東京・私鉄2
(東急各線)

現在、51軒掲載(うち28軒は、閉店確認済)
※渋谷駅は、山手線7に掲載。
※中目黒駅は、地下鉄3に掲載。
★祐天寺駅(東急東横線)
「かしわや」  実食日:2004/4

  東口ロータリー沿い。下記三軒茶屋及び中野の「かしわや」と同チェーンだろう。値段やサービス(季節限定セットメニューなど)も同じである。しかし、味の方は、どうも店舗によって異なるようだ。生麺だから茹で方にもよるのかもしれないが、少なくとも私が実食した限りでは、三茶・中野よりも祐天寺の方が美味い。黒さが目立つ麺で、固い。イメージ的には、「頑固オヤジ」という感じ。壁に貼ってあったビラを見たところ、この麺は「石臼挽き粉」を使っているのだという。多少好みが分かれそうな麺ではあるが、少なくとも特徴づけにはなっていると思う。たぬき280円(わかめ入り)。変わりメニューに、みつば天そば340円。みつば天単品90円。美味そう。

※閉店していました。跡地はラーメン屋「花月」です(2008/9、確認)。

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「イチロー」  実食日:2013/4

  東口を出て右、ロータリー沿い。上記「かしわや」もロータリー沿いにあったのだが、跡地ではない。こちらの店の方が、もっと駅寄り。「かしわや」閉店確認の折にはなかったように思うので、最近オープンした店だろう。椅子付きカウンター一列だけの店で、席数は9。なお、店名はどこにも表記がなく、看板と入口ドアに記載されている「うどんそば」という文字列を、この際強引に店名と解釈する。
  麺は生麺で、注文ごとに茹でているようだ。歯ごたえがよく、なかなか美味しいのだが、ぬめりが強かったのがちょっと気になった。調理シーンを見た限り、すすぎが不十分という印象は受けなかったので、こういう麺なのだろう。つゆは、濃い。鼻にはあまり香らず、舌と喉に強く訴えかける香りがある。美味しい部類だと思うが、毎日食べると飽きるかもしれない。たぬきは、既製の揚げ玉。天を店揚げしているよう(設備がある)なので、たぬきも天かすにすればいいのに、と思ってしまう。たぬき350円。価格構成が矛盾しているというか、既製メニューと「かけ+単品トッピング」の価格が一致しないので、トッピングを追加する場合には要注意。たとえば、たぬきそばは350円だが、「かけそば+たぬき」だと370円になる。同様に、「たぬき+卵」を注文する場合にも、「たぬきそば+生卵」の方が「月見そば+たぬき」よりも若干安い。変わりメニューに、鳥そば400円。細部について口うるさく言及すると、箸箱(エコ箸)や唐辛子などが、カウンター奥の一段低い場所に置かれているので、ちょっと取りにくい。また、店内(厨房内)にテレビがあるのだが、客席からは見えづらい位置に置かれている。従業員が見るためのテレビなのだろうか。さらに、精算システムについて明記がなく、客によって先払いだったり後払いだったりする(それぞれの客が任意のタイミングで支払っている)ので、ちょっと戸惑う。細かいところでマイナスの印象を与えかねない要素が多く、ちょっと勿体ないように感じた。味は良いのだが、店としての完成度はあまり高くない。


※改装と言えるかどうか微妙ですが、だいぶ外観が変わっています(写真は左:旧、右:現)。看板の隅に小さく店名が表記されたので、店名変更と見なします(「うどんそば」→「イチロー」)。値段は、全体的にかなり上がっています。現在、たぬき450円、鳥500円です。既成メニューと「かけ+単品」の価格が一致しないのは相変わらずですが、高い・安いが反対になっています。野菜かき揚げそばは450円ですが、かけ+単品野菜かき揚げだと440円です。月見・わかめ・ちくわ天など、すべて同じ現象が起こっています(値−1点。2015/2、確認)。

※閉店していました。跡地は「おばんざい せきね」という和食店で、焼きそばはあるものの蕎麦の扱いはありません(2017/12、確認)。

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★学芸大学駅(東急東横線)
「かしわや」  実食日:2009/7

  東口を出て直進(がくだい東口商店街へ)1分、左側。東急沿線でお馴染みのチェーン店。立ち食いカウンターと、椅子付きカウンターがある。立ち食いカウンターは無理矢理増設したような観があり、混雑時に立ち食いすると他の客の動線を妨げそうだ。
  麺は、典型的な冷凍麺。ゴムのような弾力がある。つゆはやや辛めだが、個人的には悪くない。セットメニューには、麺・丼ともフルボリュームのものと、丼がミニになるものと、麺がミニになるものがある。したがって、選択肢がかなり広い。気分によっていろいろと使い分けができて良い。たぬき280円。


※値上げしていました。現在、たぬき320円です。麺単は標準的な価格帯になりましたが、セットメニューにはまだまだお得感があります。ミニカレーセットは470円です。また、単品トッピングは、ものによっては「ハーフ」が可能です。これらを組み合わせることで、低価格で賑やかなメニューにアレンジすることができます(値−1点、付+2点。2015/2、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円、ミニカレーセット550円です。あまり安い印象ではなくなってきましたが、まずは店が続くことが第一だと思います。変わりメニューと言っていいのでしょうか、「六百円そば」というメニューが登場しています。写真を見た限りでは、内容は「かき揚げ+肉+きつね+ワカメ」。全部乗せ系ですね。ちなみに、24時間営業です(値−1点)。
  貼り紙にて、「創業55周年」との記載を確認しました。計算すると、1962年の創業ということになります。これは、私が現時点で認識している限りでは、街なか立ちそばとしては東京最古タイになります。かなりの古参だったんですね(2017/12、確認)。


※2020/4、再食。その前に、消費10%増税に伴い値上げしていました。現在、たぬき370円、ミニカレーセット570円です(値−1点)。武蔵小杉店と同日リサーチですが、メニューは一部異なっていました。武蔵小杉店にはない「六百円そば」が健在です。ご飯ものでも、武蔵小杉店にはなかった味噌カツ丼540円などがあります。
  今回は、ラーメン450円をいただきました。「かしわや」のラーメンとしては、三軒茶屋店以来2回目の実食です。きっちりエッジの立った黄色い中太ストレート麺で、ややゴムのような食感。三軒茶屋と同じ印象です。スープは、豚の旨味と和出汁を両方感じる醤油味。トッピングは、チャーシュー、メンマ、焼き海苔、ナルト。チャーシューはバラ肉ですが、ロースハムのようなやや硬めの質感がありました。ナルトは、それ自体に妙な甘みがあるものです。三軒茶屋店では焼き海苔を乗せず、またナルトではなくワカメがトッピングされたのですが、はっきり違いと言えるのはそのような枝葉の部分くらいです。まぁ、それなりに個性もあるし、ライトなラーメンとしては悪くないです。
  土曜18:30頃の訪問で、先客0・後客3。全員男性ひとり客でした。落ち着いた客数です。


※閉店していました。跡地は、調剤薬局になっています(2022/1、確認)。

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「富士そば」  実食日:2019/3

  西口を出て右すぐ。店舗名は「学芸大学駅前店」。通常、ひとつの駅付近に1店舗しかない場合には店舗名に「駅前」を付けないのだが、「学芸大学店」だといかにも大学キャンパス内にある店みたいになってしまうためだろうか、1店舗しかないのに「駅前」が付いている。ちなみに、ご存知の方も多いと思うが、学芸大学駅付近に学芸大学は存在しない(50年以上前に移転し、現在は附属高校のみ残っている)。「碑文谷駅」に戻せばいい(1952年までは碑文谷駅だった)のにと思うのは、私だけだろうか。隣の都立大学駅も、同条件。「柿の木坂駅」の方がいいと思う。さて、「富士そば」学芸大学駅前店は、2019年2月24日のオープン。訪問が3月1日なので、オープンから1週間ほどでの訪問ということになった。普段あまりこういうことはやらないのだが、経験則から「富士そば」は運営ノウハウが確立しており、また新店舗オープンに際しても既存店のスタッフが異動したりして対応しているので、オープン直後のゴタゴタがあまりないということが分かっている(ゴタゴタするタイミングもあるだろうが、それは新店舗でなくても新人スタッフが入れば同じこと)ので、まぁいいだろう。オープン直後に行かないようにしているのは、主に非チェーン店や新業態店舗など。店内はわりと手狭で、客席は椅子付きカウンター14席のみ。まぁ、駅の規模から考えて、このくらいキャパがあれば事足りるのかなとも思う。冷水器の場所がやや分かりにくい(フロア奥の、窪んだところに隠れている)のがやや難点。
  麺は、押出製麺の乱切りタイプ。当然ながら、注文後茹でになる。ただねぇ、生地の捏ねが足りないというか、製麺機のローラー圧延を経ていないためか、食感がやや物足りない。おそらく仕入れた生地をそのまま押出製麺機にかけていると思うのだけれど、これだとプリッとした歯ごたえは得られないと思う。大変な手間になるからやらないと思うけれど、本当は仕入れた生地を店内で捏ねて捏ねて捏ねまくってから押出製麺機にセットするべき。まぁ、乱切りタイプは独特の舌触りが楽しいので、通常店舗(麺を仕入れている店舗)と比べて一長一短か。つゆは、たぶん誤差だと思うが、他店舗に比べて濃い(カエシが強く、辛い)ように感じた。マシン注ぎだからそんなに誤差は出ないはずなのだが、なぜこれほどブレるのか、不思議。カエシの強さだけでなく、カツオの香り方にも誤差があるように思う。たぬきは、既製の揚げ玉。特段記すようなことはない。たぬき390円(ワカメ入り)。変わりメニューに、紅生姜ちくわ天450円、合い盛り500円、ミニあさりとじ丼セット540円(丼単品250円)。田町店に似たメニュー構成になっている。ということは、イート店舗か。味やメニューなどに一切関係ないところでちょっと気になったのは、天井に空調や換気のダクト穴がやたらたくさんあったこと。ビル自体が新築っぽいから、元が焼肉屋だったとか、そういうことはないと思うのだけれど。まぁ、油にまみれた埃が降ってくるようなことさえなければ、問題なし(もちろん、そんなことはなかった)。箸はエコ箸。
  平日16:30頃の訪問で、先客3・後客4。オープン直後にしては落ち着いた入りだけれど、席数と時間帯を考慮すればまずまずだろう。上記「かしわや」とは駅の反対側だし、シェアを食い合わずにうまく共存してほしいと願う。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円です。今回は入店していない(店頭サンプルのみでの確認)ので、ほかの特殊メニューについては継続の有無を把握できませんでした(2020/4、確認)。

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★都立大学駅(東急東横線)
「さかえや」  実食日:2004/10

  駅を出て、正面の道を渡って左へ1分、目黒通りを渡らずに右、すぐ。古いビルの非常階段を思わせるような開き戸を開けて中に入ると、狭いスペースに朽ちかけたカウンターが2本並んでいる。厨房を覗けば、店員が通るのもやっとという狭さ。写真を見ても分かるように、店の横幅が一間くらいしかない。「昔ながら」という感じが色濃く残っている。カウンターはつゆがこぼれているわけでもないのに、ちょっとべとつく。女性が一人で入るにはちょっと勇気が必要になるかもしれない。
  しかし、出てきたそばは思いの他オーソドックスだった。いわゆる「可もなく不可もなく」というタイプで、普通に美味い。もっとどぎついのが出てきそうな雰囲気だったから、ちょっと拍子抜けした。たぬき280円。当サイトの評価は、衛生面に難のある店は味に特徴を出さないと点数が低くなる傾向がある。したがって、ここも点数は低めになってしまう。しかし、印象としてはもうちょっと上のランクに入れても良い。変わりメニューに、ニンニクそば260円。昔は出す店もそれなりに多かったのだが、現在は絶滅危惧メニューに指定されている貴重な品(^^;


※シャッター閉まったまま(しかも落書きだらけ)で、看板も取り外されています。だいぶ前に再訪した時点ですでにこの状態になっていましたが、「改装の可能性あり」と考えて閉店扱いにしていませんでした。状況に進展が見られないため、この段で閉店と見なすことにします(2015/2、確認)。

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★自由が丘駅(東急東横線・大井町線)

「田園そば」  実食日:2003/3

  大井町線の2番ホーム(大井町方面行き)にある、東急特有のチェーン店。自由が丘のような同社線間の乗換駅には、是が非でも改札内に駅そばが欲しい。そんなニーズにしっかりと応えている店である。このチェーンは、比較的レベルが高い。麺は本格派を思わせる黒さで、変なコシがなく、それでいて歯ごたえがある。つゆは、最初の一口をすする前にツンとだしの香りが鼻を突く。たぬきがないのが痛いが、天340円は到底自由が丘とは思えぬ安さだ。

※閉店していました(2009/2、確認)。

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「陣屋そば」  実食日:2004/9

  立地の説明が少々難しい。正面口を出て、右。自由が丘デパート前に出たところで、右。ガードをくぐって最初の路地を、左、右側。改札から歩いて2分くらいか。
  さすがは食通が集まる街・自由が丘。この店も、こだわりを持っている。まず、麺は割と太い生麺。太い生麺は茹で時間がかかるから、駅そばが使うには非常に勇気がいることだと思う。チャレンジャーだ。さらに、天もこだわりの自家製。特にかき揚げの種類が多く、「ゲソとタマネギのかき揚げ天そば」410円、「エビとホタテのかき揚げそば」500円などは、美味そう。たぬきは360円と、やや「自由が丘価格」だが、ワカメがたっぷり入る。たぬきも自家製だが、西巣鴨「えきそば」同様、天カスではなく揚げ玉。自家製揚げ玉を出す店は珍しい。ちょっと油臭いかな。それから、たぬきときつねが両方入る「たぬきつね」が400円。このネーミング、最高。

