大阪・私鉄2
(京阪・近鉄)

現在、28軒掲載(うち2軒は、閉店確認済)
★淀屋橋駅(京阪本線、大阪市営地下鉄御堂筋線)
「千万喜」  実食日:2013/8

  京阪の中央改札外、切符売り場前に出入口がある「ネクストワン淀屋橋」のフードコート内。一番奥にあるのであまり目立たないが、利用者は結構多い。讃岐うどんスタイルの店で、ベースメニューを注文後、お好みでトッピングをとり、レジで精算する仕組み。フードコートだが、客席は共用のものと店ごとに固有に用意されているものとがある。まぁ、席探しで苦労することはないだろう。
  麺は茹で麺で、あまり特徴は感じない。つゆも、オーソドックスな関西風という感じ。食べるメニューによっては、あまり面白い店だとは感じないかもしれない。しかし、この店にはいろいろと面白い、あるいは関西らしいメニューがある。実食は、牛かすそば(520円)。ちなみに、全品うどんよりもそばの方が40円高い設定。関西ではお馴染みの「かすそば」だが、実は近鉄沿線以外ではあまり見かけない。そして、この店ではこれでもかとばかりに牛かすをたっぷりトッピングするのが特徴だ。臭いもかなりきついので、初心者にはあまり向かないかもしれない。大阪阿部野橋「阿倍野庵」あたりで慣らした方がよいだろう。本場の味にチャレンジしてみたい人にはオススメだ。また、釜玉そば(390円)もある。うどんのイメージが強いメニューだが、関西では意外にそばにも対応している店が多い。牛かすそばは高値だが、ベーシックなメニューは安い。かけは、200円だ。なお、各メニューに小・中・大がある(かけ以外は中・大のみ)のだが、評点は中をベースにつけている(前掲の価格も中のもの)。かけ(小)140円にもいろいろな使い道がありそうに思う。うどんにいたっては、小は100円なので。また、セルフトッピングでは半熟卵天がオススメ。半熟の茹で卵を丸ごと1個そのまま天ぷらにしたもの。そばに乗せるのも悪くないが、ビールのお供に最適だ。


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「浪花麺乃庄つるまる饂飩」  実食日:2019/8

  京阪よりも大阪メトロからの方が近い。メトロ北改札を出て左すぐの3番出口を出て直進1分、最初の信号を右折して1分、右側角地。まぁ、京阪も地下でつながっているので、そう遠くはないけれど。店舗名は「淀屋橋店」。間口がかなり広い店舗で、店内も広々。厨房がフロアの中央にあり、客席フロアがコの字型に取り囲む珍しいレイアウトになっている。厨房を端に寄せた方がデッドスペースを少なくできそうなものだが、テーブル席を厨房の裏手に配することでゆったり食べられるように工夫しているのだろうか。客席は、入口から近い順に、立ち食いカウンター18人ぶんくらい、厨房前面側のテーブル席が14、厨房裏側のテーブル席が14。全部で50席近くある大型店舗だ。システムは、例によって讃岐うどんスタイル。入店したら盆を持って注文口へ行き、ベースとなる麺を注文。受け取ったらセルフトッピングなどを任意で取って、有人レジで精算。表示されている価格はすべて税別なので、注意(以後の記載は税別価格)。最後にフリーの天かすを任意で加えて、自席へという流れ。
  麺は、いつもの冷凍麺。そばの香りはほどほどという程度だが、重厚な質感があり、まずまず悪くない。良い意味で「そば臭くない」ぶん、関西風のつゆによくマッチしているとも言えそう。つゆは、小魚系のまろやかさがあり、キレもあり、それでいて雑味がなく、洗練されていてなかなか美味しい。フリーの天かすは、サクサク食感の玉とふんわり食感の玉が混在していた。これは、揚げ置き時間とか、壷の中にどのくらい残っているかなどタイミングによって印象が変わる部分が大きいだろう。壷の中にたくさん入っているときは揚げ置き時間が短く、しかも油がしっかり切れている(下に沈むので)ことが多い。逆に、壷の半分以下しか入っていないタイミングだと、揚げ置き時間が長いうえに沈んだ油にまみれているので、イマイチな印象になる。なるべくなら壷満タンに近い時に訪問したいところではあるが、これはなかなか狙えるものではないだろう。タダだからね、あまり贅沢は言えない。かけ210円。関東の店舗よりもだいぶ安い設定だ。今回は、平日の朝8:00頃の訪問だったので、お得な朝定にありつくことができた。朝定は2種類あり、「かけ+俵むすび」が300円、「かけ+鳥めし(中)」が320円。今回は、前者で。朝定を食べたい場合は、麺の注文時に「朝定A、そば」などと言う。店員さんが数種類ある俵むすびのパックから「好きなものを取ってください」と返すので、それに従い取ってレジで精算すればOK。というか、かけを注文して俵むずびパックをひとつ取れば、自動的に朝定としての精算になるのかもしれない。「俵むすび」というフレーズから、おそらく塩がかかっているだけのものが1個付くだけだろうと思っていたのだが、なんと3個も付いた。しかも、それぞれゆかり、のりたまふりかけ、ゴマ塩がかかっていた。これにそばが付いて300円なら、かなり安いと思う。毎回朝訪問になるよう調整したいくらいだ。
  朝から結構需要はある様子で、先客はひとりだけだったものの、後客は6人入った。スーツリーマンの出勤前利用が多い様子。これだけ客が入っていて、しかも昼のピークに向けての仕込みもあって忙しい中で、店員はワンオペ。こりゃ店員さんは大変だなぁと思う一方、だからこその朝定設定なのだと気づいた。安く提供することで、注文が朝定に集中するよう仕向けているわけだ。俵むすびも鳥めしも、簡単に作り置ける(どちらも、パック詰めになっている)から、店員の負担が小さいわけだ。逆に言うと、朝から各種天などをジャンジャン注文されると、店員をもうひとり置かなければ対応しきれなくなる。ひとり分の人件費を削減できるからこそ、朝定をこの値段で出せるというわけだ。あくまでも想像だけれど、こういうことを考えながら食べるのも結構楽しい。


※表示価格は、消費10%増税前と変わっていません。現在も、かけ210円です。ただし、この店は外税方式なので、実際の支払額は増税ぶんだけ上がっています(2020/2、確認)。

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「浪花麺乃庄 つるまる饂飩」  実食日:2020/2

  地下鉄の11号出口を出て左、最初の十字路を右折して3分、右側。表通りに面しておらず、御堂筋の一本裏というややマイナーな立地にある店舗。店舗名は「淡路町店」。間口は狭いが奥に長い造りで、客席数は40を超える。内訳は、テーブルが22、椅子付きカウンターが20。入店したら盆を取り、麺をオーダーして受け取り、セルフトッピングをチョイスして有人レジで精算の讃岐うどんシステム。表示価格が税別になっているので、注意を(以下の記載はすべて税別価格)。
  麺は、おそらく冷凍。やや硬質で、単体で見れば悪くないのだけれど、関西風のつゆにはイマイチ馴染みにくい印象を受ける。つゆはとてもあっさりしていて、色も薄い。「つるまる」のつゆって、こんなに薄かったかな。手持ちの写真を見返しても、他店舗での実食時よりも薄いように見える。これはうどんに合わせた方がよさそう。あるいは、フリーの天かすを加えると、これが麺とつゆの橋渡し役になってくれるので、有効に活用したい。その天かすは、「つるまる」にしては色が白っぽく、やわらかい食感。つゆに浸かるとふやけやすいものだった。やや揚げアンダーかな。個人的には、もう少しオーバー気味に揚げてカリカリ食感になったものの方が好き。かけ210円。実食は、11時まで限定の朝そば300円。かけそばに、海苔直巻きタイプのおにぎりが1個付く。何種類かあり、選べる。私は、明太子を選択。他店舗ではおにぎりが2個付くパターンもあった(ただし、海苔を巻かず、三角形に成形したご飯にふりかけをまぶしたタイプ)ので、お得感は薄めか。箸は割り箸。
  平日7:15頃の訪問で、先客2・後客3。ポツポツとではあるが、朝早くから需要はある様子。朝は昼のピークタイムの準備を進めながらの営業だろうから、このくらいでも客が入ればまぁ悪くないのではないだろうか。外国人女性店員のワンオペで、出るときに「ごちそうさま」と声をかけたら、日本語ではない(何語かもわからない)言語で返された。からかわれたかな。


