに近い食感で、中はふんわりとしたお好み焼き食感。具材はタマネギ・ニンジン・カットが細かすぎてよく分からない謎の青菜。姿は確認できなかったが、一瞬だけ小海老のような香りも漂った。総じて、フードコートそばとしては中の上くらいか。でも、イオンとかイトーヨーカドーなどの大手ではなくローカルなスーパーにこの手の店が入っていたというだけでも嬉しかったし、ちょっと肩入れしたくなった。
  訪問は日曜の11:00頃で、先客0・後客4(席だけ利用者を除く)。この手の店では、席だけ利用者が多いと、飲食客が寄りつきにくくなる傾向があると思う。実際、先客ゼロ症候群に似た空気感が蔓延していたので。おばあちゃん達から休憩場所を剥奪してしまうのは酷だから、休憩可の席と飲食専用席を分けるのはどうだろうか。その方が、皆が快適に利用できるスペースになりそうに思う。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ320円、天430円、わかめ380円です(値-1点。2019/12、確認)。

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★白石駅(JR東北本線)
「そば処KIOSK」  実食日:2004/5

  改札脇、コンビニタイプの売店内にある。千葉県の館山駅で土産物店内に駅そばがあるというケースがあったが、それに次ぐ個性的立地の店。店員はコンビニの店員が兼ねており、そばと処のカウンターに置いてある券売機で食券を買うと、コンビニのレジからおばちゃんがやってくる。そして、調理して、そばを出し終えると、またレジへと戻っていく。一人二役はかなり大変そうだ。
  味の方は、「田舎風」という感じ。麺は黒くてちょっとゴワゴワしている。こういうの、嫌いではない。つゆはあっさり系。たぬきなし、天320円。地方にしては、割と安い。変わりメニューに、おさかな天そば410円。なお、改札内に向いた窓があり、そこに割り箸が置いてあったので、どうやらホームからでも食べられるようになっている模様。

※閉店していました。売店自体、かなり規模縮小されています(2006/9確認)。

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★あおば通駅(JR仙石線)
「そば・de・十割」  実食日:2013/12

  出入口1を出て、直進2分。ダイエー仙台店の地下1階フードコート内。ドムドム(ハンバーガー)やたこ焼き店、王将などが入っているフードコートで、この手の店ではよく感じることなのだが、どうも他テナントに比べて客数が劣勢であるように見える。
  この店の売りは、十割そばを茹でたてで出すという点に尽きる。色は白みが強いのだが、ザラザラした食感がそばらしくて好感が持てる。乱切りなので、なおのこと食感が楽しい。ただ、香りがそれほど強くない。つゆは、やや濁りがあり、そば湯のような香りがする(だからなおのこと、麺が香らないように感じてしまう)。麺のすすぎ不足なのかもしれない。値段は高い。かけ420円、たぬき450円(カマボコ・焼き海苔入り)、山菜500円など。対象外価格だが、十割ということもあり特例を適用する。セットメニューがいろいろあり、かけそばセット600円(かき揚げ丼orとろろご飯orカレーライス+かけそば)は、麺類単品が高めなだけにお得感のある設定。
  箸は、1膳ずつ箸袋入りのものを商品と一緒に提供。飲み水はフードコート共通で、コップは各店舗の受渡口に用意されている。サービスがいろいろある。まず、スタンプカード制度があり、300円につき1つ押印、スタンプが10個たまると300円券として使用可能。また、毎月10・20・30日は「十割の日」で、400円以上の全商品が50円引きとなる。また、申し出制ではあるが、そば湯のサービスもある。


※看板リニューアルに伴って店名表記が変わっていたので、店名変更と見なすことにします(「そば・で・十割」→「そば・de・十割」。写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はかけ450円、たぬき480円、山菜530円になっています(2015/9、確認)。

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★多賀城駅(JR仙石線)
「みやぎ蔵王そば(こばやし)」  実食日:2008/12

  改札を出て左、待合室の奥。待合室内と駅外に出入口がある。椅子付きコ字型カウンターのみで、キャパは10人程度。閑散とした駅である(休日だったからかも)にもかかわらず、店内には4人の先客がいた。競合店がないためだろうか、それなりに利用者がある様子だ。ただ、現在この駅周辺では線路の高架化工事が進行中。併せて駅舎を建て直すなんていう話になると、長町駅の二の舞を踏む可能性がある。ちょっと嫌な胸騒ぎがする。
  この店のそばは、麺は特徴のない茹で麺、つゆはあっさりしていて後味がないタイプ。味の弱いトッピングで食べると、物足りなく感じるかもしれない。オススメは、「あまから肉そば」(350円)やきつね(330円)あたりだろうか。その他のメニューは、かけ270円、月見320円など。天は、野菜かき揚げとえびかき揚げの2種類があり、どちらも330円。

※閉店していました。いっとき「あやめ」という名のそば店が入っていた時期もあったようですが、それも閉店しています。その後駅舎が改築されているため、跡地は特定不能。新駅舎内には「駅中食堂」という飲食店が入りましたが、値段が高く、そばの扱いもありません(2017/5、確認)。

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★古川駅(JR陸羽東線、東北新幹線)
「生そば」  実食日:2008/11

  改札(在来線・新幹線とも。両者の改札が横に並んでいる)を出て正面、コンビニ「NEW DAYS」の隣。屋号がなく、食券にも店名が印字されていない。財産票にも業者名が記載されていない。雰囲気的にはキヨスク系かなという感じがするが、詳細は不明。
  麺は特徴のない茹で麺、つゆは濃くて美味しい(辛いわけではない)。ネギは斜めにカットされている。メニューは、看板に記載されている8種類と、納豆そば(310円)がある。納豆そばは、メニュー看板に記載がなく、食券販売機にもなく、店内の壁の貼り紙にだけ出ている。これでは、一見客はその存在に気づきようがない。ちょっと工夫というか、心配りが必要かなと思う。実食は、一番謎めいていた「さかな天そば」(360円)だが、出てきたのは普通にキス天そばだった。基本メニューの価格は、かけ260円、天320円など。

※2013/4、再食。特段の変化はないようです。今回は納豆そば(310円)を試しましたが、納豆はスチロール容器入りのまま、別添で出てきました。これは珍しいパターンだと思います。

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★池月駅(JR陸羽東線)
「ファーストフード」  実食日:2012/5

  駅を出て直進2分、国道を渡ったところにある道の駅「あ・ら・伊達な道の駅」内。通路に露出した造りになっているので、混雑時には食べているすぐ脇をひっきりなしに行楽客が行き交い、衆人環視状態になる。ちょっと落ち着かない。
  麺は茹で麺。少々ネットリした食感で、香りはほとんどなかった。つゆはやや辛めだが、雑味が少なく飲みやすい。東北地方にはこの手のつゆを出す店が多いように感じる。たぬきなし、月見330円、なめこ430円など。変わりメニューに、納豆かき揚げそば500円。ラーメンもある。

※微妙に改装していました(写真は左:旧、右:現)。掛け時計を撤去したのはどういうわけでしょうか。また、厨房脇の立ち食いカウンターも撤去されています(通路向かいのテーブル席のみになっている)。値段は、かけ300円。生卵は30円なので、月見330円の計算で値段据え置きです。しかし、なめこは山菜なめこというメニューになり、400円。実質値下げということになります。一方の納豆かき揚げは530円に値上げ。使う食材や仕入れ先が変わっているのかもしれません(2015/8、確認)。

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★角田駅(阿武隈急行)
「オーク・プラザ喫茶コーナー」  実食日:2011/5

  改札を出て右、駅舎内にある観光案内施設「オーク・プラザ」内にある喫茶コーナー。店としての営業時間は7:30~18:00だが、食事系メニューはこのうち11~14時の3時間のみ扱っている。客席は、4人掛けテーブル×4。
  麺は、柔らかめの茹で麺。つゆはあっさりしていてあまり深みがない。全体的にインパクトが弱いので、味の強いトッピングを乗せた方がおいしく食べられるように感じた。ただし、用意しているトッピングはかき揚げと山菜のみ。値段は、地方にしては安く、かけ250円、かき揚げ・山菜各350円。ご飯ものとしては、地元角田産の五穀米を使ったカレーライスが人気になっている(400円)。


※2016/12、再食。驚いたことに、消費増税に伴う値上げはなく、値段据え置きでした。観光協会がやっている店だからできる低価格設定でしょうか。ありがたい限りです。
  そばメニューは相変わらず3種しかありません。初食が山菜だったので、今回はかき揚げそば350円を。かき揚げは仕入れ品で、ふわっとした食感。麺と同じ業者から仕入れているとのこと(隣町にある、4代続く老舗です)。揚げ置き時間が長いこともあって特段の感慨はありませんでしたが、地元の老舗謹製と聞くと愛着が湧いてくるものです。
  それから、梅ジャムをトッピングしたソフトクリーム「むうソフト」も食べてみました(250円)。「むう」という名は、伊達正宗の娘で角田へ嫁いだ牟宇姫に由来。皮ごと使い、甘さを抑えた梅ジャムの食感が素朴で、なかなか美味しいものでした。角田駅(線路脇)に梅の木が植えられており、その実を使って手造りしているとのこと。手がかかっていますね。これも、観光協会運営の店だからこそ250円で出せるように思います。ちなみに「むうソフト」は初食時にはなかったメニュー(ノーマルソフトクリーム200円だけだった)。このほかにも梅ジュース150円や梅SUN酸250円など、梅を使った喫茶系メニューがだいぶ増えていました。だいぶ進化しています(付+2点)。


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★杜せきのした駅(仙台空港鉄道)
「吉野家」  実食日:2013/4

  ペデストリアンデッキで駅と直結している名取イオンモールの2階フードコート(ハーベストコート)内。なかなか規模の大きなフードコートなのだが、客数はあまり多くない。平日とはいえ、買い物客や通勤通学客が多い18時頃の実食にもかかわらず、着席率は1割にも満たないくらいだった。名取イオンモールには飲食店が多数入っていて、1階にもグルメ横丁的なものがある。そちらに客が流れているような印象。先行き、大丈夫かな……。
  首都圏では思いのほか苦戦傾向にある、吉野家の十割そば。東北でも、基本的に同じものが提供されている。麺は注文後に茹でる乱切り麺で、色黒。十割にしてはよくつながっていて、歯ごたえも良い。つゆはやや甘め。かけ390円、温玉440円など。首都圏よりも値段が高いような気がするが、青よしでの実食自体久々なので、経時変化かもしれない。たぬき(天かす)とそば湯がフリーになっているが、受渡口にのみ置いてある。受渡時に入れるたぬきはともかく、食後に欲しくなるそば湯は、食べる席と受渡口が遠く離れることが多いフードコートではあまり意味をなさないかもしれない。エコ箸・七味・一味・紅生姜(牛丼用)も受渡口にのみ用意されている。


※閉店していました。跡地は、オムライス店の「ポムズカーレ」でしょうか。「そば処吉野家」は、地方でも苦戦傾向の様子です(2017/5、確認)。

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★愛宕橋駅(仙台市営地下鉄南北線)
「半田屋」  実食日:2017/5

  東1出口を出て右へ1分半。店舗名は「愛宕橋店」。仙台を中心に展開する大衆食堂チェーンで、廉価なそば・うどんも扱う。駐車場のあるドライブインタイプの店舗が多く、愛宕橋店も右に同じ。ただ、この店舗に車で行くのはあまりオススメしない。理由は2つ。ひとつ、周辺の道路事情がよくない。国道4号線からの入口が右折禁止だし、店前の道路(昭和市電通り)も交通量が多くて右折入庫が厳しい。ふたつ、駐車場がなかなかの「激ムズ駐車場」。敷地が狭いこともあってか、12台分ある駐車マスのうち片側半分が斜めに配置されており、頭から入ると出る時に大通りまでバックしないといけない(交通量多いので、超危険)。バックで入る場合、大通りからずっとバックしていかないといけない(私はこのパターンで入庫)。狭すぎるうえ斜めになっているため、駐車場内での切り返しが一切できないわけだ。駐車場内での接触事故も多そう(敷地境界のフェンスなどはグシャグシャになっている。タイヤ止めなし)だし、車庫入れに自信がない方や当て逃げのリスクを回避したい方は、近隣のコインパーキングに入れてしまった方が安全だ。運良く2台分並んで空いていれば駐車場内で切り返せるが、アイドルタイムだと想定した時間帯でも、結構タクシー運転手の利用が多い(彼らは、意図的にアイドルタイムを狙っているのだろう)ので、駐車場がガラガラに空いているタイミングはまずないと思った方がいい。その点、駅から歩いて行けば安心だ。駐車場があるのに、徒歩訪問の方が便利な店だ。店内は広く、テーブル席が数えきれないほどある。システムは、入店してすぐのところに積んである盆を取り、セルフおかずなどを盆に取り、ご飯や麺などを口頭注文して(その場で受け取る場合と番号札になる場合がある)、有人レジで精算。レジは半セルフ式で、客が自分でレジに現金を投入し、つり銭やレシートも自分で取る。レシートは取らないで放置する人が多いようで、5人分くらいつながっていた。
  メニューが多いので、ついついいろいろ食べたくなる「半田屋」。今回は、かけそば+えのき天+麻婆豆腐+「ちょいめし」というオーダーで。これだけ食べて、なんと合計439円。これは激安だ。ちなみに、かけそばは192円。天そばで237円という破壊力を誇る。麺は白っぽくやわらかく、ソフト麺みたいな食感。そば粉比率はかなり低そう。つゆは、うすくち醤油仕立て。「関西風」と言うと語弊があるかもしれないが、印象としては西のもの。出汁は昆布中心と思われ、ほんのりという感じの味わいなのだが、とげとげしさがなく、値段に鑑みれば上々だと思う。ネギは青。土着の食文化として青ネギを使っているのではなく、安いから冷凍青ネギを使っている、ということだろう。えのき天は、油がよく切れていて衣は悪くないのだが、ちょっと揚げオーバーなのかエノキ自体が固く筋張っていた。麻婆豆腐は、まぁ普通。丸美屋の「麻婆豆腐の素」で作ったような感じの味。ラー油がしっかり利いていて、それなりに辛い。ちょいめしは、温泉旅館の茶わん1杯分くらいの量。白飯のサイズは全部で5段階あって、一番少ないのがこの「ちょいめし」64円。少ない順にちょいめし→ミニ76円→並98円→小108円→中163円となる。「並」より「小」の方が多いというのがちょっと馴染みにくい部分ではある。注文口に掲示されている一覧を参考にするといいだろう。
  全体的に、特別美味いというわけではないのだが、安心・安定の味で、とにかく価格の安さとメニューの多さがセールスポイント。毎日食べても飽きないし、毎日食べても破産しない。首都圏の「山田うどん」のような、私を含めて庶民にとっては神様のような存在だ。自宅近くにあったら、週5ペースで食べに行きそう。これからも「安い・早い・そこそこ美味い」の路線で、庶民の腹を満たし続けてほしい。


※昼間の写真を撮ってきたので、貼り替えます。消費10%増税を経て価格が変動(以下の記載は税別価格)していたのですが、かけは184円に値下げ、天は241円に値上げという妙な変化をしていました(前回も今回もお品書きの写真を撮ってある。見間違いではない)。ラーメン系も、298→297円に下がっています。ご飯類は、少々の値上げ。元々破格の安さなので、これ以上値下げする必要はないように感じますが……。ググってみたところ、消費10%増税直前の情報で「かけ184円、天241円、ラーメン297円」の表示がヒット。価格改定は増税と同時ではなく、増税前に行われたようです(2019/12、確認)。

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★広瀬通駅(仙台市営地下鉄南北線)
「ゆで太郎」  実食日:2019/12

  東1出口を出て右へ2分。看板が遠くからでもよく見えるので、まず迷うことはないだろう。店舗名は「広瀬通店」で、その看板には店名よりも大きく「江戸切りそば」と記載されている。このパターンは定禅寺通店と同じだが、首都圏では見ないような気がする。店舗側面などに店名記載の看板とは別に「江戸切りそば」を表示することはよくあるけれど、「ゆで太郎」の文字列を小さくしてまで「江戸切りそば」を目立たせるケースは、少なくとも東京では見たことがない。高看板に至っては、「江戸そば」となっている。東京ではお馴染みのチェーンだからよもや店名が「江戸切りそば」だと勘違いされることはないだろうが、新参の仙台では大丈夫なのだろうか? 右下には「加盟店募集」の表示もあり、なにかと違和感がこみ上げてくる看板だ。客席は、手前から立ち食いカウンター5人分くらい、壁側を向いた椅子付きカウンター17席、一番奥にテーブルが計14席。
  麺は、注文後に茹でていた。中細で、おそらくフランチャイズ店舗共通の仕様。店内アナウンスで「1.4mm」と謳っている。これは直営店には当てはまらないように思うのだが、アナウンスで公言してしまって大丈夫なのだろうか。丼は、首都圏の店舗と同じで、緑色の小ぶりな深鉢型のもの。地方の店舗に多い茶色または黒のすり鉢型のものではない。麺の量は同一だろうが、緑色の丼だとつゆがあまり入らないので、つゆをたっぷり飲みたい人にとっては微妙。かけ340円。今回は、4種ある500円のワンコインセットの中から、ミニかき揚げ丼セットをチョイス。かき揚げは、首都圏の平均的な店舗よりも具材のカットが大きめだった。店内で手切りしているのかな? タマネギのシャキシャキ食感が生まれるので、個人的には極細切りよりもざく切りに近いこちらの方が好み。タマネギの他には、ニンジンが入っている。ニンジンのカットも、首都圏の平均的な店舗よりもやや太めだった。受渡口に、タカノツメ&そば湯ポットあり。フリーの天かすは、見当たらなかった。箸はエコ箸。
  平日18:00頃の訪問で、先客4・後客2。席数がそれなりに多いこともあり、さほど賑わっている印象ではなかった。近年仙台で攻勢を強めている「ゆで太郎」だが、仙台には土着の強敵「そばの神田 東一屋」がある。全面戦争を仕掛けても勝ち目はなさそうに思うので、うまく共存できるように店舗を展開してほしいと思う。


