東京・私鉄8
(その他(都電含む))

現在、35軒掲載(うち18軒は、閉店確認済)
★TX浅草駅(つくばエクスプレス)  ※地下鉄等の浅草駅は別途掲載(地下鉄1
「イシヤマ」  実食日:2005/8

  つくばエクスプレス(TX線)の浅草駅は、他路線の同駅から遠く離れており、もはや「乗換駅」とは言いがたい状況になっているため、別駅「TX浅草駅」として扱う。駅は国際通りの地下にあるので、六区地区にある店はすべて「TX浅草」が最寄りとなるのでご注意を。TXが開通するまでは、六区地区は「駅から遠い」という理由で失格扱いにしていたのだが、TX開通によって六区の各店を拾えることとなった。めでたいことである。
  さて、浅草新劇場前、ウインズ浅草の隣にある「イシヤマ」は、昭和中期の面影をそのままに残している昔ながらの立ち食いそば。雰囲気はすごくいいのだが、残念ながら味は麺・つゆ・具のすべてが今一歩。暖簾に「味の立喰そば」と書いてあるわりに、麺はツルツルしていてあまり味がなく、つゆにはちょっと舌を刺すような刺激があり、具(たぬき)にはところどころにダマ(粉の塊)が見受けられた。しかし、このテの店は下町浅草を象徴する存在でもあり、チェーン店に取って代わられるようなことはあってはならないと思う。応援してます。たぬき310円。


※閉店していました。跡地は、コインパーキングになっています。久々に六区を偵察に訪れましたが、ウインズ浅草周辺は目を覆うばかりの惨状です(2015/11、確認)。

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「小文」  実食日:2005/11

  ウインズ浅草の南側出入口向かいにある。駅からだと、A1出口を出て右、公衆トイレの角を右に入ればウインズ浅草南側出入口前に出られる。写真だと、暖簾が出ていなくて分かりにくそうに思うかもしれないが、店名の入った看板が上に出ている(写真には写っていません)ので、割と分かりやすいと思う。
  こういう立地だから、競馬開催日にはすごく混雑する。私が行ったのは土曜日で、ちょうどJCダート(GT)の日だったため、店内は結構広いのに、食べる場所を確保するのが大変なくらいの人気だった。店内にテレビがあり、グリーンチャンネルを放映していたのも「いかにも!」という感じである。味覚的には、麺がちょっと柔らかすぎるのが残念なところ。特に表記されていないが、常連さんは「麺固め(または柔らかめ)」といった注文もしている。つゆはあっさりタイプ。ご飯ものも豊富で、中でも「まぐろ丼」(500円)がこの店一番の人気メニューになっているように感じた。隣の人がこれを食べていたのだが、ボリュームがあって、吸い物がついて、なかなか美味そうだった。たぬきは、ワカメが少々入って300円。


※閉店していました。跡地は、「清水屋」という定食屋です(2015/11、確認)。

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「一八」  実食日:2007/1

  A1出口を出て右、五叉路に出たら、六区通りと浅草寺参道の間の狭〜い路地に入り、すぐ左側。極めて目立たない場所にあるが、赤い看板が表通りからでも見える。観光客とウインズに入り浸る酔っぱらいが混在する六区地区だが、表通りに大きくて清潔感のある「山田うどん」ができてしまった(未食)今、観光客は路地裏のこの店には寄りつかなくなっているような感じがする。したがって、女性が一人で入るにはちょっと勇気が必要な雰囲気である。路地裏とはいえ、ほぼ露出店だし。
  この店のそばは、「ディスイズ立ち食いそば!」という感じ。麺は「普通」としか形容できないような茹で麺で、つゆは辛め。天は自家製でカリッと揚がっていて美味しかった。かけ280円、月見330円、天350円。たぬきも350円だが、天かすはカウンター上に出ていて入れ放題なので、わざわざこのメニューを頼む人がいるのかどうか。たぬきを常食している私としては、虐げられたような気分になる。きつねが400円と高い設定になっているのも、ちょっと気がかり。というか、天が特別安いという印象だ。


※2016/11、再食。値上げしていました。現在、かけ310円、たまご370円、たぬき380円、天400円です。たぬきとは別に、あげ玉360円というメニューがあります。あげ玉は市販のもの、たぬきは天かす、なのでしょうか(未確認)。このメニューラインナップになったからには、当然ながら天かすフリーのサービスはなくなっています。
  実食は、天玉460円。天は揚げ置きで、薄っぺらい大判。具材はほとんどタマネギで、ニンジン少々。つゆにほぐれやすいタイプですが、丼に縁にもたせかけるように乗せてくれるので、つゆに浸からない部分はパリッとした食感を楽しめます(「サクッ」という感じではない)。麺は袋入りの茹で麺。コシなく、切れやすいです。つゆは昆布出汁中心で、やや辛め。ビリッと舌を刺すような刺激があったのが少し気になりました。
  昼なお暗い路地裏で、お婆ちゃんひとりでよく頑張っていると思います。浅草六区界隈は近年立ちそばの閉店が相次いでいるので、この店にはこれからも頑張ってほしいです。少々値上げをしたとしても、私は応援していきます(値−1点、サ−1点、付+1点)。


※2021/4、再食。その前に、消費10%増税を経てやや大きく値上げしていました。現在、かけ340円、たまご400円、たぬき420円、天450円、天ぷらたまご付き500円です。また、暖簾が変わったような気がする(初食時の写真原本データ誤消去のため、はっきりとは確認できない)ので、一応写真を貼っておきます(左:旧、右:現)。
  今回は、じゃこ天450円を食べてみました。このメニュー、前からあったかなぁ……? ちょっと記憶にありません。今は短冊にしっかり記載があるのだけれど、初食時にこの短冊が出ていればメモを残したはずだと思うんですよねぇ。それがないということは……というわけで。じゃこ天は、小判型のものを1枚まるごと湯煎して温めて、天かすとともにトッピングします。見た目にはとても美味そうだったのですが、湯煎時に旨みが出てしまったのか、風味弱めでした。小骨のジャリジャリ感も軽めで食感が上品だから、そもそも都会向け仕様なのかなという気もします。なお、メニュー短冊から「あげ玉」は消滅しており、天かすを用いる「たぬき」で一本化されています。その天かすは、やや固めの揚げでした。
  日曜15:30頃の訪問で、先客0・後客0。ただし、私が食べている途中で、隣人が空いた丼を持ってやって来ました。イートイン仕様をテイクアウトで食べていた模様。こういう近所付き合いもあって、なんとか続いているんでしょうね。こういう店だから、当然、個別パーティッションやビニールカーテンはありません。消毒液が置いてあったのが、むしろ意外に感じました。


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「山田うどん」  実食日:2007/9

  ウインズ浅草南、2つ上に記載している「小文」の並びにある。まだ新しい店で、ピカピカに綺麗。所沢に本社があるチェーンで、郊外にドライブイン型の店舗を多く出しているのだが、たまに思い出したように都市型の店舗も出している。当サイトでは、このチェーンに関してはどちらのタイプであっても駅から徒歩圏内であればOKと判断する。配膳付きの後精算式だが、「早く安くそばを食べられる」という条件を満たしているので。
  麺は柔らかめ、つゆは辛め。天は超特大で、丼の口径に近いサイズ。しかもカラッと揚がっていて、イカ(タコか?)が入っていて、美味しい。きつねと天が同額(420円)なら、断然天がオススメ。ワカメとカマボコ(案山子のマーク入り)が入り、彩りも鮮やか。たぬきは300円だが、これは「かけ」の代用としてのメニュー。そばうどんの他、ご飯ものや一品料理など、メニューは多岐に渡る。


※閉店していました。跡地は、「浅草二丁目酒場」という大衆居酒屋になっています(2015/11、確認)。

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「せんねんそば」  実食日:2012/4

  改札を出て右、区立駐輪場を経てA出口を出て正面。ROXの南と言えば分りやすいだろうか。店舗名は「浅草国際通り店」。椅子付きカウンターとテーブル席があり、計25席ほど。
  味覚的には「せんねん」スタンダードで、これといった特徴はない。茹でたてに当たったのだろうか、麺の歯ごたえは比較的良かった。つゆは、不味くはないがあまり深みがないタイプ。たぬき300円。朝のお得なセットが健在であるほか、時間に関係なく毎日何か一品が値引きになるサービスあり。この日は、とりかつ&コロッケ丼セットが450円(通常580円)で提供されていた。内容から考えて、かなりコストパフォーマンスが良い。「せんねん」で食べるなら、「値引き対象」を狙うのがいいと思う。細かい点を突くとすれば、ランチタイムを除いて喫煙できる店なので、運が悪いと店内中がタバコ臭いという可能性がある。実際、この日は煙がすごかった。酒類を扱う店だから、居酒屋感覚で長居する客が多いのかもしれないが、せめて分煙(席を分ける) にして、換気扇を回すくらいのことはできないものなのか、と感じる。愛煙家がそう感じるくらいなのだから、何をかいわんや。この点に関して、「衛生」を2点引かせていただいた。


※閉店(「秋田比内地鶏」化)していました(2015/4、確認)。

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「本陣」  実食日:2013/3

  A1出口を出て直進1分半、西浅草三丁目交差点を渡らずに右折して1分。言問通り沿い、ひさご通りの入口角。鶯谷駅の同名店と同じ業者が運営する、「立ち食い革命」を謳う店だ。客席は、椅子付きカウンター8席と、立ち食いカウンターが10人分くらい。
  麺は、注文後に茹でる二八の生麺。香りはあまり感じないのだが、食感は素晴らしい。店内に電動式の石臼があり、製粉の段階から店内で行っている。「嵯峨谷」や「万葉そば」と同じ趣向だ。十割ではなく二八に仕立てているから、「万葉そば」の方が近いか。ただ、食感は「万葉そば」よりももっと滑らかで、喉ごしが良い。思いのほか切れにくく、しっかりとつないである麺だ。つゆは、結構辛い。塩気が強く、つゆ完飲派の私としては、食後に腎臓が心配になる。甘みもあるので、「とにかく濃い」という印象。もう少しあっさりしててもいいのかなという気はする。たぬきは、青のりたっぷりタイプ。たぬき350円(ワカメ入り)。変わりメニューがたくさんある。温そば系では、きのこの山そば480円(お菓子が乗るわけではない。念のため)、鳥ささみの炙りそば500円、磯のりあおさそば490円、青ねぎそば480円など。つけそば系では、名物豚そば580円、ガッツリ肉もりそば680円などがあり、この2種類に限り中盛り(100g増し)&大盛り(200g増し)の無料サービスがある。ご飯ものやセットメニューも結構魅力的で、焼アジのほぐし身丼セット500円は、一度試してみたい価格帯。ちょっと高いものとしては、サーモンの漬け丼セット750円、ふぐ天丼セット950円(1日10食限定)などがある。箸はエコ箸。唐辛子は七味・一味両方あり。そば湯ポットあり。店内にはテレビがあり、競馬開催日には中継放送される。ウインズ近くの店ならではのサービスだ。


