神奈川1
(東海道本線)

現在、56軒掲載(うち26軒は、閉店確認済)
★川崎駅(JR東海道本線・京浜東北線・南武線)  ※京急川崎駅は別途掲載(神奈川4
「小竹林」  実食日:2004/3

  3・4番ホーム(京浜東北線)上、階段下。写真では光が反射しているので明るく見えるが、実際には照明が暗めで目立たない店。ホーム上にあるのに、意外と存在を知らない人が多いかもしれない。
  この店で出てくるそばは、典型的な「小竹林」チェーンのもの。色黒の細麺は生麺だと思われるが、コシがなく、ちょっとニチャッとしている。丼の口が広くて底が浅いのも、このチェーンの個性かもしれない。いいか悪いかは別にして。たぬき330円(ワカメ入り)。変わりメニューに、はぜ天そば420円。これは同系他店では見たことがない。それどころか、どのチェーンでも見たことがない。

※毎週月曜に「たぬきの日」というサービスが設定されていました。月曜は、揚げ玉のトッピングが無料サービスされます(2007/7確認)。


※閉店していました。少し場所を変えて「濱そば」がオープンしています(2011/12、確認)。

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「かわさき蕎麦」  実食日:2007/4

  改札出て正面やや右。かつて「あじさい茶屋」があった(未食)場所で、NREが最近展開している「新型店舗」の一つとして生まれ変わった。店のシステムは品川「しながわそば」と同じで、配膳&食器下げは従業員がやってくれる。が、個人的にはこれは一長一短。なぜなら、食べる席を決めるまでの間、ずっと従業員が後ろをついて歩くことになるから。落ち着かない。もっと悪く言うと、鬱陶しい。席に着いてからご用聞きに来てほしい。もちろん悪気はないのだろうが、サービス面でのプラス効果にはなっていないように思う。
  味の方は、NRE仕様(「あじさい茶屋」と同じ)。つゆが多少辛いようにも感じたが、これはタイミングの問題かもしれない。季節限定の変わりメニューがいくつかあったが、この店だけのオリジナルということではなさそう。たぬき320円。


※2013/12/15付で閉店していました。駅舎改良工事のためだそうです(2013/12、確認)。

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「どん太鼓」  実食日:2011/9

  改札を出て右、階段の手前右側にあるフードコート「BE・PONT」内(一番奥)。とにかくいつ行っても混雑しているフードコートで、特に土休日の昼時には席を確保するのも大変。もう少し座席数を多くしないと、なかなか営業効率が上がらないのではないかと、心配になってしまうほど。食べ終わったあともダラダラと滞留する人が多く、新規の客が席を確保できずに諦めて立ち去ってしまう、というケースが多いのだ。
  味覚的には、冷凍っぽい麺に少し固さの残るつゆ。麺は、歯ごたえは強めだが香りはほとんどない。太さ2ミリほどの平麺。つゆは、ゴクンと飲み込んだあとで甘みの余韻がやってくる。たぬき330円。有人レジで先払→バイブレーターで呼び出して受渡→隣のたこ焼き店へ食器返却、というシステム。箸はエコ箸。


※閉店していました。フードコート自体が消滅して、駅ビル「アトレ」の一部になっています(2015/5、確認)。

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「濱そば」  実食日:2011/12

  3・4番ホーム中ほど。立ち食いカウンターと椅子付きカウンターがあるが、収容人数はせいぜいう7〜8人。コンパクトな店だ。
  味覚的には大きな特徴はなく、NREスタンダード。麺は茹で麺だ。たぬき320円。この冬限定のメニューにあんかけそば(450円)と鴨そば(430円)がある。このうち、鴨そばはなかなかのオススメ。トッピングはレトルトだが、肉汁で丼全体に鴨の旨味が広がる。NRE系駅そばの最大の弱点であるつゆが、劇的に美味くなる。その意味ではあんかけそばもまずまずなのだが、つゆがマグマのようにドロドロになってしまうのが難点。箸はエコ箸。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です。初食記事に記載しているあんかけそばは終了していますが、鴨はレギュラー化しています(450円)。評判がよかったのでしょうか(値−1点。2015/1、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2016/2、確認)。