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★勾当台公園駅(仙台市営地下鉄南北線)
「そばの神田 東一屋」  実食日:2012/3

  南3番出口を出て、すぐの路地を右に入って2分、一番町四丁目商店街を左折して1分、左側。名掛丁入口にある同名店を含め、仙台市内に5店舗ほどあるミニチェーン店。店舗名は「本店」。客席は立ち食いカウンターのみで、収容人数は10ほど。
  麺は生で、注文後に茹でる。「コシがある」という感じではないものの、そば本来の心地よい歯ごたえがあって私好み。つゆにはこれといった特徴がないが、全体的なレベルは高い。かけ270円、かき揚げ350円、肉370円など。大盛りが140円増しと高い設定になっているが、これは2玉使用するため。1.5玉の設定が欲しいところではあるが……。揚げ玉フリー、そば湯ポットあり。

※昼間の写真を撮ってきたのですが、小さな高看板が増設されていたので、貼り替えではなく貼り足すことにします(左:旧、右:現)。値上げして、現在はかけ290円、野菜かき揚げ370円、肉390円になっています。麺大盛りは140円で据え置きです。なお、メニュー・値段は、駅前店と完全一致です(同日確認。値-1点。2017/4、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2018/4

  2番出口を出て直進1分。大通りに面していて、信号のある交差点のすぐそば。とても分かりやすい場所にある。店舗名は「定禅寺通店」。ちなみに、店前の大通りの名が定禅寺通りなのだが、定禅寺という名の寺は現存しない。かつて、現在県庁の庁舎があるあたりにあった寺だが、太平洋戦争の空襲で焼失してしまったらしい。それはさておき、店舗は間口が狭くて奥に長い造りで、客席はテーブル席が2+4、椅子付きカウンターが19席。24時間営業なのだが、夜間は看板などがライトアップされず、薄暗い印象(訪問は22:30頃。外観写真は翌朝撮影)。隣のファミリーマートが煌々と明るいだけに、なおのこと沈んで見える。看板を照らすライトの設備は備わっているのに、なぜ点灯しないのか、不思議。
  麺は、細麺仕様だった。歯ごたえはあまりないのだが、繊細な舌触りで悪くはない。つゆは、首都圏の店舗よりもグルタミン酸系の出汁が強いような印象だったが、誤差の範囲内or気のせいだろうか。たぬきというメニューはなく、天かすは受渡口に置いてあり、フリー。味覚的に、特段の違和感なし。つゆに僅かな誤差は感じたものの、総じて首都圏店舗と同等のクオリティといえそうだ。札幌の店舗も同等と言える内容だったし、全国的に標準化されているのかな。福岡や静岡あたりの店舗も、一度試してみないと。かけ320円、かきあげ420円、三陸わかめ420円など。中華そば390円や、平日11時以降限定の日替わり得セット500円もある。この日は土曜だったので日替わり得セットにはありつけず、ミニかき揚げ丼セット550円を実食。かき揚げは、衣が薄めでカリッとした仕上げ。嵩があり、ボリューム感充分。個人的に“西五反田2丁目タイプ”と呼んでいるものだ。悪くはないのだが、かき揚げの大きさやタレの甘さに比して、ご飯の量が少ない印象。ミニ丼のかき揚げはもっと小さくていいように思う。見逃しかもしれないが、タカノツメは見当たらず。箸はエコ箸。
  夜間利用ということで、店内は空いていた。先客1・後客2。2軒隣にある吉野家の方が賑わっている。ただ、個人的には夜間に利用しやすい店舗だ。なぜなら、このすぐ近くにネットカフェがあるから。ネットカフェで宿泊するにあたり、チェックイン前の腹ごしらえに好適なのだ。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円、かきあげ440円です。中華そばは、海老天をトッピングした天中華に変わり、450円になっています。日替わり得セットは590円です(値-1点。2019/12、確認)。

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「せいろ庵」  実食日:2019/4

  1番出口を出て後方、すぐの信号を渡らずに右折し、2つめの信号(中央分離帯のある大きな道)を渡らずに右折して1分。駅から微妙に徒歩5分を超えるかもしれないというくらいの距離感。厨房と向き合う立ち食いカウンター一本だけの小型店で、キャパは5人くらい。
  麺は、冷凍だろうか。エグいほどにエッジが鋭く立っており、舌が切れるんじゃないかと思うほど。そして、鮮やかなセメント色をしている。う~む、原材料表示を見てみたい。そばの香りがあまりないのはまぁいいとして、毒々しい色合いはどうにかならないものか。湯煎のオペレーションも、ちょっと変わっている。小鍋で湯を沸かし、麺を投入。麺が温まったらシンクの上で手網に移し、湯は捨てる。手網で湯切りをして、丼へ。毎回小鍋で茹で湯を沸かすので、調理にやや時間がかかっている。大鍋を常に火にかけておく方が調理は速いのだが、ランニングコスト削減の意味合いなのだろうか。だとすると、客数はさほど多くないということになる。あるいは、アイドルタイム対応なのかもしれない。つゆは、やや淡め。出汁はカツオと昆布のブレンドと思われるが、これも淡くてモヤッとしている。最前面にあったのは、醤油系の香り。たぬきは既製の揚げ玉で、これといってどうということもない。たぬき350円。かけも350円。なんでだろうと思ったら、カウンター上に揚げ玉が入れ放題で置いてあった。デフォルトで入っているか自分で入れるかだけの違いなのだ。実食は、430円のたぬきセット。セットで付くのは、おにぎり1個とお新香。たぬきプラス80円だから、良心的な設定。おにぎりは、4種(昆布・おかか・梅・鮭)から選択。私は鮭をチョイス。おにぎり自体は手作り感のあるものでなかなか好みだったが、鮭は市販のフレークっぽいものだった。おにぎり単品は100円なので、セットでの注文だと20円お得という計算になる。恐らくセット内容は同じであろうラーメンセット480円は、さらにお得感が光る。ちなみにラーメンは、おそらくそばつゆ代用の「和風ラーメン」。麺大盛り無料のサービスあり(貼り紙あり。申告制)。
  平日16:45頃の訪問で、先客1・後客0。昼時には近隣オフィスのサラリーマンも多く利用するのだろうが、アイドルタイムは車・バイク・自転車などで訪れる人の方が多そう。広いわりに交通量がさほど多くない道に面しているので。先客も、タクシー横付けの運転手だった。


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「スタンド喫茶 勾当台」  実食日:2021/2

  意外な場所に、手軽にそばを食べられる店があった。そこは、なんと公園の中。宮城県庁、仙台市役所、青葉区役所といった公官庁が集中するエリアにある、勾当台公園。その中の公衆トイレに併設される形で営業している。駅からの行き方で書くと、北2出口を出て後方、すぐの信号を渡ってから右折して1分の右側になる。あまり飲食店っぽい外観ではないのだけれど、メニューの置き看板が表に出ており、写真ではフレームアウトしているが近くに「そば」の幟も立っているから、公園内をブラブラしていれば自然と目に留まるだろう。逆に、公園内に入らないことにはなかなか認知できないかもしれない。公園内に茶店を兼ねたような飲食店が入っていること自体は、決して珍しくはない。ただ、その多くは郊外の緑豊かな自然公園タイプだ。都市型公園に入っているケースは少ない。東京に例えれば、日比谷公園や芝公園の中に立ちそばがあるようなイメージなのだ。公園内には喫煙所もあることだし、公官庁職員の憩いの場になっているのだろうか。タバコを吸いに来るついでに軽く一杯、みたいな。有人レジで口頭注文のスタイル。客席は、厨房と対峙する椅子付きカウンターが4席と、厨房に背を向ける壁際の椅子付きカウンター4席。プラス、店内入って左手に4人掛けテーブルがひとつ。
  麺は、冷凍だった。ツルツルした舌触りだが、少しちぢれているためか喉ごしが良いという感じではない。そばの香りはあまり感じられない。つゆは、醤油の香りが前面にあるもの。出汁は、カツオ系がほんのり感じられる程度。さほど深みのある味わいではない。色はわりと薄く、仙台駅構内の「杜」と同じくらいの感じ。ただし、味わいは全然違う。たぬきなし、天プラ550円、わかめ550円、とろろ550円など。立ちそば目線で考えるとだいぶ高いけれど、記事ネタ充分ということで対象に含める。実食は、天。天は冷凍もののかき揚げを注文後に揚げる。具材は、タマネギ、ニンジン、長ネギ、小エビ。さほど手の込んだものではないけれど、アツアツだし、衣の一部がカリッと香ばしく、悪くはない。コロナ禍だからということもあるのか、レンゲ、飲み水(紙コップ入り)、手拭き、個包装の割り箸が商品と一緒に提供される。総じての印象としては、ズバリB級。近隣にはもっと安くて美味しい店がいくらでもある。ただ、立地特性とのんびりした雰囲気は、他店にはない個性だ。だから、また寄りたくなることもあるような気がする。
  平日10:30頃の訪問で、先客0・後客0。昼時だけでなく、9:30~16:30とわりと長く営業しているのがありがたい。ただし、月・火定休なのでご注意を。土日に営業して平日に連休があるということは、職員だけでなく公園に憩いに来る人たちもカフェ感覚で利用するのだろう。ドリンクメニューやスナックフードなども扱っていることだし。コロナ対策のパーティッションは、設置されていなかった。


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★青葉通一番町駅(仙台市営地下鉄東西線)
「丸富」  実食日:2017/4

  2015年12月に市営地下鉄東西線が開業し、新駅がいくつかできたことにより、最寄り駅の範囲が大幅に再編成された仙台市の中心部。国道286号線の西側、藤崎百貨店周辺のエリアは、新駅の青葉通一番町駅が最寄りになる。この辺りにも当サイトの対象になる店が何軒かあるのだが、幸いにもと言っていいのだろうか、ことごとく未食なので、既に掲載している店の最寄り駅を変更するなどの面倒は避けられた。で、この店があるのは、南1出口を出てすぐのアーケード商店街(サンモール)を左折して1分半、左側。壱弐参(いろは)横丁の入口脇と書いておけば分かりやすいだろうか。間口はわりと広いのだが奥行きがなく、手狭な造りの店。客席は、厨房と対峙する立ち食いカウンター5~6人分が基本。加えて、建物の外に横並び式の椅子席が7席ほど用意されている。衆人環視で構わなければ、座って食べることもできる。
  麺は、袋入りの茹で麺。わりと色黒で、少々ザラザラした舌触り。茹で麺にしては、そばの香りはある方だ。結構私好み。つゆは、特定の方向に突出しないバランス派。カツオ・昆布をバランスよく配合していると思われる。少々甘みあり。たぬきは、自家製と思われる天かす。いろいろな具材の切れ端が多数みられる。店内揚げなのだろうか。どことなく納豆のような香りがあるなぁと思ってお品書きを見ると、やっぱり納豆そば330円があった。ただ、納豆そばがあるからといってたぬきが納豆の香りを帯びることはないよなぁと思い、さらにお品書きを見ていくと、納豆天そば430円まであった。これで合点。たぬき310円。メニュー数がとても多く、お品書きを眺めるだけでも楽しい。納豆天は店の名物らしく、短冊形のお品書きのほか、写真入りの貼り紙まで出ていた。これは次回以降の訪問時にぜひ試しておかないと。営業時間がとても長い(5~24時。日祝は~19時)のも強みで、金曜・土曜はオールナイト営業。仙台駅構内の「杜」が閉まっているような時間帯に仙台入りする場合には、特に重宝しそうだ。
  店主のキャラも面白い。訪問時(15:00頃)には店内に誰もおらず、厨房を覗き込んだり、開いたままの通用口を覗いてみたりするも、見当たらず。すると5分くらいして、コンビニ袋を提げて戻ってきた。70代くらいのお爺ちゃん。出入口を施錠せずに留守にするなんて、性善説の方なんだろうな。で、注文してそばを作リ終えると、また私を店内に残してどこかへ行ってしまう。すぐ目の前に作り置きの鶏唐揚げとかいろいろあるのに、勝手に食べられちゃうとか、考えないものなのかな。常連客の間ではこのスタイルが当たり前になっている様子で、店主不在時にやって来た後客は私のようにそわそわすることもなくじっと落ち着いて待っていた。なんとも憎めない店だ。間違いなく、再訪する機会があるだろう。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。今回は入店していないので、たぬきをはじめ一部メニューの値段が確認できませんでしたが、納豆は350円に、納豆天は450円になっています。店頭に人気メニューランキングが表示されていて、一番人気が納豆天になっていました。これはいずれ食べなければならないメニューですね(値-1点。2019/12、確認)。

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「そばの神田 東一屋」  実食日:2019/4

  南1出口を出て直進、すぐのアーケード商店街(サンモール)を左折して30秒、右側。かつてこの辺りは地下鉄南北線の広瀬通駅かJR仙石線のあおば通駅が最寄りとなっていたのだが、2015年に地下鉄東西線が開業して青葉通一番町駅が最寄りになった。広瀬通やあおば通からでは微妙に徒歩圏外になる繁華街エリアも結構あったので、東西線が開業したことで当サイト的に対象に含められる店がだいぶ増えた。店舗名は「サンモール店」。客席は立ち食いカウンターのみで、キャパは10人くらい。わりと小型の店舗だ。
  麺は、生麺の注文後茹で。そのため、提供までに3分くらいかかる。自家製を謳う麺は白っぽく、星がたくさんあるもの。微妙に太さが揃っていないようにも見えるのだが、どのように製麺しているのだろうか。そばの香りはまずまず。ホクッとした歯ごたえも含め、美味しくて、なおかつ品もある。つゆは、カツオ出汁が中心。枕崎産の鰹節を使っている旨を貼り紙で大々的にアピールしている。ただ、鰹節は鰹節でも、枯節ではなく荒節の方がメインか。あるいは、宗田か。枯節に特有の上ずったような酸味はあまり感じなかった。塩気が強すぎず、醤油も強すぎず、バランス感がよく飽きがこない味。たぬきというメニューはなく、天かすはフリーで置いてある。油がしっかり切れていて軽く、美味しい。すべての要素が水準以上のレベルにあると言えるだろう。かけ290円、野菜かき揚げ370円など。実食は、肉そば390円。肉は、味をつけていない豚バラ。メニュー写真ほど盛りは良くないが、適度に脂が抜けていてしつこさがなく、390円なら充分オススメできる内容。11時まで限定のお得な朝そば300円あり。そば湯ポット各席にあり。ちょっと飲んでみたが、サラサラ系で香りは弱めだった。そば粉などを足さず、本当の茹で汁だけなのだろう。
  平日15:00頃の訪問で、先客4・後客0。この波はたまたまだと思うが、出るときに客ゼロ状態になると、ちょっと寂しさを覚える。人通りの多く賑やかな立地だから、そうそう先客ゼロ症候群に陥ることはないと思うけれど。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ300円、野菜かき揚げ390円、肉400円です(2019/12、確認)。

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★白石蔵王駅(東北新幹線)
「温麺処」  実食日:2012/5

  改札を出て左前方。ガランと広いコンコースにポツンと建っているので、かなり目立っている。基本的に立ち食いカウンターのみの露出店なのだが、付近にテーブル付きの待合席があるほか、隣接しているガラス張りの待合室内で食べることもできる。
  麺は茹で麺だが、黒々としていて、そこそこ香りもある。つゆは甘みが勝っているタイプ。実食したのが肉そばだったから、煮汁が染みてなおのこと甘く感じたのかもしれない。でも、しつこい甘さではないので、つゆも最後まで飲み干せる。かけ290円、天380円など。肉そば440円には、カマボコと焼海苔がサービストッピングされた。「駅そば」と言えば、麺はそばかうどんの選択なのだが、この店にはうどんがなく、代わりに温麺(うーめん)がある(そばと同額)。温麺とは、素麺に似た細い麺だが、食感が素麺よりもザラザラしていて、プツプツ切れやすい。駅舎内に入場無料の「温麺の館」があることからも分かるように、白石市の名物になっている。これが駅構内で安価で食べられるなんて、NREとは思えない粋な計らいだ。


※2013/1、再食。うーめんを試してみました。そば・うどんよりもうーめんの方がレパートリーが多いです。五目うーめん(480円)には、きつね・山菜・茹で卵・焼き海苔・カマボコがトッピングされます。うーめんは、見た目には素麺に近いですが、麺が短く、舌触りがザラザラしているのが特徴。派手さはありませんが、なかなか美味しいです。