※値上げしていました。現在、たぬき380円です。特殊メニューはだいぶ入れ替わっていて、上記のものはすべて終了しています。代わって、牛筋青唐つけそば790円、チキンポン酢丼セット690円などが登場しています。そば単品の特殊メニューは、つけそば系ばかりになっています。この変化を見ると、世相がよく分かります(値−1点、付−1点。2015/11、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき440円、牛筋青唐つけそば820円です。比較的お得感があるのは、肉そば550円でしょうか。また、各種セットメニューが割安な設定になっています。ミニ丼セットよりフル丼セットの方がお得に感じます(2020/2、確認)。

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「秋田比内地鶏や」  実食日:2015/4

  A出口を出て正面、ROXの南側。上記「せんねんそば」の跡地で、店舗内・外装とも「せんねんそば」時代のものがかなり再利用されている。比内地鶏を使った親子丼がメインの店なのだが、廉価なそば・うどんを扱っているので対象に含めることにする。店内の券売機で食券を買い、店員さんに渡して席で待っていると配膳してくれるシステム。席は、4人掛けテーブル×4と、10席以上ある大きなテーブル(これは、当サイト上では椅子付きカウンターのカテゴリになる)が1つ。計30席近くあるのだが、昼前の実食で先客ゼロ、後客1。大丈夫だろうか。店の外観的にはB級を思わせるのだが、親子丼は決して安いものではなく、廉価なそばがあまりアピールされていない。いまひとつ方向性が分かりにくい店だ。
  麺は、平打ちの生麺。少々モゴモゴした食感で、啜り込んだ時にちょっと饐えた臭いがある。つゆは雑味がなく、甘さ・辛さのバランスも良く、美味い。お吸い物のような上品さがある。たぬき480円、きつね530円、天780円といずれも対象外価格だが、かけ350円(小松菜入り)を以て掲載対象に含める。なぜ種物がこんなに跳ね上がるのか、ちょっと不思議だが。ちなみに、比内地鶏の親子丼は単品で980円。そばとのセットだと1280円になる。天丼780円、カツ丼580円、カレーライス480円と、どのメニューを中心に見るかによって飲食店としてのカテゴリわけが変わってくるメニュー構成だ。幅広い客層をターゲットにしようと考えたのかなと受け取れるが、結果的に店の立ち位置が曖昧になって客層の幅が狭まっているような気がする。
  ちなみに、実食は比内地鶏親子丼セット。親子丼は、ちょっと味付けがどぎつい感じ。つゆだくだくだくだくで、ほとんどおじやを食べているような感覚だった。もっと「鶏肉」を食べさせるような味付けにした方がいいと思う。箸はエコ箸。なお、「秋田比内地鶏や」は秋田に本店があり、秋葉原(末広町駅最寄り)にも店舗があるようだが、メニューは大幅に異なる。


※閉店していました。跡地は、横浜家系ラーメンの「武骨屋」です(2016/8、確認)。

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「ささごや」  実食日:2016/8

  浅草寺西参道口にある。東京メトロ・都営地下鉄・東武の浅草駅からだとちょっと圏外臭いが、TXのA出口が徒歩圏内(3分半)。出て後方へ30秒、最初の路地を左折して2分、花やしき浅草門前の五差路を右折して1分、右側。浅草寺西参道お祭り商店街の入口角。店名は、「ささごや」表記と「峠」表記が入り乱れている。「ささごや峠」表記もある。正式店名はともかく、当サイトでは間口上部の木製看板に書かれている文字列を店名と捉えることにする。とても小さな店で、客席は椅子付きカウンター7席のみ。付近には観光客がたくさん歩いているが、この店に入るのは地元と思しき人々ばかり。観光客的には入りづらい雰囲気なのだろうか。
  麺は、コシがなく柔らかいのにエッジがしっかり立っている不思議なもの。麺種未確認で、食感的には乾麺を思わせるのだが、ファイナルアンサーとしては生麺茹で置きだと予想しておく。つゆは、かなり塩気が強い。醤油の香り&コクとカツオ系の出汁がしっかり利いていて、特に夏場に美味しいと感じるもの。あるいは、夏仕様なのだろうか(夏と冬でつゆを変えている店も結構ある)。たぬきは天かすで、サクサク食感がしっかりと残っていた。つゆとの相性がとてもよく、1+1が3になるパターンだった。各種天は自家製店揚げなのだろう。たぬき400円。値段はやや高めだが、観光立地を考慮したうえでこの内容なら、充分リピートする価値があると思う。ネギ・梅干しフリー。


※閉店していました。間口上部の花札型看板や柱に取り付けられた高看板はそのまま残っていますが、中身はメロンパンで有名な「花月堂」になっています(2018/12、確認)。

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「ねぎどん」  実食日:2018/12

  A出口を出て、すぐの信号で国際通りを渡り、右へひたすら歩く。言問通りを渡った先、最初の信号を左折し、すぐの路地を右に入って30秒、左側角地。文字にするとかなり複雑になってしまうが、国際通りの西側歩道を、左を見ながら北上していけば簡単に見つかるだろう。駅からちょっと遠く、実測値で6分かかった。というか、私は入谷駅が最寄りになると思っていて、「味里」が閉店したことで入谷駅が「他に対象となる店がない駅」になったかなと考えて、満を持して訪問。ところが、実測してみたらTX浅草の方がだいぶ近かった。TX浅草はほかにも対象となる店があり、特例適用要件を満たしていないのだが、まぁ「味覚などにおいて特記事項のある店」の方で特例を適用してしまおう。かなりの有名店で、各種メディア等からインタビューを受ける際にこの店について聞かれ、「まだ食べていない」と答えるのが嫌になったという事情もある。厨房を囲むL字型椅子付きカウンターが基本で、プラス、壁際に椅子付きカウンターを3席増設。計13席の店。
  麺は、注文後茹での生麺。微妙に太さが揃っておらず、断面長方形。手打ちであることがひと目で分かる麺だ。とても硬質な、ホグッとした歯ごたえがあり、しかも麺の太さが揃っていないことで噛み心地にもメリハリがある。そばの香りもしっかり感じられ、とても美味しい。なるほど、これは名店だ。つゆは、カツオ出汁が中心。辛めで、最初のひと口でガツンと満足させるタイプだ。余韻は、店を出た後に喉の奥からこみ上げてくるようなものではないのだが、じんわりとした香りが長く口腔内に留まる。たぬきは、揚げ置きの天かす。小エビ・ゲソの香りあり。サクサク感はなかったが、油が軽く、まずまず良質の部類。値段はちょっと高く、たぬきそばで470円する。かけ420円、かき揚550円。名物のねぎ肉は、650円とさらに高値。麺にもつゆにもこだわりがあることが分かる店だから、少々高いのは気にならないのだが、少しでも安く提供しようという姿勢は見えた方がいいと思う。もっともそれを感じたのは、割箸。天削の、高いものを使っている。この店は高級感が売りというわけではないと思うので、丁六とまでは言わないけれど、小判か元禄でいいのではないかと思うのだ。割箸をランクダウンさせたところで10円も下がらないけれど、気持ちの問題。天削の箸が似合うのは、嵯峨谷チルドレンとかムーディー小諸とか、高級志向や雰囲気をアピールしたい店だと思う(実際には。嵯峨谷チルドレンもムーディー小諸も天削の割り箸は使用していない)。この一点だけが、食後にモヤモヤとしたわだかまりとして残った。
  平日14:00頃の訪問で、先客1・後客1。いつ行っても混んでいると聞いていたので、やや拍子抜け。昼時さえ外せば、落ち着いて食べられるのかもしれない。


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★青井駅(つくばエクスプレス)
「キッチンアオイ」  実食日:2016/1

  A1出口を出て左(環七方面)へ30秒。つくばエクスプレスだから新しい駅なのだが、年輪を感じる店。駅ができる前からここで営業していたのだろう。基本的には、テイクアウトの弁当店。「そばうどん」の幟が立っていなければ、気づかなかったかもしれない。弁当カウンターの脇っちょにイートインスペースへの出入口があり、そば・うどんのほか丼もの・定食・一品料理から酒類まで手広くいただける。もちろん、弁当を買ってここで食べるのもOK。しかし、圧倒的にテイクアウト客の方が多い(この時は、テイクアウト客は10人ほどいたが、食べていく人は先・後ともゼロ)ようだ。中途半端な時間帯(16:00頃)だったからかもしれないが、弁当よりも「塩パン」が飛ぶように売れていた。手広くいろいろなことをやっている店だ。客席はテーブル席ばかりで、計12席。配膳付きで、後払い。客席からは、基本的に厨房を見通すことができない。壁に、「返却口」を思わせる小さな穴が開いていて、そこから商品が出てくる。穴まで取りに行かないといけないのかなと思っていたら、おばちゃんが出てきて配膳してくれた。穴から出す必要、あるのかな? 下げ膳も不要(「穴」に返却したところ、だいぶ驚かれたので)なようだ。
  調理シーンを見られなかったので推察になるが、麺は生麺の注文後茹でだろう。食感は冷凍っぽい弾力質なのだが、色白なわりにそばの香りがある。つゆは、出汁が淡く、甘みで食わせるタイプ。悪く言えば、モヤッとした味。たぬきは、湿気り気味の天かすだった。たぬき360円(ワカメ・ナルト2枚入り)。盛り付けがとても綺麗で、丁寧に仕事をしている感じが出ている。このあたりは、さすがは盛り付けも重要となる弁当店だ。量が少なめなので、ガッツリ食事というよりも小腹を満たす間食のようなスタンスで利用するといいだろう。しっかりお腹を満たすなら、ミニカレー220円の追加を推奨。たぬきの価格はキリが良いが、基本的に1円単位の端数が出る。外税なのかなと思ったが、これで税込表示。わかめ388円、かき揚げ438円、えび天698円など。「8」が好きだね。1の位を切り上げてしまってもよいように思うが、これが良心というものか。そばではないが、東村山黒焼きそば408円がある。安いので、一度試してみたい。おばちゃんの人柄もよく、地方都市の駅そばによくあるほのぼのしたムードを楽しめる。23区内では、この雰囲気を味わえる店はなかなかない。心象は評点以上によかったので、また行く機会があるだろう。


※消費10%増税に伴って、でいいのでしょうか、値上げしていました。今回は入店していないので店頭表示のある一部メニューのみでの確認ですが、かき揚げは450円になっています。1円単位での端数を撤廃したのかなと思いきや、もつ煮込みセットは658円。販売弁当も、一部に1円単位の端数が残っています(2020/12、確認)。

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★竹芝駅(ゆりかもめ)
「小諸そば」  実食日:2009/5

  西口を出て後方、最初の信号を左折(大門方面へ)して30秒、右側。コンビニを挟んで「ゆで太郎」があり、熾烈なタイマン勝負の様相を呈している。
  いつも美味しいそばを食べさせてくれる「小諸」。この店も変わらず風味はよかったのだが、若干茹でがアンダーだったか。ちょっと麺が固かった。大きく減点するほどではないが、期待値が高い店(チェーン)だけに、少々印象に残ってしまった。カマボコと季節のお浸し(この時期は菜の花)が入り、たぬき290円。冷やし同額。ネギ・梅干し・そば湯はフリー。そば湯は目立つところにポットが置いてあるので、利用しやすい。


※値上げしていました。現在、たぬき300円です。なお、店舗名は「竹芝店」です(値−1点。2015/5、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき310円です(2017/2、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です(値−1点。2019/3、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき350円です(2020/5、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2015/5