※2019/1、再食。値上げして、たぬき360円になっていました(値−1点)。また、券売機がタッチパネル式に変わっていたので、一応写真を貼っておきます(左:旧、右:現)。
  今回は、毎年冬場に少しずつ内容を変えながら登場するわさび菜シリーズの「わさび菜紅生姜天」430円を食べてみました。わさび菜紅生姜天は、見た目には青々していて「わさび菜8:紅生姜2」くらいに感じるのですが、味覚的な存在感は「わさび菜1:紅生姜天9」くらいまで逆転します。ほぼ、紅生姜天ですね。わさび菜の香りが活きないこの組み合わせは、ちょっともったいないかもしれません。美味しいことは美味しいのですが。
  日曜14:00頃の訪問で、先客3・後客2。店舗規模に鑑みれば、まずまずの入りだと思います。ホームの駅そばは近年激減していて絶滅危惧種になってきているので、頑張ってほしいです。


※残念ながら、閉店していました。跡地は、今のところ仮囲いの状態です。おそらく、建物撤去の前段階でしょう。貼り紙に「ホームドア設置のため閉店」とあります。ホームドアを設置すると実効的なホームの幅員が少し狭くなるため、店舗があると通行の邪魔ということでしょうか。ホーム駅そば受難の時代ですね(2019/10、確認)。

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「濱や」  実食日:2015/11

  東口地下街の36番出口を出て直進2分、小土呂橋交差点のほぼ角。駅からは少々離れており、徒歩圏ギリギリ(厳密に言えば5分を越えるかも)なのだが、このエリアには駅内外以上に立ちそばが密集しているので、「研究上必要」ということで対象に含める。最近店名が変わった店で、食券には「信州そば讃岐うどん」という旧店名が印字されている(現在も、看板の隅などにこの記載がある)。ちょっと変わったフロア構造になっていて、店内入って右手が受渡口と立ち食いカウンター(10人分くらい)、左手に椅子付きカウンター席(9席)と返却口がある。立ち食いカウンターからは返却口が見えないので、受渡口に丼を返却してしまう人が多そうだ。返却口がうまく機能していないような気がする。先客や後客の姿を見ると椅子付きカウンターの方を利用する人が多いのだが、この店では立ち食いを推奨したい。なぜなら、カウンターがチープな化粧版ではなく厚みのある無垢の板材でできているから。横綱の張り手にも耐えられそうな重厚感があり、落ち着く。左肘をカウンター上に置いて、体重を預けながら食べたくなること請け合いだ。
  麺は、生麺の注文後茹で。エッジがなく、ツルツルとした喉ごしが印象的。そばらしい食感という感じではないが、これはこれで個性になっていると思う。だが、個人的にはつゆがちょっと。薄口醤油仕立てなのだが、醤油・出汁ともに淡く、それでいて甘みを強めに射しているため、なんだかモヤッとした味になる。加えてつゆがあまり乗らない麺なので、なおのことモヤモヤ感が際立っていた。このつゆに合わせるのであれば、もう少しざらつきのあるタイプの麺か、もっと言えば茹で麺の方が良いような気がする。たぬきは、既製品の揚げ玉だった。保温ケースに入っているかき揚げは自家製と見受けたので、たぬきも天かすにすればいいのにな、と感じた。たぬき340円。ワカメがサービストッピングされるのだが、あまり品質がよろしくないようで、これでもかとばかりに歯間に挟まった。そば湯ポットあり。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、たぬき350円です。他メニューも基本的に10円ずつ上がっていますが、肉玉など500円のメニューは据え置かれています。ワンコイン範囲を外れることの意味を、重く考えている様子がうかがえます。また、カレーライス系は20〜40円、セットメニューは30円程度と、値上げ幅が少し大きくなっています(2018/1、確認)。

※特段改装したわけではないですが、店頭の目立つ位置にあるタペストリーが変わっていて雰囲気が少し変わりましたので、写真を貼ります(左:旧、右:現)。消費10%増税に伴って値上げをし、現在はたぬき360円になっています(値−1点)。また、組み合わせ系の変わりメニューに、川崎スペシャル500円があります(前回訪問の時点ですでにあったもの)。内容は、天+玉+肉。特段変わったものが乗るわけではありませんが、地名を冠されると不思議と魅力的に思えてくるし、価格面でもお得感があります(2020/5、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2016/2

