東京・地下鉄12
(都営地下鉄新宿線)

現在、52軒掲載(うち22軒は、閉店確認済)
※新宿駅は、山手線8に掲載。
※新宿三丁目駅は、地下鉄2に掲載。
★曙橋駅(都営地下鉄新宿線)
「曙」  実食日:2017/2

  A2出口を出て右へ20秒、最初の路地(三菱東京UFJ銀行の角)を右に入って10秒、左側。なんともまぁ、目立たない立地にある。UFJ銀行とみずほ銀行(路地向かいにある)のATMに立ち寄ったら、たまたま路地の奥にあるのを見つけた。この場所で薄利多売型の飲食店が成り立つものなのだろうか。表通りに幟の一本でも立てられればよさそうなものだが、難しいのだろうか。「こりゃ、なかなか見つからないよなぁ」と、自分で妙に納得していた(曙橋駅は「完全に諦めた駅一覧」に入れていた)のだけれど、のちに「新店オープン」として情報が寄せられている。今月1日オープンとのこと。見落としていたわけではなかったのか。店内狭く、立ち食いカウンターのみ。5人くらいでいっぱい。
  麺は、注文後に茹でる生麺。やや太めの平打ち。茹でた後ですすがなかったので、これだとぬめりや粘着がひどく残るのではないかと危惧したが、食べてみると特段気にならなかった。そういう麺なのだろう。最近の生ラーメンによくある「ゆでこぼし不要タイプ」みたいな。一瞬、もしかして冷凍麺だったのかなとも思ったが、茹でムラが感じられたので、生麺で間違いないだろう。茹で釜が小さいのかな、泳がせ不足だと思う。ちなみに、うどんは冷凍麺。つゆは、出汁よりもかえしの方が強いタイプで、親の仇のように辛く、甘い。食後に舌がビリビリと痺れた。なんでこんなに濃くしちゃったかなと、残念に思う。おそらく、もともと濃い部類なのだろうと思うのだが、さらに煮詰まりもあったのではないかと思う。訪問が15:15くらいで、訪問時にはつゆの寸胴のふたが開けっ放しになっていたので。繁忙時はともかく、閑散時(訪問時には、先客2・後客1)はふたを閉めておいた方がいいと思う。たぬき400円(ワカメ入り)。たぬきは、一見すると既製揚げ玉のように見えるのだが、食感・風味から推しておそらく店内製の天かす。つゆに浸かってもわりとサクサク感が残り、悪くない。ちなみに各種天は店揚げで、完全注文後揚げで対応している様子。
  総じての印象としては、個々の要素にはそれなりのこだわりが感じられたのだけれど、オペレーションでだいぶ損をしている感じだった。オープンから間もない店だから、まだ最適なオペレーションを確立できていないのだろうか。改善してほしい点は多々あったものの、今後に期待を持てる一杯ではあった。少し間を空けて、再訪してみたいと思う。


※閉店していました。跡地は、ラーメン&つけめんの「福は内」という店です。薄利多売型の店舗を営むには、ちょっと場所が悪すぎたかなと思います(2020/11、確認)。

2 3 1 2 3 3 14
※市ヶ谷駅は、中央線2に掲載。
※九段下駅は、地下鉄4に掲載。
※神保町駅は、地下鉄7に掲載。
★小川町駅(都営地下鉄新宿線)
「小諸そば」  実食日:2004/6

  小川町駅は東京メトロ千代田線新御茶ノ水駅・丸ノ内線淡路町駅との乗換駅なのだが、駅名が異なる以上、このページでもきちんと区別して扱うことにする。最寄りの出口に表示されている駅名を最優先にするが、2つ書いてある場合(小川町と新御茶ノ水が併記されている出口がある)には、靖国通りの北は新御茶ノ水、南は小川町とする。ここまで書けば自明だが、この店は靖国通りの南側にある。小川町交差点から、本郷通りを南へ20mほど。最寄り出口はB6で、直進30秒。相変わらず美味い「小諸」だが、この店はややつゆの味が弱い。麺も、ちょっと柔らかめ。ネギ&梅干しフリーは変わらず。たぬき(290円)にはカマボコと絹さやが入る。

※閉店していました。跡地は、「和伊まる」というラーメン店になっています。なお、店舗名は「小川町店」でした。立地的には申し分なかったのですが、「小諸」としては店舗規模が小さすぎたかもしれません(2015/7、確認)。

3 3 4 3 5 2 20
「松そば」  実食日:2007/7

  B7を出て直進、2本目の路地(最初の信号)を右折して約2分左側。「青山ごはん亭」(弁当屋)の隣。
  「昔ながらの立ち食いそば」という構えのこの店、出すそばも「昔ながらの立ち食いそば」のイメージ。天は自家製で、5〜6種類。ただの「カレーそば」ではない「印度カレーそば」がある(350円。安い)。また、セット専用のミニ丼(牛丼・天丼・カレー)があり、200円。かけそばとセットにすると420円という計算になり、お買い得。たぬきは、ワカメ入りで280円。


※閉店していました。跡地は、いったんは別の店になった形跡がありますが、現在は空きになっています(2015/2、確認)。

3 3 4 3 3 1 17
「立科そば」  実食日:2007/7

  B7を出て直進、2本目の路地(最初の信号)を右折、上記「松そば」を通過してさらに30秒右側。高い店なのか立ち食い値段の店なのか判別しにくい構えの店だが、店頭に一部メニューの品書きが出ているので、それを見れば他のメニューの金額も類推できる。懐具合を気にせず、安心して入れる店だ。
  この店のそばは、つゆにこだわりが見えた。鰹節は焼津産、昆布は日高産のものを使用している旨が書かれた貼り紙が出ているとおり、キッチリと香る。飲んだときに香るのではなく、麺を食べているときに鼻をかすめるように香る。非常に心地いい。麺にはつゆほどのこだわりは見られなかったが、食感・風味とも水準以上のレベルにはある。ワカメが入って、たぬき340円。


※閉店していました。跡地も「一休」という名のリーズナブル系そば屋ですが、若干値段が高いため、当サイトで扱うかどうかは当面保留にします。天500円はともかく、かけ430円がちょっと扱いにくい価格帯ですので(2015/2、確認)。

※「一休」も閉店したようです。店内はもぬけの殻、看板も半分剥がれ落ち、幽霊屋敷のようになっていました。この界隈の立ちそばは、全滅ですね。十割のサンプルが欲しかっただけに、残念です(2015/11、確認)。

4 4 2 4 3 2 19
「小諸そば」  実食日:2010/7

  店舗名は「美土代町店」。最寄りは小川町駅のA6出口で、出て後方、すぐの路地を左折して約3分、神田警察通りとの交差点角。新御茶ノ水駅・淡路町駅はもちろんのこと、JR神田駅からでも徒歩圏内。座席は吉野家型の椅子付きカウンターが中心で、壁際に2人掛けテーブルが2つ増設されている。
  麺は茹で置きで、他の小諸に比べるとやや歯ごたえが弱い印象。タイミングにもよるかもしれないが。ネギはフリーではなく別盛りで出てくる。梅干しはフリー。そば湯ポットは見当たらなかった。青味を用いず(これもタイミングによるかも)、カマボコとワカメが入ってたぬき290円。


※値上げしていました。現在、たぬき300円です(値−1点。2015/7、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき310円です。掲載写真には写っていませんが、緑色の高看板が異様に目立ち、ちょっと違和感のある店舗です(2016/4、確認)。

※閉店していました。跡地は、「MID STAND TOKYO」というキッチン付きのレンタルスペースになっています(2018/8、確認)。

4 3 3 4 4 2 20
「ゆで太郎」  実食日:2010/11

  A1出口を出てすぐ目の前。オープンして間もない新店だ。店舗名は「淡路町店」だが、当サイトではこの場所は小川町駅最寄りの扱いになる。テーブル席とも椅子付きカウンターとも言えるような微妙な座席が多数あり、合計30人以上の収容力がある。
  麺は、やや太めの「京浜型」。このチェーンの中では私が好む麺で、しかも茹でたてに当たったのだが、不思議と期待していたほどの歯ごたえがなかった。若干茹でオーバー気味だったのだろうか。つゆはいつもの「ゆで太郎」。そば湯ポットが各席にあるほか、受渡口に鷹の爪が置いてあるのが個人的に嬉しい。たぬき290円(ワカメ入り)。朝11時まで限定の「朝ごはん」3種各340円になかなかのお得感あり。箸はエコ箸。


※看板が変わり、暖簾が外されていました(写真は左:旧、右:現)。たぬきというメニューは消滅し、かけ320円に揚げ玉が乗る設定になっています。他メニューも全般的にだいぶ値上げされていますが、朝ごはんは360円と値上げ幅が小さめです。ただし、2種類になっていました(カレー・納豆。高菜ごはんがない)。それとは別に、朝そば2種各330円の設定があります(値−2点。2015/5、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円です。朝ごはんは360円で据え置かれています(値−1点。2021/1、確認)。

3 3 1 4 4 3 18
「ゆで太郎」  実食日:2012/3



  B7出口を出て直進2分。店舗名は「錦町店」。テーブル席、椅子付きカウンター、立ち食いカウンターと揃っていて、合計25人ほど収容可能。
  この店舗は、「ゆで太郎」の中でも特に細い麺を使っているように感じた。ほとんど素麺のようだ。麺に香りがあまりないだけに、なおのこと素麺のように感じる。歯ごたえは幾分強いが。つゆやトッピングに店舗の特徴はない。丼がやや小さいようにも感じたが、ボリュームが少ないということはなさそうだ。たぬき330円(ワカメ、キツネ入り)。そば湯ポットあり、タカノツメあり。箸はエコ箸。朝11まで限定の「朝ごはん」が3種あり、いずれもお得感抜群(各340円)。たまたまかもしれないが、カレーに肉がたくさん入っていたのが好印象だった。また、朝11時まで限定で揚げ玉フリーのサービスもある。


※看板が変わっていました(写真は左から2枚目)。たぬきというメニューは消滅し、かけ320円に揚げ玉が入る設定になっていました。実質値上げです。初食時にはたぬきそばにきつねが入りましたが、この対応は終了していると思われます。朝ごはんは、定食系2種各360円+朝そば2種各330円になっています(2015/5、確認)。

※2017/4、再食。注文後茹での麺は、やっぱり細打ちタイプでした。かつて私が「都心型」と呼んでいたものです。私はどちらかというと少し太めの角麺(かつて「京浜型」と呼んでいたもの)の方が好きなのですが、なかなか出会えなくなっていますね。茹で時間が短くできるから、オペレーション的にやりやすいのでしょうか。たぬきというメニューが消滅した代わりに、天かすが常時フリーで置いてあります。店舗限定は特になさそう。お得感があるのは、朝メニューと、平日11〜16時限定で注文できる「日替わり 得ランチ」。内容が日替わりなので、曜日によってお得感に少々差が出ます。「かつ丼セット」に当たればラッキーでしょう。今回は訪問が16:30頃だったので、得ランチは注文できず。実食は、かき揚げ丼セット550円。かき揚げは、パリパリ食感で衣に花が咲いたタイプ。「西五反田2丁目店型」です。箸で崩しにくいというデメリットがありますが、味覚的・食感的には好み。受渡口にタカノツメあり。そば湯ポット各席にあり。ワサビは個包装タイプです。外観的には、暖簾が廃されていました(写真は右端が最新)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円です。日替わり得ランチは「日替わり得セット」に名を変え、11時から閉店まで注文できるようになり、590円です。ミニかき揚げ丼セットは、4種あるワンコインセットのひとつに組み込まれ、500円に値下げされる形になっています(値−1点。2020/1、確認)。

※再値上げしていました。現在、かけ360円、日替わり得セット620円、ミニかきあげ丼セット570円です(2021/8、確認)。

3 3 1 4 4 2 17
「六文そば」  実食日:2012/5

  A3出口を出て直進、2本目の路地を左折して30秒、右側。五叉路の角地なので、路地裏にしてはよく目立つ場所だ。昭和の臭いがプンプン漂う「六文」らしい店構え。ノスタルジー派には好まれるが、女性はほぼ寄りつかないであろう雰囲気の店。椅子付きカウンターと立ち食いカウンターがある。
  味覚的には、昔ながらの立ちそば、といったイメージ。あまり味がない茹で麺に、色の濃いつゆ。しかし、見た目ほどどぎつい味ではなく、塩辛さは控えめだ。出汁が少し弱いので、やや奥行きがないのが残念。もう少し出汁を強めにとって余韻を演出すれば、全体的な印象が向上すると思うのだが。たぬき310円。このチェーンの中では、比較的高めの値段設定。タカノツメあり。


※消費増税後もたぬき310円で、値段据え置きです。ミニカレーセットは、ワンコインの500円で食べられます(2014/9、確認)。

※2016/4、再食。馬喰町「そば千」で食べたら、無性に「六文」でも食べたくなり、連食しました。味・値段等、特に変わっていません。ノーマルな感じの茹で麺に、かなり塩辛いつゆ。カツオもちゃんと香りますが、塩辛さが香りを上書きします。「そば千」とは醤油が違うのでしょう。本当はゲソ天(「そば千」で実食)を連食したかったのですが、16:30の時点ですでに売り切れていました。実食は、かき揚げ380円。フワッとした衣で、「そば千」「一由」とは方向性が全然違います。「六文」内で見ても、わりと最近食べた日暮里2号店とはだいぶ印象が違います。揚げ具合の違いだけでなく、衣のレシピからして違うと思います。タカノツメがあり、ウェッティタイプの「そば千」とは違い、ドライタイプを用意しています。個人的には、こちらの方が好きです(味+1点)。

