神奈川2
(JR京浜東北線(根岸線))

現在、24軒掲載(うち10軒は、閉店確認済)
※川崎駅は、神奈川1に掲載。
★鶴見駅(JR京浜東北線・鶴見線)  ※京急鶴見駅は別途掲載(神奈川4

「屋島」  実食日:2001/9

  京浜東北線のホームにある。ごちゃごちゃとしていて狭苦しい店だが、逆に言えば、それだけ客が入っているということだ。ここでは、大盛りの無料サービスがある。極端な大盛りにはならない(器は並と同じものを使う)のだが、無料というのは嬉しい。ただし、向こうから聞いてくるわけではないので、はっきりと「大盛り!」と言わないと並で出てきてしまう。変わりメニューに、岩海苔そば(440円)がある。たぬきは340円。


※閉店(「濱そば」化)していました(2009/7、確認)。

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「ういーん」  実食日:2005/6

  東口ロータリー沿い。京急の「京急鶴見駅」(別駅として扱います)からでも、徒歩3分くらいの場所にある。店内は広いが、デッドスペースが多く、収容できる人数は10人くらいか。後列にももう一本カウンターを置けそうな余裕がある。だから、席さえあれば、あまり窮屈な思いをせずに食べることができる。
  味覚的な特徴としては、茹で麺ながらそこそこ味のいい麺か。コシという感じではないが、歯ごたえもいい。それから、ネギをたっぷり盛ってくれるのも好印象である。なお、ちょっと変わった店名だが、暖簾に書いてあるのは「ういーん」で、食券(懐かしのプラ板券)には「ウィーン」と書いてある。店主がオーストリア好きなのだろうか。たぬきなし、天330円。


※2016/3、再食。味の印象は、特に変わっていません。茹で麺ながら歯ごたえがよく、なかなか美味しいです。つゆは、酸味控えめでカツオがよく香ります。スッキリしていながらも余韻があり、こちらも美味。天は自家製店揚げ(揚げ置き)。タマネギ中心のフワフワした食感でした。そして嬉しいことに、プラ板食券も存続していました。これは絶滅危惧種ですね。値段は少々上がり、天340円になっています。たぬきは、既成メニューとしては存在しませんが、単品で追加可能です(かけ250円+50円)。

※窓の貼り紙類が一掃され、すっきりした印象になっていました(写真は左:旧、右:現)。値段等、変化ありません(2018/11、確認)。

※2021/4、再食。その前に、消費10%増税対応分とみられる値上げをしていました。現在、かけ270円、天350円です。たぬき単品も60円になっています。
  今回は、天玉410円をいただきました。提供時点で玉子が壊れていたのですが、おばちゃんがちゃんと「ごめ〜ん、割れちゃった」と誤ってくれたので、不問。揚げ置きの天はタマネギ、ニンジン、春菊の構成ですが、全体的に具材感は乏しく、衣の方がメインです。やや固めの揚げなので、一度つゆに沈めて、馴染ませてから食べた方がいいでしょう。チープ感極まる一杯ですが、逆にこの手のそばはどんどん稀少になってきているので、ぜひこのままの路線で突っ走ってほしいです。ついでに言うと、プラ板食券もずっと続けてほしいです。
  日曜13:00頃の訪問で、先客0・後客3。後客は3人とも若い男性のひとり客でした。新型コロナ対策のパーティッション等はありません。なお、客席は長〜い立ち食いカウンターのみなのですが、シンクが2か所あり、店員が2人以上入っているときは最小限の動作でそばを提供できるようになっています。しかしこの日は、日曜だからなのかコロナ対応なのか、ワンオペ。片方のシンクはまったく使われておらず、事実上客席が半分化されているような感じでした。


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「濱そば」  実食日:2009/7

  ホーム新子安寄り。2つ上に記載している「屋島」の跡地。おそらく、建物や内装はそのまま利用しているのではないだろうか。客席はL字型立ち食いカウンターのみ。店舗がある部分はホームが極端に狭くなっていて、しかも出入口のすぐ前に崎陽軒の売店が立ちはだかっているので、写真撮影が非常に困難な店。「屋島」の記事に写真を掲載していないのは、おそらくあまりにも困難で諦めたためではないか、と思う。
  味覚的にはNREスタンダードで、特に変わった点はない。ローカル店が閉店してNRE店になるというのはいかにも悲しい出来事であるが、駅そば店が後継しただけでも良かったと言うべきか。たぬき320円。変わりメニューに、人参しょうが天360円。お好み焼きみたいな風味・食感で、なかなか面白かった。

※2014/5末をもって閉店していました。訪問時には建物がまだ残っていましたが、今年3月までに解体されます。隣にあった崎陽軒の売店も閉店(すでに解体済み)しています。ラッシュ時の安全性重視、ということでしょうか。ホーム駅そば受難の時代を実感します(2015/1、確認)。

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★新子安駅(JR京浜東北線)
「濱そば」  実食日:2008/11

  改札を入って左すぐ。改札外側にも窓口を作れそうな立地だが、内側でしか食べられない様子。立ち食い専門のL字型カウンター一本の、小さな店。キャパはせいぜい7〜8人といったところだ。
  味覚的にはNREスタンダードで、特に変わった要素はない。これといったオリジナルメニューも設定されていない(「丸天玉タクアン刻みそば」はある)。それなら「あじさい茶屋」でいいのではないかと思ってしまうのだが……。たぬき320円。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です(値−1点。2015/1、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です。夕方に中休み時間があります(14時〜16:30)ので、ご注意ください(2016/2、確認)。

※暖簾が廃されていました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はたぬき360円になっています(値−1点。2019/1、確認)。

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★東神奈川駅(JR京浜東北線・横浜線)

「日栄軒」  実食日:2000/9

  横浜線の下りホーム上にある、昭和の面影を残した小さな店。5人も入れば満員である。椅子席もない。ここの特徴は、残念ながら負の方向にある。まず、つゆがおかしい。出汁が効いていないのか、完全に醤油の味。麺も、いかにも機械で作りましたと言わんばかりの丸麺。嫌な固さがある。たぬき290円。


※約5年ぶりの再食なので、好み&基準が変わっているかもしれませんが、麺・つゆともにだいぶ向上したように思います(味+2点。2005/5確認)。

※2006/12、再食。特段の変化はありませんが、財産票に「KIOSK」の表示がありました。

※2013/8、再食。値上げしています。現在は、たぬき310円です(値−1点)。

※微妙に改装していました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、たぬき320円になっています。変わりメニューに、とり肉440円、穴子天460円があります(2015/1、確認)。