  東口地下街の36番出口を出て直進2分、上記「濱や」のすぐ手前の信号(小土呂橋交差点)を右折して20秒、左側。「濱や」のすぐ近くにある。店舗名は、「川崎小川町店」。立地的に「濱や」よりも不利な印象だが、チェーンとしての知名度でカバーしているのだろうか。間口が狭くて奥に長い造りの店舗で、テーブル席が2人×11、椅子付きカウンターが7席。券売機が一番奥、厨房脇にあるのが、ちょっと不便に感じる。個人的には、券売機は店の外か、入ってすぐ脇くらいに置いてほしい。奥に配置するのなら、せめて全メニューの掲示を店の外に出しておいてほしい(一部のサンプル掲示しかない)。じゃないと、落ち着いてメニュー選択ができないので。
  麺は、見込み茹で。タイミングよく茹でたてに当たったのだが、やや茹でオーバー気味だったか。歯ごたえがあまりなかった。最近実食した他の「ゆで太郎」に比べ、ずいぶんと麺が細いように感じた。製麺機の設定による違いなのだろうか。店内に製麺機が見当たらなかったので、おそらく「川崎砂子店」で製麺したものを運び入れているのではないかと思う(こういう手法の店舗を、これまでに何軒か確認している)。ということは、川崎砂子店も細い麺という理屈(推測)になる。この麺だと、茹で時間が10秒狂っただけで食感が損なわれるだろうから、バイト対応では難しいような気がする。つゆは、最近塩気が強くなったと感じる「ゆで太郎」としては、比較的淡いものだった。個人的には、これくらいでいい。たぬきは、フワフワ食感の天かす。たぬきなしで、かけ320円に天かすが乗るパターン(天かすは
午前11時まではフリーで置いてある)。タカノツメあり。そば湯ポット各席にあり。午前11時にギリギリ間に合ったので、実食は最強コスパを誇る「朝ごはん・カレー丼」360円。カレーは例によって甘口で、タカノツメを加えるとグッと味が引き締まる。たまたまだと思うが、ルーの盛りがよかった。箸はエコ箸。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円です(値−1点。2020/5、確認)。

※再値上げしていました。現在、かけ360円です(2021/12、確認)。

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「越後そば」  実食日:2016/4

  東口地下街の37番出口を出て直進2分、小土呂橋交差点のほぼ角。セブンイレブンに隣接しており、一見すると「セブンイレブンの中にあるのかな?」と思ってしまうような位置関係。実際には、脇っちょの狭い路地から出入りする。立地的には、上記「濱や」と新川通りを挟んでほぼ向かい合っている。新川通りが結構広いので「正面切って張り合っている」というのではなく、通りを挟んでシェアを分け合っているという感じだろうか。壁側を向いた立ち食いカウンターが2本あり、背を向け合って食べる形。ただし、路地側はあくまでも補助カウンターで、造りがチャチ。壊れやすい旨を記した貼り紙が出ている。空いている時なら、奥側(セブンイレブン側)の立ち食いカウンターを使った方がよさそうだ。キャパは、12人くらい。
  麺は、見込み茹での生麺。細く白く、喉ごしがよい。香りがあまりないこともあり、そばというよりも素麺を連想させる(素麺ほどにはツルツルしていないが)。つゆは、独特な甘みと香りがあるもの。少しモヤッとした味わい。これは、「箱根そば」にかなり近い。醤油が同じなのか甘さのもとが同じなのか、レシピに近似した部分があると思う。たぬき320円。春菊が同額(ワカメ入り)だったので、ついつい春菊をオーダー。各種天は店揚げの揚げ置きで、春菊は姿揚げだった。サクサク感が残っていて美味しいのだが、つゆに浸すとすぐにグズグズになり、繊維質が際立ってしまう。なるべくつゆに浸さずに食べた方がよいと思う。申告制にて、そば湯あり。なお、店名は「越後そば」だが、クレアや下町の王様とはまったく味が違う。初石とも違う。穴守稲荷の「越後そば 淡竹」とも違う。独立店と考えてよさそうだ。食券には「越後そば 川崎店」と印字されているので、どこかに同系の別店舗があるのかもしれない。もっとも、1店舗しかない飲食店や商店がわざわざ店舗名をつけることも、決して珍しくはないが。