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★天満橋駅(京阪本線・中之島線、大阪メトロ谷町線)
「鶴丸饂飩本舗」  実食日:2019/8

  地下鉄の4号出口を出て右へ3分。店舗名は「谷町1丁目店」。大阪を中心に展開する「つるまる饂飩」のグループであることは確かなのだが、店名がちょっと違う。看板も、通常店舗の手書き風のものと違い、隷書体のような書体でスッキリ。外観の印象もだいぶ洗練されている。調べたところ、両ブランドの違いは、うどんを店内で製麺しているか否か、ということらしい。「つるまる饂飩」は工場製麺、「鶴丸饂飩本舗」は店内製麺。ただ、うどんについてはれっきとした違いがあるのかもしれないが、そばはどうなのだろう? 食べてみた限りでは、違いは分からなかった。システムは、「つるまる饂飩」と同じ讃岐うどんスタイル。フロアの中央に厨房があり、それに沿ってぐるりと回るような形で、麺注文→麺受け取り→セルフトッピングやサイドメニュー→清算→セルフで天かす追加という流れ。客席は、一番奥まったところにテーブルが4人×4、手前側に椅子付きカウンターが27。
  先述のように、麺は「つるまる饂飩」との違いが分からず、私の舌は冷凍麺だと感じた。そばの香りはそれなりにあるのだけれど、食感が冷凍麺っぽいのだ。つゆについても、特段「つるまる饂飩」と変わらない印象だった。雑味のない、すっきりとした透明感のある味わいで美味しい。天かすは、揚げオーバー気味で香ばしい部分と揚げアンダーの白っぽい部分が混在していた。各種天に揚げムラがなければいいのだが、と思ってしまった。まぁ、天かすは敢えて作るのではなく、灰汁取りのように溜まってきたら随時取り出しているものだろうから、「天かすの揚げムラ=天の揚げムラ」に直結するわけではないけれど。また、この店舗では各種天がセルフチョイス式だから、自分好みに揚がっていそうなものを選べばいいだけの話だ。むしろ問題なのは、値段(税別表示。以下の記載はすべて税抜価格)だ。大阪の「つるまる饂飩」ではかけ230円の店舗が多いのに対し、こちらは290円に設定されている。店内製麺のプレミア価格ということで、頭では理解できるのだが……というところなのだが、もう少し考察を深掘りすることで合点がいくことにもなりそう。というのも、今回私が訪れたのは、朝イチ。朝11時までは、「つるまる饂飩」と同様に2種の朝定を提供している。私も「安い!」と思って朝定A(かけ+小さめのおにぎり3個で300円)に飛びついたのだが、実はこれは「つるまる饂飩」と同額なのだ。もしかしたら、朝定については工場製麺の麺で提供しているのではないか、という仮説が浮上してくるわけだ。というか、そもそも朝以外の時間帯にそばを扱っているのだろうか? 一度、11時以降に確かめに行ってみた方がよさそうだ。箸は割り箸。
  平日9:30頃の訪問で、先客1・後客2。朝のピークはすでに去っていたとみえ、空いていた。店員も、おばちゃんのワンオペ。たとえ空いていても、店内製麺だとするとワンオペでは苦しいはず。やっぱり、朝の時間帯には製麺を行っていないと見るのが妥当なのではないだろうか。


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※京橋駅は、大阪環状線2に掲載。
★千林駅(京阪本線)
「大一そば」  実食日:2009/4

  西改札を出て左へ(アーケードの商店街へ)10秒、右側。天満駅近くに本店があるミニチェーン。間口は狭いが奥に長く、椅子付きカウンター席が10人分ほどある。2階にも席があるようだが、実食時(土曜の午前10時頃)には閉鎖されていた。
  若干ぬめりのある麺は、角がとれていて喉ごしが非常によい。とろろ昆布がサービストッピングされるためもあって、つゆは昆布一辺倒な味。たっぷり注がれ、しかもかなり熱いので、完飲には少々時間がかかる。値段が安いのが嬉しいポイントで、かけは190円。トッピングを乗せても、たいてい300円以内でおさまる。ふわふわの刻み揚げがたっぷりと乗るきざみそばは、260円。テレビがある、飲み水が麦茶になっているなど、細かいポイントもたくさんある。大阪の私鉄各駅前の雑踏には、こういう店がよくフィットしていると思う。


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★土居駅(京阪本線)
「都そば」  実食日:2007/8

  改札出て正面(路地の向かい)。小さな駅で、駅前にもゴチャゴチャするほど商店の類がないので、すぐに分かる。関西特有のチェーン店。
  ここでは、私はにしんそばに挑戦してみた(430円)。が、これは失敗だったか……。にしん自体は上等なものを使っている様子。「京にしん」の登録商標が掲げられているので。実際、食べても美味い。ただ、そばとの相性ということになるとどうなのか。麺・つゆ共に生臭く、正直「にしんはそばに乗せる具材ではないなぁ」と感じてしまう。かけ200円、具一品系は270円が主流。


※値上げしていました。現在、かけ230円、具一品系は300円〜となっています(値−1点。2014/11、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ240円、具一品系は320円〜です。単品トッピングの「温玉」80円を推す貼り紙が出ていたのですが、これはほかの店舗では見たことがないような気がします(2017/2、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ250円、具一品系330円〜です(値−1点。2018/5、確認)。

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★門真市駅(京阪本線、大阪モノレール本線)
「カワバタ(川端米殻店)」  実食日:2011/1

  3番出口を出て直進、ロータリー出口交差点の角。隣の精米店と棟続きになった建物で、内部も厨房部分(精米店のレジ部分)が繋がっている。おばちゃんが一人で、そば店と精米店の両方を切り盛りしているようだ。おばちゃんは右耳に不自由があるようで、「右耳が聞こえないので、注文は大声で」との貼り紙が出ている。客席は椅子付きカウンターのみ。シンプルな内装の店だ。
  麺は白っぽい茹で麺で、柔らかく、あまり味がない。しかし、この麺に合わせても物足りなさを感じないのが、関西風のつゆ。雑味がなく後味がスッキリしているつゆはなかなか美味かった。かけ250円。具一品系は300円〜。すべてのメニューに、カマボコが2枚サービストッピングされる。おばちゃんはとても愛想が良く、町内の人気者的なキャラ。無意識に肩入れ(依怙贔屓)したくなる店だ。


※値上げしていました。現在、かけ280円、具一品系は350円〜(月見は330円)です。なお、ネットにて「門真市・カワバタ」で検索すると立ち飲み屋の「カワバタ」が出てきますが、これは別店です。「川端うどん」で出てくる方の店になります(値−1点。2017/2、確認)。

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★萱島駅(京阪本線)
「浅井」  実食日:2007/8

  東口改札を出て左、ガードに沿った路地を右へ2分左側。厨房に沿った椅子付きカウンターと、立派な一枚板のテーブル席を擁する。このテーブル席があるだけでも、付加価値1点加点に値する。それほど見事なテーブルだ。
  そばの方もなかなか豪華。私はきざみそば(280円)を食べたのだが、やや粗刻みの揚げの他、ワカメ、カマボコ、天かすが入る。丼全体を具が埋め尽くすボリューム感。これは嬉しい。麺・つゆ共にこれといった特徴は感じられなかったが、ヴィジュアル面の印象が強く残った。他のメニューは、かけ220円、具一品系は280円(月見・こんぶ・わかめ等)と300円(天・きつね等)のメニューが多い。ご飯ものとのセットメニューもあり、300〜400円台とお買い得。


※閉店していました。跡地はいったん「あたしンち」という立ち飲み屋になったようですが、それも閉店して「貸店舗」の貼り紙が出ていました(2017/2、確認)。

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★寝屋川市駅(京阪本線)
「麺座」  実食日:2014/11