※消費10%増税に伴う値上げはありませんでした。現在も、たぬき310円、かきあげ380円です。この店は、消費8%増税時にも値上げをしませんでした。頭が下がります(2019/12、確認)。

3 3 3 2 3 1 15
「河北や」  実食日:2013/1

  駅から少し遠い。B7出口を出て直進2分、美土代町交差点を渡らずに右折して30秒。神田警察通り沿い、神田署の東にある。かつて北浦和にあった同名店が、2007年冬頃に移転してきたもの。店の存在を知りながら、なかなか実食機会に恵まれなかったのだが、今回ようやく念願が叶った。店内はどこぞのガード下にでもありそうな大衆居酒屋風で、実際夜には居酒屋に変身する。そのため、営業時間は7〜23時(平日)となっているものの、夕方に一度店を閉める時間帯があるので注意。実際、過去に2度ほどこれに泣かされたことがある。客席は2人掛けテーブルと椅子付きカウンター合わせて20席ほど。北浦和時代よりも、格段にキャパが増強されている。
  北浦和で食べた時に感激した本場山形の「肉そば」、今回は茹でたての麺に当たったこともあり、より一層美味しく感じた。麺はキュッと締まっていて質感が強烈。鶏出汁が濃厚なつゆはそれ以上に美味く、癖になる味。東京ではあまり馴染みのない味覚なので、好き嫌いは分かれるかもしれないが、好きな人は思いっきりはまる深い味わいがある。私は断然後者の方で、もしこの店が自宅近くにあったなら、完全に日常食になるだろう。肉は鶏肉で、ブロイラーではなく地鶏を使っていると思われる。歯ごたえが強く、旨味も濃い。パサつきは皆無で、敢えて擬音化するなら「コリコリ」という食感。肉そば380円(温・冷同額)。肉ダブルは480円。なお、この店には一般的な立ち食いそばメニューはなく、肉そばのほかには特製カレーそば(480円)とカレーのり玉そば(580円)があるのみ。もちろん、オススメは肉そば。というか、カレーそばとか、注文する人いるのかな。店としては、カレーもかなり推しているようではあるが。一般メニューがないので、価格の評価が難しい。この内容で380円はたいへん安いと思うのだが、最安メニューの価格が380円と考えると、高い。当サイトでは、無難に3点とさせていただいた。そば以外では、ご飯もののメニューがいくつかあり、肉そばとセットにすることも可能。ただ、価格が跳ね上がってしまうので、肉そば単品の方がオススメ。何かを足すなら、肉ダブルが定石だろう。なお、私は評点付けのためもあって肉そば(温)を実食したが、山形県河北町の名物は「冷たい肉そば」だという。次回は、夏にでも訪れて冷を試してみたい。


※値上げしていました。現在、肉400円、肉ダブル510円、特製カレー500円、カレーのり玉600円です。ご飯ものやセットメニューもいろいろありますが、コスパ的には肉そばか肉ダブルそばが一番良いと思います(値−1点。2016/3、確認)。

※昼間の写真に貼り替えました。メニュー・値段等、特に変わっていません(2016/4、確認)。

※値上げしていました。現在、肉450円、肉ダブル570円、特製カレー550円、カレーのり玉650円です。カレーそばのところに「とげぬき地蔵もびっくり!」とのキャッチが入っています。「古奈屋」あたりを意識しているのでしょうか。食べ比べてみたい思いもありますが、やや高いので、「いずれ」ということになりそうです(値−1点。2018/8、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、肉480円、肉ダブル610円、特製カレー580円、カレーのり玉680円です。冷製ラーメンの肉中華660円、河北カツ丼800円など、新メニューがいろいろ登場しています。なお、外観的には、日除けが新調されていました(写真は左:旧、右:現。2020/1、確認)。

7 3 1 3 3 5 22
「江戸や」  実食日:2013/3



  B7出口を出て直進2分、美土代町交差点(神田警察通り)を渡らずに右折し、1分。上記「河北や」の並びにある。店内には、重厚な4人掛けテーブル席が3つと、2人掛けテーブルが1つ、椅子付きカウンターが5席、そして出入口にいちばん近いところに簡易デスクの席が1つ増設されている。
  この店のそばは、ちょっと評価が難しいものだった。麺は、注文後に茹でる生麺。細麺のわりに歯ごたえがしっかりしている。香りもあり、美味しい。しかし、つゆがどうもこの麺には合っていないような印象。単に好みの問題なのかもしれないが、濃すぎるというか、塩気が強すぎるというか。もっと繊細な風味のつゆの方が合うように感じる。そして、おそらく天ぷらの油だと思うのだが、全体にオレンジ色の油が浮いていて、完食するとやや胸が焼ける。この店にはたぬきというメニューがなく(かけそば330円に揚げ玉が乗るのだが、食券を買う段階では気がつかなかった)、かき揚げそばを注文した。メニュー(あるいは、タイミングかも)を変えれば、印象が違ってくる可能性が高い。天390円(ワカメ入り)。夕方以降には酒類も扱うので、一杯飲み屋として立ち寄る人が多そう(看板には「そば居酒屋」と記載)。「そば焼酎のそば湯割り」もできる。


※暖簾が変わっていました(写真は左から2枚目)。値段等、変わっていません(2018/8、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円、天410円です(値−1点)。外観的には、暖簾が変わっていました(写真は右端が最新。2020/1、確認)。

※2021/3、再食。格安設定の日替わりまる得セット480円を試してみました。内容は、ワカメ入りのかけそば+日替わりのミニ丼です。この日は、ミニメンチカツ丼でした。ご飯の上に小ぶりのメンチをひとつポンと乗せただけの色気ないもので、メンチ自体も豚鶏の合挽きと思われ旨味弱めでしたが、価格的に考えて当たり前というか、これでもかなり良心的だと思います。別内容の日にまた試してみたいです。
  平日13:15頃の訪問で、先客4・後客4。昼の残り香がある時間帯なので、まずまず入っていました。椅子付き付きカウンターには、個別パーティッションあり。テーブル席にはパーティッションの設置なく、対面着座が可能です。


3 4 1 3 3 3 17
「天そや」  実食日:2013/6

  B4出口を出てすぐ。よく通る場所だが、ここに店があることは今回初めて認知したので、最近オープンしたのだろう。椅子付きカウンター23席がメインで、奥の方には立ち食いカウンターが5人分くらいある。
  麺は生なのだが、ちょっと茹でがオーバーだったのか、歯ごたえは弱めだった。大久保、四ツ谷、経堂の同系店では、もっと美味しかったような気が……。つゆは、強く印象に残るタイプではないが、優等生的に美味しい。「天そや」は「箱根そば」と同じ業者が営むチェーンだが、個人的には甘みが強烈な「箱根」のつゆよりも、こちらの方が好き。たぬき290円(ワカメ入り)。少なくともたぬきに関しては、「箱根」よりも安い設定になっている。多くのメニューを揃える中で、朝11時まで限定の3種のメニューが魅力的。「朝そば」は、たぬき+きつね(ハーフ1枚)で、280円。「特製朝そば」は、かき揚げ(サイズ小さめ)+温玉で、300円(これが一番お得だと思う)。「一膳カレーセット」は、かけ+ミニミニカレーライスで、350円。券売機には「夜そば」というメニューもあったが、内容不明で、「期間限定」と表示されていた。また、サービス券配布制度がある。1食につき1枚配布で、5枚集めるとかけorもり無料サービス。有効期限がある(6月上旬実食で、7月末まで有効だった)のが辛いところだが、この手のサービスにしては還元率が高く、現実味がある。


※閉店していました。跡地は「いきなりステーキ」です。これにて、「天そや」滅亡の確認完了です(2015/5、確認)。

3 3 4 3 4 2 19
「神田あすわ」  実食日:2014/4

  B6出口を出て30秒直進、2本目の路地を左折して1分、右側。この手の店がありそうもない場所で営業している。丸ノ内線の淡路町駅や、千代田線の新御茶ノ水駅も徒歩圏内。国産(福井県産)のそば粉を使った十割の越前そばが安く食べられると評判の店。店名の「あすわ」も、福井県内の地名「足羽」に由来している。以前からずっと行きたいと思っていたのだが、営業時間が短く(公式には7:30〜8:30と11:00〜15:00と表示されているが、実食時には朝の営業はなかった)、土日休みということもあってなかなか実食できずにいた。しかし、4/25に閉店してしまうと聞き、いてもたってもいられずに4/24(閉店前日)に行ってきた。客席は、椅子付きカウンター6席と、テーブル席が4+2。
  押出製麺で注文後に製麺・茹でるので、注文から出来上がりまでに少々時間がかかる。貼り紙に、「昼休み時は10分以上かかることがあります」と出ていた。私はこの日の一番客だったが、それでも3分くらいかかった。公平に評点をつけるためにかけ系を食べようと思っていたのだが、せっかく越前そばの店なのだからということで、「絶品おろしそば」(冷やしメニュー。400円)を実食。とにかくコシが強く、完全に立ちそばの領域を超越する食感・風味だった。文句なく美味しい。トッピングは、大根おろしと大量の鰹節。大根おろしは、辛味の少ないマイルドなタイプ。大根おろし単体で考えると若干物足りないと感じる部分もあるが、反面、そばの香りがかき消されないため、意図的にこの大根を使っているのかなと感じた。つゆは、鰹節系の風味が強く、食べているときよりも店を出た後でよく香った。食後の余韻がすごい。他のメニューは、かけ340円、わかめ390円、きつね410円、天440円など。ご飯ものもいくつかあり、福井名物のソースカツ丼を扱っている(ミニサイズ。おろしそばとのセット670円、単品270円)のが嬉しい。そば湯ポットあり。箸はエコ箸。
  こんな素晴らしい店がなくなってしまうのは、たいへん残念だ。稀少な越前そば、それも十割をこの価格で提供することに、無理があったのかもしれない。それも、1日50食限定。客単価400円で1日50食では、この手の店は成り立たないということか。個人的には、当HPを度外視して、600円くらいに上げてもいいから、店を残してほしかったところだ。閉店することを知らずに食べたら、間違いなくベスト30にランクインしていただろうなぁ、と思う。でも、まぁ、最後に1回食べに行くことができて、店主に「美味しかった」と伝えることができて、よかった。短命だった(2012年10月オープン)けど、お疲れさまでした。


※閉店を確認しました。跡地は、「かど」という名の落ち着いた感じの居酒屋になっています(2014/8、確認)。

7 3 1 3 3 10 27
「韃靼 穂のか」  実食日:2016/3

  A6出口を出て後方、すぐの路地を左折して約3分、神田警察通りとの交差点の向かい側角。上記「小諸そば」(美土代町店)の向かいにある。昨年12月オープンの新店。並盛りだと500円ということで当サイトの対象外価格なのだが、小盛り(350円)でも150gあるので対象に含めることにする(評点は小盛りでつけている)。立ち食いカウンターのみで、キャパは12人くらい。
  この店は、システムがちょっと変わっている。入店すると、最初に麺を選択する。麺は、韃靼蕎麦・田舎蕎麦・更科蕎麦・穂のか蕎麦の4種。店名に「韃靼」が入っていることから韃靼蕎麦がベースであると考えられるが、この日はすでに完売していたため田舎蕎麦を選択。次に、麺の量を指定する。小盛り150g・並盛り300g・大盛り450g・特盛り600gの4種。並盛りで300gというのは、かなり多い。つぎに、つゆのタイプを指定。冷や盛り・冷や汁・冷や盛り熱汁・冷やしぶっかけ・熱ぶっかけの5種。いわゆる「かけ」を食べたい場合には、「熱ぶっかけ」を選択する。最後に、トッピングを指定する。揚げ玉や生卵(各50円)といったベーシックなものだけでなく、ダッタン蕎麦の実・ネギ油・鬼おろし(各50円。ほかに100円のものもある)など、変わりものも多い。すべて口頭での対応なので、注文するときには「田舎・小・熱ぶっかけ・揚げ玉」などと告げる(この注文で実食)。スタバみたいでかなり面倒臭い(私は、スタバには黎明期に物珍しさで1回行ったが、それきり二度と行っていない)。混雑時にはオーダーが滞るのではないかと心配になる。有人レジで現金先払い。食券制にしてほしいというのが本音。
  十割そばを使用しているという麺は、乱切りタイプの押出製麺。どのような機械なのだろうか、側面がジャギジャギになった麺が多く見受けられた。見た目に不細工なだけでなく、異様に歯に粘着して食べにくいものだった。挽きぐるみ(と思われる色合い)の十割でこんなに粘着するのが不思議。もっとボソボソになりそうなものだが。つゆは、ポットから注ぎ入れていた。かなり甘く・辛く・醤油も強い。これだけ容赦のないつゆだと、せっかくの十割そばが全然香らなくなる。もう少し優しいつゆの方が合うと思う。ネギとトッピングは別盛り。そば湯ポット受渡口にあり。箸はエコ箸。実食した一杯はかなり残念なものだったが、ポテンシャルは高く感じる店。次回は麺を変えて、もりスタイルで食べてみることにしよう。


※小盛り(150g)350円、並盛り(300g)500円。消費10%増税に伴う値上げはなく(量を減らすなどの「実質値上げ」もない)、値段据え置きでした。外観的には、暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現。2020/1、確認)。

