兵 庫 3
(私鉄等)

現在、37軒掲載(うち7軒は、閉店確認済)
★杭瀬駅(阪神本線)
「都そば」  実食日:2016/8

  阪神本線の野田・尼崎間には、各駅停車しか止まらない駅が5つ続いていて、大阪から近いわりに比較的マイナーな印象。この5駅には駅そばも期待できないだろうと思っていたのだが、兵庫県に入って最初の駅・杭瀬駅には「都そば」があった。行き方は、改札を出て、正面の「Yotte」には入らずに左手の階段を下り、駅の外に出て右を向けば左斜め前に見える。セマルではない新しいタイプの看板(ちょっと傾いているのは、わざとなのだろうか)を掲げていて、椅子がありそうな印象を受けるのだけれど、実際には厨房を囲むL字型立ち食いカウンターのみの小型店。足元の置き看板が古いタイプであることから推して、最近改装したのだろうか。キャパは、10人くらいか。杭瀬駅はさほど乗降客数の多い駅ではないから、このキャパで充分なのだろうと思う。というか、19時頃の訪問で先客1・後客0だったのだが、大丈夫なのかな。
  麺は、例によってツルツル系の茹で麺。あまり味がしないタイプ。つゆは、ひところの都そばによく見られた独特な臭気のあるものではなく、香りも塩気も控えめで淡い感じ。色合い的には、関西ではむしろやや濃いくらいなんだけど。良くも悪くも、あまり印象の強くないものになっている。ちょっと、麺とつゆがちぐはぐする印象を受けた。この麺には、もう少し塩気のあるつゆの方が合いそうに思う。かけ240円、きつね・きざみ320円、都スペシャル540円など。天320円とは別に、かき揚げ350円あり。天はドンベで、かき揚げは具だくさん。店頭の看板に「自家製天ぷらの店」との表記があるので、かき揚げ、いか天360円、えび天380円あたりがオススメということになるだろうか。まぁ、揚げたて提供ではないと思うけれど。実食は、きざみそば。刻み揚げは、私の好きなフワフワジューシータイプ。熱いのでやけどに注意ではあるけれど、「麺家」や「つるまる」のきざみよりもこちらの方が好き。ラーメン400円あり。箸はエコ箸。


※昼間の写真に貼り替えました。値段等、変わっていません(2017/12、確認)。

2 2 3 2 3 2 14
★阪神尼崎駅(阪神本線・なんば線)  ※JR尼崎駅は別途掲載(兵庫1
「阪神そば」  実食日:2005/8



  尼崎駅は、JRと阪神とではかなり離れているので、阪神の駅は「阪神尼崎」として扱う。店は、改札内コンコースにある。入って正面なので、詳しい説明は必要ないだろう。
  まず最初に言っておきたいのが、関西ではよくあることだが、たぬきが油揚げで出てくるということ。関西では、油揚げを「きつね」「たぬき」「しのだ」など、様々な表記をするので、ちょっと分かりにくい。カマボコが2枚入るそばには、これといった味覚的特徴は感じられないが、私の好きな関西風つゆだけに、満足度は高い。麺は、温系と「ざるそば」では別物を使っているようで、ざるそばは生麺の注文後茹でとなる。3分待ち。かけ200円、たぬき(事実上きつねです)は270円。安い。


※2012/8、再食。値上げして、今はかけ210円、たぬきは「でっかいたぬき」と名を変えて320円です。また、きざみそばは「炙りきざみそば」に変わっていて、290円。厨房内で炙っているので、香ばしくて美味しいです(付+1点)。外観も、微妙に変わっていました(写真は左から2枚目)。

※2013/8、再食。ざるそばを実食しました。この店のそばは、かけ系は茹で麺、冷やし系は生麺と、麺を使い分けています(付+1点)。ざるそばは生麺で歯ごたえが◎。事前に器に氷を入れて冷やしておくなど、細かい配慮も行き届いています。ただ、ちょっとつゆが薄かったのが気になりました。関西のもりつゆは、こんな感じが一般的なのでしょうか。

※値上げしていました。現在、かけ220円です。「でっかいたぬき」は「たぬき」に戻り、330円。「炙りきざみ」は「きざみ」に戻り、300円です。朝11時まで限定のモーニングそばセット360円の設定がありますが、写真を見たところ「きざみ+おにぎり」で、通常価格だと400円。お得感は薄めです(2014/8、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ230円、たぬき340円、きざみ310円、モーニング370円です。基本的にサイドメニュー以外のものを10円値上げしたようですが、なぜかぶっかけそば・うどんだけ30円上がっています(390→420円)。これは、ざるそば380円と同様に生麺を使ったメニューです。外観的には、暖簾が変わっていました(写真は右端が最新。値−1点。2015/8、確認)。

※2018/6、公式取材にて再食。春菊かき揚げそば390円と、単行本導入ページの写真用にきざみそば310円を、続けて実食。春菊かき揚げは、いわゆる春菊天ではなく、「春菊入りのかき揚げ」です。メインはタマネギで、アクセント的に春菊・サツマイモ・ニンジンが入っています。関西では春菊天が珍しいので、このくらいの割合でも「春菊かき揚げ」を名乗るんですね。関東なら、単に「かき揚げ」と称してもこのくらいの割合で春菊を入れる店がありそうです。かき揚げは店揚げで、揚げ置きというか見込み揚げで対応しています。リングを使って嵩のあるかき揚げに仕立てているので、そばにトッピングしてもすぐにはつゆに浸からない部分が多く、サクサクの食感を楽しめます。
  一方、きざみそばの刻み揚げは、2014年の確認時に「炙りきざみ」から「きざみ」にメニュー名変更されていますが、今でもトッピング前に軽く炙っていました。仕様としては「炙りきざみ」です。香ばしさが増すとともに、水分が飛んでカラッとした食感になります。文句なく美味しいです。これだけ手をかけて310円というのは、破格だと思います。


3 4 3 3 3 3 19
「都そば」  実食日:2009/3

  北口を出て左、尼崎中央商店街一番街(アーケード)に入ってすぐ左側。立ち食いカウンター1本だけの、コンパクトな店。「都そば」は全体的に小振りな店が多い。
  味覚的には、大きな特徴はない。ツルツルした食感の茹で麺。面白いのは、冷水機に「勝手に水を飲まないでください」との貼り紙が出ていること。水を飲むのにいちいち断らないといけないのかなとも思ったが、そうではなく、そばを食べないで水だけ飲んでいく人がたまにいるらしい。値段は、近年頻繁に上下していて、現在はかけ220円、きざみ290円、天310円など。


※値上げしていました。現在、かけ240円、きざみ310円、天310円です。出屋敷・武庫川と同日確認で、メニュー・値段は出屋敷と完全一致でした(値−1点。2015/8、確認)。

※出屋敷店と同様に、麺単の種物が値上げされていました。現在、きざみ320円、天320円です。かけは240円で据え置き。なお、店舗名は「尼崎店」です(2017/3、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ250円、きざみ・天330円です(値−1点。2018/3、確認)。

3 2 2 2 3 12
「都そば」  実食日:2009/8

  北口を出て左方向、一番街に入り、上記「都そば」を通過してさらに1分、右側。店舗名は「第二尼崎店」(上記店舗は「尼崎店」)。看板の印象がだいぶ異なるのだが、同一チェーンである。新しい店舗は、こちらのスッキリした印象の看板を導入しているように見受けられる。個人的には、旧タイプのいかにもジャンクフードという感じの看板の方が馴染みがあって好きなのだが。座席配置は、L字型立ち食いカウンター+椅子付きカウンター5席。
  味覚的には、標準的な「都そば」と変わらない印象。麺に少々粘着性があるように感じたが、これは湯通し加減によるものだと思う。あるいは、他店舗では導入していない自動湯切り器を導入しているためだろうか。かけ220円、具一品系は290円〜。


※値上げしていました。現在、かけ240円、きざみ310円、天310円です。武庫川・出屋敷・尼崎(尼崎店)と同日確認ですが、この店舗だけがちょっと異端でした。天ぷらとは別にある「かき揚げ」が、この店舗では340円で提供されています(他店舗は370円)。温玉かき揚げも、410円(他店舗では440円)と割安設定です。また、ほか店舗にはないえび天370円・いか天350円を扱っています。この店舗では各種天を店揚げしているため、天種が豊富で、なおかつ安く設定できているようです。阪神尼崎〜武庫川間で天ぷら系のメニューを食べるなら、この店舗がオススメです(値−1点、付+2点。2015/8、確認)。

※2017/3、再食。今回は、ラーメン400円を食べてみました。「都そば」のラーメンは初めての実食です。第二尼崎店では、醤油味と味噌味から選べます。今回は醤油味を選択。麺は細めのストレート麺で、モチッとする食感。つゆは立ちそばラーメンらしいライトな鶏ガラスープ。トッピングは、脂身の少ない豚ロースのチャーシュー・メンマ・焼き海苔・モヤシ。この手のラーメンとしては、モヤシが入るのがやや珍しいでしょうか。味覚的には悪くないのですが、麺に絡まってやや食べづらいです。デフォルトでレンゲ付き。コショウは各席に常備していないので、商品と一緒に瓶ごと提供。総じて、それほど特徴のある一杯ではありませんでした。値段的には、そば・うどんが安いだけに、少々高く感じます。
  そば・うどんに関しては、かけは240円で変わりありませんが、種物が少々上がっていました。現在、きざみ・天320円、かき揚げ350円、えび天380円、いか天360円、温玉かき揚げ430円です。かき揚げだけでなく、温玉かき揚げも他店舗より安い設定になっています。店揚げをしている店舗では割安で提供している、ということでしょうか。なお、この店舗では酒類の提供がありますが、「飲酒する方は20分以内」との貼り紙が出ています。椅子があるだけに長居できそうな雰囲気ですが、実際には長居できませんので、ご注意ください。


※値上げしていました。現在、かけ250円、きざみ・天330円、かき揚げ360円、いか天370円、えび天390円、温玉かき揚げ440円です。ラーメンは400円で据え置かれています(値−1点。2018/3、確認)。