  2番(上り)ホーム中ほど。この駅は相対式ホームなので、中書島のような島式店舗ではなく壁際に寄せられた店舗が設置されている。椅子付きカウンター15席ほど。
  麺は、茹で麺だ。これといった特記事項はないが、多くの店が中途半端に本格路線をあゆむ傾向がある中では、むしろこのような麺に出会うとホッとする。つゆは、酸味がないタイプで、昆布出汁中心と思われる。ほのかに甘みがあり、美味しい。天330円。これとは別にかき揚げ330円もある。通常、このパターンは「天=ドンベ、かき揚げ=具だくさん」なので、同額ならかき揚げの方がお得だろうと考えてかき揚げを実食。しかし、出てきたのは小エビと細かいニンジンが入っているだけの「ほぼドンベ」だった。天はいったいどのようなものなのだろうか(メニュー写真では、天もドンベっぽい)? レギュラーの変わりメニューは特にないが、季節限定メニューをいくつか設定しているほか、寝屋川店限定メニューもある(親子丼セット520円)。箸はエコ箸。サービスとしては、学生大盛り無料、月曜レディースデー(女性に限り、次回有効のサービス券配布)の設定があるが、いずれも私は対象外。私が恩恵に与れるのは、朝うどん(かけ+おにぎり2個)320円の設定くらいか。


※昼間の写真に貼り替えました。値段等、変わっていません。木の葉丼セット500円も健在ですが、謳い文句が「寝屋川店限定メニュー」から「寝屋川店人気メニュー」に変わっていました。他の店舗でも販売を始めた、ということでしょうか(2017/2、確認)。

※2017/12、再食。一部メニューが値上げされていました。かけ220→230円、わかめ290→310円、とろろ昆布290→310円は、中書島・丹波橋と同様なのですが、中書島・丹波橋では350円に上がっていた「かきあげ」が、寝屋川市では330円で据え置かれています。謎ですね。
  店舗限定(同日確認で、他店舗にはありませんでした)の「木の葉丼セット」500円を、うどんでいただきました。うどんの麺は、やわやわな大阪スタイルです。つゆは、甘み・辛み・香り・深みのいずれかが突出するのではなく、バランス派。インパクトはありませんが、美味しいです。木の葉丼は、タマネギ・細切りカマボコ・刻み揚げの玉子とじ丼でした。肉系の食材を使っていないので少々旨味不足かなという感じもしますが、値段の高い食材を使っていないためか500円のセットでもおそらくフル丼での提供です。安く、そこそこ美味く、ボリュームたっぷり。コスパは良いと思います。
  平日18:00頃の訪問で、先客3・後客1。私を含めて、5人中3人が木の葉丼セットの注文でした。店頭に出ている「当店一番人気」の貼り紙は、偽りなさそうです。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。かけは230円で据え置きですが、種物が上がっています。現在、わかめ320円、とろろ昆布320円、かきあげ360円、木の葉丼セット530円です。かきあげの価格は、中書島や丹波橋と共通になりました(2020/2、確認)。

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★群津駅(京阪交野線)
「さつま屋」  実食日:2018/5

  まさか、京阪交野線の途中駅に駅そばがあるとは思っていなかった。それも、交野市の代表駅である交野市駅ではなく、公衆便所みたいな小さな駅舎の群津駅。駅周辺の市街地も、さほど発達していない街。いやぁ、行ってみないと分からないものだ。場所は、西口を出て右へ1分、左側。基本的には居酒屋(棚にはキープボトルがたくさん並んでいる)なのだが、昼間は安価なそば・うどんも扱う定食屋として営業している。客席は6人掛けテーブル×2と、厨房と対峙する椅子付きカウンター8席くらい。配膳付きで、後払い。カウンターに陣取っても、おばちゃんが厨房から出て、背後から配膳してくる。カウンター越しに受け渡せそうにも見えるのだが……。
  麺は、茹で麺だろうか。柔らかめで、断面偏平形。そばの香りはあまりない。ちょっと粉っぽさを感じる麺なので、乾麺の可能性も捨てきれない。つゆは極端に色が薄く、味もかなり薄め。出汁感もそれほど強くないので、味の強いトッピングを乗せた方が美味しくなりそうなつゆだ。かけ300円、きつね・玉子とじ・月見400円、肉450円など。天ぷら系のトッピングが一切ないところは、駅そばとしてはかなり珍しい。実食は、肉そば。肉は牛肉で、あっさりした味付けながら、肉自体の旨みでカバーしている。つゆが薄いこともあり、もう少し味付けを濃くした方が美味しくなるかなとは感じたけれど、まぁ総じて悪くはない出来。ネギは青で、斜めカットだった。丼ものや定食などいろいろあり。とんかつ定食680円あたりは、なかなか魅力的な設定か。評点は低めになっているが、おばちゃんのアットホームな接客も含めて、トータルの印象は悪くなかった。リピートも、充分アリ。
  平日13:00頃の訪問で、先客0・後客1。近隣は住宅地なので、後客は地元の人だろうか(中年男性)。私が椅子付きカウンターの端っこで食べていると、いっぱい席が空いているのに、わざわざ私の隣に着席。これ、大阪あるある。寂しがり屋さんが多いのかな。窮屈で落ち着かなくなるので、個人的にはあまりありがたくない。


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※大阪難波駅は、大阪・私鉄1に掲載。
★日本橋駅(近鉄難波線(近鉄日本橋駅)、大阪メトロ堺筋線・千日前線)
「小判屋」  実食日:2018/6

  日本橋駅は、地下鉄のイメージが強い。しかし、当サイトでは近鉄の方が優先順位が上になるので、このページで扱う。正確には「地下鉄=日本橋駅、近鉄=近鉄日本橋駅」と名称が異なるのだけれど、立地的に両者を別駅として扱うのは不可能なので、まとめて。店の場所は、10号出口を出て左(南)へ2分半、3つ目の信号を左折して右側2軒目。大阪人でも「日本橋界隈には立ちそばがない」と思っている人が多い(私の周りだけかもしれないが)のだが、実はメインストリート(堺筋)から少し外れたところにちゃんと棲息している。ここと、あともう1軒未食店の存在を確認している(こちらは堺筋に面している)。どちらも、チェーン店ではない独立系。駅そば巡りの楽しみが、ちゃんとある街だ。小判屋は、間口はわりと広いが奥行きがなく、店内手狭。厨房と向き合う椅子付きカウンター8席のみの小型店。券売機はなく、代引き制を採っている。古臭い造りの店舗だが、空調は完備している。夏場に温そばを食べても、汗だくで息苦しくなることはなさそうだ。
  麺は、そば・うどん・細うどん・黄そばの4択になる(細うどんと黄そばは店内の貼り紙にのみ記載があるので、外から眺めるだけでは存在に気付けない)。そばは個包装の茹で麺で、かつて関西で主流だったエッジのない丸麺。少々ザラザラした舌触りなので、丸麺でも不自然なツルツル感が際立ってしまうことはない。わりとグレーが濃く、そこそこそばの香りが感じられる。茹で麺としては、比較的美味い部類だと思う。つゆは、塩気が強め。出汁は昆布中心で、雑味なくクリアなテイストだ。夏場に汗をかいた後にだったら、1リットルくらいグビグビ飲めそう。かけ290円、ハイカラ360円、とじ390円、天470円(写真を見る限り、海老天1本の様子)、けいらん500円など。実食は、きざみそば390円(焼きカマボコ入り)。刻み揚げは、中心部にうっすらと白い豆腐の層があるタイプ。外側はフワフワジューシーで、なかなか私好み。大きなインパクトはないが、どのパーツも一定以上のレベルにあると感じる一杯だった。変わりメニューというか謎メニューに、だし中華450円と小判屋500円がある。だし中華は、「うどんつゆ+中華麺」だろうことは想像できるのだが、そもそもかけ290円で黄そばを選択することができるわけで、わざわざ固有のメニューを設定する意味がよく分からない。チャーシューとか、ラーメン系のトッピングなのかな。一方の小判屋は、梅干しを中心にいろいろなトッピングを乗せる組み合わせ系のようだ。箸は割り箸・エコ箸併用(各席に両方出ている)。
  平日11:30頃の訪問で、先客0・後客1と閑散傾向。ただ、私の入店直後に店員さんが2人体制になったので、12時を過ぎると結構賑わうのだろうと推察できる。2人とも気の良いおばちゃんで、家庭的なムードの中で食べることができた。メニューも豊富だし、通い詰めてみたい店だ。