  西口を出て後方、最初の信号を左折(大門方面へ)して30秒、右側。コンビニを挟んで上記「小諸そば」があり、熾烈なタイマン勝負の様相を呈している。店舗名は「竹芝店」。客席は、テーブル席4、椅子付きカウンター8、大円卓13、立ち食いカウンター5。製麺室は見当たらず。椅子付きカウンターは2×2の対面型なのでテーブル席と捉えることもできるが、パーティッションがあるので椅子付きカウンターと見なす。ただ、このパーティッションが透明なのがちょっと気になる。これでは、見ず知らずの人と「ご対面」になってしまう。
  麺は茹でたてに当たったのだが、歯ごたえは茹で置き級だった。伸びが早そうな細麺なので、ジャストに茹で上げるのはなかなか難しい麺だろうと思う。つゆは、麹町3丁目店ほかと同じ塩辛いタイプ。「ゆで太郎」のつゆは、これがデフォルトになったのだろうか。悪くはないのだが、昔のもう少しモヤッとした味のつゆの方が、そば湯で割った時に美味しい。たぬきなし、かけ320円に天かすが入るパターン。午前11時までに限り、朝定食2種各360円と朝そば2種各330円がある。朝そばのお得感はさほどでもないが、朝定食はなかなか魅力的。朝定食Aを実食したのだが、カレー丼に福神漬けが付かなかった。というか、福神漬けはカウンター上にあってフリー。これはありがたい。私はカレーに福神漬けを乗せないクチなので、自動で乗っているとあまり嬉しくない。タカノツメとそば湯ポットは受渡口にあり。朝帯は、天かすフリー。箸はエコ箸。


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★芝浦ふ頭駅(ゆりかもめ)
「ゆで太郎」  実食日:2009/7

  西口を出て直進(エレベーターで下りた場合は後方)、最初の信号を渡らずに左折して1分。立ち食いがメインの店舗であるが、一番奥に6つだけ椅子席が用意されている。
  この店舗では、平和島店と同じ麺を使用していると思われる。このチェーンの中では最高峰と言ってもいい麺だろう。ただ、若干茹でがアンダーだったようで、「歯ごたえがある」というよりも「固い」という印象だった。香りよりも食感が命の麺なのでねぇ、茹で加減には細心の注意を払っていただきたい。つゆは、味は悪くないが香りが弱い。このチェーン全体に言えることなのだが、もっと出汁を強くとった方がいいのではないか、と感じる。たぬき330円(ワカメ・カマボコ入り)。テイクアウト専用窓口あり。


※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。看板は旧タイプのままです。置き看板は撤去されたわけではなく、フレームアウトしているだけです。値上げして、たぬき350円になっています。なお、店舗名は「海岸店」です(2015/5、確認)。

※閉店していました。跡地には、青果店が入っています(2020/5、確認)。

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★国際展示場正門駅(ゆりかもめ)
「極麺 たけぞー」  実食日:2018/11

  そろそろお台場・有明エリアに新店ができる頃合いじゃないかなと思って歩いてみたら、簡単に見つかった。北出口を出て右の階段(有明フロンティビル方面)を降り、直進2分半。左手にそびえる有明セントラルタワーの2階。黒いガラス張りの有明セントラルタワーは、ゆりかもめの車窓からよく見える。まず迷うことはないだろう。隣の有明駅や、りんかい線の国際展示場駅も徒歩圏内(3〜4分程度)。讃岐うどんスタイルをとる、2017年12月オープンの新店。なかなかに読み通りのオープン劇だったと言いたいところだが、強がらないで正直に言うと、私が「そろそろ新店ができそうだ」と睨んでいたのは、有明エリアよりもお台場海浜公園のエリアだった。この日も、お台場界隈を歩いて見つからなかったので有明まで足を延ばしてみたのだ。お台場では、アクアシティお台場の1階フードコートに「はなまる屋」があり、かつてそばを扱っていたことがわかった(フロアガイドに「うどん・そば」の記載が残っていた)のだが、店員に尋ねてみたら「そばの扱いは終了しました」とのこと。同じくかつてアクアシティ内にあった「道蕎麦」も食えずじまいだったし、どうもこのエリアは私との相性があまりよくないようだ。
  入店して左に盆が積まれてあり、これを取って麺を口頭注文。セルフトッピングなどを選びつつ麺を受け取り、右手に進んで角を左に折れたところで有人レジ精算。さらに角を左に折れ(つまり、厨房の裏手)たところにフリーのワカメ・天かすやそば湯ポットなどがある。厨房をぐるっと回りこむ動線になっているのが面白い。その奥が客席。窮屈な受渡口付近とはうって変わって、客席フロアは学食のようにだだっ広い。椅子付きカウンターが中心で、80席くらいありそう(数えきれなかった。店頭の置き看板には「87席」と記載)。麺は完全注文後茹でなので、注文から受け取るまでに少々時間がかかる。この間に、ご飯もの注文客(肉丼450円が人気の様子)に次々と追い越されることになる。少々やきもきするのだけれど、味は良かった。押出製麺の二八細麺で、硬質な歯ごたえにツルツルの喉ごし。二八というほどには香らない(つゆの香りが強いからかもしれない)のだが、繊細さと力強さが両方感じられて、なかなか。つゆは、「六文そば」並みに色が濃い。だが飲んでみるとそれほど塩辛くはない。少し焦がしたような醤油の香りが最前面にあり、次いでカツオ系が香る。クラシカルスタイルのガツン系でありながら、モダンな上品さも垣間見える不思議なつゆ。これも、美味しくて、なおかつ個性が感じられて良い。天かすは、各種天を揚げた際に出る副産物。いろいろな香りがあって楽しい。ただ、油切れはイマイチだったので、大量投入は推奨しない。かけ330円(刻みナルト入り)。もりも同額。単品トッピングは50円から190円まであり、今回選択したカボチャ天は100円、味玉天は120円。刻み玉ねぎ50円や山形だし120円を設定しているあたりに、なんとなく「嵯峨谷チルドレンかな?」と感じる。ワカメフリーのサービスや、刻みナルトのサービストッピングもあることだし。ただし、ベース部分(麺・つゆ)の味には、嵯峨谷感はほとんどない。カボチャ天はかなり分厚いカットで、歯ごたえ良し。「100円は少し高いかな」という思いは、食べてみて払拭された。味玉天は、半熟の味玉を1個まるごと天ぷらにしたもの。甘辛醤油系の味がしっかり染みていて、美味しい。半熟ゆで卵を1個まるごと天ぷらにしたものはあちこちで見かけるけれど、これが味玉になると珍しいのではないかと思う。
  訪問は平日の14:00頃で、先客6・後客4(ご飯もの注文で私を追い越した2人は、先客としてカウント)。それなりの客数ではあるが、フロアが広いだけに閑散としているように感じた。逆に言うと、昼時さえ外せばのんびりと落ち着いて食べられそうだ。なかなか良い店を見つけた。個人的に、あまり有明エリアへ行く機会は多くないけれど、行ったときにはまた寄ろうかな。ただし、11〜21時の営業時間中、15〜17時に中休みがあるので、訪問時間だけ注意を。また、「ランチタイムは禁煙です」との表示があることから、夜の部はタバコが解放されていると思われる。嫌煙家には、11〜15時の訪問を推奨したい。


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★大井競馬場前駅(東京モノレール)
「ちゃぼうず」  実食日:2019/4

  駅舎2階。この駅は高床式なので、どこが何階なのかが分かりにくい。外から歩いてアクセスすると20段くらいの階段を上がって改札階に出るのだが、ここが1階になる。店があるのは、そのさらに上階。外からだと階段を2回上がる形になるので、「3階」と書いた方がイメージに合致するかもしれない。ランチタイムはそば、夕方以降は居酒屋になる二毛作店で、2018年4月に新規オープン。ランチ営業でも配膳付き後払い(伝票制)で、値段的にもちょっと高い店なのだが、厨房はオープンだし、十割そば提供というネタも保持しているので、特例を適用する。ましてや、駅ナカなので。客席は、テーブル席が計16、椅子付きカウンターが7席。
  麺は、注文後に茹でる。2種類の太さが混在した麺。流行りの固い麺ではなく、ホクッとしていてそばらしい食感。妙なモチモチ感がないのも、個人的に好み。あまりセンセーショナルな話題を振りまくタイプの麺ではないけれど、私はむしろその「安易に流行りに乗らない感」が好き。ただ、香りはそれほど豊かではなかった。言われなければ十割とは思わないかもしれない。つゆは、カツオ出汁が中心。ただ、それほど強くはなく、塩気や醤油の香りも控えめで、わりとあっさりしている。そばの香りを打ち消さないようにとの配慮だろうか。このつゆと合わせてもひとり歩きしないくらいに、麺の香りは繊細なので。たぬき580円(ワカメ入り)。駅そばとしてはかなり高いが、十割ということで一応は納得。かき揚げ680円、もり480円など。ご飯ものやセットメニューもあり、麺単と比べるとやや安く感じる設定になっている。実食した「さくらえび入りかき揚げ丼と十割そばセット(温)」は、数量限定で、780円。かき揚げはリングを使って正円形に揚げており、結構デカい。具材はタマネギが中心で、ほかに長ネギ・ゲソ・小柱・桜海老を確認(桜海老は季節限定で入れているとのこと)。「海鮮かき揚げ」と称した方がよいのではないかと思える内容だった。いろいろな食感と風味が混在していて、大きくても飽きない。タレを別皿で提供してくれるから、味の濃さを自分好みに調節できるのもありがたい(速食したい場合にはむしろ煩わしいが、ここは比較的落ち着いて食べられる店なので)。箸は天削の竹箸。
  平日13:00頃の訪問で、先客1・後客2。全員スーツリーマン。昼のピークタイムの残り香がある時間帯にしては、空いているだろうか。ランチタイムが14時までに短縮された(かつては15時までだった。この1時間の差にはまり、訪問しながら食べられなかった経験あり)ことだし、ピークタイムを過ぎると需要が落ち着くのが早いのかもしれない。そもそもこの辺りはオフィス街ではないので、昼食のためにわざわざやって来るという人もそれほど多くなさそうな気がする。客はモノレールの利用者が中心だろうか。だとすると、大井競馬の開催日には結構混雑するのだろうか。それも、居酒屋として。夜は23時までやっているから、稼ぎは圧倒的に居酒屋タイムがメインなのだろう。細々とでもいいから、ぜひランチ営業は続けてほしいと思う。


