九 州 1
(福岡小倉圏(東郷・天道以東))

現在、30軒掲載(うち9軒は、閉店確認済)
★門司港駅(JR鹿児島本線)
「門司港うどん」  実食日:2006/7

  改札を出て左、待合室内。門司港駅は「レトロ」を売り物にしている駅で、駅そばもついでにレトロになっている。「旧校舎」と呼ばれる建物にありがちな重い引き戸を開けて店内に入る(建て付けが悪く、なかなか開かない)と、昭和初期の大衆食堂のような、「蒸気が満ちたような雰囲気」に包まれる。厨房が異様に広いのも、「かつては冷蔵設備が巨大だったんだろうなぁ」と思わせる。
  味覚的には、それほど特徴のあるものではなかった。麺は中太で、冷凍っぽい食感。つゆの出汁が弱めで、ネギの青臭さが目立つ。カマボコが2枚入って、かけ280円、月見330円、天380円。たぬきはない。味よりも、レトロな雰囲気を楽しむタイプの店である。


※閉店していました。跡地は現在工事中で、防護壁に覆われている状態です(2014/10、確認)。

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★門司駅(JR鹿児島本線・山陽本線)
「北九州駅弁当」  実食日:2007/12

  1&2ホーム中ほど。吹きっさらしの露出店で、この日は予想外の吹雪で食べにくさが際立った。丼の中に雪が入る入る……。露出店は、食品衛生が取り沙汰される時代にはそぐわないスタイルなのかもしれない。
  味覚的には、これといった特徴はない。薄味のつゆは平均以上だが、あまり強く印象に残るタイプではない。九州らしく、厨房には大袋入りの「かしわ」があって、「かしわそば」(310円)が「かけ」の代わりになっている。東筑軒や中央軒と同じパターンだ。だから、「かしわは、すべてのメニューに入れるんだな」と期待していたのだが、丸天そば(380円)には入らなかった。丸天自体も、具なし。持込容器(30円)を扱っているのがポイントといえばポイントか。ちなみに、容器そのものは店で食べても持ち込みでも同じ。薄いプラスチックの容器だ。それを返却するか持ち去るかで30円の差が生じる。

※2014/10、再食。値上げして、現在はかしわ380円、きつね・月見430円、丸天・ごぼう天480円(そばの価格。うどんは全品10円安い)。前回実食時に「丸天にはかしわが入らない」と書きましたが、写真を見た限りでは丸天にもかしわが入るようです。何かの間違いだったのでしょうか。きつねそばを試しましたが、きつねがかしわに埋もれてほとんど見えない状態で出てきました。サービストッピングのかしわの量がハンパないです。なお、容器が変わっていて、赤い漆器風の丼になっていました。薄っぺらいプラ容器だと、間違って捨ててしまう人が多かったためだと推察します。テイクアウトには、別途使い捨て容器が用意されています。軒下の小さな暖簾が取り外され、外観がちょっと寂しくなっていました(写真は左:旧、右:現。ボ+1点、値−1点、付+1点)。

※閉店していました。建物はまだ残っていますが、シャッターが閉まったままで、メニュー表等すべて剥がされています(2018/3、確認)。

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「あさ」  実食日:2020/12

  南口を出て、ロータリーを左に回り、信号を渡って左へ。次の信号を右折して2分半、2つめの十字路を左折して30秒、左側。立ちそばと街そばの中間くらいのスタンスの店で、基本的に後払い。ただ、価格的には駅そば並みだし、提供迅速だし、厨房もオープンなので、対象に含める。そばとうどんが同額に設定されているのもうれしい。客席は、厨房を囲む椅子付きカウンター10席くらいと、テーブルが4人×3。
  麺は、たぶん生麺だと思う(未確認)。乾麺を思わせるような食感にも感じるのだけれど、この手の店ではあまり乾麺は使わないと思うので。細くて、エッジがしっかり立った角麺。舌触りはツルツルしていて、プツプツと歯切れが良いタイプだ。モチッとしない。そばの香りは、まずまずある方。ただし、上品にキュンと香る感じではなく、モワッと広がるタイプ。つゆは、昆布出汁が中心っぽい。実食したかやくそばにおぼろ昆布がトッピングされており、これが干渉した可能性もありそうだが。少なくとも、少々酸味を感じたのはおぼろ昆布由来だと思う。たぬきなし、かけ320円。具一品系は420円のメニューが多い。かやくも420円。ちょっと変わったメニューの「たかな」も420円。通常の麺とは異なる手打ちそばも扱っており、手打ちかけは550円。かやくそばには、玉子焼き、おぼろ昆布、味付きの刻み揚げ、ワカメ、カマボコ(2枚)がトッピングされた。玉子焼きは、一見すると普通に厚焼きなのだが、よくよく見ると湯葉巻のように薄焼きをぐるぐると渦巻き状に巻いてある。つゆがよく染み込み、歯ごたえはしっかりしているのにジュワッとする、不思議な食感だった。飲み水はそば茶(温)。ほのかにそばの香りがあって、食後に飲むのに好適。箸は割り箸。
  平日15:00頃の訪問で、先客1・後客0。「あさ」だけでなく昼も営業しているのだが、この時間帯はアイドルタイムのようで、空いていた。駅から少し離れた、ローカルな商店街の外れにある店なので、あまり流しの客は入りそうにない。近隣住民の日常的な利用が多い店だろう。次回は、手打ちそばを試してみたい。


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★小倉駅(JR鹿児島本線・日豊本線、北九州都市モノレール、山陽新幹線)

「ぷらっとぴっと」  実食日:2001/8



  聞いている方が恥ずかしくなってしまうような名の店が、鹿児島本線のホーム上にある。カウンターだけの小さな店だが、夜間でも入れ替わり立ち替わりで常に客が入っている。ここでは、九州名物の“かしわそば”を味わえる。知らない人のために言っておくと、“かしわ”とは鶏肉のこと。値段は290円と、結構安い。

※大幅に値上げ(かしわ290→370円。値−3点)していました。うどんは全品そばよりも20円安い設定です(かしわ350円。2008/8、確認)。

※2009/4、再食。特段の変化なし。

※値上げをしていました。現在、かしわうどん370円・そば380円です。そばとうどんの差が20円から10円に縮まっているので、消費増税だけが値上げの理由ではないかもしれません(2014/8、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は左から2枚目)。値上げして、現在はかしわうどん390円・そば400円になっています(2018/3、確認)。

※暖簾が廃されていました(写真は右端が最新)。消費10%増税に伴う値上げはなく、現在もかしわうどん390円・そば400円です(2020/12、確認)。

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「玄海うどん」  実食日:2006/8



  JR改札内コンコース(階段上)。壁面に埋設されたような造りの露出店で、丼ものやカレーライスなども扱っている。
  この店の麺は冷凍で、最初のうちはほどよいコシが心地いいのだが、食べ進めていくうちにちょっと埃っぽい感じになってくる。保存期間が長くて饐えてしまったのだろうか。カマボコが2枚入るのは九州でよくあるパターンだが、デフォルトでかしわが入らないのがちょっと意外な感じだった。「かしわ」というメニューはあるが、わりと高めである(400円)。たぬきなし、月見・きつね・丸天350円、ごぼ天・えび天380円。変わりメニューに、豚ホルモン煮込みそば450円、牛すじ煮込みそば500円がある。なお、この駅にはJR3・4番ホームにも駅そばがあるのだが、メニューや値段から同系であると思われる。上記「ぷらっとぴっと」は別物。


