東 近 畿
(滋賀・京都)

現在、50軒掲載(うち17軒は、閉店確認済)
★醒ヶ井駅(JR東海道本線)
「わくわくモール」  実食日:2014/12

  駅を出て右、駅に隣接している「醒井水の宿駅」内。駅から見てもっとも奥まった場所にある。建物の中からは行けず、外というか、道路側のテラスのようなところを通って行く。フードコートの体をなしていて、ジャンルごとに窓口が分かれているのだが、訪問時に従業員がいたのはラーメンコーナーのみ。そばを注文すると、従業員がそばコーナーに移動して調理する。経営母体はすべて同一なのかな。テーブル席が計15席くらいの、小型フードコートだ。
  この店は、私にとってはたいへん重要な意味を持つ。これまで、東海道本線におけるつゆの東西の境界線は「大垣・米原間」と考えてきた(便宜上「関ケ原」と表記することもある)が、この店が関西風だったことを根拠に「醒ヶ井・大垣間」と、より絞ることができたのだ。今後、関ケ原駅と柏原駅に駅そば認定できる店が誕生してくれると、よりはっきりと境界線を特定することができると思うのだが。
  そのつゆは、米原駅の「井筒屋」によく似た風味。典型的な関西風だ。麺は、やや赤紫色がかったもので、冷凍と推察。独特な風味がありそうに見える色合いだが、特記するほどのものではなかった。きつね450円、天550円など。一押しの変わりメニューに、虹ますそば650円がある。九州や岐阜県などでよく目にする(もっとも、駅そばでは少ないが)鮎そばに似た趣向か。虹鱒は半身の半分(皮付き)で、甘露煮にしてある。川魚特有の臭みが多少あるが、質量が多くないのでそれほど気にならない。半身の半分にしているのは正解かもしれない。第一印象は「ちょっとショボいな」だったが。サービストッピングとして、山菜なめことカマボコ2枚、そして花かつおが乗る。CP的にはイマイチだが、珍メニューなので話の種にはなるだろう。


※閉店していました。出入口が施錠され、提供窓口はシャッターが下りたまま。メニュー表等もすべて撤去されています。隣接するカフェも営業している気配がなかったし、「醒井水の宿駅」自体がだいぶ寂れてしまった印象です。駅そばを研究する上で重要な意味を持つ店舗だったので、残念です(2021/8、確認)。

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★米原駅(JR東海道本線・北陸本線、近江鉄道、東海道新幹線)
「井筒屋」  実食日:2005/8

  交通の要衝・米原には各ホームに同名の駅そばがある。これは、東海道本線下りホームの店。他のホームには完全な露出店があるのだが、この店は一応柱の内側で食べるスタイルになっている。しかし、見てのとおり売店が横並びに併設されているため、この部分はホームが極端に狭くなっている。列車を降りた人々が店内をすり抜けるように歩いていくため、食べているとしょっちゅう尻が通行人にぶつかる。
  この店には、たぬきはない。私は天(400円)を食べたのだが、失敗だった。天、ドン兵衛です。しかも、袋に入っているものを客が見ている前でビリッとやります。きつね300円、玉子350円といったメニューの方が、ダメージ少ないかも。関西風のつゆが美味なだけに、残念。カマボコ入り。


※値上げ(きつね300→350円、玉子350→400円、天400→450円)していました(値−1点。2009/12、確認)。

※2012/8、再食。梅そば(400円)が登場していました。大玉の梅干しと、花かつおがトッピングされます。

※値上げしていました。現在、きつね400円、玉子450円、天500円、梅450円です(2014/10、確認)。

※2015/4、再食。味覚・メニュー・価格等、特段の変化はありません。初めて天玉を実食しましたが、ドンベ+生卵で550円はちょっと高い印象を受けます。きつねあたりが一番コスパがよさそうです。なお、2・3番ホーム長浜寄りの店舗は閉店(というか、麺類の扱いを終了)していたので、5・6番ホーム彦根寄りの店舗の写真を貼っておきます(右。2012/8、撮影)。

※サイト運営の方針変更により、現在は同駅の同名店舗であっても店舗ごとに記事を設けることにしましたが、2・3番ホームの店舗はすでに閉店していることから、別途記事を立てることはしません。この記事は、5・6番ホームの店舗のものであるとお考えください。値段等、変わっていません(2015/8、確認)。

※閉店していました。建物撤去済みです。青春18きっぷ旅の強い味方だったので、たいへん残念です(2020/12、確認)。

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「井筒屋」  実食日:2015/3

  改札外、西口階段下。2011年10月に新規オープンした店舗。ホームの店舗が一部麺類の扱いを終了しているので、やはりここでも「ホーム→改札外」という時代の流れがあるということか。立ち食いカウンター5人分のみの小型店。
  この店舗では、茹で麺のホーム店舗とは違って冷凍麺を使っている。冷凍時の形状が立方体に近い、あまり見たことがないタイプの冷凍麺だ。食べてみると、冷凍麺らしい弾力がある一方、質感は軽め。不思議な麺。つゆは関西風で、昆布出汁が主体。ただ、カツオ系の香りも垣間見える。例えがよくないかもしれないが、関西版の「赤いきつね」に通じるような味わいがある。ちょっと粉末っぽいというか。かけ350円、山菜450円、鶏天500円など(いずれもカマボコ入り)。ホームの店舗とはメニュー・価格とも異なる。山菜と鶏天は、期間限定価格とのこと。ご飯ものに、ビーフカレー650円とカツカレー750円がある。駅そばにしては高めだが、元ホテルシェフの手作りで、美味いと評判になっている。次回にでも試してみたい。実食は、鶏天そば。鶏天は、ささみを大葉で巻いて揚げている。揚げ置きで冷えていたのがちょっと残念ではあるが、大葉の香りを加えるのよいセンスだと思う。割箸は、バルサ材のように軽い天削箸。高級感がある。評点は低めになっているが、ホームの店舗と使い分けながら、何回か通ってみたいと感じる店だ。


※閉店していました。というか、そばを扱わないカレー専門店になっています(2020/12、確認)。

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「めん屋一福」  実食日:2015/8

  西口を出て、円形のロータリーを渡ってすぐ左にある平和堂の1階フードコート。フードコートとはいえ、現状で入店しているのはこの1店舗のみ(テナント募集の貼り紙が出ている)。昼時の訪問で、フードコート利用者は先客10・後客15くらいいたが、よくよく見ると何も注文しないで単純に休憩している人が結構多い。飲食目的以外での休憩を禁止する旨の貼り紙等は見当たらなかったので、公認ということなのだろうか。それほど空いているという感じではないものの、平和堂の売り場から少し外れた場所にあるので人通りが少なく、フードコートにしては落ち着ける。
  麺は、生麺の注文後茹でのようだ。乱切りタイプで食感が楽しいのだが、茹でがアンダー気味で歯にネットリと粘着したのがちょっと気になった。つゆにもイマイチ馴染まない。国産(信州産)そば粉使用を謳っていて期待していただけに、残念だった。つゆは甘みが強く、醤油の香ばしさをあまり感じないものの、どちらかというと関東風を連想させるものだった。色合い的には、東西折衷くらい。微妙に薬品臭あり。安息香酸か、それともソルビットか。ちょっと残念な風味。出汁はカツオ・昆布の合わせで、昆布の方がやや強く出ている。かけ290円、きつね390円、えび天440円など。実食は、きつねそば。きつねは三角形のものが2枚。もしかしたら薬品臭はきつね由来かもしれないので、次回は別のメニューを食べてみることにしよう。そば・うどんのほかにラーメンもある。ネギは青ネギで、斜めカット。天かすフリーのサービスあり。箸はエコ箸。冷水機はフードコートのフロア中央にあり、コップは紙コップ。最近のフードコートは、このパターンが多い。個人的には、飲むときに紙の臭いが気になるので、ガラスのコップがベスト(プラスチックも少々臭う)だと思う。


※閉店していました。フードコート自体が閉鎖され、仮囲いされた状態になっています(2018/3、確認)。

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「井筒屋」  実食日:2015/12

  新幹線上りホーム京都寄り。在来線ホーム、改札外西口階段下、そしてこの店舗。これで、井筒屋は全店舗制覇だ。かつては在来ホームにもう1店舗あり、長浜駅にも店舗があったのだけれど、現在は3店舗態勢になっている。駅弁売店と一体化した店舗で、客席は立ち食いカウンター5人分程度のみ。すごく古い造りで、年季の入った木製の引き戸は、開けるとカラカラと音がする。この音を聞くだけで感慨が全身を駆け巡るのは、きっと私だけではないだろう。在来ホームの店舗も味があるけれど、こちらの方がよりレトロ感が強い。新幹線ホームの駅そばとしては、(あくまでも暫定だが)情緒ナンバーワン。
  在来ホームと西口とで味(主に麺)がまったく違っていた井筒屋。さてさて、新幹線ホームはいかに。麺は、袋入りの茹で麺だ。つまり、在来ホームと共通。ノーマルとしか言いようがない食感・風味。昭和の駅そばだね。懐かしく、店舗の佇まいにもよくマッチしている。つゆは、カツオ系の粉末出汁のような風味が前面に出ているように感じた。在来ホームも西口も昆布系が前面にあったのだけれど、少しレシピを変えているのだろうか。丼が大きく、つゆをたっぷり注いでくれる点も、在来ホームや西口とは違う。きつね400円、梅・おぼろ450円、天500円など。メニューと値段は、在来ホームと共通だ。実食は、天。天は正円形のドンベで、小エビ2尾入り。これも、在来ホームと同じものだろう。つゆに浸かっても、わりとサクサク感が残るタイプだ。
  個人的に新幹線に乗る機会があまり多くないので、おそらく今後も在来ホームの方に多く寄ることになるだろう。しかし、何年かに1回くらいは、新幹線ホームの引き戸を開ける音を聞きたくなりそうだ。そのために新幹線に乗るとまでは言わないが、そのために入場券を別途買い求めることはあるかもしれない。ぜひ、末永く今の建物で営業を続けてほしい。


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★彦根駅(JR東海道本線、近江鉄道)
「すし浜」  実食日:2018/3

  ちょっと面白い店を見つけた。店名は「すし」だが、寿司だけでなくそば・うどんを廉価で扱い、さらには丼もの、オムライスなどの洋食まで扱うなんでも食堂が、駅から徒歩圏内にあった。場所は、西口を出て、ロータリーを左に回り、そのまま目抜き通り(線路と垂直方向へ)に入って2分、左側。滋賀銀行のちょっと先。口頭注文、配膳付き、下げ膳不要、後払い。厨房はオープン。客席は、厨房と対峙する椅子付きカウンター7席+4人掛けテーブル×3+座敷が4人卓×3。ファスト感覚での利用から腰を据えて酒を飲む客まで、さまざまなニーズに応える店だ。
  麺種は確認できなかったが、食べてみての印象としては乾麺を連想させる。生麺の可能性はあるが、茹・冷凍はないと思う。細く、断面がやや偏平形の麺。そばの香りは、ほどほどという感じ。つゆは、カツオ系の出汁が前面に香る。その背後に旨み系(昆布?)の出汁も垣間見える。関ケ原以西にしては色がわりと濃く(でも関東風ではない)、醤油の香りと塩気もほどほどに感じる。多層のレイヤーがあって、わりとあっさりしているのに奥深さも感じるつゆ。たぬきなし。かけというメニューもなく、一番安いのがきつね410円(昆布・わかめも同額)。実食がきつねだったのだが、出てきたのは味をつけていない刻み揚げがトッピングされた一杯だった。これはきざみそばでは? とツッコみたくなった(お品書きに、カッコ書きで「きざみうどんです」と併記されているので、事前に分かっていた)。刻み揚げは、わりと厚みがあり、フワフワ食感。それでいて芯の部分にはしっかりとした歯ごたえと豆腐の風味があり、美味しい。ネギは青。箸はエコ箸。他のそばメニューは、天460円、かやく460円、肉510円、鳥なんば510円、にしん580円など。中華系では、ラーメン510円、チャンポン560円などがある。チャンポンは近江ちゃんぽんなのだろうか? ちょっと気になる。寿司系は、にぎり1320円を筆頭に高いのだが、ファスト感覚で利用できるものとしてはミニ助六260円、ミニちらし430円、ミニ鯖寿司430円などがある。ランチタイム(11〜15時)に限り、麺類とご飯ものを一緒に注文すると30円引きになる。今回私は12:00頃に訪問して「きつねそば+ミニ鯖寿司」で注文したので、410+430=840円のところ、会計時には810円になった。ちなみに、ミニ鯖寿司は昆布酢締め2貫と焼きサバの昆布締め2貫。シャリがネットリとした粘り気のあるもの。この辺りで郷土寿司というと、鮒のなれ寿司が有名。もちろんそこまで極端に熟成させてはいないが、少しそれに近い熟成味を感じる。脂がよく乗っていて、美味しい。他メニューについても、サラッと。丼ものは、この葉丼580円、天丼630円、かつ丼680円など。そばとのセットに好適なミニ丼もある(親子・かき揚げ・かつ各430円)。その他は、カレーライス640円、焼そば550円、オムライス640円など。まぁ、レパートリーが多くて、そんなにしょっちゅう行けない私としては、悩んでしまう。店頭にメニュー一覧が掲示されているのがありがたい。店に入って、御用聞きさんに後ろに立たれたら、ゆっくり悩めないので。
  昼時の訪問ということもあって、先客は2だが、後客は8人入った。スーツリーマンが中心。常連客が多い様子だ。店員さんは、一見客に対してはちょっとぶっきらぼう。ただ、悪気はなく、店を出るときには、4〜5人いる店員さんの全員が「ありがとうございました」と声をかけてくれた。愛想が悪いのではなく、人見知りをしていただけなのだろうと思う。駅そばと考えるとやや高いけど、とても魅力的な要素が多い店。また食べに寄ろう。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、きつね430円、天480円、かやく480円、肉530円、鳥なんば530円、にしん600円です。そば以外のメニューは、ラーメン530円、チャンポン580円、この葉丼590円、天丼680円、かつ丼690円。ご飯ものよりも麺類の方が値上げ幅が大きくなっています。また、どういうわけかミニ助六は250円に値下げされていました。ミニちらしとミニ鯖寿司は440円に上がっています(2020/12、確認)。

