東京・山手線4
(東京・有楽町・新橋)

現在、52軒掲載(うち25軒は、閉店確認済)
★東京駅(JR山手線・京浜東北線・東海道線・中央線・横須賀線・京葉線、東京メトロ丸ノ内線、東海道・東北・上越新幹線)

「梅もと」  実食日:2002/7

  八重洲中央口改札から約3分、広い広い八重洲地下街の一角にある。詳しく説明したいのだが、目印もなにもよくわからない。さらに、間口の狭い店なので、うっかりしていると見落としてしまいそうだ。店内には、椅子席が4つほどあるが、混雑が激しく、ゆっくり落ち着いて食べるのは諦めた方がいい。このチェーンの特典は、卵のサービス(生・ゆで選択可)。さらに、この店では冷水に麦茶を使用している。金額的にはそれほど大きなサービスではないのだが、心配りが嬉しい。たぬき290円。


※改装、値上げ(たぬき290→350円)していました。サービスは、現在は「月・水・金は麺大盛り無料」になっています(写真は2009/2、撮影。値−2点、衛+2点。2009/2、確認)。

※別段改装したわけではありませんが、メニュー表などが一新されてかなり外観の印象が変わっていたので、写真を撮り直しました(左:旧、右:現)。値上げして、たぬき370円になっています。麺大盛りサービスが毎日(11時〜)になっていました。また、曜日ごとに内容が変わる日替わり特価セット(たぬきわかめそば+ミニ丼類で、510円)の設定があります。麺単がだいぶ値上げしたこともあり、たいへんお得に感じます。個人的には、月曜の「ミニマグロ丼セット」が一番惹かれます(値−1点。2015/1、確認)。

※2018/4、再食。平日の15:00以降に320円になる(通常410円)、タイムラーメン(券売機のボタンがこの表記。店員同士の掛け合いも「タイムラーメン」)を食べてみました。内容は、普通に安全・安心のあっさり中華そばです。チャーシュー抜きとか、量が少なくなるとか、そういうことはありません。チャーシュー・メンマ・ワカメが乗ります。ワカメは、むしろたっぷり乗ります。麺は細めの縮れ麺で、スープがよく絡むタイプ。これが320円だったら、結構お得だと思います。アイドルタイム解消のための一手でしょうが、訪問時(平日17:30頃)には先客1・後客2と、アイドルタイムを解消できていない印象でした。それでも、後客のうちひとりはタイムラーメンを注文していたので、このサービスを知っていて来る人もいる様子です。

※消費10%増税に伴い、一部メニューを値上げしていました。たぬきは370円で据え置きですが、かき揚げ天と春菊天は(390→)400円に、タイムラーメンは340円になっています(2020/5、確認)。

※2021/6、再食。ちょっと縁があって、同月に2回再食しました。1回目は、海老天400円。海老天にしては安い設定だなと思っての注文でしたが、意外とまともな海老天が乗ってきました。衣が厚いことは厚いですが、エビ自体もまぁまぁ大きいです。揚げたてではないけれど、400円の設定ならオススメできる内容でした。券売機をよくよく見ると、海老天単品は170円。かけ+海老天だと450円の計算。大半のメニューは既製と「かけ+単品」が同額になっている中、海老天だけ既製の方がお得な設定です。海老天を食べたいなら、単品追加よりも既製メニューを選択した方がいいでしょう。さらに言うと、海老天そば+かき揚げ単品が520円であるのに対し、かき揚げそば+海老天単品は570円。ここにも価格差が出てくるので、トッピングを単品追加する際には券売機をよく見ましょう。日曜13:00頃の訪問で、先客・後客とも多数で数えられず。ほぼ常時満席の状態でした。各席に、ビニールシートを吊るしたような形の個別パーティッションあり。
  2回目は、夏季限定と思われる冷やし揚げナスおろし440円をいただきました。ぶっかけタイプの冷やしそばに、素揚げしたナスと大根おろし、千切りキュウリをトッピングします。ナスは小さめのものを1/2本(縦半分カット)。ボリューム感はあまりありませんが、この手のメニューとしては値段が安めなのがありがたいところです。生麺化したことで冷やしの利用価値も高まっている(茹で麺よりもよく締まる)ことだし、ワンコインで提供されている冷やしメニューはどんどん狙っていいのではないかと思います。2回目も日曜13:00頃の訪問で下が、先客4・後客5と落ち着いた客数でした。この間にコロナ第4波の緊急事態宣言が明けており、他の飲食店が営業を再開したことで分散するようになったのかもしれませんね。客数の違いが結構如実に出ていて、驚きました。


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「あじさい茶屋」  実食日:2003/11

  お馴染みチェーンで外見も値段も一緒なのに、同系他店とはおおいに味が異なる。これだから駅そば巡りはやめられない。「チェーン店だからもういいや」と考えてしまうと、思わぬ落とし穴にはまってしまうのである。
  なぜ同系他店と味が違うのか。それは、具が違うからだ。普通、あじさい系のチェーンでは、スーパーで袋入りで売っていそうな丸い揚げ玉が入るのだが、ここは割と本格的な天カスが出てくる。しかも、小エビたっぷりで香ばしい。固い丸麺には相変わらず味がないが、具が変わったことで、麺とつゆとのアンバランスが目立たなくなっている。
  また、この店には配膳のサービスもある。ただ、初めて入った人は、食券をどこに出したらいいのか分からず、戸惑うかもしれない。店員がすぐに来てくれれば問題ないのだが、混んでいるとすっぽかされることもある。たぬき320円。店舗の場所は、丸の内北口地上改札を入ってひたすら直進、左側。

※既製品のノーマルたぬきに変わっていました(味−1点、付−1点)。麺は角麺になっていました(2005/5確認)。

※閉店(「大江戸そば」化)していました(2007/6確認)。

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「STAND CAFE」  実食日:2004/8

  八重洲南口バスターミナル沿い、高速バスの4番乗り場前にある店。店名といい外観といい、完全に喫茶店。暖簾が出ていなければ、よもやそばを出すとは思えない。実際、そばも出すが喫茶店的色合いも濃く、ドリンクやそば以外の軽食類も扱っている。いろいろな客層をターゲットにしているようだ。
  味の方は、麺がゴワゴワしている。それほどレベルが高いとは思わないが、たぬき(350円)に山菜が入ってくるのが嬉しい。なお、正規の入口はバスターミナル側だと思うのだが、駅ビル内からも直接入れるようになっている。改札を隔てているわけではないから、それほどありがたいとは思わないが。

※改装していました(写真は、左:旧、右:現。値段等に変化なし。2006/1確認)。

※閉店しています(2009/4、サイトリニューアル時確認)。

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「あじさい」  実食日:2004/11

  JR丸の内地上南口改札を入って左へ30秒右側。丸の内地上中央口からだと、改札入って右へ1分ほど。東京駅の中ではあまり人通りの多くないエリアにあるのだが、広い店内はいつも賑わっている。座席配置に割と余裕があるし、配膳つき後払い制で、ビールなども飲めるので、夜には仕事帰りのサラリーマンが一杯引っかけにやって来る。
  それにしても、草創期の薄紫色の看板の「あじさい」がまだ棲息していたとは、泣けてくる。ほとんどの店舗がオレンジ看板の「あじさい茶屋」に変身してしまったので、この看板が妙に懐かしい。ま、味は変わらないのだけど。たぬき320円。


※閉店していました。最近ではなく、だいぶ前に閉店しています。これで、ピンク看板の「あじさい茶屋」は滅亡です(山形県・新庄駅の店舗(当サイトでは対象外)が最後まで頑張っていたが、こちらも近年閉店している)。跡地一帯に大規模な再整備が入っていて厳密な跡地の特定は困難ですが、ベーカリーの「アンデルセン」が入っているあたりだろうと思われます(2017/12、確認)。

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「ひとつぎ亭」  実食日:2006/1

  JR八重洲北口改札(地上)を出て直進、突き当たりを右へ20秒、右側。以前から店の存在は知っていたのだが、ロクに確認をせず「これは高い店だな」と思って対象外扱いにしていた。しかし、よくよく見てみればたぬきは380円(ワカメ入り)。高め設定であることに変わりはないが、なんとか「駅そば」と認められる価格帯だった。
  この店、有人レジの先払い制で、配膳つき。あまり駅そばらしくないスタイルである。座席配置は普通の駅そばスタイルなので、食券制のセルフサービスにしていいのではないかと思うところだ。レジの女の子も、ちょっと日本語が妖しい外国人だし。「たぬき」を注文したのに、危うく「もり」が出てくるところだった。
  肝心の味は、麺は上質。山形産のそばを自家製粉しているらしい。コシはそれほどでもなかったが、風味は良かった。しかし、つゆが合っていないような気がする。というのは、ちょっと水っぽいというか、薄いというか。少なくとも、私好みの味ではなかった。


※閉店しています(2009/4、サイトリニューアル時確認)。

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「小諸そば」  実食日:2006/12

  八重洲方面に出て大通りを渡り、本間ゴルフの角を入ってすぐ右側。店舗名は「東京駅前店」。食券制だが、有人レジで買うシステム。
  この店は茹で置き麺を使用しているが、不思議と茹でたて並みの食感が得られていた。このあたりは完全にタイミングの問題だろうから、これを評価に含めるとかなりの語弊が生じてしまうのだが、一応私が食べた瞬間の評価として5点をつけておく。カマボコと青味が入るのは通常どおりだが、冬場の青味は小松菜になるようだ。また、柚子皮を刻んだものが3本浮いていたのだが、最近このチェーンでは柚子皮トッピングをよく見かけるような気がする。麺に味があってつゆに香りがあるこのチェーンでは、無理にこれ以上香りづけをする必要はないと思うが、嬉しいと思う人もいるだろうか。ネギ&梅干しフリーも健在。たぬき290円。

※値上げしていました。現在、たぬき300円です(値−1点。2014/4、確認)。

※看板などが微妙に変わっていました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はたぬき310円になっています(2016/4、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です(値−1点。2018/5、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき350円です(2020/5、確認)。

※周辺一帯の再開発に伴い、閉店していました(2020/8/31付)。並びの「富士そば」とともになくなってしまったので、東京駅直近の店が一気に減った感じがして寂しいです(2020/9、確認)。

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「大江戸そば」  実食日:2007/6

  JR改札内北側地上通路。丸の内北口と八重洲北口の中間あたり。5つ上に記載している「あじさい茶屋」がリニューアルした店。
  リニューアルしたといっても、オリジナルメニュー「大江戸そば」が誕生したくらいで、麺やつゆそのものは変わっていないと思われる。店のシステムも変わっておらず、配膳付き。たぬき320円。


※駅改良工事に伴い、閉店していました(2011/7、確認)。

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「越後そば」  実食日:2007/11

  八重洲地下街(東京駅一番街)北寄り、丸ノ内北口方面への連絡通路の入口近く。目下、東京駅の地下街はあちこちリニューアル工事をしているのだが、この店もその一環として最近オープンしたものではないだろうか。受け渡しカウンターは通路に露出しているが、食べるスペースは店内にある。椅子付きカウンターが結構たくさんあって、外観の印象以上に集客能力は高い。
  そば湯ポットがあったから生麺を使用しているのだろうが、食感的には茹で麺レベル。比較的太めで食べ応えがあるのは私好みだが、まぁ水準級といったところか。好印象だったのは具(たぬき)で、小エビがたくさん入っていて香ばしく、美味しかった。たぬき350円(ワカメ入り)。

※2011/7、再食。印象一変、麺の食感がたいへん良くなっていました。丼からはみ出すかき揚げ、オススメです。また、夏季限定の冷やし系創作メニューが複数あり、こちらもオススメ(味+1点、付+1点)。

※2013/9、再食。値段が上がり、現在はたぬき380円です(値−1点)。メニューがだいぶ増え、さつま揚げ(420円)、北海道コロッケ(450円)などが登場しています。また、夏場は冷やしメニューがたいへん充実しています。一昨年にやっていた「サラダそば」がお気に入りだったのですが、毎年入れ替えているようで、今年はやっていませんでした。

※2014/12、再食。値上げしていました。現在、たぬき390円です。北海道コロッケ460円。さつま揚げは終了しています。変わったところでは、美都牛生姜550円があります。美都牛は、以前からこのチェーンで使われている食材ですが、以前は青ネギとの組み合わせでした。生姜は、単品でも追加トッピングできます(60円)。

※2016/6、再食。値上げが続いて、現在はたぬき410円になっています。今回は、春菊天500円を試しました。ぎりぎりワンコイン内に踏みとどまったとはいえ、だいぶ高い印象。麺はあまり風味のない生麺で、弾力があって冷凍麺のような印象になっています。つゆはだいぶ淡くなり、モヤッとした甘みあり。塩気と出汁は弱く、甘みと天ぷらの油ばかりが勝っていて、バランス悪いです。春菊天は衣が多くて油が強く、つゆのバランスをさらに悪くするので、あまりオススメしません(味−2点)。

※2018/6、公式取材で再食。ベーシックなメニューの値段は変わっていませんが、「美都牛」のシリーズがすべて終了しています。代わりに入ったのは、「つくば美豚」を使用した肉つけ蕎麦。コンセプトとしては悪くないのですが、780円という値段がちょっと。
  今回は、たぬきそば410円の実食です。たぬきは店内で揚げるもので、かき揚げなどを揚げる際に出る副産物としての天かすではなく、わざわざ作っている揚げ玉です。カリカリの食感で、小エビの香りが濃厚に感じられ、とても美味しいです。揚げ玉としては、全国で1、2を争うレベル。「越後そば」のたぬきがこんなにハイレベルだったとは。ちゃんと取材してみないと、分からないものです。昔は、もっとフヤフヤしたものだったように思うのですが。他店舗で現在どのようなオペレーションになっているのか、気になります。機会があったら、他店舗でも初心に帰ってたぬきそばを再食してみようと思います(味+2点、付+1点)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき440円、北海道コロッケ500円です。春菊天は、残念ながら終了。豚肉つけ蕎麦は、780円で据え置かれています。これ以上値段を上げると極端に出数が落ちる、という思惑でしょうか(2021/3、確認)。

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「グル麺」  実食日:2009/11

  新幹線18・19番ホーム北寄り。ザッと見たところ、東京駅新幹線改札内では唯一の駅そばなのだが、思ったほど客が入っていない。新幹線ホームにはコンビニや弁当販売店がかなりの高密度で林立しているから、客足が分散するのだろうか。立ち食いカウンター1本だけの小型店で、キャパは7〜8人程度。店名は、看板や食券、貼り紙など随所に表示されているが、「ぐる麺」表記と「グル麺」表記が混在している。「ぐる麺」表記の方が多かったので、こちらを店名とさせていただいた。
  この店のそばは、やや太めの茹で麺に少々甘みが勝ったつゆ。どちらも、悪くはないし、比較的私好みの味覚ではある。しかし、もうひとつ決め手に欠けるというか、モヤッとしていてハッキリしないというか、方向性が見えにくい内容だった。たぬき380円。値段は全体的に高め。新幹線の改札内は、何を売っても値段が高い。変わりメニューに、ヘルシーそば(ワカメたっぷり+おぼろ昆布で460円)と、カツ煮そば(カツ丼の具をトッピング。630円)があった。カツ煮そばは、注文後にカツを煮るので、5分ほど要する。