※2017/5、再食。天ぷらうーめん470円を実食です。天ぷらはかき揚げで、揚げ置き時間の長いニチャニチャ系でイマイチでした。一方、つゆは以前よりも美味しくなっているように感じました。サバ様の、少し癖のある香りを強く感じます。麺は特段変わっていません。値段は少々上がり、現在はかけそば310円、天そば440円、肉そば460円、五目うーめん510円になっています。
  訪問は平日の18:00頃で、先客0・後客0。この時間帯には、駅舎内にほとんど人がいません。新幹線の発着前後のタイミングのみ賑わう店、ということでしょう。なお、初食記事に「NRE」と書いていますが、その後運営がJR東日本東北総合サービスに移管されています。このタイミングで、味も少し変わったのかもしれません。また、食べログでは掲載保留扱いになっている(これを見て気になったので、食べに行った)のですが、元気に営業中です。その後公式HPでの掲載店名が「温麺処」に変わっているので、改装が入っているかもしれません。また確認しに行かないと。

※2017/9、再食。もう一回「天ぷらうーめん470円」を食べてきてしまいました。内容は、特段変わっていません。食べログで掲載保留になっていたのがどうにも引っかかってしまって。元気に営業中ですので、みなさん奮ってご利用を。特段改装もしていません。営業時間は7時~19:30です。
  平日18:00頃の訪問で、先客1・後客0。前回同様、駅自体閑散傾向でした。この時間になると無料資料館「温麺の館」も閉まっているので、なおのこと寂しいです。


※2021/2、公式取材にて再食。その前に、改装(写真は左:旧、右:現。衛+1点)&店名変更(「お食事コーナー」→「温麺処」)していました。別店になったと捉えることもできる変化ですが、実質的な「店名ナシ」から店名が付された形で、運営業者も基本的な方向性もほぼ変わっていないので、同じ店とみなすことにします。値段は、消費10%増税を経て、だいぶ上がっています。現在、かけ420円、きつね500円、天560円、肉540円です(値-1点)。五目は終売。なお、うどんの扱いはなくなっており、麺の選択肢は「そばor温麺」になっています。
  今回は、新登場のご当地メニュー「おくずかけうーめん」620円と、シンプルなメニューのきつねそばを連食しました。おくずがけうーめんは、かけうーめんに白石の郷土料理「おくずがけ」を乗せたもの。おくずかけは、ひとことで表現するなら「あんかけけんちん」です。レトルトものを使っているので、具材感はそれほどありませんが、保温性に優れているので冬場に恋しくなりそうな味覚でした。一方のきつねそばは、長方形の大きなきつね1枚です。それほど厚みはなく、味付けはやや濃いめでした。
  平日14:00頃の訪問。公式取材で長居したため客数は数えませんでしたが、概して空いていました。もともと観光客の利用が多かった駅なので、コロナの影響が大きく影を落としているもようです。この店だけでなく駅自体が閑散としていて、物悲しい雰囲気でした。


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★くりこま高原駅(東北新幹線)
「半田屋」  実食日:2012/5

  西口を出て正面にあるイオンスーパーセンター栗原志波姫店内。駅側出入口から店内に入って左の方。かなり賑わっている量販店なので、テナント店舗も大賑わい。「半田屋」も、数えきれないくらい多くの座席を擁している。
  東北地方ではお馴染みのこのチェーン、そば・うどんだけでなくラーメンや定食類、一品料理などを豊富に取り揃えている。全体的に激安で、そばはかけ190円、天260円など。味覚的には、麺は茹で麺で並。つゆはわりとあっさりしている。天かすフリー。ラーメン各種310円にもお得感がある。セルフチョイスして有人レジで精算する仕組みなのだが、惣菜類に目移りしてこまめに取っていくと結構な金額になるので要注意。この手にセルフ食堂にありがちなトラップだ。麺類や丼ものに一品料理を1つか2つセレクトすると、コストパフォーマンスが上がる。ちなみにこの日選択したのは、かけそば+ししゃも天+フィッシュ&ポテトで、計430円。とにかく量が欲しい人は、小皿に盛り放題の惣菜(10種類以上あって160円均一)などを加えるのも手かもしれない。使い方によっては、かなりのお得感を得られる店だ。


※値上げしていました。現在、かけ210円、天290円、ラーメン各種350円です。カレーライス(「ライスカレー」と表記)330円の大盛りメニューとして、1kgカレー900円があります。完食してもタダにはなりませんが、チャレンジメニュー級のボリューム感です(値-3点。2015/8、確認)。

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★新庄駅(JR奥羽本線・陸羽東線・陸羽西線、山形新幹線)
「そば屋」  実食日:2018/4

  南口を出てロータリーを右に回り、トヨタレンタリースの脇を入ったところにある新庄駅前青果市場内というか、市場の駐車場脇というか。青果市場といっても、小売りの店もあるので、誰でも自由に出入りできる。ひとつの大きな建物内にいろいろな店舗が入っているのではなく、中央の駐車場を取り囲むように長屋状の店舗が何棟か並んでいて、その中のひとつにこの店がある。込み入った場所ではない(駐車スペースに面している)から、市場自体にたどり着くことさえできれば、そう迷わないだろう。店の存在自体はずいぶん前から知っていた(初訪は2006年10月)のだが、なかなか営業中のタイミングで訪問することができず、未食リストに入れっぱなしになっていた。今回も、到着時点(8:45頃)では営業していなかったのだが、市場内をブラブラしている間に暖簾と幟が出た。9時オープンのようだ。客席はテーブル席が4人×3、椅子付きカウンターが5席。口頭注文で、私は代引きにしたが、基本は後払いかも。
  麺は、個包装の茹で麺。太めで、エッジを感じないタイプ。色はグレーが濃いのだが、そばの香りは少々という程度。つゆは、甘さが前面に出ている。塩気もやや強めで、中程度の酸味と、醤油の香りもある。ひと口で一定の満足が得られるものなので、速食向きのつゆだと思う。出汁はカツオ+昆布だと思うのだけれど、カツオの香りはさほど立ちのぼってこない。若さがなく、どちらかというとこなれた熟成味を感じる。朝のローカル立ち食いそば店でこういうつゆが出ることは珍しいように思う。カツオの香りがやや飛んでしまったような印象で、夕方によく出会うタイプなのだ。昨日の残りか、前日仕込みなのかな。たぬきなし、かけ350円、天500円など。実食は、鳥そば500円(お新香付き)。鶏肉は皮つきモモ肉のスライスで、4切れなのでさほどボリューム感はない。特段旨みが濃厚というわけではなく、歯ごたえがコリコリしているわけでもなく、普通な感じ。寒河江駅「どん・どん」と比較すると、やや見劣りするか。変わりメニューに、つけめん500円がある。「つけめん」表記だと中華麺を連想してしまうのだが、中華そばの扱いはないことから実質的に“つけそば”だろうと思う。私が「東京から来た」と話すと、私より少し上くらいの年恰好のおばちゃんは、食後にコーヒーを淹れてくれた。いつものことなのかどうかは分からないが、サービスに1点加点しておく。
  9:00オープンで9:00の訪問だから、当然先客は0。後客もなく、少々寂寥感が漂っていた。市場内の立ち食いそばはもっと早起きなイメージがあるのだが。聞いてみると、「以前は7時からやっていたが、今は少しサボっている」とのこと。そして、15時で店じまいになる。この辺りは列車の便があまりよくなく、9~15時の間(通勤・通学列車が走っていないので、なおのこと便が少ない時間帯)にやってきて、なおかつこの店で食べるために乗り継ぎ列車を一本見送るとなると、かなりの時間ロスが発生してしまう。車があるなら、車で行った方が利用しやすいだろう。訛りが強く、時々何を言っているか分からなくなるおばちゃんに、また会いに行きたいな。


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★村山駅(JR奥羽本線、山形新幹線)
「愛亭」  実食日:2006/10

  改札出て右、待合室内。新幹線が乗り入れている駅だが、ホームも改札も在来線と共通。コンパクトな新幹線停車駅である。ガラス張りの綺麗な待合室内には、たこ焼きなども扱う「軽食」と売店がある。露出店だが、待合室内にはテーブル席がたくさんあり、快適に食べられる。写真を見ても分かると思うが、「駅そば」というよりも学食か社員食堂のような雰囲気の店だ。シンプルというか、殺風景というか、飾りっ気がない。ちなみにこの駅は山形新幹線開通前は「楯岡駅」だったのだが、この時代にはこの店はなかったように記憶している。新幹線が開通して駅舎が改築された際に、新設されたものと思われる。
  店の外観とは裏腹に、ここのそばは実に素晴らしい出来だった。生麺の注文後茹でで歯ごたえ(コシ)が非常によく、風味も素晴らしかった。ヘタに「そば街道」に繰り出すよりもよっぽど満足できるのではないかと思うくらいだ。ボリューム感もあり、揚げ玉フリー・タクアン付きというサービスもある。わりと太い麺だから5分待ちになるのが辛いところだが、待つ価値は十分ある味。この駅から列車に乗る場合には、少し早めに着くようにしたい。これほどの出来栄えにして、値段はかけ300円、月見320円、山菜350円、天370円。安いねぇ。企業が営利目的でやっているというより、地元のおばちゃんたちが利益度外視で地域振興のためにやっているという感じがする。こだわりをもった駅そば店が少ない東北地方では貴重な存在である。


※2008/11、再食。変わらず美味。麺の食感がずっしり重く、腹に溜まります。値段と揚げ玉フリーは変わらず。この満足度にしてはあり得ない安さです。漬け物はタクアンではなくキュウリの醤油漬けでした。これは日替わりかもしれません。たまたまかもしれませんが、女子高生が10人くらい群がってそばを食べていたのが印象的でした。珍しい光景だと思います。

※2010/1、再食。値上げしないで頑張っています。店名がついていました。なんと、当サイトで「軽食」と表記したことがきっかけで店名を公募したのだそうです。思い入れが増しますね(付+2点)。

※若干値上げしていました。現在、かけ310円、つきみ350円、山菜370円、天390円です。月見の値上げ幅が大きい(そのうえ、表記がひらがなに変わっている)のが気になります。営業時間は7~19時ですが、そばは15時くらいで終了となるので、要注意(値-1点。2014/12、確認)。

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★天童駅(JR奥羽本線、山形新幹線)
「駒」  実食日:2009/9

  改札を出て左、待合室を含む「天童市観光センター」内。店舗は露出しているが、食べるスペースは待合所から衝立で区切られていて、人目はまったく気にならない。2人掛け・4人掛けテーブルがたくさんあり、計30人くらいは収容可能。団体客が来ない限り、まず満席になることはないと思うので、落ち着いて食べることができる。
  この店のそばは、注文後に茹でる生麺。「6分ほどかかります」との貼り紙が出ているが、そこまではかからなかったように思う。混雑時を想定しての貼り紙だろう。生麺にしては太く、食べ応えがあるのだが、風味はそれほど強くなかった。食感は、コシと弾力が同じくらいある、という感じ。つゆは、出汁はよく効いているものの、塩辛さの方が少し勝っている。天は少し粉っぽい印象だった。総合すると、美味い部類には入るのだが、すべての要素でまだまだ改良の余地が残されているように感じる。先払い(注文時払い)のセルフサービスで、そばはレンゲ・箸(箸袋入りのエコ箸)とともに盆に乗って出される。カマボコとワカメが入って、かけ380円、月見400円、天500円。かけ系のそばのメニューは、この3種のみ。ラーメンやご飯もの、ドリンク類、スナック類(フライドポテトなど)も扱っている。


※値上げしていました。現在、かけ400円、月見420円、天520円です。山菜520円が登場しています。そば・うどん以外のメニューで気になるのは、かき氷。下記「福福」と同じく「さくらんぼかき氷」を扱っているのですが、値段が違います。250円なので、こちらの方が50円安い設定です。張り合っているんでしょかね。食べ比べてみたいものです。「ラ・フランスかき氷」250円もあります(2016/4、確認)。

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「福福」  実食日:2011/12

  東口階段下、右。駅と直結している「パルテ」の1階。フロア中央に厨房があって、客席が360度取り囲んでいるという、珍しい造りの店。
  この店のそばは、麺もつゆも粗削りだ。麺は太さ3mmほどある茹で麺なのだが、給食のソフト麺のような、思いっきり小麦粉の風味がする。湯通ししていないのだろうか、麺とつゆがいまいち馴染んでいない感じだ。つゆは、甘みが強く、濃いめ。注文時につゆの濃淡を聞かれるのだが、ノーマルでもこれだけ濃いのだから、「濃いめで」と注文したらどんなつゆが出てくるのだろうか。嬉しいのは、ネギをたっぷり盛りつけてくれるということと、食後に飴をくれるということか。かけ330円、山菜380円など。


※値上げしていました。現在、かけ350円、山菜450円です。そば・うどんの変わりメニューは特にありませんが、かき氷を扱っており、「さくらんぼかき氷」300円があるところに山形らしさが感じられました(2016/4、確認)。

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★山形駅(JR奥羽本線・仙山線・左沢線、山形新幹線)
「あじさい」  実食日:2007/9

  5&6番ホーム(左沢線・仙山線)やや天童寄り(階段降りてすぐ、KIOSKの裏)。経営はNREだが、KIOSK売店と同棟になっているし、従業員も兼務していない。「昔は「TASTY KIOSK」だったのかな?」と思わせる造りだ。
  この店の麺は、袋麺。袋に柄が入っていたので、完全な市販麺と思われる。味覚的には悪くない。つゆは色も味もやや濃いめ。平均レベルにはあるのだが、山形名物の「とりそば」がメニューに入っていなかったのがちょっと残念だった。かけ260円、月見300円、天360円など。


※閉店していました。新幹線改札内に新店がオープンしています(2011/12、確認)。

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「べにばな屋」  実食日:2012/12

  新幹線改札を入ってすぐ左側。改札外側にも窓口を造れそうな立地だが、改札内、それも新幹線改札内からしか利用できない。売店と一体になっている店舗で、一見するとただのミニコンビニなのだが、よく見ると「そば処」の暖簾が出ている。客席は、厨房に向いた椅子付きカウンター6席のみ。
  麺は極太の平麺。うどんほどの太さがある。食べ応えがあって、個人的にはこういう麺は好き。しかし、つゆがいけない。出汁の香りが弱く、その代わりに妙な薬品臭がする。麺の良さがまったく生きないどころか、かき消されてしまう感じがする。かけ270円、玉子350円、かき揚げ370円など。変わりメニューに、いも煮そば470円がある。一度試してみたい衝動に駆られるが、このつゆで食べるのかと思うと、ちょっと躊躇する。なお、システムは現金先払い。レジは売店のレジと共通なので、レシートが出る。


※2014/10、再食。微妙に改装していました(写真は左:旧、右:現)。看板に「べにばな屋」の表記があるので、公式HPでは「売店・山形店」ですが当サイト上では「べにばな屋」を店名と解釈します。値段が上がっています。現在、かけ290円、玉子340円、かき揚げ400円、いも煮500円です。今回は、いも煮にチャレンジしました。里芋が煮崩れせず、ホクホク食感で好印象でした。甘辛い味の染みたコンニャクがさらに美味しいです。夕方以降には売切れることが多い(訪問時も17:30で売切れ。翌朝再チャレンジで実食)ので、確実に食べるならお早目に。ベース部分も、出汁感がそれなりにあり、薬品臭も感じなかったので、「味」を+1点としました。

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「満天の星」  実食日:2014/10

  山形駅付近には立ちそば系の未食店がたくさんあるので、まだまだ足しげく通わなければならない。この店があるのは、東口を出て左前方、第一ビルと前田ビルの間のアーケード街に入り、すぐ左側。第一ビル1階ということになるか。以前は「高橋家」という店だった。その後、「ひまわり」→「天狗そば」とコロコロ変わっている(この間に、さらに別の店になっていた時期がある可能性もあり)。過去訪問時には時間が合わず(2008/8~2013/3にかけて4回訪問しているが、19~24時とか、旅行者に優しくない営業時間設定で、店が変わるたびに営業時間も変わるため、なおのこと合わない)実食できなかったが、「満天の星」は昼間から営業しているので利用しやすい。間仕切りのない露出店で、基本的には立ち食いカウンター一列のみ。店頭に椅子のないテーブルが増設されているので、荷物が大きい場合にはこちらが便利。
  冷めたい肉そばや冷めたい肉中華(いずれも500円)が売りの店だが、まぁ場所がよいのでいくらでも再訪機会があるだろうということで、まずはたぬき400円を実食。麺は、生麺の茹で置きか。やや粘着質。つゆは、ひとりぶんずつ小鍋で沸かす。わりとあっさりしている。塩気・出汁感ともに控えめ。味の強いトッピングを乗せた方が合いそうな味覚だ。たぬきは天かすだが、揚げ置き時間が長いようで、サクサク感は失われている。たぬき400円(ワカメ入り)。かけ350円、かき揚げ450円。学生大盛り無料(通常100円)のサービスあり。夜は立ち飲み兼業(そばも可能)。生ビール2杯とおつまみがセットになった晩酌セット1000円などのお得な設定もある。立ちそばよりもショットバーが似合いそうなロマンスグレーのダンディ店主に合いに来るのか、夜間は飲みに来るおばちゃん客が多い印象だった。常連客が多いためか、一見の旅行者には若干入りづらい雰囲気があるが、対応には特に問題なかった。