※閉店していました。跡地は、横浜家系のラーメン屋です(2015/11、確認)。

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「そば新」  実食日:2013/1

  ガード下の北口を出て右へ30秒、左側。一瞬、上記「陣屋そば」の跡地かと思ったが、地図で見たら30mくらい離れていた。この店、以前からここにあったかな……? 客席は、厨房に向いた椅子付きカウンター一列のみ。中途半端な時間帯に行ったにもかかわらず、店内はほぼ満席だった。セットメニューを注文する人が多く、あまり回転が速くないのかもしれない。たまたまこの時だけかもしれないが、女性も多く入っているし、昼時には長い行列ができるのではないか、という印象を受けた。
  麺は、生。あまり香らない。食感は、食べ始めた時には「若干茹でがアンダーかな」と思ったのだが、食べ進めていくうちにちょうどよくなり、食べ終わる頃にはやや伸びてしまっていた。ずいぶんとアシが速いように感じた。決して食べるのが遅い方ではないと思うのだけれど。つゆは、比較的淡い。揚げ物(たぬき)の油がきつめなので、なおのこと存在感が薄れたように思う。たぬき310円。セットメニューに、値段的な魅力あり。玉子丼セット450円あたりは、かなりコスパが良いのではないだろうか。24時間営業。


※値上げしていました。現在、たぬき320円です。玉子丼セットは460円。牛丼セット480円などを含め、麺単よりもセットメニューの方がだいぶお得な設定です。さらに、朝6〜11時には朝食サービスセット370円の設定があります。天ぷらそば+いなり2個+生卵です。白飯が付かないので、実質的には「天玉+いなり2個」ということですね。ミニそば+納豆丼+お新香で390円という設定もありますが、前者の方がお得感が大きいと思います(付+1点。2015/11、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。値段等、変わっていません(2017/12、確認)。

※閉店していました。跡地は、「花火」という一杯飲み屋です。自由が丘らしからぬ、場末感満載の雰囲気。東十条あたりにありそうな構えの店です(2022/1、確認)。

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「富士そば」  実食日:2017/12

  北口を出て、ロータリーを右に回り、「蜂の家」の角を左に入って10秒。右側。微妙にロータリーには面していないが、ロータリーを回っている間に看板が視野に入るので、迷うことなくたどり着けるだろう。店舗名は「自由が丘店」。2017/12/2にオープンした新店。実食は29日だから、約1か月後の訪問ということになる。2017年の下半期は、城南エリアでの「富士そば」新店オープンが相次いだ。比較的マイナーな駅への出店が多かった中でのこの店舗のオープン劇にはちょっとびっくりした。果たしてセレブな街・自由が丘で「富士そば」は受け入れられるのか、と。あまり立ち食いそばのイメージが湧かない駅なので。ただ、かつてはホームに「田園そば」があったし、現在も駅の反対側に「そば新」があるので、需要はあるのだろうけれど。フロアはわりとシンプルな造りで、店に入って手前側に椅子付きカウンター11席、奥の方にテーブル席が計12席。
  麺は、見込み茹でで対応していたようだ。断面が偏平形で、食感はあまり強くない麺。つゆは、カツオ出汁がしっかり利いた「富士そば」スタンダードで、これといった不具合はなかった。きちんとマニュアル通りに仕上げた、という印象だ。たぬきは既製の揚げ玉で、他の店舗に比べるとやや量が少なめだった(「たまたま」の可能性が高そうだが)。麺の半分強が隠れるくらいの量感。このくらいでちょうどいいと思う。たぬき390円(ワカメ入り)。店舗限定っぽいメニューは、特になし。「ふじ酒場」対応店舗ではないのだが、生ビール390円のほかにハイボール360円とカツ煮300円の設定がある。そば湯ポットあり。箸はエコ箸。各席にある箸入れは蓋のない籠で、箸を寝かせて入れてある。これだと、(意図的ではないとしても)他の客の手が箸の先端部に触れてしまう可能性があるし、つゆの飛沫などがかかる恐れもある。少なくとも先端部分は隠れるような入れ物にした方がいいのではないかと感じた。
  さて、自由が丘での客の入りはどうか。訪問は平日14:30頃で、先客6・後客4だった。アイドルタイムにしては、上々の入りだ。厨房には店員が4人詰めていたので、たまたまこの時だけ客が集中したという感じではない。サラリーマン風から学生風、マダム、高齢者まで、客層がとても広い印象を受けた。どうやら、この地でもしっかり根を下ろしてやっていけそうだ。ゆくゆくは、店舗の個性発揮という面にも期待したいと思う。


※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左:旧、右:現)。紅生姜ちくわ天450円、生姜醤油ラーメン450円が登場しています(2019/2、確認)。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、たぬき440円です。増税で一気に440円まで上がったのではなく、いったん410円になり、その後再値上げして440円になったと思われます。今回は入店していないので全メニューの確認はできていませんが、少なくとも表のショーケースには、紅生姜ちくわ天はありませんでした(2022/1、確認)。

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「蕎麦いまゐ」  実食日:2022/1

  北口を出てロータリーを左に回り、踏切端の路地を左に入って20秒、右側。北口側ではあるが、距離的には南口の方が近いかもしれない。南口から行く場合には、出て右、突き当りを右折して踏切を渡り、すぐの路地を左折して20秒の右側になる。昨年12月にオープンした新店。四谷三丁目にオープンしてから、1年余りでの新店舗オープン。コロナ禍でも元気だ。どちらかというとお洒落路線のチェーンなので、女性の支持が厚そう。だから、自由が丘という出店地選定にもなんとなく合点がいく。自動オーダー式の食券制で、客席はテーブル席のみ。4人掛け・2人掛け・1人掛けと揃っている。
  麺は、生麺の茹で置き。ただ、食感の劣化はあまり感じなかったので、茹で置き時間は短め。というか、見込み茹でなのかもしれない。中細ながら硬質の歯ごたえで、若者やラーメン好きに受けそうな食感。そばの香りは、そこそこという程度。つゆは、パッと見関西風。色が薄い。あまり香りはなく、旨みで食わせるタイプ。味覚的には、あまり印象に残らない。たぬきは揚げ置きの天かすで、中粒と淡雪が混ざったような感じ。淡雪部分はゾル化傾向。つゆをだいぶ吸ってしまうし、わりと油が強めで胸が焼けてくるので、この天かすだったら半分でいいかも。たぬき420円(ワカメ入り)。メニューは、四谷三丁目とほぼ同じ。セットメニューがひとつ少ない(麻婆丼セットがない。経時変化かも)程度の違いだ。生海苔天500円が、このチェーンならではのオリジナルホールド。これはいつか試してみたい。総じての印象としては、パフォーマンスに比して値段がやや高いかなといったところ。自由が丘だからなんとなく納得してしまうけれど、浅草あたりだったらあまり受けないのではないかという気がする。そば湯ポット受渡口にあり。箸は天削の割り箸。
  平日13:00頃の訪問で、先客多数で数えきれず。後客は6。客の半分以上が女性。しかも、若い女性のひとり客が多い。立ちそばに興味はあるけどなんとなく入りづらいという人にとっては、ありがたい店なのかもしれない。一方、長年立ちそばに親しんでいる人は、いろいろと不都合な部分の方が目につくのではないだろうか。たとえば、木目調の盆。パッと見にはお洒落なのだが、盆の上で丼が滑る滑る。明らかに、機能性は劣る。せめて盆と丼の間に滑り止めを挟むくらいの気遣いは欲しいところ。丼も、純白の洋風ボウルのような形状でパッと見にはお洒落なのだが、この形状だと持ちにくいし、つゆも飲みにくい。我々下々の駅そばファンにとっては、なにかと不便に感じる部分が目につく。客層が違うのだと言われれば、それまでなのだが。


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★多摩川駅(東急東横線・多摩川線)
「梅もと」  実食日:2003/11

  改札内、東側の乗り換えコンコースにある店。都内の随所にあるチェーン店だが、最近東急各線の駅構内に多く見られるようになってきた。私に馴染みのある「梅もと」は赤羽駅、東京駅、代々木駅などで、いずれもボロボロの外観なのだが、東急構内の店舗はいずれも新しくてきれい。一瞬、「これが梅もと?」と目を疑ってしまう。
  しかし、ここの「梅もと」は、チェーンの中では下の方。卵サービスは相変わらずあるのだが、味覚的な特徴がない。得点としては高くなっているが、あまり印象には残らなかった。麦茶フリーのサービスがあるが、機械の調子が悪いのか、出が極端に悪かった。コップを満たすのに、要1分。たぬき280円。


※値上げ(たぬき280→320円。値−1点)していました(2009/2、確認)。

※2013/9、再食。特段の変化はありませんが、麦茶のサービスがなくなってしまったようです。サービスがいろいろあり、再食時には「ワカメ無料」があったほか、曜日ごとに値引きメニューの設定があります。

※値上げしていました。現在は、たぬき340円です。変わりメニュー「おばけそば」(380円)が登場しています。また、11時まで限定のタイムサービスを実施しているほか、魅惑的な「日替わりセット」もありました(値−1点、付+1点。2014/4、確認)。

※2018/6、公式取材にて再食。春菊天そば380円をいただきました。春菊天は、姿揚げです。丼からはみ出すサイズで、なかなか豪快。揚げたてではないのですが、充分に満足できるものでした。あと、券売機に「おはぎ」があるのが気になって、これも食べてみました(120円)。普通に美味しいおはぎです。冷水器の脇に給茶機があるので、温かいお茶と合わせていただくといいでしょう。公式取材なのでこの場で詳しくは書けませんが、駅そばでおはぎを扱う店は、極めて珍しいです。
  なお、特段改装したわけではないのですが、券売機が2台になるなど微細な変化が見られます。旧写真掲載からだいぶ時間も経っていることだし、このあたりでもう1枚写真を貼っておくことにします(左:旧、右:現)。

※2019/12、再食。まず、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき350円、春菊天400円です。おはぎは120円で据え置きです。
  今回は、520円の日替わりミニ丼セットを。この日は、まぐろ丼セットでした。通常570円で提供されているものなので、50円お得という計算になります。セットのそばは、たぬきそばになります。たぬきは、カリッとしている部分とフワッとしている部分が混在する天かす。各種天を自前で仕込んでいることが分かるものです。まぐろ丼は、すき身+とろろ芋。ネギとワサビが別皿で提供されます。立ちそばの海鮮系ミニ丼はボリュームに欠けることが多いものですが、ここのまぐろ丼はとろろ芋で嵩増ししていることもあって結構ボリューミーでした。520円なら、かなりお値打ち感があります。
  平日13:00頃の訪問で、先客16・後客9と大盛況。女性のひとり客も散見され、性別・年代の幅が広いです。どちらかというとクラシカルスタイルの味ですが、店内広く、椅子席も豊富にあることが幸いしているようです。


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★池尻大橋駅(東急田園都市線)

「吉そば」  実食日:2000/?



  北口を出て、国道246号線を2分ほど歩いたところにある、赤坂の「吉そば」と同じチェーンの店。椅子席がなく、狭苦しい印象は拭えないが、24時間営業は大きなセールスポイントになる。店員の接客態度もよく、リピーターの多そうな店である。たぬき290円。


※看板のデザインが変わっていました(左から2枚目)。チェーン全体でこのような変化が見られるようです(2006/2、確認)。

※値上げ(たぬき290→300円。値−1点)していました(2007/3、確認)。

※日除けと暖簾が新調されていました(写真は右が最新)。足元の置き看板を撤去したのはなぜでしょうか。歩道にはみ出ているとケチがついたとかかな。値上げして、現在はたぬき330円になっています。変わりメニューに、はす天400円。これは、全店舗で扱っているメニューではないようです(少なくとも、渋谷店にはなかった)。このチェーンにも、微妙に店舗ごとのオリジナリティがあるようです(値−1点。2015/2、確認)。

※2016/2、再食。改装して以来初めての入店でしたが、内装も一新されていました。椅子付きカウンターも4席用意されています。最近では、「吉そば」は高田馬場店や銀座店でよく食べていましたが、そのいずれよりもつゆが濃いように感じました。カツオが鼻によく香り、昆布の旨味が喉に訴えます。高田馬場や銀座では「ちょっと物足りないな」と感じていたのですが、今回はまったく物足りないとは感じませんでした。これまでに実食した「吉そば」の中でいちばん印象が良かったです。タイミングの妙ということかもしれませんが。麺大盛り無料のサービスあり(申告制)。自動湯切り器使用。箸は割箸です(味+1点、衛+1点、サ+1点)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です。麺が変わっている可能性もありますが、再食していないため詳細不明です。直近で訪問している中目黒店との比較で、少々メニューの違いがみられますが、ほとんどが組み合わせメニュー(春菊天たまご480円や梅きつね430円など)であり、店舗オリジナルというニュアンスではありません。唯一、少々大きな違いかなと感じたのは、つけ麺スタイルのメニューの有無でしょうか。過去2か月に訪問している四ツ谷店・渋谷店・中目黒店にはなく、池尻大橋店には特製牛肉つけ麺480円としめじつけ麺470円の設定がありました。ただし、月をまたいでの訪問比較なので、経時変化の可能性もありそうです(2017/12、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき360円です(値−1点)。春菊天たまごや梅きつね、はす天などは終了しています。梅関係のメニューとしては、冷し梅山かけ530円と単品トッピング70円があります。同日訪問の中目黒店(梅きつね・梅山かけあり)とは、かなり近しいですが細かいところで違いがあります(2018/11、確認)。

※2019/10、再食。消費10%増税に伴う値上げはなく、たぬき360円で据え置かれています。今回は、かき揚げそば410円の実食です。麺大盛り(無料)で。黙っていると並盛りになるので、食券を出すときに元気よく「大盛りで!」と声を。麺やつゆに関して、特段変わった印象はありません。かき揚げは、揚げ置きシナシナ系でした。つゆに浸かると、すぐにグズグズになります。タマネギなどの具材は千切りで、切り干し大根のような筋っぽい食感。う〜ん、この店では天よりたぬき推奨かな。
  平日13:45頃の訪問で、先客7・後客5。比較的年齢層若めで、学生風の男性も多かったです。若い人に好まれる店は将来が嘱望されます。今後のさらなる発展に期待したいところです。


※消費10%増税ぶんと思われる値上げを、時間差で敢行していました。現在、たぬき380円、かき揚げ440円です。上記の変わりメニューはすべて終了していて、現在は春野菜のあんかけ540円や牛肉玉590円などがあります。変わりメニューはどんどん入れ替わっているようです(2020/5、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき390円です。かき揚げは440円で据え置かれています。一部メニューのみの値上げです。そして、麺大盛りが有料化(100円)されました。残念(サ−2点。2020/12、確認)。