※2017/12、再食。以前から気になっていた穴子天そば(470円に値上げしています)を、遂に実食しました。券売機のボタン下に「おすすめメニュー」として写真入りで貼り出されている、この店の名物メニューです。穴子天は丼からはみ出すサイズで、食べやすくカットするのではなく一本揚げにしているところがポイントです。単に大きいだけではなく、柚子皮を添えて香りを演出するなど、繊細さも持ち合わせています。JR系の傘下に入ったとはいえ、醤油のコクが強い日栄軒独自の味を守り続けていることも、好感が持てます。応援したい店のひとつですね。なお、他メニューも値上げしています。現在、たぬき340円、とり肉450円、天400円です。また、ネギ増量は有料(20円)ですので、習慣的に注文している方はご注意ください(値−1点、付+2点)。

※2018/6、公式取材で再食。前回と同じ、穴子天そばの実食です。この間に値段が上がっていて、現在は530円になっています(他メニューは据え置き。穴子天だけ上がっている)。特段内容は変わっていないので、仕入れ先が値上げしたということでしょうか。ワンコイン範囲を超えてしまいましたが、それでも名物として誇れる内容だと思います。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき360円、天420円、穴子天550円です(値−1点)。ネギ増しも30円に上がっています。再食しようと思って寄ったのですが、新型コロナの影響で日曜休みになっていて、食べられませんでした。残念(2020/10、確認)。

※2021/9、再食。とり肉そばを食べたかったのですが、なんと終売。そこで、山菜410円にスイッチしました。山菜はよくあるミックス水煮で、ワラビ、ゼンマイ、フキ、ナメコ、キクラゲ、姫竹で構成。特段印象深い内容ではありませんが、深いコクのあるつゆとの相性はなかなか良いです。サッパリしたメニューなのに、意外にズッシリした満足感を得られました。
  祝日14:15頃の訪問で、先客1・後客1。客席に個別パーティッションはありませんが、一部の場所を使用不可にすることで客同士の間隔を確保しています。小規模店舗では、コロナ対策を施すのも大変だと思います。


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「天丼てんや」  実食日:2019/3

  改札を出て左手、駅ビル(シァルプラット東神奈川)の2階。店舗名は「シァルプラット東神奈川店」。この駅は改札が2階なので、けっこう便利な立地だ。駅ビル内の通路に露出しているというか、間仕切りのない店舗。「天丼てんや」は、こういう造りの店舗が結構多い。間仕切りをなくすことには敷居を下げる効果があると思うので、これはこれで良いと思う。反面、高級感はやや失われるので、一長一短ではある。間仕切りがあるかないかで、客層がガラリと変わることは確かだと思う。客席は、テーブル席が2人×8、椅子付きカウンターが6席。配膳付きで、後払い(伝票制)。飲み水(冷たい麦茶)も、各席にポットが置いてあるものの、最初の一杯は店員さんが持ってくる。このときに口頭注文するのが一番スムーズだが、食べたいものがなかなか決まらない場合には、決めてから各席にある店員呼び出しボタンを押す。
  そばメニューはハーフのセットが基本だが、一人前での注文も可能。もちろん、そばのみの注文もOK。麺は、乱切りタイプ。グレーというよりも茶色がかったような色合い(やや赤みを帯びている)で、二八を謳っているがそこまでは香らない。十中八九、冷凍麺。細かい星が無数にあり、冷凍麺らしからぬザラザラした舌触り。つゆは、カツオ系の出汁が主体だが、それほど強くはなく、また深みもあまりない。やや平べったい味わい。濃縮希釈か。これ、仕上げに花かつおを少量トッピングするだけで、見違えるほど美味しくなると思う。カマボコ&柚子皮入りで、かけ・もり350円。それぞれの小サイズが250円。柚子皮は、通年入れているのか、それとも季節限定のオペレーションなのかは、今のところ不明。季節を変えて食べに行く必要がありそうだ。そばの単品メニューは、かけ・もりのみで、きつねやら山菜やらの種物はない。ただ、天丼が本業だけあって、各種天ぷらの単品追加は可能。四季折々の限定天ぷらもある(訪問時には、ふきのとう天120円があった)ので、間をおいて繰り返し訪問するのも楽しいだろう。今回の実食メニューは、かけ(一人前)+小天丼470円。小天丼の天ぷらは、海老・舞茸・オクラ・カボチャ。通常の天丼よりも天ぷらがひとつ少ない(種類も異なる)。そして、ご飯が小盛りになる。ノーマル天丼との価格差が70円なら、ノーマル天丼の方がコスパは上。そのほか、豪華な天丼が何種類かあるが、いずれも高い。駅そば感覚で利用するなら、天丼か、野菜天丼550円くらいがせいぜいだろう。箸はエコ箸。
  平日16:00頃の訪問で、先客4・後客0。アイドルタイムとはいえ、いくらなんでも後客0はおかしいなと思っていたのだが、退店する際、店頭に「準備中」の札が出ていて納得。営業時間内だが、油の交換作業のために一時的に閉めているとのこと。他店舗でもこういうことがあるのかどうかわからないのだが、営業時間内でも食べられない可能性があるということは頭に入れておいた方がいいだろう。……まてよ、すると、私が食べた小天丼は、油を交換する直前の一杯(つまり、もっとも悪い状態の油で揚げたであろうということ)ということになりはしないか。味に特段問題はなかったけれど、それはそれでちょっと損をしたような気分になった。


※そばについては、消費10%増税に伴う値上げはありません。現在も、かけ・もり350円です。天丼はメニューによって値上げしたものもあります。野菜天丼は現在560円、小天丼は現在480円です(2020/4、確認)。

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※横浜駅は、神奈川1に掲載。
★桜木町駅(JR京浜東北線、横浜市営地下鉄ブルーライン)
「川村屋」  実食日:2004/5



  JR改札を出て正面。つゆの香りが非常にいい店で、駅舎に入る前から「おっ、この駅にはそば屋があるぞ」と分かる。それもそのはず、この店はつゆにこだわりを持っている。100%天然出汁を使用しており、化学調味料は一切使っていないのだという(貼り紙が出ている)。味はもう少し濃くてもいいかなと思うが、香りに関しては満点。麺は、味・食感とも、シマダヤの茹で麺3食パックに似ている(^^; 不味くはないが、つゆほどのこだわりはないようだ。天も、衣が多い。ただし、油がきつくないので、胸が焼けることはない。たぬきなし、天360円。