※閉店(「金亀」化)していました(2018/1、確認)。

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「富士そば」  実食日:2016/8

  東口地下街の36番出口を出てすぐ。店舗名は「川崎東口店」。この界隈は、上記「濱や」「ゆで太郎」「越後そば」と揃っている激戦エリア。その中で、もっとも駅に近い場所に店を構えている。2013年5月オープンの店舗。先述3店の客を根こそぎ奪おうという意図が見え隠れする立地だが、意外と客は分散している様子。16時過ぎの訪問で、先客3・後客2。大学生風が多かった。ちなみに、ほぼ同じタイミングで「濱や」には3人、「ゆで太郎」には4人入っていた。賑わい度としては、互角な感じ。あくまでも今回私が見て思っただけの話だが、「富士そば」は若者(女性含む)、「ゆで太郎」は高齢者、「濱や」はサラリーマンの支持を集めている様子だった(「越後そば」は営業時間外)。客席は椅子付きカウンターばかりで、22席。
  閑散時間帯だったからかもしれないが、麺は注文を受けてから茹でるオペレーションだった。歯ごたえがよく、香りもそこそこ感じられ好印象。ただ、つゆが思いのほか香らなかったのが少し残念。「富士そば」のつゆは、タイミングによって(?)香りの強弱の差がかなり激しい。もう少し水準化が図られれば、もっと安定して好印象を得られるようになると思うのだが。たぬきは、粒の細かい揚げ玉。近年多くの店舗で用いられているタイプだ。ゾル化はしないのだが、つゆに浸かるとふやけて大きくなる。多すぎるとだいぶつゆを吸ってしまうし、ふやけた揚げ玉自体も邪魔になってしまうので、適量をわきまえるのが肝要。この時は、少し入れすぎだった。2/3くらいでいい。ただ、油は軽いので、量が多くても胸は焼けない。これはありがたいポイントではある。たぬき390円(ワカメ入り)。店舗限定っぽいものは特にない。強いて言えば、夏季限定と思われるジャンボ冷やしたぬき430円か。冷やしたぬき+大盛券だと490円になるので、結構お得。朝・夕そば各320円、朝カレーセット390円の設定あり。箸はエコ箸。


※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左:旧、右:現)。あさり460円、うま辛肉ネギ480円、紅生姜ちくわ天450円、肉ほうれん草玉子とじ480円などの変わりメニューが登場しています(付+1点。2019/1、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円です。上記の変わりメニューは、少なくとも店頭ショーケースからは一掃されています。ドライですねぇ(付−1点。2020/5、確認)。

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「金亀」  実食日:2018/1

  東口地下街の37番出口を出て直進2分、小土呂橋交差点のほぼ角。セブンイレブンに隣接しており、一見すると「セブンイレブンの中にあるのかな?」と思ってしまうような位置関係。つまり、上記「越後そば」の跡地。「越後そば」と大書きされた看板が撤去されたもののメニュー表などはそのまま流用されていて、どこからどこまで変わったのかが分かりにくい変化。「金亀」という店名の表記は、店内に置いてある雑誌に「持ち出し禁止 金亀」と書いてあったのを確認しただけで、看板などは掲出されていない。客席配置も変わらず。立ち食いカウンターのみで、キャパは10人くらい。カウンターは背を向け合う形で2本並行しているが、路地側の方は相変わらず仮設的なもの。混んでいるとき以外は、壁側のカウンターを利用した方がいい。
  麺は、注文後茹での生麺。白っぽく、わりと細い。このタイプの更科系の麺はあまりそばの香りが感じられないことが多い。この店の麺も、食感はわりと好みだけれど香りはあまり感じなかった。8割とか10割とかでの提供が難しい立ちそば店では、更科風の麺はなかなか難しいような気がする。つゆは、昆布出汁が中心でモヤッとした味わいのもの。第一印象が「なんだか箱根そばのつゆに似ているな」で、「越後そば」時代の印象と変わっていない。たぶん、麺も変わっていないのではないかと思う。たぬき320円(ワカメ入り)という値段まで、「越後そば」時代と同じ。他メニューについても、少なくとも店頭に掲示してあるものについては同額設定。これは店名変更という意味合いが強い変化なのかもしれない(あからさまに異なる店名で、看板まで外しているので、別店として掲載する)。「越後」を名乗ることに対して、何らかの問題があったとか。いろいろ勘繰りたくなる。お腹が空いていたので、実食は天丼セット540円。セットのかき揚げ丼は、大判で薄い造りのかき揚げをご飯に乗せる。かき揚げはゴボウの香りが結構強く主張していて、なかなか美味しい。「ごぼうかき揚げ」を名乗ってもいいかな、というレベルだ。ただ、ご飯がちょっとゆるかったのが残念。なお、店内には撮影禁止の表示があるので、SNSやブログなどへの投稿目的で訪れようと考えている場合には注意を。
  平日14:00頃の訪問で、先客2・後客1。食券制なのだけれど、後客は入ってくるなり「いつもの!」と口頭注文してから券売機に向かっていた。その内容は、春菊そば+麺大盛り+ナス天。これが「いつもの!」で通るなんて、相当な常連さんなのだろう……と思っていたら、出来上がったそばにナス天が入っておらず「ナス天ナス天」と突き返していた。あとちょっとでバシッと決まっていたところなのに。私のように広く浅く巡っている人間は、なかなか「いつもの!」で通用するような行きつけ店ができないだろうなぁ。