3 2 2 3 3 3 16
★出屋敷駅(阪神本線)
「都そば」  実食日:2011/8

  北口を出て左の大きなビル(リベル)の1階外側。新型の看板を掲げる「都そば」で間口も広いのだが、実際には立ち食いカウンターのみの小型店。
  麺はノーマルな茹で麺。つゆは、このチェーンによくある妙な酸味がほとんどなく、違和感なく完食できた。最近、この酸味を感じない店舗が多くなってきたような気がするが、チェーン全体で改良されたのだろうか。かけ220円、具一品系は290円のメニューが多い。他の「都そば」にはちらし寿司やカレーなどのご飯ものがあるのだが、この店舗にはなかった。箸はエコ箸。このチェーン特有の太くて使いにくいものではなく、使い勝手がよかった。これも、チェーン全体で改良されたのだろうか。


※値上げしていました。現在、かけ240円です。具一品系は、310円が主体。ご飯ものは、おにぎり110円、助六190円、バッテラ210円、いなり3個230円などサイドメニュー的なものはありました。スタミナ380円や温玉かき揚げ440円、都スペシャル450円などもあり、基本的には武庫川店と一致しています(同日確認)。おにぎりが1個110円(出屋敷)に対して2個220円(武庫川)という程度の微細な違いがあります。また、店頭メニューのみでの確認ですが、ラーメンが見当たりませんでした(値−1点。2015/8、確認)。

※かけ240円やサイドメニューの値段は据え置きですが、麺単の種物が少々値上げしていました。現在。具一品系は320円が主体です。また、武庫川店との微細な相違はそのままで、解消されていません(2017/3、確認)。

※昼間の写真に貼り替えました。値上げして、現在はかけ250円、具一品系は330円〜、スタミナ410円、都スペシャル490円になっています(値−1点。2018/3、確認)。

3 3 2 2 3 13
★武庫川駅(阪神本線・武庫川線)
「都そば」  実食日:2006/8

  東口を出て直進10秒、右側。この駅には武庫川を挟んで東口と西口があるのだが、武庫川を渡る鉄橋に沿ってホームがあり、その外側に自転車道橋が併設されている(この駅の造りは面白い)ので、西口からでも行けないことはない。「都そば」は、関西圏では頻繁に見かけるチェーン店。首都圏でも京成沿線を中心に展開しており、この業界では唯一東西にまたがって展開しているチェーンである。
  が、残念ながら味の方はそれほどでも。麺がゴムのようにクチャクチャしており、高校時代の学食を思わせるような食感だった。つゆは、出汁はそれなりに効いているが塩気が不足している。汗をかいた後で食べたからそう感じただけかもしれないが。それでも入れ替わり立ち替わり客が入り、おばちゃんがパニックになるほどの盛況だった。というかこのおばちゃん、注文を覚えるのが苦手なようで。2人分注文がたまると、「ちょっと待ってください」になる。食券制にすればいいのに。かけ200円、天・きつね270円、かきあげ290円。変わりメニューに、鳥なん350円、鴨ネギ390円。


※値上げ(かけ200→220円)していました。この間に、かけ250円の時代があります。3/1より、現行の値段です(2009/3、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ240円です。天・きつね310円です。オリジナリティのあるメニューとしては、温玉かき揚げ440円と都スペシャル450円があります。温玉かき揚げは、「天ぷら」ではなく「かき揚げ」を使うので、「天玉」または「スタミナ」とは表記していないのでしょう(スタミナ380円は別途存在する)。また、ラーメン400円もあります(値−1点。2015/8、確認)。

※かけの値段は240円で変わりませんが、種物が値上げしていました。現在、天・きつね320円です。温玉かき揚げは460円に、スタミナは400円になっています。ラーメンは400円で据え置きです(2017/3、確認)。

2 3 3 2 3 1 14
★甲子園駅(阪神本線)
「甲子園そば」  実食日:2006/8

  改札内東口コンコース(階段下、売店隣)。甲子園球場の最寄り駅で、野球場に行く人はだいたい球場口改札を利用するのだが、それだと食べることができない。私が食べに行った時は、折しも高校野球の真っ最中で、駅そば店にも高校野球のトーナメント表が貼り出され、テレビでも中継していた。
  味覚的には、真っ白な麺にはそばの香りがほとんどなく、細いうどんを食べているかのような感じだった。一昔前の関西駅そばではこの麺を出す店が多かったなぁと、少し懐かしくもある。一方、関西にしては珍しく鰹出汁が強く出ているつゆは、なかなか美味かった。かけ200円、きざみ270円、たぬき(きつね)290円。天(290円)とかきあげ(320円)が別物になっているのも、関西らしいところ。天は具が小えびだけの出来合いもの、かきあげは具だくさんで、関東でいうところの「天」である。


※2012/3、再食。値上げしていました。現在は、かけ210円、きざみ280円、たぬき(きつね)300円、天320円、かき揚げ350円です(値−1点)。暖簾が新設され、店内が見えにくくなっていました(写真は左:旧、右:現)。

※な、なんと! 閉店していました。跡地は、現在工事中です。工事終了後には復活してもらわないと困ります(2013/8、確認)。

3 2 3 3 3 1 15
★今津駅(阪神本線、阪急今津線)
「うどん一番」  実食日:2006/8

  阪急の南口を出て左すぐ。阪神の場合は、駅を出て右、駅前の広場を横切って、道路を渡ったところにある。外見も内装も、駅そばというよりも牛丼屋のようなスタイルの店。カウンターがコの字型に囲い、中が店員の通路、奥に厨房がある。
  この店は、麺もつゆも並。これといった特徴はなかった。唯一のポイントは、揚げ玉入れ放題。それから、油揚げが乗るそばを、メニューでは「きつね」と表記しているが、私が「きつねそば」と注文すると、店員は厨房に向かって「たぬき一丁」と告げたのが関西らしい部分だった。それなら、最初から「たぬき」と表記すればいいのに。かけ250円、きつね(たぬき)・玉子・わかめ・きざみ・こんぶ300円、コロッケ320円、天330円、カレー(そば)400円。にしんそば460円が変わりメニューか。


※改装していました(写真は左:旧、右:現)。店名の表記も微妙に変わっています。店名変更と解釈します(「一番」→「うどん一番」)。値上げして、現在はかけ270円、きつね・たまご・わかめ・きざみ・こんぶ330円、コロッケ350円、天370円、カレー(そば)430円です。ちなみに、天はエビ天です。店頭のお品書きを見た限りでは、にしんは終了しています。代わりに(?)、かす430円が登場していました。ご飯ものも充実していて、かつ丼390円やカレーライス360円あたりはなかなか魅力的です(値−1点、付+2点。2018/3、確認)。

3 3 2 3 4 2 17
「立食うどん・そば」  実食日:2008/8

  阪神の駅を出て左(国道43号方面)へ30秒、横断歩道を右に渡ったところにある。この横断歩道には信号がなく、結構交通量の多い道なので、ちょっと危険な感じだ。立ち食い専門の小さな店で、冷房設備もない。2台の扇風機を駆使しているが、生暖かい風をかき回しているだけ。夏場にかけ系メニューを食べると、汗だくになる。
  少々ネットリ感のある麺は冷凍を思わせる感じだが、実際には茹で麺。つゆは僅かに薬品臭さがあったが、もしかしたらこれは山菜のせい(実食は山菜そば)かもしれない。もれなくカマボコが入り、かけ210円。山菜270円、天かす270円など。全体的に安めだが、天は370円と高い。店揚げなのだろうか。また、夏場によく売れるざるも高く450円(並)。変わりメニューが結構多く、あんかけ280円、梅しそ280円、スペシャル520円などがある。


※値上げしていました。現在、かけ220円、山菜290円、天かす290円、天400円、あんかけ300円、梅しそ300円です。天よりスタミナ(390円)の方が安いあたり、ちょっと不思議な価格構成になっています。スタミナは天玉ではないかもしれません(2018/3、確認)。

※2019/3、再食。きざみそば290円をいただきました。刻み揚げは、ふわふわジューシー系。香ばしさがあまりないものの、食感的には私好みです。麺は袋入りの茹で麺で、客の目の前でビリッとやります。今回はやや湯通しが甘かったようで、少しゴワゴワする食感でした。
  土曜14:00頃の訪問で、先客3・後客1。店番はおばちゃんひとり。ちょうどセンバツ甲子園の開催時期で、テレビとラジオの両方で中継を流していました。この両者に微妙なズレ(時差)があるあたりに、情感を覚えました。あまり混雑していない立ち食い店のバックグラウンドには、ラジオが一番合うように思います。なお、外観的には、暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。


3 3 4 2 3 2 17
★阪神御影駅(阪神本線)
「六甲庵」  実食日:2013/8

  南出口を出て左へ20秒、ガード下。立ち食いカウンターのみの小型店。個人経営っぽい雰囲気を醸し出しているが、実際には電鉄系列店。酒類も多数用意しているので、夕方以降には「ほぼ立ち飲み屋」になりそうだ。
  麺は茹で麺で、やや太めも食感は軽い。つゆは淡めなのだが、よく整っていて美味しい。薄くても美味しい、これが関西風の真骨頂かもしれない。かけ250円、きつね320円。天はエビ天とかき揚げがあり、ともに400円と高値(かき揚げは自家製)。単品トッピングは全体的に高い設定になっており、例えば天かすそばは280円だがかけ+天かすだと330円になる。天(エビ天・かき揚げとも)にいたっては単品200円なので、既成メニューと50円もの差が生じる。サービスとしては、スタンプカード制度がある。1食で1つ押印、スタンプ10個で1食無料。変わりメニューに「スタミナそば」がある(350円)。関西では「天玉」を指すことが多いメニュー名だが、この店では「揚げ玉+生卵」のトッピングとなる。


※改装していました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はかけ280円、きつね330円、かきあげ・エビ天各420円、スタミナ360円、天かす290円になっています。なお、改装を機に暖簾も変わっていて、看板および暖簾には「六甲庵やまもと」の記載がありますが、「やまもと」はあくまでも運営会社名が併記してあるだけと考えて、店名には含めないことにします(2017/12、確認)。

※2019/6、公式取材にて再食。いろいろな種類がある天ぷらの中で唯一店内で揚げているという、ちく天360円をいただきました。竹輪は、縦半分カットを2本(つまり、丸々1本ぶん)です。焼き目の斑点模様がついたタイプで、揚げ置きなのでサクサク感はないものの、香ばしさは楽しめます。店揚げだと聞くと、それだけで愛着も湧きます。いつ頃からあるものなのでしょうか(2017/12の時点ですでにあった)、御影中華そば470円の扱いもあります。ちょっと不思議に思うのは、御影中華そばの上位メニューっぽい御影かきあげ中華そばが450円と割安に設定されていること。写真を見ても、単純にかき揚げが入るかどうかだけの違いであるように見えるのですが。食べてみるしかないかもしれないですね。