※2014/11、再食。駅舎リニューアルに伴い、移転・改装していました(写真は左から2枚目)。現在は、南改札を出て右すぐにあります。駅舎の外側からも出入りできます。立ち食いカウンターと椅子付きカウンターがあり、店の外(駅舎外側)にも立ち食いテーブルが増設されています。値上げしていました。現在は、天370円、きつね350円。たぬきはありません。イチオシメニューはとりにくそばで、370円です。初食記事に失礼なことを書いてしまいましたが、今回は麺も重量感があって美味しいと感じました。鶏肉は店内で捌く、きつねは店内で味付けするなど、いろいろこだわりが見られる店です。移転前には青汁スタンドとパン・牛乳コーナーを併設していましたが、青汁だけが存続しています。小260円、大520円。試しましたが、最初のひと口はかなり強烈に感じるものの、慣れてくると甘みがあって美味しいです(味+1点、付+3点)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、天390円、きつね360円、とりにく380円です。店頭から「青汁あります」の表示が消えていました(写真を貼ります。右端が最新)が、メニュー表には青汁あり。小270円、大540円。終売というわけではなさそうです。店頭には、アクリル板設置を謳う大きな掲示が出ています。コロナ対策には、かなり気を遣っているようです(2020/12、確認)。

※急に閉店したと聞きつけて行ってみたら、本当に閉店していました(2023/3/31付)。店構えなどはまだそのまま残っており、いつでも営業再開できそうな雰囲気ではあります。閉店から4カ月たってもまだ別の店が入らないということは、不動産の契約はまだ生きているのかなと想像されます。名店級の店なので、なんとか復活の道を歩んでほしいところです(2023/7、確認)。

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「雷神」  実食日:2018/1

  JRの西口を出て右へ2分半、最初の信号(紅葉坂交差点)を左に渡ってすぐ。信号を渡るのが面倒であれば、JRと地下鉄を連絡する「野毛ちかみち」の西口を出て左へ4分。結構目立つ場所にあるのに、あまり話題にのぼることがない店。わりと最近オープンしたのだろうか。それほど新しい感じはしないのだが。店内は狭く、ゴチャゴチャした印象。客席はテーブル席が2人×3と、立ち食いカウンターが6〜7人分くらい。
  麺は、太さの揃っていない乱切りタイプの生麺。薄いグレー色で、大粒の星がたくさんみられる。香りはほどほど。つゆは、酸味を伴うカツオ系中心の出汁がよく香る。醤油のコクも感じられる。甘さはあまりない。なのに、なんか平たい感じがする。足りないのは、塩分かな。極端な減塩志向なのではないかという気がする。食中・食後ともやや物足りなく感じるので、個人的にはもう少し塩気を足した方がいいように思う。たぬきなし、もり・かけ340円、きつね・月見380円など。変わりメニューに、地養鶏420円というのがある。写真を見た限りでは同駅の雄「川村屋」の看板メニュー・とりにくそばに近いものか。ネギが輪切りではなく白髪になっているようだ。実食は、自家製かき揚げ420円。かき揚げは注文後揚げで、細切りのタマネギ・ニンジン、輪切りの長ネギ。衣は薄く、固めに揚げている。香ばしさが強調され、つゆに浸かってもある程度サクサク感が残る仕上がりだ。私の好みには合っているのだけれど、わざわざ提供時に「揚げたてです」と言ってくるのは少々野暮。箸はエコ箸。
  この店最大の特徴と言うべきは、丼の外にある。麺類やカレーなどを注文すると、「おまけ」が付くのだ。そばに乗せられるようなもの(なめこおろしなど)から待っている間の口休めに良いもの(ミニおにぎり・冷奴など)、さらには食後のデザート(コーヒーゼリーなど)まで、いろいろある。私はコーヒーゼリーをいただいた。これ自体はまぁどうということもなかったのだけれど、やっぱりちょっと得をした気分にはなる。ちなみに、朝(7〜11時)は、おまけ2個付き。それ以外の時間帯でおまけを2個欲しい場合には、80円で対応してくれる。
  今回の訪問は平日の14:00頃で、先客・後客とも0だった。ガッツリ駅前という立地ではないし、大通りに面しているとは言っても交差点近くで路駐しやすい環境でもないから、アイドルタイムには客足が遠のく傾向がありそうに思う。付近にはオフィスビルが建ち並んでいるから、昼時には結構入ると思うけれど。いっそ中休みを設けてもいいのではないかという感じだ。朝とか夜(営業時間は20時まで)にどのくらい客が入っているのかが、ちょっと気になった。


※消費10%増税を経て、やや大きく値上げしていました。現在、もり・かけ370円、きつね・月見410円、地養鶏450円、自家製かき揚げ450円です。「おまけ付き」は健在。基本的にメニューは入れ変わっておらず、掲示の写真も同じものですが、雷神カレー(そば)430円だけ写真が貼り替えられました。汁なしタイプからかけにルーを乗せるタイプに変わったようです(2020/12、確認)。

※再値上げしていました。現在、かけ・もり400円、きつね・月見440円、自家製かき揚げ480円です。地養鶏というメニューは、お品書きから消えています。代わって、ラーメンの扱いが始まっていました。ノーマル醤油っぽい雷神らーめん600円と雷神カレーらーめん600円がラインナップされていました(2023/7、確認)。