※たぬき320円、かき揚げ天丼セット540円。消費10%増税に伴う値上げはありませんでした。頑張りますね。味玉100円の単品トッピングあり。次回にでも試してみたいです(2020/5、確認)。

※閉店していました。隣接のセブンイレブンがリニューアルされ、この店舗部分を編入した形です。もともとこの場所には何もなかったかのように、レンガ調の壁になっています(2021/4、確認)。

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「いろり庵きらく」  実食日:2019/1

  中央改札を入って右前。昨年12月にオープンした新店。この場所には、以前は立ち食いラーメンの「らーめん直久」があって、昨年7月にかなり惜しまれつつ閉店した。その跡地が「いろり庵きらく」というのは、少々荷が重いのではないかという気もするが……。実は私、2017年に一度「らーめん直久」を公式取材している。慎重に言葉を選びながら書ける範囲で書くと、その時点ですでに「近々閉店するかも」という話が出ていた。それも、理由は店舗の業績不振とか会社の事業縮小とかではなく。はい、この場で書けるのはここまで。そんな経緯があるので、跡地が「いろり庵きらく」になったと聞いた時には「ははん、なるほどねぇ」と思ったわけだ。まぁ、想定の範囲内というか、もっとも容易に想定できる転換劇だった。さて、内装というかフロアレイアウトは、「らーめん直久」時代からガラリと変わっている。フルリニューアルだ。店内に入って右奥にあった厨房が左奥に移され、厨房をぐるりと囲んでいた立ち食いカウンターは撤廃。フロア中央部に、島式の立ち食い席が配されている。かつて厨房があった右奥にはテーブル席と椅子付きカウンター。そして右手前にも椅子付きカウンター。席数は、テーブル2人×4、椅子付きカウンター11、立ち食いカウンターが12人分くらい。
  麺は、茹で置き。食感の劣化は特にみられず、安定した出来栄え。つゆも、良く言えば安定、悪く言えば「いつものモヤリ系」。個人的にはもう少しパンチが欲しいところではあるが、減塩志向者や女性にはこのつゆが受けているのかもしれない。たぬきは、揚げ置きの天かす。長ネギとおぼしき野菜の切れっ端が入っていて、香ばしい。ただ、ちょっと量が多かった。ゾル化するわけではないし、油が特段きつかったわけでもないのだけれど、やはり天かすの量が多いと中盤以降に飽きがくるし、つゆを全部飲もうとすると胸も若干焼ける。2/3くらいでいいかな。たぬき390円。店舗オリジナル的なメニューは、特に見当たらず。「らーめん直久」の名物「八王子系ラーメン」のリスペクトメニューを扱えば、愛着を持ってもらえそうな気がする。「いろり庵きらく」だったら店内にタマネギはあるわけで、やろうと思えばできると思うのだが。妙に高いプライドが、許さないのかな。そば湯ポット受渡口脇にあり。急須も用意されているので、事前に汲んでおけるのがありがたい。麺を食べ終えて必要になってから汲みに行くシステムだと、面倒になって「もういいや」となってしまう場合が多いので。箸はエコ箸。
  土曜18:00頃の訪問で、先客6・後客9と盛況。客層も老若男女幅広い。受渡口前の島式立ち食いカウンターが特に混雑傾向。ここに先客が群がっていると後客の受け渡しがやりづらくなるので、奥の立ち食いカウンターを優先的に利用してあげた方が紳士的だと思う。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき400円です(2019/10、確認)。

※特段メニューや値段が変わったわけではないのですが、うどんの扱いが休止になっていました。コロナ関連なのでしょうか(緊急事態宣言下の訪問)。他店舗ではこのような施策を講じているシーンを見た記憶がないので、ちょっと不思議です。また、メニューもかなり絞っている様子。昼時なのに、きつね、肉、とろろ、いなり寿司、酒類などが売切表示になっていました(2020/5、確認)。