3 3 4 2 4 2 18
★石屋川駅(阪神本線)
「六甲おとめ塚温泉」  実食日:2018/3

  駅を出て右、川沿いに2分半歩き、信号(国道2号線)を渡ってから左折して2分。紳士服の「はるやま」の角を右折して1分半、左側の角が駐車場になっている十字路を左折して20秒、左側。住宅地内の込み入った場所にあり、ちょっと文字での行き方説明が難しい場所にある。駅から歩くと微妙に5分を超えるけれど、他に対象となる店がない駅であると同時に、興味深い要素もある店なので、特例を適用する。何が興味深いかというと、温泉銭湯に併設された食事処だということ。都市部の銭湯(いわゆる日帰り温泉ではなく、銭湯料金で入浴できる公衆浴場)で食事処が併設されているケースは、あまり多くないのだ。しかも、食事処は番台の外側にあるため、食事のみでの利用(入浴料不要)が可能。そして、廉価なそば・うどんの扱いがある。これはもう、当サイトの対象に含めるのが必然だろう。食券制で、客席はテーブル席と椅子付きカウンター。テーブルが4人×5、椅子付きカウンターは厨房と対峙する形状で、6席くらい。このうち、テーブル席は湯上がり客の休憩所も兼ねている。何も食べずに席だけ利用する人も多い。混んでいる時には、椅子付きカウンターで食べた方が落ち着けるだろう。ちなみに、玄関で靴を脱ぐ必要があるので、そこは留意を。下足箱の先で二手に分かれて、右が番台、左が食事処になっている。
  麺は、たぶん冷凍。歯ごたえが強いわりにあまり風味がないもの。つゆは、味覚的にはカツオ+昆布の味わいなのだが、カツオの風味はデフォルトでトッピングされている花かつおに由来するものかもしれない。出汁としては、昆布が中心なのだろうと思う。甘さ・辛さのバランスに、醤油の香り具合も含め、わりと上品。なみなみ注いでくれるのはありがたいのだが、丼が熱くなって持ちづらいのが珠に瑕。そばメニューは、4種類。かけというメニューはなく、きつね・こぶ・かき揚げが390円で最安。上位メニューとして、天ぷら420円がある。これはエビ天かな。あと、券売機上では「うどん・ラーメン」と表示されているカレー470円も、頼めばそばで作ってくれるかもしれない。実食は、かき揚げそば(カマボコ2枚入り)。かき揚げは冷凍ものの注文後揚げか。可もなく不可もない感じだが、ドンベが主流となる関西の中では上質の部類と言えるかもしれない。個人的には、ドンベを食べたかったのだが。そば・うどん以外にも軽食メニューがいろいろある。丼もの・定食、ラーメン470円・チャーハン430円といった中華系、そして洋食のオムライス430円まで。酒類もあるし、オニオンポテト150円などのつまみ系もいろいろ。風呂も天然温泉だし、毎年春と夏に甲子園へ行っている私にとっては、とても良いスポットだ。今後入り浸ること間違いなし!
  平日14:30頃の訪問で、食事客は先客0・後客0。湯上りのひと休み客多数。もともと、飲食で儲けようという意図はあまりないのだろう。その空気感が、なおのこと居心地の良さを高めているように思う。


※消費10%増税に伴う値上げはありませんでした。現在も、きつね・こぶ・天ぷら390円です。麺類やご飯ものは値段据え置で、上がっているのを確認できたのはオニオンポテト(180円)だけでした(2021/10、確認)。

3 4 2 4 3 3 19
★新在家駅(阪神本線)
「太郎」  実食日:2013/3

  改札を出て後方(裏手)、駅舎1階(南六甲プラザ内)。厨房を囲むL字型椅子付きカウンターだけの小さな店。常連客が多いようで、夕方以降には酔客の姿が多くなる。実食は18時ごろだったが、すでにそば・うどん関連の機材はすべてしまい込んであり、完全に酒処と化していた。私の「きざみそば」の注文を受けて、慌てて冷蔵庫から麺箱をとりだし、片手鍋でつゆを沸かし、油揚げを包丁で刻む始末。店じまいにするなら、暖簾を片づける方が先だと思うのだが。やっつけ仕事のように見えてしまい、あまり感じがよくない。
  麺は、あまり味のない茹で麺。つゆは、カツオ出汁が表に出ているタイプ。酸味が強めで、関西というより名古屋周辺で出てきそうな味覚。色合いは完全に関西なのだが。かけ250円。具一品系は350円のメニューが中心。変わりメニューに、ぼっかけそば480円、貝汁そば480円がある。貝汁そばというのは他では見たことがないので、次回訪問時にでも試してみたい。


※閉店していました。跡地は、「呑のん」というオイスターバーになっています(2017/12、確認)。

3 3 2 3 3 3 17
※三宮駅は、兵庫1に掲載。
★中山観音駅(阪急宝塚線)
「笑福亭」  実食日:2018/10

  南口を出て、線路と垂直方向へ。信号で国道176号線を渡って、右へ2分。「ダイエー宝塚中山店」の2階フードコート。ダイエー宝塚中山店は目下大規模な改修工事中で、2階は大半の店舗が営業していない状態だったのだが、フードコートとゲームコーナーは営業を続けていた。今後どうなるのかが少々気になるところだ。フードコートには、この店を含め3軒の飲食店が入居している。このうち、ハンバーがーの「ドムドム」を除いて、うどん・そば中心の「笑福亭」とお好み焼きの「七福堂」は、厨房がつながっていて従業員も兼務。おそらく、同経営だろう。有人レジで先払い→番号札で肉声呼び出しというシステム。
  麺は、たぶん冷凍。冷凍にしてはやや軽めの食感。そばの香りはほとんど感じられず。つゆは、出汁感あまりなく平たい感じ。関西にしてはわりと色が濃く、東西折衷くらいの感じ。少々甘みを注していて、それがモヤモヤと丼全体を支配する。もう少し出汁を強めると美味しくなりそうに思う。麺・つゆのどちらにも香りがないと、どうしても全体の印象がぼやけてしまうのだ。かけ290円、わかめ350円、ざる330円など。天ぷら系のメニューが一切ないのは珍しい。実食は、きつねそば390円。きつねは大きな正方形1枚。フワフワでジューシーなタイプ。味付けが優しめで、自然に馴染んでいる感じがして、これはわりと好みだった。天ぷら系は一切ないが、揚げ玉はフリーで置いてある。駄菓子の「姿フライ」(イカのやつ)みたいな味がする揚げ玉。麺・つゆに香りがないから、この揚げ玉で香りを加えるのは手かも。七味等は受渡口にのみあり。冷水器はフードコート共通だが、紙コップは各店舗にあるので、店舗でもらってから冷水器へという流れになる。なんか、二度手間な気が。「水だけ利用」を防止する狙いがあるのは分かるけれど、コップを管理したところでペットボトルなどを持参されたらお手上げのように思う。箸はエコ箸で、レンゲとともに商品と一緒に1膳提供。
  平日10:30頃の訪問で、先客0・後客3。席だけ利用の人もほとんどおらず、フードコート全体が寂寥感に包まれていた。賑わうのは、昼以降か。あるいは、改修工事のためダイエー自体の客数が少ないことが影響しているのかもしれない。ショッピングセンター内店舗は、商売上有利な立地ではあるけれど、家主の動向に左右される部分が大きく、一長一短だ。その意味では、駅ナカと立地特性が似ていると思う。


2 3 2 3 4 1 15
★園田駅(阪急神戸線)
「阪急そば」  実食日:2018/6

  北口を出て左へ1分、駅舎(園田阪急プラザ)の外側。間口が狭くあまり目立たない店だが、店内フロアは結構広い。園田阪急プラザ内からも出入りでき、こちらの方がよく目立っている(写真は駅舎外側)。テーブル席が14くらい、厨房と対峙する椅子付きカウンターが9席くらい、そして、壁際に立ち食いカウンター(まばらに椅子が置かれてある)10人分くらい。有人レジで先払い→受け渡しはカウンター越しに手渡し(配膳なし)。テーブル席や立ち食いカウンターなど厨房から離れたところで食べる場合にも、配膳はない。下げ膳セルフ。
  麺は、ツルツル舌触りの中太茹で麺。あまり味なし。つゆは、小魚系中心の淡麗系。あまり深みは感じないが、すっきり爽快で、これはこれで悪くない。きざみ320円、天・きつね340円。実食は、天。天は例によってエビ入り水滴型ドンベ。デフォルトでヘナヘナだったので、麺→天→つゆの順に盛りつけていると思われる。個人的には、麺→つゆ→天の方が好み。天の歯ごたえを優先させるか、丼全体の一体感を優先させるかの違いだと思う。それはいいのだけれど、どうも「阪急そば」では店舗によって(あるいは、店員によって)この順が違っているように思う。この辺りは統一させなくていいのだろうか? つゆマシンを導入している茶屋町口店では、天を先に乗せるとつゆが激しく撥ねるだろうから、イレギュラー対応となるのも仕方ないと思うけれど。店舗ごとの違いということでいえば、園田店には店舗限定メニュー「園田定食」がある。肉+きつねのそば・おにぎり・出汁巻き玉子・お新香・コーヒーで、550円。コーヒー付きが最大のポイント。園田店には、コーヒー(セルフ式で、食事と同時注文で100円。こちらも園田店限定の扱い)があるのだ。おそらくアイドルタイム対策ということなのだろうが、どのくらい利用者があるのかが気になる。
  平日14:30頃の訪問で、先客3・後客1。今回居合わせた客の中には、コーヒーを飲んでいる人は見当たらなかった。


3 4 2 4 3 3 19
★阪急塚口駅(阪急神戸線・伊丹線)
「阪急そば若菜」  実食日:2008/10

  北改札を入って左すぐ。改札外側にも窓口を作れそうな立地だが、どうやら改札内側でしか食べられないようだ。客席スペースが広く、椅子付きカウンターが20ほどと、2人掛けテーブル席が5つある。
  麺は、スポンジのようなフカフカした食感。若干湯通しをミスったか、柔らかくて歯ごたえが失われていた。その他にはこれといった特徴がなく、さすがは「関西を代表する無難系駅そば」だ。かけ250円、きつね330円など。