※閉店していました。跡地は、「INANAKI」という居酒屋です(2021/12、確認)。

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「瀬戸うどん」  実食日:2021/12

  以前に寄ってみたときにはうどん専門でそばを扱っていなかったように思うのだが、いつの間にかそばの扱いが始まったようだ(見落としの可能性も、なくはない)。ありがたいことだ。場所は、ヴィラ大井の2階フードコート。駅直結の歩道橋を渡って後方へ進み、最初の信号を渡ってから右折して1分の左側。駅側から行くとヴィラ大井の入口がちょっと分かりにくい。うっかりしていると搬入口に入ってしまいそうになるので注意を。フードコートと言っても、入っているのはこの店と「すきや」だけで、小ぢんまりしている。客席は、パーティッションで仕切られている(相互往来も可能な造りではあるが)。システムは讃岐うどんスタイルで、麺注文→受取→セルフトッピング→有人レジ精算の流れ。番号呼び出しよりもフードコートに適したスタイルではあるかなと思う。
  麺は、冷凍。正方形の小さいタイプで、並盛りの場合には2つ使う。ミニだと1つ、大盛りだと3つということか。ザラザラした舌触りで、そばの香りは冷凍にしてはまずまずある方。一応二八を謳っているのだが、そこまで芳醇に香る感じではない。ただし、「天丼てんや」の麺よりは香る。つゆは、香りよりも旨味やコクの方に重きが置かれている印象。平たい感じではなく、まずまず美味しく飲み干せる。たぬき(天かす)とネギ(青)はフリー。ネギはちょっと固いのだけれど、白ネギの葉の部分という感じではなく万能ねぎタイプ。固いのは、冷凍ものだからだろうか。天かすは揚げ置きで、訪問時には容器の残量が少なく、沈んだ油にまみれてややベチョッとしていた。無料提供のものだし、タイミングによって少々の当たり外れが生じるのはやむを得ないだろう。全メニュー、うどんよりもそばの方が50円高い設定。かけそば340円。鳴門わかめ500円などセルフではないトッピングを乗せると値段が跳ね上がる傾向なので、かけにセルフトッピングを乗せるか、ご飯ものとのセットにした方がお得。私は、かけそば+ミニ天丼250円で。ミニ天丼は、エビ、カボチャ、ナスで構成。いずれも小さめで、揚げ置きで冷めている。マシンで盛りつけるご飯も、あまりボリューミーではない。あまり大きな期待はしない方がいいだろう。それでも、250円という値段を考えれば、そばとのセットで食べるぶんには「まぁこんなものだろう」と思える内容。箸はエコ箸。
  平日15:00頃の訪問で、先客1・後客2。空いていた。「すきや」側もガラガラ。この時間帯は完全なアイドルタイムのようだ。横並び形式の椅子付きカウンターには、個別パーティッションあり。


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★流通センター駅(東京モノレール)
「ゆで太郎」  実食日:2020/5

  改札を出て左すぐ。この場所は恐らく駅の敷地内だと思われ、「ゆで太郎」としては珍しい(もしかしたら初めてかも)広義の駅ナカ店舗になりそう。店舗名は「流通センター駅前店」で、2019年8月にオープンした新店。このエリアは夜間人口はあまり多くないのだが、駅名にもなっている東京流通センターをはじめ、大規模な倉庫などがたくさん建ち並んでいる関係で、昼間人口がたいへん多い。それでいて、街なかに飲食店の類が少ない。だから、結構この手の店の需要はあるのではないかと思う……反面、実際には東京流通センターのように、自社内に食堂や飲食店が入っている場合も多い。もしかしたら、外食需要はそこまで多くはない街なのかもしれない。間口がとても広い店舗だが奥行きがあまりなく、客席は椅子付きカウンター17席のみ。入口と出口が別々になっているので、出入りする際には注意を。
  麺は、注文後茹でで対応していた。茹で加減は特段問題なく、標準的な出来栄え。つゆは、他店舗よりもちょっと濃かったような気もしたが、誤差or気のせいの範囲内だろう。ゆで太郎スタンダードと言っていい。この店舗は、ゆで太郎システム統括のFC店舗だが、他のFC店舗には必ずと言っていいくらい置いてあるフリーの天かすとタカノツメが見当たらなかった。もしかしたら新型コロナ対策で出しっぱなしにはしていなかっただけかもしれないが。また、そばは他店舗では見た記憶がない黒い丼での提供。大きさは、茶色い丼と同じくらいか。つゆをたっぷり入れられるタイプだ。それなら、どうして統一規格の茶色い丼を使わないのだろうかと、不思議に思う。味に違いは生じないのだけれど、細かいところで「ゆで太郎」らしからぬ部分が多く見受けられ、興味深かった。たぬきなし、かけ340円。実食は、ミニかきあげ丼セット500円。かき揚げは高さが4cmくらいあるもので、具材はタマネギとニンジンのみ。揚げ置きだが、冷たくはなかった。人肌くらい。見込み揚げだろうか。サクッとはしないが、かといってベチャッともしない。ひとことで言うと、「まあまあ」。天丼のタレをかき揚げの上からかけているのだが、その量が少なかったのが個人的にはややマイナスポイント。そば湯ポットカウンター上にあり。箸はエコ箸。
  平日17:00頃の訪問で、先客1・後客0。空いていた。だからなのか、2人詰めていたオジサン店員が、風俗店の話で盛り上がっていた。これはダメだなぁ。多少の私語は目を瞑るけれど、その内容と声量にはもうちょっと気を遣った方がいいと思う。特に減点はしなかったが、店員はオジサンではなく、おばちゃんに変えた方がいいと思う。


※値上げしていました。現在、かけ360円、ミニかきあげ丼セット550円です。外観的には、暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現。2021/12、確認)。

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★羽田空港第2ビル駅(東京モノレール)
「つきじ亭」  実食日:2013/12

  北口改札を出て左前方(羽田空港第2ターミナルビル地下1階)。一見すると立ち食いカウンターのみの小型店なのだが、実は奥の方にテーブル席がたくさん隠れている。ただし、受渡口が立ち食いカウンター側にしかないので、テーブル席の利用は若干不便。券売機は店内外にそれぞれあり、外側に行列ができていて店内の券売機はガラガラということが多いようなので、早く食べたければ店内の券売機を利用すべし。食券を買うと、自動的に厨房へオーダーが入る仕組みになっているので、購入後はただ呼ばれるのを待っていればよい。
  麺は生麺で、ボソボソした食感が特徴的。コシはないが、硬質の歯ごたえで美味しい。つゆは、塩分控えめで、カツオ系のダシがよく出ている。立地的な要因もあって、値段は高い。かけ380円、きつね480円など。対象外価格だが、特例適用で対象に含める。そば湯ポットあり。


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★国際展示場駅(東京臨海高速鉄道りんかい線)
「あずみ」  実食日:2013/1

  改札を出て右、切符売り場の先。間口が広いうえ、駅舎に「ソバ店専用出入口」がある(実際には、普通に駅の利用者が出入りしている)こともあって、よく目立つ店。テーブル席が2人×4、椅子付きカウンターが全部で18席ある。「あずみ」はJR系列のチェーン店で、これがJR以外の駅への初出店となる。
  麺は茹で麺なのだが、第一印象は「あずみの麺って、こんなに柔らかかったっけ?」だった。代々木でよく食べていたのは、もう少し質感があって野太い印象の麺だったように記憶しているのだが。湯通し加減の誤差なのかな。つゆは、出汁はあまり香らないが甘さ・辛さのバランスが私好み。たぬき310円。変わりメニューは特にないが、わかめそば+ミニカレー丼のセットが490円とお得。「かつて」なのか「他の店舗では」なのか定かでないが、「たぬきそば+ミニカレー丼」というセットがあったのだが、少なくとも現在この店舗については扱っていない。ミニカレー丼単品とたぬきそばを注文すると、わかめそばとのセットに比べて割高になる。箸はエコ箸で、受渡口にしか置いていないので、取り忘れに注意。


※2016/4、再食。麺が生麺に変わっていました。茹で置きで、歯ごたえ・風味ともまずまず。あまり粘着しないのが好印象です。つゆは、前食時よりもだいぶ淡くなったように感じました。身体には優しいのかもしれませんが、一杯で身も心も満たされるという感じではなくなってしまったのがちょっと残念。序盤だけ粉末っぽいカツオの出汁が香るのは、おそらく出汁パックを使って店内で煮出しているからでしょう。値段がだいぶ上がり、現在はたぬき390円です。ワカメと花麩が乗って、見た目には彩りがよいです。ただ、個人的にはこれらを廃して20円引きを希望。特にワカメはひと噛みで乾燥水戻しと分かるものなので、いらないです。狙いとしてはギリギリまで値段を上げて、その中で高級感を出していこうということなのでしょうが、私好みの路線からは少々外れてしまいました。変わりメニューというか謎なメニューに、おまかせそば500円があります。とても気になる響き。ただ、麺単で500円出すくらいなら、個人的にはかけそば310円+ミニカレー220円=530円の方を選んでしまいそうです(味+1点、値−2点、付+1点)。

※たぬき390円や野菜かき揚げ440円などは据え置きですが、一部メニューが値上げされていました。春菊天(420→)430円、春菊とちくわ天(450→)470円、牛肉(470→)530円、牛玉(530→)590円など、メニューによって値上げ幅が全然違います。仕入れ価格の高騰を反映したということでしょうか。また、カレーそばも「濃厚カレーそば」に名を変えて、(480→)530円に上がっています(2018/11、確認)。

※閉店(「いろり庵きらく」化)していました(2019/5、確認)。

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「いろり庵きらく」  実食日:2019/5

  改札を出て右、上記「あずみ」の跡地。「あずみ」を運営していたJEFBの駅そば撤退(大崎を除く)によりNREに一斉転換された店舗のうちのひとつ。店舗の造りは「あずみ」時代と変わっていないが、内・外装ともきれいにリニューアルされている。今年4月1日のオープンだが、GW前に一度行ったときには厨房機器故障で店を閉めていた。「あずみ」時代の機器のうち、使えるものは流用しているのかな。新たに入れた機器がこんなにすぐに故障するようでは困るので。客席はテーブル計8席に、椅子付きカウンター15席。上記「あずみ」の記事で「椅子付きカウンター18」と書いているが、数え間違いなのか、「いろり庵きらく」になるにあたって入口に一番近いところの3席が撤去されたのかは判然とせず。
  麺は、茹で置きで対応していた。わりと空いているタイミング(祝日14:30頃で、先客4・後客2)でも茹で置いていたので、いつも茹で置いているのだろう。ただ、味覚や食感には特段問題なかった。「いろり庵きらく」の麺は、温そばで食べるぶんには、茹でたて・茹で置きの差があまり大きくない。つゆは、マシン注ぎで減塩タイプのモヤリ系。「いろり庵きらく」スタンダードだ。たぬきは、中〜小粒の天かす。タイミングの妙もありそうだが、粒が小さすぎない分ゾル化しにくく、食べやすかった。たぬき390円。店舗限定っぽいものは、特に見当たらず。そば湯ポット受渡口にあり。箸はエコ箸。
  この駅は、土日祝の利用者がとても少ない。同じ臨海エリアでも、台場地区とは大違いだ。この場所で土日祝に満足な客数が得られるのかどうか、ちょっと心配。ただ、東京ビッグサイトや有明コロシアムでイベントがあるときには当駅利用者が爆発的に増えるだろう。スタッフのシフト管理が大変そうな店舗だなと感じた。そのスタッフさんが、頻繁に厨房から出てきて、客席フロアを横断して店を出ていく。手ぶらで出ていって、しばらくして手ぶらで帰ってくる。もしかして、駅前広場の公衆トイレ? 店内か駅舎内に、従業員が利用できるトイレはないのかな? ちょっと気の毒な気がする(雨天日などは大変そうなので)し、客側にとってもあまり印象が良くない。せめて、客席フロアを通らずに、厨房やバックヤードから直接外へ出入りするとか、できないものだろうか。バックヤードからの出入口を作ろうと思えば作れる立地なので、出入口がないという理由で客席フロアを通り抜けているのなら、店舗の設計ミスではないかと思う。