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「花咲そば」  実食日:2021/9

  JRよりも地下鉄からの方がアクセスしやすい野毛エリアに、2021年3月にオープンした新店。駅直結の野毛ちかみち南1出口を出て、直進30秒。表通りから少し奥まっているが、手前側(駅側)の歩道がガバッと広くなっているので、歩道を歩いていれば自然と視野に入る。建物の外側に券売機と立ち食いカウンター(4人分くらい)があり、一見すると露出店。しかし実際には、建物内にも立ち食いカウンターが4人分ある。店内席に気づかず外のカウンターで食べようと待機していたら、「中にも席がありますよ」と促された。DIY感のある店内はお世辞にもゆったりとは言えない広さだけれど、とりあえず雨風はしのげる。DIYの腕前は京成立石「ラッキー」よりもだいぶ上のようだが、やっぱりカウンターに肘を突くのはちょっと怖い。中年男性ひとりでの切り盛り。脱サラで始めたのだろうか。
  麺は、モチッともツルッともしない茹で麺。平均的なもので、良く言えばクラシカルテイスト。つゆは、カツオ系の出汁が前面にあり、少し粉末っぽさも感じる。酸味は中程度。癖があるというほど極端ではないけれど、個性は発揮されていると思う。たぬきというメニューはなく、天かすはフリーで置いてある。揚げ置き時間が長くやや湿気ていたのが残念だが、適度な油分を加えられるのはありがたい。かけ350円、かき揚げ500円、鳴門わかめ450円など。実食は、ちくわ天450円。ちくわ天は揚げ置きで、焼きちくわの縦半分カット1本。まぁ、普通。全体的に、とりわけ「うひゃあ、美味い!」という感じではないのだけれど、意匠や雰囲気も含め、わりと強く印象に残る店だった。箸はエコ箸。
  平日13:45頃の訪問で、先客0・後客1。昼のピークは過ぎた後のようで、空いていた。この界隈では、昼のピーク後は食事よりも酒の方がメインになってくる。営業時間が15時までに設定されているのも頷ける。店内のカウンターには、個別パーティッションあり。ひとりぶんのスペースがだいぶ広くとられており、パーティッションがなければ6人くらい入れそう。小規模な店では、コロナ対策を施すにも英断が必要だと思う。


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★関内駅(JR京浜東北線、横浜市営地下鉄ブルーライン)
「NRE&めりけんや」  実食日:2005/10

  北口改札を出て直進30秒左側。ガード下飲食モールの一番奥にある。見た目は完全に「めりけんや」。このチェーンは基本的に讃岐うどん専門店で、そばは扱っていない。しかし、この店舗はNREと提携しており、そばもやっているのだ。店の外に「そば」の幟が立っていたから気づいたが、これがなければ「あ、うどん専門だな」と思ってスルーしてしまうところだろう。ここ以外にも「NRE&めりけんや」看板の店舗が数件あるようだが、すべての店舗でそばを扱っているかどうかは未確認。
  店の造りは「めりけんや」スタイルである。つまり、食券を買って、盆を持ってカウンターに並び、好みに合わせてトッピングを追加する。たぬきはフリーで入れ放題になっている。かけが270円なので、たぬきも270円という計算になる。こういう店は「値段」の評価が難しい。ここでは、他のメニューの平均的な値段を「値段」とし、たぬきフリーは「サービス」点に加点という形にさせていただく。
  味覚的にはこれといった特徴はないが、同じNREでも「あじさい茶屋」とは使っている材料もメニューも値段も異なる。月見330円、きつね370円、天390円。


※値上げ(かけ270→290円、月見330→350円、きつね370→400円、天390→410円)していました(2011/2、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ320円、きつね430円などです。かなり高い印象になってしまいました。なお店頭に、駅改良工事に伴い今月末で閉店する旨の貼り紙が出ています。そばを扱う「めりけんや」は珍しかったので、残念です。最後に一杯食べておきたい方、お急ぎください(値−1点。2015/2、確認)。

※閉店していました。跡地一帯が現在工事中で、立ち入りできない状態になっています(2015/8、確認)。

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「味奈登庵」  実食日:2011/5

  JR南口を右(西側)に出て、すぐ目の前の横断歩道を渡って左、信号(不老町交差点)を右折して1分、左側。テーブル席がたくさんある(2人掛け×6、4人掛け×5、9人掛け×1)店舗で、落ち着いて食べられる店舗になっている。9人掛けテーブルの上に提灯型の照明器具があるのだが、これがお銚子を象っていたのが面白かった。
  味覚的には、とにかく最初の一口の香りが素晴らしい。鰹出汁がストレートに香ってくる。食べ進めるうちにあまり香りを感じなくなるが、麺も風味がしっかりしているので、物足りなくなることなく最後までいただける。ボリューム感があるのも嬉しい点で、特につゆはなみなみと注がれる。持ち運ぶのが怖いくらい。ネギや各種トッピングは別盛り。各種天は自家製店揚げで、しかも注文後揚げ。素材本来の歯ごたえを残すためか、衣は薄めで、揚げ方も絶妙。実食したカボチャ天(50円。安い!)の歯ごたえ(シャキシャキとホクホクの中間くらい)は文句のつけようがないくらい秀逸だった。たぬき350円(かけ300円+揚げ玉50円)。50円のトッピングがたくさんあり、カボチャ天のほかオクラ天、ししとう天、揚げもちなどにお得感がある。そば湯ポットあり。割り箸は個包装(名入の箸袋)。飲み水はお茶(冷・温)もあり。横浜・川崎にしかないミニチェーン店だが、1軒でも2軒でも、東京に進出してくれないかなぁ、と切に願う。


※かけ300円、たぬき350円。消費増税に伴う値上げはありません。このクオリティでこのボリュームでこの値段。他店が参考にすべき要素がたいへん多いチェーンだと思います(2016/2、確認)。

※さすがに値上げしていました。現在、かけ330円、カボチャ天70円です(値−1点)。値段の評点が1点になったとはいえ、ボリュームがあるので、まだまだお得感があります(2019/3、確認)。

※改装していました(写真は左:旧、右:現)。消費10%増税に伴い値上げしていて、現在はかけ340円になっています。各種天の単品価格は据え置き。カボチャ天70円は、魅力的な安さです。なお、この店舗は「関内南口店」です。すぐ近くに「関内店」が別途あるのですが、「関内南口店」の南に「関内店」という立地でちょっと紛らわしいので、店舗名を明記しておきます(値−1点。2020/12、確認)。

※2023/7、再食。その前に、値上げしていました。現在、かけ390円です。天ぷらの単品価格も上がっていて、カボチャ天80円、ごぼうかき揚げ110円になっています。
  今回は、もりそば390円+カボチャ天+ししとう天50円+ナス天120円で。もりそばも、かけ同様に量が多いです。並盛りでも1.5玉ぶんくらいあります。各種天は衣が薄く、特にナス天は素揚げのようにすら見えるものでした。たまたまのような気はしますが、もうすこし衣の食感や香ばしさがあってもいいかなと感じました。
  平日16:00頃の訪問で、先客4・後客5。この時間帯にしてはまずまず入っている印象でしたが、席にはだいぶ余裕があり、混んでいる感じではありませんでした。