※暖簾が出されました(左:旧、右:現)。最新の、ウグイス色の暖簾です。季節変動(冬場は白暖簾)の可能性もありそうです。メニューや値段等に目立った変化はありません(2021/9、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき480円です。400円から一気に480円まで上がったのではなく、間に430円・460円だった時代があると思われます(2023/7、確認)。

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「富士そば」  実食日:2021/12

  西口駅ビル1階の外側。店舗名は「川崎西口店」で、2021年8月オープンの新店。この店舗についてまず考察しなければならないのは、その立地だ。建物の外側とはいえ、ここは明白に駅ナカなのだ。過去に大山店という駅ナカ店舗を持っていたことはあるものの、現状では唯一(大山店はその後閉店し、「文殊」化している)。24時間営業ができない駅ナカを意図的に避けているように感じていたのだ。それが遂に、駅ナカ店舗を出した。今後、駅ナカで攻勢を強めていく狙いなのか、要注目だ。コロナ禍を通じて、24時間営業にこだわらない戦略に活路を見いだした、と考えるのはまだ早計かもしれないが、何らかの意図があったのは間違いないだろう。メニューやシステムは、従来店舗と変わらない。タッチパネルではないボタン式の食券制だ。客席は、椅子付きカウンターが主体。2面の壁に沿って、19席。プラス、奥の方にボックス型のテーブル席が4人×2。
  麺は、茹で置きで対応していたもよう。少し表面が固い感じの食感は、おそらく紀州の麺(未確認です)。つゆは、いつものカツオ出汁主体のもの。駅ナカだからといって特段味を変えているわけではなさそう。たぬきは、既製の揚げ玉だった。たぬき410円(ワカメ入り)。店舗限定を謳うメニューはないが、ややレアなメニューとして紅生姜ちくわ天470円があった。早くも「懐かしのメニュー」の域に入っている感がある紅生姜ちくわ天。現在出合える店舗は少ない。また、朝そば340円を含め、朝限定のメニューが4種類設定されている。これらは、夕方の訪問だったにもかかわらず、売切表示になっていなかった。夕方にも食べられるのかな? 箸はエコ箸で、タイミングにもよるかもしれないが、箸立てに隙間なくぎっしりと詰め込まれていた。少し遊びがないと、取りにくいよ。
  平日16:30頃の訪問で、先客7・後客1。この波は駅ナカならではと言うべきなのか、それともたまたまなのか。客層は幅広く、女性のひとり客も見られた。ひとり客ばかりだったからか、皆椅子付きカウンターに陣取り、快適そうなボックスシートが遊んでいる状態だった。個別パーティッションあり。コロナ禍でのオープンだからか、もともと席間が他店舗よりも広めになっているようで、パーティッションがあってもあまり狭苦しくは感じなかった。


※値上げしていました。現在、たぬき490円、朝そば420円です。紅生姜ちくわ天は、終了しています。たぬきは410円から一気に490円まで上がったのではなく、間に440円・460円だった時代があると思われます(2023/7、確認)。

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★横浜駅(JR東海道本線・京浜東北線・横須賀線・横浜線、東急東横線、京急本線、相鉄本線、横浜高速鉄道みなとみらい線、横浜市営地下鉄ブルーライン)
「えきめんや」  実食日:2004/5



  京急線の改札内、中央コンコースにある。この店、京急特有のチェーン店で、(未食だが)品川、京急蒲田にも存在を確認している。いずれも改札内なので、京急線利用者以外にはまったく親しみがないチェーンだろう。
  ここのそばは、私好みの太麺……と思いきや、ちょっと粉っぽくてマイナス。湯通し、ちゃんとやってる? それから、天(330円。たぬきなし)も粉っぽい。甘みが勝ったつゆは割と私好みなのだが、全体的な評価は低めになってしまう。

※改装していました(写真は左:旧、右:現)。場所もちょっと動いていると思われますが、改札内コンコースであることには変わりありません。たぬき350円と値上げし、生麺を使うようになったようです。再食していないので味の評点は変えませんが、おそらく向上していると思います(値−1点。2013/7、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき360円です。同じ「えきめんや」でも、店舗によって消費増税に伴って値上げした店舗と据え置いた店舗があるようです。面白いチェーンですね。変わりメニューに、かじめん350円(カジメという海藻を練り込んだ緑色の麺)があります(値−1点、付+1点。2014/8、確認)。