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★栗東駅(JR東海道本線)
「太郎」  実食日:2014/3

  東口を出て、ロータリーの向かいにあるアル・プラザ(平和堂)の1階フードコート内。「麺とかつの店」を標榜しており、そば・うどんとトンカツ系の定食をメインに扱う店。麺類は、ショーケース等では「うどん」しか表記されていないが、全メニューそばにも対応している(厨房内上部の品書きに小さく「そばに変更できます」と表示されている)。定食類は概ね700円台なのでファストフード感覚ではないのだが、麺類は駅そば価格だ。フードコートなので、テーブル席がかなりたくさんある。フードコートはこの店とマクドナルドがメインなのだが、座席を利用する人に限って見れば「太郎」の方がだいぶ優勢だ。精算システムは、有人レジで注文時支払→番号札(プラ板)受取→呼び出し・商品引き換え。
  麺は、茹で麺だろうか。色は黒みが強いがあまり香らず、これといった特徴がない。つゆはやや甘めに感じたが、これは実食メニューが卵とじそばだったからかもしれない。丼が特大(直径30センチ近い)で浅いタイプ。極端に量が多いというわけではないが、見た目には華がある。トッピングが弱いメニューだと、貧相に見えるかもしれない。かけ280円、卵とじ380円。変わりメニューに、ねぎあんかけ480円がある。実食した卵とじそばは、南蛮ネギがたっぷり入っていて、「ニラ玉」のような食感。卵がちょっとハードボイルドすぎるかなという気がするが、トータルとしては悪くない。なお、飲み水は客席中央部にフードコート共通の冷水機があるパターン。紙コップに汲むのだが、冷水機の勢いがよすぎて、ヘタクソな汲み方をすると手がずぶ濡れになるので、要注意。


※値上げしていました。現在、かけ300円、玉子とじ450円、ねぎあんかけ580円です。かけは値上げしたといっても充分駅そば価格なのですが、種物の値上げ幅が大きく、メニューによってはかなり高い印象を受けます。かつ鍋そばという変わりメニューがあるものの、700円ではちょっと手を出しづらいかもしれません(値−1点。2018/3、確認)。

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★草津駅(JR東海道本線)
「麺家」  実食日:2015/12

  改札を出て正面左手。2015年8月オープンの新店。「麺家」としては初めての滋賀県内店舗。というか、京都・大阪・兵庫の3府県外の進出自体が初。首都圏ではJR系駅そばが「拡大→衰退」にシフトしているが、関西ではこれからJR系が拡大していくのだろうか。首都圏に比べて、盛衰の流れが20年くらい遅れている感じだ。「麺家」の場合、値段的に(関西では)少し高い印象が否めないけれど、味覚的には水準以上のレベルにあるので、そうそう衰退することはないだろうか。客席は、テーブル席が2・4・2、椅子付きカウンターが6席。フロアが広いわりに、席数が少ない。19時頃の訪問で、店内に常時5〜6人は客がいるという状態で、結構にぎわっている。昼時には席が足りなくなるのではないかと心配になるところだ。テーブル席の脇(厨房がガラス張りになっているところ)とか返却口の向かいには、立ち食いカウンターを増設できるほどのデッドスペースがあるように見えるのだが。
  麺は、例によってザラザラ食感の茹で麺。わりと黒っぽく、つゆによく馴染むので美味しい。首都圏でお馴染みの「むらめん」の茹で麺に近い印象だ。つゆは、雑味のない端麗系。甘さ・辛さ・出汁のバランスがよく、とげとげしさもなくまろやかで、これまた美味しい。ネギは青で、斜めカット。天かすフリーのサービスがあるので、たぬき(天かす)というメニューは存在しない。かけ250円、ベーシックな具一品系は340円、かき揚げは400円。店内揚げにこだわっているぶん、高くついているのだろう。変わりメニューに、きざみあんかけ370円。うどんは、50円増しで「讃岐」に変更可。大阪のうどんはコシがないことで有名だから、おそらく「讃岐」はコシのある冷凍麺なのだろう。酒類があり、つまみとして「缶詰」250円があるのが、黄金町「えき缶酒場」みたいで面白い。ラーメンもある。ただ、ベーシックな「しょうゆらーめん」で500円は高いなぁ。セットメニューにもあまり割安感がないし、ベーシックな麺単をササッとすするのが一番なのではないだろうか。なお、この時には次回有効のトッピングサービス券が配布されたのだが、期間限定と思われるため評点には加点していない。箸はエコ箸。


※消費10%増税を経て、値上げしていました。かけ250円は据え置きですが、ベーシックな具一品系は350円、かき揚げは410円に上がっています。さぬきうどんへの変更は50円増しで据え置き。同額で、そばを5割そばに変更することもできます(2021/9、確認)。

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★瀬田駅(JR東海道本線)
「吉兵衛」  実食日:2017/3

  駅からちょっと遠く、微妙に5分を越える。しかも、値段的にもちょっと高め。それでも、地方&他に対象となる店がない駅ということで、特例を適用。行き方は、南口を出てロータリーを左に回り、セブンイレブンとローソンの間の路地を入って3分。途中、駐輪場で突き当たるように見えるところがあるが、構わず通り抜ける(ここは一般道のようだ)。川っ縁に出たら右折して1分半。歩道橋で川を渡ると、この歩道橋が「アル・プラザ瀬田」に直結しており、そのまま店内へ。4階にこの店がある。文章で行き方を書くとかなり面倒くさそうに思えるけれど、とにかく南口を出て左前方向へ行けば、じきに「アル・プラザ」の高看板が見えてくるので、特段分かりにくい場所ではない。店内はファミレス並みに広く、テーブル席が30席以上ある。配膳付き(伝票制の後払い)で、基本的に厨房はクローズドなのだが、一部がガラス張りになっていて内部が見えるので、セーフとする。
  厨房から離れた席に通されたので麺種を確認できなかったが、食べてみての印象としては冷凍麺。グレー薄く、星のない麺。かすかな粘着を感じたので、生麺の可能性もありそう。つゆは、昆布出汁中心の関西風。旨味が勝った中に、かすかに粉末っぽい感じのカツオ系の香りも感じた。「粉末っぽい≒雑味がある」ということではあるのだけれど、とがった感じがなく飲みやすいつゆだ。かけ390円、きつね450円、天はエビ天2尾なので600円と高値。カレー・ラーメン・丼もの・定食類などいろいろあり、結構目移りする。そんな中で私が注文したのは、ミニ天丼セット690円。セットのそばはかけそばだが、揚げ玉とカマボコが乗っていた(単品のかけそばに乗るかどうかは未確認)。ミニ天丼は、エビ・インゲン・カボチャ・シメジという、ちょっと珍しい組み合わせの天ぷらで構成。丼が大きく、見た目には豪華なのだが、結構な上げ底だった。タレが金山寺味噌のように甘い。醤油ベースではなく味噌ベースのタレなのではないかと感じた。天丼は全国各地で食べ歩いているわけではないが、こういう天丼は東京ではなかなかお目にかかれないと思う。箸はエコ箸で、箸先を名入れの紙袋に入れた状態で商品と一緒に提供。レンゲも自動提供される。


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★長浜駅(JR北陸本線)
「井筒屋」  実食日:2005/9

  1番ホーム&駅出て左すぐ。改札内外両側から食べられる造りになっている。「井筒屋」は米原駅を拠点とする駅弁屋さんで、長浜駅の店舗はいわば「出張所」のような感じである。しかし、長浜駅は米原・敦賀間ではもっとも乗降客が多く、駅そばも賑わっていた。ホーム側の窓口は狭く、3人くらいしか食べられない造りなのだが、私が入って満席、という盛況だった。改札外側には椅子席もあり、広いのだが、こちらには客の姿が見えなかった。改札内側のスペースをもう少し広げた方がいいのでは? と思った。
  味覚的には、米原駅の「井筒屋」に同じと考えていいだろう。しかし、値段は米原よりも高めに設定されている。たぬきなし、きつね350円、月見400円、天450円。かけというメニューもなく、きつねがかけに相当している。したがって、きつねを頼むと半裁の油揚げが1枚だけ乗って出てくる。一方で、ボリュームは米原駅よりも上のような気がする。麺は同量かもしれないが。カマボコが入るのは、米原店に同じ。


※駅改築工事に伴い、閉店していました(2011/10、確認)。

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「一歩」  実食日:2011/10

  東口(伊吹口)を出て、ロータリーの向かいにある平和堂(スーパー)の5階。駅から、距離的には至近であるが、5階まで上がらなければならないのがちょっと不便。1階か、せめてB1階くらいにあると助かるのだが。システムは、有人レジで先払→配膳→返却(下膳)不要。客席はテーブル席ばかりで、4人掛け×6と2人掛け×1。
  麺は、そこそこ黒みがかっているものの、ほとんど香らない。つゆは薄味で、飲み飽きることなく最後まで美味しい。関西の駅そばに多い「麺<つゆ」の店だ。かけ(「す」と表記)300円、月見・きつね350円など。月見の卵は、ほぼサニーサイドアップ状態に茹だっている。関西では白身を少し茹でる(白身の上からつゆを注ぐ)店が多いが、ここまで凝固させる店は珍しい。変わりメニューがたくさんあり、いずれも700円と高いのだが、「のっぺいそば」「近江牛そば」「お江そば」あたりはちょっと気になる存在だ。


※閉店していました。というか、平和堂が駅脇の「モンデクール長浜」内に移転しています。モンデクール長浜にも、旧所在地のビルをリニューアルした「えきまちテラス長浜」にも、この店は入りませんでした(2018/3、確認)。

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「かごや」  実食日:2018/3

  駅東口とペデストリアンデッキで直結しているショッピングモール「モンデクール長浜」の2階フードコート。長浜駅の改札やペデストリアンデッキも2階なので、改札を出てから店までフラット。とても行きやすい立地だ。モンデクール長浜は平和堂を中心としたショッピングビルなので、滋賀県や京都府に多い「アル・プラザ」に似た性格だと言える。フードコートはこの店と中華料理全般を扱う「秋元の餃子」から成り、客席は共用。比較的小ぢんまりしたフードコートで、席数はそんなに多くない。席だけ利用の人が多い時間帯は、空席を探すのに若干苦労しそうな雰囲気だ。席だけ利用ができないような施策がとられているといいのだが。有人レジで先払い→バイブレーターで呼び出し。下げ膳セルフ。
  調理シーンを見ていないので麺種未確認だが、食べてみての印象としては生麺。細めで、少し粘着性を帯びた噛み心地。つゆはうすくち醤油仕立てで、出汁はおそらくカツオ系+昆布。カツオ系の方が少し強く出ているように感じた。甘みが結構あるように感じたけれど、これはきつねそば実食のためかもしれない。そのきつねは長方形の大判で、ふっくらジューシータイプ。甘い味付けがやや強め。ちょっとお粗末だなと感じたのが、ネギ。たまたまかもしれないが、青ネギの根っこの部分が多く入り、ちょっと土臭い印象だった。かけ340円、きつね460円、わかめ460円など。きつねそばには、天かすがサービストッピングされる(店頭の写真入りメニューでは入っていないのだが)。天かすはカラッとしていて油切れもよく、ところどころに軽く焦げが入っていて、香ばしい。上々。玉子丼480円、親子丼580円といったご飯ものも扱う。セットメニューもある。飲み水はフードコート共通で、冷水のほかにほうじ茶・緑茶もあり。
  訪問は平日の15:30頃で、先客2・後客2。「秋元の餃子」の方は、確認できた限りでは先客0・後客1。中華系とそば系が同居するフードコートでは中華系の店の方が賑わうことが多いように思うのだが、ここでは逆転現象が起きていた。もっとも、この店ではそばよりもうどんのほうが圧倒的に売れているので、「そば系vs中華系」という構図とも言い切れない部分があるのだけれど。


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★比叡山坂本駅(JR湖西線)
「肉のまるとみ コロッケ工房」  実食日:2018/5

  駅を出て右前方向、ガード下。簡素なテナント長屋の一角。基本的には揚げたてのコロッケなどを販売する惣菜店なのだが、イートイン席があり、そば・うどんも扱っている。値段的にやや高いものの、地方&他に対象となる店がない駅で、惣菜店のイートインという特記すべき特徴もあるので、特例を適用する。客席は椅子付きカウンターのみで、8席程度。テイクアウト利用の場合は建物の外側の窓口でやり取りをするのだが、イートインの場合は店内の窓口での口頭注文になる。支払いは、代引き。
  麺種は未確認だが、食べてみての印象としては冷凍。これといって感慨深いものではない。つゆは、色は薄いのだが、味覚的には結構塩辛い。出汁感はあまり感じられなかったのだが、これは実食メニューがトッピングに甘辛い味があるきつねそばだったからかもしれない。値段は外税方式での表記なので、若干注意が必要(以下の記載は、すべて税別価格)。きつね450円、天500円など。また、コロッケもイートイン利用でき、1個100円。もちろん、そばと一緒に注文してコロッケそばにすることもできる。きつねそばには、正方形のきつね揚げ2枚のほかに、揚げ玉とカマボコ2枚がデフォルトでトッピングされていた。麺やつゆがほとんど見えない状態で供され、賑やか。そこに、さらにコロッケも1個足したものだから、なんだか全部乗せ系メニューを食べているような感覚だった。コロッケは、揚げたてでアツアツ。衣のパン粉が粗めで、わりと硬めの揚げ方。香ばしさが強い仕上がりだ。タネはジャガイモをしっかりすりつぶしたクリーミーなタイプで、旨味の強い牛挽き肉が入っている。牛肉は近江黒毛和牛を使用とのこと。イートイン利用はもちろんだが、コロッケを1個だけ買って食べながら歩くのもよさそう。学校帰りの高校生などに重宝されているのではないかと思う。なお、イートインメニューはそば・うどんのみならず、定食類や一品料理、酒類もある。ちょっとした立ち飲み屋としての利用もできそうだ。
  土曜13:00頃の訪問で、先客4・後客1。先客の4人は子供連れのファミリーで、両親揃って昼間から豪快に酒を煽っていた。こういう利用法も、やってみたいなぁと思う。駅そばが少ないエリア(湖西線の途中駅では、今のところ存在を確認できているのはこの店だけ)でもあることだし、大事に利用していきたい。