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★大阪上本町駅(近鉄難波線・大阪線)
「上六庵」  実食日:2006/8



  改札内コンコース、E階段上左、G階段下にある店。カレー屋の隣。今気づいたことだが、関西ではここのようにカレー屋と駅そばが隣接しているというケースが多いように思う。椅子が1つだけ出ていて基本的には立食いのみの店だが、全体的に清潔な印象。この店では、久々に食した乱切り麺にいい意味での特徴を感じた。冷凍なのだろうか、コシが生きている。たぬきフリーも嬉しいポイント。私はここでは天を食べたので、さすがに揚げ玉は少量にとどめた。値段は、かけ230円、天300円。なお、天の具材は小エビのみ。これだったら、かけそばの揚げ玉たっぷり乗せの方がお得かもしれない。


※2013/8、再食。店名が変わり(「上本町麺類」→「上六庵」)、看板や暖簾なども変わっています(写真は左から2枚目)が、外観の変化が軽微であり、価格やメニュー体系は変わっていないので、「閉店→開店」ではなく店名変更として扱います。実食したカレーそば(400円)には、刻み揚げが乗ります。カレーはレトルトでしたが、味は悪くないです。青ネギともよく合います。

※改装して、「和」な感じになっていました(写真は右端が最新)。値上げして、現在は天320円、カレーそば420円になっています。かけは230円で据え置きです。変わりメニューに、黄いそば350円、伊勢うどん300円(全部乗せ系の「ごちゃ伊勢うどん」600円もあり)、かす450円、あさり330円など。近鉄系の駅そばには、共通の変わりメニューがたくさんありますね。びっくりそば380円、デラックスそば650円など、メニュー名からでは内容が想像できないものもたくさんあります。興味深い店です(値−1点、付+1点。2015/12、確認)。

※2018/5、公式取材にて再食。スタミナそば450円をいただきました。トッピングは、天+玉+肉です。大阪では「天玉=スタミナ」である場合が多いのですが、ここでは肉(牛肉)が加わっているのが個性的です。そのぶん、少し高めの設定にはなっているのですが。味覚的には、申し分ないです。旨み系トッピングの三つ巴で、三者それぞれの相性も抜群。期待どおりの旨みの坩堝です。
  メニューは、細かいところでいろいろ入れ替わっていますが、前回訪問記事に書いたものは値段等変わらず販売継続。牛すじ450円が牛すじ月見490円に変わったり、あんかけ380円が消滅して坦々うどん450円が登場したりといった程度の変化です。なお、天(ドンベ)320円のほかにかき揚げ(具だくさん)350円もあります。また、ネギ増しは有料(30円)なので、ご注意ください。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、かけ250円、天350円、かき揚げ390円、スタミナ500円、伊勢うどん340円、黄いそば400円です(値−1点)。変わりメニューは、ちょこちょこ入れ替わっています。
  なお、近鉄系の駅そばは、大半が「あみ乃」化されましたが、ここ大阪上本町は旧来のまま存続しています。旗艦店舗的な位置付けでもあるので、プライドがあるのでしょうか。結果的に駅ごとの選択肢が増えることになったので、個人的にはありがたいです。


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※鶴橋駅は、大阪環状線2に掲載。
★今里駅(近鉄大阪線)
「都そば」  実食日:2021/5

  近鉄と地下鉄にそれぞれ「今里駅」があるのだが、両駅間は徒歩圏内とは言えないくらい空いている。近鉄今里から見ると、地下鉄今里よりもその隣の新深江駅の方が近いくらいだ。これを同一駅とみなすのはさすがに無理があるので、当サイトでは近鉄今里は「今里」、地下鉄今里は「地下鉄今里」として別駅とみなすことにする。この店があるのは、近鉄の方だ。南口を出て線路と垂直方向の路地を3分、左側角地。比較的地味な駅で、しかも比較的地味な立地。この場所で商売が成り立つほど客が入るのかと疑問に思えるようなところにある。口頭注文の代引き制。椅子はなく、客席は厨房と対峙する立ち食いカウンターのみ。スペース的には6人くらい並べそうだが、現状ではコロナ対策のパーティッションがあるため定員4人に絞られている。支払い用の現金トレーも各席に置かれてあり、コロナ対策はかなり強く意識している様子。
  麺は、歯ごたえも風味もあまりない茹で麺。つゆは昆布出汁が中心と思われる。カツオ系の香りは感じず、醤油の香ばしさの方が立っている。アツアツだったためか、あるいはタイミングの妙なのか、他店舗よりも塩気が少し強いように感じた。かけ270円、月見350円、その他の具一品系は360円〜。実食したのは、天360円。天はオキアミのような小エビが少々入っただけのドンベ。天として食べるよりも、つゆに沈めて箸でほぐし、たぬき状態にして麺に絡めて食べるのがオススメ。ジャンキーではあるけれど、これはこれで嫌いではない。醤油ラーメン430円のほかに、他店舗では見た記憶がない熊本ラーメン480円の設定があった。安いので、一度試してみてもいいかも。箸はエコ箸・割箸併用。
  平日9:30頃の訪問で、先客0・後客1。立地から想像したとおりに、客数は多くない。先行きが若干心配にはなるのだが、反面、穴場だと言えなくもない。両隣の賑やかな駅(鶴橋・布施)の店舗が混みそうなタイミングなら、こちらに流れる手もあるかもしれない。


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★布施駅(近鉄大阪線・奈良線)
「都そば」  実食日:2010/8

  駅を南側に出て右前方向、プチロード広小路に入ってすぐ。新しいタイプの外観の「都」だ。立ち食いカウンターと2人掛けテーブル席がある。
  味は、相変わらず「This Is ジャンクそば」という感じ。つゆに刺激のある酸味があるのも相変わらず。麺の湯切りには、自動湯切り機を使用している。トッピングは種類がいろいろあるが、天ぷら系以外のものは概ね個包装されており、客の目の前でビリッとやる。あまり見たくない光景だ。箸はエコ箸。かけ220円、かき揚げ310円。

※値上げしていました。現在、かけ240円、かき揚げ340円です。かき揚げのほかに「天ぷら」もあり、310円。「天ぷら」はドンベです(値−1点。2015/12、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ250円、天330円、かき揚げ360円です(値−1点。2018/5、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。よく見ないと分からないレベルですが、白いワンポイントの柄がない無地のものになっています。また、店頭掲示のメニュー表が、写真入りのものに変わっています。消費10%増税に伴い値上げしていて、現在はかけ270円、天360円、かき揚げ400円になっています(2021/5、確認)。

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「天政」  実食日:2015/12

  改札を出て西側へ。連絡橋で大通りを渡って、、ゲームセンター「セガワールド」内を通り抜け、建物から出たら右へ。ブランドーリ布施(アーケードの商店街)に入って2分、最初の信号を超えてすぐ右側。言葉にするとかなり複雑になるが、実際にはそんなに分かりにくい場所ではない。駅北西側のゴチャゴチャしたところを適当に歩いていればすぐに見つかるだろう。大阪に古くからある立ちそば店にありがちな、ビニールカーテンが間仕切りになっている店。客席は厨房を囲むL字型椅子付きカウンターのみで、12席。完全立ち食いを連想させる外観なので、椅子があったことに少し驚いた。「布施店」という店舗名が付いていることから他にも店舗があるのかなと思って検索してみると、難波にも同名店があることがわかった。こちらも行ってみないと。13時頃の訪問で、ちょうど店員が2名→1名体制になったところだったこともあり、てんやわんやの忙しさだった。
  麺は、歯ごたえの弱い茹で麺。フスマみたいな、ちょっと饐えたような臭気あり。つゆは、おそらくカツオ・昆布のブレンド。カツオの方が少し強く出ている。塩気はほどほどで、飲みやすい。かけ(メニュー名は「そば」)210円、具一品系は260円から。実食は、天280円。天ぷらは、阪急そばの天ぷらに似た水滴型のドンベタイプ。阪急そばのものよりは少し大きな、甘えびサイズの海老が一尾、入っている。いわば、甘えびに十二単を着せたもの。河内地方らしい「天ぷら」だ。衣がしっかりしていて、つゆに浸かってもすぐにはグズグズにならない。変わりメニューは、特に見当たらず。きざみ260円やかやくごはん180円を扱っているのと、天玉を「スタミナ」と表記している(330円。安い!)点に、大阪らしさを感じる。古き良き大阪うどんの店という雰囲気で、愛着が湧く店。「格別に美味い!」という感じではないのだけれど、おそらくまた寄る機会があるだろう。布施には「都そば」が2店舗あり、どちらも好立地なだけに若干形勢不利な感じもするけれど、負けずに末永く続いてほしい店だ。