※2013/9、再食。店内の造りは変わりませんが、外観がちょっと変わっています(写真は左:旧、右:現)。たぬきの値段は変わっていませんが、カツ煮そばは550円に値下げされています。630円ではあまり売れなかったのでしょうか。ヘルシーそばは、なくなってしまったようです。

※たぬきは380円で値段据え置きですが、カツ煮そばは570円に上がっていました。消費増税に合わせて、一部メニューを値上げしたようです。全体的に高めの印象がある中で、ミニカレーセット520円という設定がお得に感じます(2014/8、確認)。

※2018/5、再食。公式取材ということもあり、2013年に一度実食しているカツ煮そば570円を再食しました。内容は特段変わっていません(カツ丼のアタマをそばに乗せたもの)が、丼が変わったこともあってちょっと印象が違っていました。丼の口径ピッタリにカツ丼のアタマが乗るので、麺・つゆがまったくといっていいくらい見えません。だから、見た目には完全にカツ丼です。季節限定でしょうか、筍と菜の花490円というメニューが登場していました。また、通常の野菜かき揚げ500円とは別に、季節のかき揚げそばというメニューもあります。そしてなぜか、490円と通常のかき揚げよりも安い設定になっています。これは一度試してみたいですね(付+1点)。

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「いろり庵きらく」  実食日:2011/1



  JR在来線改札内コンコース(京葉八重洲改札入って左)。これまで駅そば空白地帯だった京葉線ゾーンに、昨年8月にオープンしたNRE店。間口は広いが奥行きがなく、客席は手狭な印象。立ち食いカウンター・椅子付きカウンター・テーブル席と揃っているが、合計キャパは12〜3人程度。それに対して利用者はかなり多く、実食は中途半端な時間帯だったにもかかわらず大盛況だった。常時、店の外に5〜6人並んでいる状態。もう少しフロアが広いと落ち着けるのだが……。ここまで客が入ることを想定していなかったのだろうか。
  麺は、生。タイミングによるかもしれないが、茹でたてに当たった。ほどよく歯ごたえがあり、美味しい。つゆはNREスタンダードだろうか。たぬきは既製品。改善を望む点はまだまだあるけれど、NRE系駅そばの中では上位にランクすべき店だろう。たぬき350円。変わりメニューに、かき揚げ(390円)とは別に海鮮かき揚げがあったが、480円はちょっと高い。420円くらいで提供されれば、魅力に感じるが……。細かい点に言及を加えると、盆の上に緑色の小さな紙を1枚敷き、その上に丼を置く(コースターのイメージ)という、滑り止めの工夫が施されていた。これは是非、他の店舗や業者も参考にしてほしい部分だ。箸はエコ箸。


※暖簾が変わっていました(写真は左から2枚目)。値上げして、たぬき370円、かき揚げ420円になっています。海鮮かき揚げは終了していました(値−1点。2015/1、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です(2019/1、確認)。

※改装していました(写真は右端が最新)。消費10%増税に伴い値上げをしていて、現在はたぬき400円、かき揚げ440円になっています(2021/3、確認)

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「一ぷく」  実食日:2011/6

  丸の内北口を出て、ガードに沿って北へ1分、ガード下。武蔵野線や埼京線沿線に多い「一ぷく」がこの場所にあることに若干違和感を覚えないでもないが、紛れもなく同チェーンの店舗。とはいえ、店の性格は一般的な「一ぷく」とは一線を画す部分がある。客席は、椅子付きカウンター×12と、テーブル席が計24。なかなか規模の大きな店だ。オープンキッチンの店ではあるけれど、基本的に配膳付き。配膳口に食券を出して待っていると、「席でお待ちを」と言われた。「なんでそんなところに立っているの?」というニュアンスで。
  麺は、やや粘着質の生麺。このチェーンでは橋本駅の店舗も生麺使用だったが、橋本での実食から8年ほど経っていることもあり、同じ麺かどうかは判別不能。つゆはまろやかで、なかなか美味。たぬきは非常に細かいのだが、不思議とつゆに溶けにくい。フワフワにはなるが、微妙に芯が残る感じ。珊瑚のような複雑な形状をしていて、他店ではあまり見かけないタイプだ。酒類やつまみも多く、夜には一杯飲み屋として利用する人も多そう。値段が高めなのは、立地と店の性格上、仕方のないことか。たぬき400円(ワカメ・カマボコ入り)。


※改装していました(写真は左:旧、右:現)。看板の記載も「めん処一ぷく」から「そば居酒屋」に変わっていますが、別途「一ぷく」の記載もあるので店名はそのままとします。値上げして、たぬき410円になっています。全体的に高い設定の中で、カレーライス400円が光って見えます(2015/1、確認)。

※閉店していました。跡地は、天丼の「てんや」です(2018/4、確認)。

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「富士そば」  実食日:2013/4

  「富士そば」と「小諸そば」、全面戦争に突入か……と思わせるような店舗が、東京駅八重洲口にオープンした。店舗名は「八重洲口店」。今月オープンしたばかりの新店だ。東京駅から、外堀通りを挟んだ向かい。八重洲地下街の16番出口を出て右すぐ。6つ上に記載している「小諸そば」の、ほぼ隣。角地の良く目立つところにこの店が入ったので、「小諸そば」の存在感がまったくなくなってしまった。間口は広いのだが、フロアはそれほど広くない。「富士そば」お得意の半円形椅子付きカウンターを中心に、全部で22席。座席をぎゅうぎゅうに詰め込んだ印象の店舗が多い「富士そば」にしては、比較的ゆったりした席配置だろうか。半券もぎりタイプの食券制で、実際にもぎって、番号で呼び出し&受け渡しがされている。
  麺は、茹でたてだった。食感だけでなく風味もよく、なかなか美味しかった。「富士そば」では久々に見る、長辺×短辺が2:1くらいの平麺で、ちょっと驚いた。このタイプの麺は、「石臼挽き」を謳うようになってからまったく見なくなっていたので、「富士そば」では絶滅したものと思っていた。意外なところで再開したものだ。この麺は茹で置く(あるいは、茹ですぎる)と著しく食感が落ちるので、今後も茹でたて提供でお願いしたい。つゆは、かなり濃い。というか、塩辛い。「富士そば」でここまで辛いつゆには初めて当たったかもしれない。もう少し薄くていいと思う。
  さて、問題は値段だ。近年オープンする「富士そば」は、たぬき360円、天380円というパターンが多いのだが、この店は隣の「小諸そば」を意識しているのか、かなり安いというか、「小諸そば」に近い価格に設定されている。かけ230円、天350円だ。そしてなぜか、たぬきがない(少なくとも券売機には入っていない。冷やしたぬきはある。これ不思議)。たぬきを用意しない「富士そば」には、初めて出会った。麺大盛30円、特盛60円という設定も、「小諸そば」とまったく同じ。これはもう完全に「小諸そば」を叩きに来ているように感じる。個人的には、戦う相手が違うような気がする。既存のシェアを食い合うよりも、市場を拡大するような店舗運営を期待したいところだ。そば湯ポットあり。24時間営業。


※値段が上がっていて、現在はかけ250円、天370円です。また、たぬき、ありました。310円です。たぬきと天の価格差が60円もあるというのは、「富士そば」としては珍しい設定です(2014/4、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です。かけ280円、天400円。2016年明けのタイミングで「富士そば」は一斉値上げし、原則として「かけ300-たぬき390円」の設定で統一されましたが、この店舗は非統一です。非統一店舗は、中野店・神田店に次いで3軒目の発見。中野や神田よりも、さらに一段と安い設定です。麺大盛りは50円(特盛100円)です。すぐ近くにある「小諸」を意識しているのかと思っていましたが、この設定では「小諸」には太刀打ちできなさそうです。それに、同じような境遇にある店舗は他にもたくさんあるので、やや「?」です。あるいは、3軒とも近くに他の「富士そば」店舗がない(=比較されにくい)ことから、マーケティング実験的なことをやりやすいのかもしれません。ただし、朝そば320円やかつ丼490円などは統一価格になっています。いずれ、ひととおり他の店舗を確認したのち、必要があれば再食することにしましょう(値−1点。2016/2、確認)。

※2017/5、再食。通常店舗よりも40円安く設定されている温玉そば320円を食べてみました。麺は茹で置き、扁平形で柔らかめ。富士そばの中ではあまりクオリティが高いとは言えない出来栄えでしたが、40円安いことを考えればまずまずでしょうか。厨房内をちらっと覗いたら、天かすが入ったステンレス容器が見えました。この店舗も、北千住東口店と同様にたぬきに天かすを使っているようです。北千住東口店も八重洲口店も、ダイタンフードの店舗。運営会社ごとのオペレーション判断なのかもしれません。

※掲載写真ではよく分からないと思いますが、暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左:旧、右:現)。値上げしていました。現在、たぬき390円、かけ300円、天410円、温玉360円、麺大盛100円(特盛200円)です。要するに、他店舗と統一の価格になりました。すぐ近くの「小諸そば」が値上げしたことで、統一しやすくなったでしょうか。さらに言うと、春菊天は450円と他店舗よりも高い設定になっています(他店舗では420円が標準)。変わりメニューとして、紅生姜ちくわ天450円が登場しています。これ、かなり多くの店舗で導入されている様子。好評なのでしょう(値−1点。2018/10、確認)。

※閉店していました。超一等地だっただけに、惜しいですね。跡地は、ビルごと解体されるようです(2020/5、確認)。

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「丼拓」  実食日:2014/4

  八重洲北口を出て外堀通りを渡り、北(左)へ。上記「富士そば」をやり過ごしてさらに1分。間口が狭くてあまり目立たない店だが、朝から結構多くの客が入っていた。客席は、椅子付きカウンター6席と、立ち食いカウンターが5人分くらい。比較的ゆったりした配置になっているので、混雑時には椅子と椅子の間に立って食べる人もいそうな造りだ。
  この店は「博多うどん」を標榜しているだけあって、つゆは関西風だった。九州で食べるものに比べると酸味がやや強く、個人的には「九州よりも関西かな」と感じた。また、うどんは「硬麺」と「柔麺」があるので(柔麺は50円増し)、いろいろなニーズに対応している。そばは、生麺。個性的な弾力があり、食感が楽しい。たぬきというメニューはなく、天かすはフリー食材として受渡口に置いてある。ネギもフリー。かけ300円、天(かき揚げ)390円など。丸天(400円)があるあたりは、九州らしさを感じる。かき揚げは店揚げだが、揚げ置き時間がちょっと長いのか、芯が冷えていたのが残念。厚さが4センチくらいあり、具材感も豊富で、揚げたてだったら美味いだろうなと見えたのだが。そば湯ポットあり。また、モーニングコーヒーの無料サービスもあった(ひとり1杯のみ。朝7時からなくなるまで。8:30頃の実食時にはまだ残っていた)。


※値上げしていました。現在、かけ320円、かき揚げ410円、丸天420円です(値−1点。2016/2、確認)。

※消費10%増税に伴う値上げはなかったもようです。現在も、かけ320円、かき揚げ410円です(2021/3、確認)。

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「正源そば」  実食日:2015/1

  八重洲地下街の5番出口を出て後方、すぐの交差点を渡らずに左折、2本目の路地(八重洲ブックセンターの南側)を左折して30秒、右側。八重洲地下街を東京駅の一部と見なしているため当駅最寄りとしているが、ホームや改札からの距離で考えれば京橋駅の方が圧倒的に近い。このような徒歩圏重複エリアをどのように扱うかは、当サイトの今後の課題でもある。客席は、椅子付きカウンター13席と、ドラム缶の上に板を置いた立ち食いテーブルが4卓。このうち2卓は店の外に出されている。夜は立ち飲み屋に変身する店で、ドラム缶テーブルは完全に立ち飲みの雰囲気。カクテルの種類が多く、ジョッキワイン400円などお得な設定もあるので、夜にも利用してみたい店だ。
  麺は、生麺の茹で置きだろうか(調理時間は30秒ほどだったが、茹・冷凍という感じではない)。NRE系生麺に似た食感で、若干粘着する。香りはあまりなのだが、啜り込んだ時に若干饐えたような臭気が漂う。こういう麺、なのだろうか。つゆは、くどくない程度に甘さがある。味覚的には悪くないが、少々ぬるいのが残念。70度を切っているかもしれない。かけ250円、野菜かき揚げ340円。これとは別に海老かき揚げ390円や限定かき揚げ410円もある。野菜かき揚げはタマネギが主体だが、ゴボウの繊維質の香ごたえとほろ苦さがよいアクセントになっている。たぬきというメニューはなく、天かすは受渡口に置いてありフリー。ただし、「(添付のレンゲで)3杯を超えると苦笑いします。」とユーモアあふれる注意書きがある。変わりメニューに、二郎風そば480円。ラーメンの「二郎」を連想させる名だが、私はラーメンに詳しくないのでよく分からない。ほかに、水餃子そば440円、欲張りそば490円もある。仕事中でなければ「ちょビール」150円の設定も面白い。朝(7時〜10:30)限定のお得なセットメニュー(350円)あり。また、朝に来店して、昼のぶんの食券を一緒に購入すると50円キャッシュバックというサービスもある。特徴が多く、繰り返し訪れたくなる店なので、つゆの温度だけ、しっかり管理をお願いしたい。


※2021/3、再食。その前に、消費10%増税を経て、やや大きく値上げしていました。現在、かけ290円、野菜かき揚げ380円、海老かき揚げ430円、限定かき揚げ430円、朝セット390円です。二郎風、水餃子、ちょビールは、終了。メニュー名と値段が語呂合わせになっている「欲張り」は、490円で据え置きです。新たに入った変わりメニューには、麻婆(そば)520円、夢のカレー(そば)660円、働く男丼セット720円などがあります。麻婆は、一度試してみたいです。また、外観的には、青色の日除けが新たに設置されていました(写真は左:旧、右:現)。間口脇に人形のようなものが置いてあるのですが、これは以前からあったものなのかどうか記憶にありません。
  今回は、「当店人気No.1」のポップが出ていた海老かき揚げをいただきました。タマネギ主体の野菜かき揚げに、芝エビくらいのサイズのむきエビを2尾乗せています。わりとサイズの大きなエビなので、プリプリ食感が楽しめました。430円なら、かなり良心的。人気ナンバーワンになるのも頷ける内容でした。
  平日14:00頃の訪問で、先客3・後客0。昼の営業は14時までのようで、私のそばを作り終えると店員さんが外に出て券売機を止めていました。後客が0だったのは、このためです。コロナ対策のパーティッション等はなく、コロナ前と特段変わらないスタイルで営業を続けています。