※2008/8、再食。値上げ(丸天350→400円。値−1点)していました。変わりメニュー「玄海そば」を発見しました(520円)。といっても、トッピングは肉+玉子+きつねで、特別なものが乗るわけではありません。

※閉店していました(2009/4、確認)。近いうちに、場所を変えてリニューアルオープンするとの情報もあります。

※通路の向かいに場所を移して、復活していました。値段等は変わっていないようです(写真は左から2枚目。2009/12、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は右端が最新)。ほとんど目隠しの用をなさない、短い暖簾になっています。ここはかなり往来の激しいコンコースなので、目隠しがあった方がいいのではないか、という気もします。なお、値段が上がっていて、現在は月見・きつね・丸天420円、玄海540円になっています(2018/3、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、月見・きつね・丸天430円、玄海550円です(2020/12、確認)。

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「うどん・そば(JFS小倉ホームうどん店)」  実食日:2007/12

  JR3&4ホーム中ほど。看板に「うどん・そば」、食券に「JFS小倉ホームうどん店」と記載。JFSは「JR九州フードサービス」の略。立ち食いカウンターのみだが、露出店ではない。
  麺は、細めで黒い。冷凍っぽい食感。カマボコとワカメが入り、全体的な見栄えがいいのが嬉しいところ。メニューにも遊び心があり、ねぎ(350円)、牛すじ煮込み(500円)、豚ホルモン煮込み(450円)、スペシャル(480円)など、変わったものがたくさんある。私が実食したのは、天+梅干し+おぼろ昆布の「スペシャルそば」(480円)。特段「スペシャル」な感じはなかったが、梅干しが入っている辺りが「スペシャル」なのだろう。近畿地方ではよく見る梅干しのトッピングも、九州では滅多にお目にかかれないから。その他のメニューは、かけ280円、具一品系は350円が中心。カレーそば350円はなかなかお得な感じがする。


※2009/12、再食。値上げ(かけ280→320円、具一品系の主力350→400円。値−1点)していました。豚ホルモン煮込みそばは消滅し、もう少しシンプルな名称の「ホルモンそば」がありました。ホルモンにゆずこしょうが添えられ、なかなか美味かったです。400円はなかなかお値打ちかも。また、九州らしいサービスとして「替え玉」があります(100円。付+1点)。

※改装していました(写真は左:旧、右:現)。値段が上がり、現在はかけ330円です。ねぎ360円、丸天420円、ごぼう天420円、肉520円といったラインナップ。ホルモンそばは終了していました。代わりに、全部乗せに近い「小倉そば(540円)」が登場しています(付−1点。2014/8、確認)。


※閉店していました。建物はまだ残っていましたが、貼り紙告知が出ています(2020/9/30付)。特徴的なメニューを扱う店だったので、残念です(2020/12、確認)。

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「北九州駅弁当」  実食日:2008/8

  JR在来線7・8番ホームやや門司寄り。母体は、3つ上に記載している「ぷらっとぴっと」と同じ。吹きっさらしの立ち食いカウンターのみの店だが、列車到着前後には激しく混雑する。
  この店は、全メニューうどんよりもそばの方が20円高い設定になっている。四国ではよく見る設定だが、他の地域では珍しいことだ。昨年末に門司駅の同名店で食べたときにはこの設定はなかったので、最近このようになったものと思われる。食料価格の高騰が関係しているのだろうか。20円高い麺は、丸麺ではないのだが、角がとれたような舌触りが特徴。イメージで言うなら、八角形の麺、か。つゆは、デフォルトで入るかしわ(鶏肉)の甘みが染み出していて、甘くも美味。値段とボリューム面に難はあるが、味覚的には合格点を出せる。カマボコが入って、かけ(かしわ)そば370円、丸天・ごぼう天・かき揚げそば470円など。


※値上げをしていました。現在、かしわうどん370円・そば380円です。そばとうどんの差が20円から10円に縮まっているので、消費増税だけが値上げの理由ではないかもしれません(2014/8、確認)。

※綺麗に改装していました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はかしわうどん390円・そば400円になっています。1・2番ホームの「ぷらっとぴっと」は現在も口頭注文の現金制ですが、こちらは券売機が導入されています。ボタンにはたくさん空きがあるのに、丸天やごぼう天などのトッピングはすべて単品扱い。きつね・かしわ・生卵・わかめが50円、丸天・ごぼう天・かき揚げが100円です。合計額としては、「ぷらっとぴっと」と同じになります。デフォルトでかしわが乗っているのに、単品トッピングに「かしわ」があるのが不思議。「かしわ増量」ということでしょうか(2018/3、確認)。

※消費10%増税に伴う値上げはありませんでした。現在も、かしわうどん390円・そば400円。単品トッピング価格も据え置かれています(2020/12、確認)。

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「カフェ エスタシオン」  実食日:2018/12

  新幹線改札内コンコース。見た目には完全に喫茶店で、麺類を扱っているとは到底思えない。それなのにメニューにそば・うどんがあるのだから面白い。それも、かけ330円の駅そば価格。聞くところによると、かつて小倉駅新幹線改札内には立ち食いうどん店と喫茶店がそれぞれ独立して営業していたのだが、2007年に「カフェ エスタシオン」に移転統合されたそうだ。喫茶の方がメインだから、客席は4人掛けテーブル席が主体。席数は数えきれず。精算システムは、テーブルオーダー→配膳付き→下げ膳不要→後払い(伝票制)。
  麺は、少し舌触りがザラザラする、紫色がかったもの。そばの香りはあまりない。たぶん冷凍麺だろう。つゆは、九州にしては醤油の香りがわりと強い。同じ会社が運営している博多「恵寿多」とは別ものだ。種物はやや値段が高い傾向で、ゴボウ天500円、肉570円、肉ゴボウ天600円。麺類メニューは以上。かしわとか丸天とか、九州らしいものが結構落ちている。かき揚げもない。統合するにあたって、売れ筋に絞り込んだということだろうか。実食は、ゴボウ天そば(カマボコ入り)。ゴボウ天は別盛りで提供。縦1/4カットの単独揚げを8本。注文後に揚げており、アツアツ。つゆに浸して食べても、サクサク感が残る。ゴボウ自体の食感もホクホクで、繊維が歯に挟まることもない。上々の出来栄えだ。唐辛子は一味。箸はエコ箸で、箸先だけ箸袋に入った状態で商品と一緒に一膳提供。
  実は、今回は公式取材での訪問だった。焼きうどん670円の取材で訪れ、たまたまそばの扱いがあることを発見し、追加実食した。焼きうどんは、目玉焼きを乗せた小倉スタイルではなく、温玉が乗っていた。他にも、ちゃんぽんパスタ700円とか焼きカレー700円とか、九州らしいもの・小倉らしいものが多く揃っている。風情は駅そばっぽくないけれど、なかなか楽しい店だ。新幹線改札内だから、個人的に寄る機会は多くないかもしれない(新幹線には滅多に乗らないのです)が、そのうち入場券を買ってでも再食したくなりそうな気がする。


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★西小倉駅(JR鹿児島本線・日豊本線)
「丸徳うどん」  実食日:2018/12