※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、かけ220円、具一品系270円〜です。なお、訪問時にはコロナの影響で臨時休業中でした(値−1点。2021/5、確認)。

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「都そば」  実食日:2017/2

  北口ロータリーの大通り向かい。店舗名は「第二布施店」。他のチェーンだったら「布施北口店」などと名付けそうなものだが、「都そば」はひとつの駅に2店舗ある場合に「第二」をよく使う(尼崎などにもみられる)。面白い特徴のひとつだ。店内は狭く、厨房を囲むL字型立ち食いカウンター8人分くらいと、入って左手に椅子付きカウンターが4席。ただし、椅子付きカウンターは席間がとても狭く、4人座るのはちょっと苦しいように感じる。布施店は新バージョンの外装にリニューアルされているのだが、こちらは昔ながらのセマルスタイル。個人的にはこちらのデザインの方が好きなのだけれど、客足は新デザインの方が伸びそうに思う。
  麺は、ノーマルとしか言いようがない茹で麺。良くも悪くも、あまり味がない。つゆも、ひと頃の薬品臭がなくなって、可も不可もない感じになっている。ややモヤリ系ではあるけれど、抵抗なく飲み干せるつゆ。とにかく無難な一杯だ。かけ240円、具一品系は320円〜。これといった変わりメニューはないのだけれど、基本的なメニューはすべて押さえてある。これまた、無難としか言いようがないラインナップ。ラーメンが3種ある(400円均一)のが、特徴的といえば特徴的。実食は、関東でいうところの「天玉」に相当するスタミナそば400円。卵は先乗せで、卵の上からゆっくりと、円を描くようにつゆを注ぐので、白身がほどよく凝固していた。これ、勢いよくやるとつゆが濁ってしまうのだけれど、ゆっくり注いでいるので濁りは最小限に抑えられていた。従業員特性かもしれないけれど、なかなかの手練れと見受けた。天はドンベで、具材は小エビのみ。でも、これが味覚的には悪くない。麺・つゆとのマッチングもよい。ヘタな店揚げかき揚げよりも美味いと思う。
  ひとつ気になったのは、平日13:30頃の訪問で先客・後客とも0だったこと。まだランチタイムの残り香がある時間帯だと思うのだが、これで運営が成り立っているのだろうか? これが東京の店だったら、早々に2店舗をひとつにまとめてしまいそうなものだ。なんとか頑張ってほしいところではあるが。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、かけ250円、具一品系330円〜です(値−1点。2018/5、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ270円、月見350円、その他の具一品系360円〜です(2021/5、確認)。

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「輝柳庵」  実食日:2021/5

  東南口を出て左へ2分、最初の信号を渡らずに左折して20秒、左側。近鉄大阪線と奈良線のガードがY字状に分岐するところの付け根部分にある。当駅周辺としては、比較的地味な立地だ。口頭注文の代引き制で、客席は厨房を囲むL字型椅子付きカウンターが主体。12席くらい。プラス、壁際に2人掛けテーブルが2卓増設されている。
  麺は、中太の茹で麺。特段印象深いものではないけれど、クラシカルで悪くない。つゆは、昆布と思われる旨み系の出汁が主体。ほんのりとカツオ系の香りも感じる。塩気もちょうどよく、バランス感のよい味わい。インパクトはあまり強くないのだけれど、ソツのない一杯というイメージだ。かけ230円、天320円、スタミナ370円など。天とは別に、かき揚げ350円もある。このような場合は、たいてい「天=ドンベ、かき揚げ=具だくさんの店揚げ」だ。いただいたのは、スタミナそば。トッピングは、天+玉子。天は甘エビくらいのサイズの海老が1尾入った、水滴型のもの。ドンベとも受け取れるし、エビ天の十二単着せとも受け取れる。分類としては、後者かな。値段を考えたらずいぶん良心的な内容だと思う。エビは尻尾までやわらかく、全部食べられる。玉子は、先乗せだった。ただし、玉子を避けるようにしてつゆを注ぐため、白身の白濁は僅少。丼の縁にこつんと玉子を当てて、片手で割り落とす。見ていて小気味よい光景だった。これといった変わりメニューはなく、ラインナップはオーソドックス。ご飯ものは、おにぎりやかやくご飯などサイドメニュー程度のみ扱う。箸は割り箸。
  平日10:00頃の訪問で、先客0・後客1。グーグルマップでは「10:30開店」と掲載されていたのだが、10時の時点ですでに営業していた。椅子付きカウンターには、個別パーティッションあり。席間が広めになっているので、もしかしたらコロナ前はもう少し席数が多かったのかもしれない。落ち着いて食べられる店なので、特に昼の混雑時間帯などに重宝しそうだ。


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★長瀬駅(近鉄大阪線)
「都そば」  実食日:2013/10

  下り線側の駅舎を出て、道路向かい。学生風の若者(近大生?)が多く通る絶好の立地にあるのだが、立ち食いカウンター一列のみというのが敬遠されているのか、客層は学生中心ではない様子。看板を新タイプにして椅子を置けば、かなり客数が増えそうな気がするのだが。
  味覚駅には、都スタンダード。麺は、やや太めで柔らかい茹で麺。他店舗よりもやや太いようにも感じたが、これは湯通し加減の妙かもしれない。つゆは、このチェーンで一時期個人的に気になっていた嫌な酸味があまりなく、すんなりと喉を通った。かけ220円、具一品系は290円のメニューが中心。天(290円)のほかに、かきあげ(310円)あり。言うまでもないが、天はインスタント、かき揚げは具だくさんのもの。


※値上げしていました。現在、かけ240円、具一品系は310円が基本です。かき揚げは340円です(値−1点。2015/12、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ250円、具一品系330円〜です。なお、外観は特段改装されておらず、まだセマルの看板が健在です(値−1点。2018/5、確認)。

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★近鉄八尾駅(近鉄大阪線)
「河内うどん」  実食日:2011/1

  改札を出て直進、階段を下りて右の中央北出口を出て右、駅舎1階部分。2階にも中央北出口があるのだが、こちらを出るとペデストリアンデッキ下に店が隠れてしまうため、見つけにくくなる。間口がたいへん広い店で、テイクアウト専用窓口を併設している。店内窓口は、そば・うどん、丼もの、ラーメンの3つに分かれている。客席は、カウンタータイプ(椅子付き)が16席と、4人掛けテーブル×2。テーブル席は「御子様連れ優先席」となっている。実食は昼時でたいへん混雑していたが、優先席はガラ空き。「専用」ではなく「優先」なのだから、使ってもいいのに……。もちろん、私はひとりで4人掛けテーブルを占領して悠々実食。
  麺は、やや硬質で粘着性のある茹で麺。こういう麺である可能性も否定できないが、おそらく湯通し不足による食感だと思う。つゆは関西風の範疇だが、甘みが少し強めなのが特徴。新宮駅や熊野市駅の「丸新」に近い味覚だ。箸はエコ箸。関西の非チェーン店でエコ箸を導入している店は珍しい。かけ220円、ハイカラ(たぬき相当)270円、実食したわかめは290円。変わりメニューに、卵とじ320円。丼ものが安く設定されており、玉子丼350円、天丼(エビ天)400円あたりはコストパフォーマンスに魅力。細かい注意点というか、イチャモンを2点。1つ、盆がたいへん滑りやすい材質なので、商品運搬の際は慎重に。2つ、冷水機がほとんど店の外と言っていいような場所にあるので、汲みに行くのが面倒。予め汲んで、盆に乗せて商品と一緒に運ぼうとすると、コップは丼にも増してよく滑る。くれぐれもこぼさないように。この2つがなければ、衛生は4点をつけていたところなのだが……。