※メニュー体系が変わり、久里浜店や川崎店と同一になりました。再食していませんが、生麺化され、味も統一されていると思われます。現在、たぬき360円。かじめんは終了しています。残念。外観も変わっていました(写真は右端が最新)。再食していないので、味覚面の評点はそのまま。茹で麺時代のものです(2016/2、確認)。

※かじめんが復活していました。値段が480円まで上がってしまっていますが、券売機に入っているだけでも目を引くので、嬉しいことです(2019/5、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき380円、かじめん500円です。ほとんどのメニューは20円程度の値上げですが、かき揚げだけ値上げ幅が大きく、(390→)440円になっています。仕様が変わったのでしょうか(2020/1、確認)。

※2020/6、再食。公式取材ではありませんが、仕事上必要で、かじめん(冷)500円をいただきました。以前に比べてだいぶ値段が上がってしまったメニューですが、反面、メカブ、オクラ、温玉がトッピングされ、いっそうインパクトが強くなりました(付+1点)。海藻のカジメを練り込んだ緑色の麺自体の存在感がやや薄れてしまいますが、食後の満足度は格段に増しています。怖いもの見たさで食べてみるメニューから、日常的に食べるメニューに舵を切った感じでしょうか。ワンコインで収まっているので、これはこれでいいかなと思います。なお、かじめんは「えきめんや」の全店舗にあるわけではなく、扱っているのは5店舗だけです。僅かですが、このチェーンにも店舗ごとの個性が残っています。
  日曜13:00頃の訪問で、先客7・後客2。昼の混雑の残り香がある時間帯ということもあり、結構賑わっていました。立ち食いカウンターのみで、キャパとしては20人くらい入れるのですが、コロナ禍のソーシャルディスタンス策で一部の席が使用不可になっているため、このくらい客が入ると空席の方が少ないくらいになります。なお、箸はエコ箸のままで対応していました。


※2023/7、再食。その前に、値上げしていました。現在、たぬき440円、かじめん570円です。今回は、公式取材ではありませんが、仕事上必要で豆腐一丁550円をいただきました。冷奴一丁まるごとに加え、揚げ玉、花カツオ、刻み海苔がトッピングされます。近年はずっとこの仕様ですが、京急川崎駅で初めて食べたとき(2013年10月)と比べると、だいぶ華やかにモデルチェンジしています。ボリューミーなわりに夏場の食欲減退期でもつるりと食べられるので、夏バテ対策に好適なメニューだと思います。
  平日14:00頃の訪問で、先客4・後客5。わりとよく入っていました。夏の盛りということもあり、冷やし系を食べている人が多い印象でした。


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「安兵衛」  実食日:2007/1

  西口を出て右へ歩き、首都高速三ツ沢線を潜ってすぐ右側。岩崎学園の向かい。横浜鶴屋町郵便局の向かいと言った方が分かりやすいか。そば・うどんだけではなく定食類やら酒類やらつまみやら焼き鳥やら、何でもアリの店。一応「そば処」の看板が出ているので、「そばが主力」と考えて駅そばのカテゴリに入れることにする。中は結構広くて椅子席もたくさんあるのだが、中途半端な時間だったのにすごく混雑していた。特に、駅そばでは珍しいグループ客が多かったのが印象的だった。
  この店のそばは、麺は冷凍っぽい感じの平麺。わりと好印象だが、たぬきが湿気ているマイナス材料が相殺している感じ。カマボコとほうれん草が入り、見た目には結構豪華。たぬき340円、かけ280円、天380円など。

※閉店していました。跡地は、リニューアル工事中。工事終了後に復活する可能性もゼロではありませんが、雰囲気的になさそうだと判断(洋風の造りに変わっているので)し、閉店と見なすことにします(2015/12、確認)。

※同じビル内の別の場所で、復活していました。写真を載せたいところですが、今回は時間外訪問だったので撮っていません。また次回に。かなり手狭になり、どちらかというと夜の立ち飲みの方がメインです。そばは、基本的に450円の「なんちゃってそば」と500円の「安兵衛そば」の2択になります(2020/4、確認)。

※復活後の、営業時間中の写真を撮ってきました(左:旧、右:現)。どうやら昼と夜とでそばメニューが異なるようです。昼は、結構レパートリーがあります。たぬき400円、かけ300円、かき揚げ450円など。単品トッピングがたくさんあるので、アレンジも可能です。食べるラー油50円あたりは、ぜひ試してみたいところ。ただ、揚げ玉や油揚げが50円に設定されているのがちょっと気になります。既製メニューだと、かけ300円に対してたぬきもきつねも400円。つまり、トッピング価格が100円の計算になりますので。単品だと量が半分なのでしょうか。変わりメニューに、とろみ親子600円などがあります(値−1点、付+1点。2020/12、確認)。