3 2 1 3 3 5 17
「嵯峨谷」  実食日:2017/1

  嵯峨谷の新店、続々オープン。昨年の暮れから今年1月にかけて、3店舗目のオープンだ。店舗名は「神田小川町店」で、場所はB出口を出て直進20秒。秋葉原店と違って、かなりの好立地だ。ちょっと難点かなと思う点が、ふたつほど。ひとつ、駅出口のすぐ近くなのに、駅を出た時点では見えない場所。ビルの構造上致し方のない部分だが、手前のビルよりも少し奥に引っ込んだ造りになっているのだ。ふたつ、例によって照明を少し落としてムーディーな内装になっているのだけれど、そのせいか、外から見て営業しているのかどうかが分かりにくい。これだと、流しの女性はまず入らないだろう。店内の椅子付きカウンター18席が、近隣オフィスのサラリーマン客だけでほぼほぼ埋まるのならこれで問題ないだろうが、訪問時(平日14時頃)には先客1・後客4だった。厨房内に従業員が3人いてこの客数では、物足りない。照明を明るくするのも手だけれど、それだと嵯峨谷らしさが薄れてしまうので、対策は、@暖簾を掛ける、A「はりきって営業中」の札を出しておく、といったものがやりやすいだろうか。たぶん、これだけでだいぶ集客力がアップすると思う。半券もぎりタイプの食券で、もぎって受渡し。半券は領収証として手元に残る。
  オープン直後の訪問で、オペレーションに不安があった。受渡係はまだ研修中のようで、一挙手一投足に対していちいち厨房の奥から注意の大声が飛んでいた。私にとっては、ぎこちない新人店員よりも、客がいるのをはばかることもなく大声で叱るベテラン店員の方がよっぽど鬱陶しい。味については、特段問題なし。いつもの嵯峨谷で、香りと食感のバランスが良い十割そばだ。つゆも、カツオ出汁が前面に出た嵯峨谷スタンダード。塩気は控えめなのだけれど、香りがしっかり立っているから、特に物足りなさは感じない。まだ3店舗くらいしかなかった頃には物足りなさを感じていた記憶があるのだが、この数年間で変わったのだろうか。味が変わったのか、私の舌が馴染んだのか。たぬきは、例によってゾル化する淡雪のような天かす。大量に乗せるとつゆが全部吸い取られてしまうのだが、適量なので特に問題なし。たぬき360円(刻みナルト入り)。ワカメフリーのサービスあり。ただし、席の近くにあったワカメ壺は、2つ続けて空っぽだった。ベテラン店員さん、研修生を怒鳴りつける前に、あなたがこういうところをきちんとやってください。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、もり・かけ320円、たぬき380円です。日本酒が八海山と山田錦というラインナップだった(ともに290円)のですが、はて、これは店舗オリジナルでしょうか。他店舗では出羽桜だったような気がするのですが。今後、この点も意識して訪問してみようと思います(2017/11、確認)。

※2019/1、再食。神保町店で290円に値下げされていたもり・かけが320円であることを、券売機で確認。やっぱり、店舗ごとに値段が違っています。こうなると、320円のもりそばを食べる気はしなくなり、とり天そば500円をいただきました。鶏天はムネ肉を使っていて、肉汁があふれるような旨みはないのですが、揚げたてでやわらかく、パサつきもありませんでした。ムネ肉を使うのなら、揚げたては必須ですね。また、初食時には彩りで刻みナルトをトッピングしていたのですが、今回はミツバに変わっていました。全店舗全メニューでの変更なのか、店舗・メニューによって異なるのか。また新たな疑問点が浮上してしまいました。追々、調査していこうと思います。
  土曜16:30頃の訪問で、先客1・後客0と閑散傾向。ちょうど目の前の靖国通りで道路工事が行われていて、店への動線が半ば遮られる状態になっていたので、不利を受けていそうです。空いていて暇だからでしょうか、店員さん同士での私的会話がややボリューミーだったのが気になりました。周辺にライバル店が多い土地柄でもあることだし、つまらないことで好感度を下げない方がいいと思います。


※今回は入店していないので店頭サンプルにある一部メニューのみでの確認ですが、消費10%増税に伴う値上げはなかった模様です。現在も、もり・かけ320円です(2020/3、確認)。

※消費10%増税対応とみられる値上げを、少し遅らせて敢行した模様です。現在、もり・かけ350円、たぬき400円です。とり天は単品扱いになっていて、200円(かけそばとの合計だと550円)です。外観的には、看板が変わっています(写真は左:旧、右:現)。メインに表示されている文字列が「蕎麦冷麦」から「十割蕎麦」に変わりました。つまり、冷麦の提供は終了しています。かわりに、うどんが入りました(2021/5、確認)。

5 3 1 3 4 4 20
「豊はる」  実食日:2023/2

  B7出口を出て直進1分、最初の信号を右折して3分、右側。かつて上記「立科そば」や「松そば」が店を構えていたエリアに、今年1月にオープンした新店。間口上部の看板に記載されているのが店名ではなく「是れはうまい! 肉そば 関東風」の文字列である時点でピンとくるのだが、都内に3店舗を構える「豊しま」から独立した店とのこと。客席は立ち食いカウンターのみで、キャパは15人くらいだろうか。「豊しま」と決定的に異なる部分として、代引き制ではなく食券制が採用されている。メニューの種類はそれほど多くなく、厚肉680円を扱うあたりも「豊しま」と共通。それから、細かいところでは、カウンター下に用意されている荷物入れの籠も、「豊しま」では見たことがない。
  麺は、色黒でややざらつく茹で麺。太くないのに食感はわりと重厚で、そばの香りもしっかりある。確認していないけれど、「むらめん」の麺で間違いないだろう。つゆは、かなり塩辛い。タイミング的に煮詰まっていた可能性もあるが、「豊しま」よりも辛かったように思う。「豊しま」も辛い部類だけれど。たぬきは、ルックス的には既製品のように思えるのだけれど、食べてみての印象としては自家製。粒が揃っている感じからして、意図的に作られたものかもしれない。ほんのりと小エビ香があり、美味しい。たぬき330円。今どきこの値段で食べられるのはありがたい。その他のメニューは、きつね330円、天350円、肉480円など。かけというメニューはない。ご飯ものは、いなり・おにぎり・わかめごはんといったライトなもののみ扱う。箸は割り箸。
  平日15:45頃の訪問で、先客0・後客0。この時間帯はアイドルタイムの様子。場所がら、流しの客はあまり多くないだろう。近隣オフィスに勤めるサラリーマンが主客層か。だとすると、昼時に極端に混雑して、それ以外の時間帯はわりと空いているのかもしれない。クラシカル系茹で麺店ということで、貴重な存在。ぜひ、長く続けてほしい。


3 2 2 3 3 3 16
★岩本町駅(都営地下鉄新宿線)
「せんねんそば」  実食日:2004/1

  A5出口を出て左、1つ目の信号を渡って左、すぐ。神田平成通り沿いにある。出口を出てから2分くらいか。この店はかなり変わっていて、たぬき・きつねというメニューはない。その代わりに、力たぬき・力きつねというメニューがある。「力」というのは、もちろん餅。試しに力たぬきを食べてみたのだが、そこそこ大きな揚げ餅が2つ入っていた。かなり腹が膨れる。これに、カマボコとほうれん草が入って350円。ちょっと評価の基準が難しい。ここでは、「350円のたぬきに自動的に餅が入る」という受け取り方をしておく。変わりメニューに海老そば(海老天5尾入り)450円など。これはかなりお得な気がする。また、冷水はクラッシュアイス入り。夏に重宝しそうだ。

※たぬき、あります。300円です(2011/11、確認)。

※ちょっと分かりにくいですが、間口部分を中心に改装されていました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はたぬき320円です。消費増税の余波でしょうか、今年6月にチェーン全体で一斉値上げしたものと思われます(全店舗で確認したわけではない)。セットメニューも軒並み値上げしていますが、まだ500円以内で食べられるセットが多数あります。麺単よりもセットの方が圧倒的にお得な設定です。また、朝限定メニュー(10:30まで)は値上げせず300円で据え置かれています。これはありがたいですね。ちなみに、店舗名は「岩本町本店」です(2015/6、確認)。

※閉店(「小粋そば」化)していました(2015/12、確認)。

3 3 3 4 4 4 21
「味じまん」  実食日:2011/3

  A4出口を出て直進(秋葉原方面へ)30秒、横断歩道を渡らずに右折して10秒。看板には「味じまん」とだけ表記されているのでこれを店名と解釈するが、正式店名は他にあるのではないかと思う。看板の感じなんか、「スエヒロ」っぽい雰囲気を感じる。椅子付きカウンター一列のみ。フロアの途中に段差というかちょっとした階段があるので、要注意。
  麺は柔らかめの茹で麺で、ほとんど味がしない。つゆは、関西人が見たら瞬間的に顔をしかめるであろう黒さ。飲んでみると、確かに濃いことは濃いが、それほど極端ではない。味覚的にも「スエヒロ」っぽい雰囲気。天は自家製で、種類が多い。たぬき310円。セットメニューも多数用意しているが、ミニ天丼セット(450円)以外はそれほどお得感がある値段設定ではない。麺・丼ともフルサイズのセットなのだろうか。


※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はたぬき320円です(2015/6、確認)。

※2018/1、再食。かき揚そば360円をいただきました。あまり味のない、白っぽく柔らかい茹で麺。どす黒く醤油の香りが強いけど、それほど塩辛くはないつゆ。前食時と印象は変わっていません。かき揚げは、ふわっとした仕上がりながらもつゆに浸かっても崩れにくいタイプでした。タカノツメあり。どの面から考察しても、「スエヒロ」っぽい味です。
  平日15:45頃の訪問で、先客2・後客1。時間帯を考慮して、なおかつ椅子付き付きカウンター10席程度の規模に比すれば、適度な入りといったところでしょうか。全員サラリーマン風の男性でした。ちなみに、店内フロアの途中に段差(というか階段)があるので、ご注意を。後から増築したんでしょうかね。外観的には暖簾が紺色のものに変わっていましたが、季節変動の可能性が高そうなので写真は貼りません。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき350円、かき揚390円です(値−1点。2021/5、確認)。

2 4 2 3 3 2 16
「せんねんそば」  実食日:2012/6

  A5出口を出て右、靖国通りを渡らずに右折して2分。靖国通りに面していて、しかも角地なので分かりやすい場所だ。店舗名は「岩本町靖国通り店」。厨房が中央にあるようなイメージの複雑な形状をしたフロアで、テーブル席と椅子付きカウンター、合わせて40席以上ある大型店。
  味覚的には、「せんねん」スタンダード。特にこれといって店舗のオリジナリティはない。味覚自体も、生麺にしては風味があまりなく、歯ごたえもそこそこで、不味くはないが印象に残らない。もう少し特徴があるといいな、というのが正直な感想。たぬき300円。そば湯ポットあり。朝11時まで限定でサービスセットが3種設定されている。かき揚げそば+いなり2個、温玉ほうれん草そば+いなり2個、かけそば+ご飯+納豆、ずべて300円均一。これは安い。ただ、個人的には、他店舗でこのセットに組み込まれていた「卵かけごはんセット」の方が好み。やめてしまったのか、それとも夏場は休止しているのか。


※消費増税後も、価格据え置きで頑張っています。終日扱っているセットメニューは、420円(いか天丼セット・とり天丼セット)からあります。応援したくなります(2014/6、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき320円です。他メニューも全体的に上がっていますが、とり天丼セット470円などセットメニューのお得感はまだまだ健在です。なお、すぐ近くの岩本町本店には超お得な朝限定メニューの設定がありますが、こちら(店舗名「岩本町靖国通り店」)にはありません。なぜなら、11時オープンだからです。朝の時間帯にお得に食べたいなら、岩本町本店へ(2015/6、確認)。

※他店舗が次々に閉店または「小粋そば」化する中、この店舗はまだ「せんねんそば」として営業していました。値段等、変わらず。期間限定かもしれませんが、メチャ安なセットメニューがいくつか登場していました。コロッケカレー丼セット400円、とり唐揚げ丼セット400円、アジフライ丼セット400円、生姜焼きセット450円あたりは、「ヤケクソになってない?」と思うほど安いです。すぐ近くの「岩本町本店」が「小粋そば」化しているので、張り合っているのでしょうか(付+2点。2015/12、確認)。

※閉店(「風雷庵」化)していました。これで、「せんねんそば」は滅亡したと思われます。全盛期にはいっぱいあったのに……。寂しいですね(2018/1、確認)。

3 2 3 4 4 3 19
「小粋そば」  実食日:2015/12

  A5出口を出て左、1つ目の信号を渡って左、すぐ。上記「せんねんそば」(岩本町本店)の跡地。看板が変わっただけかと思いきや、内容はともかくメニュー表が一新されていて、微妙に値段が上がった。なお、店内のあちこちに2階席がある旨の貼り紙が出ているが、どうも2階には別の店があるようだ(カレー屋? 行っていないので詳細不明)。ただ、2階の従業員が下に降りてきて厨房内に入り、店員同士で談笑したりしたので、関係がある店なのかもしれない。1階に関して言うと、客席は椅子付きカウンターのみで席数20以上。16:00頃の閑散時間帯だったこともあるだろうが、先客0・後客1とガラガラだった。大丈夫だろうか。食券印字は「小粋そば 岩本町店」で、店舗名は「岩本町本店」だった「せんねんそば」時代と比べて「本店」が落ちている。
  味は、「せんねんそば」時代と大きな差は感じない。注文後に茹でる生麺はやや茹でがアンダー気味で、芯が残っていた。つゆは色が薄いわりに甘みが強い、「せんねんそば」に特有のもの。たぬきは、粒が細かくゾル化傾向。ただ、量がさほど多くないので、そんなに気にならなかった。たぬき330円。レパートリーは、ほぼ「せんねんそば」時代のものが承継されている。ワンコインのセットメニュー多数あり。ただし、近くの「せんねんそば岩本町靖国通り店」が一部のセットメニューをメチャ安に設定しているため、比較すると高く感じる。その他の店と比べればとても安いのだが。今後の課題は、どれだけ「せんねんそば」との差別化を図れるか、といったところだろうか。