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「FOODS GARDEN」  実食日:2016/4

  東口を出てロータリーを渡り、目抜き通りを3分、右側。「十字屋」の少し先にある山交ビルの地下1階フードコート。山交ビルは山形交通のバスターミナルを兼ねたビルなので、「バスターミナルそば」の括りに含められるだろうか(バス乗り場と同一階にある)。フードコートは3つのブースに分かれており、バス乗り場側から丼・麺・スナックフードの順に並んでいる。従業員は兼務しており、おそらく同一経営なのだろうと思われる。有人レジで先払い→番号札で呼び出し。
  麺は、冷凍だろうか。やや扁平形をした麺で、わりと黒い色をしているのにそばの香りはあまりない。厨房内でタイマーが鳴ったから生麺かなとも思ったのだけれど、食感・風味的に違うと思う。つゆは、わりと薄めの色。カツオはあまり香らず、小魚系の出汁を思わせるまろやかな味。まぁ、悪くない。かけ360円、わかめ410円、天470円。温そばの既製メニューは以上。肉うどん550円も、頼めばそばで対応してくれるだろうか。あとは、ざる400円と単品玉子50円。ラーメンの方がバリエーション豊富で、みそバターコーンラーメン550円あたりはちょっと惹かれるものがある。実食は、天(ナルト入り)。天は冷凍ものと思われるかき揚げ。店揚げだと思うが、たぶん揚げ置きのレンチン(タイマー音は天のレンチンだったと推察)。ややオーバー気味の揚げ方でわりとサクサク感(より正確に表現すると「ザクザク感」)があるのだけれど、つゆに浸かるとすぐにグズグズになる。油が少し強めで、終盤に飽きが来た。毎週月・木曜には、次回有効の50円引き券配布のサービスあり(麺・丼ものの食事時に限る)。箸はエコ箸。


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★赤湯駅(JR奥羽本線、山形鉄道)
「うきたむ売店」  実食日:2011/12

  改札外、待合室内。以前(新幹線乗り入れ前)に訪れた時にこの場所に店はなかったように記憶しているので、新幹線乗り入れと前後してオープンしたものと思われる。土産物を扱う売店の一番奥にレジ・厨房・客席がある。システムは、有人レジで先払い→配膳。客席は売店内に露出しているが、さほど人目は気にならなかった。ちょっと変わった店名だが、これは山形県南部の地方名「置賜」を転訛させたもの。やや沖縄っぽい読み方だと思うのは私だけだろうか。
  麺は、色の黒い茹で麺。少々ボソボソした食感だが、味は悪くない。つゆは、少々酸味が利いているタイプ。天はインスタントだが、大葉が一枚丸ごと入っているのが珍しい。かけ350円、天400円など。タクアンの小鉢がつく。丼はスチロール製で、使い捨て。嬉しいのは、配膳時と返却時に「おしょうしな(「ありがとう」の意味)」と声がかかるということ。不意に耳にする方言は、旅情を著しく高めてくれる。いい演出だと思う。 変わりメニューに、スタミナラー油きのこそば400円。


※2016/4、再食。値段等、変わっていません。今回も、天ぷらそば400円をいただきました。内容も、変わっていません。天ぷらには、やっぱり大葉が1枚乗っていました。店主によると、季節によって天ぷらに乗せるものが変わるとのこと。米沢特産の「ウコギ」を乗せることもあるそうです。ほぅ、ドンベ風の天ぷらですが、自家製でしたか。今回も、帰り際には「おしょうしな」と声がかかりました。これを聞くだけのために、訪れる価値がありますね。「ホッ」とする店です。末永く続いてほしいです。

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★米沢駅(JR奥羽本線・米坂線、山形新幹線)
「鷹」  実食日:2009/5

  改札を出て左、待合室内(奥)。立ち食いの一列カウンターだけの店だが、構えはわりと新しい。「天地人」効果があったのか、市街地には観光客が溢れていて、この店も結構賑わっていた。6~7人ほど並べそうなカウンターに、入れ替わり立ち替わりで常に3~4人いる、といった状態だった。
  この店のそばは、「うどん」と言っても差し支えないくらいに、太い。直径5ミリ近くある角麺。つゆはやや辛いが、悪くはない。全体的に、洗練された都会的センスは感じられないが、そのぶん「田舎そば」という形容がピッタリ当てはまるような、郷愁溢れる一杯に仕上がっている。ご飯ものには牛丼があるのだが、1000円というこの手の店にしては法外な金額に設定されている。これは、米沢牛使用だろうか? 試してみたいが1000円は出せないという人でも、ミニ牛丼450円ならば手が届くか。かけ290円、天370円、きのこ450円など。

※2010/1、再食。変わりメニューの「牛肉そば」を試しました。非常に値が張ります(660円)ですが、山形県内産の牛肉を使用しているのだそうです。なお、麺は相変わらず極太でしたが、細麺を選択することもできます(同額。付+1点)。

※2014/10、再食。値段が上がっています。現在、かけ300円、天380円、きのこ460円、牛肉680円、牛丼1030円、ミニ牛丼460円です。山形のだし440円が登場していました。山形のだしは、以前から蕎麦との相性がよいと思っていた食材なので、「やっと出会えた」という思いが強いです。もちろん、試しました。デフォルトは冷やしメニュー(頼めば温そばでも作ってくれる。90円で単品追加も可能)になります。ぶっかけそばに山形のだしを乗せ、刻み海苔をまぶし、ワサビを添えます。あっさりヘルシー系ですが、期待どおりに美味いです。山形のだしは、「三和漬物」のものを使用。これは、私が東京で普段から食べているのと同じメーカー。別メーカーのものを食べてみたいという思いもありましたが、「三和」が王道なんでしょうかね(付+1点)。

※2017/9、公式取材で再食。まず、外観的には、間口脇に提灯が出たことで、少し印象が変わりました(写真は左:旧、右:現)。値段等は、基本的に変わっていませんが、従来冷やしがデフォルトで440円だった「山形のだしそば」が、券売機上温・冷別々のボタンになり、温は390円に設定されました。今回は公式取材だったこともあり、いろいろいただいています。食べたのは、冷だしそば440円・ミニ牛丼460円・特おにぎり(きなみ)120円。だしそばについては、前回実食時と特段変わっていません。麺は、太麺・細麺から選択できます(全メニュー)。それほど極端な違いではありませんが。黙っていると、太麺になります。ミニ牛丼は、甘辛い味付けが濃いめ。わりと脂身の少ない肉ですが、そのわりに旨みが強く、噛みごたえと美味しさを兼備しています。なかなかクオリティ高いです。ちょっと高めだけのことはありますね。そして、きなみおにぎり。「きなみ」とは、キュウリ・ナス・ミョウガの頭文字をとったもの。ピリ辛仕立ての漬物です。ちょっと塩辛く、ぴりっと辛いのですが、素朴さもあります。ほかではなかなか見ることがないものなので、そばとのセットで食べる手もあるでしょう。細かいところも含めて、個性が溢れている店です。応援していきたいですね。

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「味来亭」  実食日:2017/9

  駅を出て右へ5分、左側のヨークベニマル米沢駅前店内(1階)。フードコート形式だが、営業する店舗はこの1店のみ。ほぼ専用席のような状態になっている。ただし、買い物ついでに休憩利用(席だけ利用)する人も多く、席数も少なめなので、タイミングによって(夕方など)は空席を探すのに苦労するかもしれない。有人レジで先払い→番号札で受け渡し。メニューはそば・うどんのほか、ラーメン、チャーハン、各種スナックフードと多彩。多様なニーズがあるなかで店が1軒しかないのだから、必然的に「何でも屋」になるのだろう。
  麺は、おそらく冷凍。わりとグレーが濃く、見た目にはそれなりに美味そうなのだが、食べてみるとあまり香らない。一応「自家製麺の店」を標榜しているのだけれど、あまり自家製っぽさはない。おそらく、自家製麺なのはラーメンなのだけではないかと推察。つゆは、甘み・塩気とも控えめ。それでも出汁が利いていればよかったのだが、あまり利いていない平たい味だから、ややモヤッとした印象になる。どぎつい感じではないのが救いだが、あまり印象に残らない味だった。たぬきは、既製の揚げ玉。香ばしく、時折小エビも香る、スナック菓子みたいな違和感は少々あったものの、味覚的には悪くない。たぬき350円(カマボコ入り)。かけというメニューがなく、350円のたぬきとわかめが最安。ほかに、きつね380円とかき揚げ420円がある。ラーメンは、醤油480円がベース。こちらのほうが満足度高かったかもしれない。


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★酒田駅(JR羽越本線)

「生そばうどん」  実食日:2001/9

  まるで工事現場の飯場のような建物の1階部分が駅そば。駅を出て、左手、交番の奥にある。酒田は駅前にあまり飲食店がないので、この店は割とよく目立つ。店内は広く、4人がけのテーブル席が5~6個並んでいる。もちろん、カウンターでの立ち食いもOK。味は、つゆがかなり塩辛いが、基本的に悪くはない。値段も、天350円は納得できるし、天そのものも、まとも。面白いポイントとしては、酒田駅周辺には高校などが多いのだろうか、学割制度がある。学生証を提示すると、一律30円キャッシュバックされるのだそうだ。

※改装したわけではないかもしれませんが、入口上部の看板が撤去されて、スッキリした外観になっています(写真は左:旧、右:現)。学割(中・高生)も継続しています(2009/12、確認)。

※2010/12、再食。値上げ(天350→400円。値-1点)していました。再食メニューは肉そば(380円)でしたが、肉が厚切りで食べ応えがあり、なかなかお得感があります。学割も健在でした。

※閉店していました。現在はサラ地です(2012/3、確認)。

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★鶴岡駅(JR羽越本線)
「スイッチポン」  実食日:2018/4

  駅を出て、ロータリーを左に回って目抜き通りに入り、信号を渡ってから左折して2分。駅を出て左手の、車が通れない遊歩道みたいな通路を抜けていくと少しショートカットできる。スナックなどが入居している長屋形式の建物の一部で、間口が狭けりゃ奥行きもあまりなく、店内手狭。椅子付きカウンター5席だが、5人入るとかなり窮屈に感じそう。雰囲気もスナック的だから、スナックの居抜きか、スナックの昼営業と思われる。そもそもこの店がこういう場所にあること自体意外なのだけれど、鶴岡市はそこそこ人口の多い町だし、酒田と違って市街地が駅から近いから、1軒くらいはこの手の店があって然るべきだと思う。
  麺は、個包装の茹で麺。特段悪くはないのだけれど、湯通しがアンダー気味だったのか、それともこういう麺なのか、若干ゴワゴワ感が強かった。麺とつゆが馴染んでいないような印象。つゆは、少々クセのある味。出汁としてはカツオ+昆布だと思うのだが、煮出し方に特徴があるのだろうか。そして、先客が一人いたのに、私のそばを作る段階でつゆの味見をしていた。1杯作るごとに味見をしているのだろうか? 先客のそばを作ったときからそう大きく変わっている(煮詰まっているなど)とは思えないのだが。ちょっと気になった。たぬきなし。かけ350円に対して種物が安い設定になっており、海老天・肉・力・山菜が390円均一。そばメニューは以上。かき揚げやきつねがないのに力があるメニュー構成は、かなり珍しいと思う。高校生(「以下」となっているので、小中学生でも適用か)割引のサービスがあり、かけ300円になる。麺大盛り100円とは別に、替え玉100円の設定もあり。実食は、海老天そば。エビ天は揚げ置きだが、エビにプリプリ感があって、印象はまずまず良かった。
  平日7:00頃の訪問で、先客1・後客0。営業時間が7時から(18時まで)だから、私がこの日2番目の客だろう。これまたスナックのママを連想させるようなハスキーボイスのおばちゃんは愛想がよく、よく喋る。食後に「コーヒー淹れようか?」とまで言ってくれたのだが、乗る予定の列車の発車時刻が迫っていたので、辞退(サービスに1点加点しておく)。ローカル感がとても強くて、生理的に嫌いにはなれない店。先客が多いタイミングでは入店時にジロッと視線が集まるような展開になりそうだけれど、それでも嫌いにはなれない。


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★寒河江駅(JR左沢線)
「どん・どん」  実食日:2011/12

  駅正面口を出て市役所方面へ徒歩4分、大型商業施設「フローラSAGAE」の1階。一見するとフードコートのように思えるのだが、店がこの1軒しかないのでフードコートとは呼べない。というか、施設規模が大きいわりに客数があまり多くなく、ちょっと寂しい施設&店だ。この先、大丈夫だろうか。軽食類全般を扱う店でそばはきつねと肉の2種類しかないのだが、味覚的に◎だったので、敢えて駅そば認定することにする。
  麺は生と思われ、適度な歯ごたえというか弾力がある。つゆはたいへん薄味なのだが、鶏出汁がよく利いていてすこぶる美味。さすがはとりそばのメッカ・山形だ。肉そばの肉は鶏肉で、肉質がよく締まっている。ブロイラーではなく、地鶏なのだろう。それでいてパサついているわけでもなく、脂のコクも◎。軟骨入りなので、歯が弱い人には厳しいかもしれないが。きつね、肉、ともに500円。小鉢とお茶が添えられるのも嬉しい。このような軽便な店でこれだけ美味しいとりそばが食べられるのだから、やっぱり山形はそば王国だ。アッパレの一杯だった。


※そばメニューが、肉そば500円のみになっていました(きつね消滅)。値段は変わっていません。そば・うどんのほかには、ラーメン、焼きそば、スパゲティ、粉ものなど、いろいろ扱っています。面白そうなのは、「山形B級グルメ」と称しているどんどん焼き200円。写真では、お好み焼き串のように見えます。安いので、次回訪問時にでも試してみたいと思います。横手焼きそば600円や、きのこ丼600円あたりも気になります。あと、アイスコーヒー400円を「愛す珈琲」と表記しているのが印象的でした。なお、店名の現地表示には、「どん・どん」と「どんどん」が入り乱れています。ひとまず、現状維持とします(2016/4、確認)。

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★長井駅(山形鉄道)
「長井駅ふるさと売店」  実食日:2016/4

  改札外、待合室内。地域の住民団体「ど田舎停車場の会」が運営する店。「町おこし系駅そば」の括りに入るだろうか。売店と一体化された店舗で、店員さんは兼務している。といっても、店員さんはよちよち歩きのお婆ちゃん。動きが俊敏ではないので、そばコーナーと売店に同時に客が来ると、ちょっと時間がかかる。まぁ、その辺は温かい目で。そばコーナーは待合室に露出した造りで、立ち食いカウンター3人分くらいのみ。ただ、待合室内のベンチで座って食べることもできるので、特に不便さは感じない。ちなみに、売店で扱っているのは、けん玉とか、ネクタイとか、ホウキとか。こんなもの、わざわざ駅で買う人がいるのだろうか? 普通にお菓子とかドリンクなんかを売った方がいいのでは? と突っ込みたくなった。売り物の不思議さという点では、備後矢野駅「矢野駅売店」に通じるものがある。
  麺は、冷凍。厨房の外にある冷凍庫から取り出して、湯の中へ。ただでさえ動きが遅いお婆ちゃんなのだから、厨房内に冷凍庫を置いた方がいいのではないかと思いたくなるのだが、狭くて置けないのだろう。冷凍麺なので、そばの香りはあまりない。断面が長方形で、食感はまずまずよい。つゆは、昆布出汁が前面に出ている。色はやや薄く、透明度が高い。関西風というほどではないのだけれど、東北地方でこの薄さは珍しいと思う。メニューは、かけ320円、月見370円、天420円、ざる370円の4種類のみ。他にラーメンやご飯ものがあるわけでもなく、そば・うどん4種類がこの店で扱うメニューのすべて。まぁ、この狭さだし、さほど客数があるとも思えない駅なので、致し方ないところか。店があるだけでもありがたいというものだ。実食は、天。天はドンベ。小エビ風味のあるもので、スーパーなどで売られているマルちゃんの「えび天ぷら」に酷似している(まさにこれではないかと推察)。ジャンキーだけど、食べ慣れたものだし、嫌いではない。そしてその上に、なぜか揚げ玉を追加トッピングする。ドンベ天の時点でほぼたぬきなのだから、そこに揚げ玉を追加する必要はなさそうに思うのだが。要するに、揚げ玉は全メニューに乗せるサービストッピングなのだろう。
  面白いというかいたたまれなかったのが、お婆ちゃんのオペレーションだ。代金を先払いして、カウンター前で立って待っていたら「座って待っていてください」と言われたので従った。するとお婆ちゃん、麺を湯通し(解凍)して丼に入れ、天とネギを乗せて、つゆを注ぐ。カウンター上に盆を置き、その上に水の入ったコップと一味を振り出し容器ごと乗せる。出来上がった天そばを一度カウンター上に置き、よちよちと厨房から出てきて、盆に乗せる。そして、よちよちと配膳。至れり尽くせりなんだけど、とにかく時間がかかるし、なんだか親不孝をしているような気分になってしまうので、セルフサービスにした方がいいのではないかと思う。この店では、駅そばはファストフードではなくスローフードだね。フラワー長井線のローカルムードには、よく合っている店だと思う。だけど、次回行ったときには、たとえ「座って待て」と言われても、頑なにカウンター前で待とうと思う。


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★福島駅(JR東北本線・奥羽本線、阿武隈急行、東北・山形新幹線)

「立ち喰いそば」  実食日:2000/7

  東口改札を出て左手、ショッピングモールへと続く通路にある。比較的広い店で、厨房を囲むカウンターは15人くらい収容できそうだ。椅子席はない。ここの特徴は、麺が固いということ。あまり褒められたものではないね。つゆ馴染みが悪く、のどごしも悪い。たぶん、麺を湯通ししてないんじゃないかな。都内では、多すぎる客をさばくために、あらかじめ丼に麺を盛っておいて、湯通しせずに出すところもあるが、そんなに混んでるわけじゃないんだから……。