  駅を出て、ロータリーを左に回り、セブンイレブンの脇の道を左へ。最初の信号を右折して20秒、右側。あまり立地が良いとは言えない場所だが、紫色の看板と日除けが目立つので、路地の入口まで来たらすぐに気づける。客席は、テーブル席が計14、椅子付きカウンターが6席。加えて、表の看板に「お二階もご利用出来ます」との表示がある。2階には行っていない(というか、訪問時には2階があることすら気づかなかった。後で写真を見返して気づいた)ので、席数など詳細は不明。口頭注文、配膳付き後払い。店内にはテレビがあり、どちらかというと駅そばよりも大衆食堂の雰囲気。でも、メニューはうどん・そばが中心。というか、少なくともお品書きにはご飯ものは一切ない。
  「おっかさん」という感じのおばちゃんが2人で切り盛りしており、とても愛想が良い。注文すると、「今から茹でますね〜」とひと声あった。太めで、わりと鮮やかなネズミ色をした麺。悪く言えば「セメントみたい」。ややモサモサ食感で、そばの香りはそこそこ。少々粒状の食感が歯に触る。ジャリジャリというほど固くなく、擬音化すると「ホグホグ」とした塊のような感じ。あまり余所では見ないタイプの麺だ。つゆは、九州らしく極端に色が薄いもの。ただ、甘みを結構強く注している。塩気は控えめ。かけ300円。実食した丸天は400円。丸天は、さほど大きくない。やや薄め。少し甘みと香ばしさがある。小倉駅ホーム「北九州駅弁当」の丸天に似ているように感じた。内容不明の変わりメニューに、徳製600円、三色600円、盛合せ450円。徳製を「特製」と表記しないところがいいね。徳製と三色は組み合わせメニューと思われるが、三色の方はそばのみの表記になっている(多くのメニューは、うどん・そば両方の記載がある)から、ちょっと特殊なものなのかもしれない。盛合せは、そばともうどんとも表記がないので、たぶんそばとうどんを一緒に盛りつけたものだろう。ネギは浅葱。箸は割り箸。
  平日13:00頃の訪問で、先客5・後客1。訪問時には昼のピークの名残があったが、13時を過ぎると客足が落ち着くと見受けた。味は悪くないし、個性もある。そしてなにより、おばちゃんの愛想と雰囲気がいい。また寄りたくなること必至だ。


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★戸畑駅(JR鹿児島本線)
「戸畑うどん」  実食日:2007/12

  改札を入って左。メインの入口はこちらなのだが、改札外(出て右、狭い通路を右に入って突き当たり)からも入れる造りになっている。内外両側に椅子付きカウンターがある。看板には「うどん・定食・おでん」と表記されていて、幟の片隅にだけ「そば」の表記がある。九州という場所柄、うどんがメインになってしまうのは仕方がない部分だ。「おでん」を扱っているのも、九州らしい一面。九州では、そば・うどんだけではなくおでんや酒類を扱う駅そば店が非常に多いのだ。
  麺は冷凍っぽい感じ。つゆはやや辛め。九州名物のごぼ天はかき揚げではなく、単体での天ぷら。斜めにスライスしたものを揚げている。かけ290円、月見340円、ごぼ天370円、丸天380円など。エビ天370円があるが、これは小さなエビが一尾入っただけのインスタント天。「おっ、安い!」と思って飛びつくとがっかりすることになる。九州ではこのような表記がまま見られるので、要注意だ。


※値段が上がっています。現在、かけ330円、具一品系は420円が基本価格です。外観が微妙に変わっていました(写真は左:旧、右:現。2014/10、確認)。

※閉店していました。跡地は、鯛焼きカフェの「あまとうや」です。うどんは扱いがあるのですが、そばはありません(2018/3、確認)。

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「ウエスト」  実食日:2018/3

  駅ナカの「戸畑うどん」が閉店してしまったので、代替店を求めて歩いたら、すぐに見つかった。場所は、駅を出てロータリーを右に回り、イオン戸畑店内を通り抜け(県道側出入口へ)て、県道を渡って右へ30秒。同系列の焼肉店と並んでいる。イオンが開いていない時間帯はロータリーをさらに回って県道まで出て、県道を渡って右へ3分くらい。少し遠回りになる。駐車場のあるドライブインタイプの店舗で、客席は4人掛けテーブル×4と、椅子付きカウンター10席。椅子付きカウンターから厨房内がある程度見渡せるから、作業風景を見たい場合には椅子付きカウンターを推奨。
  ウエストにはいくつかの業態があるのだが、戸畑店はオーソドックスなタイプ。麺種は確認していないが、冷水で締める工程があったので、たぶん生麺。あまり太くはない平麺で、そこそこそばらしい歯ごたえがあり、悪くない。つゆは、九州にしては珍しくひと口めからガツンと訴求してくる、わりと濃いタイプ。サバなのかアゴなのか、青魚系の香りがする。ほんのりと甘みあり。わりと濃いのだけれど、塩気はそれほど強くない。唐辛子(一味・七味両方用意あり)との相性が良いつゆだ。かけ280円、きつね390円、かき揚げ450円など。たぬきというメニューはなく、天かすが各席に置いてあってフリーになっている。ネギもフリー。実食は、九州に行くと必ず食べたくなる、ごぼう天390円。ごぼう天は注文数が多いためか、大量に揚げ置かれてある。極太のささがき(厚さが1cmくらいある。斜め切り?)の単独揚げ。気前よく10個くらい乗せてくれるので、かなり食べごたえがある。衣はフワフワしており、ゴボウの強い食感との対比が楽しい。麺・つゆ・ごぼう天のいずれも、駅そばとしては水準以上のクオリティ。あまり良い評判を聞かないチェーンなのだけれど、個人的には結構美味しい部類だと思う。
  訪問は、平日の11:30頃。先客10以上、後客6。昼の繁忙期に差し掛かろうかというタイミングだけに、結構賑わっている印象だった。駐車場があることもあってか、グループ客も来る。タイミングによっては、待ち時間が少々長くなることを覚悟して行った方がよさそうだ。


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★スペースワールド駅(JR鹿児島本線)
「資さんうどん」  実食日:2020/12