※閉店していました。看板などはまだ残っていますが、メニュー表が剥がされ、立入禁止の貼り紙が出ています(2018/1、確認)。

3 3 2 3 3 1 15
「みのがさ」  実食日:2016/2

  有名店なのでとっくに実食済みという気になっていたのだが、どれだけ遡っても記録がなく、なんと未食だった。A4出口を出て、すぐ目の前の細い路地を右に入って10秒、左側。駅出口から近い好立地なのだが、とても狭い路地にあるのであまり目立たない。それでも味に定評があることから、特に昼時には近隣オフィスに勤める人たちでとても賑わう。夕方以降は立ち飲みになる二毛作店だ。客席は、壁に沿った椅子付きカウンター9席と、フロア中央の立ち食いテーブルというかカウンターというかが7〜8人分くらい。造りがたいへん古く、椅子などはかなりガタがきている。乱暴に扱わず、優しく使いましょうね。テイクアウト窓口を併設しており、男性は店内へ吸い込まれていき、女性はテイクアウトで買っていくという傾向があるようだ。やっぱり、女性はこういう佇まいの店には入りづらいのかな。
  麺は、生麺の注文後茹で。白く、細く、硬質な歯ごたえ。少々ぬめりがあるものの、上品さとワイルドさを兼ね備えていてとても美味しい。つゆは、カツオ系が強く香る。酸味ほどほど。サバを併用しているのだろうか、カツオのほかにもう一段レイヤーが感じられた。白っぽい細麺とカツオの香りが強いつゆということで、方向性としては「文殊」に近い。しかし、全体の印象としてはだいぶ違いがある。「文殊」の方がより上品で、「みのがさ」の方がより深いというイメージ。たぬきは、カリカリ食感の残る天かす。キツネ色が濃く、やや揚げオーバーを連想させるものだった。ただ、これはマイナス要素ということではなく、個人的にはむしろ好みだ。たぬき370円(ワカメ入り)。変わりメニューに、なめ茸おろし470円。冷やし向きのメニューかなと思っていたら、私の直前の客が温そばで注文していた。合うのかな。麺単が比較的高めの設定なので、ミニカレーセットやかき揚丼セット(各540円)あたりが高コスパだろうか。そば湯ポット受渡口にあり。箸は、意外なことにエコ箸だった。このレトロな雰囲気の店でエコ箸が用意されていると、ちょっとびっくりする。完全に私見&先入観ではあるが、割箸の方が似合う店だ。


5 3 1 3 3 4 19
「小諸そば」  実食日:2016/12

  A5出口を出て左、2本めの路地を左に入って1分、人形町通りの向かい。店舗名は「岩本町2号店」。たまたま前を通りかかって見つけたのだけれど、後で調べたら今月1日オープンの最新店だった。実食が5日なので、まだ出来たてホヤホヤだ。店内は結構広く、椅子付きカウンター15席と、立ち食いカウンター16人分くらい。テーブル席がないのは、オフィス街ならではだと言えるだろう。券売機はタッチパネル式で、2台設置されている。フロア係が3人もいて、横並び状態で客を出迎えていた。「社長の出社じゃあるまいし」とも思ったのだけれど、これはおそらくオープン直後ならではの光景だろう。新人店員の研修を兼ねていたのだと思う。
  11:30くらいの訪問で、先客・後客とも10人くらい。なかなかの客の入りだ。にもかかわらず、麺は注文後茹でのオペレーションで対応していた。歯ごたえ・香りとも、とても良い。つゆは、本鰹がガツンと香る、小諸スタンダードのもの。慣れ親しんだ味だから特記することはないのだけれど、毎度毎度とても美味い。たぬきは、例によって小エビとゲソが香る天かす。こちらも文句なく美味い。ほぼかき揚げと同じ風味。油が軽いぶん、むしろかき揚げより美味いかも。あらゆる面で、ケチをつけるような要素はほぼ見当たらなかった。強いて言えばフロア係が3人立っているのが少々目に障ったけれど、これはオープン直後だけのことだろうから、特に減点はしないでおく。たぬき310円(季節の青味&カマボコ入り)。ネギと梅干はフリー。オープン直後特有のオペレーション混乱も特になかったし、大満足の一杯だった。


※値上げしていました。現在、たぬき350円です。消費10%増税で310円から一気に上がったのではなく、間に340円だった時代があると思われます(値−1点。2021/1、確認)。

5 3 2 4 5 3 22
「風雷庵」  実食日:2018/1

  A5出口を出て右、靖国通りを渡らずに右折して2分。靖国通りに面した角地。上記「せんねんそば」(岩本町靖国通り店)の跡地。外装は綺麗にリニューアルされているが、内装は基本的に「せんねんそば」時代のまま。厨房の3辺を客席が取り囲む造りで、テーブル席が4人×2、椅子付きカウンターが30席近くある大型店。
  ほぼ居抜きで「せんねんそば」から「風雷庵」に変わったわけで、当然気になるのは味やメニューが変わったのかどうかということ。麺は、中太でエッジがしっかり立った生麺。心地よいザラザラ感があり、モチッとはせずホグッとした噛みごたえ。これは明らかに「せんねんそば」の麺とは違う。そば粉比率もそれなりに高そう(5割くらいと推察する)だし、なかなか美味しい。つゆは、カツオ系も香るのだが、それ以上に甘みが強い印象。昆布も使っているのかな、ちょっとモヤッとした味わいになっている。気のせいか、卵白のような旨み成分も感じた。う〜ん、とりわけ不味いということではないのだが、麺が美味しいだけにちょっとアンバランスというか、落差があるように感じる。たぬき330円。メニューも一新されているのだけれど、基本的な方向性は「せんねんそば」時代と変わらない印象。つまり、麺単よりもセットメニューに力が入っていて、極端に安いメニューが散見される。日替わりのサービスランチは、A450円・B490円の2種で、ともにワンコイン設定だ。この日はAランチがとり天丼セット、Bランチが焼肉丼セットだった。とり天丼セット(通常480円→日替わりランチへの設定で450円)ととり天そば450円が同額というのは、どういうことなのか。ご飯はタダ? Bランチの焼肉丼セット490円も、肉そば510円より安い設定だ。日替わりサービスランチは、飛ぶように売れるんだろうなぁ。と言いつつ、私もBランチの食券を購入。焼肉丼は、生姜焼き風の豚肉と飴色に炊いたタマネギ、そして千切りキャベツをご飯に乗せる。肉は細切れというか、クズ肉のようにも見えるのだが、食べやすいので悪くない。九州のかしわそばみたいに、あえてスライサーにかけているのかもしれない。味付けは甘辛で、濃すぎず薄すぎず。総じて、悪くない。ワンコイン設定なら断然買い。看板には大きく「肉そば」と記載があり、この店の名物格は肉そば510円なのだろうけれど、私は日替わりサービスランチの方をオススメしたい。箸はエコ箸。
  訪問は平日の16:00頃で、先客3・後客2だった。アイドルタイムとはいえ、店舗規模を考えると少し寂しい入り具合だ。この店ではセットメニューを食べる客が多いだろうから、一般的な立ちそば店よりは客単価が高いと思われる。この強みを生かしてどこまで頑張れるか。今後の動向にも注視していきたい。


※閉店していました。跡地は、現在のところテナント募集中です。わずかな延命措置に終わってしまいましたか。ちょっと期待していた店だったのですが(2019/12、確認)。

4 3 2 4 3 4 20
★馬喰横山駅(都営地下鉄新宿線)
「文殊」  実食日:2009/4

  東側(都営浅草線東日本橋駅方面)改札脇。改札内に少々めり込んだような立地だが、窓口は改札外側のみ。地下鉄改札内への進出はなかなか難しいようだ。立ち食い専門で、キャパは10人くらいだろうか。券売機のボタンと品書き一覧掲示の他に、液晶モニターでメニューを紹介しているのが斬新なポイント。今年3月にオープンしたばかりの新店である。
  このチェーンでは生麺を使用していると思われるのだが、出てきたそばは生麺というよりも乾麺のような食感だった。コシが弱く、少々モッサリしている。風味は悪くない。つゆには余韻があるが、少々甘みが強く、完飲しようとすると飽きてくる。たぬき370円はかなり高めだが、月見340円あたりならそう極端に高くはない。メニューによって、高い・安いの印象が分かれる。もっとも、安いと感じるメニューは少ないが。


※2013/9、再食。季節的な要因もあると思いますが、冷やしメニューが充実していていました。冷やし胡麻だれそば(500円)を試しましたが、海老天が2本乗るなど、内容も充実していました。冷やしそばには、シャキシャキした水菜の食感がよく合います。水菜は、もっと多くの店で使われるべき食材だと思います(味+1点、付+1点)。

※値上げしていました。現在、たぬき380円です。天も380円。月見は350円になっています(2015/5、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき390円、天390円です。月見は350円で据え置かれています(2020/6、確認)。

4 3 1 3 3 2 16
「十文字屋」  実食日:2011/6

  A3出口を出て直進、東日本橋交差点を右折して2分、右側。広い道路を2回渡らなければならないのが辛いところ。もう少し便利な場所に駅出口があればいいのだが。弁当コーナーを併設している店で、客席はL字型立ち食いカウンターのみ。冷房がないので、夏場はちょっと辛い。
  そばはなかなか美味かった。麺はモチモチ食感の乱切り。つゆにはこれといった特徴が感じられなかったものの、麺だけで充分勝負できる内容だ。天は自家製。かき揚げには細かく刻んだちくわがたくさん入っていて、食感が面白い。ネギは刻み方がかなり粗く、辛さよりも甘さの方が際立っている。たぬき300円。

※閉店していました。雰囲気の良かった店なので、たいへん残念です。跡地は、左側半分が酒屋、右側半分は「そこそこうまいラーメン屋(野田屋)」になっています(2014/6、確認)。

4 3 3 1 3 2 16
「みまつ」  実食日:2012/3

  A3出口を出て、すぐ目の前の信号で清洲橋通りを渡り、そのまま正面の路地に入ってすぐ、左側。立ち食いカウンターだけの、「古き良き立ちそば」という風情の店。
  この手の店は一点豪華主義(「つゆだけ美味い」とか、「天ぷらにはこだわっている」とか)」であることが多いのだが、この店はどこにセールスポイントがあるのか、いまいち判然としなかった。麺は柔らかめの茹で麺で、食感も風味も△。つゆも、決して不味くはないけれど、特徴に乏しいタイプ。天ぷらの種類が多いので、おそらくここにこだわっているのだろうと思いきや、少なくとも「天ぷらそば」に乗るかき揚げについては、フカフカの食感ですぐにつゆに溶け、具材も乏しかった。カウンターに並べられている各種天ぷらの中には美味そうなものもあったので、この店では「天ぷらそば」と注文するよりも、天ぷらの種類を具体的に指定した方がいいかもしれない。たぬき330円。麺類のほかに定食類も扱っていて、トンカツ定食(500円)あたりはお得感がありそうだ。


※2016/3、再食。前食時には「柔らかい茹で麺」と表現していますが、今回はツルツルした食感に感じました。味のなさは、変わらず。つゆは、あまり香りのない淡いものでした。天ぷらはフワフワ系で具材少なめ。小エビがやや香るのが救いです。トータルでの印象はほとんど変わっていません。値段はたぬき330円、天360円で据え置かれています。ただし、トンカツ定食は550円に値上げされています。それでも、やっぱりこの店ではトンカツ定食かあじフライ定食500円あたりが狙い目だと思います。

2 3 2 2 3 1 13
「あり賀せいろう」  実食日:2015/2

  A3出口を出て直進、東日本橋交差点を右折して2分、右側。2つ上に記載している「十文字屋」の跡地。跡地だが、ダイレクトに変わったのではなく、間に「そこそこうまいラーメン屋」(通称「そこうまラーメン」)だった時代がある。十文字屋からそこうまラーメンに変わった時には「世相が如実に反映されたか」と感じたのだが、半年で元の鞘に戻った形だ。そこうまラーメンの評判も決して悪くはなかったのだが、伝統的に立ちそばがあった場所で、固定ファンを多く抱えていただろうから、やっぱりこの場所にあるのは立ちそばでなければならなかった、ということかもしれない。内装は、綺麗にリフォームされている。十文字屋時代には立ち食いカウンターのみだったが、そこうまラーメンになって椅子が置かれ、さらに「あり賀せいろう」になってカウンターがリニューアルされた。ちなみに、十文字屋時代には弁当販売コーナーだった部分も、現在は客席になっている。
  この店については、書きたいことがたくさんある。まず、なんといっても特徴的なのが、麺。注文後に茹でる生麺は、押し出し製麺。注文を受けてから団子状の生地を機械にセットして、製麺。このタイプの場合、生地をどうやって作っているかが気になる。店内手捏ねであってほしい。一度盆に受けてから、大きな釜の中へ。茹でている間、釜には蓋をする。時折ふたを開けて、サッとかきまぜ、また閉める。これを何回か繰り返す。茹で時間はタイマーで管理しているが、別の人が調理したら、おそらく同じ味・食感にはならないと思う。そう思えるほど、若い店員さんの手際が抜群によかった。押し出しにありがちな太平麺ではなく、中太の角麺に仕立てている。箸で掴むのに苦労するほどツルツルしていて、舌触りが絹のように滑らか。どことなく「がんぎ」の麺を連想させる。歯ごたえは、コシや弾力という感じではなく、ホクホクとした食感。「ゆで太郎」の麺に近い印象だが、太いぶんだけ歯ごたえが強い。繊細・上品というタイプではないが、立ちそばとしてはほぼ最高ランクの麺ではないかと思う。
  つゆは、醤油の風味が強めに出ていながらも、出汁も負けずにしっかりと香る。麺ほど強烈な印象はないが、バランスがとれていて美味い。たぬきは、油加減がちょうどよい天かす。そして、サービストッピングのワカメにも粋な演出がある。葉だけでなく茎の部分を混ぜてあるので、時折コリッとした食感に当たって楽しいのだ。たぬき380円(ワカメ入り)。これといった弱点が見当たらないので、どんなメニューを頼んでも大きく外れることはなさそうだ。かき揚せいろ410円、ごぼう天440円あたりにも興味がひかれる。お得な朝食セット390円は、毎日食べてもいい。そば湯ポットあり。飲んでみたが、香りは控えめ。意図的に薄くしているのだろうか。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、たぬき390円です。朝食セットは390円で据え置かれています(2018/11、確認)。