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「和」  実食日:2014/1

  駅から少し遠い。最寄りの出口は、地下鉄の6番になるか。地上には出ずにそのままマリナード地下街を抜け、マリナード広場から地上に出る。目の前のイセザキモールに入って3分、左側。マリナードがあるおかげで、広い道路を渡らずに済むのが嬉しい。店内には椅子付きカウンターが計18席ある。そのうち10席は、「富士そば」でよく見る半円形のもの。
  麺は、生麺の茹で置き。可もなく不可もなく、無難な感じ。つゆもあまり特徴がない。麺とつゆが微妙に合っていないように感じる点を含め、全体的に「富士そば」に近いテイスト。たぬき370円(ワカメ入り)。変わりメニューに、ほうれん草そば370円がある。これも、「富士そば」にもあるメニュー。そば湯ポットがあるのだが、ポットの形までもが「富士そば」でよく見るタイプ。ここまで共通点が多いとなると、関係が気になるところだ。経営上の関係はないとしても、何らかの意識はあるように感じる。ただし、メニューは「富士そば」よりもいろいろと工夫が見られ、冬季限定ながら天然ものの鹿肉を使ったもみじそば(価格未確認)も用意していた。なお、実食はほうれん草そば。ほうれん草はたっぷり乗せてくれ、花かつおをまぶす。野菜が不足しがちなヤモメ諸君におすすめしたいメニューだ。


※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。消費増税分だけ値段が上がっています。店頭メニューのみでの確認のためたぬきの値段を見ていません(店頭メニューに入っていないため)が、380円になっていると思われます。レギュラーメニューのラインナップは相変わらず「富士そば」に近いのですが、かなり独創的なオリジナルメニューを用意しています。定期的に入れ替わるようですが、訪問時点ではスモークサーモンそば880円、射込み揚げそば650円、海老玉そば750円がありました。無責任に書きますが、スモークサーモンが意外に美味そうな気がします。ちょっと値段が高いけれど(2015/2、確認)。

※かなり大幅に値上げしていました。今回も入店していないのでたぬきの価格は見ていません(店頭にたぬきの表示がない)が、かき揚げは(390円→)460円に、もりは(290円→)320円に、店名を冠した「和そば」は(480円→)510円になっています。変わりメニューはどんどん入れ替わっているようで、スモークサーモン・射込み揚げ・海老玉そばはすべて終了して、写真を見た限りではけんちんそばに近いように見える「おもてなしそば」580円・大穴子天そば800円・わさびとろろそば550円などが登場していました。また、麺が2種類あり、通常麺に対して300円増しで「手打ちそば」に変更することができます。近くに「富士そば」が入ってきて生き残りが大変だと思いますが、無理のない価格設定で頑張ってほしいと思います(2017/11、確認)。

※閉店していました。なかなか面白い趣向のメニューを売り出す店だったので、残念です。跡地は、回転寿司店でしょうか(2019/3、確認)。

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「相州そば」  実食日:2015/2



  「相州そば」と言えば相鉄の各駅にある駅そばのイメージだが、本店はエキナカではなく、ここ関内の街なかにある。地下鉄の3番出口を出て右へ1分、2つめの信号を右折して2分、左側角地。「本店」に相応しい、歴史の風格を感じる外観。立ち食いカウンターのみで、キャパは15人くらいか。
  エキナカの「相州そば」では茹で麺を使っているのだが、本店では生麺(茹で置き)を使っていた。噛むと少々粘着するのだが、角がしっかり立っていて舌触りがよかった。厨房内を見ると、大きな釜の中で自由に泳がせながら茹でている。茹でたてを食べてみたかったな……。つゆは、古典的な塩辛いタイプ。カツオ系の出汁がよく香って悪くないのだが、個人的には茹で麺向きのつゆかなと感じる。この麺に合わせるのなら、こんなに辛くない方がいいと思う。たぬきはフワフワ系で、存在感弱め。たぬき340円。エキナカ店舗よりも10円高い設定になっているのは、「生麺使用料」といったところか。ご飯ものやセットメニューもあり、セットメニューは日替わりの「相州セット」620円を除いて480円均一と、たいへんお得な設定。480円セットは、エキナカ店舗と同じ価格設定だ。変わりメニューに、青ねぎそば440円がある。サンプルメニューを見た限りでは、きつね+たぬき+ワカメに、青ネギを散らしたもの。このほか、肉そば510円にも青ネギを使うようだ。薬味用のネギをわざわざ2種類用意する店は珍しいと思う(そのほかの一般メニューは白ネギ)。そば湯ポット(急須型)あり。なかなか強いとろみがあり、香りはほどほど。


※改装していました(写真は左から2枚目)。消費10%増税に伴って値上げしていて、現在はたぬき350円、青ねぎ450円になっています。肉は510円で据え置きです(2020/12、確認)。

※2021/2、再食。かき揚げ400円をいただきました。かき揚げは揚げ置きで、グズグズ系です。タマネギ、ニンジン、長ネギで構成。衣多めですが、油がダレておらず、極端に悪くはないです。しかし、天ぷら系以外にも魅力的なメニューがたくさんある店なので、天ぷらは敢えて外す手もあるかなと感じました。
  土曜14:30頃の訪問で、先客3・後客3。アイドルタイムでも、なんだかんだで途切れずに客が出入りしています。見事に男性ひとり客ばかりですね。各席に、コロナ対策のパーティッションあり。柄の入ったパーティッションで、洒落ています。


※暖簾が変わっていました(写真は右端が最新)。値段等、変わっていません(2021/9、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき420円、天460円、青ネギ510円です(値−1点。2023/7、確認)。

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「富士そば」  実食日:2015/8



  マリナード地下街を経由してイセザキモールに入って30秒、右側。繁華街と関内駅を往来する途上にある。店舗名は「伊勢佐木モール店」。実は3〜4年くらい前に一度実食しているのだが、記録をとっていなかったため今回が初掲になる。客席は椅子付きカウンターのみで、計19席。
  麺は見込み茹でではなく完全注文後茹でで対応していた。夜遅くの閑散時間帯(23:00頃)だったからかもしれないが。茹で加減がジャストで、歯ごたえと風味のバランスが良く美味しかった。つゆは標準的な「富士そば」のもので特記事項なし。たぬきは、粒の細かい揚げ玉。ふやけやすいが、ゾル化しないのが助かる。温そばにはワカメがたっぷり乗るのだが、ひと噛みで乾燥水戻しと分かるものなので、大量にあるとむしろ食感を乱して煩わしい。彩り程度で(もっと少なくて)いいと思う。たぬき380円。店舗オリジナルは、ミニコロ玉丼セット540円か。塩ラーメン410円も他店舗で見た記憶がない。「富士そば」のラーメンも、あまり期待してはいないものの後学のために一度は食べてみたい。そば湯ポット受渡口にあり。箸はエコ箸。「富士そば」ではエコ箸の導入が遅れていたが、ここにきて用意する店舗が増えてきたように思う。割箸と両方用意する店舗もあるようだ。24時間営業。