※2013/8、再食。ほぼ関西にしかないメニュー「卵とじそば」を試しました。店員さんや地元の方は、略して「とじそば」と呼んでいるようです。玉子は半熟気味で、とろけるようで美味しかったです(付+1点)。

※2014/10、再食。値上げして、現在はかけ230円、はいから280円、わかめ300円、卵とじ330円になっています。ご飯ものは値上げせず据え置きです。今回は、カレーそば380円を試しました。ルーをつゆにしっかりと混ぜ合わせてから提供される、手の込んだカレーそばです。具材感は乏しい(目に見える具材は豚ばら肉のみ)ですが、ダシがよく香り、たいへん美味しかったです。なお、この間にもう1回再食(かすそばを実食)しているので、これが4回目の実食になります。未食店が多く残る大阪では異例のことですが、それだけ魅力的ということです(味+1点)。

※2014/11、再食。券売機にはない(現金制。手書きの貼り紙が出ている)メニュー「カツカレーそば」500円を試してみました。カレーをカツの上からかけるのにカツのサクサク感が残る、斬新な一杯です。この店は、何を食べても「ほぅ」と驚かされます(付+1点)。

※2018/5、再食。公式取材ではありませんが、仕事上必要で、牛すじカレーラーメン700円を食べてみました。この店、ノーマルなラーメンは扱わず、ラーメンメニューはカレーラーメン500円・牛もつカレーラーメン750円・牛すじカレーラーメンの3種だけです。カレーラーメン系だけなわけですね。その理由は、提供商品を見てわかりました。スープがないんですね。麺に直接カレールー(和出汁を加えてありそう)をかけています。ラーメンスープを別途用意する必要がないということで、カレーラーメンだけを扱っているのでしょう。味覚的には、スープがないぶん濃厚というか、食べ進めるごとに喉が渇くような味わいです。悪くはないのですが、麺を注文後に茹でるため調理に4〜5分かかることを考えると、そば・うどんの方がオススメかなと感じます。ちなみに牛すじは、カレーと一緒に煮込まれているのではなく、トッピング形式です。提供時にはルーの下に沈んでいて全然目立ちません(もつの上からルーをかける)が、箸で掘り返すとゴロゴロ出てきます。多少臭みを感じるものの、カレーのスパイス感が中和してくれるので、食べやすいです。
  日曜10:30頃の訪問で、先客6・後客8。アイドルタイムとは思えないほどの入り具合。すぐ近くにあった同業店「松ぎく」が閉店(私は未食のまま。ライバルといえるほどの客数はなかった模様)したこともあって、この駅では盤石の地位を築いているように感じます。私も引き続き、応援していきます。

※2018/10、再食。公式取材ではありませんが、仕事上必要での実食です。本当はかすそばを食べようと思っていたのですが、終了していたので、代わりに(?)登場していた牛もつそば600円をいただきました。券売機には入っていない、現金対応のメニューです。たっぷりの牛もつは、シマチョウとテッチャン。濃い味付けはなく、ホルモン特有の癖のある旨みを堪能できます。最初に旨みが来て、噛み進めるごとに(悪い意味ではない)臭みが出てきて、さらに咀嚼を繰り返すとまた旨みに変わります。薬味の青ネギをたっぷり乗せてくれるので、臭みが勝ってもすぐに中和できます。揚げていないためでしょうか。牛かすよりも臭みは軽いです。やや固く噛み切りにくいので歯が弱い方にはオススメできませんが、歯が丈夫な方であれば美味しく食べられると思います。
  平日16:00頃の訪問で、先客6・後客5。アイドルタイムなのに、よく入っていなす。客層の幅も広く、若者の支持も得ている様子。頼もしい店です。


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★河内山本駅(近鉄大阪線・信貴線)
「てんまや」  実食日:2011/1

  南口階段を下りてすぐ。朝5時から深夜12時半まで営業している、使い勝手の良い店。椅子付きカウンターのみのシンプルな造りで、テイクアウト専用窓口を備えている。
  この店のそばは、フカフカと軽いスポンジ食感の茹で麺。「本格志向」という観点で見れば高い点数はつけられないのだが、つゆがよく絡むので、私個人の好みには合っている。つゆは極薄味。しかし、物足りなさは感じない。寺田町「駅前うどん」実食時と同じ感想になるが、これぞ関西風の真骨頂なのだろう。実食したのは、スタミナそば(400円)。これは、関東でいうところの「天玉」。関西ではスタミナと表記する店が多い。天は巨大な水滴型で、具材は甘えびサイズのエビが2尾。これって、「阪急そば」で使っている天と同じなのではないだろうか。卵は、白身が少々茹だった状態で、真ん中に乗って出てくる。これは結構珍しいパターンだ。通常、卵はつゆを注いだ後に落とすため、白身が茹だることはないし、丼の中央部分は麺が盛り上がっているため、端の方に転がり落ちる。しかしこの店では、まず麺を盛り、次に指で麺の中央に窪みをつけ、その中に生卵を落とす。分かりやすく言えば、火山の火口部分を指で作って、火口の中に卵を落とすということ。そして、卵の白身の上で円を描くようにつゆを注ぐ。なかなか凝った盛りつけ方だ。関西では麺→卵→つゆの順で盛りつける店はたまに見かけるが、わざわざ火口を作って卵を真ん中に配置する店は初めて見た。評点には影響させづらい要素ではあるが、私はこういう細かい部分まで注意して見るように心がけている。かけ240円。具一品系は320円が主体。変わりメニューに、かすうどん500円。表記はうどんのみだったが、注文すればそばでも作ってくれるだろう。


※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。現写真は夜のものなので分かりにくいかもしれませんが、「白地に黒文字→緑地に白抜き文字」に変わっています。値上げして、現在はかけ260円、具一品系は340円〜、かすうどんは530円になっています(2018/5、確認)。

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★高安駅(近鉄大阪線)
「うどんそば(店名なし)」  実食日:2012/12

  東口を出て正面のパチンコ店「ニューゴールド」の駐車場内。完全にパチンコ店の客目当ての店なのだが、駅前通りからでも見える位置なので、フラッと食べに行く人もいそうな気がする。ただ、店に入るなり「これからひと勝負ですか?」と言われたくらいなので、やはりパチンコ客が圧倒的に多いようだ。店内は比較的ゆったりとした造りで、厨房に向いた椅子付きカウンター7席と、3人掛けの丸テーブル席が2つある。
  麺は、やや粘着質な平麺。つゆは、口当たりは優しいけれど飲むと塩気を強く感じるタイプ。小鍋で一人分ずつ沸かしていたので、特に煮詰まっていたというわけではなさそうだ。全体的に荒削りな感じはするが、印象としては悪くなかった。関西風のそばは、私の舌に合うのだろう。かけ300円、月見350円、天ぷら400円など。サービスとしては、揚げ玉フリー、飲み水に麦茶を用意といったものがある。また、持ち込み飲食自由(当然ながら、パチンコ客に限る)という、パチンコ店併設店舗ならではのサービスがある。弁当を持ち込んで、店内で食べて、麦茶を飲んで、1円も払わずに出て行ってもOK。パチンコ客にとってはありがたいサービスだろう。ただ、閉店時間が15:00と早いので、その点だけ注意。


※改装というか、外壁が白く塗り替えられていました。また、暖簾が出ました(写真は左:旧、右:現)。値段等、変わっていません(2018/5、確認)。

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★若江岩田駅(近鉄奈良線)
「やちよ」  実食日:2010/8