※消費10%増税に伴う値上げはありませんでした。現在も、たぬき390円、朝食セット390円です(2020/6、確認)。

5 3 1 3 3 7 22
★浜町駅(都営地下鉄新宿線)
「小諸そば」  実食日:2009/4

  A2出口を出て直進1分、清洲橋通りを左折してさらに2分、左側。店舗名は「浜町中ノ橋店」。厨房に背を向ける形で椅子付きカウンターが並び、ポッカリ空いた中央のスペースに立ち食い専門席を設けている。デッドスペースの少ない、効率の良いカウンター配置だ。
  この店では、基本的に注文後に麺を茹でるようだ。ただし、数人分をまとめて茹でるので、タイミングによっては茹で置きになる。私には茹でたての麺が供された。麺の印象としては、これまでに訪れた「小諸」の中でも1、2を争う、素晴らしい出来映えだった。茹で具合もさることながら、わずかにぬめりが残る麺のすすぎ方まで私好みだった。調理した従業員はバイト風だったから、毎回同じ出来映えであるとは限らないかもしれないが。つゆは、多少煮詰まっていたか、やや辛め。カマボコと青味(菜の花)入りで、たぬき290円。ネギと梅干しはフリー。ミニ丼セットを各種取り揃えていて、価格的にも500円〜とお手頃。


※値上げしていました。現在、たぬき300円です(値−1点。2015/5、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき310円です(2016/4、確認)。

※2017/11/24付で閉店していました。現在は、看板等がビニールで覆われている状態です(2017/12、確認)。

5 3 3 3 5 5 24
「小諸そば」  実食日:2011/11

  (東日本橋駅の)B1出口を出て、道なりに直進3分、吉野家の角を左折して1分、左側。途中で左斜め前に路地を入ると少しショートカットできるが、説明が難しいので大通り経由で。店舗名は「浜町店」だが、東日本橋駅の方が近いし、所在地住所も「東日本橋」。浜町駅からだと、ギリギリ圏外になる距離感。客席は、2人掛けテーブル席・椅子付きカウンター・立ち食いカウンターと揃っていて、比較的規模は大きめ。テイクアウト専用窓口もある。
  実食が朝イチ(この日の2番客)だったということもあるかもしれないが、茹でたての麺に当たり、たいへん美味しくいただけた。「小諸」の麺は茹で方ひとつで印象が大きく変わってくるので、できるだけ茹でたて提供を励行していただきたい。たぬきも揚げたてアツアツで美味しく、全体的に印象の良い一杯になった。たぬき290円(季節の青味・カマボコ入り)。ネギと梅干しはフリー。


※値上げしていました。現在、たぬき300円です(値−1点。2015/5、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき310円です(2016/4、確認)。

※閉店していました。現在は、看板等がブルーシートで覆われている状態です。「小諸そば」、この界隈では苦戦傾向でしょうか(2017/12、確認)。

※場所を移して、ムーディー小諸としてリニューアル復活していました(写真は左:移転前、右:移転後)。店舗名が「浜町店」で同一なので、同一店舗の移転とみなします。旧店舗は東日本橋駅が最寄りでしたが、新店舗は浜町駅が最寄りになります(掲載ページを「東京・地下鉄10」から移しました)。場所は、A1出口を出てすぐの交差点を左折して1分右側の十字路角地です。価格は、たぬき350円になっています(値−1点。2021/4、確認)。

5 3 2 4 5 4 23
★森下駅(都営地下鉄新宿線・大江戸線)
「陣太鼓」  実食日:2004/7

  A3出口を出て、右へ30秒。下町風の渋い外観といい、店名、一杯飲み屋のような内装といい、美味そうな雰囲気を醸し出している店。しかし、実食してみると、ちょっとアテが外れた。まず、麺がぬるい。湯通しはちゃんとやっているのだが、不十分なのか、それとも湯がぬるいのか。ちょっと勿体ない。自家製天は種類豊富で、定食類も完備と、プラス材料もたくさんあるだけに、残念だ。それから、システムもちょっと分かりにくい。常連さんが「そば。野菜かき揚げとキス天」という注文の仕方をするのはいいとして、普通に「天ぷらそば」と注文しても、一向に出てこない。どんな天ぷらなのかを細かく指定しなければならない。普通は「天=野菜かき揚げ」とかって決まってるものなんだけどなぁ。代金の支払いも、客によってまちまち。先払いの人もいれば、代引の人もいて、後払いの人もいる。統一しようよ。天・たぬき同額(350円)。このタイプの店は、どうしても印象以上に評点が低くなってしまうことをご了承いただきたい。

※閉店(「麻そば」化)していました(2009/4、確認)。

2 3 2 2 2 11
「陣太鼓」  実食日:2015/6

  駅からちょっと遠いのだが、測ってみたらほぼちょうど400m。ギリギリ徒歩圏内だ。A2出口を出て右へ2分半、2つめの信号(新大橋交差点)を渡ってから右折して2分半。「陣太鼓」と言えば、わりと最近まで森下駅前と住吉駅近くに店舗があったのだが、どちらも近年閉店している。駅からちょっと遠いこの店舗が残っているのが不思議に感じるのだが、タクシーの運転手などにとっては大通りに面していないこちらの方が寄りやすいのだろう。看板などは「いつから取り替えていないんだろう?」と思わせるほど年季が入っている。かけ220円の表記が残っているのだが、現在かけは280円なのでご注意を。店内は意外に広く、厨房に面した椅子付きカウンターは全部で17席もある。が、実食時には先客ゼロ・後客ゼロ。店主と思われるお爺ちゃんが客席で朝食を摂っているところだった。このお爺ちゃん、若干耳が遠い。たぬき+玉子を注文したのだが、最初は「たぬき?」と、次に「玉子そばね?」という具合に、なかなか通じない。
  麺は黒い粒々が目立つ茹で麺で、見た目にはなかなか美味そうに見えるのだが、食べてみたら普通だった。昭和な感じの茹で麺。つゆはカツオと昆布のバランス派だが、昆布に由来していると思われる澱があり、これが雑味になっていた。使っている昆布に原因があるのか、それとも水がよろしくないのか。ちょっと残念。たぬきは揚げ置き時間の長い天かすで、湿気て固くなっていた。たぬき340円。各種天が豊富で、中でもイカ天・ゲソ天・イカのかき揚げの3つが揃っているのが面白い。イカかき揚げは浅草橋・左衛門橋のたもとの「立喰そば」にもあったので、これは城東エリアに特有のものなのかもしれない。玉子の単品は50円なので今回は合計390円のはずだったのだが、なぜか請求は350円だった。聞くと、「早朝サービス」だという。朝6〜10時には、各メニューが割引になるサービスがある。店頭の電光掲示板を根気よく眺めるとたぬきが320円になることは分かるのだが、それでも合計370円のはず。生卵も20円引きになったということか。よくわからん。


※閉店していました。シャッターが閉まったままで、看板等すべて外されていて、ほとんど跡形がない状態になっています。かつて3〜4店舗あった「陣太鼓」は、これで滅亡と思われます。残念です(2019/5、確認)。

2 3 2 2 3 1 13
★菊川駅(都営地下鉄新宿線)
「丸八そば」  実食日:2003/12



  A3出口を出て、右。駐輪場を隔てて正面に見えるので、分かりやすい店だ。立地や構えからは意外な感じもするのだが、24時間営業している。
  ここの特徴は、麺。たぶん茹で麺使用だと思うのだが、不思議と生麺並みのコシがある。そして、美味い。私の評価では、どうしても「生麺>茹で麺」になりがちなのだが、この麺なら生麺使用の店と互角にわたり合える。多種揃っている天も、自家製。これでつゆがもう少し洗練されれば(味が濃すぎる)、ランキングに入るくらいまで伸びるかもしれない。茹で麺の店のお手本になるのではないだろうか。たぬき350円。お得なセットメニュー多数あり。

※2015/4、再食。初食時の価格について「たぬき350円」しか記録を残していないのでちょっと微妙なのですが、現在、たぬきは「丸八たぬき」というメニュー名で、390円になっています。ただし、かけ300円に揚げ玉50円を追加して350円でたぬきそばを再現することもできます。今回は、かき揚げ400円を実食。麺は、生麺です。おそらく、初食時から生麺だったのではないか(初食時の判断ミス)と思います。つゆは、昆布出汁が中心ですが、カツオ系ではない魚介出汁がブレンドされていそうです。香りよりも旨味が強いタイプの出汁です。かき揚げは自家製揚げ置きで、フワフワ食感。悪くないです。朝限定の390円セットメニューがいくつかあります。ただし、「半そば+半丼」のセットなので、そばをフルで食べたい場合には不向き。
  外観的には、看板・暖簾など細部があちこち変わっています(写真は左から2枚目)。側面に「24時間営業」の表示が出たままになっていますが、現在は24時間営業ではありません(6:30〜21:00)。24時間営業のゆで太郎がオープンしたことが影響したものと思われます。ちょっと残念ですね(付−1点)。


※暖簾が変わっていました(写真は左から3枚目)。相変わらず「24時間営業」の表示が出ていますが、24時間営業ではありません。営業時間はさらに短縮され、7:30〜18時(平日)になっていますのでご注意を。う〜む、この先細り具合は、先行きが心配になります(2017/3、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は右端が最新)。消費10%増税に伴う値上げはなかったようで、現在もかけ300円、たぬき390円、天は400円です。大島店と同日訪問でしたが、大島店では見かけなかった定食類がいろいろありました。もち豚しょうが焼き定食750円、きのこデミソースハンバーグ定食750円など。これらの定食類には半そばが付き、ごはん2回までおかわり無料とのこと。大食漢にとっては、なかなか高コスパかもしれません。また、大島店にあったネバーそば620円が、こちらにもあります。写真が掲示されていたので、内容を確認できました。温冷とも対応可で、トッピングはオクラ・納豆・とろろ芋・温玉です(2021/1、確認)。

4 4 2 3 3 2 18
「せんねんそば」  実食日:2008/7

  A2出口を出て左すぐ(10mほど)。間口が狭くて奥に長いタイプの店舗で、20名程度は収容できる。ボックステーブル席と椅子付きカウンターがある。
  味覚的には、普通に「せんねんそば」。たぬきがつゆに溶けやすいタイプなのがちょっと残念なところではあるが、総じて平均以上のレベルにはある。麺は生で、「3分ほどお待ちいただくことがあります」との貼り紙があるが、実際には茹で置きしていて30秒ほどで出てくる。開店から午前10時まで限定の「朝サービスセット」を5種用意してあり、かなりお得な設定になっている。朝食としての利用が断然オススメ。たぬき300円。


※閉店していました。跡地は、ラーメン屋の「けんゆう」です(2015/4、確認)。

3 3 3 4 4 17
「ゆで太郎」  実食日:2009/10

  A4出口を出て左すぐ。新大橋通りと三ツ目通りが交わる「菊川駅前」交差点の南東角という、この上ない好立地にある。2階があるメゾネット形式の店舗で、客席は2階がメイン。テーブル席、椅子付きカウンター、立ち食いカウンターと揃っていて、総勢30人くらいは収容可能。菊川駅は、駅前交差点近くに上記「せんねんそば」とこの店が相次いでオープンし、俄然競争が激しくなっている。古くからある「丸八そば」も健在だ。ただ、巧くできているなぁと思うのは、新大橋通りをX軸、三ツ目通りをY軸として街を4分割して考えたときに、既掲載の3店舗がすべて異なるエリアに入っていること。潰し合う競争ではなく、市場を広げての共存が可能かもしれない。
  この店舗は、細麺使用。個人的に「都心型ゆで太郎」と呼んでいるタイプ。食感はやや落ちるが、茹で時間が短くて済むという利点がある。つゆはかなり辛い(タイミングによるかも)。具(たぬき)は、ちょっと面白い食感。つゆを吸ってすぐに柔らかくなるのだが、ボロボロに崩れたりせず、麩のようなスポンジ食感になる。ワカメ・カマボコ入りで、たぬき330円。そば湯ポットが随所にあるので、つゆが辛いと感じた場合には少し割って飲むといい。冷水機とそば湯ポットは、1・2階両方に常備されている。また、2階にはトイレと製麺室がある。製麺室はガラス張りなので、運が良ければ製麺シーンを見学することができる。24時間営業も、嬉しいワンポイントだ。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2015/4、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円です。各種セットメニュー(温)は、たぬきとのセットになります(冷はもり)。かけそばとミニ丼を別々に注文するより安いので、お得感があります(値−1点。2020/1、確認)。