※2013/8、再食。通常の「阪急そば」ではなく、生麺を使う「若菜」店舗でした。前回実食時に麺の食感に違和感を感じたのは、そのためだと思います。今回は、ネットリと歯に絡みつくような印象でした。価格も、通常の「阪急そば」とは異なる体系になっています。メニューも少々異なります。

※値上げしていました。現在は、かけ260円、きつね350円です。「若菜」店舗ですが、十三や西宮北口とはメニューも価格も異なります。ベーシックなメニューは同じですが、十割そばの扱いがない、和風チャンポンそばの扱いがないなどの違いがあります(2014/11、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ270円、きつね370円です。既製メニューとして「天玉」に相当するものがない(「スタミナ」もない)なか、海老天玉子470円というメニューがあります。ちょっと珍しいパターンだと思います(値−1点、付+1点。2017/12、確認)。

3 3 1 4 3 1 15
「都そば」  実食日:2017/8

  店舗名は「第2塚口店」で、あまり目立たない場所にある。南口を出て右、線路と「さんさんタウン3番館」の間の路地を1分、突き当りを左折して30秒、右側角地。角地ということもあって間口が広く見え、視界に入りさえすれば目立つのだが、駅と店の間にさんさんタウン3番館がそびえているため、駅を出た時点では見えない。おそらく、後からさんさんタウン3番館ができたのだろう。出入口の間仕切りはビニールカーテンになっている。この手の「都そば」は立ち食いカウンターだけであることが多いのだが、椅子席が8席あって、ちょっとびっくり。基本は、厨房を囲むL字型カウンター。一部が立ち席で、椅子が5席。加えて、壁側を向いた椅子付きカウンターが3席増設されている。
  麺は、ツルツル食感の茹で麺。あまり味がない、いつもの「都そば」のものだ。昔に比べると少々グレーが濃くなっているような気がするのだけれど、味覚面にはあまり影響を及ぼしていないように感じる。つゆは、あまり癖のない万能タイプ。熱烈なファンを作らない代わりに、敵も作らないタイプ。昔の妙な酸味がなくなっているので、個人的には飲みやすくてありがたい。かけ240円。天・きつねなどベーシックな具一品系は320円で統一。他店舗と変わらない設定だ。一時期店舗間に少々ばらつきがあったのだけれど、統一されてきたようだ(全店舗で確認したわけではない)。実食は、天そば。天は大きな正円形ドンベで、あまり香らない小海老のほか、アオサの切れっ端みたいなものも入っていた。味覚に影響を及ぼすほどの量ではなく、正直に言うとアオサかどうかも定かではない。ただ、「あおさ天そば」というメニューがあった(360円)から、たぶんアオサだろうという判断。というかこのメニュー、他店舗にあっただろうか? ちょっと記憶にないのだが。箸はエコ箸。
  訪問は、平日の21:00頃。先客1・後客1だった。まぁ、22時閉店の21時だから、こんなものだろう。決して人通りの多い場所ではないし、もっと人通りの多い場所に「阪急そば若菜」や「松屋」などもあるので。むしろ、この時間帯に店を開けていることが奇跡的だと感じた。


3 3 3 3 3 1 16
「松屋」  実食日:2019/3

  南口を出て、ロータリーを左に回り、「さんさんタウン2番館」の中を通り抜けて道路に出るところの左側角。ひとことで言うなら、さんさんタウン2番館内の南側端っこ。このチェーンらしく、とても簡素で飾り気がなく、哀愁漂う内外観。店頭に置かれた自転車が、とてもよく似合う。客席は、厨房を囲むL字型椅子付きカウンターのみ。席数は9か10くらい。口頭注文、代引き制。
  麺は、やわらかめの茹で麺。大阪・ジャンジャン横丁の店舗と同日実食なのだが、ちょっと同じ麺とは思えなかった。湯通し加減の誤差ではなく、別の麺なのだろうと思う。つゆも、ジャンジャン横丁の店舗よりもだいぶ淡い印象。出汁は昆布中心のグルタミン酸系。最初のひと口でガツンと満足させるようなカウンターパンチ力はないが、飽きがこず、悪くない。値段は、ジャンジャン横丁よりも少し高い。しかし、全国的な相場から考えたら(というか、関西の相場に鑑みても)、だいぶ安い。かけは180円だ。天は260円、実食したスタミナでも330円で食べられる。スタミナは、天玉。天は小エビ入りの水滴型ドンベ。衣十二単着せのエビ天を使っていたジャンジャン横丁とは異なる仕様。「阪急そば」の天に近いものだ。天としてはC級だが、麺やつゆとのマッチングは良く、これはこれで悪くない。ジャンジャン横丁でトッピングされたもみ海苔は、ここではナシ。玉子は、天とともに先乗せ。玉子をめがけてつゆを注ぎ入れる感じではないので、白身の白濁はうっすらという程度。ご飯ものもいろいろあり、これまた結構安い。親子丼350円、牛丼380円など。また、そば用のトッピングをご飯ものにアレンジしたキザミ丼・天ぷら丼(各350円)もあり、これらはそば・うどんと一緒に注文することで50円引きになる。つかり、かけそば+親子丼だと、180+350−50で、480円という計算。ワンコインでガッツリ腹を満たせるのはありがたい。
  土曜19:30頃の訪問で、先客0・後客0。夜は23時まで営業しているのだけれど、こんな調子で大丈夫なのだろうか。あるいは、夜の需要が高まるのは、飲み屋からの帰り客が多くなる、もっと後の時間帯なのだろうか。


3 3 5 3 3 2 19
★武庫之荘駅(阪急神戸線)
「阪急そば」  実食日:2007/8

  北口を出て左すぐ。まだ新しい店なのか、それとも最近改装したのか、外観も内装もピカピカに綺麗。
  この店のそばは、つゆに特徴があった。関西にしては比較的色が濃く、味も濃かった。塩辛いだけでなく、出汁も強めに出ている感じだ。色が濃いめだからといって関東風というわけではなく、出汁はやはり昆布主体のようだ。麺はノーマル茹で麺。かけ200円。具一品系は280円のメニューが多い。変わったところではスタミナ360円、ミックス440円という表記のメニューがあるが、特別変わったものが入るわけではない。スタミナは天玉、ミックスは天玉きつね。


※値上げしていました。現在、かけ240円、具一品系は320円〜です(値−1点。2019/3、確認)。

4 4 3 5 3 19
★西宮北口駅(阪急神戸線・今津線)
「阪急そば若菜」  実食日:2012/3

  7番ホーム(今津線宝塚方面行)の付け根にある。この駅は、阪急神戸線と今津線が直角に交わっているジャンクション駅だが、今津線はこの駅を境に南北が分断されてしまっていて直通していない。今津から宝塚まで行くためには、この駅で一度乗り換える(しかも、階段経由でホーム移動しなければならない)必要がある。ちょっと不便な乗換駅だ。店も、せっかくホームという好立地にあるにもかかわらず、この理由によりあまり認知度が高くないと思われる。お馴染みの阪急そばだが、実は「若菜」とつく店舗は従来の阪急そばよりも少しグレードが高いバージョンになっていて、味も値段もメニュー構成も異なる。清算システムも、配膳つき→後払い(伝票制)となる。
  麺は、生だろうか。ややネットリ感のある、柔らかめの麺。明らかに、従来の阪急そばとは異なる。つゆは従来版と同じか。メニューには、阪急特有の水滴型の具なし天ぷらを乗せる「天ぷらそば」が存在せず、天ぷら系は「かき揚げ」か「エビ天」になる(どちらも350円)。エビ天を注文したところ店員さんが「天そ」と厨房に声掛けしていたので、これが水滴型天ぷらの替わりなのだろう。出てきたエビ天は、350円にしては上々の中型サイズ。加えて、なぜか海苔天がサービストッピングされた。変わりメニューがいろいろあり、五目そば(450円)や鴨なんばんそば(470円)が美味そうだった(季節限定か?)。また、ちらしずしセット(500円)のちらし寿司がセットものにしてはなかなか豪華で、お得感がありそうだった。


※微妙に改装(写真は左:旧、右:現)され、メニューも刷新されていました。現在は、きつね350円、自家製海鮮かき揚げ370円、自家製海老天370円などといったラインナップです。新商品に和風チャンポンそば530円、十割ざるそば540円などがあります。また、セットメニューでは、駅そばでは珍しいオムライス丼セット620円などもあります。なお、一部のそばメニューは80円増しで十割そばに変更することができます(付+2点。2014/11、確認)。

※値上げしていました。現在、きつね370円、かき揚げ380円(「自家製海鮮」の表示なし)、海老天380円(これまた「自家製」の表示消失)です。十割ざるそばは11時以降の扱いで、550円です(値−1点。2017/12、確認)。

※閉店(「若菜そば」化)していました(2021/9、確認)。

3 3 1 5 3 4 19
「阪急そば」  実食日:2018/3

  西宮北口駅の駅そばというと、改札内にある上記「阪急そば 若菜」がパッと思い浮かぶところ。しかし、改札外の目立たないところにも、ひっそりと「阪急そば」がある。場所は、東改札を出て正面の階段を降りたところ。当駅は造りがたいへん複雑で、別の改札から出てしまうと途方もなく行きづらくなるので注意を。東改札は、決してメインとは言えない改札。この店の前も、人通りが多いとは言えない。この場所でこの手の店が成り立つものなのかと、お節介ながら少々心配になってしまう。客席は、椅子付きカウンターのみ。厨房を囲む席と、厨房に背を向けた壁際の席がある。計20席前後。
  麺は、ノーマルな茹で麺。当たりもハズレもない、いつもの安心・安全な阪急茹で麺。つゆは、ベースというかレシピとしては他店舗と同じなのかもしれないが、良く言えばちょっと熟成味がある、悪く言うと少し古いような風味に感じた。実食が朝だったのだが、昨日の残りとかなのかな。きざみ・月見320円、天・きつね340円。実食は、天。天は、いつものエビ入り水滴型ドンベ。天の上からつゆを注ぐので、デフォルトでふやけている。これとは別に、かき揚げ360円の扱いもある。本格的なかき揚げは東京でいくらでも食べられるので、個人的には関西ではドンベの方を食べたくなる。ちょっと苦言を呈したいのは、店員のやっつけ感。作業が早いのは良いのだけれど、少し雑。提供時につゆがガバッとこぼれるし、丼の縁に天ぷらそばには使わないであろう天丼のタレみたいなものが付着していたし。「それ、どの過程で付いたの?」と問いたくなる。ティッシュで拭いたら簡単にとれた(こびりついている感じではなかった)ので、前の客の食べかす(丼が洗いきれていない)とかではなさそうだったが。それでも、衛生面の問題は指摘せずにいられない。本記事においては、「衛生−1点・サービス−1点」とさせていただく。
  平日8:00頃の訪問で、先客2・後客2。そんなに混んでいるわけでもないんだから、もうちょっと丁寧に調理してほしいものだ。