  駅を出て右手のロータリーを回り、道路に出たら右へ。すぐの大きなスクランブル交差点を斜めに渡った先、スシローの裏手にあるイオンモール八幡東の1階。フードコートではなく、単独で入居する店舗。店舗名は「イオンモール八幡東店」。テーブルオーダーで、配膳付き。伝票制の後払い。あまりセルフ要素のない店舗だが、価格的には駅そば準拠。厨房も半分ほどオープンだし、当サイトの掲載対象に含めて問題ないだろう。
  麺は、乾麺のような食感だった(たぶん生麺)。そこそこそばの香りがある。つゆは、塩加減はほどよくあり、イリコかウルメか小魚系のまろやかさもあって、なかなか美味い。かけ320円、ごぼ天430円、丸天410円など。実食は、ごぼ天そば。ゴボウ天は、揚げたて提供。長さ15pほどの単独揚げを5本。見栄えもなかなか良い。適度に歯ごたえがあり、かといって筋っぽい感じではなく、食べやすさと質感を兼ね備えており、上々の部類。「資」の文字が入ったカマボコ入り。とろろ昆布・天かす・ネギ(青)はフリー。唐辛子は一味。小魚系の出汁には、七味より一味の方がよく合う。箸は割り箸。そばに加えて、かしわおにぎり(100円×2個)もいただいた。醤油がやや強めで香ばしく、鶏の旨みもしっかり出ていて、これも悪くない。総じて、味覚的には問題ない。しかし、味覚以外の面で印象を落とす場面があった。そばとおにぎりを同時に注文して、おにぎりはすぐに出てきたのだがそばが一向に出てこない。近くの後客が注文したごぼう天うどんの方が先に出てきた。うどんよりそばの方が時間がかかるということかもしれないけれど、それにしてもかなり極端な遅さだった。最終的に、20分くらいかかったように思う。加えて、支払い時に、私の前にいたグループ客がもめにもめて、10分近く精算できなかった。GoToイート休止前の駆け込み需要が多く、その対応を巡ってトラブルが起きていたようなのだが、その後ろでおとなしく待っている私に何のフォローもないのはいただけない。結局、入店から退店までに小一時間を要した。速食が売りの店としては、やや致命傷だ。厳しいようだが、衛生を−2点とさせていただく。
  日曜20:15頃の訪問で、先客10くらい・後客10くらい。わりと賑わってはいたが、席数がかなり多い(50以上。数えきれず)ので、まだまだ余裕があった。この状態でオペレーションが乱れるようだと、昼時などは目も当てられない状態になるのではないか、と不安になる。というか、先払い制にした方がいいような気がする。


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★黒崎駅(JR鹿児島本線、筑豊電鉄(黒崎駅前駅))
「東筑軒」  実食日:2008/1

  JR1&2ホーム。吹きっさらしの露出店。
  味や値段等は、折尾の「東筑軒」と同じ。かしわ300円、月見・丸天・ごぼう天・きつね各350円、エビ天450円。この他に「全部乗せ」というメニューがあるが、値段は忘れた。かけはなく、甘辛い鶏肉が乗った「かしわ」がこの代わりになっている。
  印象的だったのは、店員のおばちゃんのキャラ。非常に人懐っこくて、箸を動かす暇もないくらいによく喋ってくれる。食べ終えてもしばらく店を離れられないほど。他に客がいなくて暇だったからということもあるだろうが、個人的にはこういうアットホームな雰囲気は大好きだ。いつもこのおばちゃんが店番しているとは限らないのだが、独断で「付加価値」に2点加点させていただく。


※大幅に値上げしています。現在、かしわ360円、月見・丸天・ごぼう天・きつね各410円です(値−1点。2014/8、確認)。

※2014/10、再食。値段は前回訪問のまま。この価格帯だと、全部入り560円がとても安く感じます。おでんを各種扱っている(どれでも100円)ほか、「だしかけ」というメニューが設定されていました。これは、ごぼう天orれんこん天に、うどんつゆをかけたもの。そば・うどんの麺抜きです。150円と安価なので、小腹満たし&酒類のお伴に好適です。写真を昼間のものに貼り替えました(付+1点)。

※ホーム改良工事に伴い、閉店していました。東筑軒としては唯一残っていたホーム店舗なので、たいへん残念です(2015/10、確認)。

※なんと、いつの間にか改札外に移転して復活していました(写真は左:ホーム時代、右:移転後)。全国的にやや劣勢傾向の駅弁系駅そばですが、「東筑軒」は元気ですね。頼もしい限りです。今回は時間外のため食べられませんでしたが、そのうち再食します。現写真も時間外のものなので、そのうち再撮影します。各メニューの値段は、かしわ370円、見・丸天・ごぼう天・きつね各420円、全部570円です(2020/12、確認)。

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「山笠」  実食日:2008/1

  JR改札を出て正面、東筑軒の駅弁売店の隣。間口は広いが奥行きがないタイプの店で、収容人数は5〜6人といったところ。
  この店の特徴は麺で、黒く、歯の裏あたりにくっつきそうなネットリ感がある。味は可もなく不可もなく、か。つゆはかなり塩辛い。遅い時間帯だったから煮詰まっていたのだろうか。カマボコが2枚入って、かけ250円、月見・きつね300円、ごぼ天350円など。変わりメニューのキムチそば(330円)に割安感がある。酒類やおでん(各110円)があるほか、ご飯ものも用意している。牛すき丼(380円)はなかなか美味そうだった。
  なお、黒崎駅には「山笠」と上記「東筑軒」の他、筑豊電鉄乗り場付近に「キッチン壱」という店があったのだが、残念ながら閉店してしまったようである。


※暖簾が掛けられ、華やいだ雰囲気になっていました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はかけ330円、月見・きつね・えびかきあげ各420円になっています。ごぼう天も420円です。だいぶ大きく値上げしてしまっていますが、店が続いているだけでもありがたいです。ホームの東筑軒が閉店しているだけに、この店には頑張ってほしいところです(値−2点。2015/11、確認)。

※閉店していました。駅舎が改築(橋上駅化)されているため、跡地は特定不能です(2020/12、確認)。

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「天丼てんや」  実食日:2020/12

  わざわざ九州まで行って「天丼てんや」で食べるか? と自問したくもなるが、一応広義の駅ナカにあるもので。場所は、駅を出て右、一度ペデストリアンデッキに出てからアクセスする駅ビル「黒崎コムシティ」の2階。ペデストリアンデッキとのフラット階で、デッキから直接店に出入りする形になる。店舗名は「黒崎コムシティ店」。フルサービスタイプの店舗で、客席はテーブル4人×6と椅子付きカウンター9。間口は狭いが、わりと規模の大きな店舗だ。
  九州での初実食となる「天丼てんや」のそば。率直に言うと、東京で食べるものと大差はなかった。特段レシピは変えずに提供していると言っていいだろう。麺は、それほど香らない乱切りタイプの冷凍麺。つゆは、東西折衷くらいの色合い。九州の味に舌が慣れていると、醤油の香り・塩気とも少々強く感じる。出汁はカツオ系中心だが酸味はなく、飲みやすいけれどあまり深い感じでもない。カマボコ・ネギ・柚子皮は、デフォルトでそばに乗っている。かけ(メニュー名は「そば一人前(温)」)350円。天丼屋だけに、各種天ぷらの単品トッピングが豊富。100円未満のものも結構あるのがありがたい。ナス・レンコン80円、カボチャ70円あたりが狙い目か。季節限定の天ぷらもある。ただ、今回は天丼500円と一緒に注文したので、トッピングは乗せなかった。その天丼は、エビ・イカ・キス・カボチャ・インゲンで構成。もちろん揚げたてなのだが、エビは首都圏の各店舗と同じように少しパサついた。全国的に、こういう仕様になっているのだろう。盛りつけは、まぁまぁ綺麗。白飯がガバッと見えるようなことはなく、すべての天ぷらがひと目で見えるように盛りつけられていた。タレのかけ方も、下品な感じではない。味噌汁付き。飲み水は麦茶。デフォルトで出てくるのは温だが、冷もある。冷を希望すると、ポットごと持ってきてくれた。箸はエコ箸。
  平日14:00頃の訪問で、先客4・後客5。人数的にはわりと入っている方だと思うが、フロアが広めなだけにこのくらいの客数だと比較的空いている印象になる。もうちょっとコンパクトな物件でもよかったのかなと感じるが、そうそう都合よくはいかないか。他客を眺めていると、私と同じようにそばと天丼をダブルで注文している人が多い。この味は、九州でもそれなりに受け入れられているのかなと感じた。