※値上げしていました。現在、たぬき390円です。これまでに数店舗で扱いを確認している「よくばりコンボ」は、この店舗が発祥だそうです。セットメニューではなくご飯もの(カレーライス+カツ+肉?)のようです。昼間の写真に貼り替えました(2016/2、確認)。

※改装していました(写真は左から2枚目)。看板の側面部が撤去されたことで、ちょっと目立たなくなったように感じます。近年オープン(または改装)する「富士そば」の傾向として、黄土色の壁を多用した店舗が多くなっていますが、「目立つ」という観点ではマイナスになっているように感じます。シックな雰囲気を演出する狙いにしては色が明るすぎるし、ちょっとどのような意図があってのこの方針なのか、よくわかりません。値段等に大きな変化はありません(2017/11、確認)。

※暖簾が変わっていました。富士山ロゴになっています(写真は右端が最新)。値段等、特段の変化はありません(2018/4、確認)。

※紅生姜ちくわ天450円が登場していました(2019/3、確認)。

※閉店していました。看板等が全部剥がされ、店内設備も撤去されています。現在、テナント募集中です。結構賑わっている印象がある店舗だったので、意外というか残念です(2020/12、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2016/2

  マリナード地下街の伊勢佐木町口を左に出て直進、信号(国道16号線)を渡らずに右折して30秒。店舗名は「関内羽衣町店」。駅に近く、繁華街に近く、国道16号線に面しているというスーパー好立地。ただ、この辺りの国道16号線は路駐しやすい環境ではないので、車で寄る人は少ないようだ。先日実食した「長者町店」はオフィス街でサラリーマンが多かったが、こちらはどちらかというと伊勢佐木モールを訪れる買い物客の利用が多い印象。昼時の訪問だったのに、スーツ姿の客は少なかった。同じ理由からだろうか、「長者町店」では12時台前半に客が集中し12:40を過ぎるとサーッと波が引いていったのだが、この店舗では13時を過ぎても平均的に客が入っていた。客席は、テーブル席2人×1、椅子付きカウンター12席、立ち食いカウンター8人分くらい。
  麺は、見込み茹で。というか繁忙時だったので常時茹で。気持ち茹でオーバー気味だったが、繁忙時対応としてはまずまず。つゆは「ゆで太郎」スタンダードで特記事項なし。たぬきは形の揃っていない天かすで、別皿で提供された。このオペレーションは、「ゆで太郎」では初めてだ。別皿になっていることで香りが立ち、ゴマ油の風味が感じられて好印象だった。たぬきというメニューはなく、かけ320円に天かすが付くパターン。実食は、かけそば+クーポンでかき揚げ(この注文内容だから天かすが別皿だったのかもしれない)。かき揚げは揚げ置きで、サクサク感は失われていた。タマネギとニンジンの食感は残っていたものの、天かすの方が美味しいくらいだった。そば湯ポット各席にあり。箸はエコ箸。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円です(値−1点。2020/12、確認)。

※再値上げしていました。現在、かけ360円です。この店舗は店の外にメニュー一覧の置き看板を出していないので、リサーチに難儀します。入店してメニューだけ見て出るのは、やや気が引けます。主要メニューだけでもいいので、外に掲示しておいてほしいです(2021/9、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2016/5

  地下鉄の1番出口を出て右へ1分、最初の信号で大通りを渡り、そのまま一方通行の路地(ベイスターズ通り)に入って1分、右側角地。店舗名は「関内ベイスターズ通り店」。上記「相州そば」の向かいという、キナ臭い立地にある。立ち食いに徹する「相州そば」に対して、こちらは座席豊富。テーブルが4人×4、椅子付きカウンターが計25。女性は大半がこちらを選択するだろうなぁと感じる。結構賑わっていて、13:30と昼時を終えた後での訪問だったにもかかわらず、先客が20人ほどいた。うち6人が出来上がり待ちで、5分ほど待った。待ち時間を嫌う人は「相州そば」を選択しそうだ。案外、うまいこと共存できるのかもしれない。
  混雑していたこともあって、麺は常時茹でだった。細く、断面が長方形の麺。茹で時間を短縮するために製麺機をこの麺線に設定しているのだろう。ただ、店内には製麺室が見当たらなかったので、もしかしたら「関内太田町店」(馬車道駅として掲載)あたりから運び入れているのかもしれない。実際に「ゆで太郎」ではこのようなオペレーションをとる店舗も結構多い(特に五反田界隈では、台車でゴロゴロ運んでいるシーンをたまに見かける)し、麺の感じが似ているので。つゆは「ゆで太郎」スタンダード。淡めではあるけれど、完飲派にはちょうどよいかも。麺を食べ終えた後でそば湯で割るのがオススメ。たぬきは、つゆに浸るとすぐにふやける天かす。油具合は悪くない。たぬきなし、かけ320円に天かすが入るパターン。実食は、新メニューと思しき「ミニ豚バラ丼セット」500円。ワンコインセットとしてはお得感のある内容。ただ、豚バラ丼自体はとりわけ「美味い!」というほどでもない。肉質硬めで、ボリューム感もイマイチ。同じ値段のミニかき揚げ丼セットの方が、コスパとしては上か。油が胃にもたれそうな予感がする場合に浮気する、といった具合か。七味・一味は各席にあり、受渡口にタカノツメあり。そば湯ポット各席にあり。箸はエコ箸。受渡口にはカレー用の福神漬けも置いてある。真っ赤に着色されたものではなく、自然な色合いのもので安心。私は、カレーライスなどを注文した時にデフォルトで真っ赤な福神漬けが乗っているとイラッとするタイプなので、セルフ&自然色は二重にありがたい。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円です(値−1点。2020/12、確認)。