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★山科駅(JR東海道本線・湖西線、京阪京津線(京阪山科駅)、京都市営地下鉄東西線)
「麺家」  実食日:2005/8

  JR改札を出て右、コンビニ手前。2003年に行ったとき(この時は未食)には、確か改札内にあったような気がするのだが、移動したのだろうか。それとも私の記憶違いか。
  京都駅にも店を出しているこのチェーン、意匠に高級感があり、一見すると「高い店かな?」と思ってしまう。落ち着いたBGMもまた、高級感を引き立てている。しかし、実際にはかけ220円、きつね・月見・きざみはすべて310円。ちゃんと駅そば価格の店なので、安心して入るべし。たぬきというメニューはないが、カウンター上に置いてあって入れ放題。
  味覚的には、繊細なつゆに特徴を感じた。麺は、1分ほど茹でてから出す。生麺という感じではないが、半生なのか。味は悪くない。鳳駅「にしき」同様、焼き色のついたカマボコが乗る。これはっ! という強烈印象はないのだが、弱点が少なく、「優等生」的な駅そばである。


※改装していました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はかけ250円、きざみなどスタンダードな具一品系340円になっています。50円増しにて、讃岐うどん/5割そばに変更可能。変わりメニューに、あんかけ系のそばが2種、朝限定メニューが2種、ラーメンが4種あります(値−1点。2017/3、確認)。

※消費10%増税を経て、一部メニューを値上げしていました。かけは250円で据え置きですが、種ものが上がっています。現在、きざみなどスタンダードな具一品系は350円です。また、ラーメンは終売していました(2021/9、確認)。

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★京都駅(JR東海道本線・奈良線・山陰本線、近鉄京都線、京都市営地下鉄烏丸線、東海道新幹線)
「麺串」  実食日:2006/8

  JR改札内、西跨線橋上、2・3ホームへの階段上。間口が広くて奥行きが短い店で、外からは大きく見えるのだが中はそれほど広くない。
  ここはなかなか面白い要素が詰まった、いい店だった。味覚的には、麺はノーマルだがつゆが上品で美味だった。いかにも「京都」という感じで、透き通るような味。揚げ玉がフリーで、さりげなく飲み水が麦茶になっているところも嬉しい。メニューにも面白味があり、ここでは変わりメニューの「京風そば」を試してみた。出てきたのはわかめ・昆布・梅干・きざみ・カマボコ、そして贅沢に湯葉が乗った豪華絢爛なもので、値段は380円。これはお買い得である。きざみは、普通は味を付けていない油揚げを用いるものだが、ここでは甘く煮付けたものが使われていたのが印象的だった。他のレギュラーメニューは、かけ270円、きつね・月見320円、かきあげ350円、天380円他。
  なお、この駅には他にもJR2・3ホームおよび4・5ホームに「麺家」、30・31ホームに「麺倶楽部」という駅そばがある。「麺串」を含め、どれも似たような外観・店名なのだが、メニューや値段は異なっている。別経営なのだろう。


※2009/12、再食。値上げ(かけ270→300円、きつね320→350円。)していました。京風そばも、現在は400円です。また、別の変わりメニュー「名物麺串そば」を試しました。串揚げ天ぷらが2本乗って、450円です。個人的には、京風そばの方がオススメかな……。

※2013/8、再食。「京風そば」「名物麺串そば」とも扱い終了していました。変わりメニューに「冷やしハモ天そば」(600円)がありましたが、おそらく夏季限定と思われます。価格は高いものの京都らしくて良いと思うので、かけ系対応で、通年販売を希望します(付−2点)。

※値段据え置き、消費増税による値上げなしです(2014/10、確認)。

※値段等、変わっていません。もともと少し高い設定だったからか、「麺家」が値上げしてもこちらは据え置いています。冷やしハモ天そばは、終了していました。代わりに、「かにあんかけ」600円が登場していました。メニューの冒険心は失われていません(2016/1、確認)。

※どういう風の吹き回しでしょうか、かけが290円に値下げされていました。一方、かき揚げは420→450円に、天(えび天と思われる)は480→500円に上がっています。かにあんかけは終了し、冷やしハモ天600円が復活しています。季節ごとに交替するのかもしれませんね。外観的には、暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現。2017/8、確認)。

※閉店していました。シャッターが下りていて、看板等が外されている状態で、閉店告知の貼り紙が出ています。東口近くに同じ会社が運営する「つくもうどん」がオープンしていますが、そばの扱いはないようです。すごく賑わっていた店で、業績不振等による閉店とは思えないので、JR側の都合でしょうか。たいへん残念です(2018/10、確認)。

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「麺家」  実食日:2007/8

  JR4・5ホーム中ほど。JR西日本系列のチェーンで、近畿地方一円に広く展開している。関東の「あじさい茶屋」のような存在だ。
  この店の麺は、フカフカしたスポンジ風。本格度という観点では「?」がつくが、安い立ちそばの麺としては上々。個人的には、好きな部類。つゆは薄味。青ネギを斜めにカットしているのが特徴的だ。たぬき(揚げ玉)はカウンター上に置いてあり、入れ放題。カマボコ入りで、かけ220円。きざみ・わかめ・月見・きつねなどの具一品系は、310円が主流。


※値上げしていました。現在、かけ270円です。具一品系は、350円から。だいぶ値上げ幅が大きいですね。うどんは、50円増しで「さぬきうどん」に変更可です。店舗は改装していましたが、写真を撮り忘れたので、次回訪問時に。また、2・3番ホームにも「麺家」がありますが、こちらは別店舗として扱うこととし、次回実食時に記事を立てます(値−1点。2016/1、確認)。

※改装していました(写真は左:旧、右:現)。かけ270円やベーシックな具一品系350円は変わっていませんが、いくつかのメニューが値上げしたり入れ替わったりしています。鶏天490→500円、梅こんぶ消滅など(2018/3、確認)。

※2018/7、公式取材にて再食。鶏天そば490円(500円から値下げされている)をいただきました。モモ肉使用で、ジューシーで旨みが強い鶏天です。下味が特徴的で、醤油などではなく塩コショウでつけてあります。だから、鶏天とフライドチキンの中間くらいの味わいに仕上がっています。衣には米粉入りの天ぷら粉を使用しているとのことで、サクサクの中に少々カリッとした歯触りが混在する食感になっています。総じて、ボリューミーで美味しいです。唯一気になったのは、下味とつゆの相性でしょうか。鶏天自体はとても美味しいのですが、コショウのスパイス感がつゆの出汁感を上書きしてしまうように感じました。つゆ本来の風味を楽しみたい場合には、別メニュー推奨です。
  なお、ベーシックなメニューは同日訪問の茨木店より少々高い設定になっています。鶏天(値下げしたのは、他店舗と統一するためと思われる)、牛肉温玉500円、スタミナ540円など、茨木店と同額設定のメニューもあるので、それらを選択する手もあるとは思いますが、まぁそこまで細かくつつかなくてもという気もします。


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「麺倶楽部」  実食日:2008/1

  JR0番ホーム。いきなり余談から入るが、0番ホームはかつての1番ホームを改称したものなので、現在の京都駅には「1番ホーム」がない。0番があって1番がないのは、京都駅だけなのではないだろうか。
  この店は、「駅そば」よりも「セルフうどん」に近いスタイルになっている。店に入るといきなり有人カウンターがあり、ここでベースになるメニュー(かけそば・ざるゆどんなど)を注文する。受け取ると左へ移動し、棚にズラリと並んだトッピングを自分で好きなだけ盛りつける。トッピングの種類は非常に多く、あまり駅そばでは見かけないようなものもたくさんある。安い(50円〜)ものも結構多い。そして、最後にレジで支払い。目で見てトッピングを選べるのはいいことだと思うが、このシステムだとついうっかり盛りすぎてべらぼうな金額になってしまうことがあるので、要注意。
  私が食べたのは、かけそば(280円)+ソーセージ天(80円)。麺は冷凍で、火葬場のような装置で茹でる。つゆも機械で注ぐ。なんだか、工場のような無機質感がある。味覚的には、麺の食感(コシ)が○。ネギと天かすは無料で入れ放題。飲み水は冷水のほかに麦茶を用意している。人情味が薄い店ではあるが、何かと気が利いていて使い勝手が良い。

※2013/8、再食。価格に変化なし。扱うトッピングはだいぶ入れ替わっていると思われ、ソーセージ天はなくなっていました。

※閉店(「麺家さがの」化)していました(2014/10、確認)。

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「麺ざんまい」  実食日:2013/8

  近鉄の改札を入って左すぐ。改札外にも窓口を開けられそうな立地だが、改札内からしか食べることができない。店頭の意匠が独特で、よく目立つ店だ。間口は狭いが奥に長く、壁に沿った椅子付きカウンターは10席ほどある。
  この店では、関西ではまだまだ少数派の生麺を使用している。やや歯に粘着するタイプだ。券売機に注記があるように、注文から出来上がりまで3分ほど時間を要する。つゆはよく香り、たいへん美味しい。意外なほどにカツオ出汁が前面に出ていて、上品でありながら、ガツンとくるパンチ力もある。かけ230円、天330円など。たぬきは「はいから」と表記(250円)。ラーメン、定食類、酒類なども用意していて、メニュー数はたいへん多い。伊勢うどん(300円)があるのは、伊勢方面に路線を延ばしている近鉄の系列店ならではだろうか。京都駅は、JR改札内の駅そば各店の評判が良いためこの店は話題にのぼることが少ないが、負けず劣らず良い店だと思う。


※かけ230円は据え置きですが、天は320円に上がっていました。種物は概ね20円ずつ上がっていますが、なぜか温玉月見だけは300円で据え置かれています。伊勢うどんは種物ではないので、やはり300円で据え置きです。なお、ハイカラというメニューは消滅しています。近鉄系駅そばでは「天玉ワカメ」という表記で実質的なたぬきそばを扱っていることが多いですが、このメニューもありません。なのに、なぜか「はいからそばセット(おにぎり1個付き)」300円は健在。朝10時まで限定の朝トクそば200円・朝定食330円あり。3年前の実食時に比べてメニュー数がだいぶ増えていて(空きボタンがほとんどなくなっている)、メニュー選びで悩んでしまいそうです(値−1点。2016/9、確認)。

※改装というか、間口部分の格子状の衝立が撤去され、暖簾に変わっていました(写真は左:旧、右:現)。雰囲気は安っぽくなりましたが、店内の混雑具合が外から見えやすくなったので、一長一短でしょうか。値段等、基本的に変わっていませんが、シーザーうどん450円やざるラーメン390円(ともに季節限定?)などが登場しています(2018/5、確認)。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、かけ250円、天350円、伊勢うどん330円、朝得230円、朝定食360円です(値−1点)。天とは別に、かき揚げ380円も出ています(2021/5、確認)。

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「麺家さがの」  実食日:2014/10

  JR在来線改札内0番ホーム。2つ上に記載している「麺倶楽部」の跡地。業者は変わっていないのだが、どうもこの場所は普通の「麺家」にはしたくないようだ。私としても、ぜひそう願いたい。讃岐うどん流のセルフトッピングシステムが廃され、通常の食券制になっている。席配置は、「麺倶楽部」時代と変わっていない。
  麺は、5割そばを使っている(貼り紙あり)。これは他の「麺家」各店にも掲示があるので、要するに同じ麺なのだろう。つゆも、飲んでいた印象としては他の「麺家」と変わらない。天かすフリーも健在だ。異なるのは、メニューか。この店舗には、他の「麺家」にはないオリジナルメニューが設定されている。その代表格が、今回実食したしっぽく480円だ。これは、湯葉・椎茸・タケノコをトッピングしたもの。椎茸とタケノコには醤油ベースの味がついている。湯葉がなければ中国地方の「かやくそば」のイメージだが、湯葉が入ることで京の雅を演出している。ワンコイン範囲内におさまっているし、よい創作メニューだと思う。欲を言うと、湯葉はきっちり広げるなど、もう少し丁寧に盛りつけていただけるとなおありがたい。視覚にも強く訴えるメニューなので。他メニューは、月見360円、きつね・きざみ390円、かきあげ440円など。「麺家」よりも高めの設定だ。店内仕込みのカレーに自信があるようで、牛カレー480円や和風カツカレー丼定食680円あたりを強くプッシュしている。「麺家」各店と同じように、ネギは斜めカットで、全メニューに焼きカマボコが乗る。箸はエコ箸。


※2017/6、再食。値上げして、月見370円、きつね・きざみ400円、かき揚げ450円になっていました。今回はご飯ものが食べたくて、和風牛肉カレー丼440円をチョイスしました。麺単がちょっと割高設定になっている店舗なので、丼ものがこの価格帯で出ているとだいぶ安く感じます。出てきたのは、ご飯の上に牛しゃぶ肉を乗せ、その上からカレールーをかけ、最後に斜めカットの青ネギを添えたもの。カレーは片栗粉でとろみをつけたような感じのもので、和出汁を利かせた「そば屋のカレー」です。レトルトなどではありません。ネギのシャキシャキ感もよいアクセントになっていて、なかなか美味しいです。このくらいのものが出てくるのなら、店をあげてカレーを推しているのも頷けます。
  平日20:00頃の訪問で、先客17・後客6とおおいに賑わっていました。ただ、先客の数に対して後客がかなり少なかったので、わりと波がある店舗なのかなと感じました。京都駅の中ではわりと辺鄙な場所にあるので、山陰本線の列車発着前後のタイミングに集中するのでしょう。


※昼間の写真に貼り替えました。……といっても、立地がら、昼間でも薄暗いんですが。値段等、変わっていません。海草そば460円が登場しています(2018/3、確認)。