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★折尾駅(JR鹿児島本線・筑豊本線)
「東筑軒」  実食日:2006/8

  鹿児島本線下りホーム八幡寄り(待合室隣)にある、有名駅弁店が営む駅そば。駅弁だけではなく、駅そばとしてもこの店が九州随一の有名店なのではないだろうか。チェーン店が少ない九州にあって、鹿児島本線や筑豊本線の多くの駅に店舗を出している。その本店とも言うべき店が、この折尾店だ。
  私は過去に直方駅の「東筑軒」で食べたことがある(下記参照)のだが、その時とは若干印象が異なっていた。麺は冷凍と思われ、ちょっと歯にまとわりつくような感触がある。直方で食べたときにはもっとサラサラしていたように思うのだが。デフォルトトッピングの「かしわ」にしても、味つきのものだった。直方ではただ湯がいただけのものが入っていたような記憶がある。が、直方での実食は7年前で、まだ地方店巡りに乗り出したばかりの時代だったから、ちょっと記憶違いというか、正確に捉えられていなかったのかもしれない。ただ、九州内の他の駅そば店に比べて味付けは薄く、つゆへの影響も少ないように思う。そのつゆは、7年前の記憶どおりに美味かった。卵の白身を少し溶かしたような、独特な甘みが特徴である。これが「かしわ」を入れる効果なのかもしれない。カマボコ2枚入り。値段は7年前より少々上がっており、現在はかしわ(かけに相当)300円、月見・きつね・ごぼ天・丸天350円、特上えび天450円。

※駅舎改修工事に伴い、閉店してしまいました。駅外の東筑軒本社横に新たに店舗がオープンしています。立地条件が異なるため別店舗と見なします(2014/8、確認)。

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「東筑軒」  実食日:2015/10

  西口(コンコースを経由せず、福北ゆたか線ホームから直接外に出る出口)を出て、道路向かい。駅を出てすぐという便利な立地ではあるのだが、西口自体がちょっとマイナーな存在。周辺はさほど賑やかな環境ではない。折尾駅はかなり複雑な構内構造になっていて、乗り換え通路がとても長い。だから、鹿児島本線利用者が西口外のここまで足を延ばすのはなかなか大変だ。このような駅では、できれば改札内に1軒欲しいところ。ましてや、折尾は東筑軒の本拠地(この店舗が本社屋併設になっている)なのでね、もう少し華のある立地に店があってほしいと思う。店内は狭く、厨房を囲むL字型立ち食いカウンターのみ。キャパは7人くらいか。食券制で、タッチパネル式券売機を導入。注文決定の後に確認ボタンを押さないと発券されない。操作手順がやや複雑なので、不慣れな人はちょっと戸惑うかもしれない。
  麺は、弾力がとても強い。どうも冷凍麺のように感じた。他店舗と違うのだろうか(未確認)。出汁の香りがあまり乗らず、淡くて上品なつゆに対して強い歯ごたえがちょっと浮いている印象。このつゆには、茹で麺の方が圧倒的に合うと思う。厨房設備の問題なのか、それとも全店舗での経時変化なのか。つゆはイリコ様の香りに加えてデフォルトトッピングのかしわ(鶏肉)の旨味もあり、変わらず美味しい。だからなおのこと、麺が残念だった。かしわ(かけに相当)360円、ごぼう天410円。変わりメニューに、全部560円。麺単が高め設定であるだけに、カレーセット510円がかなりお得な設定に感じる。
  実食は、ごぼう天。ごぼう天は、縦角切り(角材のような形)の単独揚げ。揚げ置きで、厚い衣がやや野暮ったく感じる部分もあるけれど、ゴボウ自体の歯ごたえはほどよく、まずまず。要望としては、とにかく麺を従来の出汁がよく乗る茹で麺に戻してほしいということ。それ以外は、十分に満足できる内容だ。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かしわ370円、ごぼ天420円、全部570円、カレーセット520円です(2020/12、確認)。

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★水巻駅(JR鹿児島本線)
「ふな津」  実食日:2009/4

  駅を出て正面(タクシープール向かい)。長屋形式の飲食店棟の端にある。厨房に面したL字型カウンターと、背後の壁に面した直線カウンターがあり、すべて椅子付き。
  ここの麺は、面白い弾力があるのが特徴。コシではなく、弾力。冷凍だろうか。つゆは透明度がかなり高いもので、昆布出汁が中心。値段は、全品うどんよりもそばの方が20円高く設定されている。カマボコが2枚入り、かけ320円(うどん300円)。具一品系は370円(うどん350円)のメニューが多い。面白いサービスに、替え玉がある。九州らしいと言っていいのだろうか。ご丁寧に、これまたうどんよりもそばの方が20円高い(そば100円、うどん80円)。飲み水は麦茶。後払い制にこだわっているのか、先払いしようとしても受け取ってもらえなかった。衛生的見地からは、正しいことだとも感じるが。


※閉店していました。跡地は、今のところテナント募集中です(2015/10、確認)。

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「めん勝」  実食日:2012/11

  駅を出て右方向へ、広い道路(国道3号)を渡らずに左へ3分。駅そばというよりも、国道沿いのドライブインタイプの店だが、駅から徒歩4分程度の距離にあるため、掲載対象とする。システムは、いわゆる讃岐セルフうどんスタイル。九州ではあまり馴染みのないスタイルなのだろうか、店入口にデカデカとシステムの説明書きが貼り出されている。客席はテーブル席&椅子付きカウンターが多数あるほか、座敷まで用意されている。
  麺は、舌触りは生麺のように感じるが、歯ごたえは茹で麺のように感じる。不思議な食感の麺だ。つゆは、色はかなり薄いのだが、飲んでみるとむしろ塩気は強く感じる。天かすがデフォルトで入っていて、かけ190円。トッピングは、かき揚げ130円など多数用意。ご飯ものもあり、かしわめし210円を用意しているあたりが九州らしい。漬物3種類がフリーというサービスがあるが、「ネギ多め」「天かす多め」は有料なので気を付けたい(それぞれ30円、20円)。箸はエコ箸。


※高看板の下部など、細かいところでちょこちょこ変わっていたので、写真を貼ります(左:旧、右:現)。値上げして、現在はかけ230円です(値−1点。2015/10、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ250円です(値−1点。2020/12、確認)。

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★海老津駅(JR鹿児島本線)
「東筑軒」  実食日:2020/12