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★東雲駅(東京臨海高速鉄道りんかい線)
「ゆで太郎」  実食日:2011/4



  鉄鋼団地方面出口を出て左へ2分、大通りの向かい。駅前ロータリー出口の交差点の南西角。「Tokyo Bay東雲店」と、小洒落た店舗名がついている。4人掛けテーブル×8と、8人掛け円卓×2。これだけたくさんの席を入れてもゆったりして見えるほど、フロア面積が広い。駐車場があり、どちらかというと車で寄って食べる人の方が多い印象の店だ。
  麺は茹でたてで、コシはなく若干ボソボソした食感。悪くはないが、他店舗とはちょっと異なる食感に感じ、面食らった。タイミングの妙かもしれないが。つゆは、ベースはゆで太郎スタンダードだが、多少煮詰まっていたのか、他店舗よりも塩が強いように感じた。そば湯で少し割って飲むとちょうどいい。たぬき330円。ワカメとカマボコがサービストッピングされるが、カマボコがちょっと乾いていたのが残念。切り置き時間が長いのか、あるいは薄くスライスしすぎているためなのか。脇役とはいえ、もう少し良い状態で提供する工夫が欲しい。それから、そば湯ポットが受渡口付近にのみ置かれている。そば湯は、食前ではなく食中に欲しくなるものなので、できれば各席に欲しい。フロアが広い店であればなおのこと(遠いので、取りに行くのが面倒)。また、七味が各席にあるほか、一味と鷹の爪が受渡口付近にある。こちらは食前に入れれば済むものなので、受渡口に用意すれば事足りると思う。製麺室(ガラス張りで、見学可)あり。トイレ完備。24時間営業。厳しめのコメントを多く書いたが、これはあくまでも愛のムチ。ここ数年、いろいろな面で改良の動きが見られるチェーンだけに、とことんまでレベルアップを図ってほしいのだ。

※隣接していたラーメン屋を吸収して、店舗規模拡張していました(写真は左から2枚目)。その結果、珍しい「ラーメンを扱うゆで太郎」になっています(付+1点。2011/7、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2016/4、確認)。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。入店していないので全メニューの確認はできていませんが、現在、もり・かけ(320→)360円です。たぬきは、390円になっていると思われます。一気に40円上がったのではなく、増税で一度も・りかけ340円(たぬき370円)になり、その後再値上げをしたものと思われます(値−1点)。外観的には、看板が変わっていました(写真は右端が最新。2021/12、確認)。

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★鬼子母神前駅(都電荒川線)
「武蔵」  実食日:2014/10

  この駅は東京メトロ副都心線雑司が谷駅の出口に挟まれた場所にあるため、最寄りとなる範囲がかなり狭いのだが、この店は見事にその範囲の中にある。駅を出て東(コンビニ「ポプラ」がある方)へ10秒、右側。いつの間にオープンしたのだろうか、通勤で日々近くを通っていたのに、まったく気づかなかった。店内はコンパクトで、椅子付きカウンターが3席と、立ち食いカウンターが3人分くらい。
  この店のそばは、麺に強いインパクトがあり、つゆにはあまり存在感がないものだった。麺は、かなりネットリしているのだが歯にはくっつかない、不思議食感。「そばらしい食感」ではないが、印象には残る。一方のつゆはかなり味が淡く、特に麺を食べているときにほとんど香らないし、塩気も感じない。もう少し味をはっきりさせた方がいいような気がする。たぬきは粒の小さい揚げ玉で、少なめ。たぬき350円(カマボコ・ほうれん草入り)。変わりメニューに、関東では珍しい丸天そば390円がある。ただ、この丸天が九州の丸天と同じかどうかは疑問符付きだ。というのも、店内の貼り紙形式のお品書き(おつまみ欄)に「丸天(三陸)」と表記されているため。一度食べて確かめる必要がありそうだ。飲み水は麦茶。なお、営業は昼の部と夜の部に分かれており、夜の部は居酒屋としての営業になる。だから気づかなかったんだろうなぁ。


※2020/5、再食。その前に、だいぶ値上げしていました。現在、たぬきという既製メニューはなく、かけ320円、トッピングたぬき70円です(値−1点)。また、丸天は終了しています。今回は、既製メニューの中から、きざみ玉そば470円をチョイスしました。トッピングは、味をつけていない刻み揚げ+生卵です。丸天をやめても刻み揚げを使うあたり、やっぱり西の血が入っていますね。店主が西日本にゆかりのある方なのでしょうか。刻み揚げは、注文を受けてから刻みます。油揚げ1枚ぶんまるごと使うようで、かなりボリューミーでした。厚みはさほどないもののふんわりとやわらかく、つゆをよく吸ってジューシーです。これまで味を2点にしていましたが、今回食べてみて標準レベルにはあると判断しましたので、「味+1点」とします。
  平日14:30頃の訪問で、先客0・後客0。アイドルタイムであるうえ新型コロナの緊急事態宣言下ということで、閑古鳥が鳴いていました。テーブル席を壁際に寄せて対面できないようにするなど、コロナ対策も施しています。こういう店が存続できるように、応援していかないといけませんね。なお、外観的に特段改装はしていませんが、間口上部の木製看板が経年劣化で良い味を醸し出してきましたので、写真を貼っておくことにします(左:旧、右:現)。


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※東池袋四丁目駅は、東京・地下鉄6(東池袋駅)に掲載。
★向原駅(都電荒川線)
「ゆで太郎」  実食日:2009/4



  春日通りを池袋方面へ3分、右側。まだ新しい店なのだろうか、内装はピカピカ。壁に沿って椅子付きカウンター、中央に立ち食いテーブルがある。デッドスペースが少なくて収客力が高く、それでいて狭苦しさを感じさせない、よく工夫された席配置だと思う。
  出てきたそばを見て、一言。「うぅむ、量が多い」。以前に新大塚で食べたときにも感じたことで、その時には「大盛りと間違えたかな」と思ったのだが、どうやらこれがデフォルトのようだ。ボリュームに関しては、もり系については300g使用(これは多い!)との表記があるが、かけ系に関しては表記がない。でも、300gに近い量があるのではないかと感じる。味覚的には、注文後に茹でる生麺なので、食感は○。ただ、風味はあまり伝わらなかった。つゆも後味があまり残らないタイプなので、全体的に余韻が乏しい。つゆに余韻を持たせるだけで、全体の印象がだいぶ上がりそうな気がする。たぬき330円(ワカメ・カマボコ入り)。唐辛子は、各席に七味があるほか、受渡カウンター前に一味と鷹の爪を用意している。24時間営業も、見逃せないワンポイント。

※2014/4、再食。たぬきというメニューがなくなり、代わりにかけ(290円)に天かすが入るようになっていました。たぬき、あまり売れなかったのでしょうか。実食メニューは、とり舞茸天丼セット(500円)。鶏天はささみを使っていますが、安物のささみ天にありがちな硬さやパサパサ感がなく、美味しかったです。見た目の貧相さ(大きめの丼に少量盛られるので、見栄えがしない)を改善できれば、オススメメニューになりそうです。開業20周年記念でサービス券の配布がありましたが、単発キャンペーンものなので評点には反映させません。

※看板が変わり、暖簾が外されていました(写真は左から2枚目)。前回訪問の時点ですでに変わっていました(夜間訪問だったため写真未撮だった)。値上げして、かけ320円(揚げ玉入り)になっています。とり舞茸天丼セットは560円まで上がっていますが、かき揚げ丼セットは500円で据え置かれています。朝11時まで(5時〜?)限定の朝ごはん(定食2種各360円、朝そば2種各330円)があります(付+1点。2015/5、確認)。

※2016/5、再食。かき揚げ丼セット500円を、冷で。もりそばではなくざるそばとのセットになります。ちょっと意外。個人的にはもりの方がよかったのですが……。茹で具合やネギ・薬味の量など、特にツッコむべき要素はありませんでした。かき揚げは、注文後揚げの対応。具材細切りで、衣が固めでザクザクするタイプ。これはこれで良いと思います。休日14:30の訪問で、先客2・後客5。そこそこ入っているかなという印象です。近くにある無休のはずの「東池袋3丁目店」が休みだった(その後閉店してしまいました)ということもあるのかもしれません。

※2017/4、再食。季節メニューの「水菜と小柱のかき揚げ丼セット」580円を、もりで試してみました。もりそばは、麺が細くてスノコの隙間に落ちてしまうというお粗末っぷり。盛り付けも雑で、麺が複雑に絡み合っていました。つまみ上げると、全部団子になって持ち上がるヤツです。水菜と小柱のかき揚げ丼は、小柱の食感は良いのですが、水菜はあまり存在感がありませんでした。シャキシャキ感が命の水菜は、あまり天ぷらには向いていないような気がします。揚げることで食感が著しく損なわれてしまうので。それから、厚みのあるかき揚げで揚げムラが見られたのも残念。外側はややオーバー気味に揚がっているのに、中は半生でニチャニチャでした。どうして高さのあるかき揚げにこだわるのか、ちょっと解せません。水菜をやめにして小柱かき揚げを半分の厚さで作れば、もっともっと印象の良いものになりそうに思います。

※2018/1、再食。最近販売が始まった中華そば390円を試してみました。これが、わりと美味いというか、個性的な味です。立ちそばのラーメンというと、スーパーで売っている三食ラーメンにありそうな「あっさり鶏ガラ」が中心ですが、「ゆで太郎」の中華そばは鶏ガラに豚の脂を加えてあり、まろやかです。さらに、和出汁の香りもほんのりと漂います。「そば屋のラーメン」という感じがしっかりと出ていて、私は結構好きです。390円でここまでやれれば、立派なものだと思います。麺は中太の黄色い縮れ麺、具材はチャーシュー・メンマ・ワカメ。シンプルですが、値段を考えれば上々でしょう。
  訪問は日曜の18:00頃で、先客1・後客0と閑散気味でした。日曜は、この辺りは歩行者が少ないようです。周辺オフィスも多くは休みでしょう。そんな中で24時間営業しているのが、ちょっと驚きです……と思っていたら、いつの間にか24時間営業ではなくなっていました。現在の営業時間は、5〜25時です。ご注意ください。


※2018/8、再食。平日18:30頃の訪問ということで、日替わり得セット500円の実食です。今日は、海老天丼セットでした。天ぷらはエビ天2尾+ナス+オクラという内容だったのですが、全体的に小さめで、ご飯が思いっきり見えている状態でした。ちょっと残念。特にオクラとナスの小ささが際立っていたのが残念。エビが小さいのは仕方ないとして、比較的安価で仕入れられるナスはもう少し大きくカットしてほしいです。あるいは、もっと安価でボリューム感を演出するなら、カボチャ天を使う手もあると思います。あとは、盛りつけ方ですかね。中央にキュッと寄せて盛るのではなく、丼全体に広げるような感じで盛りつければ、もう少し見た目に華が感じられたのではないかと思います。味は悪くないのですが、見た目でちょっと損をしているかなと感じました。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円、とり舞茸天丼セット690円です(値−1点)。セットものが極端に高くなった印象ですが、一方でミニ明太高菜丼セット・ミニかきあげ丼セット・ミニカレーセットの3種は「ワンコインセット」として500円で据え置かれています。また、日替わりで690円のセットメニューのうち1品が590円になる「日替わり得セット」もあります。これらのお得なセットメニューと通常セットメニューの価格差がかなり大きくなった印象です。通常のセットメニューを食べる機会は、今後かなり減少しそうです(2019/11、確認)。