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「麺家」  実食日:2017/3

  JR在来線2・3番ホーム西大路寄り。店舗名は「京都上がも」。4・5番ホーム(店舗名:京都下がも)と同じタイプのコンパクトな店舗。ちょっと記憶が曖昧だが、おそらく過去に実食済み。ただ、以前は同駅・同タイプの店舗は同一店舗とみなしていたので、この店舗については個別に掲載していなかった。近年の方針転換で店舗ごとの掲載とすることにしたので、今回の実食をもって改めて記事を立てる。どうしてこの方針転換を行ったかというと、単なる「軒数稼ぎ」ではなく、同駅同タイプの店舗のうち1店舗だけに変化がみられた場合(実際、三島駅「桃中軒」などでこのケースが発生している)などに記事を構成することが困難になるため。同タイプの店舗がたくさんある駅についてはかなり記事数が多くなるため見づらいかもしれないが、ご容赦を。内装は、厨房を囲む立ち食いカウンターのみ。キャパは10人くらい。
  麺は、個包装された茹で麺。少し赤紫がかった色合いで、直近で食べた中では鶴橋駅と同じ麺だろう。大阪駅「大阪みどう店」と同じかどうかは、ちょっと責任が持てない。舌触りの印象がだいぶ違うので。誤差といえば誤差なのかもしれないが、あまり舌をくすぐるザラザラ感がなく、少し粘着する。つゆは、おそらく「麺家」全店舗共通だろう。わりと味(というか塩気)は濃い方なのだが、雑味がなくすっきりしているため飲みやすい。出汁もしっかり利いている。品があり、なおかつ満足感も得られる良いつゆだ。天かすフリーで、かけ270円、きつね・きざみ・わかめ・月見350円、かき揚げ450円など。大阪府や兵庫県内の店舗とは異なる、ちょっと高めの価格構成になっている。こうして見て回ると、どうやら「麺家」ではきざみ300円が底値(三ノ宮店にて、同日確認済み)で、最高値が360円(大阪みどう店にて、同日ではないが同月確認済み)と、結構なばらつきがあることが分かってくる。基本的に客数が多い店舗は安くて、客数少なめの店舗は高い、ということなのだろうとは思うのだが、「大阪みどう店」が一番高い設定で、次に高いのがここ京都駅というのが、ちょっと解せない部分ではある。京都駅は小型店舗が「上がも」と「下がも」に分かれているから、運営効率があまりよくはないだろうという想像はできるけれど。店舗限定っぽいメニューは特になし。お得な朝メニューの設定があるが、これらも京橋・鶴橋などよりも少し高い設定になっている。ネギは斜めカット。焼き目の付いたカマボコ入り。箸はエコ箸。


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「へそ」  実食日:2017/8

  JRの駅から歩くと5分くらいかかるのだが、地下鉄からならアクセスしやすい。駅直結の烏丸地下道をずっと北へ歩いていって、終点右側の階段(烏丸七条南東出口)を上がり、直進(七条大橋方面へ)30秒。七条通沿いの南側にある。建物の外にも簡易的なテーブルなどが増設されているが、丼を外まで持っていくのは大変だと思うので、店内で食べるのが基本だろう。夜は一杯飲み屋になる店だから、外のオープン席はプチビアガーデンのようなイメージか。店内の客席は、立ち食いのテーブル(2人×6)が中心。加えて、奥のほうにテーブル席が少々見えたが、埋まっていたこともあって見に行っていないので、詳細不明。食券制で、入ってすぐ左手に券売機がある。
  麺は、ノーマルな感じの茹で麺。味も食感もあまり特徴がない。つゆは、昆布出汁中心だが、酸味も少々伴っている。カツオ系という感じではなく、ちょっと好みが分かれそうな気もする。たぬきに相当する「天かすそば」は、390円。天かすはつゆに浸かるとふやけやすいタイプだが、時折ガリッと歯に触る。おそらく、店揚げのものだろう。他メニューは、かけ380円、月見440円、天580円など。天がずいぶん高いのは、大海老天だからと推察。変わりメニューがいろいろ。京風にしんそば690円があるのは京都だからいいとして、油かすそば680円があるのはかなり意外。油かすは、京都でも受け入れられるものなのか。また、すでにだいぶ「懐かしのメニュー」になりつつあるポテトそば540円もある。面白いのは、コロッケそば460円にわざわざ「小判」と銘打っていること。客から「コロッケ、小さくない?」とクレームでも入ったのだろうか。ご飯ものやセットメニューも多数。和牛カレーライス1290円など、この手の店としてはあり得ない高さのメニューもある。売れてるのかな。
  ランチタイムには、おにぎりが1つサービスされる。だから、390円の天かすそばも、ちょっとしたセットメニューのようになる。麺単としては高いと感じる設定だけれど、おにぎり付きならばむしろ安い。青ネギは香りがよく、なかなか良いものを使っていそうだし、結構見どころの多い店だった。箸はエコ箸。
  平日11:45頃の訪問で、先客6・後客4。昼前としてはまずまずの入りか。フライング気味なのかそれとも昼休憩が交代制なのか、制服姿のOLの姿も散見された。なお、16:30以降は立ち飲みタイムになるが、夜もそば・うどんを注文できる(おにぎりが付かない)。また、土日祝は昼間も酒類を注文できるようになっている。


※そばを扱わない立ち飲み専門店になっていました。当サイトでは、閉店として扱うことにします(2020/2、確認)。

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★加茂駅(JR関西本線)
「芳兵衛」  実食日:2017/3

  長らく未食リストに入っていた店を、ようやく回収できた。場所は、西口を出てすぐの信号で道路を渡り、線路と垂直方向へ30秒、右側。当駅は、青春18きっぷで旅をしていると乗降する機会が多い(必ず乗り継ぎが発生する)駅。電車内からローソンが見えるから、ついでに買い物をしておこうと駅を出る機会も多い。だから、駅周辺はずいぶん前から散策していた。で、見つけてはおいたのだが、なかなか営業時間中に訪れることができず(臨時休みなども結構ある)、これまで食べられなかった。今回が、たぶん5回目くらいのチャレンジだと思う。客席は壁に沿って背を向け合う椅子付きカウンター2列で、14席。店の造りはセルフっぽいのだが、口頭注文→配膳→後払いという流れになる。値段的にちょっと高め設定になっているのは、客数が多くなさそうな立地(駅)ということで理解する必要があるだろう。
  麺は、おそらく茹で麺。ノーマルな感じで、あまり味がない。つゆは、少し濁りのある昆布出汁。ほのかに魚介系の香りも感じられるので、たぶん合わせ出汁だろう。魚介の種類が特定できるほど強くないのだけれど、これがなかなかいい感じの深みを生み出している。かけ400円、こぶ(=昆布)450円、きつね・玉子とじ500円など。実食は、天600円。ずいぶん高値だから海老天なんだろうなと思って待っていたら、出てきたのはやっぱり海老天そばで、しかも2尾乗っていた。衣がやや厚めではあるけれど、エビ自体もそれなりに大きく食べごたえがある。極薄スライスのカマボコ2枚入り。ネギは青で、白い部分を一切使っておらず、彩りが美しい。サイドメニューには、寿司類がたくさんある。店内掲示のお品書きを見ると、巻き寿司は1本250円〜、押し寿司は1人前500円〜、ちらし800円、にぎり1050円、上にぎり1800円など。立ちそばのサイドメニューにしてはずいぶん力が入っているなと思って調べてみたら、この店は寿司屋が本業らしい(電話帳には寿司店で掲載されていた)。これらの寿司メニューを注文して買うこともできる(イートイン・テイクアウトとも可)のだが、カウンター脇に並んでいる出来合いの寿司(小皿に盛られてある)を取る方が駅そば的利用法らしいだろう。というわけで、私も一皿。値段が明示されていなかったのがちょっと怖かったのだが、巻き寿司2切れ+三角いなり1個+鮭の押し寿司1カンで、260円だった。まぁまぁ、悪くない価格帯だ。この中では、酢が強すぎない鮭の押し寿司が美味かった。
  問題は、この街にこの手の店があって、どれほどの客数があるのかだ。今回は平日12:45くらいの訪問で、先客0・後客3だった(他にテイクアウト客が1)。昼時にしては、決して賑わっているとは言えない。すぐ近くにローソンがあるのも、おそらく逆風になっているだろう。でも、こういうローカルな店は本当に貴重なので、なんとか頑張ってほしいと思う。乗り継ぎ時間が短く店内で食べる余裕がないのなら、寿司をテイクアウトして、駅弁感覚で車内で食べる手もあると思う。そんなこんなで手を尽くして、応援していきたい店だ。


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★京田辺駅(JR片町線)
「太呂」  実食日:2018/5

  駅東口とペデストリアンデッキで直結している「アル・プラザ京田辺」の1階フードコート。近鉄京都線の新田辺駅も、徒歩圏内(5分ほど)。東近畿を中心にに多く出店している平和堂系のショッピングセンター「アル・プラザ」には、高確率で廉価なそば・うどん店が入っている。よく見るのは、「吉兵衛」「太郎」といった名の店。しかし、ここでは「太郎」ではなく「太呂」だ。両者はキャッチフレーズが「麺とカツの店」「カツと麺の店」で類似しているし、店頭のメニューサンプルディスプレイの感じもよく似ている。まったく同じなのかどうかは分からないが、何らかの関連性があるのだろうと推察できる。システムは、有人レジで先払い→バイブレータで呼び出し→下げ膳セルフ。
  麺種は未確認だが、食べてみて乾麺っぽい食感だなと感じた。細平麺で、そばの香りはさほど感じない。茹で麺っぽくもあるのだけれど、茹で麺でこのような細平麺はあまり見ないから、まぁ乾麺か冷凍麺なのだろう。つゆは、かなり色が薄く、塩気も控えめ。出汁はカツオ系が最前面にあるも、その裏に小魚系(イリコかウルメ?)の丸みのあるコクが見え隠れしている。フードコートそばにありがちな平たさがなく、悪くない。価格は外税表示になっており(以下の記載は税別価格)、きつね400円、天500円など。実食は、天。店頭サンプルでは海老天1尾になっていたのだが、実際に提供されたのは海老天1尾+カボチャ天+海苔天だった。なんだか、得をした気分。天は注文後に揚げていると思われる。海老は大きめサイズで、プリプリ食感。問題なく美味い。カボチャ天はやや火の通りが甘く、芯の部分が硬かった。意図的に歯ごたえを残したのかもしれないが、私の感覚からすると歯ごたえを「残しすぎ」。海苔天は、板海苔の全面に衣をつけるのではなく、端の方1/3くらいだけ衣をつけて揚げた、特徴的なものだった。総じて、フードコートそばとしてはそれほど値段が高くなく(街なかと比べたら高いが)、味覚的にも悪くなかった。ただ、口径の大きな平皿に温そばを盛るのはやめた方がいいかと。つゆが飲みにくいし、たぶん冷めやすいと思うので。受渡口に天かすが置いてあり、フリーになっている。ネギは斜めカット。箸は名入れの半個包装(箸先の部分だけ包まれているタイプ)割箸で、商品と一緒に1膳提供。
  平日17:30頃の訪問で、フードコートは席だけ利用の高校生で半分以上埋まっていた。席だけ利用禁止の貼り紙が出ているのだが、まったくもって効果ない様子。たぶん、クレームが出ない限り誰も注意したりしないのだろう。まあ、閑散としているよりは、賑わっている感があった方が良いという一面もあるだろう。どう対処するのが正解なのかは、一概に言えないと思う。


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★亀岡駅(JR山陰本線)
「鳥乃坊」  実食日:2009/12

  嵯峨野観光鉄道の「トロッコ亀岡駅」は3km以上離れている(JR馬堀駅のさらに東にある)ので、別駅扱い。店があるのは、南口ロータリー出口の交差点角。立ち食いカウンター1列だけで、すぐ後ろに壁が迫っている。かなり窮屈な造りだ。そば・うどんのほか、たこ焼き、おでん、焼き鳥を扱っている。酒類もあるので、一杯飲み屋として利用している人も多いかもしれない。
  そばはというと、太い角茹で麺に特徴あり。固すぎず柔らかすぎず、個人的に好きな麺だ。つゆは、あっさりしている中にほんのりと甘みが射していて、こちらもなかなか好印象。揚げ玉フリーのサービスも嬉しい。箸はエコ箸。ナルト模様の入ったカマボコが2枚乗り、かけ280円、具一品系は全品340円。私が注文した山菜そばは、ワラビの水煮ではなく京菜(?)の塩漬けをメインとする、ちょっと珍しいものだった。トッピングを組み合わせたメニューも表記されており、きつね2枚入りを「あげあげ」、玉子2つ入りを「玉玉」、昆布2倍入りを「こぶこぶ」と表記しているのが面白かった(各400円)。


※日除けはそのまま残っているのですが、長いこと営業している気配がなく、間口上部の看板も取り外されています。閉店とみなすことにします(2017/6、確認)。

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「うどん・そば 丼コーナー」  実食日:2017/6

  南口を出てロータリーを右に回り、道路を渡って右へ1分。左手にある西友亀岡店の地下1階フードコート内。少々古い西友なのか、フードコートもどこか昭和の香りが残る雰囲気。そしてこの店も、郷愁に満ち溢れている。フードコートそばでありながら、街なかにたたずむ古き良き立ち食いそば店の雰囲気を残している。おそらく、すぐ近くに大きなイオンができてしまったためではないかと思うのだが、客数もあまり多くない様子だ。フードコート内には、この店のほかに3つの店舗らしきものがあるが、このうち「ごはん屋」は閉店済み。ソフトクリームなどを扱うスナックコーナーも、店内に人の姿がなく営業しているのかどうか怪しい。食べている人はおろか、席だけ利用の人すらあまりおらず、フードコート全体がかなりさびれている印象だ。この雰囲気に合わせたかのように、店主は70代くらいのお爺ちゃん。きざみそばを注文すると、何かの裏紙であろうメモ用紙に「ざるそば 一(正の字の一画め)」と書く。おいおい、大丈夫か?
  麺種は確認していないが、食べてみての印象としては冷凍麺。湯煎時間が少し長かったのか、ブニブニと水膨れしたような食感だった。そばの香りは少々感じられるけれど、艶のないくぐもったような饐えた香りで、ちょっと古くなっているのかなという印象。やや残念な麺だった。一方のつゆは、おおいに私好み。宗田であろう旨み系のカツオ系出汁がしっかり利いており、サバ様のコクも垣間見える。醤油も関西では珍しい濃い口で、さらにコクを増している。甘さ・辛さは控えめで、出汁感重視。飽きのこない味だ。かけ350円、天かす400円、きざみ400円など。実食は、きざみそば+単品天かす。そうオーダー(口頭注文先払い→口頭呼び出しのシステム)したら、天かすはサービスにしてくれた(単品価格は明示なし)。刻み揚げは、薄っぺらくて香ばしさが強いタイプ。まずまず。天かすは、きつね色が濃く、これまた香ばしいタイプ。悪くはないが、特段の感慨もなかった。カマボコ入り。面白いサービスとしては、受渡口に置かれた丼に「小さなジャガイモ」が山盛り入っていて、フリーになっている。パッと見て「ムカゴかな?」と思ったのだが、食べてみたらジャガイモだった。塩茹でしてあるので、欲張って入れすぎるとつゆの味が激変しそう。つゆ本来の味を確かめる意味でも、5〜6粒くらいにしておくといいだろう。
  酷なことを言うと、正直、あまり先は長くないのかな、と感じる。店主も、店舗も、西友自体も。でも、少なくともつゆは美味しいので、少しでも長く頑張ってほしいと思う。イオン内に立ちそば系の店が入っていない以上、こちらに頑張っていただくほかないので。