  折尾の駅弁業者の駅そば店が、海老津では駅から少し離れた場所にある。徒歩5分を少し超えようかという距離感だ。この駅は街の中心部から少し離れた高台にある。店があるのは、坂の下の市街地の方。つまり、駅よりも街に依存している店舗ということになる。行き方は、駅を出てロータリーを右に回り、横断歩道を渡ってから右へ。最初の路地を左折し、道なりに坂を下って、最初の信号を渡らずに右折して1分半。西日本シティ銀行の角を右に入ってすぐの左側。駅から少々離れているのだけれど、住所としては「岡垣町海老津駅前」。この立地なら駐車場が欲しいところだが、専用駐車場はなさそう。ただし、路地の奥が駐車場になっている(銀行の駐車場?)ので、ちょいと止めて食べに入る人もいそうな感じだ。あるいは、銀行に用事で来たついでに食べるとか。食券制で、客席は厨房を囲む椅子付きカウンター8〜9席くらいと、壁際にテーブル席が4・4・2。ちなみに、食券印字は「東筑軒」ではなく「東筑商事」となっていた。店舗運営会社を別途設けているのかな。
  さて、久々実食の「東筑軒」。なんと、麺は冷凍だった(目視にて確認)。2015年の折尾西口での実食時点で、すでに変わっていたのかな。他店舗ではどうなのだろうか。タイマーを仕掛けて湯煎し、自動湯切り器を使用。味覚的な印象としては、冷凍麺らしく歯ごたえが強めなので、九州の超薄口つゆに合わせるとやや馴染みにくいというか、一体感が出ない感じがする。茹で麺の方が、しっくりとまとまるかなぁ……。そのつゆはあっさりした味わいだが、デフォルトでトッピングされるかしわの旨みが徐々に染みわたることで満足感を高めてくれる。これにより、わずか5分ほどで食べ終わる簡易的なそばの中にも、ストーリーが生まれる。これは文句なく美味い。かしわ(かけに相当)370円、月見・きつね・丸天・ごぼ天などは420円均一。海老天520円、全部570円。トッピングの単品価格が安いので、この店では種物をチョイスした方がお得。あるいは、既製メニューに単品トッピングを追加するのもよい。さらに言うと、麺大盛りも50円と安いから、腹ペコ訪問ならご飯ものを付けるよりそばを大盛りにしてトッピングをてんこ盛りにした方がコスパ良し。名物駅弁の「かしわめし」も販売している(店内食も可)。「だしかけ」は、この店舗にはない。小腹チョイ満たしメニューは、高校生が寄りやすい駅ナカ店舗の方が売れるということかな。実食は、丸天そば。丸天は、薄くて大判のタイプ。食べやすく半分にカットしてトッピングしている。つまり半月状が2枚。半月状の紅白カマボコも2枚乗るので、丼の中に半月が4つ並ぶことになる。ちょっと面白いルックスだった。箸は割り箸。
  平日10:15頃の訪問で、先客0・後客1。この時間帯は空いているようだ。ちなみに後客は若い女性だった。新型コロナ対策のパーティッションは、設置されていない。


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★赤間駅(JR鹿児島本線)
「東筑軒」  実食日:2011/8

  改札を出て右すぐ。立ち食いカウンターのみの露出店で、4〜5人で満員になる小さな店。駅弁販売コーナーを併設している。
  「東筑軒」の駅そばは、麺よりもつゆが私好み。デフォルトで乗るかしわの旨味がよく染み出ている。鳥栖駅「中央軒」も同じくデフォルトでかしわが乗るのだが、「中央軒」に比べると「東筑軒」の方がやや甘みを抑えた味付けになっている。つゆ自体も「東筑軒」の方が薄味なので、あっさり好きには「東筑軒」、こってり好きには「中央軒」をオススメしたい。かしわ(かけに相当)350円。具一品系は、エビ天(500円)を除いて400円均一。すべてのトッピングを乗せた全部そば(550円)もある。すごく割安に感じるのだが、エビ天は1本(エビ天そばには2本乗る)だし、丸天も半分になるなど、いろいろと微調整されている。


※消費増税に伴うと見られる値上げをしています。現在、かしわ360円、月見・丸天・ごぼう天各410円、えび天510円となっています(2014/8、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かしわ370円、月見・丸天・ごぼう天各420円、えび天520円です。全部乗せ570円があります。また、2021/1に再値上げする旨の貼り紙が出ていました(2020/12、確認)。

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★安部山公園駅(JR日豊本線)
「資さんうどん」  実食日:2013/3

  駅を出て右、信号を渡らずに右折して2分、救命救急センターの向かい。店舗名は「湯川店」。ドライブインタイプの駅チカ店。配膳付き後払い(伝票制)の店だが、店の造り・価格・出来上がりまでの時間の速さなどから、当サイトの掲載対象となる。客席は多数あり、座敷も用意されている。
  調理シーンを見なかったので、麺の種別(生or冷凍。茹で麺ではないと思う)はよく分からないのだが、うどんがメインの店だから、特にこだわりはないと思う。それでも、水準以上の食感・風味がある。ちなみに、麺は「そばorうどんor細めん」の選択となる。確認していないが、「細めん」は細うどんだろう。つゆは、九州テイスト。関西よりも塩気が薄く、出汁重視の味わいだ。卓上メニューを見た限りでは「かけ」がなく、400円のエビ天・ゴボ天・いわし天が最安メニュー。いわし天は鹿児島の「つけあげ」のようなものだろうか。エビ天に関しては、ちょっと解説が必要だ。この店には、エビを使った天ぷらが3種類ある。エビ天は、殻つき小エビのかき揚げ。むきえび天(480円)は、殻をむいた小エビ+玉ねぎのかき揚げ。そして上エビ天(540円)は、大きなエビの単独揚げ(2尾。3尾入りは660円)。また、これらとは別にかき揚げ(野菜中心のかき揚げで、480円)もある。各種天は注文後に揚げていて、別盛りで出てくる。サクサクしていて美味しく、サイズも大きい。変わりメニューには、かしわ汁520円がある。これは、鶏肉を生姜と炒めた物ものをトッピングする。これとは別に、九州ならではのかしわ(490円)もある。ご飯ものやセットメニューも多数あるほか、名物のセルフおでんも健在。メニュー構成がちょっとややこしいが、このような広くゆったりした店では、時間をかけてメニューを選ぶ楽しさもあっていいと思う。
  サービスは、おぼろ昆布と天かすがフリーで入れ放題。これは嬉しい。全メニューに、「資」の字が入ったカマボコが2枚、サービストッピングされる。24時間営業しているのも嬉しい。味、値段からサービスにいたるまで、痒いところにはすべて手が届く、素晴らしい店だと思う。エキナカに1店舗、欲しいなぁ……。


※値上げしていました。現在、ゴボ天430円です。エビ天は440円で、最安メニューの均一性が崩れています。いわし天は不明(店頭サンプルの中にはない)。むきえび天(480円)は「資さんのかき揚げ天」という表記になって、510円。上エビ天は600円まで上がってます。かしわ550円、かしわ汁は不明(店頭サンプルになし)。なお、特段改装したわけではありませんが、昼間の写真に貼り替えました(2018/3、確認)。

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★下曽根駅(JR日豊本線)
「あさひや」  実食日:2006/7

  改札出て左、右の通路から駅ビルに入って正面。駅ビルといっても粗末なテナントビルなのだが、その中で最も駅から近い場所にある。一見すると「高い蕎麦屋」かと思うところだが、値段はちゃんと駅そば価格なので、安心して入ろう。
  ここの麺は、冷凍のような生のような、ちょっと判別しにくいタイプ。茹で時間から考えると、生だろうか。コシはそれほどでもないが、モサッとしたそば本来の食感があってなかなか美味しい。それよりも、この店最大の特徴は、自家製注文後店揚げの天である。美味しいだけでなく、ボリュームもすごいのだ。私はここでは九州名物の「ごぼ天そば」を食べたのだが、直径1cm以上、長さ10cmくらいある「ゴボウの丸太」を10本以上使う。これだけたくさんあると、「そばを食べに来た」というより「ゴボウをかじりに来た」という感覚になる。美味しいから、たくさん入れてくれるのはありがたいのだが。
  他にも、梅干し(カリカリ小梅ではなく、柔らかくて大きくて酸っぱいもの)食べ放題、盆乗せ・レンゲ付き、テレビ有りなど、細かいポイントがたくさんある。駅そばというよりも駅前そばという感じではあるが、味・値段のバランスから考えて、オススメの店である。たぬきなし、かけ280円、月見・わかめ・きつね・丸天350円、かき揚げ・ごぼ天・肉450円。それぞれにカマボコが2枚入る。