※さらに値上げしていました。現在、たぬき430円です。そして、なんとかき揚げが消滅しています。変わって、野菜バラ天490円が入りました。かき揚げ状ではなくそれぞれの食材を単独で揚げたものに置き換わったということでしょうか。同日訪問の中目黒店にはかき揚げが残っていたので、店舗間の違いがまたひとつ増えたということになります(2022/10、確認)。

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「信濃路」  実食日:2003/12

  改札を出て西口階段を上がりきり、右へ30秒。ちょっと道路から奥まっていて分かりにくいのだが、歩道に大きな看板が出ている。これを目印にすればいいだろう。
  しかし、地の利の悪さはしっかりと反映されている。私が行ったときには、先客は皆無だった。上記「吉そば」にはけっこう入っていたのに……。そばの味も、今ひとつ決め手がない。特に、麺が柔らかすぎて、箸で持ち上げただけで切れてしまうのは、マイナス材料。また、見た目には清潔感があるのだが、全体的に雑巾のような匂いが充満している。排水溝、ちゃんと洗ってる? たぬき290円は高くはないが、上記「吉そば」と差別化できるワンポイントがないと、厳しいかもしれない。


※閉店(「ホーチャン」化)していました。「ホーチャン」も経営者は同じではないかと思われますが、業態や味なども変わっているようなので別店として扱います(2015/2、確認)。

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「ホーチャン」  実食日:2015/2

  西口エレベーター出口を出て後方30秒、横断歩道前で右向け、右。少し奥まったところにある。上記「信濃路」の跡地。見た感じとして、「信濃路」時代と経営者は変わっていないのではないかと思われる(推測)のだが、業態からメニューからいろいろ変わっているので、別店として扱う。看板に「名物温泉たまご」という珍しい表記のある店だ。完全立ち食いで、キャパは10人くらい。
  麺は、調理シーンを見た限りでは茹で麺のようなのだが、食感的には「生麺の茹でオーバー」を連想させるもの。すなわち、柔らかくてネットリした食感。「信濃路」の記事に書いている「箸で持ち上げただけで切れてしまう」ということはない。つゆは、やや塩気が強め。食後にカツオ系の余韻が残り、悪くない。たぬきは、香ばしい天かす。これは私好み。たぬき340円(ワカメ入り)。麺・つゆ・たぬきの順に評を書いたが、実は一杯のたぬきそばを構成する要素の中でもっとも印象に残ったのは、サービストッピングのワカメだった。次が、ネギとたぬき。ベース部分よりもディテールの方が印象に残った。ワカメは、青緑色が鮮やかで艶があり、ハリハリしている。鮮度の良さが一目瞭然で分かる。食べると、肉厚で噛むたびに「ジャクッ」と音がする。乾燥カットワカメには絶対に出せない食感だ。確認していないが、国産生ワカメで間違いないだろう。こういうワカメが、それもサービストッピングとして乗ってくると、著しくテンションが上がる。ネギは、やや厚めのカットが印象的。機械刻みの店が圧倒的に多いご時世だが、手作業で刻んでいるのだろう。機械刻みのネギは、水っぽくてあまり好きではない。手刻みで厚みのあるネギの方が、食感も風味もよいし、麺やつゆにもよくマッチングすると思う。麺大盛り無料のサービスあり。なお、この店は7時〜23時まで営業しているが、夕方以降は立ち飲み屋兼業となる。夜間でも麺類を食べることはできるようだが、酔客が多くはびこる中でそばをすするのは、個人的にはちょっと抵抗がある。飲んだ後の〆にもりそば、という利用法ならいいかもしれないが。


※閉店(「池尻蕎麦」化)していました(2019/4、確認)。

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「池尻蕎麦」  実食日:2019/4

  西口エレベーター出口を出て後方30秒、横断歩道前の右手。上記「ホーチャン」の跡地。ちょっと道路から奥まった場所で、訪問時には敷地入口の鉄門扉が閉まっていた。おそらく車の進入を防ぐためだと思われるが、この状態だとなかなか流しの客は入らないのではないかと心配になる。上階がマンションになっているから、住人との間でトラブルがあったとか、そういうことかもしれない。そうだとしたら、この店の客がトラブルの火種になっていないことを祈りたい。訪問が平日14:30というアイドルタイムだったということもあって、先客0・後客1と閑散傾向。訪問時に店主はカウンターに突っ伏して寝ているという状態だった。ちょっと気の毒だ。フロアは基本的に「ホーチャン」時代と変わっておらず、椅子付きカウンター6席と、立ち食いカウンターが4人分くらい。メニューも「ホーチャン」時代とよく似ていて、夜は酒類がメインになるという点も同じ。一瞬「店名変更かな?」と思ったが、店主が変わっているし、値段も変わっているので、別店扱いでいいだろう。
  麺は、生麺の注文後茹で。それは目視確認したので間違いない。ただ、タイマー音が聞こえなかったし、茹でた後で麺をすすぐ気配も感じられなかった。茹で時間をタイマーで管理しないのは個人店を中心にそう珍しくはないからいいとして、すすぎの工程がなかったように思うのはちょっと解せない。ずっと凝視していたわけではないから、もしかしたら気づかなかっただけかもしれないが。すすぎの工程がないと、麺が締まらずにベチャッとした食感になって、しかも強烈なぬめりが残ってしまうもの。そして、実際に食べてみると、これがまた微妙。わりと質感のある細麺でザラザラした舌触りは悪くないのだが、麺同士が複雑に絡み合ってほぐしにくくなっていたのは個人的にあまり好まない部分。たぶん「ホーチャン」時代と同じ麺なのだろうけれど、茹で置きから注文後茹でになったぶん、食感の劣化は少ない。ほぐれにくささえ解消できれば、もっと印象良くなりそうに思う。茹でたてへのこだわりは分かるのだけれど、今回食べた一杯に関して言うと、逆に安定感が失われたような気がする。つゆは、「ホーチャン」時代と同じように、塩気が強い。出汁の香りがあまり分からなくなるレベルで、完飲派にはちょっと辛いかもしれない。たぬき410円。たぬきそばの存在に気付かず、実食はかき揚げそば470円(ワカメ入り)になった。天は自家製揚げ置きで、フワフワ食感。具材はタマネギ・ニンジン・春菊・ゴボウを確認。まぁ、悪くはないが特段の感慨もなし。アイドルタイムだから、揚げ置き時間が長かったのかもしれない。タイミングの妙があったかもしれないが、揚げ具合も「ホーチャン」時代の方が私好みだった。麺を茹でたてにこだわるよりも、天を揚げたてにこだわった方が、安定感と美味しさを両立できそうに思う。「ホーチャン」時代に強く印象に残ったワカメは、今回は特段印象に残らなかった。ものが変わっているかもしれない(未確認)。メニューは「ホーチャン」時代と似通った構成だが、全体的に値段がだいぶ上がっている。多客が望めない場所だから、やむを得ない部分か。夜の飲み客でどれほど稼げるかがカギになりそうだと感じた。


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「ホーチャン」  実食日:2019/10

  西口を出て右へ4分、池尻交差点を渡らずに右折して1分半、右側。実測値で微妙に5分を超えたが、上記の駅前支店が閉店(「池尻蕎麦」化)したことも含めて、いろいろネタがありそうだから、特例を適用してもいいだろう。客席は、厨房と対峙する椅子付きカウンター15席くらい。口頭注文で、後払い制を採っている。伝票等はなく、申告制。性善説の店。券売機を導入しないのが、不思議と言えば不思議。
  麺は、生麺の注文後茹で。ホクホクの中に少しだけゴワゴワ感が混ざったような食感。そばの香りは、まずまずある。つゆは、濃いめ。甘さ・辛さとも強い。肉体労働者向けと言えるかもしれない。出汁は特定の方向に突き抜けないバランス派だが、サバのようなクセのある香りも介在している。たぬきは、揚げ置きで湿気り気味の天かす。量少なめ。さほどこだわっている感じではないが、各種天は自家製なのだろうと類推できるものだ。たぬき450円。大きくカットされたワカメがサービストッピングされるのは、営業当時の駅前支店と同じ。カピカピに乾いたワカメなら「こんなの乗せなくていいから10円でも下げてよ」と思いたくなるところだが、この食べごたえのあるワカメなら大歓迎だ。値段は全体的に高め。かけ380円、かき揚500円。ご飯ものやセットメニューもあるけれど、あまりお得感はない。しいて言えば、えび天550円やカレー(そば)530円あたりに少々割安感があるか。麺単メニューは店内掲示のみで、外にはセットメニューのみが表示されていることから、セットメニューに誘導したいのであろう意図が垣間見える。それなら、次回は焼肉丼セット700円あたりを狙ってみようか。箸は割り箸。
  平日13:45頃の訪問で、先客2・後客2。全員男性ひとり客で、私以外は全員セットメニューや定食を食べていた。やはり、麺単よりもセットや定食の方が売れている様子だった。


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★三軒茶屋駅(東急田園都市線・世田谷線)

「かしわや」  実食日:2003/9



  世田谷線の改札を出た先の広場の一角にある。田園都市線の改札からだと3分くらいはかかるだろうか。三軒茶屋では比較的人通りの少ないゾーンなので、店内もわりと空いている。店のキャパは30人以上あるのに、私が行ったときには2人しか客がいなかった。
  ここのセールスポイントは、値段と衛生面。たぬき280円は感心できる安さ。店内も、表から見るとごちゃごちゃしていそうに思えるが、清掃が行き届いていて、明るくきれい。麺は、どうも生麺っぽいのだが、茹で方の問題なのか、多少ニチャニチャした。プラス材料にはなりそうもない。


※看板が変わっていました(写真は左から2枚目)。値段等に変化なく、安め設定で頑張っています(2011/3、確認)。

※2013/10、再食。価格等、変わっていません。店頭の貼り紙類が全撤去され、地味な印象になっていました(写真は左から3枚目)。客数も少なく、ちょっと寂しい印象です。反面、併設されている今川焼のテイクアウトコーナーには、30人以上の大行列ができていました。美味しいと評判なのでしょうか。一度食べてみたいです(付+1点)。

※再び店頭にメニュー等が貼り出され、少し賑やかな雰囲気になっていました(写真は上段右端)。一時期ののっぺらぼうだった時代は何だったのでしょうか? 値上げして、たぬき320円になっています。変わりメニューに、揚げもち370円、菜の花天400円。ミニそば100円の設定があり(ご飯ものとのセット必須)、ご飯ものをメインに食べたい時に重宝しそうです。相変わらず、店内はガラガラ、今川焼コーナーに長蛇の行列という状態です。食事の需要は昼時に限られるのかもしれません。そう考えると、今川焼コーナーを併設して閑散時間帯の売り上げ落ち込みを回避しようという作戦は、他店にとってはヒントになりうるかもしれません(値−1点、付+1点。2015/2、確認)。

※貼り紙類がどんどん増えています(笑)。値上げして、現在はたぬき350円です。揚げもち400円、菜の花天は終了。ミニそば(ご飯ものとのセット必須)は、170円まで上がってしまいました。かつては安さが最大の売りだった「かしわや」ですが、現在はむしろ平均よりも少し高いくらいの設定になっています。まぁ、店が続くことが第一なので、やむを得ないと思うことにしましょう(値−1点。2016/2、確認)。

※2018/11、再食。公式取材ではありませんが、ちょっと仕事上必要で、ラーメン420円をいただきました。わりと塩気の強い鶏ガラ醤油ラーメンで、その奥にもう一段、和出汁のレイヤーがあるように感じました。麺は、黄色くグニャグニャした食感。トッピングが、チャーシュー・メンマ・ワカメとベーシックなもの。麺だけイマイチなのですが、まぁ420円なら悪くないです。
  日曜15:30頃の訪問で、先客5・後客2。このほかに、今川焼テイクアウト客多数。「かしわや」の他店舗と比べて、圧倒的に客数が多そうです。

※2021/2、再食。その前に、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円、揚げもち430円、ミニそば180円、ラーメン450円です(値−1点)。菜の花天が復活し、450円。期間限定との添え書きがあるので、復活というよりは毎年冬〜春に販売されるメニューなのでしょう。外観的には、足元のメニュー表示板がなくなり、2013年の訪問時のように小ざっぱりした感じになっています。
  今回はこれまた期間限定と添え書きされている、インスパイアそば500円なるものを食べてみました。写真が掲示されているし、メニュー名からもなんとなく想像はできるのですが、某有名ラーメン店に似せたそばです。麺はそばですが、スープはそばつゆではなく、背脂ギトギト系の豚骨ラーメンスープです。トッピングは、豚肉とゴボウの合わせ炊きと、たっぷりのモヤシ。そして、別皿でおろしニンニクが付きます。麺以外は、完全にラーメンですね。もともとあまり香りのない麺で、スープの味が濃いことも加わって、ほとんどそばらしさが感じられず、より一層ラーメンに近い印象でした。極論を言うと、おろしニンニクを全部入れても、ニンニクの香りさえあまり感じません。そのくらいに、豚骨と背脂が圧勝しています。これに似たコンセプトのそばを出す店に、中野の「肉そばNAMIKI」がありますが、それよりもさらに激しいフルスイングです。美味いことは美味いのですが、これだったら無理してそばにする必要はないのではないか、と感じました。ラーメンを扱わない店ならまだしも、ここはラーメンの扱いもある店なので。でもまぁ、500円で食べられるのなら、悪くはないです。
  祝日16:00頃の訪問で、先客5・後客3。個別パーティッションは設置されていませんが、一部のテーブル席を壁際に寄せて対面着座ができないようにしたり、七味や割箸などを一カ所に集めたり、それなりにコロナ対策に留意している様子はうかがえました。


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「富士そば」  実食日:2011/3



  世田谷通り口を出て左へ1分、キャロットタワーの向かい。先月オープンしたばかりの新店で、内装はピカピカに綺麗。というか、シックで落ち着いた雰囲気。4人掛けテーブル×4と、椅子付きカウンター20弱。
  麺は茹で置きだったが、歯ごたえはまずまず良かった。つゆも、これといった特記事項はないのだが、味覚・香りのバランスがいい。「富士そば」の中では上位にランクされる店舗だと思う。値段が高めなのがちょっとひっかかるところではあるが……。たぬき370円(ワカメ入り)。ゆず鶏ほうれん草そば400円など、変わりメニューをいくつか設定している。