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★園部駅(JR山陰本線)
「喫茶ビビッド」  実食日:2017/12

  駅そばというより喫茶店だし、値段も高いのだが、この駅の構内(厳密には駅構内ではないが、直結している)にそばを食べられる店があるとは思っておらず、感激したので、ほかに対象となる店がない駅特例を適用することにする。場所は、改札を出て左、階段を降りる手前を右に入って左側。駅に直結したビジネスホテル、その名も「リーズナブル」の2階。改札階とフラットなので、鉄道利用の際に寄りやすい立地だ。客席はテーブル席が主体。2人掛け・4人掛け・6人掛けがあり、計30席くらいか。6人掛けテーブルがあるあたりが、ホテル喫茶らしい部分。出張族の打ち合わせとか、簡易的な商談などでの利用シーンが連想される。配膳付き後払い。厨房は、半分オープンになっている(これも、特例適用の決め手になっている)。
  麺種は未確認。細麺で、食感的に乾麺を連想させるもの。香りはあまりない。つゆは、ほとんど色がついていないもの。濁りもなく透明度が非常に高い。昆布出汁が中心と思われ、関西らしい味覚ではあるが、ちょっと甘みを強めに注しているのが個性的。悪くはないのだけれど、つゆを全部飲もうとすると終盤に少々飽きがくる。そばメニューは、きつね500円・天600円・肉600円のみ。他に、定食、スパゲティ、トースト、ドリンクなどいろいろある。そもそもこのような洋風喫茶店でそば・うどんを扱うのは、たいへん珍しい。駅と直結した立地の店舗だからこそだろう。その意味でも、駅そば考察に寄与する部分があり、当サイトに掲載する価値は充分にあると言えよう。
  実食は、天そば。天は海老天一尾。おそらく冷凍ものの注文後揚げ。見た目にはとても立派なサイズ感なのだが、エビ自体は中型。衣の十二単を着せてある。熱々なのは良いのだけれど、衣に油がたくさん染み込んでいてちょっとしつこい印象も受ける。ピンクと緑のグラデーション模様が入ったカマボコ2枚入り。箸は竹製割箸で、先端だけ箸袋に入っているものが商品と一緒に提供される。レンゲ付き。唐辛子は一味で、こちらも商品と一緒に瓶ごと提供。
  訪問は、平日の14:30頃。先客3・後客2と、それなりに需要がある様子だった。時間帯の要因もあるのだろうけれど、多くの客がコーヒーなどドリンクの注文。食事をしていたのは、私と後客のひとり(うどんを注文していた)だけだった。朝とか、昼時だとどうなのかな。ちょっと興味が湧く。


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★綾部駅(JR山陰本線・舞鶴線)
「榮吉」  実食日:2017/6

  南口を出て右へ1分、日帰り温泉施設「うし乃湯」内の食事処。メインは焼肉だが、そば・うどんのほか丼ものなどを手広く提供している。食事のみでの入館(入館料不要)が可能な、スパそばだ。1階がフロント、2階が食事処「榮吉」を含む休憩エリア、3階が浴室という造りなので、この店に行くためにはフロント前を通らなければならないわけだが、置き看板に「食事のみでも大歓迎」と明示されているので堂々と。フロントで申し出ることで、入館料なしで2階に上がることができる。テーブルオーダーの配膳付き、下げ膳不要の後払い。値段的にもかなり微妙ではあるのだけれど、地方&他に対象となる店がない駅特例を適用する。
  麺は、おそらく生麺。中太の角麺で、少しモチモチ感がある。関東の「富士そば」のうち、興和物産から麺を入れている店舗に近い印象。悪くはないが、実食したにしんそばにはちょっと合わないような気がする。麺の、食感という意味での主張が勝ちすぎるので。つゆは、カツオ系が中心の出汁。生臭みが広がるにしんそばでも出汁の香りが負けず、「がっぷり四つ」を組む。このマッチングは良いと思う。ニシンは、箸で簡単にほぐせるほどやわらかく炊きこんであるのだが、ほぐした身は結構歯ごたえがある。良い仕上がりだ。つゆに染み出た魚臭さとは裏腹に、ニシン自体には全然臭みがなく、食べやすい。味付けが濃いわけでもない(むしろ薄め)のに、ちょっと不思議。値段が高い(700円)だけあって、よくあるワンコインの駅にしんそばとはちょっと格が違う。にしんそば700円は当サイトの基準からだいぶ外れるように思うのだが、かけ400円・月見500円といったあたりはギリギリ特例適用範囲。変わったところとしては、あなご天800円がある。穴子天自体が珍しいというよりも、ニシンと穴子を両方扱っているのが珍しい。穴子そば(これは、本来天ぷらではないのだが)はにしんそばを出す店にに対抗するために生まれたメニューなので、両方用意する店はあまりないと思うのだ。もっとも、それは手打ちそばの世界の話で、現代の駅そばにおいて通じる論拠なのかどうかは甚だ疑わしいが。
  総じて、麺だけ少し残念だったが、つゆとニシンは値段相応か、それ以上の満足感。上品で格調高い一杯だと言えるだろう。「これは駅そばに含めない方がいいのでは?」の声も出そうに思うけれど、今後駅そば店がクオリティを高めていくにあたっての指針という意味でも食べておく(掲載しておく)価値があろうと思うので、ご理解を。箸は竹製の割り箸。


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★福知山駅(JR山陰本線・福知山線、北近畿タンゴ鉄道宮福線)
「鬼そば」  実食日:2004/8

  JR改札を出て左、待合室を突っ切って左側。ホーム側(1番線)にも窓口が設けられているが、改札外の方がメイン。椅子席は改札外側にしかない。ま、ホームにはベンチがあるけど。
  福知山というと、但馬の蕎麦郷・出石から近い。皿そばで有名な出石そばは、そば殻の入った黒麺が特徴になっている。当然、ここで出されるそばも黒麺。しかも、極太。私はこのテの麺は大好きなので、評価は高くなる。たぬきなし、天410円(カマボコ2枚入り)。天は柔らかすぎてイマイチだったが、麺とつゆが美味いだけで十分。「かけ」に相当する「鬼そば」は310円。


※駅舎改築に伴い、閉店していました(2007/8確認)。非常に残念です。

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★西舞鶴駅(JR舞鶴線、北近畿タンゴ鉄道宮津線)

「アゼリア」  実食日:2001/5

  ガラス張りの綺麗な駅舎の2階にある、一見すると喫茶店のような駅そば。実際、そばだけでなくドーナツなども売っているので、喫茶店代わりに利用する人も多いようだ。店が広く、天井が吹き抜けになっていて開放感がありすぎる。座席もマックを連想させるようなパステルカラーで、あまりそばとはマッチしない観がある。値段は、きつね(たぬきなし)400円。割高設定になっているのは、瀟洒な店内の雰囲気料なのだろうか。

※閉店していました。跡地は、待合室の一部になっています(2014/10、確認)。

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「麺丼亭」  実食日:2018/5

  東口を出て、ロータリーを回って目抜き通りに入り、すぐの路地を右折。1分ほど歩いて突き当たり正面にある「バザールタウン舞鶴」の1階フードコート内。フードコートには全部で6店舗入っていて、奥から2番目が「麺丼亭」。一番奥が共通の返却口になっている。6店舗は厨房がすべてつながっていて、従業員も兼務している様子。訪問時(祝日の14:00頃)には従業員3人で6店舗を切り盛りしていた。この体制だと、端と端の店舗で同時に注文が入ったりしたらてんやわんやになるのではないだろうか。あるいは、待ち時間が殺人的に長くなるか。それはともかく、従業員が兼務しているということは、6店舗すべてが同じ会社の運営なのではないかと推測できる。バザールタウンは、北近畿地方に拠点を置くスーパー「さとう」が運営している。フードコートも、テナントではなく「さとう」の直営と思われる。とすると、当HPに掲載済みの豊岡駅前「アイティ豊岡」に入っている「麺丼亭」も、「さとう」の運営ということになるか。そういえば、「アイティ豊岡」内にもスーパーとしての「さとう」が入っていたような気がする。北近畿地方にかなり多くの店舗を持っているチェーンだから、駅チカにある店舗をもっとリサーチしてみる必要がありそうだ。駅そばとしては亜種だけれど、北近畿地方は純駅そば(鉄道用地内の店という意味)が壊滅的に少ないエリアだから、これでも結構貴重な存在なのだ。システムは、有人レジで先払い→番号札で呼び出し。そこそこ広いフードコートなのにマイクを使わずに肉声で呼び出すので、おばちゃんの声が枯れそう。ちょっと気の毒だ。
  麺は、冷凍か茹でかで判断に迷うようなもの。たぶん冷凍。そばの香りはあまりない。つゆは、ちょっと酸味あるも、鰹の香りという感じではなく、平たい印象。まぁ、「典型的なフードコートそばだね」といったところだ。かけ360円、きつね410円、天540円など。実食は、割安に感じた肉そば480円(ワカメ・カマボコ入り)。肉は、脂身の多い牛肉。スライサーにかけたかのようなクズ肉だが、ほどよい甘みがあって味覚的には悪くない。つゆとのマッチングもよい。少なくともB級そばのトッピングとしては、上等な肉よりもこのようなクズ肉の方が向いているように思う。これはこれで良し。


※閉店(「どんまい」化)していました(2021/7、確認)。

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「どんまい」  実食日:2021/7

  東口を出て、ロータリーを回って目抜き通りに入り、すぐの路地を右折。1分ほど歩いて突き当たり正面にある「バザールタウン舞鶴」の1階フードコート内。上記「麺丼亭」の跡地。この店だけでなくフードコート全体がリニューアルされているのだが、向かって左がカレーで右がたこ焼きという位置関係は変わらず。厳密には店名変更&改装ということなのかもしれないが、店名がまるっきり違うので別店として扱う。「麺丼亭」時代と同じく、厨房は全店舗共通。有人レジで先払い、プラ板の番号札を用いて肉声呼び出し。返却はセルフで、フードコートの一番奥に6店舗共通の返却口がある。これも、厨房が共通になっているフードコートによく見られる傾向だ。運営業者は変わっていないのではないだろうか。
  麺は、おそらく冷凍。食感・風味とも特筆するようなものではなく、中庸というか月並み。悪く言えば没個性的。つゆは、少し甘みを射してあるのが特徴で、カップうどんの「赤いきつね」みたいな味。あまり深みがある感じではないけれど、フードコートの廉価そばのつゆとしてはまずまず悪くないだろうか。たぬきなし。表示価格は税別(以下の記載は税抜価格)で、かけ400円、きつね470円、天620円など。天はエビ天1尾のもよう(メニュー写真により判断)。値段は「麺丼亭」時代よりもだいぶ上がっている。実食は、きつねそば(ワカメ&カマボコ入り)。きつねは、正方形1枚。四辺のどこにも断面がないので、もともと正方形に作られた油揚げのようだ。味付けはやさしめで、歯がキシキシするようなことはない。つゆが甘めということもあり、この味付けはありがたかった。そば・うどん以外には、丼ものとセットメニューがある。また、お品書きにはたこ焼きの記載もあるのだが、これは隣の「たこつる」のもの。お品書きまで共通になっているのだから、やっぱり同じ会社の運営なのだろう。ネギは青。箸は割り箸。
  平日11:45頃の訪問で、フードコート全体で先客0・後客6。おいおい、大丈夫だろうか。入った瞬間に「あれ、今日は休み?」と思ってしまうほど閑散としていた。ショッピングセンター内のフードコートだから、活気が出てくるのは買い物客が増えてくる午後からだろうか。各テーブルの対面方向に、コロナ対策のアクリルパーティッションあり。


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★東舞鶴駅(JR舞鶴線・小浜線)
「鶴寿軒」  実食日:2008/8

  改札外待合室内。間口は広いのだが、暖簾がなく目立たない店。せっかく用意してある置き看板も、店内に仕舞ってある。それでもポツリポツリと利用客があるのは、駅周辺に競合店がないためだろうか。L字型の椅子付きカウンターと、4人掛けテーブルが2つあり、集客力は結構高い。
  この店は麺が美味かった。茹で麺ではあるが黒々としていて、かつて福知山にあった「鬼そば」のように、そば本来の味わいがある。つゆも、すっきりしたのどごしの中にほんのりとした甘みがあり、好感が持てる。値段は少々高く、きつね・月見・わかめなど420円(カマボコ2枚入り)。「かけ」に相当するメニューに店名を冠して「鶴そば」と表記しているあたりも、「鬼そば」に似ている(360円)。私が実食したきつねはやたら分厚く、厚揚げと油揚げの中間スタンスのものが乗る。閉店時間がちょっと早め(18時)なので、食べに行くならお早めに。