※閉店していました(2007/12確認)。パソコン教室化していたのですが、その教室も続いているかどうか怪しいです。駅西口側に量販店が続々オープンしていて、東口全体が寂れた印象です。

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★田川後藤寺駅(JR日田彦山線・後藤寺線、平成筑豊鉄道糸田線)
「無法松」  実食日:2015/10

  駅を出て、窮屈なタクシープールを右に回って、信号を渡らずに右へ10秒。前回田川後藤寺駅を訪問した時(2012年12月)にはこの店はなかったので、最近オープンした店なのだろう。間口は広いが奥行きがない店舗で、6人掛けテーブルが1つと、椅子付きカウンター5席。値段的にやや微妙な店なのだけれど、他に対象となる店がない駅と認められる(駅近くのバスターミナル内に「こんぴらうどん」があるが、すでに廃業している様子だった)ので、特例を適用。現金制で、後払い。
  麺は、おそらく冷凍。食感的には茹で麺の可能性も感じるけれど、風味のなさと、冷凍麺に特有の饐えたような臭いが少しあったので、十中八九当たっている自信はある。つゆは、実食が肉々そばで煮汁の味が勝っていたうえおろし生姜も投入してもらったので、よく分からない。たぶん、本質的にはかなり薄味のものだろうと思う。色も、九州にしてはわりと濃いけれど、これも肉汁の影響があってのことではないかという気がする。かけというメニューはなく、丸天500円が最安。あとは、肉600円、肉カレー750円、肉々800円。麺類メニューは以上。「肉うどん」を売りにする店だからこのラインナップなのだろうけれど、個人的にはワンコインで食べられるようなチープなメニューも扱ってほしいところだ。
  肉々そばには、少し筋っぽい牛ブロック肉がたっぷりトッピングされる。たっぷりはたっぷりなんだけど、800円という値段から考えると少し寂しいボリューム感。もっと、丼の上に小山が築かれるくらい盛ってくれるのかと期待していたので。この内容だったら、650円くらいで出してほしいところだ。ただ、肉の味はよかった。じっくりと煮込んであってトロトロに柔らかく、そばとの相性もとても良い。醤油系のラーメンに合わせた方がもっとマッチしそうな気はするけれど。おろし生姜は、乗せるかどうかを事前に聞いてきてくれる。肉と生姜の相性は良いが、生姜を入れるとつゆ本来の味はほぼ分からなくなるので、悩ましいところだ。別盛りができればベスト。九州では珍しく、微塵切りのタカノツメが置いてある。飲み水は麦茶。箸はエコ箸。


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★歓遊舎ひこさん駅(JR日田彦山線)
「麺処ふかくら庵」  実食日:2012/12

  駅に隣接する同名の道の駅内。もともと道の駅が先にあって、添田町の地域自立促進プロジェクトの一環として、後から鉄道駅が開業した。しかしながら、鉄道で訪れる人はあまり多くないようだ。道の駅内には、食事処が2つあり、どちらも「ふかくら庵」なので、間違えないように注意が必要。鉄道駅から見て、手前にあるのはバイキングレストラン「食事処ふかくら庵」。その奥に「麺処ふかくら庵」がある。店内は広く、テーブル席が多数ある。半券もぎりタイプの食券を券売機で買い、半券をもぎって席で待ち、配膳されるときに半券を回収する。閑散時間帯だったから配膳されたが、半券をもぎるということは、混雑時にはセルフ受渡になるのだろう。
  この店のそばの最大の特徴は、不思議な食感の麺だ。断面が「凹」の字型をしている麺で、他ではあまり感じたことのない舌触り。つゆがよく絡むので、なかなか美味しい。つゆは、超薄味の店が多い九州にしてはわりと濃いめ。カツオ由来なのかあご由来なのか、少し酸味がある。底広の丼につゆをたっぷり注いでくれるのが嬉しい。かけ330円、きつね380円、ごぼ天450円など。変わりメニューに、椎茸そば480円、鮎そば650円がある。鮎そばは、品書きに訂正の跡があり、かつては700円だったようだ。高すぎて売れなかったのだろうか。ごぼ天は、斜めスライスの単独揚げ。衣が厚めで、フニャフニャしている。揚げたてではないようだ。全体的に水準以上の印象だったのだが、閑散時間帯だったためか、私が食べている間、手持ち無沙汰なウェイトレス2人がずっとこちらを見ていたのがちょっと。ヒマなら厨房内に入っているか、せめて2人で談笑でもしていてくれるとありがたい。ずっとこちらを向いていると、監視されているみたいで落ち着かないって。悪気はないのだろうが、サービスを1点引かせていただいた。

※2015/10、再食。値上げして、現在はかけ380円、きつね430円、ごぼう天(メニュー名が「ごぼ天」から変わっているが、単品は現在も「ごぼ天」表記で120円)500円、椎茸540円、鮎700円になっています。麺類は一律50円の値上げで、ご飯ものは20〜30円程度の値上げになっています。念願の、鮎そばを実食。鮎は、塩焼きではなく甘露煮でした。川魚にありがちな臭みはほとんどなく、じっくり炊いてあって頭・骨・ヒレまで全部食べられます。麺にはそばの香りがしっかりとあるし、カツオ系が前面に出たつゆもなかなか美味しいです。また、今回は監視されているような感じもなく、落ち着いて食べることができました(サ+1点)。

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★若松駅(JR筑豊本線)
「東筑軒」  実食日:2009/4

  改札外、待合室内。吹きっさらしの立ち食いカウンターのみの店。九州には、このタイプの店舗がまだ結構多く残っている。
  麺は、冷凍だろうか。ツルツルした食感。つゆはあっさりしているが、塩気は程良く利いている。全メニューに、カマボコ2枚とかしわ(鶏肉)が入る。かしわの旨みがつゆに染み出て、非常に美味しい。値段は、少々高め。かけ(「かしわ」と表記)350円、具一品系メニューは400円のものが多い。ごぼう天は、縦に4つに切ったものを単独揚げ。衣が厚いけれど、ごぼうの食感・風味が生きている。ご飯ものはおにぎり・いなり程度があり、かしわおにぎり(100円)は試してみたい一品。


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★直方駅(JR筑豊本線、平成尾筑豊鉄道伊田線)

「東筑軒」  実食日:1999/12

  九州の駅そばの中では、今のところはここが一番のオススメ。JR改札の脇にある、ちょっと古びた感じの店である。ここでも自慢の“かしわそば”を味わえるのだが、小倉駅のものとは比較にならないくらい美味い。鶏のささみは湯がいてあるうえ細かくほぐされているので、柔らかくて食べやすい。また、つゆも美味い。出汁がビシッと効いた関西風仕立てで、麺との相性も抜群である。290円という値段もまた嬉しい。因みに、この店には“かけ”というメニューはない。“かしわ”がもっとも安いメニューなので、これが“かけ”の代わりなのだろう。