3 4 1 4 4 3 19
※住吉駅は、地下鉄7に掲載。
★西大島駅(都営地下鉄新宿線)
「五万石」  実食日:2005/3

  A3出口を出て右、信号を渡らずに右へ30秒。昼は完全に立ち食いそばだが、酒や肴メニューも豊富なので、夜になると簡易居酒屋に変身する(もちろん、夜でもそばを食べることはできる)店である。
  この店では生麺を使用しているため、注文してから出てくるまでに1〜2分を要する(生麺にしては早い方だ)。少しでも待ち時間を少なくするためだろうか、券売機前で思案していると、たちどころに「そばですか? うどんですか?」と声がかかる。食感としては、かなりコシが強い。このくらいのコシを出してくれるなら、1〜2分待つ価値があるというものだ。たぬき310円。ちなみに、生ビールは300円。安い。


※閉店していました(2009/10、確認)。

4 3 3 3 3 2 18
「花丸そば」  実食日:2013/11

  A1出口を出て左へ4分、貨物線ガードをくぐった先。かつては値段が高いという理由で対象外にしていた店なのだが、今回覗いてみたら許容価格になっていた。間口が広く、奥にも長い。つまり、規模の大きな店。席数は16(椅子付きカウンターのみ)なのだが、それ以上にゆったりと広く感じる。なぜか、壁際にも椅子がズラリと並んでいるので、昼時などには席間を詰めてもっと多くの椅子が並ぶのかもしれない。駅から少々離れているということもあり、車で食べに寄る人が多いようだ。この辺りの新大橋通りには路肩がないので、決して路駐しやすい環境ではないと思うのだが、大型トラックなども平気で横付けしている。そのうち公的に指摘されそうなキナ臭さを感じる。
  この店のそばはなかなかパンチ力のあるものだった。麺は茹で麺なのだが、太めで、質感がある。生半可な生麺よりもよっぽど美味しいと思う。つゆは濃いめで、甘め。つゆだけで見れば若干くどいようにも思うが、武骨な麺にはよく合っている。たぬきも小エビ風味が濃厚で美味しい。イチャモンは、ひとつだけ。お品書きが店頭と店内にそれぞれあるのだが、記載内容が微妙に異なる。たぬきそばの場合、店頭の貼り紙には370円と表記されているが、店内の卓上メニューでは340円。そして、実際には340円。おばちゃんにこの点を指摘したのだが、「370円はきつねそばとかワカメそばの値段だから」と、馬の耳に念仏だった。早く気付いてください。ひとまず、サービスを−1点としておく。


※2015/7、再食。値上げして、たぬき360円になっていました。卓上メニューと店頭の貼り紙の齟齬も修正されています。今回は、カレーそば430円を実食しました。タマネギがほどよく溶かしこんだカレーで、味に奥行きがあってなかなか美味いです。ただ、麺との相性はイマイチ。エッジの利いた、質感のある太麺は、出汁の香りで食べた方が美味いように感じます。やわやわな丸麺の方が、カレーには合っていると思います(値−1点)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円、カレー450円です(2020/10、確認)。

4 3 1 3 2 1 14
★大島駅(都営地下鉄新宿線)
「一福」  実食日:2004/8

  A6出口を出て左、10秒(4軒目)。あまり駅そばらしくない構えだが、暖簾とメニューが外に出ているので、安心。平日の昼時だったこともあり、なかなかの盛況だった。
  しかし、私の個人的評価はあまり高くない。というのは、値段がちょっと高い(たぬき370円)。そして、値段に見合ったモノが出てこない。特別不味いというわけではない(つゆが変に塩辛いが)のだが、370円分のインパクトはなかった。大きな丼のわりにボリュームも並みだし。それから、勘定方法も、代引の人と後払いの人がいて、システムが分かりにくい。後払いの人の方が多いようである。

※私の目に狂いがなければ、値下げしています(たぬき370→360円)。すぐ近くに「ゆで太郎」がオープンして、まったく客が入らなくなっている様子。先行きが心配です。なんとか頑張ってほしいところですが(2009/8、確認)。

※閉店していました。やはり、「ゆで太郎」に負けてしまったようです。残念です。跡地は、唐揚げ屋になっています(2012/11、確認)。

2 3 1 3 3 12
「ゆで太郎」  実食日:2009/8



  A6出口を出て左すぐ。上記「一福」と真っ向勝負、という立地にある。間口は狭いが奥に非常に長く(40mくらいある。「日本一細長い駅そば店舗」かも)、椅子付きカウンターと4人掛けテーブルを合わせて、合計50人くらい収容可能な大型店。メインの入口は新大橋通り沿いだが、奥側の路地(付近は閑静な住宅地)にも出入口があり、券売機や冷水機も新大橋通り側と路地側それぞれに設置されている。
  たまたまかもしれないが、麺は茹でたてだった。しかし、歯触りはモサモサしていて、さほど好印象なものではなかった。風味もあまりない。平和島の麺とは別物であるように感じる。たぬき330円(わかめ・カマボコ入り)。


※値上げしていました。現在、たぬき350円です。特段改装したわけではありませんが、看板がいい具合に色褪せていたので、写真を貼っておきます(左から2枚目。2015/7、確認)。

※遂に、看板が変わりました(写真は右端が最新)。個人的には、ちょっと残念だったりします。文字のフォントも丸ゴシックのかわいらしい感じになっているのですが、個人的には楷書体っぽい感じの旧看板の方が好みでした。なお、消費10%増税に伴い、値上げしていました。券売機ではなく店頭サンプル掲示のみでの確認なのでたぬきの値段は分かりませんでした(一部メニューしか出ていない)が、もり・かけは(320→)340円に、かき揚げは(420→)440円になっています(値−1点。2020/10、確認)。

※再値上げしていました。現在、もり・かけ360円、かき揚げ460円です(2021/9、確認)。

3 3 1 5 3 1 16
「丸八そば」  実食日:2021/1

  駅からちょっと距離がある。A5出口を出て左、すぐの信号を渡らずに左折して5分半。実測したところ、駅出口から徒歩5分半かかった。菊川駅近くにも同名店があって、同系とみてよさそう。さらには船堀にもあるのだが、こちらも駅から少々遠くて保留扱いにしている(今は対象に含める方向で考えている)。店名から推して、丸八通り沿いにあるここ大島の店舗が本店格だろうか。口頭注文、代引き制。古風な外観で、内装はよく言えば家庭的、悪く言えば雑然とした感じ。フロアは手狭で、厨房と対峙するL字型椅子付きカウンター8席のみ。日除けに24時間営業の表示が残っているが、現在は24時間営業ではない。新型コロナとは関係なく、感染拡大前から終夜営業はやめていたのではないかと思う。また、夕方(15時〜17:30)に中休みがあるので、午後に訪問を考える場合には注意が必要。
  麺種未確認。印象としては、湯通し不足気味の茹で麺。ゴワゴワというか、私の中では「ポクポク」が最適な擬音化表現となる麺。そばの香りは、わりとある。つゆは、出汁としてはバランス派。特段カツオが強烈とか旨みが強いといったことはない。醤油や砂糖などの甘さ・辛さの方が前面に出ており、わりと濃い。それでもあまり平たい感じはなく、抵抗なく飲み干せるつゆ。たぬきは、揚げ置きの天かす。お品書きに「自家製」との表記があったので、意図的に作っているものかもしれない。やや湿気てはいたものの、小エビ香があって味覚的には好み。たぬき390円(ほうれん草・カマボコ入り)。たぬきをわざわざ作っているためなのか、たぬきの値段はやや高めだが、かけ300円、天400円、月見360円など全体的には平均くらいの価格帯。クラシカルな雰囲気とは裏腹に、新進系を連想させる変化球メニューいろいろあり。ネバーそば620円、坦々うどん600円など。支那そば500円もあり、坦々は中華麺にも対応している。ご飯ものもいろいろ。かつてはセットメニューにお得感があった「丸八そば」だが、現在はさほどお得感はない設定になっている。カレーセット600円など。箸は割り箸。
  平日14:00頃の訪問で、先客2・後客0。失礼ながら、あまりコロナ対策とかは考えていないだろうなと思っていたタイプの店だったのだが、客席には個別パーティッションがあり、厨房と客席の間にはビニールカーテンも張られていた。先客の2人は男性2人連れで、ともにセットメニューを食べていた。おそらく、ガテン系。2トントラックか何か(どういうわけか、大型トラックのイメージは湧かなかった)で寄って、丸八通りに路駐してサッと食べていく人が結構多いのかな。そんな印象の店だった。


3 4 1 3 3 2 16
★東大島駅(都営地下鉄新宿線)
「オレンジキッチン」  実食日:2012/11

  大島口を出て、目の前の大通り(新大橋通り)を渡って西へ2分、ダイエー東大島店の1階フードコート内。ダイエーの入口脇に「そば処」の幟が立っているので、遠くからでも認知しやすい。フードコートと言っても、入店しているのはこの店とインド料理の「シディーク」のみ。時間帯が中途半端(15:00頃)だったせいもあるかもしれないが、ダイエー店内は賑わっているのに、フードコートは閑散としていた。
  味覚的には、当然ながら先日実食した志木駅の同名店とよく似ている。麺は冷凍っぽく、風味はあまりない。つゆはやや甘めで、雑味が少なく美味しい。志木で感じた薬品臭は、こちらではまったく感じなかった。天はエビ一尾。全メニューに花柄模様のカマボコが乗るのも、志木と同じ。志木と異なるのは、メニューと受渡方法。メニューは、かけ280円、天380円、ざる300円、天ざる430円の4種類のみで、志木で扱っていた「きつね」が存在しない。受渡方法は、志木ではバイブレーターを使用していたが、こちらは番号札。箸はエコ箸。


※閉店していました。フードコート自体がなくなって、跡地はインストアベーカリーになっています(2015/12、確認)。

4 3 2 4 3 1 17
★船堀駅(都営地下鉄新宿線)

「船堀そば」  実食日:2003/10



  出ました! 手打ち風乱切り麺! ここの麺はすごい。「乱切りにもほどがある」と言いたくなるくらいに、麺の太さが揃っていない。細いものと太いものでは倍以上の差がありそうだ。しかし、色黒の麺には香り・コシの両方が備わっており、ヘタに綺麗な麺を出す店よりずっと美味い。ただ、つゆと具とのバランスがイマイチか。特に、具(たぬき)はインスタント。勿体ないなぁ。したがって、今のところ完成度はそれほど高くないのだが、「もしかしたらダイヤの原石かも」という期待をさせる店である。たぬき260円と安く、ネギフリーも好印象。なお、店は南口を出て左側すぐのところにある。

※北口脇に場所を移して、新装開店していました。値段が若干上がっています(写真は左:旧、右:現。たぬき260→270円。衛+1点。2009/2、確認)。

※2013/8、再食。麺が生麺になっていました。やや細めで、歯ごたえの強い「流行りの固い麺」です。個人的には、以前の乱切り麺の方が好きだったかな……。値段が上がって、現在はたぬき300円です(味−1点、値−1点)。

※改装していました(写真は右が最新)。券売機を外に出しておけなくなった、ということでしょうか。3面ある窓のうち1面をつぶして、券売機を埋め込む形になっています。値段が少々上がり、現在はたぬき320円です。変わりメニューに、けんちん500円。朝定食390円の設定あり。かき揚げ・海鮮かき揚げには、江戸川区産の小松菜を使用しているそうです。こういうご当地性、良いですね(2015/12、確認)。

※閉店(「船堀そば 文殊」化)していました(2017/5、確認)。

4 3 3 3 4 4 21
「都うどん」  実食日:2009/8

  駅を南側に出て右、船堀街道を南へ1分、右側。船堀街道を渡らなければならないのが辛いところではあるが、距離的には充分に徒歩圏内。椅子付きカウンター1本だけの、素朴な店。店名は「うどん」だが、全メニューそばにも対応している。
  この店のそばで優れていると感じたのは、つゆ。味覚的に、完全な関西風だ。最初、ちょっと塩気が薄いように感じるのだが、サービストッピングのおぼろ昆布から塩分が染み出るのか、食べ進めるうちにちょうどよく感じるようになってくる。具(たぬき)もサクサクしていて、心地よい食感。しかしながら、これらの好材料を、麺がすべて帳消しにしてしまっている。柔らかくて、まったく歯ごたえがない。ちょっと勿体ない感じだ。たぬき290円。セットメニューも設定されているが、麺類単品に比べて割高な印象。細かいことだが、セルフサービスの冷水機があるのだが、それとは別に、温かいお茶を自動的に出してくれる。私個人としては冷水の方がいいのだが、気持ちは嬉しい。