3 4 2 2 2 1 14
「若菜そば」  実食日:2021/9

  7番ホーム(今津線宝塚方面行)の付け根。上記「阪急そば 若菜」の跡地。2019年4月に「阪急そば」全店舗が「若菜そば」に転換。もともと「若菜」の文字列が入っていた生麺店舗も、同様に転換されている。メニューはおおむね踏襲されているが、運営事業者が変わっているので、別店とみなして問題ないだろう。転換と同時に食券制が導入されており、受渡や返却もセルフになっている。客席は、テーブルと椅子付きカウンター。計30席以上あり、ホームの店舗としてはかなり規模が大きい。
  「若菜そば」の生麺は十三駅で実食済みだが、今回は少し印象が違っていた。誤差なのかもしれないが、歯にだいぶ粘着する食感だった。う〜ん、これだったら茹で麺の方がいいかな。つゆは、小魚系の風味が前面にある。癖はなくて飲みやすいが、パンチ力にはやや欠ける。かけ270円、きつね380円、かき揚げ390円など。天ぷらはすべて店揚げに切り替えたのか、「阪急そば」を象徴していた水滴型のドンベ天は見当たらなかった。実食は、かき揚げそば。かき揚げは、タマネギ、ニンジン、サツマイモ、紅生姜という変わった組み合わせで構成。具材のカットが細かく、食材そのものの食感はあまり感じられないのだが、やや固めの揚げで衣がパリッとしていて、悪くない。紅生姜は、少量だけど結構存在感あり。苦手な人は要注意。ご飯ものやセットメニューもいろいろあり。単品のトッピングも、ずいぶん増えた。キムチ150円やめかぶキュウリ100円といった変わり種もある(季節限定?)。飲み水も、冷水のほかに緑茶(温・冷)が用意されているなど、いろいろ気を回している様子がうかがえる。コロナ対策なのか、箸は個包装(コンビニ仕様)の割り箸だった。
  平日19:30頃の訪問で、先客10・後客14と大盛況。乗り換えついでに寄るのに好適な場所だから、列車(特に今津線)発着のタイミングで混雑しそうだ。逆に言えば、発着前後を外せば落ち着いて食べられるのではないかと思う。


3 3 2 4 3 2 17
★六甲駅(阪急神戸線)
「阪急そば」  実食日:2013/3

  改札を出て左、エスカレーターを降りて右、駅ビル1階の外側。一瞬、斜めに傾いているように見える店で、実際に店の前の歩道にはかなりの傾斜があるのだが、当然ながら店内はフラット。厨房を囲むL字型椅子付きカウンターのみで、席数は15くらいある。
  麺は茹で麺だが、他の「阪急」よりもザラザラ感がないような気がした。店舗によって麺が違うのだろうか。それとも時経変化か、あるいは湯通し加減の違いなのか。つゆは、関西にしてはカツオ出汁を強く出す阪急スタンダードだと思うのだが、実食が肉そばだったため、肉汁でつゆに甘みが加わり、デフォルトの味はあまりよく分からなかった。ネギは南蛮風の斜めカットだったのだが、これはおそらく肉そばだけで、他のメニューについては水平輪切りのネギを使っていると思われる(メニュー写真による)。かけ220円。具一品系は300円のメニューが多い。肉そばは少々値が張り、400円。レギュラーの変わりメニューは特にないが、季節ごとに限定メニューが3種ほど販売される。ただし、実食時には3種すべて売り切れていた。


※値上げしていました。現在、きざみ310円、天320円、スタミナ400円です。肉も420円に上がっていますが、「肉25%増量」との表示がありました。値上げ感は薄いかもしれません(2016/9、確認)。

3 3 3 3 3 1 16
★阪急春日野道駅(阪急神戸線)
「つるやそば」  実食日:2007/8

  「春日野道駅」は阪神にもあるのだが、両駅間は500mくらい離れているので、別駅として扱う。この店があるのは阪急の改札を出て右、ガードを潜って正面。阪神の駅からだと徒歩圏外。
  この店は、関西圏の他の店と比べると若干高めの値段設定になっている。かけ300円、きつね350円、天370円など(ナルト入り)。ただ、全品にミニおにぎりがセットになっていることを考えると、そう高いわけでもない。そばもボリューム感たっぷり。味覚的な特徴は乏しいものの、話好きのおばちゃんのキャラも含め、繰り返し食べに来たくなる要素は揃っている。変わりメニューに、モダンそば(480円)がある。これは、牛すじ肉と揚げ玉が入る。新開地「高速そば」で揚げ玉入りのそばを「ハイカラそば」と表記しているのが思い出されるメニュー名だ。なお、神戸ではすじ肉入りのそばを「ぼっかけそば」と表記することが多いが、この店では普通に「すじ肉そば」と表記している(450円)。


※閉店していました(2012/3、確認)。

3 5 2 3 4 2 19
※三宮駅は、兵庫1に掲載。
★阪急伊丹駅(阪急伊丹線)
「都そば」  実食日:2010/10

  東口を出て、道を渡って「ひがし商店街」に入って1分、右側。シックな意匠の、新タイプの看板を掲げる「都」。立ち食いカウンターが中心だが、奥の方に3つだけ椅子席がある。
  この日は、高槻市駅の「都」と連食しているのだが、味覚は少々異なっているように感じた。麺は、高槻市よりも丸みを帯びているように感じた。あるいは、湯通し加減の違いかもしれないが。つゆは、妙な酸味があまりない印象。高槻市とははっきりと違っていた。そのぶん、全体的に薄味で物足りない印象だったので、もしかしたら同じものの濃淡の違いかもしれないけれど。かけ220円、具一品系は290円〜。高槻市にはなかった「ちくわ天」がある(290円)。どうやら、メニューは店舗間で若干の違いがある様子。セットメニューも多く、ミニかき揚げ丼セット390円にはお得感がある。箸はエコ箸。


※前回訪問から10年以上経過し、その間に消費増税を2度挟んでいるため、大幅に値段が上がっていました。現在、かけ270円、具一品系350円〜です。ちくわ天やミニかき揚げ丼セットの所在は不明。少なくとも、店頭のメニュー表には入っていません。なお、この店舗の店舗名は「伊丹店」です(値−2点。2021/8、確認)。

2 2 2 3 3 1 13
「都そば」  実食日:2021/8

  東口から上記「都そば(伊丹店)」の角を右折して2分、信号を渡って左へ30秒、アーケードの商店街「Viva伊丹サンロード」内にある。店舗名は「伊丹サンロード店」。このくらいの規模の駅に同一チェーンが2店舗あるのは、少し意外。伊丹店からわりと近いし、駅からの方向も近似。これでよく共倒れにならないものだ。近いと言っても、伊丹店は阪急とJRの乗り換えルート上、サンロード伊丹店は商店街内ということで、店の前を流動する人々がまったく別なのだろうか。2階部分に掲げられた大きな丸看板は新しいものだと思うが、間口上部には古いタイプのセマルの看板。店舗自体には結構歴史がありそうだ。ただ、店舗名のつけ方から推して、「伊丹店」の方が先にあったのだろう。ということは、三段論法により外観が新しい伊丹店にも長い歴史があるということになる。口頭注文の代引き制で、客席はテーブルが2×1、椅子付きカウンターが4、立ち食いカウンターが4〜5人分程度。
  麺は、どノーマルな茹で麺。そばの香りはあまりない。つゆは、あまり深みがある感じではないが、妙な癖はなく無難に飲める。かけ270円、月見350円、天360円、かき揚げ400円、ラーメン430円など。看板記載だけでの比較になるが、伊丹店にはない天丼410円があり、伊丹店にある都スペシャルがない。このチェーンは、店舗ごとに若干の違いがある。実食は、天そば。天はアミ系の小エビが入った大判の正円形ドンベ。つゆに浸かるとグズグズにほぐれ、たぬき状態になる。それでも、丼全体にほどよく油が染み、小エビ香の助けもあって、これはこれで悪くない。天とは別にあるかき揚げは、店揚げで具だくさんのものなのだろう。箸はエコ箸。
  土曜19:30頃の訪問で、先客2・後客5。意外と言っては失礼だが、よく入っていた。各席にコロナ対策のパーティッションあり。ただし、可動式なので派手に動かされ、実効性は高くないし、極端に狭い席ができるなどの不具合も生じていた。


3 3 2 3 3 1 15
★逆瀬川駅(阪急今津線)
「大和」  実食日:2019/3

  改札を出て右の通路で直結している「アピアさかせがわ」の1階。館内フードコートではなく、建物の外側から出入りする独立型店舗。連絡通路は3階なので2階ぶん降りる必要があることだし、連絡通路を経由するより、外で地上に降りてしまった方が早いかもしれない。口頭注文、後払い。客席は、厨房を囲む椅子付きカウンターのみで、12席か13席くらい。
  麺は、注文後に茹でる生麺だった。1×2ミリくらいの偏平麺で、歯ごたえはそれほど強くない。香りはほどほどといったところ。東京だったらそれほど印象に残らなそうな麺だけれど、生麺を使う店が少ない関西ではちょっと特徴的に感じる。厨房内には大きな茹で釡があり、注文が入っていないのにうどん麺がたくさん泳いでいた。ほう、うどんも生麺使用ですか。茹で時間が長いうどんは注文が入ってから茹でたのでは待ち時間が極端に長くなってしまうから、見込み茹でにしているのだと思われる。これも、いずれ食べてみたい。つゆは、塩気控えめでわりとあっさりしているのだが、カツオ系の出汁を強めにとってあり、他店とは一線を画す個性的な味わいでもある。酸味・えぐみを少々伴うので、関西というよりは名古屋を連想させる風味だ。醤油は完全な薄口なのだけれど。かけ250円、ハイカラ330円、コロッケ420円など。天は540円と高値であることから推して、かき揚げではなくエビ天か盛り合わせの野菜天ではないかと推察。実食は、天+きつねのそばにおにぎり2個がセットになった、昼定食680円。天は、思ったとおりエビ天1尾だった。甘エビサイズのエビに衣の十二単を着せるのではなく、ブラックタイガーくらいの大きさで、衣薄め。関東のエビ天に近いものだ。揚げたてと思われ、プリプリしていて美味しい。尻尾まで食べられた。きつねは、それほど厚みはないのにふっくらとしており、これまた美味しい。おにぎりは型押しで作ったようなもので特段の感慨はなかったけれど、そばに関してはあらゆる要素に手作り感があって好感が持てた。評点がさほど高くなっていないのは、好みの問題。煮出しすぎたカツオ出汁のえぐみが、個人的にちょっと全体のバランスを欠いているように感じたもので。花巻のり520円、鳥なんば560円、にしん580円といった、駅そばより街そばを連想させるメニューも多くある。また、みそブタ580円、カチン680円、カチン天920円といった謎メニューも多数。
  日曜12:00頃の訪問で、先客6・後客1。夫婦での経営だろうか、オッチャンとオバチャンの息の合った連携が小気味よく、店内の雰囲気もとてもよかった。ちょっと行きにくい場所ではあるけれど、繰り返し通ってみたくなる店だ。