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「いろり庵きらく」  実食日:2016/10

  JRの丸の内地下北口を出て直進、かつての動輪広場を突っ切って、八重洲方面への連絡通路を右折せずに直進して20秒、右側。今年7月に第1期オープンを迎えた「グランスタ丸の内」の北側の端っこにある。店舗名は「グランスタ丸の内店」で、こちらも今年7月オープン。これまで東京駅周辺の駅そばは八重洲方面にばかり集中していたので、丸の内側に1軒オープンしてくれた意義は大きい。地上の「一ぷく」くらいしかなかったのでね。できれば「一ぷく」がある北口側ではなく中央口付近に欲しかったところだが、それは贅沢というものか。また、グランスタの端っこということで、あまり場所はよくなさそうに見える。隣の寿司屋は東西自由通路に面しているので人目につきやすいが、そこからもう一度北に折れないと行けない場所なので。存在を知っていれば足を伸ばすだろうけれど、存在を知らない人が流しで入る可能性は低そうだ。個人的には、移転した喫煙所の近くにオープンしてくれたことがありがたい。テイクアウトのおにぎり店「穂まれや」を併設している。JEFBのおにぎり店ブランド「ほんのり屋」とコラボした武蔵境とは違って、NREブランド同士でのコラボ。こういった施策の違いも、いろいろ模索している様子が垣間見えて興味深い。店内はわりと広く、テーブル席が4人×4、椅子付きカウンターが8席、立ち食いカウンターも6人分くらいある。私が訪れた時にはグループ客が多く、テーブル席が人気だった。
  麺は、茹で置き。茹で置き時間が長かったとみえ若干歯ごたえが損なわれていたのだが、粘着はしなかった。ん? NREの生麺、変わったかな? 以前だったら、これだけ歯ごたえが弱くなった麺はかなり粘着していたように思うのだが。つゆは、平均的な「いろり庵きらく」のもので、特段の変哲なし。相変わらず、方向性がはっきりしない、少しモヤッとした味。たぬきは、つゆに浸かるとすぐにヘナヘナになり、サクサク食感はなかった。つゆに若干オレンジ色の油が浮いたけれど、まぁ許容範囲内か。たぬき370円。店舗限定っぽいものは、特になし。お得な朝限定メニュー3種が健在。そば湯ポット冷水機脇にあり。箸はエコ箸。
  細かいワンポイントとしては、カウンター下の荷物棚がポケット状になっていた。荷物がずり落ちにくく安定するのだが、忘れ物のリスクが高まりそうな気がする。万が一カバンから何かがこぼれ落ちたら、ほぼ100%忘れるだろう。居合わせたサラリーマン客はこの荷物棚を使わず、隣の席にカバンを置いて食べていた。ちょっと気持ちが分かるような気がする。諸刃の剣、だね。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です(2019/1、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき400円です(2019/10、確認)。

※2022/1、再食。かつ丼560円をいただきました。仕様は、他店舗と変わりません。仕上げに散らすのは刻み海苔で、そばつゆベースのスープが付きます。コロナ対応なのか、券売機が自動オーダータイプに変わっていて、スープ用の薬味ネギも別盛り提供になっていました。ワンコインを少し超える価格帯ではありますが、駅そばのかつ丼としてはなかなかハイレベルです。刻み海苔がミツバに変われば、週1くらい食べたくなるかもしれません。
  平日18:00頃の訪問で、先客6・後客5。各席に個別パーティッションあり。七味やエコ箸等は、受渡口脇に集約されています。


※値上げしていました。現在、たぬき460円、カツ丼650円です(2023/7、確認)。

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「天丼てんや」  実食日:2019/4

  駅出口としての最寄りは八重洲南口になるだろうか。駅と直結している八重洲地下街の南の端っこにある。地下街内の「外堀地下1番通り」をずっと南に進み、突き当り少し手前の左側。店舗名は「八重洲店」。間仕切りのない店舗で、客席はテーブルと椅子付きカウンター。数えきれないくらい多い(計40席くらいありそう)。店頭掲示メニューにそば単品の記載がなかったので、店員さんに存在確認したうえで入店。そば単品がなければ、当サイトには掲載できない店舗になるので。
  麺単の存在を確認しておきながら、実食したのは野菜天丼550円+かけそば一人前350円。「てんや」に入ると、どうしても天丼を食べたくなってしまうね。そばの麺は、例にって冷凍と思われる乱切りタイプ。二八を謳っているが、そこまでは香らない。4割そばの「富士そば」の方が、香りは豊かだと思う。つゆは、カツオ出汁が前面にありながら、やや平たさも感じるもの。他店舗に比べてだいぶ塩気が勝っていたように感じた。新横浜店ほどではなかったけど。天丼と一緒に注文すると味噌汁も付いてくるから、つゆを全部飲もうとすると終盤にやや飽きがくる。というか、味噌汁は要らないので、そのぶん50円でもいいから値引いてほしい。カマボコ&柚子皮入り。柚子皮は、ワタの部分がくっついていて、香ると同時に苦味も感じる。野菜天丼は、マイタケ・オクラ・レンコン・ナス・カボチャ・サツマイモで構成。個人的には、ナスが小さいのがやや残念に感じた。カボチャとサツマイモは食感・味の方向性が似ているので、片方だけでいいかなと思う。そのぶん、ナスを大きくしてほしい。飲み水は烏龍茶(冷)。箸はエコ箸。
  日曜13:30頃の訪問で、先客10人くらい・後客8。地下街の中ではかなり辺鄙なところにあるのに、よく入っている。店員も客も、半分くらいは外国人。すごく多国籍な雰囲気だった。飲食店に限らず、今後こういう店が増えていくんだろうなぁ。


※消費10%増税に伴う値上げはありませんでした。そば一人前は、現在も350円。この店舗では税抜き価格をメイン表示にし、カッコ書きで税込み価格を記載しているのですが、税別価格の方をわざわざ書き替えています。天丼は、消費増税とは無関係ですが、むしろ(540→)500円に値下げしています(2021/3、確認)。

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「なか卯」  実食日:2020/5

  地下鉄のB5出口を出てすぐ、JRガード下。上記「一ぷく」があった場所の並び。店舗名は「東京駅北口店」。完全な駅ナカではないが、駅とひと続きになった鉄道用地内であり、準駅ナカと認められる。副業系のチェーン店でそばの扱いはサブ的だけれど、優先的に食べよう。間口がとても広い店舗で、出入口が全部で3か所ある。写真に1か所しか写っていないということは、だいぶフレームアウトしているということ。1枚の写真に全景をおさめるなら、パノラマ撮影にしないといけない。奥行きはあまりなく、フロアが横に細長い店舗。そのため、客席配置の全体像は把握しきれなかった。私が入ったエリアは、椅子付きカウンターのみ。厨房と対峙する席と、壁際の席、さらにフロア中央にも対面型の横並び席があった。
  麺は、白っぽくて大きめの星が散見されるもの。冷凍だろうか。ポソッとする食感で、流行りのスタイルではないが、素朴でまずまず私の好みに合っている。つゆは、イリコ系の出汁が主体で、どちらかというとうどん向きのもの。これも、まずまず好き。麺もつゆも好みには合っているのだが、麺(そば)とつゆの相性を考慮すると、味は3点まで。たぬきは、「はいから」の名で、400円。おや、かつて別店舗で食べたときには「はいからそば」は朝限定メニューとしての扱いだったのだが、ここではレギュラーになっていた。食券を買う時点では気づかずに、海老かきあげ500円(カマボコ入り)を注文してしまったよ。まぁ、掲示写真を見た限りたぬきは既製揚げ玉みたいだから、無理してまで食べるようなものではないかもしれないが。かき揚げは、冷凍ものの注文後揚げ。具材は、タマネギ、インゲン、ニンジン、殻つきのエビ。エビは川エビくらいのサイズで、頭と脚を落としてある。食べやすくていいんだけど、頭と脚はどうなってしまったのだろうかと思うと、ちょっと切なくも感じる。嵩があってつゆに浸かっても上半分はサクサク感が残り、香ばしくて美味しい……と思いきや、残念ながら中心部は半生気味だった。嵩のあるかき揚げは、揚げるのが難しい。中まで火が通りにくい冷凍ものなら、なおのこと。ましてや扱う頻度が低く、バイトの従業員がなかなか熟練しないであろう副業系なら、この手のリスクは常に覚悟しておくべきだと思う。ネギは青。飲み水は薄く作った緑茶(冷)。箸はエコ箸。
  日曜16:30頃の訪問で、見えた範囲では先客0・後客4。後客は、4人のグループ。スーツリーマンかと思っていたのだが、うちひとりが制帽を被っていた。なるほど、メトロなのかJRなのか、鉄道系の人たちでしたか。「なか卯」でこういうシーンを目撃するのは、ちょっとレアなことかもしれない。


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「そばいち」  実食日:2023/8

  JR改札内、グランスタ地下の飲み屋街の入口付近。2023年6月オープンの新店。飲み屋街の近くということで人通りは結構多いのだが、行き交う人々の目当ては飲み屋の方でこちらには目もくれないのか、そんなに賑わっている印象ではなかった。朝昼の方が賑わうのか、夜なら飲んだ後の〆としてもう少し後の時間帯の方が賑わうのか。フロアは比較的広いのだが、ひとり客が多いと見込んでいるのかテーブル席は配置されていない。椅子付きカウンター10席前後と、立ち食い席15人分くらい。「いろり庵きらく」と同じく、自動オーダー式の券売機が導入されている。しかし、ネギは別盛りではなく直接盛られた状態での登場。提供前にネギを乗せるかどうか聞いてくるシステムになっている。近年オープンする旧NRE駅そばが自動オーダー券売機を導入するのはコロナ対策だと思っていたので、ネギを巡って口頭でやりとりするのはいささか意外だった。
  麺は、「いろり庵きらく」と同じ。見込み茹でと思われる生麺で、食感・香りともまずまず。つゆも「いろり庵きらく」と同じだと思われる。香りよりも旨味が勝ったタイプだ。たぬきは揚げ置き天かすで、粒が細かくゾル化傾向。量がさほど多くないので、悪い意味での影響力は限定的。たぬき510円。「いろり庵きらく」との違いは、丸に一文字の紋が入ったカマボコが乗るかどうかと、丼くらい。これだけの違いで値段が30円高いのは、個人的には少々腑に落ちないところ。ただし、メニューは異なる。「そばいち」を象徴する狭山のさといもコロッケ600円や国産海苔620円は健在。一般的なメニューを選ぶと首をかしげたくなるので、「そばいち」では「そばいち」にしかないメニューを選んだ方が高い満足度を得られるように思う。箸はエコ箸。
  平日18:00頃の訪問で、先客6・後客3。時間帯と店舗規模から考えると、少々物足りない入りであるように感じた。逆に言うと、単純に列車を乗り換える人々は通らない場所だから、穴場として機能するかもしれない。一度、他店が混雑する時間帯に行ってみたいものだ。コロナ対策のパーティッションなし。


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★有楽町駅(JR山手線・京浜東北線、東京メトロ有楽町線)

「新角」  実食日:2001/12

  純粋な駅そばなのだが、なぜかラーメン(350円)の方が人気がある店である。JR京橋口改札から北へ1分、ソフマップ前の道のJRガード下にある。間口は狭いが店内は縦長に広く、20人くらいは収容できる。ここのそばはかなりつゆの味が濃く、塩辛い。決して不味いというわけではないのだが、水なしでのつゆ完飲はかなり危険だ。なお、地下鉄の場合はA6出口が一番近い。たぬき300円。


※値上げ(たぬき300→340円。値−1点)していました(2009/4、確認)。

※2012/5、再食。相変わらず塩辛いです。

※2014/4、再食。味覚的には変わっていないと思います。相変わらず、つゆは辛いです。従来、ボリュームに2点をつけていましたが、今回再食して並量あると感じたので、1点加点します。値段が上がっていて、現在はたぬき360円です(値−1点)。ラーメンも410円になっています。

※2015/2、再食。メンチそばを実食しました。メンチは正円形で、特大サイズです。コロッケは楕円形、メンチは正円形。これが一般的ですね。この店のメンチはコショウを控えめにしてあるので、つゆとのマッチングがよく、美味しくいただけました。美味しいメンチそばの決め手は、@出汁が香りすぎず甘辛いつゆ、Aコショウ控えめの下味。これに尽きるように思います。メニューに変更・値上げ等はありません。ランチタイム(11時〜13:30)には、お得なそば・うどん定食が登場します。「たぬきそば(うどん)+コロッケライス+お新香」で、510円。メンチライスとのセットだと530円。ラーメンとコロッケライスのセットだと570円(メンチライス590円)です(付+1点)。

※耐震工事のため、一時的に閉店して、仮囲いの状態になっていました。工事終了後に再開する予定とのことなので閉店扱いにはしませんが、現在は食べられませんのでご注意ください(2018/1、確認)。

※跡地が再整備され、うどんの「丸亀製麺」やラーメンの「神座」など数店舗が入居するモールが整備されることが分かってきました。しかし、今回実調してみた印象として、この店が入る余地はありません。この段で、閉店とみなすことにします。初食が古い(HP上では2001年だが、実際には学生時代から食べている)うえ実食回数も多かった店なので、たいへん残念です(2020/3、確認)。

※跡地の飲食店モールがオープンしましたが、やはりこの店は入りませんでした。残念です(2020/5、確認)。

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「後楽そば」  実食日:2003/7

  JR中央口を出て左、駅舎の外に出ると目の前にある店。実を言うと、中学時代から映画を見に来るたびに足繁く通っていた駅そばでもある。しかしこの店、麺・つゆ・具(天)の全てが水準に満たない。麺は妙にふわふわしていて香りがなく、つゆは淡白、天はニチャッとしている。これでは、ネギ入れ放題のサービスも影をひそめてしまう。店員の威勢がよく、いい雰囲気を出しているだけに残念だ。たぬきなし、天350円。


※閉店していました(2004/12確認)。

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「後楽そば」  実食日:2005/5

  JR日比谷口を出て右すぐ。一つ上に掲載している「後楽そば」が駅前再開発のために一度消滅し、場所を移してリニューアルオープンした。店員の威勢の良さは相変わらずで、いきなり「っらっしゃい!」と声があがるとびっくりしてしまうほどである。
  場所を移して、味の方も一新されていた。麺はふわふわ系からネットリ系に、具(前の店にはたぬきがなかったので、天と比較)はニチャニチャ系からカラリ系になった。味はずいぶん向上したと思う。ネギの入れ放題も継続している。ただ、実質値上げをした様子。今はたぬき340円、天370円。なお、看板にも書いてあるように、この店ではそばよりも焼きそば(340円)の方が人気がある。ラーメンに人気が集まっている上記「新角」といい、有楽町には異色な駅そばが多い。


※2013/8、再食。この店名物の焼きそばを試しました。値段が上がっていて、現在は並盛360円です。麺は柔らかめで短め。味付けは薄めです。並盛でも結構量があって、満足できました。次回は大盛(480円)にチャレンジしたいと思います。そばメニューも値上げしていて、現在はたぬき350円、かき揚げ390円になっています。

※外周りが改装され、明るい雰囲気になっていました(写真は左:旧、右:現)。以前からですが、幟は「やきそば」です。値上げしています。現在、たぬき360円、天400円、焼きそば(並)380円です。焼きそば(大盛り)だけは480円で据え置かれています(値−1点。2015/1、確認)。