※閉店しています(2009/4、リニューアル時確認)。

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「ふくふく屋」  実食日:2010/12

  阿武隈急行・福島交通の共通改札を出て左、イーストビルの1階。ビル内の通路に半露出した店舗。椅子付きカウンターと立ち食い席があるが、椅子席が全部埋まると立ち食いはほとんど不可能。そのくらいに、スペースが狭い。
  麺は、冷凍だろうか。やや太めの角麺で、舌触りはツルツル、歯ごたえはモッチリ。香りはあまりない。つゆは美味い部類ではあると思うが、個人的にはもう少し塩気がほしい。ごはんものやスナック類もある。カマボコ入りのたぬき370円。高校生に限り、食事をするとミニソフトクリーム無料というサービスがある。


※閉店していました(2011/12、確認)。

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「松月庵」  実食日:2011/12



  JR西口改札外、駅舎1階。基本的には値段の高い街そば的な店なのだが、その脇にこぢんまりと立ち食いコーナーが併設されており、こちらは駅そば認定できる店になっている。立ち食いカウンターのみで、キャパはせいぜい4~5人程度。
  この店のそばは、特級品だった。おそらく立ち食いコーナーと座席コーナーで同じ麺・つゆを使っていると思われる。麺はもちろん生麺で、注文後に茹でる太平麺。ザラザラした舌触り、硬質のコシ、そしてそば本来の風味。どれをとっても文句なし。つゆは比較的淡く、脇役に徹している印象。これほどの出来栄えにして、かけ260円、天320円(カマボコ入り)は立派だ。おまけに、駅そばでは珍しいホットコーヒーの無料サービス(セルフ方式)がある。割り箸は個包装。


※2013/1、再食。味覚・値段等に大きな変化はありませんが、ホットコーヒーのサービスに「ひとり1杯」との注意書きが出ていました。非常識な人が多かったのでしょうか。

※2014/9、再食。値段据え置きです。頑張りますねぇ。割箸が個包装ではなく、箸立てにたくさん立てられているタイプに変わっていました。こういうところで経費を節減して、値上げせずに済んだのでしょうか。これも立派な企業努力だと思います。

※値上げしていました。現在、かけ300円・たぬき340円です。かき揚げ360円のほかに、ジャンボかき揚げ450円が登場していました。一度試してみたいですが、胸が焼けてせっかくの美味しいそばが台無しになりそうな怖さもあります(値-1点。2015/9、確認)。

※2016/4、たぬきそば340円を再食。麺が少し細く薄くなったでしょうか。気のせいかもしれませんが、食感が少し軽くなったように感じました。太さ4ミリほどの麺の中に、2本だけ1センチ近くある麺が混入していました。自家製麺の証、でしょう。たぬきはゾル化する天かすで、エビ(大エビ)の甘みが感じられました。たいへん残念なことに、ホットコーヒーのサービスは廃止されています。値上げせずに存続するためには、やむを得なかったのでしょうか。他ではほとんど見たことがない個性的なサービスだったので、個人的には少し値上げをしてでも存続させてほしかったです。あるいは、有料化してでもホットコーヒーを置いてほしかったです。ジャンボかき揚げは、既製メニューとしては消滅しています。ただし、単品トッピングとしては存続しています(150円。普通のかき揚げは60円)。券売機のボタンが空いている状態なので、なぜ既製メニューを廃したのか、いろいろ想像したくなります。普通のかき揚げを食べようとして、間違って買ってしまう人が多かったのでしょうか(味-1点、サ-1点、付-1点)。

※暖簾が変わっていました(写真は左から2枚目)。値段等、変わっていません(2017/4、確認)。

※2017/4、再食。値段等、変わっていません。今回は、きつねそば360円を実食。きつねは、正方形(長方形の半裁)のものが1枚、つまり小さいです。厚みがなく、味付けが強め。個人的には、きつねは大きく厚く味付けが薄いものが好き。この店のきつねは、どの要素を見ても私の好みには合っていないものでした。味付けが強いとつゆの味も大幅に変わってしまうので、あまりオススメしません。もっと他に食べておきたいメニューがたくさんあります。

※消費10%増税を経て、大幅に値上げしていました。現在、かけ350円、たぬき400円、天450円、きつね450円です。従前の価格構成に、ちょっと無理があったと見るべきでしょうか(値-1点。2019/12、確認)。

※2021/2、再食。大リニューアルというか、大幅に方針転換していました。従来は9割が座そば、1割が立ちそばでしたが、座そばコーナーを閉じて立ちそば専門のスタイルに変わりました。そのため、外観も大きく変わっています(写真は右端が最新)。かつての立ち食いコーナーの出入口はふさがれて、座そばコーナー側から出入りする造りになっています。客席は、テーブル席が4人掛けと2人掛けを合わせて26、立ち食い席が12人分です。また、この改装を機にということなのか、値上げしていました。現在、かけ400円です。たぬきというメニューは消滅しました。ラーメン450円やソースかつ丼650円、スナックフードに酒類、ソフトドリンクなどもあり、メニューの幅がかなり広がっています。
  今回は、ざる500円をいただきました。麺は中太の角麺に変わっています。二八そばとのこと。ニチッとした噛み心地で、重厚な食感です。そばの香りはそれほど強い感じではありませんが、キュンと上品に香ります。やや甘めのつけつゆやワサビの香りの間隙を縫って、存在感を示してくれます。相変わらず美味しいですね。この方針転換は、コロナ禍で観光客の座そば利用が減ったためなのでしょうか(店員さんに聞いたところ、2020年8月にリニューアルしたとのこと)。大英断が吉と出ることを祈りましょう。
  平日15:30頃の訪問で、先客6・後客3。アイドルタイムにしてはよく入っている方でしょうか。立ち食い席には、個別パーティッションがあります。テーブル席はパーテなし。割箸や七味等は、すべて受渡口脇に集約されています。


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「そば処」  実食日:2013/12

  新幹線改札内コンコース。間仕切りがなく、ほぼコンコースに露出した造りの店で、立ち食いカウンターが店内外の境界のようになっている。一応、椅子も5つ用意されている。
  この店の名物は、ラジウムそば(320円)。名称から、おおいに期待して注文する人が多いのだが、トッピング内容は温泉玉子。特に変わったものが乗るわけではない。「温泉→ラジウム」という連想からのネーミングだろう。麺は、質感があり、やや粘着するタイプの茹で麺。つゆはやや濃いめだが、特記するほどのレベルではない。その他のメニューは、かけ260円、天320円など。天ぷらの種類がわりと多く(店揚げではない)、きす天(420円)のほかに魚天(410円)もある。「魚天=きす天」のイメージが強いのだが、ここの魚天は他の魚なのだろう。次回訪問時にでも試してみたい。


※閉店(「そば処ふくしま」化)していました。改装&店名変更とも受け取れる変化ですが、カフェスタンドが併設されるなど業態も少々変わっているので、別店として扱います(2015/9、確認)。

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「そば処ふくしま」  実食日:2015/9

  新幹線改札内コンコース、上記「そば処」の跡地。改装&店名変更とも受け取れる変化だが、カフェスタンドが併設されるなど業態も少々変わっているので、別店として扱うことにする。そば・うどんだけでは経営が成り立たなくなったということなのか、それとも駅そばとは別に存在していたカフェスタンドが統合されたということなのか。ショッキングピンクの外観が、やや痛々しい。「そば処」時代には立ち食い専門だったが、カフェスタンド側にテーブル席が設置され、ここに座ってそばを食べることもできるようになった。
  味覚的には、「そば処」時代と大きくは変わっていない。麺は、質感があってやや粘着するタイプの茹で麺。つゆは平均的なバランス派。特別美味いというわけではないけれど、駅そばとしてはまぁまぁ水準的なところか。値段は「そば処」時代よりも少々上がっていて、かけ290円、天370円、ラジュウム370円、魚天470円など。ラジュウムは温泉玉子のトッピングで、「そば処」時代から名物だったもの。ただし、メニュー名は「ラジウム」から微妙に変わっている。実食は、魚天。この表記を用いる店はこれまでに数軒見てきたが、その多くがキス天を使っていた。しかし、この店では魚天とは別にキス天がある(470円)。どんな魚を使うのだろうかと楽しみにしていたら、サンマ天だった。穴子天のように長いままの状態でトッピングする。味覚的には、サンマ特有の臭みが少々目立ち、そばとの相性はそれほど良くなかった。臭みの少ないキス天の方が合うと思う。未確認だが、魚天に使う魚は季節によって変わるのかもしれない。箸はエコ箸。


※2016/4、再食。メニュー名が微妙に変わって気になっていたラジュウム370円を実食。内容は、特に変わっていません。温泉玉子をひとつ、ポンと乗せただけのそばです。「松月庵」と連食したこともあるのでしょうか、つゆがやや淡く、味気なさを感じる一杯でした。11:30頃の訪問で、先・後客合わせて10人くらいいましたが、全員そば・うどん客。喫茶コーナーはひとりも利用していませんでした。がら空きの椅子席が、ちょっと寂しげです。

※消費10%増税を経て、やや大きく値上げしていました。現在、かけ330円です。ラジュウムは「ラジウム玉子」に名を変えて、430円になっています(値-1点)。なお、併設されていたカフェスタンドは閉店しており、カフェスタンド側も駅そばのイートインスペースになっています(写真は左:旧:現。2021/2、確認)。

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★安達駅(JR東北本線)
「ピクニックコート」  実食日:2016/12

  駅前が大規模な工事中だったので、今後行き方が少々変わる可能性があることを前提に。駅を出て左へ30秒、2本目の路地を右折して4分。右手にあるショッピングセンター「ベイシア安達店」内の1階フードコート。駅から最短ルートを歩いて行くとベイシアの裏手に出る形になるので、照明が暗く若干分かりにくい。駅に背を向け、反対側の県道に表を向けているショッピングセンターなので。一度県道まで出るようなイメージの方が行きやすいか。そば・うどんのほかにもラーメンや各種スナックフードなどを手広く扱う店で、むしろそば・うどんを注文する人は少ない印象。有人レジで先払い→番号札で呼び出し。
  麺は、冷凍。食感的には茹で麺を思わせる部分もあるけれど、ソリッドな個体を冷凍庫から取り出すシーンが見えた。そばの香りはほとんどない、とてもチープな感じの麺だ。つゆは出汁が香らず、のっぺりと平たい味。少々甘めだが、この甘さがかえってモヤリ感を強めている。たぬきは既製品の揚げ玉で、どうということもない。総じて、あまり私の好みには合っていない一杯だった。が、駅の近くでチープなそばを食べられるというだけでもありがたいことだ。たぬき290円(ワカメ入り)という安さも、武器になるだろう。そばメニューは、たぬきのほかは天390円だけ。訪問時によく売れていたのは、特製佐野ラーメン390円と、フライドポテト180円(シングル。ダブルは300円)。汁もの2杯はさすがにきつかったので、フライドポテトをついでに食べてみた。注文後揚げで、マッシュポテトを押し出し成型したもの、つまりラスポテトだった。味付けは4種のパウダーの中から選択でき、ポテトと一緒に袋に入れてシャカシャカと振って混ぜる。サクサク感が弱く、代わりにネットリ感が強いポテト。ジャガイモの風味はちょっと弱め。これを食べると、「富士そば」のラスポテトは結構レベルが高かったんだなぁと、しみじみ思う。箸はエコ箸で、受渡し口にのみあり。


※閉店(「food and Café」化)していました。実質的には改装&店名変更とも考えられる変化ですが、両方同時に行われたと思われるし、メニューも少々変わっているので、別店として扱うことにします(2019/3、確認)。

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「food and café」  実食日:2019/3

  駅を出て左へ30秒、2本目の路地を右折して4分。右手にあるショッピングセンター「ベイシア安達店」内の1階。上記「ピクニックコート」の跡地。というか、実質的には改装&店名変更と捉えることもできる。しかし、改装と店名変更が同時に行われた様子だし、メニューも少々変わっているので、当サイトでは別店として扱う。システムや客席配置などは特段変わっていない。若干窮屈な印象を受けるフードコートタイプ店舗だ。
  以前からあるものなのか店名が変わってから登場したものなのかはわからないのだが、昼時(11:00~14:30)にお得な設定のランチセットが売り出されていた。6種の麺(うち、そばは天ぷらそばのみで、あとはすべてラーメン)と4種のミニ丼を自由に組み合わせることができ、500円。通常価格だと620円になるものなので、結構お得感がある。そこで、今回は天そば+ミニ焼肉丼で食べてみることにした。麺は、一瞬「茹で麺かな?」と思わせるような食感の冷凍麺。たぶん、「ピクニックコート」時代と同じ。つゆはのっぺりと平たいもので、これも変わっていないと思う。気持ち薄くなったような気もするけれど、気のせいor誤差の可能性が高いと見る。天(かき揚げ)は、冷凍ものの注文後揚げ。「ピクニックコート」時代に実食したのがたぬきだったので確証はないけれど、たぶんこれも変わっていないのではないか。ということは、少なくとも天そばに関しては「ピクニックコート」時代とまったく同じということになる。それなら、どうして店名と意匠を変えたのだろうか。古臭い雰囲気とおさらばしたかった、ということだろうか。ミニ焼肉丼は、タレの味が濃い牛カルビ丼。味は特段悪くないが、肉の量がちょっと少ない。ご飯は、多めに添えられた紅生姜で食べきるイメージになる。実質110円のミニ丼だから、あまり高望みはできないと分かっているけれど。レギュラーメニューから、「ピクニックコート」時代にあったたぬきそばが消えている。そばメニューは、天390円(ワカメ入り)と、セットが前提になる小そば180円のみ。そのぶんラーメンとご飯ものが拡充された。4種あるラーメンは390円均一。ご飯ものは、セットが前提になりそうなミニ丼のほか、フル丼もある。カレー丼390円あたりは狙い目かも。そのほか、ラス・フライドポテト180円やソフトクリーム130円といったスナックメニューもいろいろあり、ものによっては結構安い。学校帰りの高校生が喜びそうなラインナップになっている。箸はエコ箸。
  日曜13:00頃の訪問で、先・後客多数で数えきれず。日曜の昼時だったということもあるだろうけれど、もしかしたら改装の効果もあったのかもしれない。ひとり客は少なく、ファミリーやグループ客が中心の様子だった。駅前に飲食店などがあまりないので、なにはともあれイートインできる店があれば、結構重宝するのかもしれない。


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★郡山駅(JR東北本線・磐越東線・磐越西線・水郡線、東北新幹線)
「福豆屋」  実食日:2006/9

  在来線5・6番ホーム(東北本線上り・磐越東線)須賀川寄り。南側の地下通路の真上くらいの位置。地方に根強く残っている立食いカウンターのみの露出店。
  この店は、麺・つゆとももう少し頑張ってほしい印象だった。茹で麺なのはいいとして、湯通しが不足しているのか、ゴワゴワと固い印象。そしてつゆは味が薄い。その代わり、ホームの店にしてはボリューム感がある。細かい点では、ネギを輪切りではなくみじん切りにしているのが特徴だろうか。たぬきなし、かけ260円、月見・きつね300円、天・わかめ320円、天玉360円。


※かわいらしい感じに改装していました(写真は、左:旧、右:現。2007/9確認)。

※メニューによって、若干値上げしています。かけ・月見等は据え置き、きつねは300→320円、天は320→350円となっています(2010/1、確認)。


※閉店していました。建物も撤去済みです。これで、郡山駅在来線ホームから駅そばが完全消滅となりました。残念です(2010/8、確認)。

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「こけし亭」  実食日:2006/9

  在来線5・6番ホーム中程。上記「福豆屋」から30mほどしか離れていないところにある。この駅の在来線は3本5線ものホームがあるのに、改札内の2軒の駅そばは同じホームの、それも接近した場所に店を構えている。いったい何を考えているのやら。
  この店では、袋入りの茹で麺を客の前でビリッと開ける。私などはこういうシーンを見ると興醒めしてしまうのだが、意外にも味覚的には「福豆屋」よりもいい印象だった。ちょっとざらつく感じのする細麺で、茹で麺にしてはそば本来の食感をうまく再現できている。つゆはやや辛めに感じたが、実食が夕刻(18時頃)だったので、たまたま煮詰まっていただけかもしれない。たぬき320円、かけ260円、いか天380円、山菜なめこ420円。


※閉店していました。すでに撤去されています。「読本」に載せた店だったのに……(2007/9確認)。

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「そば処 あさか」  実食日:2010/8

  在来線のメイン改札(エスパル口ではない方)を出て左、キヨスクの隣。駅弁売店と一体になった店舗。フロア面積はそれほど広くないが、テーブル席と椅子付きカウンター、合わせて15人くらいは収容できるだろうか。
  NRE経営の駅そば店で、味覚的には首都圏のNRE店舗と大差ない印象だった。ツルツル系の茹で麺に、味が薄く余韻がないつゆ。首都圏から結構離れている立地だけにちょっと意外だったのだが、それ以上に「残念」な思いが強いか。たぬき350円。名物として売り出しているのはちくわ天そば(400円)で、丼からはみ出すサイズのちくわ天が2本乗る。そのほか「あさかそば」という名のメニューがある(450円)が、トッピング内容はきつね+たぬき+わかめで、特殊なものが乗るわけではない。また、季節によっては限定メニューなども売り出しているようだ。


※値上げしていました。現在、たぬき360円です。ちくわ天は420円に、あさかは470円にそれぞれ上がっています。新メニューに、きのこ三昧490円が登場していました。写真を見た限りでは山ナメコ・ヒラタケ・舞茸などがこんもりとトッピングされていますが、果たして写真と同じくらいのボリューム感で出てくるかどうか……。過度な期待はせずに、一度試してみたいです(値-1点。2016/4、確認)。