※閉店していました。跡地には何も入っておらず、空き状態になっています(2014/10、確認)。

※跡地には、ミニサイズのセブンイレブンが入りました。駅そばの復活はありません(2021/7、確認)。

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★京都河原町駅(阪急京都線)
「都そば」  実食日:2017/3

  阪急の9番出口を出て左へ30秒。四条通に面した賑やかな繁華街にある。店舗名は、「四条店」。古いセマルタイプの看板を掲げる店舗ではあるのだが、どうも他店舗に比べてすっきりした印象だなと思って西院巽町店の写真と見比べてみたら、一般的な店舗では看板にオレンジ色を用いている部分が白になっていた。景観保護地区仕様というのか、「茶色のセブンイレブン」みたいなものだろうか。一応店内で食べる造りではあるが、間仕切りがないので、外の賑やかさがちょっと気になる。雰囲気が違うんだな。繁華街とはいっても、四条通の街並みはどこかシックでお洒落な雰囲気があって、間仕切りのない立ち食いそば店があまりマッチしないのだ。だから、ちょっと浮いたような存在になっている。客席は厨房を囲むL字型立ち食いカウンターのみで、キャパは7〜8人といったところ。
  麺は、ノーマルな茹で麺。この後に河原町店で連食しているのだけれど、四条店の方が少し細いように感じた。ただ、これはおそらく湯通し加減の誤差か、もっと言うと気のせいかもしれない。つゆも、特段変哲のない都そばスタンダード。序盤はカツオ系の香りが優雅に感じられるが、中盤以降はあまり香らなくなる。かけ240円、具一品系は320円〜。実食は、天320円。天は正円形のドンベで、小エビ入り。まぁ、これはこれで悪くない。ここに来る直前に訪問(店頭リサーチのみで、入店はしていない)した西院巽町店にはお得に感じる丼ものが設定されていたが、四条店のご飯ものはおにぎり(2個220円)・いなり(3個230円)・バッテラ(210円)程度。立ち食い専門ということで、速食メニューだけで勝負しているということか。それとも厨房スペースの問題か。店内で天ぷら類を揚げられる環境ではなさそうなので。箸はエコ箸。
  訪問は、夜の20:30頃。それでも、先客7(ほぼ満席)・後客5と賑わっていた。後客のうち3人は、ファミリー風の欧米系外国人。さすが日本を代表する観光都市・京都だ。ただ、都そばの味はあまり舌に合わなかったのか、3人とも少し顔をしかめながら食べていたのが印象的だった。


※改装していました(写真は左:旧、右:現)。暖簾が個性的で、好きです。セマルの表記が消えたのはやや残念ですが。消費10%増税を経て、やや大きく値上げしています。現在、かけ270円、具一品系350円〜です。天は360円、バッテラは230円。おにぎりは1個120円になっているので、これも実質値上げです(値−1点。2020/2、確認)。

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「都そば」  実食日:2017/3

  四条店と同じく河原町駅を最寄りとする店舗で、店舗名は「河原町店」。ただ、四条店よりもこちらの方が河原町駅から少し離れている。場所は、3b出口を出て右へ3分、最初の信号で河原町通を渡り、そのまま西の路地に入って20秒、右側。外観は、四条店と同じく、看板に派手なオレンジ色を使わない「景観保護地仕様」らしきものになっている。ただし、四条店にはセマルのロゴ表示があったのに、こちらにはない。セマルのロゴが入るべきであろう場所には、「SOBA UDON」とローマ字で表示されている。多くの利用者にとってはどうでもいいことかもしれないが、個人的にはこういうところがどうも気になってしまう。四条店と同じく、間仕切りがない店舗。ただ、表通りに面していないためだろうか、この雰囲気でもあまり街並みから浮いた感じは受けない。客席は、厨房を囲むL字型立ち食いカウンターのみ。四条店とよく似た造りで、キャパはこちらも7〜8人といったところ。
  麺は、あまり特徴のない茹で麺。四条店との連食で、四条店の麺よりも少し太いように感じたけれど、湯通し加減による誤差または気のせいかもしれない。つゆは都スタンダードで、特に四条店や他店舗と異なるような印象はない。ちょっと熱め。速食にはあまり向かないように感じたけれど、3月の夜間に食べるならこのくらい熱い方がむしろありがたいかも。かけ240円、具一品系は320円〜。実食は、スタミナ400円。天は四条店と同じ正円形の小エビ入りドンベ。玉子は先乗せで、白身がうっすらと白濁した状態で提供される。味覚面では四条店と大差ないように感じたのだけれど、味以外の部分でひとつだけ明確に異なる部分があった。それは、丼。四条店の丼は白で、河原町店では黒だった。ここ最近「都そば」で食べたときの写真を見返してみると、そのすべてが白だった。黒は、ここ2年間で食べた店舗の中では、河原町店だけだ。グーグルで画像検索してみても、黒い丼もあることはあるが、白の方が多い。店舗による違いなのか、メニューによる違いなのか、それともその両方(一部店舗の一部メニューが黒、とか)なのか。画像検索してみた限りでは、黒い丼はスタミナとか都スペシャルとか、少々値が張るメニューに用いられているようにも感じる。今後は、丼の色にも注目しながら「都そば」を巡ってみることにしよう。箸はエコ箸・割箸併用。
  訪問は、平日の20:45頃。四条通に面している四条店はこの時間帯でも大賑わいだったが、少し奥まったところにあるこちらは先客1・後客3と落ち着いた入りだった。それでも、外国人客(おそらく中国人)の姿もあった。日本は物価が高く、和食は特に高いので、こういう店が外国人観光客の間で結構重宝されているのだろうか。マナーの問題などいろいろあるだろうけれど、業界全体としては好ましい話だと思う。


※昼間の写真に貼り替えました。消費10%増税に伴い、やや大きく値上げしています。現在、かけ270円、具一品系350円〜です。スタミナは、440円まで上がっています(値−1点。2020/2、確認)。

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★西院駅(阪急京都線、京福電鉄嵐山本線)
「都そば」  実食日:2013/8

  阪急の改札を出て右、駅舎の外側から出入りする造り。古いタイプの看板を掲げる店舗で、厨房を囲むL字型の立ち食いカウンターだけの小型店。5人くらいでいっぱいだろう。
  麺はノーマルな茹で麺、つゆも無難な感じ。一時期気になっていた「特有の酸味」は、感じられなかった。総じて、これといった面白みのない一杯ではあるのだが、メニュー豊富で価格も安いので、個人的には食べる機会が多いチェーンだ。かけ220円。具一品系は290円のメニューが多い。なお、「都そば」ではエコ箸を導入している店舗が多いのだが、この店舗では割箸のみでエコ箸は用意していなかった。


※駅ビル工事に伴い、閉店していました。事実上移転の形で、阪急の西改札から駅を出て左へ30秒の場所に「西院巽町店」がオープンしています。店舗名が異なる(本記事の店舗名は「西院店」)ため、別店として扱うことにします。てっきり同じ店舗名だと思って今回は食べなかった(店頭に店舗名の表示がないので、違うことに気づかなかった)ので、次回以降の実食時に改めて記事を立てます(2017/3、確認)。

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「都そば」  実食日:2018/3

  阪急の西口を出て左へ30秒。店舗名は「西院巽町店」。京福電鉄の駅からは少々離れていて、3分ほど西へ歩く形になる。ちなみに、阪急・京福とも駅名の漢字表記は「西院」だが、読みは阪急が「さいいん」、京福が「さい」と異なる。別駅と考えるかどうかで少々迷ったのだが、阪急の東口と京福の駅は立地的にたいへん近いので、同一駅とみなすことにする(大塚駅・大塚駅前駅などを同一駅とみなすのと同じ理屈)。「都そば」は、もともと阪急の西口駅舎に併設する形で「西院店」が営業していたのだが、駅改築に伴い閉店し、事実上移転する形で「西院巽町店」としてオープンしている。店舗名が変わっているので、当サイトでは別店として掲載する。なぜ移転扱い(同じ店舗名)にしなかったのかを考えたのだが、「西院店」の閉店が2016年12月末、「西院巽町店」のオープンが2016年11月だと知り、納得。2か月くらいではあるけれど、2店舗併存だった時期があるわけだ。それなら、同じ店舗名にはできないね。客席は、厨房と対峙する立ち食いカウンター5人分くらい+厨房に背を向けた椅子付きカウンター10席くらい。
  麺はノーマル茹で麺なのだが、以前(西院店時代)よりも少し固くなったような気がする。誤差か、あるいは気のせいかもしれないが。少しゴワッとして、湯通しをしなかったかのような食感だったのだ(湯通しはしていた。目視にて確認)。つゆは、特段変わらず。昔のような薬品臭はなくなり、飲みやすい。大きな特徴・印象力はないものの、無難にいただける安心感はある。かけ250円、月見・きざみ・天など330円。自家製天ぷらの店舗ということで、野菜かき揚げ360円、いか天370円、えび天390円がある。また、お手軽な丼ものとしていか天丼350円、えび天丼370円もある。ラーメン400円まであり。いか天丼とえび天丼は、かなり惹かれる。そばとのセットだとボリュームが過ぎるから、ご飯ものが食べたくなった時に近くに「都そば」があれば、行ってみようか。実食は、ちくわ天340円。ちくわは、関東で一般的に見るものよりも細く長いもので、縦半裁1本(つまり、ちくわ1/2本ぶん)の揚げ置き。これといって可不可なし。箸はエコ箸。
  訪問は、平日の21:45頃。先客3・後客1だった。閉店間際の駆け込み需要(22:00閉店)も、そこそこある様子だ。先客のうち2人は、中国人観光客。四条店や河原町店での実食時にも外国人客の姿があったし、さすが京都だなと感じる。


※昼間の写真に貼り替えました。値段等、変わっていません(2018/6、確認)。

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★西京極駅(阪急京都線)
「阪急そば」  実食日:2013/8

  駅を出て左すぐ。駅舎とは別棟で、隣接している。店内は広く、テーブル席が計10、椅子付きカウンターが15席くらいある。それほど利用者が多そうな駅には見えない……と思いきや、学生のグループ客などが多いようで、テーブル席の需要が高いように感じた。
  味覚的には、「阪急」スタンダード。平均的な茹で麺に、カツオ系のダシが前面に出ているつゆ。色は、関西にしては濃い方か。かけ220円。ベーシックな具一品系は300円に統一された価格構成。和風中華330円あり。券売機を細かく見ていくと、結構面白そうなメニューがいろいろある。学割定食380円とか、田舎だし汁定食(季節限定?)530円とか。また、山かけそば(500円)は、夏場は冷やし、夏場以外はかけ系で出される。もちろん、口頭で伝えることで夏場でもかけ系で食べることはできるのだが。


※値上げしていました。現在、かけ230円、具一品系は310円〜です(2017/3、確認)。

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★桂駅(阪急京都線・嵐山線)
「阪急そば」  実食日:2017/3

  東口を出て右すぐ。エスカレーターを降りた場合には、降りて正面。階段の場合には降りて後方になる。駅舎ではなく、隣のビルの1階。看板の感じが、ほかの店舗とはちょっと違う。梅田駅三階店に通じる看板で、スッキリしているというか、ポップといううか、可愛らしいというか。文字のフォントひとつでずいぶんと印象が変わるものだ。梅田駅三階店は若者の利用が多いために看板のデザインを変えているという話を聞いたことがあるので、この店舗も同様なのだろうか。客席は、テーブル席が4人×2、椅子付きカウンターが厨房側と窓側を合わせて17席。テーブル席が2つともボックスタイプになっていることから、グループ客の利用が多い店舗なのではないかと推察できる。若者で、グル―プ。つまりは学生か。そう思って調べてみると、駅のすぐ近くには大学の類はないものの、当駅からバスでアクセスする大学が多数あることが分かった。京都大(工学部)・京都市立芸術大・京都学園大・京都経済短大など。なるほどねぇ。こういうことも、調べてみると結構面白い。
  麺は、ノーマルな茹で麺。つゆは、カツオ系の出汁が全面に出ている。少しエグミを感じるが、それほどきつくはない。外観や内装に大きな特徴を感じただけに、ベース部分は超普通な一杯が出てきて逆に面食らった。かけ230円、月見・わかめ・昆布・きざみ310円。天ぷらというメニューがなく、代わりにかき揚げ340円がある。おそらく、阪急そばの代名詞とも言える水滴型ドンベではなく、具だくさんのかき揚げなのだろう。水滴型ドンベがない(メニュー写真を見た限り、スタミナ420円に使うのも水滴型ドンベではなく海老天の様子)店舗に出会ったのは、初めてかもしれない。ちょっと寂しいような気もする。実食は、海老天そば340円。エビは中型サイズで、衣の十二単。衣のつけ方がちょっと変わっていて、衣の中心に海老があるのではなく、片側に流れるような形でたくさんの衣がついている。まるで、海老天から衣がどんどん流れ出しているように見えて面白い。味覚的には、衣がちょっとニチャッとするけれど、エビ自体は甘み・旨みが強く、香ばしさもあってなかなか。ちなみに、注文時の店員同士での掛け合いは「天そ」。なるほど、この店舗ではこの海老天が水滴型ドンベの代用品なわけだ。値段的にも海老天にしては結構安いので、まずまず満足できる内容だ。
  訪問は、平日の朝8:00頃。先客7・後客4と賑わっていた。この時間帯には朝食セット(かけ+出汁巻き卵玉子+ミニおにぎり2個+お新香)400円を注文できるのだが、ざっと見たところ皆さん普通に麺単を食していた。出汁巻き玉子は他チェーンではなかなか扱っていないので、「阪急そば」の個性になっていて良いと思うのだけれど、これだけ注文されないのであれば内容の再考を検討すべきかも。個人的には、そばをミニサイズにして、おにぎりを大1個にして300円が朝食としては理想的か。箸は割り箸。


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★東向日駅(阪急京都線)
「阪急そば」  実食日:2016/1