※2016/5、再食。5/27で閉店すると聞きつけ、閉店前夜の20:00に訪問してみました。超満員で、常時外に5〜6人の行列ができている状態でした。テイクアウト窓口も大盛況。テレビ局の取材まで来ていました。結構影響力があったんですね。中学生時代からこの店で食べている私は、最後はやはりたぬきそばで締めくくります。やわやわでコシのない茹で麺に、昆布のまろやかさが前面にあるつゆ。残念だったのは、名残惜しんで駆けつけた人の多くが名物の焼きそばを食べていて、店内にソース臭が充満していたこと。そばにこの臭いは合わないです。もうちょっと早い段階で最後の一杯を食べに来ておくべきだったかなと後悔しました。この味とも、これでひとまずお別れということになります。別の出店地を探しているとの話もありますので、一刻も早く復活してくれることを祈っています。ひとまず、おつかれさまでした。

※予告どおり、閉店していました。現在は、看板がビニールで覆われている状態です(2016/6、確認)。

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「天久利」  実食日:2009/12

  JR中央口を出て左へ30秒、ガード下。半地下になったような造りの店で、椅子付きカウンター一本のみ。この立地にしては集客力が悪く、少々勿体ない感じがする。混雑時には店先に増設テーブルを出すなどの工夫をしないと、十分な客数を確保できないのではないだろうか。立ちそばは回転が早いとはいえ、この店に関しては回転が遅くなるような工夫が凝らされているので、なおのこと集客力アップの工夫が必要なように感じる。
  「回転が遅くなる工夫」とは、天を注文後に揚げるポリシーを指す。天をつゆに乗せる瞬間の「ジュワッ」という音は、いかにも食欲をそそる。当然ながら、天はサクサクホクホクで、美味い。タマネギなどのシャキシャキ感とエビのプリプリ感がそのまま生きている。つゆに溶けて崩れるのが早いので、あまり長時間つゆに浸さず、天を先に食べきってしまった方がいいだろう。ただし、揚げたてなので非常に熱い。やけどにはくれぐれも注意して。麺はややモッサリした感じ。つゆは比較的薄味だが、物足りなさはない。たぬきは380円だが、20円追加して天にした方が断然お得。


※閉店して、同じく駅そばの「はないち」に変わりました。私の知る限りでは、これにて「天久利」は滅亡ということになります。公式HPにはまだ2店舗(有楽町・新橋)が掲載されていますが、どちらも店が変わっています(2013/8、確認)。

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「はないち」  実食日:2013/12

  JR中央口を出て左へ30秒、ガード下。上記「天久利」の跡地。席配置など内外装の諸々も「天久利」時代と変わっておらず、店名が変わっただけという印象も受ける。大きく変わった点といえば、券売機か。タッチパネル式の券売機が導入されている。すべてのメニューが同一画面上に表示されないので、不便といえば不便。ただ、手順が単純なので、タッチパネル券売機の中で考えれば、津田沼「いろり庵きらく」よりも数段分かりやすいタイプだ。
  味覚的にも、「天久利」時代と変わっていないように思う。麺は生麺の茹で置きで、歯ごたえはあまりないのだが香りはほどよくある。つゆは薄め。余韻もあまりない。つゆだけで考えれば少々物足りないのだが、麺の香りを生かすつゆと言うこともできそう。たぬき380円(ワカメ入り)。価格構成も「天久利」時代と同じ。なお、この店の向かいに同名の居酒屋があり、こちらにはテーブル席がたくさんあることから、丼を持って居酒屋に入ろうとする人が後を絶えなかった。しかし、そば店と居酒屋はキッチリと分かれており、居酒屋に入ろうとすると「そっちは店が違うからダメですよ」と声がかかる。テーブル席で食べたい気持ちはわかるが、一度外に出ることになるわけで、常識的に考えればダメだとすぐに分かりそうなものだが。

※たぬき380円、値段据え置きで消費増税に伴う値上げはありません。麺類単品が全体的に高め設定なので、ミニかき揚げ丼セット580円あたりがいちばんCPがよさそうです。お金に糸目をつけないのであれば、海鮮天丼750円も魅力的に見えます(2015/1、確認)。

※2018/11、再食。変則的に値上げしていました。現在、たぬき450円です。わかめも450円、きつねは480円。この辺りはたいへん高い設定になっているのですが、かき揚げと春菊がそれぞれ400円とお値打ち価格になっています。たぬきと天が値段的に逆転するケースはたまに見かけますが、50円もの差になるのはたぶん初めてだと思います。この設定だと、ほとんどかき揚げと春菊しか売れなくなるのではないかと思うのですが。580円で据え置かれたミニかき揚げ丼セットも、他のメニューが大幅値上げしているだけにお得感が生じています。
  今回は、春菊そばを実食。麺は見込み茹での生麺で、断面が偏平形のもの。舌触りは少々ザラザラ、不自然なコシなし、小麦由来のモチモチ感もなし。なかなかそばらしい食感です。むらめんの番重が積まれていますが、あまりむらめんっぽくはない麺です。いろいろなタイプの麺を作っている業者さんですから、一概には言えないのですが、特注している可能性もありそうです。茹で麺なら分かりやすいんですけどね。つゆはカツオ系が中心ですが、尖った印象がなくまろやかです。春菊天は姿揚げの揚げ置き。衣も春菊自体もパリッとしていて、食感が印象的です。香りはそれほどでも。つゆに浸かるとすぐにグズグズになり、繊維質が強く感じられるようになる(歯間に挟まること請け合いです)ので、先に食べてしまうことを推奨。
  祝日16:30頃の訪問で、先客5・後客3。この店で空席がある(行列ができていない)ことはなかなか珍しいのですが、今回は空席があるのを確認したので入りました。女性のひとり客も結構多い店で、両サイドを若い女性に挟まれると少々気を遣います。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき・わかめ・きつね480円、かき揚げ・春菊430円、ミニかき揚げ丼セット600円です。きつねはもともと480円なので、この度の値上げはなかったことになります。相変わらず、かき揚げと春菊が突出して安い設定です(2020/3、確認)。


※2021/2、再食。割安感のある天玉480円をいただきました。天(かき揚げ)は揚げ置きですが、見込み揚げなのか冷たくはありませんでした。ほどよく油が切れて、揚げたてより美味しいかも。具材は、タマネギ・ニンジン・春菊。ニンジンがイチョウ切りになっているので、結構存在感強めです。あと、視認はできませんでしたが、ゲソを連想させるような香りがありました。玉子は、先乗せ。白身が、全体的に白濁した状態で提供されます。
  日曜16:00頃の訪問で、先客2・後客2。この店がこんなに空いているのは、珍しいです。日曜だからでしょう。狙い目かもしれません。各席にパーティッション等はなく、コロナ前とあまり変わらないスタンスで営業を続けています。


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★新橋駅(JR山手線・京浜東北線・東海道線・横須賀線、東京メトロ銀座線、都営地下鉄浅草線、ゆりかもめ)

「ポンヌッフ」  実食日:2003/6

  JRの銀座口を出て左へ10秒、交差点の角に渋めの駅そばがある。店名にはかなり愛嬌があるが、実際には女性には多少抵抗を感じさせるような構えだ。一応食券制を導入してはいるが、お世辞にも衛生環境良好とは言い難い。逆に言えば、マニアにはたまらない雰囲気がある。味としては、つゆは甘みが少なく、やや塩辛い。非常に大きな丼で出てくる点も特徴といえば特徴だが、丼が浅いのでそれほどボリュームがあるという印象はなかった。ボリューム派には、カレーセット450円がオススメっぽい。たぬきは320円。なお、冷水だけでなく麦茶もフリー。これは嬉しい。

※値上げしていました。現在は、たぬき340円です(値−1点)。写真を、昼間のものに貼り替えました(2010/8、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です。ただし、大盛り無料のサービスが導入されているので、実質値下げと言えるかもしれません。冷やしのみ対応している「冷やしスペシャルそば」520円があります。カレーセット500円やメンチ定食510円あたりも狙い目です(サ+1点、付+1点。2015/1、確認)。

※2016/5、久々に再食。たぬき350円で、値段は変わらず。麺は、少々ゴワゴワする茹で麺。つゆは、初食記事には「やや塩辛い」と書いていますが、「やや」なんてものではありませんでした。寸胴の蓋をあけっぱなしていて湯気がもうもうと立っていたので、煮詰まっていたのかもしれません。時間が時間(15時ごろ)だし。たぬきは、粒の小さな揚げ玉。巨大なざるに山盛り入っていて、トングで掴んで乗せていたのが印象的でした。相変わらず、妙に大きな丼を使っています。つゆがちょっと飲みづらく、揚げ玉も丼の縁にへばりついてしまって食べにくいです。個人的には、普通サイズの擂鉢型or深鉢形の丼にしてほしいです(味−1点)。

※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。値段等、変わっていません(2017/8、確認)。

※改修工事に入っていました。付近で断続的に駅改良工事が行われており、その一環だと思われますが、長屋状の建物のうち「ポンヌッフ」の部分だけが工事中。同じ長屋に入居しているATMコーナーや宝くじ売り場は営業中というのが、ちょっと引っかかります。工事終了後の営業再開が前提になっているとのことなので閉店扱いにはしませんが、この手の情報には裏切られることも多いので、若干のキナ臭さも感じています。とりあえず、今は食べることができませんのでご注意ください(2019/5、確認)。

※閉店(「かのや」化)していました。駅そばが残ったことは幸いですが、「かのや」は汐留口側にもあるので、「ポンヌッフ」として存続してほしかったです。残念(2019/11、確認)。

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「あずみ」  実食日:2003/6

  JR烏森口を出て左前方にある、赤い看板が目印の駅そば。都内JR駅で割とよく見かけるチェーン店だ。しかし、この店は同系他店とは若干異なる部分がある。まず、麺。比較的太い麺で、独特なぬめりがある。特別違和感があるわけではないのだが、啜ると一気に喉の奥まで入っていきそうな食感だ。具(たぬき)も面白い。やたらと青のりがたくさん入っており、つゆ全体に青のりの風味が広がる。これは賛否が分かれるところかもしれない。たぬき310円。なお、新橋駅にはこの他に銀座口改札付近(改札内)にも「あずみ」がある。


※2009/8、再食。味・値段等に変化なし。同系他店に比べ、丼が小さい、エコ箸を導入していないなど、ちょっと異色な感じがする店舗です。変わりメニューの揚げもちそば(430円)を試しましたが、なかなかボリューム感があって良いです。

※閉店していました。跡地は改良工事区域で、現在は擁壁で覆われています。新橋にあった3軒の「あずみ」の中では、この店舗が最後まで頑張っていましたが、閉店したことにより「あずみ」は新橋から完全撤退ということになりました。新橋の顔だったので、残念です(2013/1、確認)。

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「天久利」  実食日:2004/4

  JR銀座口を出て左へ。上記「ポンヌッフ」をやり過ごして、信号を渡ったところにある。地下鉄の5番出口の方が近く、出口を出るとすぐ正面に見える。
  この店はレベルが高い。特に私が気に入ったのは、つゆ。最初の一口は「味薄いかな」と思うのだが、食べ進めていくうちに妙に後を引いてくる。やっぱり、出汁なんだろうなぁ。麺もほどよい歯ごたえの生麺で、水準以上。カウンターに紙ナプキン(ご丁寧に、名入れ)が用意してあるなど、細かい気配りも利いている。弱点が少ない店だ。たぬき330円。


※値上げ(たぬき330→380円。値−1点)していました(2011/6、確認)

※閉店(「丸山製麺」化)していました(2012/8、確認)。

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「丹波屋」  実食日:2004/11

  ニュー新橋ビルの西側側面南寄りにある店。出口で言うと、烏森口が最寄り。駅を出てすぐ目の前にあるのがニュー新橋ビルなので、このビルの外周を時計回りに回っていけばすぐに見つかる。間口も狭けりゃ内部も狭い、小さな小さな店なのだが、写真を見ても分かるように、看板は割と目立つ。視野に入れば分かるはずだ。入口はビルの外側になるので、ビルの中に入ってしまうと迷うことになるだろう。この点だけ注意。
  この店は、つゆが美味だった。カツオ出汁がかなり強く出ていて、最後まで飲み干したくなる味だ。しかし、麺は△。ツルツルしていて味がなく、つゆに合っていない。惜しいなぁ。変わったサービスとして、鷹の爪を砕いたものと梅干しがフリーになっている。鷹の爪は、2〜3個つゆに馴染ませるのがポイント。タダだからといってスプーン一杯ドサッと入れるのは論外で、鷹の爪自体を口に入れるのも危険。我慢大会か罰ゲームになってしまうだろう。たぬき320円。


※暖簾が変わり、貼り紙類が増えて賑やかな印象になっています(写真は左:旧、右:現)。値段が少々上がり、現在はたぬき330円です。ミニカレーセット490円がお得に感じます。そば粉は国産(北海道幌加内産)使用です。こだわりが見えます(値−1点、付+1点。2014/11、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です。ミニカレーセットも500円に上がっています。でも、この店のカレーは本格インドカレーなので、セットが500円というのはお値打ちだと思います。ちなみに、カレーライス単品は450円です(2018/3、確認)。

※2018/10、再食。春菊天380円をいただきました。約14年ぶりの実食です。麺は、やや太めの茹で麺。つゆは、粉末っぽいカツオ出汁が優勢で、昆布に由来すると思われる生臭みが少し感じられました。昆布を少し煮すぎているかもしれません。春菊天は、みじん切りの正円形かき揚げタイプ。衣が薄く、青々としています。ただ、灰汁抜きの具合なのでしょうか、見た目ほど香りは強くないです。個人的には、もっとしっかり香る春菊天の方が好みです。
  平日15:30頃の訪問で、先客2・後客2。狭い(2畳くらい?)厨房内に店員が3人立っていて、ほとんど身動きできないような状態でした。客席も狭いですが、厨房内に比べればだいぶ余裕があり、なんだか申し訳ないような気持ちになってしまいました。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき350円、春菊天390円、ミニカレーセット510円です(2021/1、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき370円、春菊天410円、ミニカレーセット530円です(値−1点。2022/4、確認)。

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「あずみ」  実食日:2004/12

  JR銀座口を入って右前。改札から近い割には通路の天井が低く、大きな柱に遮られており、目立たない店。山手線改札内では貴重な「あじさい茶屋」以外の駅そばである。大事にしたい。
  烏森口外にある同名店は「青のりだらけ」だったのだが、こちらはそこまで徹底していない。やはりたぬきそばには青のりが浮いているのだが、つゆの味に影響するほどではない。個人的には、このくらいでちょうどいい。たぬき300円。烏森口の店舗とは値段も異なる。