3 2 3 3 3 3 17
★高速神戸駅(神戸高速鉄道)
「とよまる」  実食日:2018/5

  多聞通沿い北側、高速神戸駅と新開地駅のちょうど真ん中あたり。高速神戸駅と隣の新開地駅は、地下でつながっている。東京に例えれば、地下鉄丸ノ内線の新宿駅と新宿三丁目駅のような関係。だから、両駅間にある店は、どちらを最寄駅とするかで少々悩むところ。しかし、高速神戸と新開地の両駅に関しては、判断の目安となる表示がある。各出口に、駅出口番号とは別に「神戸No.○」「新開地No.○」という具合に地下道出口ナンバーがふられているのだ。「とよまる」があるのは、4B出口を出て後方すぐ。4B出口には「神戸No.1」の表示があるので、当サイトでは高速神戸駅を最寄りとする。グルメサイトなどでは新開地駅を最寄りとして掲載しているものが多く、若干混乱をきたしそうな気もするが、ご了承を。さて、この店、見た目の印象としてはそれほど新しい感じはないのだが、2017年2月オープンとのこと。どうりで、この辺りの多聞通はこれまでに何度も歩いているのに、見つからなかったわけだ。客席は、3人掛けテーブル×1と、厨房対峙の椅子付きカウンター6席。コンパクトな造り。
  麺は、赤茶色の茹で麺。味は普通。蕎麦粉由来の赤茶色ではないような気がする。つゆは、分かりやすい昆布出汁。出汁をかなり強めにとっており、関西風と北海道風の中間くらいの味わい。昆布は、濁りが生じるほどに煮出しすぎると、生臭みが強くなって美味しくない。この店では、生臭みが出る寸前ギリギリくらいのところで止めている感じ。焼き目のついたカマボコ入りで、かけ250円、きざみ300円、天(「天プラ」表記)・きつね・月見各350円。変わりメニューがいろいろある。ぼっかけ500円は神戸ではそう珍しくないが、カキフライそば550円はかなり珍しい。さらには、店名を冠した「とよまるそば」500円、内容不明のDX550円・三色500円もある。三色は、もしかしたら会津高原「恋路茶屋」の三種合体麺みたいな「そば+うどん+中華麺」かな。試してみたい誘惑に駆られる。話題性豊富で、何度か通わないと語り尽くせない店だと思う。今回は初食ということで、ベーシックなきざみそばをいただいた。刻み揚げはフワフワジューシー系。芯(豆腐)の部分は薄いが、スポンジ状の部分がかなり分厚い。一度つゆで煮てあるのだろうか、刻み揚げ自体にうっすらと塩気を感じた。
  平日9:30頃の訪問で、先客0・後客0。のんびりした所作のおじさんがひとりで店番をしており、私が食べている間にやたら話しかけてきた。私が「東京からの夜行バスで神戸に着いたばかりで、これから新開地へ行く」と話すと、「新開地のどこ?」「何しに行くの?」と興味津々。やっぱり、新開地はちょっと特殊な街なのかな。「高速そばの取材です」とは言いにくく、咄嗟に嘘ついちゃった。おじさん、ごめんね。


※閉店していました。跡地は、立ち飲み屋になっています。そばの扱いはありません(2021/8、確認)。

4 4 3 3 3 2 19
★新開地駅(神戸高速鉄道、神戸電鉄有馬線)
「高速そば」  実食日:2006/8



  改札内、神戸高速鉄道と神戸電鉄の連絡通路上にある店だが、限りなく神戸電鉄寄りで、ほぼ神戸電鉄のホームにあると言っても差し支えない。首都圏では、このような地下ホームに駅そばを設置するということはまずないのだが、関西ではホームだけではなくコンコースも含め、わりとよく見かける。そば(うどん)文化の浸透度の高さが窺える。
  この店は、麺は太めの茹で麺でなかなか私好みなのだが、つゆが今一歩という感じだ。辛さ・甘さ・出汁ともにちょっと淡すぎて、物足りない感じである。もう少し塩っ気か出汁のどちらかが強まれば印象が一変しそうな出来なので、少し残念である。かけ220円。「たぬき」という名のメニューはないが、揚げ玉を乗せたそばは「ハイカラそば」という名で出ており、260円。
  なお、この駅は神戸高速鉄道と神戸電鉄の間に連絡改札がないので、どちらのユーザーも利用することができる。また、直通で乗り入れている阪神・阪急・山陽電鉄の各線でも気軽に食べに行くことができる。その意味では、非常に便利な店であると言えるだろう。


※値上げしていました(ハイカラ260→280円。値−1点。2008/10、確認)。

※2013/8、再食。ぼっかけ(420円)を試しました。「山陽そば」のぼっかけよりも肉が細かく、角切りコンニャクの食感が目立っています。肉はわりと少なめですが、味は良いです。値段等、変わっていません。

※暖簾が変わっていました(写真は左から2枚目)。一部メニューを値上げし、かけ250円、ハイカラ290円になっています。ぼっかけは420円で据え置き。変わりメニューに、キムチそば360円、和風ラーメン250円があります(2014/8、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は右端が最新)。値段等、変わっていません(2017/12、確認)。

※2018/5、公式取材にて再食。まず、外観的に暖簾が変わっていたのですが、初食時のものと同じウグイス色の暖簾です。季節変動の可能性ありということで、特に写真は貼りません。ニューバージョンの暖簾が出たときに貼り足すことにします。
  未食メニューを食べたい気持ちをグッと抑えて、取材対象メニューのぼっかけそば420円を実食。2013年当時と、内容は変わっていません。コンニャクはサイコロ切りで、炒めることで食感を増していて、小さいわりに主張が強いです。牛肉は脂身が多く、少し臭みを感じますが、それがかえってハマっています。問題なく美味しいです。
  今回、和風ラーメン250円は毎週木曜に210円になることを確認しました。当日のみ貼り紙が出るので、これまで気づきませんでした(今回の訪問は木曜)。券売機では250円になっているので、毎週木曜は売切れ表示となり、店内で現金払いになります(付+1点)。


※閉店していました。建物はそのまま残っていますが、シャッターが閉まったままで、告知の貼り紙が出ています。特徴的な店名が記憶に強く残る店でした。残念です(2021/9、確認)。

3 2 4 3 3 2 17
「新開地たつの」  実食日:2014/3

  東改札を出て右、8号出口へ続く通路の途中。ちょっと意外な立地にある。唐突に出会ってビックリ、みたいな。厨房を囲む立ち食いカウンターのみの、露出店。暖簾の目隠しがあり、それほどごった返す通路ではないので、人目はそれほど気にならないか。
  麺は、袋入りの茹で麺。やや黒めでざらつきがある。JR西日本系の「麺家」の麺に近い印象だ。つゆはやや辛めだが、茹で麺にはよく合うつゆだと思う。出汁感も心地よい。天300円、たぬき・きつね(両者はそば・うどんの違いでトッピングは同じ)280円、こぶ280円、月見280円、ぼっかけ350円、おにぎり・すし各150円。メニューは以上。かけに相当するメニューがない。天は配送品で、具材は小エビのみ。それならば、他店に比べて割安感のあるぼっかけの方が狙い目だろうか。店主が低姿勢ながらも元気がよく、食後にたいへん気持ちよくなれる店だ。また行きたい。


※2017/3、再食。ぼっかけそば350円をいただきました。メニュー名は「ぼっかけ」ですが、トッピング内容は甘辛く炊いた牛すじ肉のみで、コンニャクが入っていません。「牛すじそば」と称した方がよさそうな一杯でした。ちなみに牛すじ肉は、結構脂身が多いので、気にする方は注意を。でも、味覚的には美味しいです。昆布出汁とのマッチングも良し。他メニューを含め、値段は変わっていません。消費増税に伴う値上げはなかったようです。
  平日15:00頃の訪問で、先客0・後客2。後客は2人ともぼっかけうどんを注文していました。私を含め、3人全員「ぼっかけ」。発祥地の長田に近い立地だけあって、人気があるようです。

※暖簾が変わっていました。同じデザインの色違いなので季節変動の可能性もありそうですが、一応写真を貼っておきます(左:旧、右:現)。消費10%増税を経て値上げしており、現在は天350円、たぬき・きつね300円、昆布300円、月見300円、ぼっかけ400円です。ご飯ものは、おにぎりは150円で据え置きですが、すしは200円に上がっています(値−1点。2021/10、確認)。