  駅を出て右前方、バス乗り場の先。駅舎とは別棟になっている店舗。余談だが、駅名は「ひがしむこう」と読む。所在地は、京都府向日(むこう)市。難読駅名・地名として有名なところだ。阪急に東向日駅と西向日駅があって、JRに向日町駅がある。駅名からすると向日町駅が中心部にありそうに思えるのだが、市役所や中心市街地から一番近いのは東向日駅。だから、駅そばもこの駅にある。夜間、閉店間際のタイミングで訪れ、店内の一部客席がすでに閉鎖されていたこともあって、席数は数えられず(入店直後に暖簾と「営業中」の札がしまわれた)。厨房に面した椅子付きカウンター10席のほかに、テーブル席がある様子(4人×6くらいか)。先客・後客とも0で、ちょっと物悲しい雰囲気での実食となった。
  麺は、ノーマル茹で麺。わりとツルツルした食感で、昔よりも摩擦が軽減されているように感じる。つゆとの一体感という点で、個人的には以前の麺の方が好きだった。つゆは、カツオ系中心と思われるのだが、実食したのがスタミナ400円で、先乗せ卵の白身がつゆ全体に拡散して旨味が伝播していたので、ちょっと分かりにくかった。ただ、味覚的には、卵の旨味が加わることで全体がまろやかになり、とても美味しかった。天は、阪急そばらしい水滴型のエビ入りドンベ。これはこれで美味しい。天の上からつゆを注ぐオペレーションだったので、サクサク感は皆無。最初から天がグズグズになっていた。店舗ごとにオペレーションが違うのだろうか。それとも、従業員特性だろうか。かけ230円、天320円など。変わりメニューは特になし。阪急そばに特有のメニューとして、スタミナのほかにミックス(天+卵+きつね)がある(490円)。関西では、こういったメニュー名からでは内容が想像しづらいカタカナメニューをよく見る。


※値上げしていました。現在、天340円、スタミナ420円です。なお、写真を昼間のものに貼り替えています(値−1点。2017/6、確認)。

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★長岡天神駅(阪急京都線)
「阪急そば」  実食日:2012/12

  西口を出て直進30秒、長岡天神阪急プラザ内。「阪急プラザ」なんていう仰々しい名称がついているが、実際には小さな飲食店が3軒連なっているだけなので、迷うようなことはない。広い厨房をコの字型に取り囲むように客席があり、椅子付きカウンターが13席と、4人掛けテーブル席が2つある。
  麺は、袋麺だ。歯ごたえのない茹で麺。つゆは、関西にしてはカツオ出汁が比較的強めに出ているタイプ。丼が大きく、つゆをたっぷり注いでくれるのが嬉しい。かけ220円。具一品系は300円のメニューが多い。天玉は「スタミナ」と表記。関西ではよくあるパターンだ。天は水滴型のもので、具材は小エビ2尾のみ。つゆに浸すとすぐにばらけるので、関東人は「たぬきそば」だと思って食べるといいだろう。

※昼間の写真に貼り替えました。値上げして、現在は具一品系310円〜になっています。全メニューについて確認したわけではありませんが、麺単は基本的に西京極駅と同額設定です(同日確認)。しかし、セットメニューは一部値段が異なっています。たとえば、おにぎり定食。西京極駅では520円ですが、長岡天神駅では540円です。この違いの意味がよくわかりません。設定ミスまたは表示ミスの可能性もありそうに思います(2017/3、確認)。

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★大山崎駅(阪急京都線)
「阪急そば」  実食日:2014/3

  改札を出て直進10秒、ガード下。間口がたいへん広い店で、間口に並行する椅子付きカウンターがズラリ11席。プラス、奥の方にテーブル席が4人×2。テーブルとテーブルの間に仕切りがあるので、落ち着いて食べたいグループ客に喜ばれそうだ。
  麺は茹で麺で、他店舗に比べて若干太いように感じたのだが、たぶん湯通し加減の違い(あるいは、自動湯切り器を使っているからか)で、本質的には同じ麺だろう。つゆは、出汁重視で塩分はわりと控えめなタイプ。ほどよい酸味がある。かけ220円、天300円、スタミナ380円など。天は、小海老が2尾入っているだけの「ほぼたぬき」だが、個人的には結構美味いと思う。細かい点では、割箸がよい。滑らかに面取りされたものを使用していて、口当たりがよい。精算システムは現金制で、中簿内にレジがあるパターンなのだが、客によって先払いだったり後払いだったりで、統一感がない。先払いするときには、レシートをもらっておいた方がよさそうだ。


※閉店していました。跡地は、ベーカリーショップになっています(2017/8、確認)。

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★上桂駅(阪急嵐山線)
「阪急そば」  実食日:2011/8

  改札を出て右すぐ。駅舎とは別棟になっている店舗だが、まぁ「エキナカ」と言っても差し支えないような場所だ。客席は厨房に向いたL字型椅子付きカウンターのみ。厨房が比較的広く、カウンターも長いので、15席くらいある。精算システムは、代引きすると「お代済みで〜す」と声がかかることから、基本的に後払いになっているものと思われる。
  麺は、摩擦の少ないツルツル食感。同チェーンの他店よりもツルツル感が際立っているような気がするのは、自動湯切り器を使用しているからだろうか。つゆは、鰹出汁がやや優勢。丼がたいへん大きく、つゆをたっぷり注いでくれるのが嬉しい。天などの具一品系は300円のメニューが多い。


※値上げしていました。現在、かけ240円、具一品系は320円〜です。月見・わかめ・昆布・きざみが320円で、天・きつねが340円。スタンダードな具一品系が統一価格ではなくなっています(2017/6、確認)。

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★丹波橋駅(京阪本線、近鉄京都線(近鉄丹波橋駅))
「麺座」  実食日:2007/8

  京阪の南改札脇にあり、内外両側から利用できる。南改札は近鉄線への乗り換え通路に通じている改札なので、近鉄ユーザーも利用しやすい立地だ。店はそれほど大きくはないが、内外両側ともカウンターには椅子が設置されている。
  この店の麺は、ゴワゴワした食感の茹で麺。悪くない。つゆは給水機のような機械で注ぐ。改札外側で食べると、この「給つゆ機」が正面に見えてしまう。個人的にはあまり見たくない種類の機械なので(つゆはお玉で寸胴からすくって注ぐのが王道)、次回食べる機会があれば改札内で食べることにしよう。かけ200円。きつね・天300円、月見280円。変わったところでは、「きつね」とは別に「炙りきつね」がある(320円)。これを食べなかったのは悔いが残る。また、京都名物のにしんそばもあり、「特大110グラム使用」との脚注が付されている。ただし、値は張る(550円)。


※2013/8、再食。少し値段が上がっていて、現在はかけ210円、月見300円、きつね・天ぷら320円です。炙りきつねは、取扱終了してしまったようです。味覚的には、特に変化した印象はありません。実食はにしんそば。値段据え置きの550円です。にしんは特大で食べ応えがありました。

※値上げしていました。現在、かけ220円、月見310円、天ぷら・きつね330円、にしん560円などとなっています。朝うどん320円という時間帯限定の設定がありましたが、それほどお得な感じはありません。むしろ、季節限定と思われる「松茸ごはんセット」(520円)の方に興味を惹かれます(値−1点。2014/11、確認)。

※暖簾が廃されていました(写真は左:旧、右:現)。中書島店と同様に、一部メニューが値上げされています。かけ220→230円、わかめ290→310円、とろろ昆布290→310円、かきあげ330→350円です。中書島店にあった赤味噌うどんのセットがこちらにはなく、代わりにみそ風味うどん350円としてメニューに入っています(期間限定の添え書きあり)。寝屋川店にも店舗限定メニューがあるし、このチェーンは店舗ごとにちょっとずつメニューを変えてあるようです。3店舗とも改札内から利用できるので、選択の余地があるのはたいへんありがたいことです(2017/12、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。かけは230円で据え置きですが、種物は軒並み上がっています。現在、きつね340円、天340円、にしん570円、わかめ320円、とろろ昆布320円、かきあげ360円です。朝限定のお得なメニューが多種類あります。出し巻き定食350円あたりは、かなり惹かれます(2020/2、確認)。

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★伏見桃山駅(京阪本線)
「都そば」  実食日:2018/3

  駅を出て左へ1分、左側。アーケードのある大手筋商店街内。2017年10月にオープンした新店。事実上の移転である西院巽町店を除くと、久々の新店オープンなのではないかと思う。「都そば」はどちらかというと縮小傾向にあるかなと思っていただけに、反転攻勢に期待したいところだ。店内はわりと広く、テーブル席が計22席、椅子付きカウンターも10席ある。
  麺は、ノーマル茹で麺。いつもより少しザラザラ感が強かったような気がするが、誤差の範囲内か。つゆは、特定の方向に偏らないバランス派で、やや淡めに感じた。パンチ力はないけれど、無難にまとまっている印象だ。かけ250円、具一品系は330円〜。かき揚げ370円があるところから推して、店内にフライヤーが入っているのだろう。ご飯もののイメージがあまりない「都そば」の中で、この店舗ではおにぎりやいなりのほかにいか天丼370円・上天丼390円の扱いがある。いか天丼はいか天+かき揚げ、上天丼はえび天+かき揚げという内容。どちらもお値打ち感あり。実食は、天330円。天は大判で、小エビ入りのドンベ。ジャンクの極みだが、味覚的には結構好き。東京ではなかなか食べられないものだけに、関西に行くとことさら食べたくなる。
  平日8:30頃の訪問で、先客・後客とも0。オフィス街ならこの時間帯にも結構客が入るのだろうが、伏見桃山はどちらかというと住宅地(あるいは観光地)だから、もっとも客が入らない時間帯なのかもしれない。気になるのは、正面にマクドナルドがあり、駅までの間にドトールがあるということ。同業のライバル店は見当たらないのだけれど、洋風のファストフードがライバルになりそうな立地関係だ。それほど規模の大きな駅ではないから、客を食い合うようだと苦しいかもしれない。この店舗の成否が今後の新店展開に関わってくるかもしれないから、応援したいところではある。


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★中書島駅(京阪本線・宇治線)
「麺座」  実食日:2009/11

  2&3番ホーム丹波橋寄り。私鉄ホームの独立型駅そばは、関西ではかなり珍しいので、なんだか新鮮だ。椅子付きL字型カウンターがメインで、壁際に2つだけ増設席がある。
  この店の麺は、軽い食感。私がよく言う「スポンジ食感」というやつだ。聞こえは悪いかもしれないが、実は結構好きだったりする。特に、関西のつゆにはよく合うと思う。そのつゆも、麺に負けず劣らず軽いというか、スッキリしている。だから、全体的にガッツリ感がないものの、清涼感があって爽快。箸は割り箸・エコ箸併用。かけ210円、きつね320円など。変わりメニューがたくさんある。炙りきつね340円(このきつねは味付けされていない)、花マヨうどん390円、黄そば各種など。黄そばは、姫路の「えきそば」のようなもので、和風出汁に中華麺を合わせている。ルビがふってあり、「きそば」ではなく「きぃそば」と読むらしい。いかにも関西。

※炙りきつね、花マヨ、黄そば、いずれも取扱終了してしまったようで、現在はありません。レギュラーメニューの値段等は変わっていません(付−1点。2013/8、確認)。

※丹波橋同様、値上げしています。現在は、かけ220円、きつね330円です(値−1点。2014/11、確認)。

※一部メニューを値上げしていました。かけ220→230円、わかめ290→310円、とろろ昆布290→310円、かきあげ330→350円。月見310円、きつね330円、天330円などは、据え置きです。変わりメニューに、赤味噌うどんが出ていました。店頭の貼り紙ではセットメニューのみで、530〜600円です。単品注文ができるといいなと感じるメニューです(2017/12、確認)。

※2018/5、公式取材にて再食。変わりメニューから、赤味噌贅沢うどん480円をいただきました。味噌仕立てのつゆに、トッピングは生卵・刻み揚げ・山菜という内容です。味噌仕立てのつゆを用意するのはなかなか大変だと思うので、力作と呼んでいいかもしれません。味覚的には、味噌つながりで山梨のほうとうに近いです。煮込んではいないので、「だいぶ若いほうとう」といったイメージ。味噌スープは、そばには合わないと思いますが、うどんにはよく合います。厨房スペースに余裕のある店では、導入しても面白いと思います。

※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。消費10%増税に伴い、値上げしています。かけは230円で据え置かれましたが、きつねは340円に、わかめは320円に、とろろ昆布は320円に、かきあげは360円になっています(2020/2、確認)。

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★太秦広隆寺駅(京福電鉄嵐山本線)
「京富」  実食日:2017/3

  これはまたレアな駅そばに出会った。京福電鉄嵐山本線は、基本的に路面軌道を走る路面電車。なんと、路面電車の駅に駅そばがあるのだ。とはいっても、太秦広隆寺駅は、専用軌道と路面軌道のちょうど境目に位置している。だから、一般的な路面電車の電停とはちょっとイメージが異なる。それでも、まさかこの路線に、しかもほぼホームに直結している駅そばがあるとは思わなかった。店内は小ぢんまりしていて、テーブル席が20ほど(柱が邪魔になって奥の方は見えず、数えられなかった)に加えて、厨房側を向いた椅子付きカウンターが5席ある。かなり席を詰め込んでいる感じなので、満席になるとちょっと窮屈になりそうだ。訪問時(平日14:00頃)は先客4・後客0で、落ち着いてた食べることができた。配膳付きで、後払い。
  駅そばといっても、この店は平均的な駅そばよりは街そばの色合いが強い。出てくるそばは、出前をやるような街そば店と比べても遜色のない味だった。駅そばにしては値段的にちょっと高めなのだけれど、この味を出してくれるのならLCC系の蕎麦として当サイトの対象に含めて問題ないだろう。厨房もオープンだし。麺は、もちろん生麺の注文後茹で。芸術的な細麺で、それなのに歯ごたえがしっかりしている。ただし、そば粉比率が高いためだろうか、温そばだと伸びるのが速い。食べているそばからどんどん食感が損なわれていくので、速食を推奨。時間をかけてじっくり味わいたいなら、ざる系が良いだろうか(ただし、ざる系は高値)。つゆは、酸味があるもののエグミはないカツオ出汁がベース。野武士のような力強さがありつつ、舞妓さんのような華やかさ・上品さも兼ね備えている。完成度高し。かけというメニューはなく、きざみ480円が最安メニュー。きつね・卵とじ500円、ざる650円。変わりメニューというか関西らしいメニューに、けいらん550円がある。これは、あんかけ玉子とじ。また、たぬきあんかけ550円に、天かすでもきつね揚げでもなく、刻み油揚げを使用しているのも京都らしい部分だ。もちろん、京都名物のにしんそば750円もある。ご飯ものもいろいろ扱う。各種丼物は、並のほかに小を用意。玉子丼(小)320円やきつね丼(小)320円あたりは、そばと組み合わせればリーズナブルなセットメニューにできそうだ。京都ならではの衣笠丼(小370円・並630円)もある。これは、きつね揚げの玉子とじ丼。
  実食は、鳥なんばんそば660円。鶏肉は、皮付きのモモ肉をスライスしている。旨味濃厚でこれだけでも美味しいのだけれど、皮の部分を軽く炙るというひと手間を加えているのがニクイ。旨味に香ばしさが重なって、さらにはシャキシャキ食感の九条ネギの香りも加わって、丼の中で奏でられる音楽が協奏曲から交響曲に変貌を遂げる。これは絶品だ。値段的にちょっと高いなと思いながら注文したのだけれど、充分に値段以上の価値がある一杯だった。飲み水はほうじ茶(温)。箸はエコ箸。広隆寺のすぐ近くだから観光ついでに寄るにも便利な店だし、試してみたいメニューが山ほどある店でもあるので、また訪れる機会があるだろう。