※閉店していました。跡地は改良工事区域で、現在は擁壁で覆われています(2013/1、確認)。

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「あずみ」  実食日:2005/5

  JR日比谷口を出て左すぐ。日比谷口は改札がL字型になっているのだが、5連改札の方を出るのがポイント。2連改札の方を出た場合には、左、左となる。
  新橋には2タイプの「あずみ」が混在しているが、ここは銀座口改札内の「あずみ」と同じタイプ。たぬきそば300円で、たぬきは青のりだらけではないタイプ。青のり風味ではあるのだが。それにしても、なぜ新橋はこんなにも「あずみ」だらけなのだろうか。駅そば自体多いことは多いが、日比谷口改札を隔てて20mほどの場所にも「あずみ」がある。これなら、改札脇で1店にまとめて、内外両方から食べられるようにすればいいのに、と思うのだが、それは駅舎自体を改築しないと無理なのかな。

※閉店していました。跡地には何もありません(2013/1、確認)。

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「富士そば」  実食日:2005/9



  一番近い出口は地下鉄の8番出口で、出て、左後方。JRだと日比谷口が最寄りで、出て、正面のSL広場の右奥になる。いずれにしても、割と開けたところで目立つので、場所は特に説明する必要もないだろう。
  この店は、麺は生麺の茹で置き、細い平麺である。これだけ細い麺にしてしまうと、生麺特有の歯ごたえが奪われてしまうような気がする。これだったら、茹で麺の太麺の方が、私個人としては好きかもしれない。ワカメが入るたぬきは330円。嬉しいサービスとしては、そば湯ポットがカウンター席の随所に置いてある(もちろん無料)。


※改装していました(写真は左から2枚目)。値段がだいぶ上がり、現在はたぬき370円です。変わりメニューに、たっぷりきのこ450円。5〜10時限定で朝そば310円の設定がありますが、夕そばの設定はありません。なお、店舗名は「新橋駅前店」です。24時間営業しています(値−1点、付+1点。2014/11、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。朝そば320円のほかに、朝カレーセット360円という設定もあります。たっぷりきのこは終了し、代わりに(?)「春そば」というメニューが登場しています(500円)。店舗限定&季節限定ということでしょうか(2016/2、確認)。

※2017/8、再食。煮干しラーメン450円をいただきました。「富士そば」では、3回目の実食となるメニューです。味覚的には、他店舗と大差ありません。少々塩辛めで、クリーミーで旨味が強いです。煮干し(魚粉)は、これまでに食べた中ではもっとも少なかった(沈殿があまりなかった)かなという気がします。トッピングは、チャーシュー・ゆで卵・メンマ・ワカメ・ナルト。これも共通なのだろうと思いますが、チャーシューの感じがちょっと違っていたように思います。これまでに食べた2店舗(高田馬場駅前店・東武練馬店)では、脂身がほとんどないロース肉でちょっと固いものだったのですが、今回は脂身のある柔らかい肉質のものでした。たまたま脂身が入っただけということなのかもしれませんが、ちょっと(よい意味での)生臭さを感じる風味も含め、私の舌は別の肉だと訴えています。ついでに、この記事を書くにあたって3店舗の煮干しラーメンの写真を並べ比べてみたら、ナルトも店舗ごとに違うもののようだということに気づきました。こういった細部については、各店舗で独自に仕入れているのでしょうか。探究すればするほど面白いチェーンです。
  今回は、平日23時ごろの訪問で、先客4・後客7と活況でした。ほろ酔いリーマンが中心で、ひとり客よりも2人以上で来るグループ客が目立っていました。サラリーマンの街・新橋らしいですね。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は右端が最新)。ベースメニューの値段等は変わらず。紅生姜ちくわ天450円が登場しています(2018/10、確認)。

※2020/5、再食。その前に、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円です。煮干しラーメンは終了(ラーメン系は完全撤退)しています。今回は、ミニ海老カツ丼セット560円を、もりでいただきました。そばについては、特段変わった印象なし。海老カツ丼は、「富士そば」では初めて目にするメニューです。海老カツは、フワフワモチモチのすりみ揚げ(パン粉の衣をつけて揚げたもの。おそらく冷凍もの)の中にプリプリ食感のむきエビが入っています。これを、「富士そば」お得意の玉子とじにして、ご飯に乗せています。美味いし、食感も面白いです。「富士そば」のミニ丼にしてはボリューム感もあります。ミニかつ丼よりもこちらの方が推しです。良いメニューだと思うのですが、新たな仕入れが発生しているだけに、560円で出して大丈夫だろうかと心配にもなります。長く続いてくれるといいのですが。
  平日19:00頃の訪問で、先客1・後客1。周辺の飲食店は大半がコロナ休業している(緊急事態宣言下での訪問)状況なのに、この客数。街全体で、外食需要が極端に減少している模様。この店も、7〜20時の時短営業を余儀なくされています。弁当メニューを4種設定するなど対策を立てているようなので、宣言が解除されるまでなんとかしのいでほしいものです。


※再値上げしていました。現在、たぬき440円、ミニ海老カツ丼セット590円です。海老カツは、140円で単品トッピングも可能です(2022/4、確認)。

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「かめや」  実食日:2005/12

  最寄り出口は、烏森口か。出て、左前方向へ進む。「新橋西口通り」に入り30秒、左側。「我ら蕎麦民族」と書かれた、ユニークな幟(写真)が立っている店。
  このチェーンは全体的にレベルが高く、まず安心して入れる。ここも、麺に関しては文句ない出来だった。が、つゆは他店に比べて若干甘みが強いような気がした。つゆを飲み終えたとき、若干胸が焼けたくらいである。もう少し出汁重視の方が、私個人としては好み。ま、贅沢な注文なのだけれど。たぬき300円。


※値上げしていました。現在、たぬき310円です(2015/1、確認)。

※個性的な幟は撤去されてしまったようです。昼間の写真に貼り替えるつもりで撮影してきましたが、置き看板などが変わっているようなので、並べて貼ることにします(左:旧、右:現)。値段等、変わっていません(2017/2、確認)。

※2018/10、再食。値上げしていました。現在、たぬき340円です(値−1点)。今回は、「かめや」の代名詞でもある天玉そば440円をいただきました。かき揚げはゆるめの揚げ方で、つゆに浸かるとほぐれやすいものです。玉子は温玉。生卵ではなく温玉を乗せるのが「かめや」の特徴ですね。麺は生麺茹で置きで、少しぬめりのあるネットリ食感。つゆは、変わらず激辛(しょっぱいという意味です。念のため)。総じて今どき感は皆無で、クラシカル路線の中でクオリティを高めている印象です。塩分過摂取がやや気になるところではありますが、こういう店が少なくなってきているだけに、貴重な存在です。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき350円、天玉450円です(2021/3、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2006/7

  地下鉄1番出口を出て直進1分。JRの場合は、銀座口を出て直進3分、新橋交差点手前左側。人も車もたくさん通る場所なので、時間帯を問わず客が絶えなそうな場所にある。
  ここのそばを食べて一言。美味いです。これ、本当に「ゆで太郎」でしょうか。麺はちょっとざらついた感じのある生麺で、茹で置きが基本だが「茹でたて」注文もできる(3分待ち)。つゆも出汁がよく効いていて美味。舌・喉・鼻のすべてに香る。「ちょっと辛めかな」と思う人もいるかもしれないが、汗をかいた後で食べたので、むしろちょうどよく感じた。具(たぬき)も質感があってカリッとしており、○。ワカメとナルトが入ってたぬき290円という値段も魅力的。この日は「小諸そば」と連食しているのだが、初めて「小諸よりゆで太郎の方が美味い」と感じた。チェーン全体で変わったのか、それともこの店だけ特別なのか、よく分からない。そば湯ポットあり。


※閉店(「麺之庄つるまる饂飩」化)していました(2010/11、確認)。

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「富士そば」  実食日:2007/6

  最寄り出口は地下鉄の2番出口。出て後方30秒。JRの場合は、銀座口を出て外堀通りを東へ1分。角地でよく目立つのだが、中は狭い。それでも15の座席を有しているあたり、内装(座席配置)に工夫の跡が見られる。
  味覚的には、数ある「富士そば」チェーンの中でも指折り。角がしっかり立った角麺で歯ごたえがいい。茹で加減が絶妙。サービスで入るワカメもプリプリしていて鮮度良好。たぬき340円。そば湯ポット有り。

※値上げしていました。現在、たぬき370円です。ミニ鴨丼セット530円が店舗オリジナルでしょうか。お得感のある価格設定だと思います。なお、店舗名は「銀座店」ですが、銀座駅からはかなり遠く、所在地も港区新橋2丁目です。「新橋銀座口店」とかにした方が誤解を招くおそれがなくてよかったのではないか、という気がします(値−1点。2015/2、確認)。

※2015/5、再食。お馴染みの、深夜3時に再食シリーズです(厳密には4:00頃)。先客ゼロでしたが、後客は3(2組)で、まぁ店舗規模に比すればそこそこ利用者があるという感じです。ただし、かき揚げを含むメニューの半分近くが売切れでした。深夜帯は食材の補充ができないのは当然として、この店舗では深夜帯には「調理」もやらない方針なのかもしれません。まぁ、致し方ないでしょう。麺を注文後に茹でていただけでも、拍手に値します。実食は、期間限定の「赤富士そば」460円。トッピングは豚ばら肉(味付けなし)・温泉玉子・焼き海苔で、2種の辛味(チリパウダー・豆板醤のようなもの)を加えます。かなりラーメン寄りの味覚ですが、まぁ悪くないです。強いて言えば、辛さを売りにするメニューだと思うので、もっと極端に辛くてもいいかなと思います。深夜帯にもそば湯ポットがあり、ちょっと飲んでみましたが、悲しいくらいに香りませんでした。ほとんど白湯です。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。この店舗は店頭ディスプレイの感じが他店舗とは異なっていて、「ん? 異端店かな?」と思わせますが、メニューは意外と平均的なラインナップです(2016/2、確認)。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左:旧、右:現)。紅生姜入りちくわ天450円が登場しています。店舗によって、「紅生姜ちくわ天」や「紅生姜入りちくわ天」など表記が揺れていますが、同じものだと考えていいでしょう(2018/10、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円です。レアメニューとして、ミニパプリカ(鶏玉子とじ)丼セット500円が登場していました。セットメニューにしては価格が安いので、見た目の彩り重視なら魅力的かもしれません(2020/3、確認)。

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「うさぎや」  実食日:2009/11

  駅からちょっと遠い。JR烏森口を出て直進1分、ニュー新橋ビルの南西角の十字路を左折して3分、信号のある十字路の南東角。特に夜間は目立つ店なので、新橋4・5丁目界隈をウロウロしていれば、なんとなく見つかるだろう。1951年創業の、東京の立ちそばの草分け的存在だ。店内は狭く、L字型(というか、微妙にV字型)立ち食いカウンターのみ。折りたたみ椅子が2つ壁に立てかけてあったので、使いたい人はどうぞということだろう。
  この店のそばは、良くも悪くも強烈だった。麺は茹で麺だが、今までに経験したことがないくらいに硬質で、弾力がある。味はほとんどない。看板に「抜群にうまいつゆ」と謳っているつゆは、鼻に香らず、麺を食べて香らず、飲んでも香らない。しかし、口の中に含んでいる間だけ鰹一辺倒の出汁が猛烈に香る。香りを楽しみたい人は、ワインのように口の中で少し転がしてから飲むといいだろう。たぬきはサクサクしていて、各種天は結構美味いのではないかと思わせる内容。たぬき310円。全体的に、ものすごくインパクトのあるそばではあるが、洗練されていないというか、荒々しいというか、今風ではないというか。衛生点が低いこともあって評価はかなり低くなっているが、一方で熱烈なファンを抱えていそうな気配も感じる。すぐ近くに強い強い「小諸」があって、競争力は大丈夫なのかと心配になるが、客層がまるっきり違うのかもしれない。


※暖簾が変わり、また足元の置き看板も新調されていました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はたぬき350円になっています。麺大盛りは100円増し、二ッ盛は150円増し。「特盛」等ではなく「二ッ盛」と表記しているのが特徴的です。なお、初食記事に「信号のある十字路の南東角」と書いていますが、近年北寄りに新しい道路ができた関係で信号が撤去されています。現在は、信号のない十字路の南東角です(値−1点。2015/2、確認)。

※2021/4、再食。その前に、消費10%増税を経て、やや大きく値上げしていました。現在、たぬき400円です。麺大盛りと二ッ盛は、それぞれ100円・150円で据え置きです。
  今回は、かけ300円+春菊天130円で。味覚的には、相変わらずガチャガチャした印象の一杯。麺とつゆが、あまり馴染んでいない感じです。オペレーションを見たところ、麺の湯通し工程には特段問題なさそうなので、こういう麺なのでしょう。春菊天は、かき揚げタイプの揚げ置き。わりと衣が多いのですが、春菊の香りはしっかり感じられました。ちょっと固めの揚げだけど、つゆに浸せば箸で簡単にほぐせます。
  平日14:00頃の訪問で、先客0・後客0。足元にカバンを置けるようなところがなく、きょろきょろしていたら、店主が「もうあまりお客さん来ないから、カウンター上に置いていいですよ」と声をかけてくれました。昼時をピークに、午後はずっと閑散時間帯のようです。個別パーティッションやビニールカーテンなど、新型コロナ対策は特になし。消毒液も置いてありませんでした。


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「麺之庄つるまる饂飩」  実食日:2010/11

  地下鉄1番出口を出て直進1分、3つ上に記載している「ゆで太郎」の跡地。関東ではあまり聞かない店名だが、大阪で近年店舗数を伸ばしてきている新興チェーン店。満を持して東京進出、ということなのだろうか。東京のチェーン店が潰れて大阪のチェーン店に変わるあたり、なにやらキナ臭い。うどんがメインの店ではあるが、全メニューそばにも対応している。精算システムは讃岐のセルフうどん型。最初にベースメニューを注文し、好きなトッピングを自分で乗せて、レジで精算。ただし、トッピングの種類はさほど多くない。
  味覚的には、関西テイストであることは間違いないのだが、ベタベタの昆布出汁という感じではない。鰹出汁の風味も見え隠れしている。麺は冷凍だろうか。食感はまずまずだが、あまり香らないタイプ。値段は安く、かけ200円。基本的なワントッピングものは、250〜280円のメニューが主体。東日本ではなかなかお目にかかれないきざみそば(250円)を食べられるのが嬉しい。重箱の隅をつついて改善を要望するとすれば、唐辛子がレジ前にしか置いていないということと、客席(立ち食いのみ)が低すぎて手持ち食いを強いられるということか。


※値上げしていました。現在、かけ220円です。まだまだだいぶ安い部類ですが、消費増税分以上の値上げ幅になっているのが少々引っかかります(値−1点。2015/2、確認)。

※再度値上げしていました。現在、かけ230円です。もともとが安すぎたということもあるかもしれませんが、値上げ幅と頻度がちょっと気になります(2015/7、確認)。

※かけ230円。消費10%増税に伴う見た目の値上げはありませんが、外税方式に変更されているので、実際に支払う金額は増税ぶんだけ上がっています(2020/3、確認)。