4 3 3 1 3 2 16
「松屋」  実食日:2017/8

  3号出口を出て直進2分、右側角地。そこそこ人通りのある商店街内にある。最近改装したのだろうか、レトロ店舗が多い「松屋」にしては明るく綺麗。ただし、間仕切りのない半露出店で、立ち食い専門。キャパは10人くらいか。現金制で、代引き。
  麺は、茹で麺。この日連食した難波「丸一屋」と比べて、見た目には同じくらいグレーが濃いのに、食感も風味も全然違う。食感はツルツルした舌触りが特徴で、少しだけ弾力があってプツッと切れるもの。そばの香りは、あまりない。つゆは、昆布出汁が中心。塩気やや強めで、酸味はなし。飽きのこないつゆで、毎日でも飲める。特に、塩分を欲する夏場に向くつゆだと思う。かけ200円、天250円、スタミナ300円、ぼっかけ400円などと、全体的に拝みたくなるほど安い。変わりメニューとしては、豚キムチ350円がある。同じ新開地駅の「高速そば」にもキムチそばがあることだし、このあたりでは「そばにキムチ」がポピュラーなのだろうか。実食は、天。天は川エビサイズのエビが少々入った巨大たぬきだが、ドンベ感はあまりない。乾燥して固くなったものではなく、フワッと柔らかい仕上がりなのだ。エビだけ妙にカリッとしていて、素揚げしてから衣をつけているようなイメージ。この手の店にしては珍しく、箸はエコ箸。ただし、申告制で割箸の用意もある。
  訪問は平日の14:00頃。昼のピークはとっくに去ったであろう時間帯なのに、先客6・後客4と盛況だった。店員が3人入っていたので、たまたまではなさそうだ。競合店が多い駅でこれだけ入るのだから、需要がとてつもなく多いのだと思う。住むとなると話は別かもしれないが、いい街だ。


※消費10%増税を経て、一部メニューを値上げしていました。かけ、ぼっかけ、豚キムチは据え置きで、天が300円に、スタミナが350円になっています。天ぷら系のみの値上げのようです(2021/8、確認)。

4 3 7 3 3 1 21
「ゆうちゃん」  実食日:2017/12

  3号出口を出てアーケードの商店街を直進2分、左側。上記「松屋」の少し手前。まだ新しい店なのか、近年改装したのか、ピカッと綺麗な外観。店頭にたこ焼き販売コーナーがある。関東では鯛焼きや今川焼きなどを販売する駅そばもわりと見かけるのだけれど、粉モノ文化が関東よりも深く浸透している関西なのに、なぜかたこ焼き・お好み焼きなどとそば・うどんが同居するケースは少ない。そば・うどんとたこ焼き、どちらがメインなのかなと思って、撮った写真をしげしげと眺めてみたら、たこ焼きコーナーの側面に、もともと今津駅近くで30年以上やっていたうどん屋さんが越してきた旨の記載があった。もっとも、今津時代からたこ焼きもやっていたそうなのだが。そば・うどんとたこ焼きとでは、調理設備がまったく異なるので、同居しないのも当然と言えば当然。むしろ関東の駅そばで鯛焼きや今川焼などを売っている店をちょいちょい見かけることの方が不思議なのかもしれない。間口に間仕切りがなく、客席は厨房に面した立ち食いカウンターのみ。キャパは8人くらいか。
  麺は、わりとグレーの濃い茹で麺。しかし、そばの香りは色合いに比して薄い。つゆは減塩タイプで、昆布出汁でわりとあっさりしたテイスト。個人的には、風味の弱い麺を補う意味でも、もう少しパンチのあるつゆの方が合うような気がする。つゆ自体は悪くないんだけど。もっとも、どちらかというとそばよりもうどんに合わせたつゆなのだろうけど。値段は安い。かけ190円、具一品系は240円〜。変わりメニューに、かす410円、ぼっかけ410円。どちらも関西ではそう極端に珍しくはないメニューだけれど、実はこの2つを同時に扱う店は珍しい。かすは大阪・河内地方が中心で、ぼっかけは神戸が中心。両者の版図は、あまり重ならないのだ。新開地駅は神戸市内なので、ぼっかけがあるのは普通で、かすを扱っているのが意外と見るべきだろう。実食は、きざみそば。刻み揚げは、分厚く、直線的。見た目には少し固そうな印象を受けるのだけれど、食べてみるとフワフワジューシー。きめが細かく、「赤いきつね」の揚げから甘辛い味付けを抜いたようなイメージ。ややジャンク感漂うも、これはこれで結構美味い。ちなみに、うどんは麺が2種類ある。普通麺と、細麺。後客の注文シーンを見たところ、麺種の指定なくうどんを注文すると「普通麺でいいですか?」と聞かれる様子。そして、普通麺ばかり売れていた。ご飯ものもいろいろあって、これまた結構安い。おにぎり60円、玉子かけご飯150円など。ただ、時間帯の妙もある(訪問は8:30頃で、先客2・後客2)のだけれど、200円台の麺単ばかりが売れている様子だった。揚げ玉フリーのサービスあり。


※消費10%増税を経て、一部メニューを値上げしていました。かけは据え置きで、ぼっかけが420円になっています。その他で上がったのは、きつね(240→)250円、海老天(270→)280円、スタミナ(310→)320円、肉(360→)370円といったところ。半分くらいのメニューを10円だけ上げた感じです(2021/8、確認)。

3 3 7 2 4 3 22
★高速長田駅(神戸高速鉄道)
「山陽そば」  実食日:2010/4

  神戸高速鉄道の高速長田駅と神戸市営地下鉄の長田駅が接続しているが、乗り換え通路が長くホームもかなり離れているので、別駅として扱う。店は、神戸高速鉄道の西改札を出て右、階段の脇にある。昭和の臭いがプンプン漂ってくる佇まいで、店内も手狭。立ち食いカウンターと椅子付きカウンター、合わせて6〜7人がせいぜいだろうか。
  太めの茹で麺、癖がなくて飲みやすいつゆは他の「山陽」に同じ。メニューも共通している。かけ210円、具一品系は300円中心。たぬきは「天かす」と表記で、やはり300円。天ぷらも300円なので、「天かす」を注文する人がどれほどいるかは疑問。ぼっかけも健在(390円)。しっかりと「長田名物」との記載がある。ぼっかけ入りの和風ラーメンもあり、400円。こちらもなかなか魅力的。

※閉店していました。跡地には、何もありません。ただの壁です。「ぼっかけそば」が一番似合う駅の店舗だったので、残念です(2018/5、確認)。

4 2 4 3 3 4 20
★湊川駅(神戸電鉄有馬線、神戸市営地下鉄山手線(湊川公園駅))
「湊川」  実食日:2008/10

  厳密には神鉄と地下鉄とで駅名が異なるのだが、出口を共有していて分割扱いが不能な構造になっているため、同駅と見なす。店は、「西出口1」を出て右へ20秒のところにある。立ち食いカウンター1本だけの小さな店で、ほどよく年季が入っていて好感が持てる佇まいだ。
  この店の麺は、ツルツル系の茹で麺。一瞬、「都そば」の麺と同じかなと思ったが、後に「都そば」でも実食・比較したところ、「湊川」の方が若干細かった。つゆはこれといって特徴のないタイプ。嬉しいのは、値段とサービス。かけ200円、天270円という激安設定なのに、デフォルトでワカメときざみ揚げが入る。加えて、揚げ玉が入れ放題。だから、かけを注文してもかなり豪華な一杯を楽しむことができる。おばちゃんの愛想も良い。この店が自宅近くにあったら、毎日行きたくなるかもしれない。


※隣のビルに移転していました。看板は、一見すると同じものを使用しているように見えますが、よくよく見ると新調されていることが分かります。間口がちょっと狭くなって、従来の看板を流用できなかったのではないでしょうか。また、暖簾も変わっています(写真は左:移転前、右:移転後)。値段が少々上がっていて、現在はかけ220円、きつね・きざみ・天300円です(値−1点。2017/3、確認)。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、かけ240円、きつね・きざみ・天320円です(2021/8、確認)。

3 3 3 2 6 1 18
「ふく井」  実食日:2021/8

  湊川と新開地の中間、やや湊川寄り。最寄りの出口は東6出口で、出て左すぐの曲がりくねった階段を上がり、湊川公園を右前方向へ突っ切って新開地一丁目アーケードに入り1分、左側角地。新開地一丁目アーケードは「松屋」や「ゆうちゃん」などもある商店街なので、新開地から行けば「松屋」の先、湊川から行けば「松屋」の手前ということになる。厨房と対峙する立ち食いのL字型カウンターのみで、キャパは6人。ただし、この数字はパーティッションでひとり当たりのスペースを広めに区切っていることを前提としたもので、コロナ前はもう2〜3人くらい並べたのではないだろうか。間仕切りはなく、暖簾の目隠しがあるだけの半露出店。口頭注文の代引き制。
  麺は、少しネットリとした粘着性のある茹で麺。調理シーンを見なかったら茹で麺とは特定できなかったかもしれないと感じるような、茹で麺としては少し異質な食感。香りはあまりない。つゆは、あっさりした昆布出汁。あまり深みは感じないが、親しみやすい味覚で悪くない。値段は安い。新開地価格とでも言ったらいいのだろうか、かけは200円で食べられる。種物は250円〜で、今回実食したスタミナそばは330円だ。関西のスタミナそばは関東の天玉であることが多く、この店でも同様にドンベ天と生卵のトッピングだった。天は正円形で、小エビ少々入り。「都そば」の天に近いが、小エビのサイズはこちらの方がやや大きい。生卵は白身が激しく茹だっていたことから、ひと目で先乗せだと分かる。おそらく、先に乗せるだけでなく、玉子をめがけて熱々のつゆを注いでいるのではないかと思う。つゆの温度がかなり高く、沸騰寸前の95度くらいあったのではないだろうか。半露出店(つまり、冷房がない)で真夏にこれだけ熱いつゆを提供していると客足はどうなんだろうかと思う部分もあるが、個人的にはつゆは熱い方が好き。変わりメニューに、すじ400円。また、関西では比較的珍しいとされるコロッケ280円がある。ネギは青(万能タイプ)。箸は割り箸。
  日曜18:00頃の訪問で、先客2・後客1。日曜のこの時間帯に営業しているのは嬉しい。「松屋」も「ゆうちゃん」も営業していた。新開地界隈では、安く手軽に食べられる立ちそばが生活の一部に染みついた存在なのだろうか。


4 3 6 2 3 2 20
★板宿駅(山陽電鉄本線、神戸市営地下鉄西神線)
「山陽そば」  実食日:2010/8



  西口を出て東へすぐ。板宿本通商店街の入口付近。地下駅だからということもあるのだろうが、駅舎の外にある「山陽」はここが唯一ではないだろうか。L字型立ち食いカウンターのみの小型店。
  味覚・値段等は、他の「山陽」に同じ。太めの茹で麺に、たんぱく質や油系のトッピングに合いそうなつゆ。どちらも、私好み。電鉄系列駅そばの中では、個人的に一番好きなチェーンだ。かけ210円、ぼっかけ390円など。天+きつねという組み合わせのトッピングが乗る「得トクそば」が割安に設定されている(370円)。