※2020/6、再食。ピリ辛葱豚そば580円を、冷で食べてみました。6月末まで限定で麺大盛り無料サービスがあり、クーポン併用可とのことでエビ天を追加。かなり豪華な一杯になりました。ピリ辛葱豚そばの本来のトッピングは、ラー油で和えた白髪ネギ、豚バラ、カイワレ。思っていたよりも豚バラの量が多く、ガッツリしている内容でした。量が多くても、豚バラは下ゆですることで余分な脂を落としてあるので、意外とさっぱりしていてペロリと食べきれます。一方の白髪ネギは、ややラー油が少ないかなと感じました。ラー油が足りないとアリシンの尖った辛みが強く感じられて全体のバランスが乱れるので、もうちょっとラー油を多くした方がまとまりが出ると思います。加えて、カイワレにもアリシンの辛みがあるので、総じて辛みが勝った一杯になっていました。コンセプトとしては好きな方向性のメニューなので、ぜひ微調整をお願いしたいです。
  平日20:00頃の訪問で、先客2・後客2。空いていました。おそらく、コロナのせいでしょう。私の勝手な推測では、麺大盛り無料サービスを導入しているのも、おそらくはコロナに伴う客数減を食い止めようと考えてのもの。なかなか奏功するところまでいっていないようですが、なんとか工夫を重ねて頑張ってほしいところです。

※2020/8、再食。肉野菜490円を、冷やしで食べてみました。プラス、クーポンでかき揚げを追加。冷やしにすると、肉と野菜を別々に盛りつける形になります。また、野菜は、白菜・人参・モヤシなど炒めるものと、生のままの水菜を分けて盛りつけます。そして、肉は冷えています。冷めているのではなく、意図的に冷蔵庫で冷やしていると思われます。バラ肉なので、冷やすと脂が白く凝固して、ネットリと舌に絡みつく食感になります。賛否両論ありそうですが、麺やつゆ、野菜に比して肉が重たい印象になるので、個人的には冷やすのならバラよりロースの方がいいかなと思います。かき揚げは、揚げたてで出てきました。空気を包み込むように揚げたタイプで、箸でほぐしやすくて好みです。
  平日21:15頃の訪問で、先客0・後客7。意外なほど客足に波がありました。先客ゼロ症候群に陥るタイプの店ではないと思うので、たまたまだと思いますが。客席にパーティッション等はなく、ソーシャルディスタンスは特段考慮されていません。


※2021/5、再食。その前に、消費10%増税後2度目となる値上げをしていました。現在、もり・かけ360円です。ミニ明太高菜丼セット・ミニかきあげ丼セット・ミニカレーセットも、遂に値上げ。増税時に据え置いていたこともあって値上げ幅が大きく、570円まで上がっています。肉野菜540円、朝のセットは390円です。
  今回は土曜10:00頃の訪問ということで、朝のセットから焼鯖ごはんを選択。そばはもりにしました。焼鯖ごはんには、焼き鯖のほぐし身に加えて明太子と高菜が乗ります。このセットと入れ替わりに廃止された明太高菜ごはんをバージョンアップさせた形です。某チェーンの鰺ごはんを彷彿とさせる内容ですが、鰺よりも鯖の方が旨みが強くて小骨も気にならないので、客目線でも店目線でも立ちそばに向いているかなと思います。ただ、焼き鯖と明太子と高菜が全部乗っていると、味覚的にちょっと騒々しいです。少なくとも刺激の強い明太子は外した方がいいのではないかと感じました。
  先客5・後客8。朝からよく入っています。土曜だから、出勤サラリーマンが多い平日よりも、少し朝寝をした近隣住民がこの時間帯に朝食を求めてやって来るのかもしれませんね。なお、このタイミングで、立ち食いカウンターにのみ個別パーティッションが設置されていました。


※2022/6、再食。その前に、値上げしていました。現在、もり・かけ380円です。ミニかきあげ丼セットとミニカレーセットは、ともに600円。ミニ明太高菜丼セットは終売し、代わってミニ焼鯖ごはんセット600円が入っています。
  今回は、そばではなく天中華500円をいただきました。チャーシューなどが乗らない「かけラーメン」に、ワカメ・カイワレ・かき揚げをトッピングします。かき揚げはやや油が強めで、スープの香りを上書きします。別皿で提供されるので、スープの味を見たい場合には乗せる前にひと口すするのがおすすめです。また、薬味のネギも別皿で提供されました。
  平日18:30頃の訪問で、先客1・後客7。路地側に横付けするタクシーが2台。春日通りは路駐が難しいためか、こちら側に停めるのが定石のようです。


※改装して、もつ次郎併設店舗になっていました(写真は右端が最新)。値上げして、現在はもり・かけ430円、ミニカレーセット・ミニ野菜かきあげ丼セット・ミニ焼鯖ごはんセット各630円です。もり・かけは、380円から一気に430円まで上がったのではなく、間に400円の時代があったと思われます。また、「かきあげ」は、いつの間にか「野菜かきあげ」に呼称が変更されています。季節限定のかき揚げとの区別をはっきりさせるためでしょうか。天中華は終了し、代わりに豚バラ葱中華720円が登場していました(2023/6、確認)。

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「もとや」  実食日:2011/3

  駅を出て、春日通りを池袋方面へ約7分、左側。池袋と向原と東池袋、どの駅からでも7分くらいかかる場所で、当サイトの駅そば認定範囲外にあるのだが、なにかと記事ネタの多い店だったので、オトナの対応(特例適用)をさせていただく。店内には、テーブル席(4人掛け×2)と長テーブル席がある。商品受渡は、券売機で食券購入→受渡口で番号札と交換→番号で呼ばれて商品と交換というシステム。
  そばは、麺・つゆともに美味い。麺は自家製の二八そばで、もちろん生麺。ザラザラした舌触りが個性的。つゆは甘めで、辛め。鰹出汁も豊か。もう少し薄くてもいいのかな、という印象はあるものの、方向性としては申し分ない。飲み水がそば茶になっているのは嬉しいサービス。たぬき340円(ワカメ入り)。セットメニューを各種用意していて、ミニ丼セットとフル丼セットがあるので、いろいろなニーズに対応している。また、17時以降は酒類や一品料理も扱うため、ちょっとした居酒屋感覚でも利用できる。特に芋焼酎にこだわっているようで、芋焼酎だけで13種もの銘柄が揃っている(麦焼酎・日本酒も複数の銘柄を用意している)。そしてなんと、「無料酒」まであった。大きな瓶が3つ(泡盛・芋焼酎・麦焼酎)フロア内に置かれていて、自由に飲めるようになっている。私は焼酎が得意ではないので試していないが、好きな人はぜひ。……というか、こんな大盤振る舞いをして、経営が成り立つものなのだろうか。ちょっと心配にすらなる。そばだけ食べても大満足だが、プラスアルファの部分もたいへん光り輝いている店だった。

※閉店(「ゆで太郎」化)していました(2012/7、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2012/7

  春日通りを六ツ又陸橋方面へひたすら歩いて左側。上記「もとや」の跡地。「もとや」、将来性を感じさせる店だったのだが、あっという間にチェーン化してしまった。内装は「もとや」時代とほとんど変わっていない。
  麺は茹でたてだったが、他店舗に比べてボソボソとしていて切れやすかったように感じた。丼の底には、短く切れた麺がたくさん沈んでいる。茹で方の問題なのか、それともそもそも麺が違うのか、ちょっと判然としない。特に茹でオーバーという感じはしなかったのだが。つゆは「ゆで太郎」スタンダード。たぬきは既製品。値段は、他店舗と一部異なっており、たぬきは380円と高い。一方、朝7〜11時限定の朝食セットは他店舗と同じ340円で提供している。このあたり、なぜこのような値段構成になっているのか疑問。朝食セットには、「上卵かけごはんセット」が加わっていて、これを試してみた。コスパ的にはカレーセットの方が上かなと感じるが、たまに無性に食べたくなることがある「卵かけごはん」が加わったのは個人的には喜ばしいことだ。そば湯ポットあり。タカノツメは見当たらなかった。箸はエコ箸。


※ほとんど「7つのまちがい探し」レベルですが、改装していました(写真は左:旧、右:現)。メニュー体系が変わり、たぬきというメニューはなくなっています。代わりに、かけ290円に揚げ玉がサービストッピングされます。従前がたぬき380円と極端に高い設定だったので、値下げされたように感じます。午前11時まで限定の、朝そば(2種各300円)と朝ごはんセット(カレー丼・納豆各350円)があります。どうやら、「ゆで太郎」のメニュー体系には大きく分けると2つのパターンがあるようです。実運営会社による違いなのかもしれません(値+1点。2015/1、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ320円(揚げ玉入り)、朝そば各330円、朝定食各360円です(2015/5、確認)。

※閉店していました。GW中ずっと休んでいたので気になっていたのですが、やはり……(2016/5/27付で閉店)。跡地は、今のところ手つかずです(2016/6、確認)。

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※大塚駅前駅は、東京・山手線1(大塚駅)に掲載。
★巣鴨新田駅(都電荒川線)
「梟」  実食日:2015/2

  駅を出て西(「塩田たばこ店」の角を線路と垂直方向へ)へ1分、癌研通りを渡ってから右折して3分、2つめの信号(北大塚三丁目交差点)を左折して30秒、宮仲公園前交差点を越えてすぐ左側。ほとんど地元住民か近くに勤めるサラリーマンくらいしか利用しないのではないかと思える立地にある。癌研通りに面していれば(せめて幟でも立っていれば)もうちょっと門戸が広がりそうだが、この場所でこの手の店がやっていけるものなのか。テーブル席と椅子付きカウンターがあり、計10席。口頭注文で配膳付き、下げ膳不要、後払い。従業員が複数いるため、先払いすると退店時に再請求の悶着が生じる可能性があるので注意(もちろん、最終的にダブって払うことにはならないが)。
  麺は、注文後に茹でる生麺。わりとあちこちで出会うタイプで、蕎麦の香りというよりも少々甘みがある麺。つゆは、ファーストコンタクトではカツオ系の酸味が強く感じられるものの、飲み干すと喉の奥からじわじわと旨味が込み上げてくる。カツオと昆布のブレンドだろうか。比較的淡めで、優しい味わい。麺の風味を殺さないよいつゆだと思う。たぬき350円(カマボコ・ワカメ入り)。たぬきは、食感はグズグズだが小エビの香りがあり、まずまず。味覚的にこれといった欠点はなく、総じて美味い部類だった。ただ、1点だけ難癖をつけたい。それは、店内の空調。暖房、効きすぎ。4枚着込んだ服のうち2枚を脱いだが、それでも頭がボーっとするほどだった。この手の店は厨房の熱気が店内にこもる傾向があるため、夏でも冬でも店内気温は外気温より高くなる。だから、夏場の冷房はありがたいのだが、冬場の暖房はあまり効かせすぎない方がよい。ましてや、この手の店ではコートを脱いでも掛ける場所がないのが常だから、コートを着たまま食べられる環境設定が必要だと思う。暖房はもっと弱めるか、オフにしてもいいくらいだ。その方がランニングコストも下がるので、一石二鳥になる。好意はありがたく受け止めるけれど、ここでは「衛生」を−1点とさせていただく。