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「小諸そば」  実食日:2011/1

  店舗名は「柳通り店」。場所は、烏森口を出て直進、ニュー新橋ビルの南西角を左折して3分、2つ上に記載している「うさぎや」を超えて20秒、左側。烏森口から、5分ほどかかる。都営三田線御成門駅とのほぼ中間くらいの場所だ。古いタイプの看板が掲げられている店舗で、立ち食いのみ。スペースと客数の兼ね合いを考えると、椅子を置くのは難しそうだ。おそらく、このチェーン黎明期の店舗なのだろう。
  味覚的には、他店舗と変わらず美味しい。調理時間の早さから考えて麺は茹で置いていると思われるが、茹でたてのような歯ごたえが楽しめた。つゆ、天かすもハイレベルで、バランスも良い。毎度のことながら、頭が下がるチェーンである。たぬき290円(青味・カマボコ・柚子皮入り)。ネギと梅干しはフリーだが、そば湯は見当たらなかった。なお、この店舗には食券販売機がなく、現金代引制を採っている。食券制に比べて客をさばくのに時間がかかるシステムなので、ピーク時には注文待ちの列が長く伸びる。テイクアウト専用窓口があり、昼時にはこちらにも列ができる。衛生面も含めて、食券制の方が合理的だと思う。


※閉店していました。跡地は、「88*64(はっぱろくじゅうし)」というたこ焼きダイニング店です(2015/2、確認)。

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「箱根そば」  実食日:2011/6

  ニュー新橋ビルの1階。ビルの内外それぞれに出入口があるが、券売機がビル外側の出入口脇にしかないので、ビル内側からの出入りはあまり便利ではない。ビル外側の出口は10個上に記載している「丹波屋」の2軒隣になり、真っ向勝負の様相。客席配置は、立ち食いカウンター2列のみ。一部、補助席のような、折り畳み式の増設カウンターがあるのだが、形状的にどういうシチュエーションで活躍するのか、ちょっと分からない。昼時の混雑対策としては、効果が薄いような気がする。
  味覚的には「箱根」スタンダードで、大きな特徴はない。麺は生で食感は悪くない。つゆは濃く、甘い。「そば湯あります」の表記が出ていたが、そば湯ポットは見当たらなかった。申告制なのだろう。たぬき320円(ワカメ入り)。箸はエコ箸。

※値上げしていました。現在、たぬき330円です(値−1点。2014/11、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です(2015/11、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2016/5、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき370円です(値−1点。2018/10、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき380円です(2021/1、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき390円です(2022/4、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2011/9

  JR烏森口改札を出て右、烏森方面出口を出て、ガードに沿って左へ2分半、第一京浜を右折して2分。新橋5丁目バス停前。店舗名は「新橋5丁目店」。客席は、4人掛けテーブル×6と、立ち食いカウンター2列。
  実食時には茹で置き時間が長いと思われる麺に当たり、心地よいざらつきがあるものの歯ごたえはあまりよくなかった。私の次の客には「茹で時間3分ほどお待ちください」と声がかけられていたので、茹でたてが供されたのだろう。タイミングによって、出来映えにばらつきがありそうだ。高いパターンの「ゆで太郎」なので、たぬき330円。午前10時までに実食するのなら、10円上乗せして「朝定食」にした方が断然お得だ。カレーセット、めんたいご飯セット、納豆ご飯セットの3種から選択でき、揚げ玉フリーのサービスもある。タカノツメあり、そば湯ポットあり。「ゆで太郎」のつゆは、そば湯で少し割ると味がグッと引き締まる。「ゆで太郎」の味がいまいち舌に合わないという方、ぜひ一度お試しあれ。

※微妙な変化ではありますが、看板が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。この店舗の看板はいくつかのピースに分かれているので、1つのピースだけを取り替えたのかもしれません。値上げして、たぬき350円になっています。朝食セットは各360円です。全体的にセットメニューの方だいぶお得に感じる設定になっています。朝帯以外に訪れるのなら、ミニかき揚げ丼セット500円が一番の狙い目だと思います(2015/3、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円、朝定食380円、かきあげ丼セット550円です(値−1点。2020/2、確認)。

※再値上げしていました。現在、かけ(340→)360円、朝定食390円、かきあげ丼セット580円です。外掲示のみでの確認ですが、たぬきという既製メニューは消滅した模様です(2021/12、確認)。

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「そば作」  実食日:2011/12

  駅からちょっと遠い。JR烏森口を出て左斜め前(7つ上に記載している「かめや」方面)へ約5分。割と広い道路との交差点角にある。新橋近辺で展開するミニチェーンで、店舗名は「西口通店」。立ち食いカウンターと椅子付きカウンターがあり、フロアは比較的ゆったりしている。
  麺は生。時間帯にもよるかもしれないが、実食した朝イチだと注文後に茹でる。したがって、3〜4分程度の待ち時間が生じる。しかし、待つ甲斐のある麺だ。トータルの印象としては「小諸」の麺に近いのだが、歯ごたえは「小諸」よりも強く、風味(というか甘味か)は若干弱い。コシ重視派に喜ばれそうな麺。つゆは割と淡い。個人的には、もう少し主張が強い方が好みだし、この麺にも合うような気がする。たぬき400円(キヌサヤ入り)。ネギフリー、温かいお茶あり。メニューとしては、自家製店揚げの天ぷら系が各種あるほか、ミニ丼とのセットメニューも豊富。セットメニューはほぼ580円均一だが、毎日日替わりサービスとして何か一品が500円になる。そば単品がやや高めなだけに、セットメニューがお得に感じる。


※値上げしていました。現在、たぬき430円です。変わりメニューに、お好み野菜天430円があります。たぬきと同額なら、こちらを選択した方がよいでしょう。麺類大盛は、そば50円に対してうどん100円です(朝のサービスメニュー・日替わりメニューはそばも100円増し)。セットメニューは基本的に600円ですが、日替わりで一品が500円になるサービスが健在。この設定は消費増税前の価格のまま据え置かれているので、より一層お得感があります。
  なお、初食記事で「駅歩5分」と書いていますが、現在は7分くらいかかります。これは、駅と店の間に大きな道路が新しく開通し、従来の最短ルートで行くとこの道路を渡れないためです。第一京浜まで迂回する必要があります。ちょっとこの店にとっては不運な感じがします。当サイトの対象外となる距離になりましたが、店の場所が動いたわけではないので、不可抗力ということで特例を適用します(2015/1、確認)。


※閉店していました。跡地はビルが建て替わり、ホテルになっているようです(2017/2、確認)。

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「おくとね」  実食日:2012/6

  駅と地下道で直結している新橋駅前ビル1号館の地下1階。都営浅草線が一番近く、A3出口が直結している。JRの場合は、汐留口(地下)を出て右前方向。立ち食いカウンターのみで、昭和の臭いが色濃く残る外観&内装。
  この店の麺は美味かった。生麺の茹で置きと思われるが、非常に歯ごたえが強く、ザラザラした舌触りも心地いい。ラーメンではないが、「麺バリ硬」という表現がよく合う。つゆは、特にガツンとくる味覚ではない。どちらかというと淡い印象なのだが、麺との相性が良いのか、物足りなさは感じなかった。天ぷら系にもよく合うつゆだと思う。たぬき340円。かけ270円、麺大盛り50円増し等、ベーシックな部分は安い印象なのだが、天が440円と高値。

※2015/7、再食。たぬき340円、値段据え置きです。今回は、舞茸450円を試してみました。この店の舞茸天は、小さくちぎって平べったいかき揚げ状にしたものを2枚乗せます。「サクサク」というよりも「カリカリ」に近い硬質な食感で、ちょっと他ではお目にかかれない舞茸天です。舞茸の香りはあまり強くないので、風味よりも食感を楽しむ天ぷらですね。なお、麺は初食時の印象ほど歯ごたえが強いとは感じませんでした。前回がたまたまアンダー気味だったということかもしれません。

※2020/12、再食。その前に、消費10%増税に伴って値上げしていました。現在、たぬき350円、かけ280円、舞茸天460円です。麺大盛りは50円で据え置き。これは安いですね。今回は、夕方の訪問ということで売切れ表示のメニューが多く、残っている中からコロッケ390円を選択しました。コロッケは、肉厚のビーフコロッケです。手作り感のあるものではなかったですが、コショウの刺激がなく、そばによく合うものでした。食べている間に、店主が厨房から出てきて券売機の「コロッケそば」を売切れにしていました。最後の1個だったようです。
  平日17:30頃の訪問で、先客0・後客0。新型コロナの第3波が懸念されるタイミングでの訪問とあってか、新橋駅前ビル全体が閑散としていました。立ち飲み系の店も、客が入っているのは駅側の端の方の一部店舗だけ。奥の方はガラガラです。売切れメニューが多かったのは、よく売れたからではなく、用意数を減らしているからなのではないかと感じました。なお、ソーシャルディスタンス策は特段講じられておらず、個別パーティッションはありません。消毒液を置いている程度です。


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「丸山製麺」  実食日:2012/8

  銀座口を出て左、外堀通りを渡ってすぐのガード下。15つ上に記載している「天久利」の跡地。看板にも暖簾にも券売機のボタンにも「うどん」としか書かれておらず、うどん専門店かと思うところだが、よくよく見ると「そば出来ます」との貼り紙が出ている。実際、実食時に居合わせた人の半分以上がそばを注文していた。店としてはうどん中心なのだが、需要はそばも負けていない、といったところだろうか。客席は、椅子付きカウンター10+立ち食いカウンター5人分くらい。
  麺は、生。注文後に茹でていたが、タイミングによるかもしれない。うどんがメインの店にしては香りがよく、歯ごたえもまずまず。つゆは関西風を意識しているように思えるが、本場のものとはだいぶ風味が異なる。関東人向けに、少し改良しているのかもしれない。完全な関西風を再現しても面白いかな、と思う部分はあるが。ネギは青。かけ280円、かき揚げ380円など。天かすとおろし生姜が入れ放題になっている。また、次回有効のサービス券を配布している。内容は、鳥天または温玉サービス。嬉しいサービスではあるが、有効期限が少々短い(当月末まで有効)のが難点。頻繁に新橋へ行く人にとっては有用だろう。ほぼ24時間営業(平日は26〜28時のみ休。土日祝は深夜休)しているので、いろいろなシーンで使えそうな店だ。


※閉店(「そば田」化)していました(2015/1、確認)。

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「三松」  実食日:2012/10

  JR汐留口や地下鉄と地下通路で直結している新橋駅前ビル1号館 の1階。エスカレーターの陰に隠れていて分かりにくい場所にある。間仕切りがなく、店内とビル内通路を隔てるのは暖簾1枚だけ。厨房を囲む椅子付きカウンターだけの、小さな店。都内に同名店が5〜6軒あるのだが、関連性は不明。
  味覚的には、もうひと頑張り欲しいレベルだった。麺は、味も歯ごたえもない茹で麺。つゆは、見た目ほど濃くはない塩加減で、飲む分には悪くないのだが、麺とあまり合っていない印象。味のない麺には、もう少し塩気の強いつゆの方が合うと思う。各種天は自家製で、サクサクしていてなかなか美味しかった。たぬき340円(ワカメ入り)。変わりメニューに、しいたけそば380円がある。タカノツメあり。おばちゃんの愛想がたいへんよく、「新橋のおふくろ」的な雰囲気がある。味覚的な特長はあまりないけれど、雰囲気は個人的な好みに合っている。なかなか評点には反映させづらい部分なのが残念だ。


※値上げしていました。現在、たぬき350円です。しいたけは390円。また、のりそば370円という変わりメニューもあります。花巻でしょうか、それとも地海苔でしょうか。気になります(2015/7、確認)。

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「小諸そば」  実食日:2013/5

  JR日比谷口を出て左前方向、ニュー新橋ビルの1階、外側。日比谷口を出るともう見えている位置なので、分かりやすい。店舗名は「新橋店」で、オープンして間もない新店。外観からは、中が広そうに見えるのだが、フロアはそれほど広くない。椅子付きカウンター11席と、立ち食いカウンターが5〜6人分くらい。実食が日曜だったからということもあると思うが、ファミリーでの利用が多かったのが意外に思った。駅そばらしくないというか、新橋らしくないというか。
  麺は、注文後に茹でていた。歯ごたえも風味もよく、たいへん美味しい。つゆは「小諸」スタンダード。美味しいけれど、インパクトはあまり強くない。たぬき290円(カマボコ+季節の青味入り)。ネギ&梅干しフリー。丼は、口径が小さく深い、新型タイプ。どうやら、「小諸」では順次この丼に切り替えていくようだ。これはあまり嬉しいことではないなー。つゆを飲みにくく、若干重いので。


※値上げしていました。現在、たぬき300円です(値−1点。2014/11、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき310円です(2016/4、確認)。

※2017/1、再食。値段等、変わっていません。今回は、かき揚げ丼セット510円を、もりでいただきました。もりそばは、いつも通り。そば湯の急須が付きます。かき揚げは、大判で厚みのあるもの。小諸のかき揚げ、こんなに大きかったっけ? 少し油がきつく感じました。ミニかき揚げ丼には、紅生姜が自動的に乗ってきます。個人的には不要なので、セルフにするか、乗せるかどうか聞いてくれるとありがたかったです。15:00くらいの訪問で、先客8・後客5。なかなかの賑わいでした。訪問が1月3日で、周りの飲食店があまり営業していない(本当は「丹波屋」で食べようと思っていたのだが、やっていなかった)から、集中するのかもしれませんね。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です(値−1点。2018/10、確認)。

※2018/11、再食。たぬきそば340円+麺特盛り60円をいただきました。麺はやや茹でオーバーかなと感じましたが、総じてハイレベルを保っています。この店の出入口はビルの外側になるのですが、今回、ビル内通路側に小さな間口があることを確認しました。おそらく客用ではなく従業員の通用口だろうと思います(店員さんが出入りしていました)。どのようなタイミングでこの出入口が活用されるのか、ちょっと謎です。事務所やバックヤードがビル内の別なところにあるのでしょうか。
  平日17:30頃の訪問で、先客3・後客9。立地の良さもあって、よく入っています。店舗規模も結構大きいし、この店舗は「小諸」の中でもかなり成績優秀なのではないかと推察します。客層はサラリーマンが中心ですが、学生風や高齢者も散見され、幅広いです。2018/10/22から営業時間を1時間短縮した(閉店時間が早まった)旨の貼り紙が出ていて、一瞬「夜間はあまり入らないのかな」と思ったのですが、このぶんだとそういうことではなさそうに思います。人手不足等、別の理由があるのではないかと感じました。


※改装していました。ムーディー小諸化です(写真は左:旧、右:現)。消費10%増税に伴って値上げしていて、現在はたぬき350円、かき揚げ丼セット550円になっています(2020/12、確認)。