※2013/10、再食。板宿スペシャル(500円)を実食。天ぷら+卵+ワカメ+きつねがトッピングされるそばに、塩おにぎりが1つ付きます。得トクそばは、見当たりませんでした。麺・つゆ・トッピングがすべて揃った「お持ち帰りセット」の販売があります(各種240円)。暖簾の色が変わり、店頭にテイクアウト商品の陳列棚が出されています(写真は左から2枚目)。

※改装していました(写真は右端が最新)。というか、場所が隣に動いています。元あった場所は、コンビニ(ローソン)になっています。そして、もともと喫茶&軽食の店があったところ(プラス、その隣の物件もぶち抜いている様子)が「山陽そば」になりました。間口が3倍ほどに広くなっています。客席もだいぶ増えたことでしょう(入店していないので詳細不明。「衛生」の評点も据え置きます)。テイクアウト専用窓口も併設され、ここでは焼きたての鯛焼き・たこ焼きの販売もあります。
  値段は、消費増税ぶん以上に上がっています。現在、かけ250円、ぼっかけ490円、板宿スペシャル570円です。新たに登場したメニューとしては、かす480円があります。また、得トク430円が復活。集客力が増して、今後の展開も楽しみです(値−1点、付+1点。2018/5、確認)。


4 3 2 3 3 4 19
※山陽垂水駅(垂水駅)・山陽明石駅(明石駅)は、兵庫1に掲載。
★飾磨駅(山陽電鉄本線・網干線)
「山陽そば」  実食日:2006/8

  この駅は、島式ホームの中に頭端式ホームを突っ込んだような造りになっているため、ホームが異様に広い。この広さを有効利用して、頭端式ホームの付け根に店を構えている。改札外というか駅の外、踏切端からも入れるようになっており、改札内側との間に仕切りがない。しかし、当然ながら通り抜けは不可。「改札を通ってください」との貼り紙が出ている。
  この店の麺は太めの茹で麺。つゆは関西にしてはやや色が濃いが、味覚的には完全に関西風。カマボコが入り、小さな盆に乗って出てくるあたり、ローカル私鉄の店にしては芸が細かい。値段も安く、月見・わかめ・天などの具一品系はほとんどが260円。たぬき(メニュー名は「天かす」)も同額。変わりメニューには、ぼっかけそば(380円)というのがある。これは西日本の駅そばではたまに見かけるメニューで、牛すじ肉が入る。なお、開店時間は朝7時と表記されているが、実食時間は6時50分頃。わりとアバウトである。

※2009/11、再食。前回実食後にPCトラブルで写真が失われたので、再度撮ってきました。また、値上げしていました。現在は、スタンダードな具一品系はすべて300円です(値−1点)。ぼっかけそばも390円になっています。他のメニューに比べてぼっかけの値上げ幅が小さいのはなぜでしょうか?

※2010/6、再食。特段の変化なし。

※値上げしていました。現在、かけ250円、スタンダードな具一品系340円、ぼっかけ490円です。得々430円というメニューが登場しているのですが、内容は「天ぷら+きつね」で、トッピングを単品追加した場合と同じ値段です。どのあたりが「得々」なのか、釈然としません。「季節の品」の欄に入っていたので期間限定かもしれませんが、ハリハリ肉(牛肉+水菜)430円、かす480円など変わったメニューも登場していました。「山陽そば」恒例の駅名スペシャルシリーズもあり、飾磨スペシャルは「天・肉・卵・ネギ+おにぎり」という内容で570円の設定でした。こちらは、単品トッピングの追加よりも割安になっているので、得々です(値−1点。2018/3、確認)。

※2021/9、再食。天340円をいただきました。天は、正円形のドンベです。具材は、頭を落とした殻つきのエビが3〜4尾のみ。厚みはないものの大判で、トッピングすると麺がほとんど見えない状態になります。天ぷらとしてはB級そのものですが、つゆに適度な油分が加わって丼全体をまろやかにする効果は絶大で、駅そばの天としてはこれで充分かなと感じました。なお、消費10%増税に伴う値上げはなく、現在もかけ250円で頑張っています。
  平日17:00頃の訪問で、先客1・後客0。コロナ対策の個別パーティッションあり。ひとりぶんのスペースを広めにとっているので、そのぶんキャパが減少しています。また、割箸も個包装化されていました。


※2021/10、再食。閉店の報を小耳に挟んだので、先月に続いて、おそらく最後になるであろう一杯を食べに行ってきました。
  いただいたのは、かす490円。油かすは、別皿にてレンチンしてからトッピングします。獣臭を中和する狙いなのか天かすとともにトッピングするのですが、獣臭は強めです。個人的にはこのくらい香る方が好みですが、好き嫌いは別れるかもしれません。ちょうど店員のおばちゃん3人が順番にまかないを食べるタイミングだったようで、そのうちのひとりがかすうどんを選択。油かすをレンチンして「ええ臭いやわ〜」「そらそうや、かすやもん」と、しょうもない会話をしていたのが妙に印象に残りました。
  土曜12:15頃の訪問で、先客3・後客2。後客は、小学生くらいの男児とその母親と思しき女性。きっと、こういうシチュエーションで食べた一杯は、大人になっても記憶に残ると思います。私みたいになってしまうのかなと、少し心配にもなりました。


3 3 2 3 3 3 17
※山陽姫路駅は、兵庫1に掲載(姫路駅)。
★大倉山駅(神戸市営地下鉄山手線)
「浅草そば」  実食日:2021/9

  西3出口を出て左すぐ。交差点の角で、とても分かりやすい場所にある。看板に「本店」とあるが、ここ以外に支店があるわけではない。将来的に複数店舗を展開する意気込みなのかもしれないが。食券制で、客席は厨房と対峙する椅子付きカウンター8席。壁際に椅子がいくつか並んでいたのは、コロナ対策で席を間引いたためだろうか。
  店名から、なんとなく関東風のそばが出てきそうだなと思っていたら、やっぱり濃い口醤油ベースのつゆで提供された。ただ、味覚的には関東のつゆとだいぶ異なるように感じる。カエシという概念がないのか、熟成味がなく、出汁に直接濃い口しょうゆなどを注したような味わいなのだ。関東でこれに似たつゆを出す店は、ちょっと思い当たらない。しいて言えば、濃縮希釈で出すパチそばかフードコートそばが近いだろうか。ひとことで言えば、平たいモヤリ系の味覚。個人的には、普通にうすくち醤油を使った関西風のつゆの方が好み。関東風にしようとしたけどやりきれなかったような印象だった。麺は、食感的には冷凍を思わせるが、厨房内に番重が積み上げられていたことから、茹で麺ではないかと推測。そばの香りはあまりない。かけ290円、きざみ400円、スタミナ480円など。揚げ玉はフリーで卓上に置いてある。実食したのは、表記が気になった丸天ぷら400円。ドンベで出てくるかさつま揚げで出てくるか、気になった。結論から言うと、ドンベだった。三ノ宮の「松屋」と同じパターンか。具材のない正円形タイプ。天の上からつゆを注ぐようで、提供時点でだいぶふやけていた。これだったら、小エビ入りのフリー揚げ玉の方がいいかも。メニューは全体的に関西寄りだが、唐揚490円とかげそ天490円とか、関東っぽいメニューも含まれている。ご飯ものは、おにぎり・いなり程度。箸はエコ箸。
  平日9:15頃の訪問で、先客0・後客0。朝のピークが終わって、アイドルタイムだっただろうか。この味覚は、果たして関西人に受け入れられているのだろうか。ピークタイムにどの程度入っているのかが気になるところだ。なお、コロナ対策の個別パーティッションは、設置されていない。


2 4 1 3 4 2 16
★上沢駅(神戸市営地下鉄山手線)
「立ち食いうどんのはじめ」  実食日:2021/9

  西2出口を出て直進10秒。駅からごく近いのだが、交差点角の面取り部にあって間口が駅出口に対して横を向いており、駅を出た時点では視認できない場所。物件の構造上致し方ないのだけれど、ちょっともったいない造りだ。椅子のない立ち食い店(キャパは8人くらい)でオープン厨房だが、受渡口も返却口もない。口頭注文したら自席で待機→配膳という流れ。退店時には、丼等はそのまま席に放置でよい。
  初回訪問だが、神戸らしい「すじ(ぼっかけ)」450円が気になったので、こちらを実食。麺は、やわらかめの茹で麺。そばの香りはあまりなく、これといった特徴はない麺。つゆは、味の強いぼっかけをトッピングしたこともあって本来の風味が分かりにくかったのだが、おそらく昆布出汁中心だろう。突出した特徴があるわけではなく、印象に残りにくいが敵を作らないタイプだろうと思う。トッピングのぼっかけは、牛すじ肉をひと口大にカットしたもの。本来コンニャクと合わせて炒めるものだが、ここではコンニャクは入っていなかった。反面、スジではなくカレーやシチューに使うようなスネ肉のように感じる部位も入っている。メニュー名が「ぼっかけ」ではなく「すじ(ぼっかけ)」となっているのは、そのためだろうか。さほどボリューミーではないが、肉や脂の旨みが丼全体に広がり、味覚的には文句なく美味しい。刻み揚げとワカメがトッピングされ、見た目に華があるのも嬉しい。特に、旨みを増したつゆをたっぷり吸ってくれる刻み揚げはありがたい存在だ。他のメニューは、かけ250円、天330円、スタミナ380円など。大阪名物のかす450円もある。ご飯ものは、おにぎり・いなり程度。揚げ玉フリー。箸は個包装(コンビニ仕様)の割り箸。個包装になっているのは、コロナ対策と思われる。
  平日12:15頃の訪問で、先客2・後客0。昼時にしては空いている印象だった。周辺の街はオフィス街というよりは住宅地だから、朝夕がピークになるのだろうか。営業時間が5〜17時だから、朝の方かな。「へい! らっしゃい!」「あいよ〜!」といった軽妙な語り口が印象的なおじさんがひとりで切り盛りしており、気分良く食べられる店。昼時に空いているのなら、穴場として今後も利用機会がありそうだ。


3 4 3 3 4 4 21


エリア選択ページへ戻る

駅そばトップへ戻る

inserted by FC2 system