  この駅は現在高架化工事中で、現時点では上り線と下り線で駅舎が異なっている。あくまでも現時点での道案内になるが、店は上り改札を出て左の階段を上がり、駅を出て左、岩田本通商店街を30秒、右側。将来的に高架駅舎に統合されると、行き方も少し変わりそう。客席は椅子付きカウンターと4人掛けテーブル席がある。配膳付き後払い(伝票制)の店だが、駅からの近さと値段の安さを根拠に「駅そば」認定する。
  麺は、注文後に茹でる生麺。歯ごたえはあまり感じないのだが、ツルツルした喉ごしがなかなか気持ちいい。つゆは、塩気が非常に薄い。昆布の風味が際立っている。たっぷり注いでくれるのだが、最後まで飲み干したくなる味覚だ。揚げ玉フリー。カマボコ2枚入りで、レンゲ付き。かけ300円、月見350円など。きつねが430円と高い設定になっている一方で、関西ではあまり見かけない「めかぶそば」が370円と割安な印象。

※値段据え置き、消費増税による値上げはありません。頑張っていますね(2014/11、確認)。

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★大阪阿倍野橋駅(近鉄南大阪線)
「王冠」  実食日:2008/8



  東口改札外、中北口階段の途中(踊り場)にある、広い間口をもつ店。間口は広いのだがカウンターは一列だけで、キャパは7〜8人程度。奥の方に椅子席がある。この店最大の特徴は、値段。河内天美「淡路屋」と同じく、かけ180円。今まで食べた中では、関西最安値だ。種物は「淡路屋」よりも若干高く、250〜280円のメニューが多い。それでも、300円台でセットメニューを用意する、豪華な「全部乗せそば」が390円で食べられるなど、改めて安さを実感させられる要素も多い。
  味覚的には、ノーマルな茹で麺にあっさりしたつゆ。麺は「関西ノーマル」というより、首都圏でよくありそうな感じのノーマル。天かすは無料で入れ放題。油揚げを乗せたそばはたぬきそば、うどんはきつねうどんと表記。


※2013/10、再食。値段が上がり、かけ200円になっています。種物は、240〜300円のメニューが中心です。全部入りそば(450円)を試しました。トッピング内容は、生卵・肉・ワカメ・きつね・おぼろ昆布・えび天・ちくわ天(ミニ)・イモ天(ミニ)・カマボコ2枚です。さらに、フリーの揚げ玉を追加トッピングできます(付+1点)。

※値上げしていました。現在、かけ210円、全部入り460円です。一杯の丼にそばとうどんを1玉ずつ投入する「大盛紅白うどんそば」があり、300円です(付+1点。2014/10、確認)。

※綺麗に改装していました(写真は左から2枚目)。改装しても暖簾は変わらず、古風で大きなものです。この暖簾、個人的にすごく好きです。値段等、変わっていません(2017/12、確認)。

※2018/7、公式取材にて再食。変わりメニューを試したい衝動を抑えて、肉そば480円をいただきました。肉は牛肉で、脂身が結構目立つわりに比較的さっぱりした味わいです。味付けが薄めで、煮汁に染みだすことで脂が抜けるのでしょうか。最後まで飽きずに食べることができ、結構好みの味。刻み揚げと揚げ玉が一緒にトッピングされます。
  一部メニューを値上げしています。かけ210円は据え置きですが、大盛紅白うどんそばは320円に、全部入りは500円になっています。また、今回新たに確認した変わりメニューに、駅前そば320円(これは以前からあるメニュー)、かすうどん450円・台湾まぜそば530円・特製冷麺600円(この3つは前回訪問時にはなかったメニュー)があります。駅前そばは、うどんつゆ+中華麺のメニューです。試してみたいメニューが、まだまだたくさんあります。未食店潰しの傍ら、既食店の未食メニューも食べ潰していかないといけませんね。


※2018/10、公式取材にて再食。大盛紅白うどんそば320円の実食です。既食メニューですが、前回食べたとき(2013/10)とはだいぶ内容が変わっていました。以前は、そばとうどんの間に水菜で仕切りを作っていて、トッピングと呼べるものはこれだけだったのですが、今回は刻み揚げ・紅生姜風味の揚げ玉・小さな芋天が乗りました。水菜はナシ。うどんは、そばとたいして変わらない太さの細うどんです。この内容で320円は激安。安くお腹を満たしたい場合には好適なメニューです。なお、微妙な変化ではありますが、間口のビニールカーテンが外されました(季節的なものかも)ので、一応写真を貼っておきます(右端が最新)。

※2019/11、公式取材にて再食。その前に、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ220円、全部入り510円、大盛紅白うどんそば330円、駅前340円、かす460円、台湾まぜそば560円です。
  2つの仕事かけもちでの取材ということで、2杯続けていただきました。1杯目は、かすうどん。この店のかすうどんは、ちょっと変わっています。まず、つゆにカタクリでとろみをつけています。そして、牛の油かすの他にキノコと揚げ玉と白髪ネギ、そしてカマボコ2枚を乗せます。だから、とてもボリューミーで賑やかな一杯です。つゆにとろみをつけることで冷めにくくなるので、冬場には嬉しい工夫ですね。また、油かすの独特な香りは強めなのですが、白髪ネギの爽やかな辛みで後味がスッキリします。聞くと、肉そばや玉子とじそばにもとろみをつけているとのこと。冬場には、これらのメニューを狙うのもいいかもしれません。
  2杯目は、台湾まぜそば。メニュー名は“まぜそば”ですが、いわゆる汁なし麺ではありませんでした。豚骨ラーメンをベースにキムチやニラ、肉、刻み海苔、紅生姜などをたっぷりトッピングした、何とも形容のしがたい一杯でした。混ぜずに食べると豚骨ラーメンですが、よく混ぜてから食べるとそれなりに台湾っぽい味になります。台湾にはこういう感じの麺類はないと思うので、あくまでも“なんちゃって系”ではありますが、いろいろな味を楽しめるのが利点かなと思います。ちなみに、麺は中華麺です。この店には、まだまだ試してみたいメニューがたくさんあります。今後もせっせと通おうと思います。


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「阿倍野庵」  実食日:2013/2

  改札内コンコース、東改札を入って左すぐ。間口は広いが奥行きがなく、店内はそれほどゆったりとはしていない。立ち食いカウンターのみの店。椅子を置くとキャパが半減して、回転速度も落ちるので、客をさばききれなくなるのだろう。そのくらいに、客数が多い。
  麺は、冷凍っぽい食感。香りはほとんどない。つゆは平均的なのだが、私が実食したかすそばにはおぼろ昆布がサービストッピングされるため、つゆ全体におぼろ昆布の風味が強く干渉していた。かけ220円、月見270円、天300円など。変わりメニューが目白押しで、かすそば450円、びっくりそば400円、黄ぃそば330円、かにかまそば350円(季節限定)、ほたてそば350円(季節限定)と揃っている。かすそばは河内地方に特有のメニューで、牛ホルモンをカリカリになるまで揚げた「あぶらかす」をトッピングする。かなり臭いが強いのだが、好きな人は思いっきりはまる味。この店では、おぼろ昆布を乗せることで臭いを中和している。都会的なセンスではあるが、かす好きにとっては邪道のような気がする。黄ぃそばは、最近流行りの「和風出汁+中華麺」のメニュー。帆立そばは、季節限定メニューではあるが、350円という価格設定にかなりのお得感があった。箸はエコ箸。実食時には揚げ玉フリーのサービスがあったが、これは期間限定なので、評点には反映させない。

※かけは220円で値段据え置きですが、種物は値上げしています。現在、月見290円、天320円、黄ぃそば350円、びっくり420円です。かすそばだけは、なぜか450円で据え置かれています。かにかまそば・ほたてそばは終了していましたが、あさりそば330円が登場していました。常に目先を変えたメニューを導入していて、なかなか楽しい店です(2014/10、確認)。

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★針中野駅(近鉄南大阪線)
「あめや」  実食日:2017/2