※閉店していました。跡地はもぬけの殻です。テナント募集の貼り紙等もなし。同じビルに入っていた事務所等も続々移転しているので、ビルが解体されるものと思われます(2016/3、確認)。

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★庚申塚駅(都電荒川線)
「キッチンオリジン」  実食日:2018/1

  この駅は上下線で出入口が別々になっていて、ホームも千鳥配置になっているので、文章での行き方説明が若干面倒くさい。ひとことで言うと、駅を東側(とげぬき地蔵方面)に出て10秒、左側。早稲田方面行きの場合は駅を出て左、三ノ輪橋方面行きの場合は駅を出て右(踏切を渡る)になるのでご注意を。店舗名は「西巣鴨店」だが、地下鉄の西巣鴨駅からだと徒歩圏外。都電の庚申塚駅が最寄りになる。イートインスペースは、テーブル席が4人×2+2人×2。オリジン系店舗のイートイン席は、カウンタースタイルだとコンセントがあり、テーブルスタイルだとコンセントがないという傾向がある。スマホ遊びで長居したいなどでコンセントが欲しい場合には、席の配置を見てから入店するといいだろう。半セルフレジ(現金は客が投入)で先払い→引換券を使って番号で呼び出し→下げ膳はレジへというスタイル。
  実は今回、「キッチンオリジン」では初めて、そばが売り切れているという事態に遭遇した。売り切れるほどよく出ているのか、用意数が極端に少ないのか。たぶん後者なんだろうなぁ。というわけで、今回は初めてうどんを食べてみた。評価もうどんのものになっているので、ご参考程度に考えていただければ幸い。麺は、そばと同じく冷凍ではないかと推察。冷凍にしてはコシが弱め(柔らかい)なのだが、断面が長方形で、長編の中央部分にうっすらと筋が入っているのは冷凍麺によくあるタイプ(生麺でも見ることがあるが、明らかに生麺ではない食感)。つゆは、なんと関西風で出てきた。そばとうどんで、つゆを使い分けていたのか! そばはそれほど数が出るとは思っていなかったから、うどんつゆと共通でやっているものなのかと思っていたのだが。味わいとしては、わりとあっさり。出汁がしっかり香るというわけではないのだけれど、妙なクセや薬品臭がないので、まぁ無難に食える味。いっそ、そばもこのつゆで出してみたらどうかという気がするのだが、そばに合わせるにはやや味が薄いか。総じて、そばよりもうどんの方が美味しい。関西風のうどん出汁には「カエシ」という概念がないから、即席タイプでもそれなりのものができるということか。ヒガシマルの粉末うどんスープとかも、それなりに美味いからなぁ。かけ290円、ちくわ天350円、かき揚げ430円など。そば・うどんは同額。全メニューに、虚弱体質のワカメとエビ風味の揚げ玉が乗る。ネギは青で、他のオリジン系店舗と違ってシャキシャキしていて好印象だった。オリジン系各店のスタッフは、ネギの解凍・保管方法をこの店舗から習った方がいいかもしれない。冷水器あり。唐辛子は商品と一緒に瓶ごと提供。山椒が強く、入れすぎると劇的に味が変わってしまうので注意を。割り箸は爪楊枝入りの個包装。
  訪問は、まだ昼時の残り香が多少残っているかなという13:30頃だったのだが、イートインの利用は先客・後客とも0だった。この時間帯に利用がないのは、ちょっと寂しい。というか、この時間帯でそばが売り切れていたのが、ちょっと信じられない。そんなにたくさん出るとは思えないので。もっとたくさん用意しておいてほしいと思うところだが、冷凍庫のスペースを食ってしまうから、仕方がないか。というか、毎日仕入れるわけでもないのだろう。週イチとかの補充なのではないかと思う。


※そばの扱いを終了していました。当サイトでは、閉店と同じ扱いにします(2020/2、確認)。

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※王子駅前駅は、東京・京浜東北線1(王子駅)に掲載。
★梶原駅(都電荒川線)
「令渡そば」  実食日:2020/2

  梶原駅は、上下線のホーム(乗り場)が明治通りを挟んで千鳥配置になっている。そのため、どちらからアクセスするかによって、この店までの徒歩経路が変わってくる。行きやすいのは、三ノ輪橋方面行でのアクセス。駅を出て右(線路渡る)へ4分半。早稲田方面行きだと、駅を出て左へ4分半、明治通り向かいになる。2019年12月にオープンした新店だが、とても新店には見えない外観。店内フロアも渋めで、客席はテーブル4+3と、厨房を囲む椅子付きカウンター3席。自宅と一体化した個人経営の店なのかなと感じるのだが、この雰囲気にして24時間営業(日祝は23時まで)。家族経営なのか、共同経営なのか。
  今回食べてみた一杯に関しては、味覚的にはかなり残念なものだった。麺は、これといって変哲ない茹で麺で、可も不可もなし。しかし、つゆが明らかにおかしい。やたら酸っぱくて、香りも何もない。「酢を入れた?」と言いたくなるくらいに、ただただ酸っぱかった。あまり想像したくないが、もしかしたら状態がかなり悪かったのかもしれない。そしてたぬきは、油が染みすぎていて半透明な粒が目立った。味覚的にもかなり油ギッシュで、胃もたれどころか胃痛を引き起こした。実はこの後、約3週間にわたって胃痛が続くことになった。その原因は特定できていないけれど、もしかしたらこの一杯が原因だったのではあるまいな、と思わないでもない。そして薬味のネギには、なぜかタマネギが代用されていた。かなりぬめりが強く、これまたあまり状態が良いものとは思えなかった。かけ260円(ワカメ入り)。たぬきは単品扱いで、140円。既製扱いの種物もあり、カキ揚げ420円、コロッケ410円など。一番人気は、ゲソ天440円とのこと。時間帯によって様々なサービスがあり、私が訪れた午前8時頃にはモーニングサービスで卵(生or茹で)が付いた。生卵を選択したが、これは特段問題なかった。
  訪問時には、先客・後客ともナシ。さぁて、どうしたもんかな。たまたま状態が悪かっただけの可能性もあるので、タイミングを変えてもう1回くらい行ってみようか。それでまた3週間の胃痛が発症したら、もう二度と行かなくなると思うけれど。


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★小台駅(都電荒川線)
「キッチンオリジン」  実食日:2017/11

  オリジン東秀が展開する店舗のうち「Origin」では、以前からそばを扱っていた。逆に言うと、そばを扱うのは「Origin」だけだった。それがいつの間にか、一部の「キッチンオリジン」と「オリジン弁当」に拡大されていた。基本はイートインスペースを備えた店舗だけで、店頭にもメニュー表や「そばあります」の貼り紙などがない店舗が多いため、実態を把握しづらいのが残念ではあるが、公式ホームページで条件検索してみたところ約100軒が該当した。一気に未食リストが膨れ上がることになった。あまり連食したくなるタイプの店ではないので、全店舗制覇までには数年かかると思われる(駅チカにある店舗はすべて当サイトの対象に含めます)けれど、地道に食べ進めていこう。まずは、他に対象となる店がない駅にある店舗と、自宅近くの店舗ということになるか。
  というわけで先陣を切って訪れたのは、小台店。場所は、駅を右(南)側に出て、線路と垂直方向の商店街に入って30秒、右側。店頭にメニュー表が出ていないので、本当にそばを扱っているのかどうか半信半疑で入店。レジ前のメニュー表に「そば」の記載があって、ホッと胸をなでおろす。ちなみに、そばはイートインのみでの提供になり、テイクアウトはできない(うどんはテイクアウト可能。この差がよくわからない)。小台店のイートインスペースは、店内入ってすぐの左右に、テーブル席2人×2と、椅子付きカウンター4席。「キッチンオリジン」のイートインは初なので、現時点では他店舗との比較ができないのだけれど、これまでに食べてきた「Origin」と比べるとイートインスペースがだいぶ狭い印象を受ける。メニューも、「Origin」に比べるとだいぶ絞られていて、「飲食店」というよりは「店内商品を食べる場所」というイメージが強い。ただし、そば・うどんを店内で食べる場合には、使い捨てのスチロール容器ではなく、陶製の丼で提供される。注文は、弁当レジと同じところで。先払いして、席で待っていれば配膳してくれる。下げ膳はセルフ。返却口は特にないので、割箸などのゴミ類はごみ箱に捨て、盆と丼をレジに返却する。
  麺は、乱切りタイプの冷凍麺。香りはほどほどで、これといって感慨に浸るようなものではない。つゆは、のっぺりと平たい味わい。薬品臭という感じではないが、ちょっと饐えたような臭気あり。これはつゆに由来する臭いではなく、他の食材(ネギなど)に由来するものかもしれない。かけ290円、ちくわ天350円、かき揚げ430円など。ベースの値段は、「Origin」と同じ。実食は、ちくわ天そば。ちくわ天は注文後揚げで、やわらかく食べやすい食感。しっかりと魚の味があるタイプで、麺・つゆの安っぽさからは想像もつかないほど美味しい。ちくわ天は弁当類にも頻繁に使うものだろうから、扱い慣れているのかな。ワカメ&揚げ玉入り。かけそばに揚げ玉を入れるのは良いとして、ちくわ天そばに揚げ玉を入れる意味がよくわからないのだけれど。ネギは青で、おそらく冷凍もの。割箸は、おそらく弁当に付けるのと同じもので、爪楊枝入りの個包装タイプ。初入店ということで勝手がよくわからなかったということもあるが、冷水器がどこにも見当たらず、また七味もどこにあるのか分からなかった。七味はどこかにあると思うのだが、配膳してくれる以上はテーブルに常備するか商品とセットで配膳するべきだと思う。イートイン客は少なく、先客0・後客1。しかも、後客は弁当の店内食だった。
  ひとまずこれを基準として、次回以降の店舗探訪の参考にしていこう。店舗によってどんな違いがあるのか、数が多いだけに比較が楽しみだ。


※そばの扱いを終了していました。当サイト上では閉店として扱うことにします(2020/7、確認)。

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★宮ノ前駅(都電荒川線)
「もも家」  実食日:2014/12