※閉店していました(2013/8、確認)。

2 3 4 3 4 2 18
「竹庵」  実食日:2016/4

  北口を出て直進、信号(船堀駅交差点)を渡ってから左折して2分、右側。三方を道路に囲まれた建物で、三角地というよりも中洲、もっと言うと「孤島」と称した方がしっくりくる立地にある。三角形の建物はメゾネット形式の3階建てで、1階部分が厨房と椅子付きカウンター3席、2階部分がテーブルと椅子付きカウンター計14席。3階は客のスペースではないので未確認だが、おそらく事務所かトイレだろう。1階はかなり狭くて落ち着かないので、空いている時であっても2階を利用した方がよさそうだ。2階の椅子付きカウンターは無垢の板材(途中につなぎ目があり、一枚板ではない)で、ゆったりした造り。また、2階で食べる場合には、配膳してくれる。下げ膳も不要で、2階の片隅にある返却棚に置いておけばいい。三角形の頂点の部分が小さなエレベーターになっていて、返却された食器がある程度たまると、まとめて1階に下ろしているようだ(配膳にはエレベーターを使わない)。
  麺は、注文後に茹でる生麺。風味・食感ともまずまず。同日に実食した国際展示場「あずみ」の麺にわりと似た印象だった。つゆは、カツオがしっかりと香る。そして、カツオ由来か醤油由来か判然としないような酸味が、ほどほどにある。ただ、深みがあまりないためだろうか、中盤以降は甘さが香りを追い抜き、ちょっとダレてくる。甘さをもう少し控えた方が、私好みになりそうだ。値段は高め設定で、かけ380円。たぬきは、60円のトッピング券を買う仕組み。当サイト的にややグレーな価格帯だが、面白い店なので特例適用とした。60円のトッピングは揚げ玉のほかにも7種類あるので、食券を出すときに「揚げ玉で」と告げる。トッピングは、60円・120円・200円・500円の4とおり。500円トッピングは、そばに乗せるというよりは酒のアテというイメージ(酒類も扱っている)。変わったものとしては、「モロヘイヤとオクラのねばねば野菜」(60円)、宝永餃子天(120円)がある。実食は、かけそば+揚げ玉+宝永餃子天。揚げ玉は、当サイトでは「天かす」と称するもの(つまり、天ぷらを揚げた際に出る副産物)で、やや油強め。香りはあまりなかった。宝永餃子天はさほど大きくはなく、1個だとちょっと貧相。要するに揚げ餃子なのだが、店員さんが言うにはそばに乗せるのではなく「ポン酢+ラー油」で食べるのがオススメなのだとか。私は助言を無視してそばに乗せたが。具材たっぷりで味覚的には悪くないが、120円は少し高いか。80円くらいで提供してくれればいいなと思う。全体的に値段が少々高く、特に120円や200円のトッピングを乗せるとべらぼうな金額になってしまうので、オススメは「かけorもり+60円トッピング1品」。なお、テイクアウトにも対応しているのだが、容器代が60円かかるのでご注意を。


※改装していました(写真は左:旧、右:現)。大幅に値上げしていて、現在はもり450円、かき揚げ600円、山菜・大きつね・とり天・ゴボウ天各650円です。当サイトの掲載基準からだいぶ外れてしまいました。いったん掲載した店はよほどのことがない限り消去しない方針ですが、ちょっと考えたくなる価格帯です。立地的に、薄利多売が前提となる価格設定では厳しかったでしょうか。宝永餃子天などの単品メニューは、60〜500円。個別に細かく確認していませんが、単品の価格は据え置かれている可能性が高そうです(付−2点。2017/5、確認)。

※閉店していました。跡地に入ったのは、高級食パン専門のベーカリーです(2021/4、確認)。

3 4 1 4 3 3 18
「船堀そば 文殊」  実食日:2017/5

  北口を出て左すぐ、上記「船堀そば」の跡地に、今年3月にオープンした新店。あぁ、ついにここもチェーン化してしまうのか……と思いきや、店名はただの「文殊」ではなく「船堀そば 文殊」となっている。フランチャイズ形式なのか、コラボ店舗なのか。「文殊」としては、こういうイレギュラー店舗は初めてではないだろうか。客席は、壁側を向いた椅子付きカウンター9席と、フロア中央に立ち食いカウンター4人分くらい。16時ごろの訪問で、先客3・後客6。なかなか賑わっている。
  麺は、見込み茹でオペレーションの生麺。細麺ながらしっかりとつながっていて、上品なそばの香りがある。繊細さの中にダイナミックさを持ち合わせた、紛れもない「文殊」の麺だ。ゆで加減やすすぎ具合も、特に問題なし。つゆは、本鰹がしっかりと香る。少々酸味があるがえぐみはなく、上品で美味しい。これまた、紛れもない「文殊」のつゆ。たぬき380円。天も380円。直近で訪問した店舗と比較すると、大山店や成増店よりも少し安く、川越店と同じ設定になっている。総じて、死角の少ない盤石の一杯で、おおいに満足できるものだった。
  ここまでは、普通に「文殊」で、頭に「船堀そば」が付く理由が見当たらない。しかし、券売機をよくよく眺めると、他の店舗にはないであろうメニューがあることに気づく。それは、小松菜そば400円。貼り紙等では確認できなかったが、「船堀そば」時代から継続して江戸川区産の小松菜を使っているのではないかと推察。そういえば、今回いただいたかき揚げそばのかき揚げにも、みじん切りになった青菜が入っていた。これは、成増店や大山店のかき揚げにはなかったものだ。「船堀そば」時代から継続して、かき揚げにも江戸川区産の小松菜を入れているのだろうと受け取れる。なるほど、「文殊」化するにあたって、江戸川区産の小松菜だけは継続してメニューに取り入れたかったわけか。だからこそ、店名にも江戸川区の地名を含む「船堀そば」が残った。そのように理解しておこう。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき390円、天390円です。小松菜は、残念ながら終了。店舗限定っぽいメニューはなくなっています(付−1点。2021/4、確認)。

5 3 1 3 3 3 18
「丸八そば」  実食日:2021/12

  駅から少し離れており、徒歩6分ほどかかる。ただし、駅から一本道なのでとても分かりやすく、行きやすい場所。北口を出て、船堀街道を渡ってから右へ6分だ。煉瓦調のビルのファサードに切妻風の三角屋根を破風のように取りつけた、ちょっと変わった出で立ち。口頭注文で、基本的に後払い。客席は、厨房をL字型に囲む椅子付きカウンター9席のみ。ただし、壁際に椅子がいくつか寄せられていたので、本来ならもう少し席数が多かったものと思われる。コロナ禍で少し間引いて9席になっているのだろう。
  麺は、生麺の茹で置き。冷凍っぽさも感じる歯ごたえだけれど、そばの香りがしっかりあるので生麺と推察。大きな星が、見た目にも食感的にも際立つ麺だ。つゆは、カツオと昆布が主体と思われるバランス派。食後の余韻は昆布の方がやや勝っている印象だった。ガツンと濃いクラシカルなテイストで、なかなか美味しい。たぬきは、揚げ置きの天かす。粒大きめで、揚げ置きでもサクサク感あり。ほんのりと小エビ香もあり、つゆに浸かってふやけても美味しく食べられる。たぬき390円。メニューブックでは「丸八たぬき」と表記されており、掲載されている写真ではワカメとカマボコが乗っている。今回はランチタイム(11:00〜14:45)限定のレギュラーセット550円(たぬきそば+選べるご飯もの。カレーライスを選択)の注文だったからか、ワカメとカマボコは乗らなかった。セットのカレーライスは、なんとフルサイズ。フルそば+フルカレーのセットで550円は安すぎる! カレーライスは、スパイス感はあるもののどちらかというと甘口の仕様だった。黄色味が強い、家庭的なカレーだ。具材は、タマネギ、ニンジン、そぼろのように細かい鶏肉。どことなく「ゆで太郎」のカレーに近い印象だったが、ポークではなくチキンベースになっている。この店では、かけ300円やかき揚げ400円といった麺単よりも、とにかくセットメニューの方がオススメ。レギュラーセット以外にも、丸八サンキューセット(かけ+梅ちりめんご飯)390円といったライトなセットから数量限定の日替わりセット(この日はヒレカツ丼セット)650円などボリューミーなものまで揃っており、シーンに合わせた選択肢が用意されている。朝限定のセットメニューもある。軽い小腹満たしよりも、腹ペコ訪問でガッツリ食べるのがオススメだ。箸は割り箸。
  平日13:45頃の訪問で、先客3・後客2。周りの人を見ても、セットメニューを注文する人が圧倒的に多い様子だった。各席にカーテンタイプの個別パーティッションがあるほか、消毒液も各席に用意されていた。


4 4 1 3 3 4 19
★一之江駅(都営地下鉄新宿線)
「寿々久」  実食日:2005/11



  東口を出て、ロータリーを突っ切って今井街道の向かい。ファミリーマートの2軒隣にある。店の構えはあまり駅そば(立ち食いそば)らしくないのだが、看板に大きく「立喰そば」と書かれているので、安心して暖簾をくぐることができる。
  ここの麺は、小竹林の麺の歯ごたえを少々強めた感じで、なかなか美味。つゆがちょっとぬるかった点を除けば、すべての要素が平均以上でまとまっているように思う。たぬき320円(ワカメ・カマボコ入り)。そば・うどんに変わりメニューはないが、それ以外のメニューが豊富に揃っている。丼ものや定食類(500円〜)はもちろん、冷奴・煮物・サラダ(すべて100円)を単品で扱っているのは嬉しい。酒類もある。


※値上げ(たぬき320→350円)していました(値−1点。2010/4、確認)。

※改装していました(写真は左から2枚目)。消費増税に伴う値上げはなかったようで、たぬき350円で据え置きです。麺単の変わりメニューは特にありませんが、ご飯物がいろいろ揃っていて、この手の店としては珍しい鉄火丼630円があります。マグロ定食700円、マグロ単品430円〜。焼魚定食550円も魅力的。なお、店名の読み方は「すずひさ」ではなく「すずきゅう」です(2016/10、確認)。

※2021/4、再食。かき揚げ430円(ワカメ・カマボコ入り)をいただきました。約15年ぶりの実食ということで、味の記憶がほとんど残っていません。なので、変わった点があるかどうかについては定かではないです。麺は、ホクホク食感。つゆは、サバに酸味を少し足したような、独特な風味です。かき揚げは揚げ置きで、多種多様な食材を用いていて個性的。目で確認できたのは、タマネギ、ニンジン、小エビ、カボチャ、パセリ。パセリが入っているのが面白いですね。春菊とは少し方向性の異なる苦味があり、癖になります。他の店でも試してみる価値があるかもしれません。ボリューム感を出しにくいのが難点ではありますが。
  平日14:30頃の訪問で、先客1・後客0。昭和臭が色濃く残る店内でこの客数だと、かなり侘しさが際立ちます。地方の無人駅の近くにある大衆食堂みたいな雰囲気です。現状、椅子付きカウンター11席のみですが、席間が広くなっているので、コロナ対策で少し椅子を間引いているのかもしれません。なお、消費10%増税に伴う値上げはなく、現在もたぬき350円です。この店は、消費8%増税時にも値上げをしませんでした。頑張りますね。また、外観的には、暖簾が変わっていました(写真は右端が最新)。


4 3 2 3 3 3 18
「ゆで太郎」  実食日:2018/2

  駅からちょっと遠く、徒歩7分ほどかかる。この駅には上記「寿々久」があるわけで、特例を適用する必然性が薄いのだが、「寿々久」がある東口方面とは環七を隔てている西側出口界隈を利用する人にとっては、むしろこちらの方が行きやすいとも言えるので、無理くり特例を適用することにする。場所は、A1出口を左側に出て、右へ7分。環七沿いにある。店舗名は「環七西瑞江店」。店舗名に「瑞江」が入っているが、瑞江駅から歩くと20分以上かかるのでご注意を。むしろ、反対側の船堀駅との間になる。駐車場のあるドライブインタイプの店で、店内広々。テーブル席と椅子付きカウンターというフロア構成で、席数は数えきれないほどある(たぶん40席くらい)。そういえば、23区内でドライブインタイプの「ゆで太郎」は、珍しい。新木場とか東雲といった臨海エリアにはあるけれど、こちらは街なかなので、珍しさが際立つ。環七というコンテナ街道に面しているからこその駐車場付きなのだろう。実際、車で食べに来る人がかなり多い。それほど広い駐車場ではないけれど、4トン半くらいのトラックも平気で入ってくる。先客11・後客14のうち9割がたが男性で、スーツ姿もごくわずか。大半は、作業服系の男性だった。都心部の店舗と同じチェーンとは思えない空気感だ。
  かなり客数の多い店舗ということもあり、麺は常時茹での状態だった。細麺タイプで歯ごたえはあまり強くないが、茹で加減等に特段問題はなし。つゆは「ゆで太郎」スタンダードで、特に濃くも薄くもなく、こちらも問題なし。客数の多い店舗ではスタッフの上達も早いだろうし、つゆの煮詰まりもあまりないから、比較的ブレが出にくい。安定した味を望むなら、あえて混雑している店舗に行くという手もある。たぬきというメニューはなく、天かすがフリーで受渡口に置いてある。粉雪のようなきめ細かいもので、「フライヤーが変わったのかな?」と思わせる天かすだった。かけ320円、かきあげ430円。日替わり得ランチから名を変えた日替わり得セット500円がある。ガテン系の利用が多い店舗だから、日替わり得セットが飛ぶように売れているのではないかと推察する。訪問が13:00頃で、日替わり得セットの提供時間帯だったので、こちらを実食。この日(木曜日)は季節メニューということで、ミニ小柱と水菜のかき揚げ丼セットを500円でいただけた。ノーマルなミニかき揚げ丼セットが通常550円だから、かなりお得な設定だ。平日の11時以降にセットメニューを食べるなら、断然日替わり得セットがお得だ。小柱と水菜のかき揚げは、たくさん入っている小柱が食感的にも味覚的にも強い存在感を発揮していた。水菜は揚げることでシャキシャキ感が損なわれ、あまり目立たなかった。衣はパリッとした食感で、揚げたてなのに油は軽め。さらに無料クーポンで海老天を追加したのだが、こちらも揚げたてアツアツで好印象だった。エビが小さいのは初めから分かっていることなので、不問。受渡口には、天かすのほかにタカノツメとそば湯ポットあり。箸はエコ箸。