※この写真ではわかりにくいですが、暖簾が変わっていました。また、どういうわけか真昼間からライトアップされていました(写真は左から2枚目)。値上げして、たぬき380円になっています。塩らーめん410円が店舗オリジナルでしょうか。酒類は、生ビール390円のほかにハイボール360円も扱っています(2015/2、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。生ビール390円・ハイボール360円は据え置き。それぞれ、中ジョッキのほかに「富士山ジョッキ」があります(生ビール690円・ハイボール590円)。大酒飲みには嬉しいかもしれません。個人的にはちょっと敬遠ですが(2016/2、確認)。

※2016/8、再食。この店舗では、生ビールが通常のサイズ(中ジョッキ390円)に加えて、特大サイズの富士山ジョッキ(690円)も用意しています(今のところ、これがあるのは三軒茶屋店だけ)。また、オリジナルフレーバーのハイボールも用意していて、これまた中ジョッキ(360〜390円)と富士山ジョッキ(590円)があります。価格構成に鑑みると、シークワーサーハイボールまたは潰し梅ハイボールの富士山ジョッキが一番お得なのですが、私はビール党なので生ビールの富士山ジョッキを。これまた特盛の富士山もりそば(600円)と合わせてみました。いやぁ、もう、すさまじいです。完食&完飲すると、おなかがたっぽんたっぽんになります。そばは1人前でよかったかも。話のタネとしては面白いですが、よくよく考えるとあまりお得な感じではありません(合計1290円になりますので)。ふじ酒場対応店舗で「生ビール+もりそば」で済ませた方が満足できそうに思います。

※値段等変わっていませんが、残念なことに富士山ジョッキやオリジナルフレーバーのハイボール等が一掃されていました。通常の生ビール・ハイボールは残っていますが、それぞれ390円・360円と、「ふじ酒場」対応店舗に比べてだいぶ高い設定です。ちょっと残念(2017/11、確認)。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は右端が最新)。この店舗の代名詞でもあった酒類メニューのオリジナルはその後登場していませんが、食事メニューの方で変わったものがいくつか出ています。鴨クレソンそば550円、ミニあんこう柳川丼セット650円、生姜醤油ラーメン450円、紅生姜ちくわ天そば450円。あんこうは、冬季限定でしょうか? 立ちそば系の店ではなかなか扱われない食材なので、かなり気になります(付+1点。2018/11、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、生ビール・ハイボール各430円です(2021/2、確認)。

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★駒沢大学駅(東急田園都市線)
「富士そば」  実食日:2004/9



  駒沢大学方面の出口を右側に出て、直進すぐ。この説明で分かりにくければ、東口を出て左へ2分。玉川通り(R246)に面しているので、分かりやすいと思うが。
  ここの富士そばは、生麺使用。ポット入りのそば湯がカウンター上に置かれている。それでいて、たぬき330円(ワカメ入り)と、このチェーンにしては安い。中には350円360円もとっておきながら、たいした味のそばが出てこない店もあるので、「アッパレ」と言っておこう。


※値上げ(たぬき330→340円)していました(2009/2、確認)。

※改装していました。高看板も変わっています(写真は左から2枚目)。個人的には、ちょっと野暮ったい旧タイプの看板が好きなのですが、確かに旧タイプの看板は「今どき」のものではないですね。値上げして、たぬき370円になっています。朝そば310円、朝カレー350円の設定あり(値−1点。2015/2、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。朝そばは320円に、朝カレーは「朝カレーセット」と名を変えて360円になっています。「セット」が付きましたが、内容は同じではないかと推測。また、朝天玉320円が登場しています。変わりメニュー(店舗限定ではなく、数店舗で存在を確認している)に、パキスタン風激辛カレーそば490円あり(2016/2、確認)。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は右端が最新)。パキスタン風激辛カレーは終了し、紅生姜ちくわ天450円、得たぬきつね410円が登場しています(2018/11、確認)。

※閉店していました、跡地は、不動産仲介店です(2021/2、確認)。

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「成み屋」  実食日:2012/9

  駅からちょっと離れている。東口を出て右へ4分、環七通りを渡ってから右折し、20秒。ファミリーマートの隣。あまり規模が大きくない店で、しかも非チェーン店でありながら、24時間営業している。立派だ。客席は椅子付きカウンターがメインで、奥の方にテーブル席が少々。
  麺は、注文後に茹でる生麺。実食した時間帯が悪かったのか、火を落としていたようで、出来上がりまでに少々時間がかかった。というか、台風が接近しているタイミングだったから、店じまいしようとしていたのかもしれない。麺はややアンダー気味で出され、食べ進めていくうちにちょうどよくなってくる。たいへん結構な味わい。つゆは、かなり濃い。見るからに辛そうな色具合で、飲んでみると「やっぱり!」と。個人的に、濃いめのつゆは嫌いではないのだが、もう少し塩分を抑えた方がいいのかな、という気もする。特に油もののトッピングを乗せると、終盤には少々飽きが来てしまう。たぬき380円で、天も同額。天は揚げたてに近い状態でサクサクしているが、つゆに溶けやすくグズグズになってしまうのが残念。そばに乗せるよりも、そのまま食べた方が美味しいのではないかと感じた。嬉しいサービスとしては、七味のほかにタカノツメと、さらには柚子こしょうが用意されていること。つゆがかなり濃いので、柚子こしょうは多めに入れないと香りが生きてこないのだが、粋なサービスだと思う。箸はエコ箸。

※大幅に値上げしていました。現在、たぬき490円です。当サイトの対象外となる価格帯ですが、かけ360円・天490円という価格に鑑みると「たぬきが特別高い設定になっている」と受け取れるので、月見410円を基準価格と考えて対象に残すことにします。変わりメニューに。野菜そば560円。写真を見た限りでは、炒め野菜ではなく茹で野菜が乗るように見えます(2015/2、確認)。

※閉店していました。跡地は、「サティル」というアジアンダイニングレストランです。薄利多売型の飲食店としては、場所的にちょっと厳しかったですかね(2016/2、確認)。

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★二子玉川駅(東急田園都市線・大井町線)
「しぶそば」  実食日:2009/5



  改札内コンコース。1・2番ホームへ上がる階段のふもとにある。カウンター・テーブルはすべて椅子付きで、20人以上を収容できる店舗だが、受渡カウンター付近が少々窮屈な造りになっている。したがって、出来上がりを待つ人が受渡カウンター前に並んでいると、店の出入りや返却カウンターへ丼を返却しに行くのが大変。これはちょっと設計ミスというか、欲張ってテーブルをたくさん置きすぎたかな、という印象だ。
  味覚的には、市が尾や菊名の同名店と変わらない印象。全体的なレベルは平均以上だが、突出したワンポイントはない。箸はエコ箸。菊名にはなかったレンゲを置いている。変わりメニューは、各店共通のピリ辛ねぎそば440円、季節の天ぷらそば450円(ものにより変動するかも)のほか、二子玉川店限定の「だんごそばセット」というセットメニューがある(420円)。これは、かけまたはもり+みたらし団子のセット。みたらし団子の単品も扱っている。団子は、地元の老舗和菓子店「新杵」のものを提供しているらしい。そばには関係ないが、これはこれでセールスポイントになるだろう。

※たぬき390円など、基本的なメニューは値段据え置きで消費増税に伴う値上げはありません。店頭のみでのチェックなので断定的には書けませんが、だんごそばセットは終了しているようです。ぴり辛ねぎも、終了(全店舗で終了ということではない)。季節の天ぷらは「おすすめ天ぷら」と名を変えて、480円になっています。今年も、秋田県産そば粉「にじゆたか」を使った新そば祭りを開催していました。歯ごたえが違いすぎるのでたいへんおすすめなのですが、今年は食べ逃してしまいました(2015/11、確認)。

※駅舎の耐震工事に伴い、閉店していました。隣の「京樽」もろともなくなっています(2016/11、確認)。

※耐震工事が終わり、装い新たに復活していました(写真は、左から2枚目)。「京樽」は復活しなかったようで、そのスペースも含めて「しぶそば」になっています。値段等は、以前と変わっていません(2018/1、確認)。

※一部メニューを値上げしていました。たぬき390円やかけ300円などは据え置きですが、きつね390→400円、かき揚げ400→420円、ぴり辛ねぎ440→460円などとなっています(2018/9、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき400円、かけ320円、きつね410円、かき揚げ440円、ぴり辛ねぎ490円です。また、外観的には、暖簾が半分化されていました(写真は右端が最新。2021/1、確認)。

※一部メニューを値上げしていました。たぬき400円とぴり辛ねぎ490円は据え置きですが、かけは350円、きつねは440円、かき揚げは480円にそれぞれ上がっています(2022/7、確認)。

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★大岡山駅(東急大井町線・目黒線)
「米次郎」  実食日:2016/3



  駅からちょっと遠く、7分(実測値で540m)ほどかかる。しかし、他に対象店がない駅ということで、特例適用。中央口を出て、ひたすら右へ。環七出口の交差点左手前側角。駅への依存度はかなり低く、自転車で食べに来る人が圧倒的に多い。環七を走るバイクなどの需要もあるだろうか。店の前が少し広くなっているので、強引に車で横付けする人もいそうな気配。間仕切りはビニールカーテンという半露出店。大阪にはこんな感じのドヤ風の店が結構あるが、東京では数少ない。店内に立ち食いカウンター5人分くらいと長テーブル席(6人くらい掛けられる)があり、店の外にも長テーブル(壁際に寄せられているので、3人くらい)とベンチがある。かなり古くからある店(途中で運営者が変わっている様子)で、これまでに何度も前を通っている(駅から遠いので、実食は後回しにしていた)のだが、ベンチで手持ち食いをしている人をたくさん見かけたような記憶がある。ドヤの雰囲気と同時に「峠の茶屋」のような要素も併せ持っている店だ。この雰囲気が人気を集めているようで、中途半端な時間帯だった(14時ごろ)にもかかわらず、ちょこちょこと利用者があった。見事に全員男性で、さすがに今の時分だとまだ寒いためか、全員店内で食べていた。なお、店名についてはいろいろツッコミたい人もいるだろうが、当サイトでは現地表示を優先させているため、置き看板に記載された文字列を店名と解釈している。
  麺は、黒みの強い茹で麺。少々くぐもったような香りではあるが、ちゃんとそばの味がして美味しい。茹で麺としてはトップクラスの麺だろう。つゆは、やや淡めでライトな印象。口当たりはカツオ系で、余韻は昆布。個人的には、もう少し醤油が香るようなつゆの方が、この麺には合いそうな気がする。たぬきは、やや油が強い天かす。各種天は店揚げなのだろう。たぬき330円。天ぷらの種類が豊富で、いか天とげそ天が両方ある(ともに390円)。麺大盛り50円増しというのが良心的に感じる。店の雰囲気にも味にも特徴がある店なので、また食べに行きたくなることもあるだろう。末永くこの雰囲気を残して頑張ってほしい。


※暖簾が変わっていました(写真は左から2枚目)。暖簾を掛ける位置というか幅もちょっと変わっています。値段やメニューに変化はありません(2018/1、確認)。

※改装ではなく“夏仕様”ということなのだろうと思いますが、間口のビニールカーテンが葦簀になっていました(写真は右端が最新)。風情があって、良いですね(今後、ビニールカーテン⇔葦簀の変化は言及しないことにします)。値上げして、現在はたぬき350円、いか天450円、げそ天500円になっています。イカ系メニューの値上げ幅がかなり大きく、市場価格高騰がうかがい知れます(2018/9、確認)。

※消費10%増税に伴う値上げはなかった模様で、現在もたぬき350円、いか天450円、げそ天500円です。麺大盛り50円も変わらずです(2020/4、確認)。

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「富士そば」  実食日:2018/1

  中央改札を出て右、北口を出て直進30秒、大岡山北口商店街に入ってすぐ右側。店舗名は「大岡山店」で、昨年12月オープンの新店舗。2017年後半に城南地区への店舗出店が相次いだうちのひとつだ。大岡山駅は乗換駅ではあるけれど、東急大井町線と目黒線という、どちらもややマイナーな路線。乗降客数を見ても、それほど多いわけではない(年々増加傾向にはある)。このような駅に「富士そば」が進出するとは、数年前には考えにくかったことだ。フロアは結構広い。客席はテーブル席が主体で、計20席。加えて、椅子付きカウンターが11席ある。この駅でこんなに席数が多くて、そこまで多くの客が入るのだろうかと思うところだ。「ふじ酒場」対応というわけでもないし。私は大岡山という街のことをあまりよく知らないが、ちょっと戦略が見えにくい店舗だというのが第一印象だった。
  アイドルタイム(平日の15:15頃)の訪問だったこともあり、麺は注文後茹でで対応していた。やや偏平形の細いタイプなので茹でたてでも歯ごたえは弱めなのだが、香りは悪くない。つゆは、カツオ出汁がやや弱め。カエシも弱い印象で、全体的にちょっと淡い印象を受けた。そして、これまで実食してきた「富士そば」のたぬきそばに比べて、あからさまにつゆの量が多かった。「富士そば」のつゆサーバーはワンプッシュ式ではなく手動でコックを捻って注ぐものなので、量の誤差が出るのは致し方ないところ。たぬきは既製の揚げ玉で、量多め。ワカメとネギの領域を除いて、丼全体が埋まる量感。この揚げ玉はすぐにふやけてドロドロになるので、2/3でいいと思う。たぬき390円(ワカメ入り)。店舗限定っぽいメニューは、これといって見当たらず。強いて挙げるなら、親子丼が炭火焼仕様になっている。また、朝限定メニューの中にTKGセット320円というお得な設定がある。卵かけごはん、流行っているね。「TKG」と表記するのも、流行っているね。箸はエコ箸。
  客数的には、先客3・後客1。この駅ならまぁこのくらいかなと思える客数だったのだが、フロアが広いだけにやはりどこかさびしさが漂う。これだけ席数があるのなら、夕方以降のちょい飲みに力を入れた方がいいのではないか……と思っていたら、すでにそこは考えてある様子だった。生ビール400円とは別にレモンサワー400円があるのだが、レモンサワーのおかわりは300円なのだ。ちょっと長居されても構わないから客単価を上げようという施策は、すでにとられていた。まぁ、私が1回訪れただけで感じるような部分は、百戦錬磨の「富士そば」ならすでにカバーしている、ということか。