※再値上げしていました。現在、かけ360円です(2021/9、確認)。

※改装し、「もつ次郎」併設店舗になっていました(写真は左:旧、右:現)。また、値上げして、現在はかけ430円になっています(2023/7、確認)。

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「味奈登庵」  実食日:2020/12

  関内南口店のすぐ近くに、もう1軒「味奈登庵」があった。店舗名は「関内店」なのだが、実は「関内南口店」の南というややこしい立地関係にある。おそらく「関内店」の方が先にオープンしたからこのようになったのだろう。行き方は、JR南口を右(西側)に出て、すぐ目の前の横断歩道を渡って左、信号(不老町交差点)を右折して1分、「味奈登庵 関内南口店」前を通過してすぐの路地を左折。2分半歩いた先の左側角地。駅からやや遠く、ここまで歩く間に「関内南口店」があるため、こちらはわりと空いていて穴場なのではないか。そんな想像が頭をよぎる。自動オーダー式の券売機があり、券を持ったまま席で待機。受け渡し、下げ膳ともセルフ。フロアはまあまあ広く、テーブル席が計15、複雑な配置の椅子付きカウンターが20くらいある。全体的にウッディな内装で、カウンターには集成材や化粧版ではなく重厚な無垢材を用いている。こういうこだわりはなかなか他店にはない部分なので、強烈な印象として残る。
  厨房がやや見えにくい造りだが、所要時間から推して麺は注文後に茹でていたと思われる。いつもの「味奈登庵」と変わらない、そばらしいホクッとした歯ごたえ。香りもしっかり感じられ、とても美味しい。量の多さも変わらない。丼は平均的なサイズだが、麺がぎっしり詰まっている。つゆは、カツオ中心の出汁。出汁感が結構強いわりにエグミはあまり出ておらず、洗練された味わい。これも美味しい。消費10%増税で少々値上げしたとはいえ、このクオリティでかけ340円はたいへんありがたい設定だ。実食は、かけそば+カボチャ天(70円)+ごぼうかき揚天(100円)。カボチャ天は分厚いカットで食べごたえがあり、歯ごたえをしっかり残した揚げ方で美味しかった。「味奈登庵」に入ったら、必ず食べたくなる天ぷらだ。ごぼうかき揚天は、ゴボウ入りの野菜かき揚げではなく、千切りゴボウだけで構成したかき揚げだった。こちらは、若干油が甘だるかった。ゴボウは千切りなので歯ごたえはさほど強くないけれど、ゴボウ100%なので味覚的にはストイック。個人的にはもう少し大きめカットの方が好きかな。関東では千切りの方が万人受けするのだろうか。ネギは別盛り提供。箸は個包装の割り箸。コロナ対策で個包装にしたのではなく、コロナ以前から個包装だったと思われる。これまでに訪問した「味奈登庵」では、山下店を除く全店舗で以前から個包装割箸だったので。
  平日15:00頃の訪問で、先客6・後客5。アイドルタイムにしてはよく入っている印象だったが、席にはだいぶ余裕がある。コロナ対策のアクリル板は、一部の椅子付きカウンターのみにある。全体に配さなかったのは、2人以上連れの客に対する配慮だろうか。テーブルだけでなく一部の椅子付きカウンターもアクリル板なしにしたということは、それだけグループ客が多いということだろうか。訪問時にも、ひとり客より2人以上連れの方が多かったことは確かだ。


※2023/7、再食。その前に、値上げしていました。現在、かけ390円、かぼちゃ天80円、ごぼうかき揚げ110円です。
  夏場の訪問ということで、今回はもりそば390円で。単品で、いか天140円とごぼうかき揚げ、瓶ビール680円を追加。意図していなかったのですが、ごぼうかき揚げは前回に続いての注文になりました。もりそばも、かけ同様にボリューム多めです。連れが富士山もり650円を注文したのですが、受渡口から自席へ運ぶまでの間に山を崩してしまい、一部が床まで落下。もったいないことになってしまいました。持ち運びには要注意です。ごぼうかき揚げの仕様は、特段変更なし。リングを使わずに揚げているのか、いびつな球状のかき揚げでした。ふんわりと空気を包み込む揚げ方で、箸で崩しやすくて食べやすかったです。いか天は、サイズ的にはやや小さめ。ただ、揚げたてでやわらかく、味覚的には上々でした。
  平日15:30頃の訪問。ビールのを飲みながら連れとダベって少々長居したので、客数は数えず。だいたい半分くらい埋まっているかなという印象でした。横浜スタジアムで高校野球を観戦した後での入店。最初に関内南口店へ行ったものの、満席だったのでこちらへ流れました。関内店の方が、穴場感があります。


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「いろり庵きらく」  実食日:2021/9

  JR北口を出て右すぐ、駅舎外側。上記「NRE&めりけんや」が閉店して以来、約6年ぶりに関内駅構内に駅そばが戻ってきた。運営会社は同じ(合併・社名変更している)なので、新規オープンというよりは復活の色合いが濃いか。高架下の通路が狭くなっているところにあり、ちょっと窮屈な印象を受ける店舗。高架下側ではなく道路側に出入口を開けた方がよかったかなと思うところだが、難しかっただろうか。店内も、手狭。椅子はなく、立ち食いカウンター10人分くらいのみ。結構需要がありそうな駅なので、昼時にはただでさえ狭い通路を行列がふさいで、かなりゴチャゴチャすることになるのではないかと危惧してしまう。券売機は、自動オーダー式。モニターに食券番号が表示され、進捗具合を確認できる。
  麺は、調理時間の長さから推して注文後茹でだったろうと思うのだが、実食してみた印象としては茹で置きと大差ない。というか、「いろり庵きらく」の麺は茹で置いてもあまり劣化しない印象なので、あまり注文後茹でにこだわる必要はないような気がする。食感・風味ともまずまずよい。つゆは、マシン注ぎ。良くも悪くもきらくスタンダード。あまりキレはなく、出汁が香る感じでもなく、どちらかというと旨み系のつゆだ。たぬきは、中粒の天かす。これまでに実食した「いろり庵きらく」の中では粒が大きい方だなと感じた。つゆに浸かってもすぐにはゾル化せず、比較的サクサク感が残る。たぬき400円。ネギは別盛り提供。自動オーダー券売機の店舗では、別盛りがスタンダードになっているもよう。口頭でのカスタム注文ができないので、ネギ抜き希望者に配慮しているということだろう。そば湯ポット冷水器脇にあり。箸はエコ箸。
  平日15:30頃の訪問で、先客0・後客2。店員がワンオペだったので、たまたま空いていたのではなく、この時間帯はまぁこんなものなのだろう。ただ、フロアが狭いので、他客が2人いるとそれなりに賑わっているような錯覚がする。むしろ、多客時間帯には他の店に行きたくなりそう。個人的には、アイドルタイム専用の店になりそうだ。