※旧写真がないので比べられませんが、駅舎改築に伴ってリニューアルしています(写真を貼りました)。現在地は、橋上駅舎の1階外側。地平駅時代に比べて、少し寄りにくい立地になったでしょうか。前食時から16年経っているので当たり前ですが、だいぶ値上げして現在はかしわ350円になっています(値−3点、衛+1点、付−3点。2015/10、確認)。

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★新飯塚駅(JR筑豊本線・後藤寺線)
「喧嘩うどん」  実食日:2006/7

  西口階段を下りて右すぐ。駅舎に埋設される形で、窓口は駅舎の外側のみ。うどん専門店を思わせる店名・外観だが、一応そばも扱っている。「一応」と書いたのは、全メニューうどんよりもそばの方が20円高い設定になっているため。四国でよく目にするパターンだ。
  ここのそばは、関東の「小竹林」を思わせる冷凍麺。細くて黒くて、ちょっとニチャッとするタイプ。これが関西風のつゆに意外とよく合っている。カマボコ(2枚)と青ネギが彩りを添え、全体的な出来映えは上々である。値段が少々高めなのは、味で充分にカバーできていると言えるだろう。たぬきなし、かけ320円、とろろ・わかめ370円、きつね・まる天400円(うどんはそれぞれ−20円)。ちなみに、うどんは2種類の麺(普通麺・細麺)から選択可。定食類や酒類、つまみも多数あり、いろいろな用途で使える店である。


※閉店していました。跡地はコンビニでしょうか(2012/11、確認)。

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★豊前大熊駅(平成筑豊鉄道糸田線)
「立喰い生麺」  実食日:2015/10

  駅から4分ほど歩く。駅を出て、すぐそばの踏切を渡って2分。パチンコ店の脇の路地を左に入って、突き当り(県道)を渡らずに右折して1分。セブンイレブンと同棟になっている店舗。「金田店」という店舗名があることから他にも店舗があるのだろうと思って調べてみると、金田店を含めて全部で6店舗ヒットする。このうち、当サイト的に対象になるのは金田店と川崎店だろうか。九州まで足を伸ばす機会は年に1〜2回くらいしかないが、未食リストに入れておこう。金田店のフロアはわりと広く、中央に椅子付きカウンターが14席あり、両サイドにテーブルの座敷が4人×6。座敷が多いあたりに、ドライバー向けの配慮がうかがえる。食券制で、基本的にセルフの造りではあるが、入店すると店員さんが食券を受け取りに厨房から出てくる。親切のつもりなのだろうけれど、食券を買うところを監視されているみたいで落ち着かないので、完全セルフにしてほしい。閑散時間帯のみの対応だろうか(11:00頃の入店で、先客1・後客2)。
  店名から推して生麺を使っているのだろうけれど、食べてみた印象としては茹で麺。茹で置き時間が長いのかな。太く黒っぽい、九州ではあまり出会わないタイプの麺だ。「生麺」という看板に多少「?」を覚えないでもないが、本質的には結構好きな麺。つゆは、カツオ系ではない魚介出汁がよく香る。魚の種類まで特定できなかったけれど、たぶんイワシ系か、アゴか。最初の三口くらいは少々生臭く感じるのだけれど、慣れてくるとまろやかでちょうどよいと思える風合いになる。かけ350円(麺はそば・うどん・細麺うどんの3種)で、トッピングはすべて単品の扱い。今回は、変わり種の「明太天」(110円)を乗せてみた。明太天は、「明太子の天ぷら」ではなく、「丸天に明太子を練り込んだもの」だった。加熱することで明太子が白くなってあまり目立たないのだけれど、プチプチ弾ける食感はとても面白い。辛みがストレートに残っているので、見た目の印象以上に辛かった。値段的にも安いし、これは面白いご当地トッピングだ。ネギと、妙に色白な天かす(揚げがアンダー?)がフリー。そば・うどん以外に、ラーメン・丼もの・定食などいろいろある。券売機の64個のボタンのうち58個が稼働。これなら、毎日寄っても飽きないだろう。


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★平和通駅(北九州モノレール)
「資さんうどん」  実食日:2018/12

  改札を出て左前方の出口(魚町1〜4丁目方面)を出て、後方へ。最初の路地を右折して20秒、左側角地。店舗名は「魚町店」。「ウエスト」ほどではないにしろ、九州では店舗数の多いチェーン。どちらかというと、北九州市に店舗が集中している。「ウエスト」は、どちらかというと博多中心。もちろん出店領域はおおいにカブっているけれど、バチバチ競合するのではなく、なんとなく棲み分けができているように思う。魚町店はとても規模の大きい店舗で、テーブル席と椅子付きカウンターを合わせて70〜80席くらいありそう(数えきれなかった)。24時間営業しており、夜間は飲みに来る人も多い。ほとんど居酒屋のような状態になる。オーダー方法は、各席に設置してあるボタンで店員を呼び出してテーブルオーダー→配膳付き→下げ膳不要の後払い(伝票制)。なんだか、ファミレスみたいなシステムだ。
  厨房はオープンだが、厨房と対峙する客席がないうえ配膳されるので、厨房内の様子はあまりうかがえない。だから、麺種は不明。中細で、あまりそばの香りはない。冷凍だろうか。つゆは、とてもあっさりしている。色が薄いだけでなく、塩気も薄い。出汁は、このエリアで一般的な小魚系が突き抜けたものではなく、小魚も使っているかもしれないが、複数の出汁を合わせているような複雑な味わいだった。椎茸のような風味も強く感じたのだが、それは実食メニューが椎茸そば(カマボコ2枚入り)だったからかもしれない。ちょっと本来の出汁が分かりにくくなるメニューだったかな。椎茸そばには、椎茸煮がまるごと7個トッピングされる。ルックス的に江戸川橋駅「山吹」に近い椎茸そばだが、「山吹」の椎茸よりは少し小さい。薄く甘辛味が付いており、とても美味しい。「山吹」では出汁取りに使った椎茸をトッピングとして活用していると聞いたが、「資さんうどん」も同じだろうか。きつね・丸天・わかめ各410円、かき揚げ天・椎茸各510円。変わりメニューいろいろあり。つくね510円は、斬新だしなかなか美味そう。この手の店ではあまり扱わない「おかめ」650円もある。全体的に値段は高めだが、量が多いし味も悪くないので、許容範囲だ。天かすと、とろろ昆布がフリーで各席に置いてある。天かすはしっかりと油が切れており、ほどよく香ばしい。揚げ置きでもサクサク感が残っていた。とろろ昆布は、少しでも入れるとつゆの味が劇的に変わってしまうので、個人的には味を見てから入れることを推奨。箸はエコ箸。
  平日0:00頃の訪問で、先・後客とも数え切れないくらい多数。もう終電近い時間なのに。「今日はもう帰らない」と決めている人なのか、それともタクシーで帰るのか。豪快に酒を飲んでいるから、まさか車を運転して帰るわけではあるまい。活気があって、いいね。この時間にこれだけ賑わう店は、もしかしたら東京にも大阪にもないかもしれない。研究材料としても、たいへん興味深い店だった。


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