※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左:旧、右:現)。値段等に目立った変化はありません(2018/9、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、生ビール430円です。レモンサワーは終了してしまったのか、店頭のショーケースからは消えています。ややレアメニューに、ミニ牛すじ丼セット600円あり(2020/4、確認)。

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★旗の台駅(東急大井町線・池上線)
「だし家」  実食日:2006/10

  東口を出てすぐ、ほぼ踏切端。この駅はホームごとに改札があるタイプなので、立地の説明が少し難しいのだが、池上線五反田方面行きホームから出た場合には駅を出てほぼ正面、蒲田方面行きホームから出た場合には踏切を渡って右側。大井町線側の北口や南口から出てしまうと、かなり行きにくくなる。
  この店は、麺も適度な歯ごたえがあって水準以上の出来にあるのだが、それ以上につゆに特徴を感じた。というのは、色の薄い関西風仕立てだったから。色だけではなく、たぶん出汁も昆布をメインにしていると思う。関西で食べる関西風に近い味だった。個人的には、もう少し塩気を控えてもいいかなという気もするが。それでも、ここまで関西風の味を再現できている店は、東京ではかなり稀少である。ネギは入れ放題、デフォルトでワカメが入る。そして、値段も嬉しい。かけは200円、たぬきも250円という安さである。


※さすがに値上げしていました。現在、かけ230円、たぬき280円ですが、まだまだだいぶ安い部類です。9:30まで限定の朝定3種各330円という格安の設定があります(値−1点、付+1点。2015/2、確認)。

※シャッターが閉まったままで、隣の衣料品店の什器が店前をふさいでいる状態になっていました。閉店と判断します。美味しい店なのに、1回しか食べに行けませんでした。残念です(2019/1、確認)。

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※中延駅は、地下鉄10に掲載。
※大井町駅は、京浜東北線2に掲載。
※目黒駅は、山手線6に掲載。
★不動前駅(東急目黒線)
「吉そば」  実食日:2004/11

  駅を出て左、すぐ右側。こぢんまりとしたかわいらしい「吉そば」である。看板に書かれた店名のフォントも、心なしか同系他店よりもかわいらしいような気がする。椅子席なし。トイレあり。
  ここのそばは、麺は白くてあまり味がないのだが、やや辛めのつゆとよく合っている。だから、全体として違和感はない。このチェーン特有の大盛り無料サービスも健在だが、意思表示が必要。黙っていると普通盛りで出てくる。たぬき300円。24時間営業。


※値上げしていました。現在、たぬき330円です(値−1点。2015/2、確認)。

※隣のビルに移転し、リニューアルしていました(写真は左:旧、右:現)。以前のビルよりも道路側に迫り出しているので、よく目立つようになりました。リニューアルに際して生麺化した(再食していないため未確認です)のでしょうか、生麺店舗の価格構成になっています。現在、たぬきは350円です(2017/9、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき360円です(値−1点。2019/1、確認)。

※消費10%増税に伴い。値上げしていました。現在、たぬき380円です。同日訪問の五反田店とは、値段が違っています(五反田店はたぬき390円)。増税後2回目の値上げが未反映の価格構成になっているので、もしかしたら何かの手違いかもしれません(2020/12、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2015/6

  駅からちょっと遠い。改札を出て右に駅を出て、左(線路高架沿い)へ2分、山手通りに出たら右折して2分。少しショートカットできる行き方もあるが、説明が面倒なのでこちらで。店前の山手通りの路肩が広くなっているためか車で食べに寄る人が多く、フロアは結構広い。テーブル席が計12と、椅子付きカウンター(大円卓含む)が27。これだけ席があっても、なお席間はゆったりしている。店舗名は「西五反田5丁目店」。
  麺は茹でたてだったのだが、とりわけ食感が秀でているということもなく、まぁ平均的だった。つゆもゆで太郎スタンダード。たぬきは比較的粒の大きさが揃っている天かすで、サクサクしていた。たぬきなし、かけ320円に天かす入りのパターン。朝そば2種各330円と朝食セット2種各360円の設定あり。午前11時までは天かすフリー。タカノツメあり。そば湯ポットは見当たらず。箸はエコ箸。
  実食は「朝食セットA(カレー)の温そば+サービス券で温泉玉子」で、それほど複雑な注文だという認識はなかったのだが、これがなかなか通らずに困った。注文時に食券の半券ではなく卵無料券を返してきた(この店では半券もぎり食券をもぎって受け渡している)時点で嫌な予感はしていたのだが、温そばではなく「もり」で出てきてしまった。つゆの味を見たかったので作り直してもらったのだが、今度はなぜか温そばに「もりつゆ」が付いた状態で出てきた。そんなに混んでいたわけでもないんだし、慌てないでください、新人店員さん(特に減点はしない)。


※閉店していました。跡地は、「ゆで太郎」の研修センター&テストキッチンになっています。本社機能の拡充といったところでしょうか。もしかしたら、営業店舗だったときから新人研修を集中的に行う店舗だったのかもしれません。初食時に店員さんのぎこちなさが目立っていたので。閉店したこと自体は残念ですが、後ろ向きな単純撤退ではないので、今後のチェーン全体でのさらなる飛躍に期待したいと思います(2019/1、確認)。

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★武蔵小山駅(東急目黒線)
「田舎そば」  実食日:2003/11

  東口階段を下りて正面にある、大きな看板が印象的な店。看板の感じからして、古い店のように思えるのだが、店内はこざっぱりとしていて清潔感がある。ここの特長は、東西折衷タイプのつゆ。色はやや薄めで、かつお出汁の香りが非常に強く、後々印象に残る味である。完全な関西風ではないのだが、ちょっと関西の色が混ざっている感じだ。麺や具に面白味はないが、つゆだけのために通い詰める価値がありそうだ。たぬき310円だが、ご飯ものとのセットの方がお得。ご飯ものは単品でも安く、かき揚げ丼は250円。

※閉店していました。東急目黒線が地下を走るようになって、駅前風景が随分寂しくなりました。商店街自体が寂れたわけではありませんが、駅舎と線路が目に入らないというだけで、ずいぶんと活気がなくなったように感じました(2008/9、確認)。

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「富士そば」  実食日:2009/10



  上記「田舎そば」が閉店して以来駅そば空位状態となっていた武蔵小山に、今年8月、待望の新店がオープンした。場所は、東口を出て右、アーケードの商店街を左(南)に入って1分、右側。比較的小規模な店舗だが、24時間営業しているので使い勝手がよさそう。
  味覚的には、「富士」スタンダードと言っていいのだろうか。近年の「富士そば」は石臼挽き粉で作った麺を使用しているとかでだいぶ食感が向上しているのだが、この店舗でも石臼挽きバージョンの麺が使われていた。旧来の「富士そば」各店で使っていた麺に比べて、心地よいざらつきがあり、コシが強い。今後改善してほしいのは、価格だろうか。たぬき370円(ワカメ入り)は、「小諸」や「ゆで太郎」あたりと比較する上では、やや高い印象だ。なお、店内にはトイレがないが、階上に関連会社(「ダイタンミール求v)が入居しており、そこのトイレを利用することができる。ちょっと借りにくい雰囲気ではあるけれど……。


※値段が上がり、たぬき380円になっています。他の「富士そば」では扱いを終了した店舗が多い「ゆず鶏ほうれん草」を、まだ扱っていました(冷やしのみで470円)。また、モーニング時間帯(5〜10時)限定のお得なメニューとして、朝そば(310円)のほかに朝カレーセットがあります。350円とお買い得価格ですが、そば・カレーともミニサイズになるので要注意です(2014/7、確認)。

※ラーメンの表示が出たことで少々雰囲気が変わったので、写真を貼ります(左から2枚目)。値上げして、現在はたぬき390円になっています。ゆず鶏ほうれん草(温)430円、朝そば320円、朝カレーセット360円です。この1年半で、セットメニューを中心にメニューがだいぶ入れ替わっています。他店舗であまり見かけないものとしては、ミニコロ玉丼セット550円、ミニ豚マヨ丼セット560円があります。なお、当駅の南側一帯では、目下大規模な再開発が行われています。あちこち工事中ですが、どうやらこの店がある場所はギリギリ難を逃れたようです(2016/3、確認)。

※2016/9、再食。店舗限定メニューのいなかそば410円を試してみました。トッピングは、甘辛く煮込んだ巾着卵とカイワレです。巾着卵は店内で煮込んでいるそうで、なかなか手間のかかっているメニューです。また、半分にカットしてあるので、大口開けなくても食べられるうえ、見た目にもちょっと華があります。さらに、煮汁が染み渡ることでつゆ全体がまろやかさが増し、独自の味わいになります。カツオ出汁がしっかり香るデフォルトのつゆの方がよいという意見もありそうですが、他の店舗にはない味という点に意義があると思います。値段的にも安い設定(天ぷらそばと同額)なので、気軽に試せるのもうれしいところ。オススメ度高いです。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は右端が最新)。ラーメンの赤暖簾がなくなっていますが、ラーメン自体は健在です。むしろ、生姜醤油ラーメン450円が登場し、勢力を広げていました。そばメニューでは、紅生姜ちくわ天450円が登場しています。一方では、なんといなかそばが終了していました。この店舗だけのものだったので、残念です(2019/1、確認)。

※紅生姜ちくわ天は終了し、冷しモロヘイヤおろし450円が入りました。店舗限定でしょうか。価格帯も手ごろだし、かなり興味が湧きます。朝ラーメン350円もある(これは2019/1の時点ですでに登場していた)し、田舎そばが終了しても個性は健在なようです(2019/8、確認)。

※2021/2、再食。その前に、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円です。生姜醤油ラーメン、紅生姜ちくわ天、冷やしモロヘイヤおろし、朝ラーメンは、すべて終了。レアなメニューとしては、舞茸レンコン天490円、朝高菜丼セット340円、朝玉子丼セット360円といったあたりが入っています。
  今回は、銀だこそばから派生したタペメニュー、たこ天460円を食べてみました。トッピングは、一口サイズのたこ天4切れ。味覚的には悪くないのですが、ボリューム感がなく、ルックス的にかなりさびしいです。少なくとも、タペに掲示されている写真ほど豪華ではありません。もうちょっと、ボリューム感が欲しいです。タペには「富士そばの新定番」と記載されていますが、おそらくこの内容では定番化は難しいと思います。
  日曜16:30頃の訪問で、先客6・後客0。この客足の波は、たまたまでしょうか。こういう展開は、なんだか自分が疫病神になったような気になるので、あまり好きではないです。各席にパーティッション導入済み。ただ、場所によって形も素材も不統一で、いかにもありあわせの材料で作った感じ。コロナが収まったら即撤去という前提なのでしょう。個人的には、コロナ禍が終わってもパーティッションを残していいと思うのですが。


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★西小山駅(東急目黒線)
「すずね」  実食日:2004/4

  駅を出て右、ガードを潜って左、弁天通り商店街に入ってすぐ、左側。間口は広いが奥に狭いタイプの店。だから、外から見ると大きいようだが、実際にはそれほど大きな店ではない。
  ここは、まず入口脇の券売機で食券を買うのだが、この時点で他店とシステムが違う。まず最初に「そば」か「うどん」の券を買い(どちらも250円)、それからトッピングする具を単品で買う。口頭注文の店ではこのシステムも珍しくないが、食券制ではここが初めて。たぬきの場合、単品券が50円なので、都合300円ということになる。
  味の方は、麺はどノーマル。しかし、つゆが美味。色が薄く、塩ッ気が強め。そしてかつお出汁がよく効いている。さらに素晴らしいことに、ネギと鰹節が入れ放題。鰹節の入れ放題は、セルフうどん店ではよく見かけるが、そば屋では極めて珍しい。これだけのことでつゆが驚くほど美味くなるので、是非他店にもマネをしてもらいたいのだが。それから、梅干しもフリー。「小諸そば」にあるカリカリ小梅ではなく、小さいながらも柔らかく、メチャクチャ酸っぱいタイプ。シソの葉も入っている。梅干し好きの私には願ってもないサービスだ。その他、テーブルにボックスティッシュがあるなど、細かい配慮も行き届いている。味も悪くはないが、それ以上にサービス面が強く印象に残った店である。


※閉店していました。跡地は、ケータイショップでしょうか(2009/7、確認)。

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「富士そば」  実食日:2017/12

  駅を出て左前方、ロータリー沿いの角地。店舗名は「西小山店」。かなり良い場所のように見えるけれど、駅自体がちょっとマイナーだから、逆に言えばここ以外の場所しかなければ「富士そば」が入ることはなかったのではないか、と感じる。近年、「富士そば」は郊外の少々マイナーな駅に出店するケースが目立っている。駅の利用者数はあまり多くないけれど、そのぶん競合店も多くないと考えてのことだろう。赤坂とか恵比寿とか、一見規模が大きくて競合店が少ないように見える駅でも、進出したとたんに他の競合店が入ってきて、結局思い通りに業績が伸びないというケースがよくある。それなら、自店が進出してしまえばまず他店が入ってくることはないであろう駅を狙うのも、有効な戦略ではあると思う。西小山店はさほどフロアが広くない店舗で、客席はテーブル席が計12、椅子付きカウンターが計8。あまり広くないフロアに敢えてテーブル席を入れているあたりに、サラリーマンの単身客だけでなくグループやファミリーを取り込もうという狙いが見える。これも、郊外マイナー駅の店舗に多くみられる傾向だ。
  この店舗では、麺は店内製麺の乱切りタイプを使用している。このシステムだと基本的に注文後茹でになるはず(茹で置いていることもありそうだが)なので、多客店舗では対応できない。ある程度落ち着いてさばける客数であることを見越しての導入だろうと思う。私に提供された一杯は、やや茹でがアンダーだっただろうか、少々粘着があった。オーバーでブヨブヨ食感になるよりは良いけれど。つゆは、平均的な店舗に比べて、ややカツオ出汁の香りが弱いように感じた。が、カエシがしっかり利いているので、致命傷ではない。各店舗で鰹節を煮出している以上、多少の誤差が出るのはやむを得ないところだろう。たぬきは、既製の揚げ玉で変哲なし。極端ではないが、やや量が多い。つゆをだいぶ吸ってしまうので、2/3くらいでいいと思う。総じて、まぁまぁそんなに悪くはない、という印象だった。たぬき390円(ワカメ入り)。店舗限定っぽいメニューは、これといって見当たらず。オーソドックスなメニュー構成だ。そば湯ポット受渡口脇にあり。箸はエコ箸。
  訪問は平日15:00頃で、先客3・後客2だった。閑散時間帯としては、まずまずか。おそらく昼時でも行列ができるほどには混雑しないだろう店舗だと思うのだが、券売機が2台あるということはそれなりに混雑することを見越しているのだろうか。いや、券売機を2台置いているのは、メニュー選択が素早いサラリーマンや男子学生よりも、選択に時間がかかる女性や高齢者の利用が多いためだと、穿った理解をしておくことにしよう。