※看板が一部変わっていました(写真は左:旧、右:現)。また、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円、かきあげ440円、日替わり得セット600円です(値−1点。2021/4、確認)。

※再値上げしていました。現在、かけ360円、かきあげ490円です(2022/2、確認)。

3 3 2 5 4 3 20
★瑞江駅(都営地下鉄新宿線)
「みずえ」  実食日:2005/7



  北口を出て右、最初の路地(サンクス向かい)を右へ10秒、右側。店舗は目立つが立地的に目立たない店である。わりと古風な構えだが、夏場にはちゃんと冷房も効いている。
  ここのそばは、麺に特徴がある。黒くて、太めで、見るからに美味そう。実際、味は悪くない。ただ、歯や舌にネットリとまとわりつくような食感にちょっと違和感を覚えた。かなり失礼な言い方だが、固めの粘土を食べているような気分だった。たぬき310円。


※暖簾が変わり、幟が立っていました(写真は左から2枚目)。暖簾の表記が「そばうどん」から「うどんそば」に変わっているのが興味深いです(おそらく、特に意味はないと思います)。値段が上がっています。現在、たぬき380円です。にしんそば550円があるほか、セットメニューにもつ煮丼セット600円という変わりメニューがあります(値−2点。2015/1、確認)。

※破れかけていた日除けが新調されていました(写真は右端が最新)。新しい日除けには、「立喰そば・立呑」と表示されています。以前から「居酒屋」の提灯が出ていたのでこのタイミングでちょい飲みが始まったということではないようですが、日除けに明示されたことで、「飲める店」のイメージがより強くなりました。値段等、変わっていません(付+1点。2017/2、確認)。

※消費10%増税に伴う値上げはなかったもようです。現在も、たぬき380円、にしん550円です(2021/4、確認)。

2 4 1 2 3 1 13
「富士そば」  実食日:2017/9

  南口を出て左、ロータリー沿い。店舗名は「瑞江店」で、今年7月オープンの新店。これまで「富士そば」は都営新宿線沿線にあまりなかった(新宿線の単独駅へは初出店か)ので、ちょっと新鮮味のある店舗だ。駅を出た時点では見えない場所なのだけれど、見える位置に高看板を掲げている。抜け目がないね。客席は、テーブル席が主体。2人×9=18席ある。プラス、椅子付きカウンターが5席。フロアが広く、とてもゆったりした造りに感じる店舗だ。内装の雰囲気も、ちょっと他の店舗とは違う。メニューの短冊が壁にずらりと並んでいるし、壁一面に酒瓶が飾られている。ちょっと居酒屋風な感じで、「ちょい飲み」に力を入れているのかなと感じる。そう考えると、テーブル席が主体になっているのも頷ける。瑞江駅には上記「みずえ」があり、これまたどちらかというとちょい飲みが稼ぎの主力になっていそうな店。ちょっと方向性がかぶっているのが気になるところだ(共存できるかどうかという意味で)。
  麺は、注文後茹でで対応していた。硬質な歯ごたえで、まずまずの好印象。つゆは平均的な「富士そば」のもので、カツオ出汁がしっかりと香る。たぬきは既製の揚げ玉で、可不可なし。総じて、「富士そば」のオペレーションをきっちり守っているという印象の一杯だった。よく言えばソツがない。悪く言えば没個性。たぬき390円。店舗限定っぽいメニューとしては、野菜串天(3種380円・5種580円・8種880円)がある。明らかに、ちょい飲みを意識したメニューだ。酒類も、生ビール・瓶ビール・サワー・日本酒と揃っている。生ビールはプレモルなのだが、「ふじ酒場」の表示はない。「ふじ酒場」としてではなく、店舗独自にプレモルを入れているということか。「ふじ酒場」価格で出すのが厳しいという事情もあるのかもしれない(「ふじ酒場」価格よりもちょっと高い380円での提供)。それから、店舗限定ではないが、親子丼が「炭火焼親子丼」になっている(単品460円・ミニ丼とそばのセット560円など)。これをメニューに入れているのが何店舗あるのか定かでないが、現時点で私が確認しているのは池袋店に続いて2店舗目。普通の親子丼とどちらが良いかについては好みが分かれるところだと思うが、選択肢が多いのは良いことだと思う。実食したのは、訪問が朝の9:30頃だったこともあり、朝そば(たぬき)320円。細かい点への言及になるが、ワカメがハリハリしていて美味しかった。「富士そば」のワカメは乾き気味でイマイチなことが多いのだけれど、今回は良かった。モノは同じだろうと思うので、保管方法の違い(水戻ししてから提供するまでの時間など)なんだろうなぁ。これひとつで全体の印象がだいぶ変わるので、カサカサワカメを出している店舗は瑞江店のオペレーションを見習うといいかもしれない。そば自体は普通なのだけれど、それ以外の部分で研究材料がたくさんあり、興味深い店舗だった。直近オープンの店舗の中には、瑞江店のようにやや郊外気味の立地で、都心部ほどの客数は望めなさそうな店舗が多くある。だからこそ、いろいろと試行錯誤しているのだろう。こういった様々な試みが、研究材料としてたいへん面白い。
  訪問時には、先客6(うち4人はひと組のグループ)・後客2だった。そろそろアイドルタイムかなというタイミングにしては、まずまずの入りだろう。利用に際して、ひとつだけ注意点を。各席に七味とコショウが常備されているのだが、どちらも同じ色・形の容器に入っている。一部が透明になっていて中が見えるようになってはいるのだが、七味をかけるつもりがうっかりコショウをかけてしまう人もいそうな気がする。かける前に、容器をよく見て。箸はエコ箸。


※富士山ロゴの暖簾に変わっていました(写真は左:旧、右:現)。ほぼ全店舗で一斉に変わったようです。一応、全店舗見て確認しようと思っていますが。値段等、大きな変化はありません(2018/4、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、ミニ炭火焼親子丼セット580円です。今回は入店していないので全メニューの確認はできていません。野菜串天は、店頭のショーケースには陳列されていませんでした(2021/4、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき440円、ミニ炭火焼き親子丼セット610円です(2022/2、確認)。

3 3 1 4 3 3 17
★篠崎駅(都営地下鉄新宿線)
「絆」  実食日:2017/2

  西口を出て左へ2分半、国道14号線を渡らずに右折して1分半。店名の読み方は、「きずな」ではなく「ばん」。駅から徒歩圏内にあるため当サイトでも扱うが、本質的には駅よりも国道14号線に依存している店だ。国道14号線はこのすぐ先(東)で高速道路(京葉道路)に接続していることから、「高速に乗る前に軽く食べておこう」と考えて寄る人が多いようだ。ワンボックスカーや2トントラックなどが多く横付けしている。路肩があまり広くないのだろうか、大型トラックは寄っていなかった。5〜14時という営業時間に鑑みても、帰りがけ需要よりも行きがけ需要の方が多いと推察できる。訪問は平日の12:15頃。先客6・後客4。作業服・ペンキまみれのニッカボッカ・頭にタオル、そんな出で立ちの客ばかり。もちろん、全員男性。「飲食店」よりも、「飯場」と呼んだ方がふさわしい光景だ。店内は狭く、立ち食いカウンター7人分程度のみ。
  麺は、白っぽくて少しザラザラする茹で麺。「爽亭」や「吉そば」の麺に近い印象で、どこか懐かしさを覚える麺。結構好き。つゆは、ガテン系の客が多いこともあるのだろうか、少し辛めになっている。カツオ系(おそらく宗田)の出汁がベースで、余韻が長く続くのが特徴。食後すぐに仕事に戻るという感じではなく、少し昼寝をしたくなるような味覚だ。大きな丼に、つゆをたっぷり注いでくれる。たぬきは、油がよく切れている天かす。風味はあまりなかったけれど、適度な油分が加わることで全体がまろやかになり、悪くない。個人的にはもう少し塩気を控えたつゆの方が好みではあるけれど、全体的なまとまりが感じられる一杯だった。たぬき370円。ワカメとカマボコ入り。ワカメは塩蔵で、塩辛いつゆの中でさらに塩辛い。カマボコは厚切りで食べごたえあり。変わりメニューに、メガ盛り500円。10〜14時限定販売で、なんと最大10玉まで500円均一。また、かけそば回数券の扱いがある。6枚つづりで1500円。通常価格が290円だから、1食あたり40円お得という計算になる。トラックに3人乗車で寄れば2回で使い切れるわけで、これは結構需要がありそうに思う。


※閉店していました。跡地も立ちそばで、「つぐみ 創心」という店です。今回の訪問時には時間外だったので、後日また食べに行きます(2021/11、確認)。

3 4 1 2 4 3 17
「ゆで太郎」  実食日:2021/11

  西口を出て右へ進み、京葉道路(の高架下)を渡って左へ1分。店舗名は「篠崎店」で、駐車場のある(ただし、駐車可能台数は少ない)ドライブインタイプの店舗。したがって、店内は広々。券売機2台に、客席はテーブルが4×4(うち1卓はボックスタイプ)、椅子付きカウンター25席。これだけ席数が多くても、なおフロアには余裕が感じられる。満席になったとしても、さほど窮屈には感じない造りだ。店内に製麺室あり。トイレも完備。
  提供されたそばを見て、一瞬「あれ?」と思った。「ゆで太郎」では見た記憶がない、黒い丼での提供なのだ。緑か茶色のイメージが強いのだが。最近この丼に置き換わっているのか、それともこの店舗独自の丼なのか。ここは直営店舗なので、独自スタイルの可能性もありそうだ。麺は、たぶん注文後に茹でていたと思う(見ていないが、所要時間から推して)。細麺タイプで、歯ごたえは強くないがまずまずそばらしさは感じられる。つゆは「ゆで太郎」スタンダードで特段変わったところはない。直営店らしく、天かすのフリー提供はなく、代わりにたぬきという既製メニューがある(390円)。今回は、ミニかき揚げ丼セット550円をいただいた。そばには、デフォルトでたぬきとワカメが入っている。たぬきは、丸粒タイプ。明らかにFC店の天かすとは違う。味覚的にはFC店のものの方が好みだが、FC店の天かすはゾル化しやすいので、この直営店の揚げ玉の方がつゆそのものの風味を楽しみやすい。かき揚げ丼のタレは、かき揚げをドボンではなく、上からかけてある。かき揚げは、タマネギ、ニンジン、長ネギで構成。わりとしなっとしていて、衣に花は咲いていなかった。その他のメニューは、かけ360円、かき揚げ460円など。ラーメン490円の扱いがある。チャーシュー麺690円もある。FC店の中華そばとは別ものと思われる。最近、直営店でよく見るパターンだ。どこかで一度試してみないと。ラーメンがあるものだから、タカノツメのほかにおろしニンニクと豆板醤がフリーで置いてある。ニンニクや豆板醤はそばに合わせても結構美味いので、ありがたい。受渡口にそば湯ポットあり。箸は、受渡口にエコ箸、各席に割箸が用意されている。
  日曜16:15頃の訪問で、先客2・後客3。このタイミングでは駐車場には1台も止まっておらず、近隣住民が徒歩または自転車で食べに来ていたものと思われる。京葉道路高架下はトラックがバンバン走る産業道路だが、周辺には低層の住宅地が広がっている。平日と休日で、さらには時間帯によっても、客層がガラリと変わるんだろうなぁ。


3 3 1 4 4 4 19
「つぐみ創心」  実食日:2022/2

  西口を出て左へ2分半、国道14号線を渡らずに右折して1分半。上記「絆」の跡地に2021年9月にオープン。トラックなどが多く通る産業道路沿いということもあり、朝5:30から営業する早起きの店。食券制で、客席は厨房を囲むL字型椅子付きカウンターのみ。席数は8。
  カウンターがずいぶん高く作られており、席に着くと厨房内の様子が見えないのが残念。そのため、麺種は未確認。細麺で、見た目には紀州の麺に似ているように思えるのだが、食べてみると紀州の麺ほど香らないように感じる。冷凍だろうか? つゆは昆布出汁中心の旨み系出汁で、わりとあっさり。やさしくて飲みやすいが、ガテン系の客が多そうな立地からすると少し意外な味覚に感じた。もっと塩分を欲する客が多そうな気がする。たぬきは、揚げ置きの天かす。わりとゾル化しやすいタイプではあるが、適量なので特段問題なし。まぁ、可もなく不可もなくといったところ。値段はやや高めで、たぬき450円(ワカメ入り)。ご飯ものやセットメニュー多数あり。券売機の最上段にある4種のライトなセットメニューがコスパ良さそう。しらす飯定食や、明太子飯定食など。変わりメニューに、ソーセージ天450円、ばらのり520円。箸はエコ箸。
  平日13:30頃の訪問で、先客1・後客1。早起き店だけに、昼を過ぎると空いてくる傾向だろうか。各席に個別パーティッションあり。席間がわりと広くとられているので、パーティッションがあっても狭苦しくは感じない。また、手指用の消毒液も各席に常備されていた。
 

3 4 1 3 3 2 16


エリア選択ページへ戻る

駅そばトップへ戻る

inserted by FC2 system