※暖簾が出ていましたので、写真を貼ります(左:旧、右:現)。値段等、変わっていません。変わりメニューとして、中華麺を使用した「鶏中華」500円が登場していました。名称的には山形県天童市のご当地グルメと同じなのですが、内容的にはどうなのでしょうか。気になるところです(2017/4、確認)。

※2018/4、再食。仕事上の必要性が発生したこともあって、鶏中華500円を食べてみました。「和風出汁+中華麺」のメニューです。山形県天童市のご当地グルメ「鳥中華」によく似ています。「鳥」を「鶏」に変えているあたり、少々忖度したのかなという印象を受けますが。麺は、あまり甘みのない細ちぢれ麺。注文後茹でなので、茹で時間短縮を考えての細麺仕様でしょうか。決してこれがベストマッチという感じではなく、もう少し歯ごたえのある麺の方が合いそうな印象でした。スープは、和風は和風なのですが、どうもそばつゆそのままというわけではなさそうです。中華麺に合うよう(あるいは天童の「鳥中華」に似せるよう?)、少し調味していると思われます。具体的に言うと、甘さを足してある印象です。そして、メニュー名から想像できるように、鶏肉がトッピングされます。ムネ肉を湯がいたものだろうと思うのですが、少し燻してあるのか、ロースハムみたいな風味を感じました。また、この店ではいつの間にか天かすがセルフで入れ放題になっていた(サ+1点)のですが、鶏中華にはデフォルトで天かすが少し入っています。中華麺に合わせるために、甘みだけでなく旨みも足したということでしょう。フリーの食材はデフォルトで入れなくても……という気もしますが、天童の鳥中華も天かすが入っていることが多いので、まぁいいか。総じての印象としては、500円ならまずまずアリです。かき揚げそばが450円であることを考えれば、時間に余裕がある場合に限り鶏中華を選択する手もあると思います。
  訪問は、平日の9:15頃。中途半端な時間帯なのに、先客6・後客3とよく入っていました。プラス、駅弁販売窓口にもちょこちょこと来客。時間帯に関係なく、列車(特に東北本線)の発着前後のタイミングで混雑するのかもしれません。ちなみに、私の直前に入った先客はちくわ天そば420円を注文したのですが、丼からはみ出す巨大なちくわで、お腹いっぱいになりそうでした。次回は、これを試してみようかなと考えています。


※消費10%増税に伴い、少々値上げしていました。現在、かけ(300→)310円、野菜かき揚げ(450→)460円、あさか480円です。鶏中華は、500円で据え置き。勝負メニューなのでしょうか(2019/12、確認)。

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「郡山幹線そば処」  実食日:2012/12

  新幹線改札内コンコース。改札外側にも窓口があるので、在来線のみのユーザーでも利用可能。もっとも、改札外側窓口はちょっと人通りが少ない場所にあるので、在来線ユーザーの多くは上記「そば処 あさか」に流れると思うが。改札内外両側とも間仕切りのない露出店舗で、立ち食いカウンターのみ。
  麺は、硬質で歯切れのよい茹で麺。つゆは甘めで、出汁感はあまり強くないタイプ。どちらも悪くはないのだが、麺とつゆがあまり合っていないというか、馴染んでいないような印象を受ける。調理シーンを見た限りでは、湯通しの作業に手抜かりはなさそうだが。ネギをたっぷり入れてくれるのが嬉しい(店員によるかもしれないが)。たぬき340円。これといった変わりメニューはないが、麺大盛りが60円増しというのが良心的。丼は、東北らしい赤い漆器風のもの。なお、店名は食券に印字されていた文字列を採用。看板には「そば処」としか書かれていない。


※値上げしていました。現在、たぬき360円です。麺大盛りも70円に上がっています(値-1点。2016/4、確認)。

※2016/12、再食。値段等、変わっていません。今回は、イカ天そば430円をチョイス。イカ天は衣が厚めで、ひと噛みで店揚げではないのが分かる食感です。イカには、包丁が入っていませんでした。冷凍ものでしょう。麺は少しボソボソする食感の茹で麺で、そばの香りはわりとあります。つゆは、やや複雑な味わい。カツオ・昆布のほかに、サバか何かがブレンドされていると思われます。相変わらず麺とつゆが少しちぐはぐするような印象を受けますが、それぞれの味は悪くないと思います。水準級にはあると判断し、「味+1点」とします。
  10:30頃の訪問で、先客0・後客1。アイドルタイムとはいえ、ちょっと寂しい入り。新幹線改札内側はそれなりに需要があると思いますが、改札外側で食べる人はあまりいないように思います。もっと目立つ場所に「そば処あさか」があるので。でも、在来線派の私としては、改札外側の窓口が貴重です。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき380円、いか天480円です。いか天の値上げ幅が大きいのは、消費増税対応だけでなく仕入れ価格も上昇しているためと思われます(2019/12、確認)。

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「そばの神田」  実食日:2014/9

  西口(タクシープール口)を出て、ロータリーを左へ回り、ヨドバシカメラの角で道路を渡る。左斜め前の路地(カレーキングの脇)に入って1分、左側。郡山駅付近としては、比較的静かなエリア(夕方以降に賑やかになりそうなエリア)にある。仙台に同名のミニチェーンがあるが、その姉妹店だという。が、味は別物のようだ。基本的には厨房を囲む立ち食いカウンターのみだが、奥の方の壁際に椅子付きカウンターが5席増設されている。
  麺は、調理シーンを見なかったが、調理時間が短く、茹で麺と思われる。重量感があり、なかなか美味しい。つゆは、少々酸味を感じるが、違和感というほどではなく、可も不可もない感じ。天は、仙台の各店では自家製を出していたが、こちらでは既製品を仕入れている様子。具材はニンジンと春菊が少々入っているだけで、基本的には巨大たぬき。すぐにつゆに溶けてグズグズになる。具一品系は390円均一。この設定だと、カレーそば390円にお得感がある。サービスとしては、10%割引の回数券の扱いがある。たびたび足を運ぶのであれば、利用価値が高いだろう。


※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。値段等、変わっていません。なお、初食記事の行き先説明部分の中に「カレーキングの脇を入る」と書いていますが、そのカレーキングが閉店しています。この部分を「フジカラーの看板を掲げている写真店」と読み替えてください(2017/4、確認)。

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「天翔」  実食日:2019/12

  西口を出てロータリーを突っ切り、線路と垂直方向の目抜き通り(中央分離帯のある4車線道路)に入って1分、左側。2017年12月にオープンした新店で、深夜営業(26時まで営業)が売り。値段はだいぶ高めなのだけれど、駅ナカの「そば処あさか」や「郡山幹線そば処」が閉まった後でも食べられるのがたいへんありがたい。食券制で、店内に椅子はなく立ち食いカウンター8人分くらいだけの小ぢんまりした店。
  麺は、個包装の茹で麺。客の目の前でビリッとやる。中太で食べごたえあるも、湯通しが甘かったようでゴワゴワ食感が際立っていた。ちゃんと湯通しすればそれなりに美味いであろう麺なので、少々勿体なく感じた。つゆは、やや辛め。出汁感は比較的弱めで、ややのっぺりした味覚。出汁は粉末なのかな、少々粉っぽさも感じた。かけ450円と、値段は高い。トッピングは、たぬき(480円)とカレー(550円)、牛肉(610円)以外は、すべて単品の扱い。東北地方では扱う店が少ない、たまご天100円を乗せてみた。たまご天は、半熟なのかなと思いきや、固ゆでだった。しかも、茹で方がヘタクソなのか、殻がきれいに剥けておらず、白身がボロボロになっていた。一部、薄皮も残っている。う~ん、これは残念。春菊天130円あたりにしておけばよかったかな。ちなみに、一番人気はかき揚げとの表示が出ているが、単品で250円とかなり高い。かけそばと合わせると700円になってしまうので、個人的には手を出しづらいところだ。おにぎり、ミニカレー、ミニ天丼あり。一番お得感があるのは、かけそば(たぬきが少々入る模様)+おにぎり+コロッケの「ワンコイン得セット」500円。ストレートに注文すると450+120+80=650円になる内容なので、なかなかの割引率だ。夜間営業ということで飲み帰り客の利用が多いのだが、ちょい飲みセット950円の設定があるのでここで飲むこともできる。「ミイラ取りがミイラに」みたいな状態だな。総じて、味覚面での加点材料はあまりなく、どちらかというとネガティブな印象を受ける要素が多い店なのだが、それでも深夜帯に店を開けていることは大きな魅力。個人的に深夜にこの辺りをほっつき歩く機会は多くないだろうが、また寄りたくなることもありそうな気がする。
  平日22:00頃の訪問で、先客8・後客1。波が大きく見えるのは、先客のうち6人が同一グループだったから。かなり酔っぱらっていて、大声でクダ巻いて。深夜帯は、こういう場面に遭遇する確率も高いんだろうな。


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★須賀川駅(JR東北本線)
「ベニーズ」  実食日:2019/3

  駅からちょっと遠く、徒歩8分近く(実測値)かかるのだが、他に対象となる店がない駅っぽいので特例を適用する。駅を出て、ロータリーを右に回り、道路に出たら右へ5分。国道4号線を渡ってから右へ1分半。「ヨークベニマル須賀川西店」内。物理的に駅から少し遠いというだけでなく、国道4号線を渡らなければならないのもネックだ。実際、駅からここまで歩いて食べに行く人はほとんどいないだろう。フードコートタイプの店舗で、有人レジで先払い→ラミネート加工の古めかしい番号札で受け渡し→下げ膳セルフ。
  麺は、たぶん冷凍。乱切りタイプで食感は特徴的だが、香りはほんのりという程度。つゆは、フードコートそばにありがちな平たいもので、出汁の香りがあまりない。ただ、醤油の香ばしさが少々立っているだけまだマシかなと思えた。温そばメニューは2種類だけ。わかめ378円と、天410円。実食は、天そば。天は注文後揚げ。食感から考えて冷凍ものだと思うのだが、リングで形を整えた感じがなく、ややいびつであまり厚みのない大判のもの。フードコートそばではあまり見ないタイプだ。具材は、タマネギ、ニンジン、細かすぎてよく分からない青菜。タマネギとニンジンは、かなり細い細切り。メニューは、そばよりもラーメンの方が多い。ベースとなる豚コクしょうゆラーメンは432円で、炒飯とのセットでも594円。味はともかくとして、安く腹を満たすことはできそう。また、テイクアウトにも対応するお好み焼きもいろいろ。作りたてではない(テイクアウト仕様になったものがカウンター上に並んでいる。購入時にレンチン可)のだけれど、こういうのって、たくさん並んでいると美味そうに見えてくるもの。その戦略(?)にまんまと引っかかり、豚玉(410円)をひとつ買ってしまった。味は、まぁまぁ。好みの問題になってくるのだけど、個人的に、あまり嵩のあるお好み焼きは好きではない。外と中の食感にギャップがありすぎるから。ここのお好み焼きも嵩があるタイプで、やっぱり中の方が少しニチャッとした。たぶん、私が自宅で作るお好み焼き(厚さは1.5cmくらいに仕上げる)の方が美味しいと思う。箸は割り箸で、受渡口に箸立てがあるほか、商品と一緒に1膳提供。つまり、注文を終えた時点で自ら1膳取って待つと、最終的に手元には2膳あることになる。無駄だね。箸立てを用意するのなら、商品と一緒に1膳提供する必要はないと思う。
  日曜19:00頃の訪問で、先客0・後客2。高校生が休みの日曜は、この時間になると空いている。後客の2名もソフトクリームだけ食べてすぐに出ていったので、ほぼほぼ貸切状態だった。ちょっと寂しい。


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★新白河駅(JR東北本線、東北新幹線)
「喜多」  実食日:2004/9

  新幹線改札を出て左。在来線ホームからだとちょっと遠いが、正面口に出ようとすれば嫌でも目に入る位置にある。隣の土産物店と棟続きになった建物。
  この店は、基本的には一列カウンターだけなのだが、右奥の方に1つだけ4人掛けテーブルがある。でも、この席、なんだか「仲間外れにされている」ような気分になりそう。隔離されている感じがする。
  味の方は、乱切りタイプの麺に特徴がある。たぶん茹で麺だと思う(あるいは冷凍麺?)が、生麺に近いコシがあり、美味。ただ、つゆがちょっとあっさりしすぎているか。地方にしては値段も安い(たぬき290円)。個性を出しつつも、よくまとまっている方だと思う。


※閉店(「そば処新白河」化)していました(2009/5、確認)。

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「そば処新白河」  実食日:2009/5

  新幹線改札を出て左前(上記「喜多」の跡地)。土産物店の軒先陳列棚にちょっと隠れるような立地だが、高いところにある看板は見えるし、改札を出るとすぐに鰹出汁のいい匂いが鼻を突くので、認知は容易いだろう。内装は「喜多」時代とほとんど変わっておらず、立ち食いカウンターがメインで、奥にテーブル席が少々ある。
  麺は、冷凍の乱切り。つゆも含め、「喜多」時代と大差ないようである。使用食材は変わらず、運営業者が変わっただけかもしれない(「東北総合サービス㈱」が経営)。レンゲ付きで、箸はエコ箸。変わりメニューに、「天地人そば」がある(500円)。食べていないので味覚についてはコメントできないが、トッピングは「かき揚げ・鶏肉・絹さや・ワカメ・玉子・人参」である(貼り紙が出ている)。豪華というか、ゴチャゴチャというか。どの辺りが「天地人」なのか、いまいちピンとこない。ブームが去ったら消える運命の臨時メニューなのだろうか。通常メニューは、たぬき290円、かけ240円、なめこ340円など。


※店名が微妙に変わり、業者が変わり、立地も微妙に変わり、外観も大きく変わったため、閉店(別店)扱いとします(2014/10、確認)。

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「麺処 新白河」  実食日:2014/10



  新幹線改札を出て左前方、上記「そば処新白河」のほぼ跡地だが、微妙に位置が違う。駅そばと売店との位置関係が逆になっているのだ。間仕切りのない半露出店で、椅子付きカウンター10席のみ。
  麺は、平打ちの冷凍。乱切りではないので、「そば処新白河」時代とは違う麺ということになる。風味はあまりないがモチモチ感のある歯ごたえが心地よい。つゆはバランス派で、ひとつの方向に偏らず、美味しい。合わせ出汁なのか、まろやかな深みがあって私好み。たぬきは、既製品の揚げ玉。たぬき360円。かけ310円、なめこ430円など、「そば処新白河」時代と比べると全体的にだいぶ上がっている。そば・うどんの変わりメニューは特にないが、白河ラーメン600円がある。酒類も扱っており、モロキュー260円やおつまみセット410円など、ちょい飲みに便利な肴も用意している。


※2015/7、再食。2品連食しました。冷たぬき470円には、既製品ではない天かすが乗りました。変わったのかも。ちょっと値段が高いですが、たぬきのほかに味付きの刻み揚げも乗り、なかなか豪華です。歯ごたえの強い冷凍麺なので、冷やしメニューだと涼感が強調されて気持ちいいです。もう一品は、白河ラーメン600円。たまり醤油のコクが利いたラーメンで、こちらもまずまずの好印象。具材は、チャーシュー2枚・絹さや・メンマ・焼き海苔・ナルト。駅ラーメンにしてはそこそこ高い設定ですが、相応の味ではあると思います。その他、値段やメニューに変化はありません。外観としては、暖簾が造花に変わっていました(写真は左から2枚目)。

※値上げしていました。現在、たぬき400円、かけ350円、白河らーめん650円、冷やしたぬき520円です。ちょっと値上げ幅が大きいのが気がかりです。なめこそばは終了。代わりに入ったのは、ちくわ天480円と唐揚げ500円でしょうか。唐揚げそば、東北方面に拡散していっていますね(2018/1、確認)。

※2019/4、再食。改装したわけではありませんが、店舗の外に立ち食い席が増設されていたので、写真を貼っておきます(左から3枚目)。値段等は変わっていません。今回は、唐揚げそば500円を実食。唐揚げは冷凍もののレンチンで、ゴルフボール大4個。ややジューシーさに欠け、衣がヘナヘナ。塩コショウの下味が付いていることもあって、そばとの相性はイマイチな感じでした。この唐揚げは、ご飯に合わせた方が美味しいかなと思います。もっと言うと、ほかほかご飯に合わせるよりも、冷めた状態で食べる前提の弁当に入れた方がいいかな、と感じました。
  平日19:15頃の訪問で、先客3・後客1。この時間帯には、外の増設席は無稼働でした。17分間の乗り継ぎ待ちの間に食べようと思っていたのですが、間に合わず次便を1時間待つハメに。当駅は在来線・新幹線の乗り換え客が多いうえ、在来線の改札がたいへん狭く長い行列ができるので、列車を降りてから改札を出るまでに時間がかかります。乗り継ぎの間に食べようと考える場合、乗車位置を考えた方がいいです。階段近くに乗車して、降りたらダッシュ。階段から遠い車両に乗ると、改札を出るまでに5分以上かかる場合がありますので、ご注意ください。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、かけ360円、白河らーめん660円、冷したぬき530円、唐揚げ510円です。なお、外観的には、暖簾が変わっていました(写真は右端が最新。2021/2、確認)。

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★原ノ町駅(JR常磐線)
「丸屋」  実食日:2006/10