※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左:旧、右:現)。紅生姜ちくわ天450円のほか、ハートランドビール380円が登場していました。私が知る限り、ハートランドを飲める「富士そば」は、三光町店に次いで2店舗め。値段も良心的なので、わざわざこの店舗まで行く価値が生まれたように思います(付+1点。2019/1、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円です。紅生姜ちくわ天とハートランドビールは、終了しているもよう。現在、これといった変わり種はありません。せいぜい、ミニ穴子天丼セット580円くらいでしょうか(付−1点。2021/2、確認)。

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★奥沢駅(東急目黒線)
「キッチンオリジン」  実食日:2017/12

  上り線側の駅舎を出て右前方。下り線側から行く場合には、駅を出て右、道路を渡って右へ30秒(踏切を渡る)、左側。角地でとても分かりやすい場所にある。店舗名は「奥沢店」。奥沢駅は、駅としてはかなりマイナーな存在なので、こういう形でなければ駅そばが進出することはまずないだろう。このような駅にもスポットライトを当てることができるようになったという点で、「オリジン」の功績はなかなか大きい。イートインスペースは、テーブル席が2人×3、椅子付きカウンターが3席。イートインの利用はそれなりにあるようだが、そばはほとんど出ないと見受けた。私が「店内でかき揚げそば」と注文すると、レジ係の若い女の子は「そばは店内ではお召し上がりになれません」と。テイクアウト専用メニューであるかのような物言い。私が「逆じゃない?」とツッコんで初めて「そばはテイクアウトができない」の間違いだと気づいた。毎日数食でも出ればこういう勘違いは起こらないと思うので、1日1食出るかどうか、くらいなのではないかと思う。有人レジで先払い→引換券で呼び出して受渡し→返却口へ返却という流れ。
  実食は、野菜かき揚げそば。麺は、いつもの乱切りタイプ。たぶん冷凍麺。いつもよりも少し歯ごたえが弱かったように思う。湯煎時間がちょっと長かったのではないだろうか。つゆも、いつもの平たいもの。濃さはちょうど良かったけれど、やっぱり薬品臭がある。かき揚げは、注文後揚げでアツアツ・サクサク。それは良いのだけれど、ちょっと油が強く、中盤以降にダレる印象だった。個人的には。かき揚げよりもちくわ天の方が推しだ。かけ290円、ちくわ天350円、野菜かき揚げ430円など。ネギは青で、解凍してからだいぶ時間が経っていると見え、くたっとしていて饐えた臭いがあった。悪く言うと、生ゴミの臭い。これはあまり気持ちいいものではないので、気をつけてもらいたい。七味は返却口脇にあり。箸は楊枝入りで個包装の割り箸。
  イートインの利用客自体は、15:00頃の訪問で先客3・後客1。そのうちの2人は、うどんを食べていた。そばよりもうどんの方が、数が出るようだ。オリジンのうどんは関西風(そばとはつゆが違う)で、とてもあっさりしているのだけれど、少なくとも薬品臭はないので、無難といえば無難。店舗初食時にはどうしてもそばを注文してしまうのだけれど、同一店舗で再食するときにはうどんにしてもいいかなと思う。


※そばの扱いを終了していました。当サイトでは、閉店として扱います(2022/1、確認)。

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★鵜の木駅(東急多摩川線)
「はや川」  実食日:2012/10

  駅北側の踏切から西へ30秒、早川製麺所の角を右折してすぐ右側。駅出入口があるのが南側なので、駅を出てから1分半ほど歩く。店名から推せるように、製麺所直営の立ちそば店。店内は立ち食いカウンターがメインで、まばらに椅子が置かれている。キャパは10人くらいか。
  さすがは製麺所直営店だけあって、この店は麺が美味かった。歯ごたえが非常に強く、風味もしっかりしている。つゆにはこれといったこだわりは感じられず、あまり深みのないタイプだったが、麺だけのために通う価値充分。これでたぬき250円(ワカメ入り)は嬉しい。変わりメニューに、梅じゃこそば300円、あんかけそば350円がある。価格は、牛丼と中華丼(各380円)を除いて全品50円単位に設定されていて分かりやすい。どうせなら、牛丼と中華丼も400円でよかったんじゃないかと思える。ラーメンなどもあってメニューの種類が多く、何回通っても飽きないラインナップ。この店、生活圏内に欲しい……。


※消費増税分だけ値上げしていましたが、まだまだたいへんありがたい価格設定です。現在、たぬき260円、梅じゃこ320円、あんかけ370円です。ご飯ものは、中華丼は400円に上がっていますが、牛丼は380円で据え置かれています。何を食べても安い店ですね。各種ミニ丼260円の用意もありますが、フル丼が安いので、普通にフルそば+フル丼で注文してもいいと思います。かけそば+かき揚げ丼=580円で、ちょっと高い店だとミニ丼セットにも手が届かないくらいの値段設定です。自己所有物件で、なおかつ製麺所直営だからこそ成り立つ設定ですね。現状ではスーツ姿のサラリーマンの利用が多いようで、そのためか営業時間が短いのがネックです。近くに大学でも誘致されれば、営業時間が伸びそうに思うのですが(2016/3、確認)。

※2022/1、再食。消費10%増税に伴う値上げはなかったようで、現在もたぬき260円という破格の安値で提供しています。今回いただいたのは、かけ+カボチャ天+生卵。これだけ食べて、320円です。値上げラッシュのこのご時世では、かけそばさえ食べられるかどうか怪しいくらいの価格帯で、トッピングを2品も乗せられるのです。この安価設定にはひたすら頭が下がります。どうか、無理はしないでいただきたいです。カボチャ天は、揚げ置き。閉店に近い時間帯の訪問だったこともありトッピングは品薄だったのですが、テイクアウト用にパック詰めされていたものをわざわざ解体してトッピングしてくれました。よくあるスライス1枚で、サイズ感は普通。値段が値段なので、これで充分です。卵は、目視確認はしていませんが、つゆの温度と白身の凝固具合から推してたぶん後乗せです。
  土曜13:45頃の訪問で、先客8(満席+外に空き待ち1人)・後客4。閉店15分前だというのに、よく入っています。客層がわりと若く、学生の憩いの場という雰囲気でした。こういう店は、ぜひ末永く続いてほしいですね。なお、各席にコロナ対策の個別パーティッションが設置されています。また、外観的には、日除けが新調されていました(写真は左:旧、右:現)。よく見ないと違いが分からないレベルですが、店名表記のフォントなどが少し違っています。


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★下丸子駅(東急多摩川線)
「メルシー」  実食日:2005/9

  駅を出て右へ1分、左側。現時点では、東急多摩川線途中駅の駅そばはこの1軒だけだけしか実食していないので、個人的に思い入れが強い。
  端的に言うと、この店は具(たぬき)が−1点、つゆが+1点。たぬきは、(この時たまたま、ということかもしれないが)ちょっと焦がしすぎていて、ゴリゴリッと歯に触ってしまうのがマイナスポイント。つゆは関西テイストで、私好み。ヒガシマルかな。私が食べているとき、他に2人の客がいたのだが、2人ともコロッケうどん(330円)を食べていたので、もしかしたらこれが売りなのかも。たぬきは310円。変わりメニューに、キムチそば350円がある。


※閉店していました。建物は残っていますが、日除け等がすべて撤去されています(2015/12、確認)。

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★武蔵新田駅(東急多摩川線)
「ゆで太郎」  実食日:2015/12

  駅からちょっと遠い。駅を出て左へ1分、環八通りを渡らずに左折して4分。ド派手なショッキングピンクのビルの1階に入店しているので、遠くからでもわかりやすい。線路沿いに行くのが一番早いのだが、説明しづらいので環八コースでガイドさせていただいた。武蔵新田5分、下丸子6分、千鳥町6分。店舗名は「千鳥町店」だが、千鳥町駅からだと池上通りと環八通りを両方渡らなければならないので、行きにくい。信号待ちリスクが皆無な武蔵新田から行くのがベストだろう。店内は広く、テーブル席が計18、椅子付きカウンターが計19ある。それほどガヤガヤしていないので、少し長居ができそうな店だ。
  麺は、見込み茹でのようだ。私は幸運にも待ち時間の短い茹でたてに当たり、ホクホクの歯ごたえを楽しめた。つゆは、「ゆで太郎」スタンダード。近年少し塩辛くなったように思う。たぬきは、粒の小さな揚げ玉。ひと頃「ゆで太郎」でよく見られたスナッキーなタイプではなく、やや油の強いもの。天かすなのかもしれない。ここまでは良かったのだが、かき揚げ丼のかき揚げがいけなかった。揚げ置くのはやむを得ない部分があるだろうが、揚げ置き時間がかなり長いと見え、芯まで冷え切っていた。小エビの香りがあって冷めても食えるタイプのかき揚げではあるのだが、白飯と全然マッチしない。麺単でオーダーしていたら、味4点だっただろうと思われるだけに、残念。たぬき350円(ワカメ入り)。実食したかき揚げ丼セットは、500円。そば湯ポット各席にあり。注ぎ口が目詰まり傾向にあり、「なかなか出ないな」と思っていたら突然ドバッと出るので、熱い飛沫に要注意。タカノツメ受渡口にあり。箸はエコ箸。受渡口にしかないので、取り忘れないように。


※閉店していました。跡地は現在内装リフォーム中ですが、パステルパープルのメルヘンチックな雰囲気になっていて、「ゆで太郎」閉店後に一度別店に変わり、それも閉店して現在のリフォームに至っているのではないかと推察されます(2022/1、確認)。

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「天まる商店」  実食日:2019/8

  駅を出て左へ1分、同じ建物に入居している精肉店と理髪店の間の薄暗い通路を入って10秒、左側。まったくもって目立たない場所にある。情報が寄せられるまで、まったく気づかなかった。店名表記は、「天まる」「天まる商店」「新田横丁 天まる店」が入り乱れている。当サイトでは、合理的に考えて「天まる商店」を採用(「新田横丁」は、この建物内通路のこと?)。ちなみに、武蔵新田駅は上下線で駅舎が別々になっているが、どちらの駅舎からでも、出て左方向になる。間口はそれほど狭くないが奥行きがなく、店内手狭。客席は、椅子付きカウンター8席。このうち2席はレジ脇に無理やり増設したような感じで、椅子がとても小さい。基本は6席と考えた方がよさそうだ。
  麺は、注文後に茹でる生麺。秋田県羽後町産のそば粉を使用している旨の貼り紙があり、期待したのだが、香りはさほど訴求力を持つものではなかった。少し縮れのみられる中細麺で、ちょっと固い。私が個人的に「形状記憶タイプ」と呼んでいるものだ。つゆは、淡めのモヤリ系。見た目にはいい感じの照りがあって甘辛そうなのだが、飲んでみると塩気・甘みとも控えめ。出汁はカツオ中心なのだが、これまた弱め。店主は私のそばを作り終えてから、寸胴に残ったつゆを少しすくって味見をして、出汁を少し足していた。タイミング的に、若干香りが飛び気味だったのかもしれない。たぬきは揚げ置きの天かすで、粒細かめ。わりと固めの揚げなので、つゆに浸かってもゾル化はしないし、ふやけたように見えても一部カリカリ食感が残る。たぬき410円(ワカメ入り)。変わりメニューに、半熟卵天470円、特製天まる600円。特製天まるは組み合わせメニューで、ワカメ・きつね・たぬき・ネギ・半熟卵天・ほうれん草がトッピングされる。麺は、そばorきしめんからの選択で、一般的なうどんは扱いがない。ご飯もの何種類かあり。米はあきたこまち使用の旨表示あり。朝(6:30〜10時)限定のお得なセットメニュー設定あり。夜は居酒屋として営業し、ハッピータイムセット1000円などの設定もある。また、夜の居酒屋タイムには、秋田県の地酒が多数揃っている。麺も米も酒も、秋田もの。店主は秋田にゆかりがある方なのだろうか。ちょっと興味が湧く。
  平日13:30頃の訪問で、先客0・後客5。そんなに波がある店とは考えにくいので、先客0か後客5のどちらかがたまたまだったものと考えられる。どっちが普段の表情なのか、気になる。う〜ん、もう1回行ってみるしかないか。


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★矢口渡駅(東急多摩川線)
「都そば」  実食日:2013/1

  多摩川方面行ホームから駅を出て正面、線路沿いの狭い路地に入ってすぐ右側。路地がたいへん狭く、しかも微妙に角度がついているため、とにかく目立たない店。線路の反対側に出れば、建物の壁面に大きく「そばうどん」と描かれているので目立つのだが。もともと乗降客数があまり多くない駅であることもあり、昼時実食にもかかわらず先客・後客ともゼロだった。よくこれで経営が続くものだと感心する。持ち家なのかな。客席は、厨房を囲むL字型立ち食いカウンターのみ。壁に折りたたみ式のスツールが立てかけてあるので、それを利用して座って食べることもできるのだろう。
  京阪神地区や京成沿線で見かける同名店とは、まったく異なる味覚。麺は、太さが3ミリほどある平茹で麺。茹で麺にしては、粘着性が強い。つゆは、これといって特徴がなく、「昔の立ち食いそば」という印象。各種天は自家製なのか、たぬきは天かすだった。たぬき280円。この客数でこの値段設定。どうしてやっていけるのか不思議でならない。おそらく夫婦であろうおじいちゃんとおばあちゃんは、手が空くと腰を下ろし、テレビを見て談笑し合っている。商売っ気がないというか、半分道楽でやっている店なのかな、という印象。かといって客を無視するわけではなく、退店時の挨拶は「馬鹿」がつくほど丁寧。今のご時世、こういうスローな雰囲気の店は貴重だ。都会の生活に疲れた時に行くと、癒やされるものがあるかもしれない。末永く、店を続けてほしい。変わりメニューは特にないが、月見を「かけ玉子」と表記していたのが面白かった(290円)。箸はエコ箸。