※2021/3、再食。改装後の初食です。フロアレイアウトも、ずいぶん変わっていました。厨房と客席の位置関係が、逆になっています。現在は、店に入って左に厨房があります。客席は、椅子付きカウンターが21席、立ち食いカウンターが6人分くらい。テーブル席はありませんが、フロア中央の8人掛け席はテーブルとみなすこともできそうなものです。また、券売機がタッチパネル式に変わっています。麺大盛りは、券売機の操作としては既製メニューとは別に行うのですが、食券は1枚にまとまって出てきます。
  実食内容は、たぬきそば+麺大盛り。味や仕様については、特段変わった印象はありませんでした。ソツなく美味いです。土曜18:30頃の訪問で、先客6・後客6。コロナ禍にしてはよく入っていたと言えそうです。


※値上げしていました。現在、たぬき380円です(値−1点。2022/4、確認)。

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「そば田」  実食日:2015/1

  銀座口を出て左、外堀通りを渡ってすぐのガード下。3つ上に記載している「丸山製麺」の跡地。丸山製麺時代にはうどん優位の店舗だったが、「そば田」に生まれ変わってそば優位の店舗に戻った(丸山製麺の前は「天久利」で、そば優位だった)。内装はほとんど変わっていないと思うが、席数を数えてみたら椅子付きカウンターが12席あった。プラス、立ち食いカウンターが3人分くらい。少し椅子席が増えているような気がする。
  この店のそばは、なかなか印象に残るものだった。麺は注文後に茹でる生麺。ほどよい歯ごたえが心地よく、変に固すぎないのがいい。つゆは、昆布出汁が濃厚に香り、インパクトが強い。昆布一辺倒ではなく、サバやカツオ系の香りも介在していて、深みもある。ちょっと特異な香りなので好き嫌いが分かれるかもしれないが、個人的にはかなりお気に入り。強いて言えば、もう少し塩分を控えてもいいかな、と思うけれど。たぬき380円。天(かき揚げ。390円)は、注文後に揚げていた。直径12p、厚さ3pの特大サイズ。衣が薄く、野菜(特にタマネギ)のシャキシャキ感が生きていて美味しい。つゆに溶けやすいが、素材のシャキシャキ感が生きているので溶けてからも美味しく食べられる。総じて、ブックマーク級の一杯だった。丸山製麺時代に比べて、メニューはオーソドックスなラインナップになっている。変わりメニューとしては、きのこのかき揚490円があるくらいか。かけ280円に対して(かき揚げを除く)種物が高い印象があるので、オススメはかけかかき揚げかセットメニュー。ミニかき揚げ丼セット520円あたりはCPがよさそうだ。基本的に24時間営業だが、月曜の26〜28時と土日祝の夜間は休みとなるので注意。


※2015/7、再食。恒例の、深夜3時に再食シリーズ(厳密には2:30頃)です。駅や繁華街に近い場所に立地しているのですが意外と深夜帯は静かで、先客0・後客1でした。従業員が2人詰めていたので、たまたま切れ目だった可能性が高いと思います。この店では深夜帯にはつゆを1人分ずつ小鍋で沸かしているので煮詰まりがなく、麺も注文後に茹でているため味落ちはありません。昼間と同じく、サバ出汁の独特な風味が利いていて美味いです。麺の香りがややつゆに負ける印象があるので、このつゆだったら麺のグレードを少し落として(=値段を下げて)も総合的な印象は変わらないと思います。待ち時間が長くなるのを嫌う人もいそうな立地なので、茹で麺でもいいのかな、と。天ぷら類は揚げ置きが見当たらなかったので、深夜帯でも注文後揚げで対応していそうです。当然ながらたぬきは揚げ置きでしたが。
  ここも、宝町「スエヒロ」と同様に、深夜実食推奨店です。深夜の方が美味いというわけではありませんが、味落ちがないということで。


※値上げしていました。現在、たぬき390円です。かけは290円、天は400円、ミニかき揚げ丼セットは530円になっています(2016/5、確認)。

※改装していました(写真は左:旧、右:現)。入店していないので全メニューをチェックしたわけではありませんが、値段等は特段変わっていない様子です(2018/10、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき420円、かけ320円、天450円です(2019/2、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき440円、かけ330円、天480円です。なお、おそらく改装時に変えたのだと思いますが、券売機がタブレット端末型のものに変わっています。自動オーダータイプなので、食券は持ったまま席待機になります(2019/11、確認)。

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「かのや」  実食日:2015/2

  上記「あずみ」の跡地に、とんでもない大穴が入った。JR烏森改札を出て左前方、汐留口出口脇。少し前に「あずみ」が閉店して、長らく駅舎内に駅そばがない状態になっていたのだが、そこに入ったのはまさかの「かのや」。私の予想では、本命NRE、対抗JEFB、穴があっても都市開発くらいで、そのほかの業者が入ることはまずないだろうと思っていた。ましてやエキナカ実績ゼロの「かのや」が入るとは、ゆめゆめ思わなかった。今月21日オープンの新店。実食は23日なので、オープンから3日目での実食。毎度書いていることだが、オープン直後にはオペレーションが不慣れという理由で店の実力がフルに発揮されないケースがあるため、なるべく少々時間を置いてから訪れるようにしているのだが、エキナカで、たまたま見つけた時に空腹とあっては素通りできない。客席は椅子付きカウンターのみで、28席ある。
  麺は、自社製生麺の茹でたて。平麺仕立てで、ツルツルした舌触りが心地よい。風味よりも食感に特徴を感じる麺。つゆは、甘みがあまりないキレ系。カツオ系の出汁がよく香る。たぬきはふわふわ食感の天かすで、ゲソが入っていて風味は好印象。たぬき350円(ワカメ入り)。唐辛子は一味。少量でもよく効く。悪くはないが、個人的にはこの味覚には七味の方が合うように思う。
  さて、オープン直後のオペレーションだが、やはりちょっとギクシャクしている印象だった。中途半端な時間帯(16:30頃)の実食だったのだが、先客は9人とまずまずの賑わい。しかし、よく見るとそのうち6人が出来上がり待ちという状態だった。にもかかわらず、厨房内にはどことなくのんびりした空気がある。厨房に4人の従業員が入っていたのだが、完全分業制になっているため、忙しくしているのは受渡係と麺の茹で係だけで、あとの2人は結構手が空いている。おそらく麺の茹でが間に合っていないという理由で出来上がり待ち客ばかりになっているのだろうから、手空きの従業員を茹で場応援に回すとか、臨機応変な対応が必要だと思う。挙句の果てには、受渡口が食券だらけになり、注文誤認が発生していた(すでに出し終えているものをもう一度作ってしまい、まだ出していないものを出し終わったものとして処理してしまうミス)。傍から見ていても、まぁこういうことも起こるだろうなと感じる店内風景だ。昼時とか、大混乱なのではないだろうか。ただ、ミスはあったものの、受渡係がきちんと謝罪して対応していた(先に入店していた客の受渡しが済んでいないことに気づき、「お客様は何を注文されましたか?」と声がけしていた。クレームを未然に防ぐ、すばらしい対応だと思う)ので、全体としての印象は悪くなかった。ミスをして謝るのは当たり前のことだと思うが、実はこんな基本的なことができていない店(従業員)が結構目につく世界だ。この店に関しては、今後オペレーションが整えば好感度の高い店になってくれるだろうと感じた。


※2015/6、再食。オープンから3か月余り経過し、オペレーションもだいぶ洗練されてきたようです。今回は、かき揚げ430円を実食。タマネギのシャキシャキ感とエビの香りが特徴的なかき揚げは、ゆるめに揚げてあるので、ホロホロと崩れます。崩しながら食べたい人にオススメ。なお、実食は日曜の朝イチ(7:30頃)。サラリーマンの街で日曜朝から利用する人なんていない……と思いきや、先客8・後客11の大盛況でした。周辺に開いている店が少ないということと立地がよいこと、そしてクオリティも高いということが集客につながっているようです。完全に軌道に乗った印象を受けました。なお、暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。
  ちなみに、この間に、4月にも一度再食しています。この時にもかき揚げを実食しましたが、今回とほぼ同じ印象でした。味は、しっかりと標準化されている様子。オペレーションも、4月の時点でだいぶ落ち着いていました。


※値段等変わっていませんが、券売機のボタンがひとつ増え、店名を付した「かのやそば」500円が売り出されていました。内容は、サンプルを見た限り「ワカメ+刻み揚げ+たぬき+花かつお」のようで、特別なものが乗るわけではなさそうです(2016/5、確認)。

※2016/12、再食。値段等、変わっていません。店名を冠した「かのやそば」500円を食べてみました。トッピングは、刻み揚げ・天かす・ワカメ・とろろ昆布・花かつお。まぁ、「全部乗せ」系ですね。刻み揚げにほんのりと甘辛味がついていたのが少し意外でした。加えて、刻み昆布が乗っていました。店頭サンプルでは乗っていないので、おそらく出汁に使ったものをサービスのつもりで乗せたのでしょう。こういうことをするのは、石神井公園「山喜」以来ですね。私としては嬉しいことですが、人によっては「こんなの要らないよ!」と思うかもしれません。なお、暖簾が紺色のものに変わっていましたが、季節変動の可能性が高そうなので、写真は貼らないことにします。

※一部メニューを値上げしていました。たぬき350円など、ベーシックなものは基本的に据え置きですが、かのやそばが500→530円に、特製カレー南蛮が580→600円に、肉南蛮が580→590円になっています。天ぷらの単品では、ゲソ天だけが値上げされていました(140→160円)。かのやそばの値上げが、個人的にはちょっと痛いです(2017/2、確認)。

※2018/4、再食。2016年に実食済みのかのやそば530円をいただきました。まだまだ食べてみたい未食メニューがたくさんある店なのですが、公式取材だったもので。内容に特段の変化はありません。
  平日18:00頃の訪問で、先客・後客とも数えきれず。すさまじい客数です。これだけ客数が多いのに、よく椅子席のみのフロアで上手く回していけるなぁ、と感心します。


※値上げしていました。現在、たぬき360円です。他メニューも上がっていて、かき揚げは440円に、かのやそばは550円に、特製カレー南蛮は630円に、肉南蛮は600円になっています(値−1点。2018/10、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき380円、かき揚460円、特製カレー南蛮640円、肉南蛮620円です。かのやそばは、550円で据え置かれています(2019/11、確認)。

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「銀座かめや」  実食日:2015/8

  一番近いのは、地下鉄の5番出口。出て直進1分、土橋交差点を渡ってから右折し、すぐの路地を左折して1分、右側。JR利用の場合は、銀座口を出て外堀通りを対角に渡れば地下鉄の5番出口前に出る。出入口のドアに営業時間が「10:00〜28:00」と書かれた札が下がっているのだが、ここ3か月間ほどの間、深夜3時前後に何回か前を通っているものの開いていた記憶がない。曜日限定とかだろうか(実食日は火曜)。客席は椅子付きカウンターばかりで、計15席。
  麺は、生麺の茹で置き。若干粘着し、茹でオーバーが連想されたのだが、芯はむしろ硬めのアルデンテ食感。茹で加減の問題ではなく、こういう麺なのだろう。ややぬめりがあったためエッジを感じなかったのだが、これはすすぎ不足かもしれない。つゆは、カツオ出汁中心ながら一辺倒という感じではなく、甘さ・辛さ、醤油の香ばしさとともにうまくバランスを保っている。全体的に濃いめなのだが、バランス感がよいのでくどい感じはしない。爽やかな余韻も、強く長く続く。たぬきは天かすで、まぁ普通。たぬき350円。調理に当たっていたのは、いかにも「職人さん」という感じの初老の男性だったのだが、意外なほど愛想が良い。これは「かめや」の全店に共通して言えることだと思う。「人材」ではなく「人財」という表現がふさわしい。


※2019/2、再食。かめやといえば、ということで、元祖天玉そば450円をいただきました。天は、大判で衣もしっかり厚いかき揚げです。ポテッとした食感で「もたれそうだななぁ」と思いながら食べたのですが、意外と食後の印象は軽かったです。玉子は温玉。これは「かめや」ファンにとっては当たり前のことですね。ネットリと舌に絡みつく麺に、カツオとサバの香り・コクを半々に感じるつゆ。どっぷりクラシカル系でありながら、センスの良さも光る一杯です。
  平日12:00頃の訪問とあって、先客8・後客9と盛況。ただ、皆さん食べるのがとても速いので、なかなか満席にはなりません。待たずに入れます。ただ、テイクアウト客も多く(先後客数にカウントせず)、受渡口に列ができるので、若干店内動線が窮屈。食べ終えた食器を返却口に持って行くのがひと苦労です。受渡係の店員さんは、客の顔を見て瞬時にイートイン客かテイクアウト客かが分かるよう(常連客が多いのかも)で、イートインっぽい客にはとくに声をかけず、テイクアウトっぽい客に「店内ですか? お持ち帰りですか?」と声をかけていました。そして、声をかけた客はほぼほぼテイクアウト。こういうところにも、洗練されたセンスを感じます。ここがうまくいかないと、受け渡しがスムーズにいかなくなり、列が長くなってさらに店内の動線が遮られることになると思いますので、結構大事な部分だと思います。なお、たいした変化ではありませんが、店頭に「酒」の提灯が出ましたので、写真を貼っておきます(左:旧、右:現)。酒類の扱いは以前からあったのですが、よりちょい飲みに力を入れ始めたということでしょうか。深夜営業がある店なので、なんとなく頷ける部分です。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき360円、元祖天玉470円です(値−1点。2020/12、確認)。

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「富士そば」  実食日:2015/11

  店舗名は「新橋店」。JR烏森口から烏森通りを西(西新橋方面)へ2分、右側。歩道の街路樹に視界を遮られるような場所にあることもあって、よい場所なのに意外と目立たない。客席は、「富士そば」らしい半円形椅子付きカウンターが主体で、計21席。
  麺は、生麺の茹で置き。茹で麺級に出来上がりが早かった。ただ、状態は茹でたてに近く、茹で置き時間が短い(見込み茹でと言えるかも)のだろうと推察。近年、「富士そば」の安定感は飛躍的に高まっていると思う。「富士そば」のつゆは標準化されているようだが、店舗やタイミングによって風味が違う。希釈率の問題なのか、それとも「+α」を行う店舗があるということなのか。新橋店では、序盤にカツオ出汁が強く感じられ、食べ進めるうちに香らなくなり、代わって酸味が前面に出てくる。たぬきは、粒の小さい揚げ玉。ゾル化はしないが吸水性がよく、つゆがほとんどなくなってしまう。このたぬきを使うのなら、もう少し量を減らした方がよいと思う。たぬき370円。ワカメがサービストッピングされるが、やや乾き気味だった。実食が13時過ぎだったので、昼前にまとめてスタンバイしたものの残りということか。店舗限定メニューは、これといって見当たらず。朝そば310円と朝カレーセット350円の設定がある。東武練馬店と同様に「ふじ酒場」をやっており、生ビールは280円(2杯目以降は200円)。天ぬき110円も扱っている。ただし、24時間飲める東武練馬店とは異なり、「ふじ酒場」メニューは15〜29時のみの扱い。夜間人口が多い街と、昼間人口が多い街の違いということだろう。受渡口にそば湯ポットあり。箸はエコ箸。24時間営業。