  1番ホーム(上り)&改札外左待合室内。今では珍しくなった弁当のホーム立ち売りを行っている老舗駅弁店が営む駅そば。列車到着時以外はあまり人影がない駅なのだが、近所から車で食べに来る人が多く、客足はなかなか絶えない店である。露出店であるが、待合室にはベンチがあるので、座って食べることはできる(テーブルはないので、手持ち食いになる)。ホーム側には、ベンチはなかったかもしれない。
  ここのそばは、ちゃんとそばの味がしていて風味はよいのだが、食感がちょっといまいち。ボソボソしていて粉っぽい感じだ。つゆはノーマル。かけ270円で、トッピングは玉子(50円)と天(110円)とコロッケ(60円)のみ。コロッケはカレーコロッケだった。なお、駅を出て正面にも「丸屋」が営むそば屋があるが、こちらは高い本格店である。


※2010/1、再食。特段の変化はないようですが、テイクアウト用の「そば弁当」があることを確認しました(440円。付+1点)。通常メニューの車内持ち込みはできないようです。

※2013/1、再食。東日本大震災および原発事故の影響で、駅舎内の店舗は休業中です。現在は、駅前の「ロイヤルホテル丸屋」内での仮営業となっています(写真は左から2枚目)。かつて喫茶店として営業していたスペースを利用しているので、店内は広々で、立ち食いカウンターのほかにテーブル席もあります。トッピングのコロッケは、やはりカレーコロッケでした。値段は、駅構内で営業していた時と同じです。「そば弁当」は、扱っていませんでした。駅弁も、全面的に休止状態が続いています。


※2018/1、再食。消費増税ぶんを含め、値上げしていました。かけ270→300円、玉子320→360円、天380→430円です(値-2点)。今回は、玉子そばをいただきました。玉子は先乗せで、白身うっすら白濁。気のせいでしょうか、今回は麺がずいぶんたくさん入っているように感じました。玉そばではないのかな? 大盛りと間違えた? ありがたいことはありがたいのですが、麺が絡み合って若干食べづらいし、つゆともあまり馴染みません。つゆはやや甘め。くどい甘さではありませんが、出汁がビシビシ香るという感じではないだけに、甘さが少々目立っていました。分厚い油揚げがひと切れサービストッピングされるのは、変わらずです。「天ぷらにつゆをかけない場合はお申し付けください」との貼り紙あり。おそらく、この店では「麺→天→つゆ」の順に盛りつけるのがデフォルトなのでしょう。つゆを天の上からかけて、天がフヤフヤになるのを嫌う人は事前に言ってね、ということだと思います。ご注意を。
  訪問は平日の13:30頃。先客2・後客1でした。前回訪問時にはテーブルがら空きで皆さんカウンターで立ち食いしていたのですが、今回は逆でした。立ち食いカウンターはガラガラで、私を含めて全員テーブル席で座って食べていました。立ち食いカウンターには割箸しかありませんが、テーブル席には割箸とエコ箸が両方用意されています。エコ箸が好きな方は、テーブルへ。なお、外観的には、暖簾が廃されていました(写真は右端が最新)。


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★富岡駅(JR常磐線)
「さくらステーションKINONE」  実食日:2018/1

  東日本大震災の影響で不通となっていた常磐線竜田~富岡間の運転再開に合わせ、2017年10月にオープンした新店。富岡駅は津波で完全流失してしまったので、少し場所を移して、駅舎を新築している。その新駅舎に併設する形で、売店を兼ねた飲食店が設けられた。駅舎併設なのだが、駅舎内からの往来はできず、一度駅を出てのアクセスになる。有人レジで先払い→番号札で呼び出し。客席は、誕生席のある5人掛けテーブルが2つに、椅子付きカウンター9席。
  公式取材を兼ねての訪問ということもあり、かき揚げ天そば550円と、名物として売り出している「さくらうどん」500円を連食した。そばの麺は、冷凍。香りはそれほどなく、まぁ平均的。つゆは、特段出汁が香るわけではないのだけれど、そんなに平坦な感じもしない。業務用だろう。NRE店舗だけれど、麺もつゆも「あじさい茶屋」や「いろり庵きらく」とは別のものだ。かき揚げは、注文後揚げ。アツアツ・サクサクで、具材感もしっかりとあり、上々。ワカメ&カマボコ入り。ホウレンソウのお浸し付き。値段的にちょっと高いのだけれど、あまり客数を望めなさそうな駅だから許容範囲内か。一方のさくらうどんは、桜の葉を練り込んだ、コシの強い麺。これも冷凍かな。葉を練り込んでいるのに、なぜか花のようなピンク色をしているという……。そのあたりは、あまり突っ込まない方がいいのかも。麺をすすりこむときに、ほんのりと桜の香りが漂う。あまり強い香りではないので、添付のワサビをつゆに溶くと香りがほとんど感じられなくなってしまうだろう。注意が必要だ。また、つゆの香りにも負けてしまうくらいだから、本音を言えばぶっかけスタイルではなくもりスタイルで提供してほしいところだ。こちらもワカメ&カマボコ入りで、ホウレンソウのお浸しが付く。他メニューは、かけ400円、三陸産わかめ500円、かき揚げ天玉600円など。たぬきはない。中華そば600円もある。また、ご飯ものやセットメニューも充実。ただし、カツカレーと半そばのセット1050円を筆頭に、いずれも値段が高いので、あまりオススメという感じではない。シンプルな麺単で済ませるのが良かろう。箸はエコ箸。訪問時にはJR発足30周年記念のクリアファイルがプレゼントされたのだが、恒久的なサービスではないので加点しないでおく。
  訪問は平日の11:00頃で、先客1・後客5。意外と言っては失礼かもしれないが、利用者は多かった。この他に、売店客も数名。震災前に3000人いた富岡町の住民のうち、現時点で戻ってきているのは400人程度だそうで、地元住民でこれだけ賑わうとは考えにくい。おそらく、復旧した常磐線に乗りに来た観光客や、復興工事に従事する作業員がメイン客層なのではないかと思う。常磐線のいわき以北には駅そばが少ないので、少々高くても店ができてくれたことはありがたい。多少なりとも街の復興にもつながるだろうし。応援していきたい店だ。


※メニューがちょっと増えていました。KINONE浜鶏ラーメン750円などが登場しています。既存メニューの値段等は変わっていません(2019/4、確認)。

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★広野駅(JR常磐線)
「くっちぃーな」  実食日:2018/4

  駅を出て、駅前広場(というほど広くはない)を突っ切って、道路に出たら右へ。すぐの十字路を左折して4分、国道6号線の向かいにあるイオン広野店内。国道6号線との交差点に横断歩道がないのだが、歩行者は側道からアンダーパスで渡れるようになっている。フードコートスタイルの店舗で、食券制。券売機はフロアの一番奥にあり、ちょっと見つけにくい。手前側にあった方がいいと思うのだが。客席は、テーブル&椅子付きカウンターが多数。「なんだ、フードコートそばか」と、侮るなかれ。実は、なかなか話題性に富む店なのだ。
  麺は細麺で、あまり味がないもの。麺種は不明で、冷凍とも生とも判断できないものだった。つゆは、ちょっと癖がある。たまり醤油みたいというか、甘みに似たコクが強く感じられる。不味くはないのだが、やや違和感あり。好き嫌いが分かれそうな味だ。たぬきなし。そば・うどんメニューは、かけ300円、わかめ350円、かき揚げ400円の3種類がレギュラー。夏期には、冷やしかき揚げ450円が加わる。実食は、かき揚げそば(ワカメ入り)。かき揚げは、注文後揚げ。このようなフードコート店舗では冷凍もののかき揚げを使うケースが多いのだけれど、この店ではひと目で店内仕込みだと分かるものだった。具材はタマネギが95%くらいを占め、ニンジンが少々。あと、姿は見えなかったのだが、小エビのような香ばしさも感じられた(これは衣に由来するものかもしれない)。総じて、フードコートそばにしては手作り感が強く、好感が持てた。そば・うどん以外のメニューは、ラーメン各種350円~、パスタ、カレー、定食、スナックフードと多岐にわたる。面白いのはカレーライスで、スタンダードなカレーのメニュー名が「代表カレー」になっている。広野町というと、サッカーのナショナルトレーニングセンター(Jヴィレッジ)がある楢葉町の隣町。実はこの店はサッカー日本代表専属シェフ(Jヴィレッジのレストランの料理長)が運営している。東日本大震災でJヴィレッジが使用不能となり、レストランも閉鎖。その後紆余曲折を経て、、2016年に、イオン広野店の開業に合わせてこの店を開いた。つまり、「代表カレー」はJヴィレッジにあやかっただけのものではなく、サッカー日本代表選手が食べているものを“イメージ”したものでもなく、まったく同じカレーライスなのだ。ちょっと値段が高い(600円)けど、話のタネとしては最高に面白い。パスタにも、代表トマトソースパスタと代表ペペロンチーノ(ともに500円)がある。さらに、メニュー表をよくよく見ると、「長友焼定食」1000円なんていう定食メニューもあった。内容は、ギンダラの西京焼きがメイン。長友選手の大好物なのだそうだ。今回は初食ということでそばをいただいたが、次回はカレーやパスタにも挑戦してみたい。ドリンクバー(100円。食事とのセット注文に限る)や学生限定メニュー各種もあり。箸はエコ箸。
  11:00オープンの店で、訪問は平日のほぼ11:00ぴったり。すでに店内には先客が5人おり、食券番号が9番だったことから推して、すでに食べ終えて出ていった人もいると思われる。11:00オープンというのはたてまえで、実際には準備ができ次第開けているのかもしれない。町役場のすぐ裏だから、昼食需要はかなり多いのだろうと思う。営業時間が短い(11:00~13:45)ので、訪問予定の場合には時間に気をつけて。同日に何か所か連食するのなら、ここを中心に予定を立てることになるだろう。


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★いわき駅(JR常磐線・磐越東線)
「TASTY KIOSK」  実食日:2006/9

  1・2番ホーム(常磐線上り)四ツ倉寄り。立食いカウンターのみの露出店。3・4ホーム(常磐線下り)にも同名店があるが、営業時間が異なるようで、08:30の時点では1・2ホームの店舗しか開いていなかった。
  ここのそばは、若干歯にくっつくような食感の茹で麺が特徴か。それから、ネギだが、見た感じでは青ネギである。ただ、これはたまたま根深ネギの葉の部分が多く入っただけかもしれない。細かい点で面白かったのは、トッピングにたぬき(50円。既製メニューとしてのたぬきはない)があるのだが、括弧書きで「天玉」と書かれていること。通常、駅そばでは「天玉」とは「天ぷら+卵」を指す。これは「揚げ玉」あるいは「天かす」の間違いではないかと思う。かけ250円、天350円、きつね370円。天よりもきつねの方が高いという値段設定も珍しいか。
  なお、現在いわき駅では駅舎の橋上化工事が行われているが、これによって駅そばの存続が危うくなるようなことはなさそう。


※閉店していました。跡地は、ガラス張りの待合室です(2008/12、確認)。

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「そば八」  実食日:2008/12

  南口を出て左方向(平南ホテル方面)へ30秒、右側。綿引印舗(印章店)と同棟というか、片隅に居候しているような立地。綿引印舗がサイドビジネスとして直営しているのか、テナントなのか、判然としない。印象としては、前者。なぜなら、あまりよくない立地(駅を出た時点で見えないし、通行人も少ない)で客数も多くなさそうなのに、やたら安い設定になっているから。テナント料を払っていては到底続かなさそうな雰囲気である。立食カウンターと2人掛けテーブル席がある。
  すでに書いたが、この店最大のポイントは、値段である。地方としては異例と言っていい安さで、かけは200円。たぬき230円、山菜250円など、全メニューが安い設定になっている。しかも、ワカメ入り。ご飯ものも、おにぎり・いなり程度は扱っている。面白いところでは、めんつゆの1リットル販売(865円)がある。味覚面では、角がとれた太麺に特徴を感じた。とりわけ美味いというわけではないが、この値段なら充分リピートする価値がある。ホームの店が閉店してしまっただけに、この店には今後も頑張ってほしいものである。ただ、駅前整備工事の波がすぐ近くまで及んでいるのが気になる。次回いわきを訪れるときまでこの店が存続してくれるかどうか、想像するのも怖い。


※値段が上がっています。現在、かけ230円、天320円です。消費増税に伴う値上げと思われますが、まだまだだいぶ安い部類です(値-2点。2014/9、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。値段等、変わっていません。幟に店名が記載されているのを確認しましたので、店名変更として扱います(「そばうどん」→「そば八」)。なお、出入口のガラス窓に、3月末を以て閉店する旨の貼り紙が出ていました。食べ納めをするかどうかで悩みましたが、この後に複数軒食べる予定があったため断念しました。3月までにもう1回来られるかどうか……(2018/1、確認)。

※閉店していました。跡地には今のところ何も入っておらず、がらんどうです。結局、再食できずじまいでした。残念です(2018/4、確認)。

※近々建物を解体し、新たなビルが建つ旨の貼り紙が出ていました。復活というか、跡地に後継店が入ることはなさそうです。ただ、近くに、この店と関連性のある立ちそば「ひよこ」がオープンしています(2019/4、確認)。

※予告どおり、ビルが建てなおされました。新しいビルにはスタバ風(スタバではない)のカフェが入りましたが、立ちそばは入っていません(2021/3、確認)。

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「半田屋」  実食日:2012/1

  改札外、駅ビルの4階。改札階が3階だし、駅ビルといっても規模が小さいので、さほど行きにくい感じはない。「半田屋」は東北在住の方にはおなじみの定食屋で、そば・うどんのほかにも雑多なメニューを扱っている。「駅そば」のカテゴリに入れていいかどうか微妙なところだが、個人的に好きなチェーンなのでエキナカおよびエキチカにある店舗は含めることにする。
  最大の魅力は、何と言っても値段だ。かけそばは190円、天かすはフリーだ。そのほかのご飯ものや一品料理も恐ろしく安い。味覚的にはどうということもないのだが、ワンコインでかなり豪華な食事を楽しめるし、選択肢の広さも嬉しい。そばの麺は普通に茹で麺で、つゆはちょっと関西を意識しているのかなという味覚。ただし、完全な再現には至っておらず、ちょっと酸味が強く出ている。だが繰り返すが、とにかく値段の破壊力はすさまじい。この日食べたのはかけそば+いんげん天+揚げ出し豆腐だが、合計350円だった。コストパフォーマンスでこの右に出る店は、なかなか見つからないだろう。


※値上げしていました。現在、かけ210円です。天は290円。地方にしては、まだまだだいぶ安いですね(値-2点。2018/1、確認)。

※2018/4、再食。味噌ラーメン340円とニラもやし炒め(現物を取る形式で、メニュー名表示なし。レシート印字のメニュー名は「おかず」)150円を実食。ニラもやし炒めは、味噌ラーメンにトッピングして食べました。麺は、ずいぶんと濃い黄色をした縮れ麺で、噛み切るときに「キュッ」音がするもの。北海道のラーメンみたいな麺です。スープは白・赤の合わせ味噌で、クリーミーな口当たり。少々甘みを感じるものでした。トッピングは、モヤシ・メンマ・青ネギ。醤油ラーメンとは異なり、チャーシューは乗りません。なお、近年の「半田屋」ではセルフレジ(有人レジだが、客がレジにお金を投入し、お釣りは自動で出てくる)を導入する店舗が多くなっていますが、いわき駅ビル店は現在のところ通常の有人レジ(レジ係に現金を手渡す)のままです。
  平日12:30頃の訪問で、ほぼ満席でした。相席で、なんとか食べる場所を確保できるという状態。客層はサラリーマン・大学生風・制服女子高生・高齢者・ファミリーまで幅広く、大変流行っています。庶民の味方ですね。

※閉店していました。駅ビル自体が閉鎖されています。新たな駅ビルが整備される予定で、新駅ビルにこの店が入る可能性もゼロではありませんが、いったん閉店とみなすことにします(2021/3、確認)。

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「つぼみ」  実食日:2014/9

  改札外、駅ビルの3階一番奥。3階と言われると足が重くなるかもしれないが、実は改札階が3階なので、とても行きやすい。テーブル席と立ち食いがあり、キャパは20くらい。
  この店は、駅そばでは成功例が極めて少ない「十割そば」にチャレンジしている。その麺は、乱切りの押出麺で、食感が楽しかった。香りをそれほど感じなかったのは、そういうそばなのか、それともつゆの強い甘みでかき消されてしまったのか。一度冷たいそばで食べてみたいと感じる内容だった。かけ380円、もり480円。トッピングはすべて単品の扱いで、かき揚げ70円、キス(天)150円、エビ(天)200円など。実食はキス。自家製と思われるが、揚げ置きなのでサクサク感はなかった。麺が中心の店だと思うが、実は一番印象に残ったのはサービストッピングされるワカメ。色鮮やかで、肉厚新鮮でとても美味しかった。


※閉店していました。跡地は、「いわき美食ホテル」という物産販売店になっています。地方では珍しい新進系の店でしたが、短命に終わりました。この手の店は、大都会の方が適しているのかもしれません。また、立地的にも多客は望めなかったでしょうか (2018/1、確認)。