※閉店していました。跡地は、現在住宅新築工事中です(2015/12、確認)。

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「〇美(まるび)」  実食日:2021/3

  駅からちょっと歩く。駅を出て、踏切端を右へ。信号(環八通り)を渡らずに右折して1分半、最初の信号を越えてすぐ。裏手から行くともう少しショートカットできそうだが、説明が面倒なので割愛。今年2月にオープンした新店。建物に対して間口が斜めに設けられた、ちょっと勿体ないように感じる造りの物件に入居している。客席は、厨房を囲む椅子付きカウンター10席のみ。食券制なのだが、券売機の位置があまりよくない。券売機脇の席に先客がいると、食券を買いにくくなる位置関係なのだ。券売機を入って右手に移動できるのならそうした方がいいように思う。というか、間口部分が歩道から少し奥まっているこの物件なら、券売機を外に出すこともできそうな気がする。
  オペレーションをちゃんと見なかったのだが、食べてみた印象としては生麺。というか自家製麺を標榜しているので、まず間違いなく生麺だろう。それも注文後に茹でたのではないかと思えるような食感だったのだが、提供時間は速かった。茹で置きでこの食感が得られているのだとしたら、たいしたものだ。中細で、歯ごたえ強め。つゆは、コクのあるタイプ。出汁はカツオ中心だと思うが、これほどコクが出ているということは、サバか何かもブレンドされているのではないだろうか。麺に続いて、つゆも好印象。それなのに、たぬきが既製の揚げ玉……。自家製の天かすだったら、味5点が付いていたかもしれないと思うと、ちょっと残念だ。たぬき300円。価格は、全体的に安め。かき揚げ天350円か春菊天350円あたりが狙い目だろうか。肉400円も割安感がある。しつこいようだが、たぬきだけ残念。それでも、300円のそばとしては上々の上。これは間違いなく、また食べに来る機会を設けるだろう。
  平日12:00頃の訪問で、先客1・後客1。ピークタイムでこの客数ではちょっと心配になる部分もあるが、環八路駐の客が多そうな立地だから、ピークタイムはわりと分散する傾向にあるのかもしれない。客席には個別パーティッションあり。そのため、席間がやや狭くなっている。満席近くになると窮屈に感じそうなので、個人的にはピークタイムを外して食べに行きたい店だ。


※最初にアップしていた写真では角度的に間口部分が見えていなかったので、写真を貼り替えました。値段等に特段の変化はなさそうです(2022/1、確認)。

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※蒲田駅は、京浜東北線2に掲載。
※五反田駅は、山手線6に掲載。
★大崎広小路駅(東急池上線)
「おかめ」  実食日:2005/10

  駅を出て右、最初の路地(ファミリーマート角)を右へ10秒、右側。あまり目立たないところにある店。駅前が山手通りに面していて人も車も多いので、山手通り沿いに幟の一本でも立てておけばより多くの客が入りそうに思う。だが、それをやらなくても店内は結構賑わっていた。常連さんが多いのかもしれない。
  この店の特徴は、ツルツルした舌触りでほどよいコシのある麺。一部の「富士そば」でこれに似た麺を出す店がある。つゆはやや辛めだが、よく香る。具(たぬき)も含め、全部の要素が平均以上のところでまとまっている印象だ。突出したワンポイントがないため、点数的にはあまり高くなっていないが、近くに住めば常連になりそうな店である。ワカメ入りで、たぬき370円、天420円。ご飯ものやセットメニューも多数揃えている。


※閉店していました。厳密には移転と考えられるのですが、跡地は「おかめ」という店名のままで焼鳥店になっていて、場所を移してリニューアルオープンした店舗が「五反田おかめ」と微妙に店名が異なるため、別店として扱います(2010/11、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2010/11

  駅を出て右へ30秒、山手通り沿い。さほど広くないフロアに、配置を工夫して多くの座席を確保している。
  味覚的には、残念ながら「ゆで太郎」の中では下の方の部類に入ってしまう。都心型細麺の茹で置きなので、せっかくの生麺なのに、生麺の長所が生かされていない。せめて、閑散時間帯くらいは茹でたてを供するようにした方がいいのではないだろうか(実食は日曜の10:30頃で、閑散時間帯)。箸はエコ箸。たぬき290円(ワカメ入り)。サービスは充実している。まず、開店から11時までは、揚げ玉サービス(フリー)。ただ、この時間帯にも「たぬき」というメニューを販売しているのがちょっと気に入らない。260円のかけを注文すればたぬきになるわけで、知らない人は30円を損してしまう(ワカメが入る・入らないの差があるようだが)。また、同じく11時まで限定で「朝ごはん」を3種扱っていて、これが各340円とお値打ち。そば湯ポットは各席に常備。さらに、実食時には創業16周年(半端だ……)記念とのことで、次回来店時有効のクーポン券を配布していた。大盛り・かき揚げ・えび天無料など、100〜150円程度の価値のあるクーポンなので、なかなかお得だ。恒常的なサービスではないため評点には影響させないが、来年も是非配布してほしいという希望を込めて、明記しておく。


※値上げしていました。たぬきというメニューは消滅し、かけ320円に揚げ玉が入るパターンになっています。朝限定は「朝そば2種各330円+朝食セット2種各360円」のパターンになっています。直営型からFC型に変わった、ということですね。看板が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。なお、店舗名は「大崎広小路店」です(2015/6、確認)。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、もり・かけ360円です。320円から一気に360円まで上がったのではなく、間に340円だった時期があると思われます(値−1点。2021/9、確認)。

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「五反田おかめ」  実食日:2011/3

  駅を出て左へ30秒、山手通り沿い。2つ上に記載している「おかめ」が場所を移してリニューアルした店。ちなみに、旧店舗所在地には姉妹店の焼鳥屋「おかめ」がある。事業拡大、と考えていいだろうか。店はガラス張りでお洒落な外観だが、一歩店内に入ると一杯飲み屋のような雑然とした雰囲気になる。厨房に向いた椅子付きカウンターが主体で、出入口付近にテーブル席が増設されている。精算方法は、基本的に後払い。帰りがけに、厨房脇のレジで支払うシステム。
  この店のそばは、いろいろと印象強い点が多かった。麺は冷凍で、香りはあまり強くないものの、歯ごたえは細麺にしてはしっかりしている。つゆは甘め。くどい甘さではないので、全部飲み干せる。ハッキリとした主張があって、私好み。麺の香りの弱さをしっかりとカバーしていると思う。そして、なによりも印象深いのが、天ぷらだ。自家製店揚げ、完全注文後揚げでアツアツ、サクサク。しかも衣が薄いので、素材本来の食感・風味が生きている。タマネギはシャキシャキしているし、カボチャは適度な歯ごたえを残しつつホクホク。小エビの香りも豊かだ。若干ほぐれやすいので、理想論を言えば別盛りで食べるのがベスト。つゆに浸してしまうのが勿体なく感じる。たぬき370円。天(かき揚げ)は450円。丼ものやセットメニューも多数設定しているが、値段的にあまりお得感はない。ただ、天ぷらがこれだけ美味いとなると、天丼(600円)は一度試してみたくなる。


※閉店(「きがる」化)していました。土着の店だっただけに、残念です(2014/2、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2013/6

  店舗名は、「西五反田店」。駅を出て左へ4分、山手通りの向かい。距離的に大崎広小路駅が最寄りとなるのだが、八ツ山通り・桜田通り(国1)・山手通りと大通りを3回渡らなければならないので、五反田駅からの方が行きやすいかもしれない。そもそも、大崎広小路駅には、駅を出てすぐのところにもう1軒「ゆで太郎」がある(2つ上に記載している大崎広小路店)わけで、わざわざこちらまで足を延ばす必要があるのは夜中か日曜くらいなのではないだろうか(西五反田店は年中無休24時間営業)。店内はゆったりした造りで、清潔感がある。フロア中央に立ち食いカウンターが2列デンと鎮座し、端の方にテーブル席が計14席(4人×3、2人×1)ある。
  麺は、注文後茹でだった。平均的な「ゆで太郎」の麺よりもザラザラ感が強く、歯ごたえも強めで美味しい。つゆは「ゆで太郎」スタンダード。とりわけ印象に残らないが、そば湯との相性が良い。たぬき380円(キツネ・ワカメ・カマボコ入り)。天も380円。モーニング時間帯にお得なメニューが登場するのだが、他店舗ではあまり見なくなってしまった「朝カレー丼セット(340円)」が健在だった。これ、CP最高です。あと、期間限定と思われるが、生ビールが190円(通常260円。これでも充分安い)で提供されていた。そば湯ポット各席にあり。タカノツメあり(受渡口のみ)。その他に、七味と一味を両方常備している。ガラス張りの製麺室あり。
  細かいポイントを1つ。フロア中央に2本並んだ立ち食いカウンターのうち片方に、足元に移動可能な踏み台が設置されていた。私は常々、「世の中には、カウンターの高さが合わなくて立ち食いでは食べにくい人が結構いるだろうなぁ。そういう人は、立ち食いは敬遠してしまうだろうなぁ」と思っていた。私自身、無駄に背が高くて不具合を感じる機会が多いので。この問題に対するソリューションが、原始的な方法ではあるが、目に見える形で提示されていた。これは、多くの店が宿命的に抱えているはずの問題点でありながら、実は他店ではわりと蔑ろにされている部分だ。問題点を意識し、改善しようと取り組む姿勢をおおいに評価したい。付加価値を+1点とする。


※看板が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。たぬき消滅、かけ290円に揚げ玉が乗るパターンになっています。変わりメニューに、薬味そば430円(2015/2、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ320円(揚げ玉入り)です(2015/6、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円です(値−1点。2020/10、確認)。

※再値上げしていました。現在、もり・かけ360円です(2021/5、確認)。

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「きがる」  実食日:2014/2

  駅を出て左へ30秒。2つ上に記載している「五反田おかめ」の跡地。2012年いっぱいで「五反田おかめ」が閉店(無期限休業)し、先行きを案じていたら、2013年5月にほぼ居抜きで「きがる」がオープンした。新高円寺の店舗に続く、2号店だ。客席配置は、「五反田おかめ」時代とほとんど変わっていない。テーブル席・椅子付きカウンター・立ち食いカウンターと揃っている。使い勝手がよいのは椅子付きカウンターなので、ここに客が集中する傾向があるようだ。
  麺は、ツルツル食感でわりと硬質の茹で麺。つゆがあまり乗らないが、味覚的には悪くない。つゆは、新高円寺で感じたのと同じ薬品臭があった。どうやら、これが「きがる」のデフォルトらしい。改善希望。各種天は自家製店揚げ。たぬき300円(ワカメ入り)。変わりメニューに、ホルモンそば380円がある。相性を疑問視する声もありそうだが、九州で何度か食べたことがあり、特に違和感はなかったし、関東のつゆにも合うと思う。タイミングによってサービスがいろいろある(新高円寺とは内容が微妙に異なるようだ)ので、メニュー選択は慎重に。火曜は終日、天ぷら・フライ系のメニューが大盛り無料になる。木曜は終日、麺類全品にいなり寿司1個サービス。金曜は終日、カレーライス全品(各種ある)大盛り無料。土日祝は終日、麺類大盛り無料。これに加えて、朝夕限定の朝そば・夕そば、朝定食、夕定食の扱いがある。また、新高円寺では時間帯限定だった2種盛りそば(300円)が、こちらでは終日の扱いとなっている。となれば、もちろん実食は2種盛りだ。お店おまかせで2種類の天ぷらがトッピングされるこのメニュー、私にはかき揚げ+ちくわ天という店頭の写真どおりの内容で提供された。これで300円は破格だ。というか、これを終日300円で提供してしまって、ちくわ天350円やかき揚げ350円をオーダーする人はいるのだろうかと、ちょっと心配になる。箸はエコ箸。


※閉店していました。短命でした。「ゆで太郎」強し、といったところでしょうか。跡地は、厨房設備等を残したまま「貸店舗」になっています(2015/2、確認)。

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「しぶそば」  実食日:2015/7

  駅を出て左へ30秒。上記「きがる」の跡地。「五反田おかめ」の時代から、短いスパンで変わってはいるが、代々駅そばが入っている場所だ。店の造りは「きがる」時代と変わっていないが、客席配置は若干変わり、すべて椅子付きカウンターになっている。フロア形状の都合上やむを得ないのかもしれないが、食べている時に背後からの従業員の視線が若干気になる造りだ。私が気になるくらいなので、女性が2回3回とリピートしてくれるか、少々心配になる。
  麺は、生麺の茹でたてだった。少々粘着があったが、まぁ誤差の範囲内だろう。ただ、どうもつゆは他店舗とは別物だ。ベースは同じだと思うが、若干酸味系の刺激があった。これは、他の「しぶそば」では感じたことがないものだ。たぬき390円。朝11時まで限定のメニューが2種あり、これがなかなか魅力的。特に、やや軽め(3/4量とのこと)の朝そば200円がいい。他チェーンの朝限定はどちらかというと重めのものが多いので、この軽めメニューは需要があると思う。さらに、朝限定トッピング各種50円があるのも良い。卵・たぬき(ハーフ)・きつね(ハーフ)は普通だが、かき揚げ(ハーフ)50円は魅力的。「しぶそば」のかき揚げはデフォルトでかなり大きいので、ハーフでも平均的な店の1個分くらいある。というか、これはレギュラー化してもいいような気がする。箸はエコ箸。そば湯は申出制で提供。


※閉店(「天かめ」化)していました(2016/10、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2015/11