※値上げしていました。現在、たぬき390円です。朝そば320円、朝カレーセット360円になっています。「ふじ酒場」の各メニューは値段据え置き。この店舗は、ラーメンが2種(醤油・塩。ともに420円)あります(2016/2、確認)。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左:旧、右:現)。同日訪問した八重洲口店で春菊天そばが450円に上がっていたので注視したのですが、新橋店では420円のまま据え置きでした。食材価格高騰への対応策も、店舗ごとに違いがあるようです(2018/10、確認)。

※2019/2/1付で閉店していました。看板等撤去されています(2019/2、確認)。

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「つるまる饂飩」  実食日:2016/1

  最寄りは、ゆりかもめのD2出口。出てすぐ右にそびえている日本テレビタワーの地下2階。JRや地下鉄からは、地下道で直結している。店舗名は「日テレプラザ店」。丸看板は掲げられていないものの赤看板の価格設定。新橋には青看板の「つるまる」(新橋店)もあるので、わざわざこちらに行く必然性があるかどうかはちょっと疑問に感じる人も多そうだ。ただ、雨天日には雨に濡れずにアクセスできるという利点がある。店内はたいへん広く、テーブル席と椅子付きカウンターを合わせて40席以上ある。女性や子連れ客も多く見られた。立ち食いのみの新橋店とは、客層がまるっきり違う様子。人によっては、このあたりも利点になるか。讃岐うどんスタイルでの運営は、青看板も赤看板も一緒。
  麺は、冷凍と思われる。弾力が強く、あまり香らない麺。「つるまる」スタンダードだ。つゆはもちろん関西風で、まろやかで美味しい。2〜3年前までに実食した店舗ではカツオ出汁がよく香っていたように思うのだが、ここ1年くらいの間に実食した店舗はあまりカツオが香らず、旨味の方が強く感じられる。何か変えたのだろうか? かけ270円、きつね360円。たぬき(天かす)はレジ脇にあり、フリー。生醤油うどん360円という讃岐うどんではお馴染みのメニューがあるのだが、初めて「生醤油そば」でオーダーしている人を見かけた。美味しいのかな? というか、まさかこのメニューがそばに対応しているとは思わなかった。


※かけ270円。見た目の値段は、消費10%増税後も変わっていません。ただ、外税方式になっている(今回は入店していないため未確認)ので、支払額としては増税ぶんだけ上がっています。外観的には、大きな暖簾が出て、印象がずいぶん変わりました(写真は左:旧、右:現)。やっぱり、暖簾はあった方が凛々しくていいですね(2020/2、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2016/4

  駅からちょっと遠く、5分近くかかる。JR烏森口を出て、西新橋方面へ。3つ目の信号(新橋三丁目交番前交差点)を左折して、環状2号線を越えて30秒、左側。店舗名は「新橋赤レンガ通り店」。その名のとおり、赤レンガ通り沿いにある。信越食品の直営店で、少し古いタイプの看板を掲げている。2005年前後くらいまでによく「ゆで太郎」に通った人にとっては、懐かしく感じる看板だろう。かなりイレギュラーな感じの席配置で、テーブル席4人×4、椅子付きカウンター5、立ち食いカウンター15くらい。柱の陰になった場所に椅子付きカウンターが1席だけあり、ここが個人的にお気に入り。
  麺は、茹で置きの角麺(断面が正方形)。質感があってよいのだが、茹で置き時間が少々長いとみえ、歯ごたえはだいぶ損なわれていた。つゆは他店舗と大きな違いはないものの、やや濃いように感じた。煮詰まりか。たぬきは、粒の細かい天かす。やや油が強いので、あまりたくさん入れすぎないでほしいタイプだ。たぬき350円(ワカメ入り)。実食は、ミニかき揚げ丼セット500円。かき揚げは揚げ置きで、タマネギが大きめカットになっている。他店舗とはカットの仕方が違う。野菜は店内で切っているのだろうか。サイズが大きいうえやや油が強いので、終盤に少々飽きがくる。最近訪問した店舗ではミニ豚バラ丼セット500円の設定があったのだが、この店舗にはなかった。FC店限定のメニューなのだろうか(「新橋赤レンガ通り店」は直営店)。代わりなのかよく分からないが、ミニ豚丼セットという設定がある。朝定食3種各360円の設定あり。そば湯ポット各席にあり。タカノツメは、少なくとも見えるところには用意されていない。そして、箸は「ゆで太郎」では珍しい割箸だった。そして最大の特徴は、夜は居酒屋になるということ。焼酎などのボトルキープもやっている。どうも「ゆで太郎」は、直営店に異端店舗が多いようだ。店舗間の違いを楽しみたいなら、まずは直営店を選んで入ってみる手もあると思う。


※消費10%増税を経て、値上げしていました。たぬきというメニューは店頭表示からなくなっていて、現在、きつね430円、かきあげ490円です。かきあげ丼セットは580円になっています(値−1点。2022/4、確認)。

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「蕎麦いっきゅう」  実食日:2017/3

  JR汐留口や地下鉄と地下通路で直結している新橋駅前ビルの1階。ビル内・ビル外それぞれに出入口がある(写真はビル内)。ビル内出入口には間仕切りがなく、ビル内通路に半露出。外側出入口には間仕切りがあるが、間仕切りの外にも立ち食いカウンターがあり、やっぱり半露出風。新橋には、こういうスタイルの軽飲食店が多い。大阪の京橋と性格が似ている街だ。客席は、椅子付きカウンター5席と、立ち食いカウンターが店内10くらい+ビル外3。加えて、返却口の一部が繁忙時には立ち食いカウンターとして利用できるようになり、ここで2人くらい食べられる。なお、ビル外側に椅子が4つほど出ている。ビル外立ち食いカウンターで利用できるものなのかもしれないが、座ると食べづらくなりそうな造りなので、これは「待合席」と考えることにしている。
  この店はかけ420円と値段が高く、オープン当初(2015年6月オープン)は保留扱いとしていた。しかし、今回何気なくメニューの置き看板を眺めて、昼の部(10〜16時)には卵1つ+ネギ・ワカメ・大根おろし・天かす各ひとつまみのサービスがあり、事実上「たぬき月見おろし」が420円で食べられることを知ったので、それならば対象に含めてもいいだろうと判断した。十割そば使用ということで、記事ネタもおおいにあることだし。ちなみに夜の部は16:30〜23時で、そばも食べられるようだがほぼ一杯飲み屋状態になる。
  麺は、注文後に茹でる。店頭に電動石臼があることから、挽きたて・打ちたて・茹でたてにこだわった押し出し製麺店なのだということが分かる。その麺はうどんのように太く(幅5ミリ・厚さ2.5ミリくらい)、噛みごたえがあるタイプ。十割押し出しの横綱格である「嵯峨谷」とは、まるっきり違う食感。モチっとはせず、少しボソッとする。ただ、切れやすいという感じではなく、十割にしてはわりとしっかりつながっている。そばの香り良し。ガツンとくる香りではなく、艶があって上品な香り。挽きぐるみではなく、抜き実を挽いているのだろうと推察。もり系でも一度食べてみたい麺だ。つゆは、わりとライトなカツオ出汁。少々余韻あり。麺に比べると、さほど存在感が強くない。麺の引き立て役に徹している感じか。もり(メニュー名:田舎ざる)・かけ420円のほか、種物もいろいろある。匠の乱切りそば550円があるのは、押し出し製麺ならではだろう。アタッチメントを変えることで、麺の太さを変えることができる。「嵯峨谷」に太麺と細麺があるのと同じことだ。変わったところでは、漁師そば580円というのがある。トッピングは、岩のり・めかぶ・オクラ・とろろ昆布。「漁師」だと、魚系をイメージしたくなるところだが……。海苔・めかぶ・とろろ昆布はまだいいとして、オクラはちょっと。まぁ写真入りのメニュー表なので、「注文してみてびっくり」みたいなことにはならないと思うけど。
  実食は、かき揚げそば580円。かき揚げは大判で、揚げ置きだが温かかった。嵩のあるタイプではないので、火の通り方が一定なのが好印象。個人的には、3Dタイプのかき揚げよりもこちらの方が好き。具材はタマネギ・ニンジン・ゲソ・エビ。それぞれの食材がよく香り、とても美味しい。そば湯ポットあり。糊のようにドロリとしており、濃白濁。そのまま飲むにはあまり向かないが、もりつゆを割ったら美味そうだ。割り箸・七味等は受渡口にのみあり。実食は14:00頃で、先客4・後客1。全員スーツ姿のサラリーマン風男性だった。新橋らしいね。場所が良いし、空いているタイミングもあるので、近いうちにまた寄ることになるだろう。


※閉店していました。跡地は、ビアバーになっています。ちょっと期待していた店でしたが、長続きしませんでした。残念。その後、大塚駅近くに店名もコンセプトも近似した「十割そば 利休」がオープンしています。関連性(未確認)が気になるところです(2019/9、確認)。

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「かき天」  実食日:2019/4

  JR烏森口から西方向へ。ニュー新橋ビルの南西角から西へ30秒ほどの右側。上記「富士そば 新橋店」の跡地。今年3月に、ほぼ居抜きでオープン。内外装だけでなく、おそらく券売機も「富士そば」のものを流用している。客席の配置は「富士そば」時代と少し変わっているだろうか。少なくとも、2015/11時点の「富士そば」とは異なっている。テーブル席が2人×4、椅子付きカウンターが15。テーブル席が少し増えたのかな?
  麺は、生麺の注文後茹で。少し粘着するも、そばの香りはまずまず良い。つゆは、中程度の甘みを伴うカツオ出汁仕立て。丸みのある、まろやかな風合い。当たり前の話だが、麺もつゆも「富士そば」とは別物だ。たぬきというメニューはなく、天かすがフリーで置いてある。サクサクと軽い食感で、悪くない。かけ290円は「富士そば」より安い設定。しかし、トッピングを乗せると値段が跳ね上がる傾向があり、かき揚げ460円、ちくわ天440円など「富士そば」より高い設定のものが目立つ。実食は、げそ天440円。ゲソは注文後に揚げる。2本が松葉状にくっついた状態で揚げ、それが4つ、別盛りにて提供された。あまり大きなイカではないのだけれど、「プリッ」と「コリッ」の中間くらいの歯ごたえはなかなか。衣が脱げやすいのと、食感のよさに比して風味がイマイチ弱いのが難点と言えば難点。オペレーションに問題があるわけではなく、そういう種類のイカなのだろう。変わりメニューに、刻みきつね410円。また、かき揚げは3種類ある。ノーマルと同じ値段(460円)の有頭海老のかき揚げが、ちょっとお得な感じがする。もうひとつは海鮮かき揚げだが、540円と高値。ご飯ものやセットメニュー、酒類、つまみになりそうな一品料理もいろいろある。ちょっと不思議に感じたのは、麺単にあるのはゲソ天で、ご飯ものにあるのはタコ天になっていること(タコ天丼650円)。どうして、タコ天そばやゲソ天丼は設定しないのだろうか。特にタコ天は珍しいので、ぜひそばのトッピングにもしてほしいところだ。もうひとつ難癖をつけると、丼が無駄に大きい。ミニ丼に使う丼も無駄に大きく、ミニ丼セットは無駄に大きい丼が2つ供される。これだと、持ち運ぶときに重たくてしょうがないのではあるまいか。つゆも飲みにくいし、あまり利点がないように思う。そば湯ポットが、受渡口と冷水器の脇にある。箸はエコ箸。
  平日15:30頃の訪問で、先客6・後客3。オープンして間もないということもあるかもしれないが、なかなかの入り。うち、女性ひとり客が2人。女性客は大食いだと思われるのが嫌だろうから、なおのこと無駄に大きな丼に辟易しているのではないだろうか。丼は、大きすぎても小さすぎてもダメだと思う。


※閉店していました。跡地は、「新橋 十番」という焼肉丼の店になっています。短命に終わってしまいました。コロナの影響もあったかもしれません。経営体力のない独立系の新店にとっては、コロナは相当な打撃になっていると思います(2020/12、確認)。

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「かのや」  実食日:2019/11

  JR銀座口を出て左すぐ。上記「ポンヌッフ」の跡地に、今月1日にオープン。店舗名は、「新橋銀座口店」。汐留口側に「新橋駅構内店」があるため、少し長ったらしい店舗名になっている。長年親しまれ、店名も新橋らしい「ポンヌッフ」がなくなってしまったのは残念だが、駅そばが残ってくれただけでも不幸中の幸い。内外装とも綺麗にリフォームされているが、厨房と客席の位置関係は「ポンヌッフ」時代と同じ。ただ、客席は「ポンヌッフ」時代の厨房対峙型から、厨房に背を向けた壁際椅子付きカウンターに変わっている。全部で8席。背後スペース(客席と厨房の間)がかなり狭いので、混雑時には受け渡しや返却も大変。陣取った席によっては、返却口から提供されたり、受渡口に返却したり、柔軟なオペレーションが必要になっている。う〜ん、この広さの店舗なら、椅子は入れなくてもよかったのではないか、という気がする。せめて、高齢者用に2〜3席入れる程度にとどめておいた方がよかったように思う。
  麺は、生麺茹で置き。中太で、わりとズシッとした歯ごたえ・質感がある。悪く言うと冷凍麺っぽい食感でもあるのだが、少し独特なぬめりがあるので、冷凍ではなく生麺だと分かる。そばの香りはまずまず。つゆは、カツオ出汁が前面にある。塩気もほどよくあり、ひと口めからガツンとくるけれど、雑味がないので決して無遠慮で下品な印象ではない。美味しい。たぬきは、粒が細かくサラサラした天かす。気持ち揚げがアンダーかなと思える、色白のもの。量が多いとゾル化して持て余しそうだが、適量なので問題ない。つゆ本来の味もちゃんと確認できるレベルだった。たぬき380円(ワカメ入り)。価格は、新橋駅構内店に準拠。新宿の2店舗よりは少し高い設定になっている。駅なかは、出店料が高いからかな。また、フロアも厨房も新橋駅構内店より狭いためか、ご飯ものがだいぶメニューから落ちている。カツ丼や天丼などは、ない。代わりになのか、新橋駅構内店にはない三色そば530円というのがあった。券売機のボタンに写真が出ていて、一瞬「これはかのやそばでは?」と思ったのだが、よくよく見るととろろ昆布と刻み昆布が乗っていない。これもおそらく、スペースの狭さゆえに用意できないのだろう。まぁ、新橋駅構内店の「かのやそば」より20円安い設定だから、納得できる(新橋銀座口店には「かのやそば」はない)。箸は割箸。
  土曜15:00頃の訪問で、先客5・後客1。アイドルタイムにしては、そこそこ混雑している印象だった。ちょっと気になったのは、先客のうち3人は食後に長々とスマホに興じており、私が出るときになってもまだ居座っていた。フロアが狭く席数も少ない店なので、アイドルタイムであってもこういうことは控えた方がいいと思う。


※閉店していました。跡地は、金沢カレーの「ゴーゴーカレー」になっています。「かのや」のスタイルで営業するには、ちょっとフロアが狭すぎたように思います。完全立ち食いにしていれば、あるいは……と思う部分もあるだけに、残念です(2021/3、確認)。

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