  ちょっと込み入ったところにある。駅を西側に出て、目の前の大きなパチンコ店「パーク5」の北側の路地を入り、パチンコ店「南海会館」の手前の路地を右折してすぐ右側。路地のさらに裏、というイメージ。周辺にパチンコ店が多い場所なので、パチ客の間では認知度が高そう。というか、御用達なのだろう。間口は狭いが店内は結構広く、椅子付きカウンターが20余りと、立ち食いカウンターも8人分くらいある。
  麺は、白っぽくあまり味のない茹で麺。やや柔らかめ。うどん文化圏ならではの茹でそばだ。つゆは、昆布出汁中心ながらも少々酸味が感じられる。カツオかどうか判然としなかったが、なんらかの魚介系もブレンドされているはず。甘すぎず辛すぎず、塩加減はちょうど良い。かけ220円、きざみ250円、天300円など。実食は、天。天は、ほかの店ではあまり見たことがない四角形のもの。具材は小エビのみなのでドンベといえばドンベだが、一般的なドンベよりも薄っぺらく、固い。外側部分はカリッとしていて、中心部分はふんわりしている。やや油強め。おそらく、自家製。ドンベというほど乾いておらず、どちらかというと姫路駅「えきそば」の天ぷらに近いイメージだ。とてもチープな感じのする食べ物ではあるけれど、これはこれで悪くない。組み合わせメニューがいくつか設定されており、ミックス380円は「天+きつね」。「阪急そば」の同名メニューとは内容が異なっている。大阪あるあるなのだけれど、このようなカタカナ系組み合わせメニューは店ごとに内容がまちまちなので、メニュー一覧に写真を掲示してくれるとありがたい(この店では掲示がある)。総じて、とりわけ美味いというわけではないのだけれど、安くて昔ながらの雰囲気が残っていて、好きなタイプの店だ。
  ひとつだけ注意点を。それは、飲み水。冷水器が、他店ではあまり見かけない吹き上げタイプのもの(スーパー銭湯の脱衣所などによくあるタイプ)なので、こぼすことなくコップでキャッチするのが少々難しい。それほど勢いよく出るわけではないから顔や体がびしょ濡れになるということはないけれど、手指が濡れる可能性は念頭に置いた方がいい。


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★河内天美駅(近鉄南大阪線)
「淡路屋」  実食日:2008/8

  西口を出て左すぐ。店頭で惣菜(天ぷらなど)や麺などの販売をしているためゴチャゴチャした印象の店。日除けに大きく「うどんそば」と書かれていなければ、イートインできる店だとは思われないかもしれない。イートインコーナーは2人掛けテーブル3つと立ち食いカウンター。冷房設備がない(というか、半露天)ので、夏場にかけ系を食べると若干後が苦しくなる。
  麺は、「コシがある」という感じとはちょっと違うのだが、もちっとした食感が楽しい。つゆは比較的薄味だが、物足りなさは感じない。麺との相性がいいのかもしれない。天は小判型で、具材は小エビのみ。小エビはサイズがわりと大きく、殻がちょっと歯に舌に触った。私は「川エビの唐揚げ」が苦手なので、これは若干のマイナスポイントか。値段は極めて安く、かけ180円は平均的に安い関西の中でも突出している。種物も安く、きつね・きざみ・昆布・わかめ・天・月見はすべて240円。天玉が300円で食べられるなんて、夢のよう。変わりメニューには、びっくりそば(300円)がある。


※だいぶ値上げしていました。現在、きつね・天・きざみ・月見・昆布・わかめ・山菜はすべて300円です。天玉(「スタミナ」表記)は390円になっています。もともとが極端な安さだっただけに、値上げ幅が結構大きいです。なお、店頭に掲示されているメニュー一覧はテイクアウト用であり、イートインとは値段がだいぶ違っているので、ご注意ください。テイクアウトの方がだいぶ安い設定で、具一品系は220円が基本です。テイクアウトの方が安い店はたいへん珍しいのですが、これはすぐに食べられる状態ではなく「麺+つゆ+具材」のバラ販売になっているためです。テイクアウトで買うとその場では食べられませんので、ご注意を。なお、特段改装したわけではありませんが、間口部分にビニールカーテンが付されましたので、写真を貼っておきます(左:旧。右:現)。もしかしたら、冬季限定対応かもしれませんが(値−4点。2017/2、確認)。

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「なかの」  実食日:2017/2

  さほど規模の大きな駅ではないのに、東に「なかの」、西に上記「淡路屋」とこの手の店が2軒あるのは立派。「なかの」の場所は、東口を出て直進1分半、サンクスの向かい。路地の角にあって、建物の側面に大きな看板が出ているので、分かりやすい。ただ、看板に記載されている文字列は、「ビール 酒 うどんそば 丼ぶり」になっている。一杯飲み屋としての性格の方が強い店かもしれない。それを裏付けるかのように、内装も一杯飲み屋風。厨房と対峙するカウンターには木製の重厚な椅子が配され(10席くらい)、背後スペースにはテーブル席もある(2人×4)。BGMは演歌。私服姿のおばちゃん店員2人の軽妙なトークもまた、一杯飲み屋を連想させるものだ。実際、夜は一杯飲み屋として営業している。
  麺はたぶん茹で麺だと思うのだが、湯煎に随分と時間をかけて、しかも手網の中で入念にかき混ぜていたのがちょっと気になった。これは、冷凍麺の店でよく見るオペレーションなので。柔らかめで、風味はあまりなかった。河内地方のうどんは全体的に柔らかいので、同じノリでそばも長めに湯煎しているということか。つゆは、小鍋でひとり分ずつ沸かす。とても分かりやすい昆布出汁だ。ちょっと煮出しすぎているのか、「都こんぶ」を食べているかのような味わいがあった。食べ終えて店を出てからも、長いこと「都こんぶ」のような余韻が残る。かけ250円、具一品系は300円〜。テイクアウトだとかけ170円、具一品系220円〜。イートインよりもテイクアウトの方が安いのは、上記「淡路屋」と同じ設定。未確認だが、完成品として販売するのではなく、麺・パック入りのつゆ・具材をバラで販売するものだろう。値段的に「淡路屋」と似通っているのは、お互いにライバル意識があるためだろうか。ご飯ものもいろいろあるのだが、親子丼セット650円などあまりお得感のない価格設定になっている。この店では、麺単でサッと済ませるのがよかろう。
  実食は、月見そば300円。卵は先乗せで、つゆが白身の部分にかかるようにゆっくりと注ぎ入れる。こうすることで、つゆが濁ることなく、また黄身は完全な生のままで白身だけがちょっと凝固した状態になる。なかなか上手いもんだ。刻み揚げのサービストッピングがあり、結構な量を乗せてくれるので、月見そばというよりはきざみそばのようなルックスになった。これなら、きざみそば300円を注文する必然性はなさそうだ。また、天かすフリーのサービスもある。店頭掲示のメニューには一部だけ写真が入っていて、それを見た限りではどうも天はドンベっぽい。にもかかわらずフリーの天かすがあるということは、自家製ドンベなのだろうか。それとも、特撰天ぷらそば600円や天ざるそば650円に乗せる各種天ぷら(エビ2尾・海苔・サツマイモ・ちくわ・ピーマンなど)を揚げた際に出る天かすということなのか。それだけではフリーで出せるほどの天かすは出ないように思うのだが。この駅で2軒共存するのは大変だと思うが、どちらも雰囲気の良い店なので、仲良く頑張ってほしいと思う。


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★河内長野駅(近鉄長野線、南海高野線)

「南海そば」  実食日:2002/5

  近鉄と南海の改札に挟まれた場所にある、小さな駅そば。関西の駅そばにしては珍しく、“そば処”の暖簾が出ている(普通はうどんが前面に出る)。しかし、客の大半はやはりうどんを注文していた。もちろん、ここではそばも関西風のだしつゆで出てくる。面白いのは、(駅そば通の間では常識だが)関東とはたぬきときつねが入れ替わっているという点。と言うよりも、天かすは具材としては考えていないようで、かけそばにも入っている。つまり、たぬきそばを注文すると、天かすと油揚げの両方が乗って出てくるということだ。関東人からすれば、ちょっと得した気分だ。たぬき300円。


※閉店していました。隣接する店舗群を全部潰して、「アンスリー」(コンビニ)になっています。う〜ん、あまり面白くない展開ですね(2018/5、確認)。

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