  駅を出て左へ1分、最初の信号(大崎広小路交差点)を左折して2分半、長い歩道橋で大通りを2本まとめて渡ったところにあるTOCビルの地下1階。駅から徒歩5分というギリギリ圏内で、もっと駅に近い場所に大崎広小路店や西五反田店があるのだが、ビル前に喫煙所があるので食後に一服したい場合にはここまで足を伸ばす手もある。店舗名は「五反田TOC店」。かつては「江戸蕎麦いおり」として営業(実質「ゆで太郎」だったと思われる)していたが、名実ともに「ゆで太郎」になって店舗名も変更されていた。席数は多く、テーブル席と椅子付きカウンター、立ち食いカウンターを合わせて40人くらい収容可能。
  調理に3分ほどかかったが、麺は茹で置きと思われ、歯ごたえが弱めだった。茹でたてだとしたら、だいぶ茹でオーバーでオペレーションに問題あり。つゆは「ゆで太郎」スタンダードでこれといった特徴はない。調理に時間がかかったのはかき揚げを注文後に揚げていたためだろう(実食はかき揚げそば)。ややオーバー気味に揚げてあり、そばに乗せてもすぐには崩れない。サクサク感と香ばしさが強調されていて美味しかった。具材(特にタマネギ)を大きめにカットしていて、切り方が他店舗とは違っているように感じた。少なくとも西五反田2丁目店とは切り方が違う。たぬきなしで、かけ320円に揚げ玉入り。かき揚げは420円。朝そば330円と朝食(2種各360円)の設定あり。一部店舗でのみ扱っている「お土産そば」(麺+つゆのテイクアウト)580円あり。そば湯ポット各席にあり。受渡口にタカノツメあり。箸はエコ箸。

※改装ではありませんが、店頭の掲示物が増えてだいぶ賑やかな印象になっていたので、写真を貼っておきます(左から2枚目)。消費10%増税に伴い値上げをしていて、現在はかけ340円、かきあげ440円、朝そば360円、朝定380円になっています(値−1点。2020/12、確認)。

※新業態店舗の「もつ次郎」を併設した店舗にリニューアルされていました(写真は右端が最新)。客席は共用ですが、券売機は別々になっています。消費10%増税後2度目となる値上げを敢行し、現在はもり・かけ360円、かきあげ460円、朝そば2種各370円、朝セット3種各390円になっています。ちなみに「もつ次郎」のメニューは、もつ煮定食680円、もつ炒め定食680円などで、割安感はあまりありません。もつ煮やもつ炒めの単品(440円)もあり、アルコールも各種揃っているので、ちょい飲みでの利用の方が満足度高そうです(2021/5、確認)。

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「天かめ」  実食日:2016/10

  駅を出て左へ30秒、上記「しぶそば」の跡地。この場所は短いサイクルで店が変わっているのだが、「五反田おかめ」→「きがる」→「しぶそば」→「天かめ」と、立ちそばリレー状態になっている。「しぶそば」が閉店してさすがに途絶えるかと思っていたところに、「天かめ」が入って防衛に成功した。今度こそ、なんとか軌道に乗ってほしいところだ。店舗名は、「五反田店」。ネット上では、大手グルメサイトをはじめ「大崎広小路店」の記載が目立つのだけれど、食券に「五反田」と印字されている。現地表示優先の原則に則って、当サイトではひとまず「五反田店」と見なすことにする。基本的な造りは「しぶそば」時代と変わっていないが、奥の方の椅子が撤去され、部分的に立ち食いカウンターになった。椅子付きカウンター8席に、立ち食いカウンター5人分くらい。
  麺は、見込み茹でだっただろうか。途中で邪魔が入った(後述)ので、よく分からなかった。「天かめ」の麺はちょっとザラザラしている印象があったのだけれど、今回はわりと喉ごしの良い仕上がりだった。つゆは、例によって粉末っぽいカツオ出汁がよく利いている。麺を食べている時によく香るのは良いのだけれど、以前にも増して粉末っぽさが強くなっているような気がする。魚粉の沈殿・浮遊がはっきり視認できるレベルだった。意図的なものなのか、たまたまの誤差なのか、出汁を濾すときの布巾の目が粗いのか。これはこれで悪くはないと思うけれど、あまり度が過ぎると噎せ返りそうになるので、ほどほどにお願いしたい。たぬき290円。普段「天かめ」ではお得なワンコインセットメニューばかり食べているのだが、今回はその腹がなかったので、きんぴら天350円を試してみた。トッピングされるのは、ささがきゴボウと千切りニンジンのかき揚げだ。金型を使って店揚げしているであろう、高さが5pほどあるものだった。やや揚げムラがあったものの、少し焦がし気味の部分の香ばしさがゴボウの土臭さとよくマッチしていて美味しかった。メニューは、単品トッピング「とろろ」がないということを除いて、直近で食べた両国店と完全一致。箸はエコ箸。
  麺のオペレーション種別を分からなくした犯人は、警察。私の注文を受けた後に警官がどかどかと入り込んできて、店頭の置き看板を移動するように注意していた。店員さんが私のきんぴら天そばを作っている途中で警官と一緒に外に出てあーだこーだという展開になったので、調理手順が分からなくなってしまったというわけ。警官が言うには、「点字ブロックに近すぎる」とのこと。写真は移動前のものだが、点字ブロックから30pくらい離れているように見える。ほぅ、この距離感だとダメなのか。将来的に飲食店をやる可能性がある身としては、ちょっと勉強になった。


※閉店していました。跡地は、豚丼専門店になりました。「五反田おかめ」→「きがる」→「しぶそば」→「天かめ」と変わりながらも立ちそばが守り続けてきたこの地が、遂に陥落。寂しい限りです。これだけいろいろな業者がやってみてダメだったのですから、立ちそばには向かない場所だったということなのでしょう(2017/11、確認)。

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★荏原中延駅(東急池上線)
「吉野家」  実食日:2011/10

  駅を出て右すぐ。テーブル席とカウンター席がある店舗で、システムは券売機で食券購入→番号札を渡される→番号で呼ばれ、商品と番号札を交換。青看板の「吉野家」では、このシステムが主流のようだ。
  「吉野家」のそばは、とにかく麺の茹で加減が命。ジャストな茹で加減で提供されれば、かなりレベルの高い一杯になる。しかし、茹で加減を間違えると、大幅に印象が落ちる。十割そばを使用していて茹で時間が短いだけに、従業員の技量・教育徹底がカギになる。この店舗では、少なくとも実食時にはほぼパーフェクトな茹で加減だった。歯ごたえ・香りともに上々。乱切り麺特有の、強弱のある食感を存分に楽しむことができた。つゆは甘め。かけ330円。天(かき揚げ)430円など。天かすフリーとそば湯ポットのサービスあり。また、荏原中延店でのみ有効のクーポン券を配布していた。50円引き券×5枚綴りで、有効期限設定あり。箸はエコ箸。


※閉店していました。跡地は、「らあめん花月」です(2015/2、確認)。

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★洗足池駅(東急池上線)
「より道」  実食日:2005/5

  駅を出て左すぐ。隣の大きなラーメン屋に負けないよう、精一杯宣伝文句を並べているが、客の数はそれほど多くなさそうな店だった。ま、駅利用者自体あまり多くなさそうだから。写真を見てのとおり間口が狭く、客席はカウンター一本のみで椅子席なし。それでも尻が壁に当たるほどの狭さだ。奥行きはそれなりにあるのだが。
  味の方は、麺は柔らかめ、つゆは味も香りも薄め、天はふわふわ系。変わりメニューに、エビカツそば350円、スペシャルそば(牛丼の具+ワカメ)450円がある。たぬきなし、
天330円。

※値上げ(天330→370円。値−1点)していました。マイナーな駅で店が続いているだけでも感心ものですが(2008/11、確認)。

※閉店していました。跡地は立ち飲み屋です(2010/10、確認)。

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★池上駅(東急池上線)
「しぶそば」  実食日:2021/4

  ふらっと訪問したら、狭いところに無理やり大きな駅ビル「エトモ池上」を詰め込んだような駅舎に建て替わっていた。そして、何の気なくビル内に入ってみると、2階で「しぶそば」がオープンしていた。正直、池上線内の単独駅構内に駅そばができるとは、まったく考えていなかった。だから、嬉しさひとしお。場所は、改札の外、南口階段の上がり框のところ。オープンは、今年3月。「しぶそば」で主流になりつつある、タブレット型の券売機。客席は、椅子付きカウンター16席と、立ち食いカウンターが5人分くらい。オープンから1カ月近く経ってからの訪問(訪問日は4/25)だったのだが、店内にはまだ開店祝いの胡蝶蘭が置いてあった。
  麺は、注文後に茹でていた。いつもそうなのか、わりと混雑していて茹でが追いつかなくなっていたからなのか。茹で具合に特段問題はなく、食感・風味ともまずまず。つゆは、香りよりも旨味重視のタイプ。さほど大きな特徴があるわけではないけれど、まとまりがあって悪くはない。たぬきは、サラサラ系の天かす。油が軽くて味覚的には悪くないが、ややゾル化気味。少々量が多めということもあり、つゆがだいぶ吸われてしまった。このたぬきだったら、量的に半分でいいと思う。たぬき400円(ワカメ入り)。今回は初食ということでたぬきの実食だったが、次回訪問時にはぜひ食べたいメニューがある。それは、店舗限定の花巻480円。やや割高感はあるけれど、私は「店舗限定」の4文字にとにかく弱い。そばではないが、「村田商店のあんみつ」400円というスイーツ系の店舗限定メニューもある。久しく店舗限定が出ていなかった「しぶそば」。これがヒットしたら、他店舗にも波及するだろうか。そのあたりも含め、今後に期待したい。箸はエコ箸。
  日曜15:45頃の訪問で、先客3・後客6。中途半端な時間帯にしては、よく入っていた。客層も幅広い。しっかり根付いてくれるといいな。なお、椅子付きカウンターのうち半分だけ、個別パーティッションが設置されている。もう半分に設置しないのは、グループ客への配慮だろうか。駅周辺は、どちらかというとオフィス街ではなく住宅地だから、家族連れなどの割合が高めになると思う。本当は、テーブル席を入れたかったところなのではないだろうか。


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★上町駅(東急世田谷線)
「キッチンオリジン」  実食日:2017/11

  この駅は上下線のホームが千鳥配置で出入口も別々になっているため、行き方の説明がちょっと面倒。三軒茶屋方面行き側に立派な駅舎がある(下高井戸方面行き側には、駅舎と呼べるような建物はない)ので、こちらを基準に説明を。駅を出て右へ2分(踏切渡って、世田谷通りを突っ切る)、T字路突き当りの右側角地。店舗名は「上町店」。駅を出た時点では見えない、あまり多客にはなりそうにない場所にある。そもそも乗降客数がそれほど多い駅でもないし、この場所でイートインを導入してどれほど需要があるのだろうかと、ちょっと心配になる。イートインスペースは、椅子付きカウンター6席のみ。まぁ、このくらいで充分だろう。有人レジで口頭注文、引換券は使わずに配膳してくれるシステム。下げ膳はセルフ(レジへ返却)。冷水器あり。
  麺は、例によって乱切りタイプで、おそらく冷凍麺。まぁ、悪くはない。つゆは、例によってのっぺりと平たい味わいなのだが、今回はかなり濃く作られていた。しかも、量が多い! 完飲をポリシーとする私を挑発するかのようなつゆだ。これは、明らかに希釈率を間違えている。これだけ差が出るということは、1食分ずつ個包装された濃縮つゆではなく、ペットボトルなのか一斗缶なのか、ロットの大きな濃縮つゆを使っているということになろう。薬品臭は、あるにはあるがそれほど強くはなかった。これだけ濃く、しかも量が多かったのに薬品臭はむしろ軽めだったということは、この臭気の原因はつゆ自体に起因するものではないのではないか、という仮説が成り立つ。かけ290円、ちくわ天350円、かき揚げ430円。今回は、「かけそば+おにぎり2個(すじこ・さばの塩焼き)」という組み合わせでいただいた。サイドメニューがよりどりみどりなのが、「キッチンオリジン」の素晴らしいところだ。かけそばは、例によって揚げ玉・ワカメ入り。唐辛子は、商品と一緒に瓶ごと提供。割箸(爪楊枝入りの個包装)とレンゲも一緒に持ってきてくれる。おにぎりは、すじこは普通。さばの塩焼きは、劇的に美味かった。結構大きな切り身がゴロンと入っていて、食べごたえがある。これは良心的だ。あまり店頭に並んでいるのを見かけないのだけれど、置いてあった時には買っておくのが吉。値段は、どちらも150円。
  平日15:30頃の訪問で、イートイン客は先2・後1。意外とと言っては失礼だが、結構需要があるようだ。コンセントを使える(許容されている)ということもあってか、皆さんスマホいじりで長居傾向。喫茶感覚で利用できる。味はともかくだけれど、従来の立ちそばにはなかった付加価値を生み出している部分があるので、これはこれで注目に値するチェーンだと思う。


※そばの扱いを終了していました。当サイトでは、閉店として扱います(2021/2、確認)。

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★下高井戸駅(東急世田谷線、京王本線)

「二葉」  実食日:2001/3

  改札を出て左手、駅舎内のショッピングモールの中にある店。比較的モダンな外観で、不慣れな者でも気軽に入れそうな店である。ここのセールスポイントは、曜日によってかなりお得なサービスを用意しているということだろう。月・木曜は卵、火曜はきつね60円引き、金曜はたぬき60円引きである。土日はともかく、なぜ水曜にサービスがないのか不思議ではあるが、たぬきを常食している私が金曜に訪れていることは言うまでもない。たぬき320円。


※ 閉店していました(2004/2、確認)。

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「笠置そば」  実食日:2004/2

  南口を出て日大通りを30秒、左側。「笠置」らしい、粗末な構えの店である。このチェーンは比較的レベルが高く私好みなのだが、残念ながらこの店に関しては今一歩だった。麺はツルツルして喉ごしが気持ちいいのだが、つゆが×。やたら透明度が高く、「もしかしたら味が薄いのかな」と思って飲んでみるとやはり味が薄い。実食は昼前だったから、「売れすぎて足りなくなってお湯で割った」というわけでもないだろうに。たぬき300円。ちなみに、天玉ときつねが400円で同額。これは珍しい値段構成だ。

※閉店していました(2006/3、確認)。

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