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「ひよこ」  実食日:2019/4

  南口(市街地側の方)の駅を出て、ペデストリアンデッキの前方左側のエスカレーターを降りて直進30秒。2018年10月にオープンした新店で、かつて駅前にあった上記「そば八」の従業員が独立開業。客席は、椅子付きカウンター5席か6席か+立ち食いカウンター4~5人分くらい。
  麺はやや太めの茹で麺。これといって特徴のある食感・風味ではないが、昔懐かしい感じで好感が持てる。つゆは、深みも余韻もそれほどないものの、サバ様の独特な香りがあり、印象に残りやすい味覚。たぬきは揚げ置きの天かす。油がしっかり切れていて、ほどよく香ばしい。各種天は自家製だろうか(揚げたてではない。自宅等で揚げて運んでいると推測)。バットにたくさん盛って陳列されているので、現物を見て選ぶのもいいだろう。たぬき300円(ワカメ入り)。地方にしては、値段が安い。ファスト系の喫茶店を思わせるような、ポップな盆に乗せて提供される。そば湯ポットのようなものが置いてあるが、中身は白湯。箸は割り箸。おばちゃんの人当たりも良いし、総じてとても良い店。ぜひ長く続けてほしいし、私もまた行きたくなると思う。
  平日10:00頃の訪問で、先客0・後客2。10:00開店だから、私がこの日の一番客だろうか。後客2人は、どちらも高齢者のひとり客。昼食には早く、昼食には遅い時間帯だから、どちらかというと地域住民のたまり場のようになるタイミングなのかもしれない。入店する前は「11時オープンでいいのでは?」と思っていたけれど、こういう需要もいろいろな意味で結構大事なのだろう。


※2021/3、再食。消費10%増税に伴う値上げはなく、現在もたぬき300円です。今回は、天390円をいただきました。かき揚げは揚げ置きで、タマネギ、ニンジン、細かくてよく分からない青菜で構成しています。衣はフワフワ系。簡易的でありながらも手作り感があって悪くないですが、たぬきとの価格差90円ならたぬきを選択した方がいいかなと感じました。
  平日10:00頃の訪問で、先客1・後客1。営業時間は、9:00~に変更されていました。


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「トーラス」  実食日:2021/3

  駅南口とペデストリアンデッキで直結している駅前再開発ビル「ラトブ」の3階。ペデストリアンデッキが直結しているのは2階部分なので、ビルに入ってひとつ上の階ということになる。間仕切りがないのでフードコートっぽさもある店構えだが、他店と客席を共有しているわけではなく、単独での出店。そば・うどんのほか、カレー、丼もの、定食、各種ドリンク類など幅広く扱う。客席は、テーブル席が主体。食券制で、券売機がフロアの一番奥にあるので気づきにくい。手前側の注文口で口頭注文してしまいそうになる。なんでこの配置にしているのかな。ちょっと疑問。
  東北では珍しい「かすそば」500円の扱いがあったので、こちらを注文。麺は、冷凍か生かで判別に悩むもの。香りのなさは冷凍を連想させるが、冷凍にしてはつゆに馴染んでいた。つゆは、完全に関西風。ほぼ透明で、出汁も旨み系の一辺倒。たぶん昆布出汁中心。変な言い方になるが、大阪で食べるものよりもっと関西らしい一杯だった。油かすは、癖を残してしっかり香る。良い意味での臭みが濃厚。とろろ昆布などで臭いを中和することなく、獣臭をストレートに楽しめる。サービストッピングは、ワカメ。おそらく冷凍カットワカメなのだろうが、肉厚ではないものの歯ごたえがしっかりしていてなかなか美味かった。そして、ネギは青。カットが斜めなので、どことなくJR西系の「麺家」が連想された。総じて、スタイルも味覚も関西チック。ただし、麺の食感だけがわずかに不協和音を奏でていた。このつゆに油かすをトッピングして食べるなら、茹で麺の方が合いそうな気がする。他のメニューは、かけ400円、きつね550円、肉650円など。天ぷら類は基本的に単品扱いで、かき揚げ200円、ゲソ天150円など。かすそばがきつねそばより安い店は、もしかしたら全国でここだけかもしれない。というか、トッピングの単品価格はきつねも油かすも150円で同じなのに、既製メニューだとかすそばが50円安くなるのがなんだが妙。学生限定メニューあり。箸は竹製の割り箸。
  平日10:30頃の訪問で、先客1・後客1。フードコートっぽい造りとはいえ、パーティッションで囲まれていて席だけ利用はできないようになっているので、落ち着いて食べられる。フードコートの席だけ利用は、基本的にはナシがいいね。せめて、エリアを分けるくらいの対応は必要だと思う。


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★三春駅(JR磐越東線)
「ばんとうプラザ」  実食日:2007/9

  改札を出て左の物産館内。露出店だが、店先にテーブルがたくさん出されているので、落ち着いて食べることができる。結構客も入っているので、「人目に触れて恥ずかしい」という感じではない。高校生などもよく利用しているのだが、不思議と「賑わう」という感じではなく、皆黙々と食べていたのが印象的だった。列車に乗っていても思ったことだが、この近辺の高校生は行儀が良い。
  この店の特徴は、つゆ。甘みが強めに効いていて、美味しい。麺は袋麺でどうということもないが、つゆだけのために寄る価値はある。かけ270円に対して天・山菜が320円ということで、全体的に種物にお得感がある。そばではないが、変わりメニューに、三春名物の「三春そうめん」がある。多少、値が張る(600円)が。

※2010/1、再食。値上げ(かけ270→280円、天・山菜320→350円)していました。三春そうめんは、夏季のみの扱いです。新メニューに、三春三角揚げそば(450円)が登場していました。厚さ4cmほどある巨大油揚げがトッピングされます(付+1点)。

※2011/6、再食。値段等に変化ありませんが、三春そうめんセット(三春そうめん+三春三角揚げで670円)が登場していました。

※2014/9、再食。消費増税による値上げはありません。三春三角揚げの単品料理が登場していました。三角揚げ煮付けは170円、三角揚げ焼きは200円です。焼きの方を試しましたが、切れ目を入れて中に刻みネギを入れ、表面に甘辛味噌を塗って焼きます。ビールによく合いそうな一品でした(付+1点)。


※2016/7、再食。念願の、と言っていいでしょうか、三春そうめん500円をいただきました。出てきてびっくりしたのですが、見た目の印象としては「そうめん」と言うよりも「うどん」です。要するに、太いんですね。平麺で、長辺が5ミリくらいあります。稲庭うどんに似ている印象。稲庭うどんも三春そうめんも手延べで作るもので、稲庭うどんのルーツが三春そうめんだとさえ言われているので、見た目が似るのも不思議ではないのですが。不思議なのは、三春が「そうめん」、稲庭が「うどん」という呼び名になったことでしょうか。ほんのりと黄色味を帯びている点が、稲庭うどんとちょっと異なっている印象です。小麦の種類(品種)が違うのでしょう。食べてみての印象としては、しっかりしたコシがあって、小麦の香りが強く感じられて、やっぱり「うどん」のイメージです。なお、以前は「三春そうめんセット」というメニューもあったのですが、これは終了しています。三春そうめんは単品のみです(夏季限定です。100円増しで大盛り可)。
  また、前回実食した「三角揚げ焼き」が「炙り三角揚げ」という名に変わっていた(煮付けの方は変わっていない)ので、こちらも再度試してみました。メニュー名が変わっただけでなく、品も変わっています。三角揚げは半分ほどの大きさになり、1つから2つに。切れ目を入れてネギを挟み、表面に味噌を塗って炙っています。味噌は、エゴマの香りがあるオリジナルのもの。なかなか美味しいです。ご飯にも合いそう。ちなみに、三角揚げが小さくなったのは、仕入品から自社製に変えたからとのこと。
  ということは、そばに乗せる三角揚げも、小さくなっているのでしょうか。メニュー名が、「三春三角揚げそば」から「三角揚げそば」に変わっています(値段は変わらず)。見た目や食べごたえに鑑みると、以前の大きなサイズの方が好みなのですが、自社製で、2つ乗せてくれるとしたら良しとしましょう。次回にでも試してみたいと思います。また、以前にあった「三春グルメンチバーガー」も、終了しています。ご当地バーガーも探訪している私にとっては、ちょっと痛いです。

  なお、外観的には暖簾が変わり、間口上部の「食券をお求めください」表示の脇に矢印が掲示されました。口頭注文しようとする人が多かったのかもしれませんね(写真は左:旧、右:現)。

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★会津若松駅(JR磐越西線・只見線)
「立ちあおい」  実食日:2007/9

  この駅はちょっと変わった造りになっていて、改札を出て右へ行くとガラス戸があり、それを抜けると待合室兼ショッピングモールになっている。言ってみれば、ショッピングモールの中に列車待合所があるようなイメージ。敦賀駅も似たような造りだったが、こちらの方が店舗数が多いだけに異様に思える。店は、待合所の脇にある。
  この店のそばは、ゴムのような弾力がある冷凍麺に、薄味のつゆ。味覚そのものは、私の好みからちょっと外れている感じ。しかし、地域性は十分。東北らしい漆器風の赤い丼(もちろん本物の漆器ではない)で出るし、メニューも凝っている。一番「らしい」のは、会津ニシン天そば(490円)。にしんそばは会津名物だが、それをさらにひとひねりしてある一品。天ぷらにすることでにしん特有の生臭さが消え、食べやすい。他にも、会津山菜(470円)、会津イカ天(490円)など、「会津」と冠されているメニューがある。「いか天」はどう考えても会津名物だとは思えないが、誘惑に駆られることは確か。ノーマルなメニューもあり、かけ260円、天360円など。ノーマルメニューに比べてご当地メニューが高価になるのは、致し方ないところか。

※2009/5、再食。麺が太くなったような気もしますが、気のせい(もともと太かった)かも。ミニカレー150円は、そば・うどんのお供に便利です。

※2013/7、再食。価格等、変更ありません。新メニュー「親子そば」が登場していました(450円)。新鳥栖の同メニューとはトッピングが異なり、唐揚げ+茹で卵という内容です。

※値上げしていました。現在、かけ300円、天400円、会津にしん天510円、会津イカ天510円です。親子そばは終了してしまったようです。サイドメニューに、豚めし260円がありました。そばとのセットに好適です(値-1点。2014/9、確認)。

※2019/12、再食。その前に、改装(写真は左:旧、右:現)して、消費10%増税に伴う値上げをしていました。現在、かけ340円、天490円です。また、揚げ玉がフリーになっていました(値-1点、サ+1点)。会津山菜と会津イカ天は、それぞれノーマルなネーミングの山菜・イカ天に変わっていて、580円・550円です。会津ニシン天は、残念ながら終了しています。替わって、喜多方ラーメンの扱いが始まりました。しょうゆ600円、みそ640円です。
  ならばということで、喜多方ラーメン(しょうゆ)を実食。スープは、関西風のうどんみたいな色合いで、薄味を連想させるのですが、実際に食べてみると結構塩気は強いです。醤油の香りも、しっかり立っています。そういう種類の醤油なんでしょうね。麺は、喜多方らしい太ちぢれ麺。平打ちではなく、断面は正方形に近いもの。スープがよく絡みます。麺自体にも結構甘み・旨みがあるので、見た目の印象よりもパンチ力のある一杯でした。トッピングは、シンプル。バラチャーシュー2枚に、メンマ、焼き海苔、ナルト。値段的にさほどお得感はありませんが、喜多方駅構内にラーメンを食べられる店がないだけに、当駅で食べられる意義はありそうに思います。
  土曜10:00頃の訪問で、先客6・後客1。列車の発着にあわせて、客足に波ができる店舗なのかなと感じました。


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「マルモ食堂」  実食日:2017/9

  フルサービスの大衆食堂なのだが、値段が駅そば並みに安く、ネタ的にも面白いので、対象に含めることにした。場所は、駅を出てロータリーの向かい、会津バスターミナルの隣。立地的に考えて、バスターミナルの待合食堂的な位置づけと見ていいだろう。間口上部に、「創業100年」と描かれた看板。この看板自体も少し古びているから、実際には100年をゆうに超える歴史があるのだろう。この文字列を視認した時点で、「特例を適用しよう」と決めた。客席はテーブル席のみで、形や大きさなどは不揃い。席数としては、25くらいか。
  私が通された席からでは厨房内が見えなかったので、麺種は未確認。食べてみての印象としては、ゴムのような弾力が特徴的。あまりそばらしい食感ではない。それなのに、ちゃんとそばの香りがあるから不思議だ。つゆは、うすくち醤油仕立てだった。見た目には、完全に関西風。ただ、飲んでみると、カツオ系とは言い切れないような、微妙な酸味が強く、また甘みも結構強く射していて、関西ではまず出会うことがない味覚だった。誤解をはらむことを覚悟の上で言うと、「黒酢か何か、入れてない?」という感じ。たぬきなし、かけ350円、天400円。実食は、天。天は揚げ置きで、ヘナヘナになったかき揚げ。具材はタマネギ・小エビ・春菊。春菊の切れっ端が見栄えよく等間隔で散らされているあたりに鑑みて、自家製ではなさそうだと推察。総じて、味覚的にはあまり私の舌に合わないものだったのだが、それでも、昭和中期のような雰囲気はすごく好き。この雰囲気だけで、また来ようと思えてくるものだ。変わりメニューに、玉子とじ450円、なっとう450円。また、そば・うどん以外のメニューもいろいろあり、ラーメン450円とは別に会津ラーメン600円がある。ちょっと気になる存在。カレーもいろいろ。なっとうカレー600円なんていうチャレンジングなメニューも。周囲を見渡すと、定食類を注文する人が多いようだ。野菜炒め定食が700円だから、それほど安い感じはしないのだが。この手の店としては珍しく、あさ定食500円の設定もある。この一点を見ても、交通待合食堂の性格が滲み出ているように感じる。
  平日の14:00頃の訪問で、先客5・後客5。よく入っているし、客層も幅広い。長い歴史があるだけあって、地元住民を中心にかなり親しまれている店のようだ。ただ、ちょっと気になるのが、タバコが解禁されているということ。夕方以降ならいざ知らず、日中のある程度混雑しているタイミングでは、禁煙にした方がいいと思う。


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★会津高原尾瀬口駅(会津鉄道・野岩鉄道)
「恋路茶屋」  実食日:2013/7

  駅舎本屋と屋根つき通路でつながっている「憩の家」内にある簡易食堂。厳密には駅舎ではないのだが、列車の待合所があるなど駅舎に準ずる機能を有している施設。土産物店もあって結構賑わっているのだが、駐車場が狭くて満車率が高いのが改善希望点。「恋路茶屋」はセルフサービス形式の食堂で、麺類のほかに丼ものや酒類、一品料理も扱う。厨房内の一角にあるレジで先払いするシステムなのだが、お品書きは各席にある。もしかしたら、着席すれば注文をとりに来てくれるのかもしれない。配膳はなく、セルフサービスになっている。
  観光地の駅ということもあって全般的に高めの価格設定(かけ600円。完全に対象外価格だが、地方特例を適用)なのだが、850円払ってでも一度は食べておきたいのが「三種合体麺」。テレビなどでも紹介されている有名なメニューで、1杯の丼の中にそば・うどん・ラーメンをすべて盛りつけた、究極のカオスメニューだ。そばは、生麺だろうか。舌触りがザラザラしていて、素朴な食感・風味。うどんはコシが強く、冷凍麺を思わせる。ラーメンは喜多方風の平打ち麺だ。つゆは、このメニュー専用に作ったもの。そばつゆとラーメンスープの中間スタンスだが、ややそばつゆに近いか。コショウよりは唐辛子の方が合いそうな味覚。トッピングもそば・ラーメンの折衷。かき揚げ天ぷら、チャーシュー、メンマ、ワカメ、コーン、ナルト巻きが乗っている。トッピングが多いため、デフォルトの状態では麺が見えないのがちょっと残念といえば残念。写真をどう撮ろうか、ちょっと悩む。麺はすべて半玉ずつだが、3種あるということは合計1.5玉、つまり大盛りになるので、ボリューム感は秀逸だ。


※2016/4、再食。初食が変わり種の「三種合体麺」だったので、オーソドックスなそばも食べておかないとということで、今回はきのこそば800円を試してみました。そばは、生麺の注文後茹で。舌触りザラザラ、歯ごたえホクッ。細かな星がたくさん見られます。香りはそれほどガツンとは来ませんが、自然な食感・風味で頗る美味しいです。会津の雄・「奈良屋」の麺だそうです。つゆは、とてもあっさり。ほんのりとカツオ出汁が香り、塩気はかなり薄いです。キノコは、麺やつゆがほとんど見えなくなるほどのボリューム感でトッピングされます。いずれも水煮で、ヒラタケ・山ナメコ・シメジ・キクラゲ・ナラタケを視認。聞いたところでは、このほかにクリタケも入っているそうですが、視認できませんでした(たまたま入らなかったということか)。値段は駅そばと考えるとだいぶ高いですが、内容から考えればリーズナブルな設定だと思います(ボ+1点)。
  なお、三種合体麺は950円に値上げされています。きのこそばは以前から値段据え置きでの800円。どの要素で値上げが敢行されたのかが気になります。三種合体麺は近年メディア等で紹介されることが多くなっているので、「もう少し高くても売れる」との読みが働いたのでしょうか。あるいは、三種合体麺ばかり売れてほかのメニューが売れなくなったから、売れ行きのバランスがとれるよう調整したとか。いろいろ舞台裏を想像したくなります。外観的には、暖簾が新調されていました(写真は左:旧、右:現)。

※2017/5、再食。初食時に続いて、三種合体麺の実食です。公式取材だったもので。内容的には変わっていませんが、値段が1000円に上がっています。前回訪問時と同じパターンで、他メニューの値段は据え置かれていて三種合体麺のみの値上げです。

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