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★石川町駅(JR京浜東北線)

「小竹林」  実食日:2003/7

  中華街口(北口)改札前にある小さな店で、改札の内外両側から食べられる。とはいえ、椅子席はなく、かなり狭苦しい。改札内外の仕切りも簡単なバリケードなので、店員が目を離した隙に出てしまえそうな作りだ。味としては、麺はこのチェーン独特の生麺で、香りはあまり強くないが歯ごたえがいい。つゆは、下記の港南台の「小竹林」よりも濃く、私好み。総合点では港南台よりも低いが、味だけで比べればこちらの方が勝っている。ボリュームたっぷりで、たぬき330円。

※閉店していました。跡地はパン屋です(2011/2、確認)。

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「吉方家」  実食日:2011/3

  元町口を南側に出て左へ10秒、左側。立ち食いカウンターのみの小さな店。
  この店では、生麺を注文後に茹でている。茹で時間は2分ほどなので、混雑時でなければそう長く待たされることはないだろう。茹でたてだけあって、食感・風味ともなかなか。とくに、独特な粘着性がある食感が印象に残った。つゆはややあっさりしていて、インパクトに欠ける。表には「出汁自慢の店」との表記があるのだが、出汁感もさほど印象に残らなかった。もう少し出汁を強めにというか、語弊を承知で言うと「クセのある風味」に仕立ててもいいのかな、と思った。天は自家製。かき揚げは特大というか特厚で、食べ応え充分。揚げ置きなので、若干サクサク感が損なわれているのが残念なところ。揚げたてだったらさぞかし美味しいだろうに……。たぬきというメニューはなく、天かすはフリー。かけ290円、かき揚げ390円(ワカメ入り)。


※閉店していました。建物は残っていますが、昼時でもシャッターが閉まったままで、看板類はすべて撤去されています(2015/12、確認)。

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★根岸駅(JR京浜東北線)
「小竹林」  実食日:2007/4

  改札を出て右、神戸屋(パン屋)の隣。緑や青の看板を用いることが多いチェーンだが、この店舗は赤茶色の看板を出している。
  麺・つゆ等は、このチェーン特有のもの。麺は黒い細麺で、角がしっかり立っていて歯触りが良い。ワカメが入って、たぬき330円。1つだけ注文をつけるとするなら、丼の形か。大皿に近い、平べったい形の丼を使っていて、つゆを飲みにくい。一時期「富士そば」がこの形の丼を使っていたことがあった(一部店舗だけかも)が、その後変えている。少なくともかけ系のそばを盛るには、あまり向かない形状なのではないだろうか。

※閉店していました。跡地はリトルマーメイド(パン屋)です(2011/3、確認)。

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★港南台駅(JR京浜東北線)

「小竹林」  実食日:2003/7

  都内ではほとんど「あじさい」に乗っ取られてしまったチェーンだが、神奈川県内ではまだまだ健在。改札内コンコースにある店だが、外側からでも食べられるようになっている気の利いた駅そばである。上記石川町の「小竹林」よりも広く綺麗で、衛生面ではこちらの方が勝っている。しかし、つゆがかなり薄味で、正直言って物足りない。生麺使用で歯ごたえがいいだけに、残念だ。また、この店も石川町同様改札内外を分けるパテーションは簡単なバリケードのみ。内外両方に椅子席があるが、テーブル席は外側のみ。ボリュームたっぷり、たぬき330円。

※閉店(「いろり庵きらく」化)していました。神奈川県内で頑張っていた「小竹林」ブランドですが、ここにきて絶滅気味です。小田原が最後の砦、でしょうか(2015/3、確認)。

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「いろり庵きらく」  実食日:2015/3

  改札内外、上記「小竹林」の跡地だが、内外装とも綺麗にリニューアルされている。改札内側の出入口は階段の上がり框で、ちょっと見落としやすそうな場所にある。改札外側の出入口は改札の裏手で、だいぶ回り込む形になる。メインは改札外側の方で、テーブル・椅子付きカウンター・立ち食いカウンター合わせて18席くらいあるのに対し、改札内側は椅子付きカウンター4席と立ち食いカウンター6人分くらい。JR同士での乗換駅ではない(改札を出ずに乗り換える人はいない)ので、この構造で問題なさそうだ。
  麺は生麺の茹で置きで、歯ごたえ弱め。茹で置き時間が少々長そうだと見受けた。つゆは「きらく」スタンダードで特記事項なし。たぬきは、粒の細かい天かす。油切れは良いが、特にこれといって印象に残るものでもなかった。総じて「ふつう」という感じの一杯。たぬき370円。そば湯ポットあり。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、たぬき390円です(2019/1、確認)。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、たぬき430円です(2022/3、確認)。

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★本郷台駅(JR京浜東北線)
「大船軒」  実食日:2012/9

  駅を出て左、売店の先。ミニコンビニの「NEW DAYS」と棟続きになっている店。L字型椅子付きカウンターのみで、座席数は7。
  大船軒がNREの傘下に入ったのはすでに知られているところだが、出てくるそばも、麺に関してはNREスタンダードに変わっている。たぬき(揚げ玉)もNRE各店で使っているのと同じと思われる。唯一、つゆだけは独自のものを使っているようで、かなり甘みが強い。価格もNRE標準に変わっていて、たぬき320円。そば・うどんに関しては従来よりも値下げ(30〜50円程度)した形になったのだが、味覚的な特徴が薄くなったのは残念だ。特に、従来の「大船軒」でサービストッピングされていたカマボコが乗らなくなってしまったのが痛い。「大船軒」のカマボコは味が濃厚で美味しかったので。


※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。値段も上がり、現在はたぬき340円になっています(値−1点。2015/3、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2016/3、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき360円です(値−1点。2019/4、確認)。

※現写真を、昼間のものに貼り替えました。消費10%増税に伴い、値上げしています。現在、たぬき370円です(2020/8、確認)。

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※大船駅は、神奈川1に掲載。


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