  意外な場所で、すさまじい店に出会った。看板の「どうせ喰うなら旨いそば。」という表記は、ダテではない。場所は、駅を南側に出て、都電通りを熊野前方面へ1分。赤い看板が遠くからでもよく目立つので、迷うことはないだろう。厨房に面した椅子付きカウンターがメインの店だが、出入口付近に4人掛けテーブルが1つ増設されている。
  麺は、注文後に茹でる生麺。ずっしりとした質感があり、腹持ちがよいタイプだ。おまけに大盛り無料のサービスがあるものだから、1杯で満腹になること間違いなし。貼り紙に、大盛りで注文して残す人が多くて困っている旨の記載がある。予想以上のズッシリ感があるので、腹具合とよく相談してから大盛り注文しよう。つゆは、辛め。単体で考えるとちょっと辛すぎる気もするのだが、天ぷらとの相性がよい。この店では、ぜひ天ぷら系のトッピングを乗せたい(無料入れ放題の天かすでもよい)。かけ300円、かき揚げ450円。かき揚げの単品価格が150円ということで、「ちょっと高いな」と思ったのだが、出てきて納得。完全注文後揚げで、サイズが超巨大。わらじ型をしているのだが、長辺は20センチくらいある。短辺10センチ、厚さ3センチ。味もよい。外側はややオーバー気味に揚がっていて香ばしく、中はむしろややアンダー気味。この大きさ(厚さ)でも中まで均等に火を通す方法はあるが、それだと全体的に油っこくなってしまうからやらないのだろう。胸焼けしない巨大かき揚げの限界ギリギリにチャレンジしている、という感じだ。一歩間違えると半生になってしまうので、かなりハードルの高い挑戦だと思う。具材は、エビ(川エビ?)の香りがもっとも強く、歯ごたえはゲソが際立っている。プラス、ネギ・タマネギ・ニンジンといった野菜が加わって、ほどよい甘みがある。「麺大盛り+かき揚げ」だと、残す人が出るのも頷ける。そのくらい、ボリューム感がずば抜けている。
  変わったところでは、揚げもち360円がリーズナブル。こちらも注文後に揚げる。ゆずこしょう風味の鳥天450円も魅力的。冬季限定でかき650円も扱っている。また、「かき揚げ+温泉玉子+わかめ+揚げもち」のもも家550円もある。貼り紙には「とりあえずこれを喰え」とあるが、私の腹では厳しいかも。これを麺大盛りにしたら、もはやチャレンジメニューだ。CP的にはすごくよいと思うけれど。飲み水は薄い玄米茶(冷)。こういうチャレンジ精神が旺盛な店は、とことん応援したい。


※値上げしていました。現在、かけ350円、かき揚げ500円です。鶏天は500円に、もも家は600円になっています。店頭にチラシがあったので一枚いただいたのですが、季節に応じていろいろな変わり種が出るようです。からすみそば、鶏パイコーそば等々。魅惑的な響きです。さらに、毎月10日・20日・月末には、もも家そば100円引き(キャッシュバックとの表示)になるサービスがあります。また、チラシには、この店は製麺所直営という情報も付記されていました(値−1点、付+1点。2017/11、確認)。

※そばの扱いを終了していました。予約制の定食屋として営業を続けていますが、「そば辞めます」の貼り紙が出ています。当サイト上では、閉店として扱うことにします。特徴のある店だったので、残念です(2020/7、確認)。

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※町屋駅前駅は、東京・地下鉄5(町屋駅)に掲載。
★三ノ輪橋駅(都電荒川線)
「長寿庵」  実食日:2004/8



  駅を東側(広場側)に出て、直進1分。国道4号に出て右すぐ。地下鉄日比谷線・三ノ輪駅からでもなんとか徒歩圏内か。非常に小さく、古く、客も高齢者が多いのだが、いい雰囲気を出している店である。
  この店は、どちらかというと値段重視か。たぬき260円(天290円)と安く、ボリュームも水準級。安く腹を満たしたいときには好適だ。味も、悪くはない。ただ、唯一印象が悪かったのは、私が行ったときにたまたまラリ中みたいな客がいて、麺を落とすわ箸を落とすわつゆをこぼすわで、店内が汚かったこと。しかも、こぼすたびに席を変えるので、店内全体が汚くなる。店主が何度も何度も掃除をしていたのが痛々しい。最後には、返却しようとした丼を落として割る始末。写真に写っているのは、割れた丼を片付けている店主である。客を選べないというのが、この業界の辛いところかも。


※値上げ(たぬき260→300円。値−2点)していました(2009/5、確認)。

※看板が変わっていました。というか、建物が建て替わっているようです(写真は左:旧、右:現)。以前の看板の方が個人的には好みですが、新しい看板も少し時が経てばいい味を出しそうな書体&色使いです。暖簾も変わっていますね。たぬき300円、値段に変化はありません。消費増税に伴う値上げはなかったようです。変わりメニューに、あつもり310円があります(付+1点。2016/3、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は左から3枚目)。ずいぶん今風な感じになりました。暖簾ひとつで、印象がだいぶ変わるものですね。メニューや値段に主だった変化はありません。カレーライスが360円。安いです(2016/9、確認)。

※2018/1、再食。改装後初の実食です。客席配置などは変わっておらず、2人掛けテーブル×3と椅子付きカウンター4席です。値段等も、変わっていません。
  約13年半ぶりの再食ということで、基本に帰ってたぬきそば300円を。麺は柔らかめの茹で麺。つゆはやや辛めで、カツオ出汁が中心ながらも一辺倒ではなく、深みがあります。少し甘みを注しているのも特徴的。たぬきは自家製と思われる天かすで、揚げ置きですが大きな塊の部分はカリッと歯に触ります。総じて、悪くないです。どんどん希少種になりつつある、クラシカルな一杯です。
  平日14:00頃の訪問で、先客0・後客1。アイドルタイムということもあり、空いていました。ピカッと明るいお洒落な店がこの客数だと「あれ、大丈夫かな?」と思うところですが、この手の古風な店は空いていてもあまり寂しさを感じませんね。賑わっているところもいいものですが、空いていれば空いているで、また違った風情があって悪くないです。

※暖簾が変わっていました(写真は右端が最新)。この店には、以前のポップな暖簾より、クラシカルなこの暖簾の方が似合っていると思います。値段等、変わっていません(2019/5、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき310円、あつもり320円です(2021/1、確認)。


※2022/6、再食。その前に、値上げしていました。現在、たぬき330円、あつもり340円です(値−1点)。それでも、まだまだだいぶ安く感じる設定です。
  今回いただいたのは、冷やしたぬきそば380円。冷やしは割増設定です。天かすは固めの揚げで、揚げ置くことでさらに固くなって、カリカリの食感。小エビ香がしっかり感じられ、なかなか美味しいです。ぶっかけのつゆは、醤油の香りと甘みが前面にあり、かなり濃いです。もりつゆに近いかもしれません。ワサビが練りものだったのがちょっと残念でしたが、今のご時世では300円台でこれだけ食べられれば上出来なのではないでしょうか。
  日曜15:45頃の訪問で、先客0・後客0。ラジオの競馬中継が虚しく響き、寂しいムードでした。


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「兎屋」  実食日:2009/3

  降車ホームを左側に出て、左(線路渡る)へ1分、イトーヨーカドーの向かい。比較的新しい店だろうか、くたびれた外観の店舗が並ぶ中にあってモダンな印象を受ける。立ち食いカウンターのみの店ではあるが、内装もこざっぱりしていて不衛生な感じはしない。
  この店のそばは、つゆが若干塩辛いという点を除けば、これといった特徴が感じられない。「無難」の一語に尽きるだろうか。少なくとも、マイナス要素は少ない。値段は比較的安めで、かけ230円、たぬき290円。スペシャル(天+玉+わかめ)420円というメニューがあるあたりに、馬橋駅の同名店との関連性が臭う。


※閉店していました。跡地は、たこ焼きとおでんをメインとする「濱田や」という店です(2012/12、確認)。

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「睦月」  実食日:2014/12

  駅を東側(広場側)に出て、直進1分。2つ上に記載している「長寿庵」前の横断歩道で国道4号を渡り、左へ10秒。地下鉄の三ノ輪駅からでも徒歩圏内。国道沿いなので、そう迷うことはないだろう。椅子付きカウンターのみで、席数は8。箸箱や調味料、ティッシュなどをカウンター中段の窪みに置き、食べるスペースを広くとってあるのが好印象。
  麺は、生麺を注文後に茹でる。太めで食べ応えがあるのはいいのだが、「コシ」とは言えない固さがあったのが気になる。タイマーが鳴る30秒前くらいに湯から上げていたので、アンダー気味だったのかもしれない。「究極塩だし」を標榜するつゆは、出てきた瞬間にカツオ系の香りがツンと鼻を突くが、食べ始めるとほとんど香らなくなる。醤油の香りが全然なく、ひたすらに塩気が強い(この点が「究極塩だし」なのだろう)感じ。食後に腎臓が心配になる。麺にしろつゆにしろ、「今どき感」が強い。味覚が画一的なので、分かりやすい味というかキレ味が好きな人には好まれそうだが、深みを求める人には合わないかもしれない。私は、どちらかというと後者。たぬき320円(ワカメ入り)。変わりメニューに、ねぎ天400円。また、冷やし系やつけそば系のメニューに変わったものが多いが、値段がやたら跳ね上がる(つけ肉もり680円など)。店内に「うどん始めました」の貼り紙があることから、かつてはそばのみだったことが推察できる。貼り紙がだいぶ朽ちているので、うどんを始めたのは昨日今日のことではなさそうだが。個人的には、このつゆにはそばよりもうどんの方が合うと思う。


※閉店していました。建物が解体され、現在はサラ地になっています(2016/3、確認)。

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★立川南駅(多摩都市モノレール)
「雲の花」  実食日:2006/5

  改札を出て直進、右側。駅舎の出口脇にある店。まさか多摩都市モノレールに駅そばがあるとは思っていなかったのだが、事実上JR立川との乗換駅であるため、乗降客数は多いのだろう。
  多摩都市モノレール自体が新しいのに、どういうわけかこの店は割とノスタルジックというか、少し古びたような雰囲気がある。内装といい、手書きのメニューイラストといい、よく言えば家庭的。肝心な味の方はというと、麺は冷凍っぽい感じ。1分ほど茹でて、冷水で締めてから湯通しするので、最高のシコシコ食感が得られている。しかし、味や香りはほとんどないに等しかった。ちょっとコシに比重を置きすぎているかなという印象である。私はコシにはそれほど比重を置かない人間なので、評価はあまり高くならない。コシを求めている人にとっては、最高の店になりうる。つゆは並、具(たぬき)は既製品。たぬき350円(ワカメ入り)。


※閉店していました。跡地は、QBハウス(床屋)です(2013/12、確認)。

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★立川北駅(多摩都市モノレール)
「きたじま」  実食日:2015/1

  南口を出て、右前の階段で地上に降り、すぐ目の前の道(線路沿い)を右折して3分、右側。店舗は微妙に路地に入ったところにあるが、線路沿いの道に電光看板が出ているので認識はしやすい。JR立川駅も徒歩圏内(北口歩4分)。立ち食いカウンター一列だけの小型店。平日のランチ時(11〜15時)のみの営業なので、遠方の人にとってはやや実食ハードルが高い店か。
  麺は生麺のよう(未確認だが、茹で時間から推して)だが、食感・風味は冷凍麺級。あまり使い勝手がよくなさそうな、変わった形の手網を使って茹でる。つゆは上品系。麺を食べているときに心地よく香る。が、途中からほとんど香らなくなる。その原因は、サービストッピングのとろろ昆布。香りが強く、食べ進めるうちに全体を支配するようになるのだ。個人的にはとろろ昆布の香りも好きなので否定するわけではないのだが、最後までつゆ本来の香りを楽しみたければ、サービストッピングはワカメにした方がよいだろう(選択可能)。たぬきなし、かけ280円、月見330円、かき揚げ350円など。各種天は自家製の揚げ置き。実食したかき揚げは、ややオーバー気味の揚げ方で食感を強調。擬音化すると、「サクサク」というよりも「ザクザク」という感じ。立ちそばの天ぷらとしては良いと思う。とろろ昆布orワカメのサービスのほか、メニューによっては天かすもサービストッピングされる。梅干しフリーのサービスもある。おばちゃん客が多い印象で、全体的にほのぼのしていて好感が持てる店だ。


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