※2018/6、公式取材にて再食。東京ではほとんどお目にかかれない関西ローカルメニュー「けいらんそば」550円をいただきました。ひとことで言うと、あんかけ玉子とじです。繊細でふわとろ食感の玉子が絶品で、つゆで煮てから餡に閉じ込められる九条ネギのやさしい香りともよくマッチします。関西では扱う店がそこそこあるので、他店のけいらんも食べて、比べてみたいところです。なお、この店のたぬき550円は、関西らしく油揚げなのですが、いわゆるきつねではなく、味をつけていない刻み油揚げになります。これは、京都流ですね。「東京のきつねそば=関西のたぬきそば」という認識は東京でもだいぶ定着してきたように思いますが、関西の中でも京都はまた別です。「関西一円のきざみそば=京都のたぬきそば」です。興味深い現象です。なお、外観的には暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。

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★嵐山駅(京福電鉄嵐山本線)
「嵯峨豆腐 三忠」  実食日:2017/6

  意外なところで、露出店の立ちそばを発見した。場所は、駅を出て右へ4分、左側。嵐山駅から、渡月橋とは反対(北)の方向に行くと、左手に黒山の人だかりが見えてくるので、分かりやすい。写真では閑散としているように見えると思うが、これは店舗全景が見えるタイミングを待って撮っているため。30分くらい待ったかもしれない。とにかく外国人にとても人気があり、客(というか黒山の人だかり)の8割くらいが外国人(中国や台湾の人が多い)だった。外国人にとって、このような露出店はとてもありがたい存在なのだろう。値段が安いし、メニューをじっくり眺めて、嫌なら簡単に立ち去れるので。ドアを開けて鈴がチリンチリンと鳴って、奥から「いらっしゃいませ〜」と声がかかると、もうメニューを見て気が乗らなくても食べざるを得ない空気感になってしまう。露出店には、そのような「縛り感」がないのだ。厨房だけの建物の周囲をぐるりと立ち食いカウンター&ベンチが取り囲み、加えて店頭に丸テーブルが2つ(うちひとつは立ち食い)出されている。店舗だけでなく増設席にも人だかりができているから、遠目に「黒山の人だかり」に見えるわけだ。一瞬、「有名人でも来ているのかな?」と思うほどだ。キャパとしては20人ほどだが、店の周囲で手持ち食いをする人や、食べる人の付添い(5人グループのうち2人だけ食べているとか。これがすごく多い。露出店だと、こういうこともやりやすいのだろう)を含めると50人くらい蝟集していたように思う。注文口で口頭注文、代引き制。
  そばの味自体は、そんなに特記するほどのものでもない。麺はブニブニ水膨れ系。茹で麺食感だが、正確な麺種は未確認。つゆはとっても薄味で、実食メニューが干渉力の強いにしんそば500円だったこともあり、香りなどはあまりよく分からなかった。そのニシンは、煮汁にちょっと生臭みがある。ニシン自体に臭みはなく、小骨もやわらかいので気にならず、美味しい。ニシンはちゃんと臭みが抜けているのに、どうしてつゆがこんなに魚臭くなるのか、ちょっと不思議。たまご400円、甘あげ(きつね)400円、天500円など。天はかき揚げ。観光地ということもあるのだろう、変わりメニューがいろいろある。内容不明の「母さんうどん」450円、タケノコ入りの「若竹」500円、エビ入り湯葉650円など。
  メニューサンプルを見る限り、そば・うどんが主力になっていると思われるのだが、実は外国人観光客のうち麺類を食べているのはほんのひと握り。その他大多数は、スナックフード類などを食べている。かき氷とか、焼き鳥とか、コロッケとか。さらに言うと、中国人観光客向けに用意していると思われる胡麻団子や水餃子など。店名のとおり、もともとは豆腐店(本店は京都府城陽市にある)なので、冷奴・胡麻豆腐・湯豆腐(いずれも400円)、豆乳プリンに豆腐ドーナツなども扱っているのだが、これらもあまり売れている気配がない。あまりにも多すぎる中国人観光客の前に、店の方向性がちょっと変わってしまっているような印象を受ける。手広くやるのは悪いことではないと思うけれど、観光地にしては値段も安くて貴重な店だと思うので、くれぐれも本質を見失わないようにお願いしたいところだ。


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★トロッコ嵯峨駅(嵯峨野観光鉄道)
「オアシス」  実食日:2011/8

  改札を出て右、駅舎を出て正面の「ジオラマ京都JAPAN」に入って右側。「ジオラマ京都JAPAN」は有料施設(500円)なのだが、店はチケットボックスの手前の休憩所にあって料金がかからないので、掲載対象とする。立ち食いカウンターのみの露出店だが、休憩所内にテーブル席がたくさんあるので、これらを利用することができる。精算システムは、有人レジで先払い→バイブレーターを渡され、出来上がるとバイブレーターが作動→受け渡し。スーパー銭湯の食堂などでよく見かけるパターンだ。
  味覚的には、極端に色が薄いつゆが印象的だった。スッキリしているのだが、塩気はほどほどにあって、物足りなさは感じない。麺は、やや粉っぽい食感。丼は、使い捨て(弁当容器のようなもの)だ。メニューは、きつね(350円)と天ぷら(450円)のみ。加えて、夏場にはぶっかけ冷やし(350円)が登場する。麺類以外には、焼きおにぎりやわらび餅(ともに200円)などがある。


※2017/6、再食。値上げしていました。現在、きつね400円、天500円です。一方ではメニューが少々増え、わかめ450円、カレー500円、そして夏季限定の冷やしメニューが3種設定されていました。柴漬けをトッピングする「夏の冷やしうどん(そば)」500円が、ちょっと特徴的です。外観も、上屋部分がリニューアルされています(写真は左:旧、右:現)。だいぶ今風のルックスになりました。昔の仮設店舗風の意匠も好きでしたが、現在の方がどっしりとしていて安定感がありますね。また、バイブレーターに「オアシス」のテプラが貼られているのを確認しましたので、これを店名と解釈することにします(「うどんそば」→「オアシス」)。
  今回は、天そばを実食。麺は相変わらず少し粉っぽさを感じるもので、つゆは上品ですっきりしている昆布出汁。天はエビ天一尾で、甘えびサイズのエビに包丁を入れて長〜く伸ばし、衣のダウンジャケットをまとわせたもの。まぁ、こんなものでしょう。特に不満はないです。カマボコが2枚乗るのが、関西らしい部分です。
  訪問は平日の9:30頃で、先客・後客とも0でした。この時間帯は、この店のみならず「ジオラマ京都JAPAN」自体が閑散としています。賑わってくるのは、昼前くらいからでしょうか。トロッコの駅の方は、外国人で結構にぎわっているのですが、この時間帯には食事の需要がないのでしょう。なお、返却口は箸・丼など細かく分けられているので、貼り紙類をよく見て対応しましょう。


※2017/12、再食。といっても、そばではなくわらび餅200円をいただきました。パックに入ったものをそのまま販売しています。サイコロ状のカットで、きな粉がかかっています。黒蜜はナシ。ほんのりとやさしい甘さで、ほっこりする味わいです。値段的にも手頃だし、お手軽なスナックフードとしてひと休みしたい場合のお供にいいでしょう。

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★トロッコ亀岡駅(嵯峨野観光鉄道)
「うどんそば」  実食日:2017/8

  駅舎1階。改札は2階なので、改札を出て狭い階段を降りた先になる。この駅は、正面から見るととても立派な建物なのだけれど、脇から見るととても薄っぺらであることが分かる。つまり、間口は広いけれど奥行きのない駅舎。その中に土産物店と駅そば店を詰め込んでいるのだから、どうしても窮屈で、「ウナギの寝床」タイプの店舗になってしまう。それでも、テーブル席を30席ほど設けているのだから、立派なものだ。システムは、有人レジで先払い→バイブレーターで呼び出し。
  公式取材を兼ねての訪問だったこともあり、そばとうどんを両方実食した。そばの麺は、冷凍か生かで判断に迷うタイプ。そばの香りはしっかりと感じられ、そのうえつゆにも濁りがみられたので、生麺の可能性が高そう。うどんは、わりと細めで、断面が丸いもの。歯ごたえは強すぎず、つゆもわりとよく乗る。悪くない。つゆは、そば・うどん共通で、すっきりした昆布出汁の淡麗系。あまりまろやかではないのだけれど、関西らしさは出ている。まろやかなつゆにしたければ、トッピングで工夫するといいか。かけというメニューはなく、麺類メニューはきつね400円・天500円・亀岡牛肉650円の3種のみ。ほかに、エビピラフ450円などの軽いご飯ものと、コーヒー350円などのドリンクメニューがいろいろ。食事と喫茶、両方の需要に応えようとしているようだ。実際、利用者は外国人が多く、ドリンク1杯で長居する傾向がある。トロッコの発車前は混雑が極端に激しい駅だからね、一度席を確保したら動きたくないのだろう。気持ちは分かるが、店としてはたまったものではないと思う。逆に、写真を見ても分かるように、トロッコ発車後は閑散傾向。実食は、きつねそばと亀岡牛肉うどん。きつねは、正方形でスポンジ食感。「赤いきつね」のきつねにやや近い。たぶん、真空パックかなにかで、日持ちのするものを仕入れているのだろう。まぁ、これはこれで。亀岡牛肉は、かなり細かいクズ肉ではあるが、味はよい。しつこくない旨みが濃厚で、つゆ自体の味もまろやかに変えてくれる。きつねそばのつゆと飲みくらべて、違いが歴然とわかった。どちらも、カマボコ2枚入り。
  混雑が激しいのは、トロッコの発車前だけ。トロッコに乗って来た人は、ほとんどこの店に寄ることはない。観光を終えて駅に戻ってきて、乗車待ち時間を潰すために利用する人が多い印象だ。待合室はすし詰め状態で座ることもできないし、発車間際まで粘りたくなる気持ちもわかる。トロッコは全席指定だから、並ぶ必要もないのでね。でも、それじゃ商売にならない。節度ある利用を心がけたいものだ。


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★宮津駅(北近畿タンゴ鉄道宮津線・宮福線)
「旅人」  実食日:2012/11

  改札外、待合室内。駅舎の外側からも出入りできる造りになっている。券売機がかなり奥まったところにあり、待合室側から入ると勝手が悪いので、駅舎外から出入りした方がスムーズ。椅子付きカウンター9席と、2人掛けテーブル席が1つある。観光客を相手にしているような店名だが、実際には場末の酒場然としていて、ふらりと訪れた観光客には少々入りづらい雰囲気。時間帯にもよるかもしれないが、店内には酔客の姿も目立つ。一見客が入ると、ジロジロ見られる空気感だ。
  麺は、生か冷凍か判別つかない感じ。歯ごたえが強く、特に芯が固い麺だった。やや丸みを帯びた形状で、舌触りが滑らか。つゆは味が薄く、シナモンのような妙な刺激を感じた。かなり古い記憶だが、浜田駅「よってけや」でもこれと似たような刺激を感じた記憶がある。これをもって山陰地方の特徴と言うのは暴論だと思う(山陰地方の他駅ではこのような刺激は感じたことがない)が、興味深い符合ではある。かけ250円、天350円。変わりメニューに、ガラシャそば400円。内容不明だが、ガラシャというのは明智光秀の娘・細川ガラシャに由来している。キリシタンとして隠れ住んだのが丹後の地であったことに因んでいるのだろう。次回訪問時にでも、試してみたい。細かいワンポイントを2つ。まず、ねぎは斜めカット。丹波・丹後方面には斜めカットの店が多い。そして、飲み水はウーロン茶。些細なことではあるが、これが結構嬉しい。


※2014/11、再食。念願の、ガラシャそばを実食しました。トッピングは、宮津ちくわの天ぷら(注文後揚げ)がメインで、季節によって変わる野菜や薬味を添えます。天ぷらがアツアツなのが好印象。見た目にも華があります。メニューはだいぶ減り、値段がかなり上がっています。現在は、かけ300円、ガラシャ600円。そばメニューはこの2種類のみです。ちなみに、かけは「旅人そば」と店名を冠して表記しています。「店名そば=かけ」というよくあるパターンですが、季節に応じたサービストッピングが乗ります。ご飯ものには、牛丼430円とすき焼丼600円があります。店名は「旅人」ですが、利用者は地元住民がほとんど。昼間から酒を飲んでいる客が多い店です(味+1点、値−1点)。

※旅人そば300円とガラシャそば600円には変化ありませんが、カレーうどんが(500円→)600円に、鍋焼きうどんが(550円→)600円に値上げしていました。牛丼は430円なのですが、テイクアウトの「牛めし」が380円です。普通なら、テイクアウトの方が高くなりそうなものですが(容器代が入るので)。内容が異なるのでしょうか。ちょっと気になります(2017/3、確認)。

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