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「鈴一」  実食日:2011/2



  みなみ西口を出て正面の好立地にある店。立ち食いカウンター一本だけの小さな店でありながら、立地の良さから次々に客が出入りしていて、たいへん活気がある。店内に入りきれず、店先で手持ち食いをする人も多い。
  麺は茹で麺(袋麺)で、見たところ湯通しをすっとばしているようなのだが、不思議と食べてみての違和感がない。そういう麺なのだろう。つゆは、かなり塩分が強い。もう少しソフトな口当たりの方が私好みか。たぬき290円。なお、店内は天井が低いので、背が高い人は頭上に注意。170cm以上の人は受渡・返却時に注意、180cm以上の人は常時注意。


※暖簾が変わっていました(写真は左から2枚目)。値上げして、現在はたぬき310円になっています。旧写真も現写真も、ものすごい大盛況です。ちょうど昼時近くに訪れているということもありますが、常時7〜8人は表で手持ち食いをしている状態です。写真には写っていませんが、路地の反対側(駅舎側)にも手持ち食い客が続出。両サイドで背を向け合って食べているので、その間を割って歩くとなんとも異様な雰囲気を感じます。混雑ということももちろんあると思いますが、天井の低い店内を嫌って表で食べる人もいそうです(値−1点。2015/2、確認)。

※日除けが新調され、暖簾も変わっていました(写真は右端が最新)。特に意味はないと思いますが、暖簾に記載の文言が「うどんそば」から「そばうどん」に変わっています。値段等に、目立った変化はありません。いつ覗いても、ギュウギュウに混雑しています(2018/9、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき330円です(値−1点。2019/3、確認)。

※消費10%増税に伴う値上げはなく、現在もたぬき330円です。新型コロナの影響により、しばらくきしめんを休止する旨の貼り紙が出ていました。早く復活するといいですね(2020/4、確認)。

※2020/12、再食。きしめんが復活していたので食べたい衝動に駆られましたが、この店で食べること自体約10年ぶりなので、やっぱりそばにしました。玉子360円の実食です。たぬき330円・天380円に対しての月見360円でやや割高感のある設定ですが、これは月見が高いのではなくたぬきと天が異様に安い設定になっているためにそう感じるだけです。玉子の単品価格は60円なので、決して高くありません。店内混雑激しく盛りつけシーンを見られませんでしたが、提供時点で白身が白濁していて、細かくつゆに拡散していたので、おそらく先乗せでしょう。それも、玉子の上から、ガバッと勢いよくつゆを注いでいると思われます。太さが微妙に揃っていない茹で麺はプツプツ切れやすく、今どき感のないものです。ちょっと乾麺っぽさも感じる食感です。つゆはバランス派で、どちらかというと香りよりも旨味の方が勝っていました。つゆに拡散した玉子の白身が干渉した可能性もおおいにありますが。総じて、流行りに流されない、独自の方向性。好感が持てます。
  平日17:00頃の訪問で、先客6・後客8。店内に空席はなく、外の増設カウンターで食べました。外のカウンターはガラ空きだったのですが、後客がどんどんやってきて、こちらも満席に。手持ち食いする人まで現れる人気ぶりでした。こんな状態なので、当然ながら個別パーティッションなどありません。


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「濱そば」  実食日:2012/10

  JR南改札内、コンコース。今年2月にオープンしたばかりの新店。意外なことだが、これまで横浜駅のJR改札内には駅そばがなかった。話によると、15年ぶりの復活なのだとか。店は、間口は広いのだが奥に狭く、立ち食いカウンターのみでキャパはせいぜい7〜8人といったところ。出入口付近に受渡口と冷水器がゴチャッと集中しているので、混雑時には若干混乱がありそうな造りだ。
  味覚的にはNRE仕様であるが、どうもNREスタンダードにもいくつかの種類がありそうに感じた。この日は新小岩の「大江戸そば」と連食しているのだが、麺の食感は大幅に違っていた。新小岩はざらつきがあるタイプだったが、こちらは摩擦の少ないツルツル食感。湯通し加減の差だとは思えないくらいに、違いがあった。同じNREでも、地域によってか、ブランド(店名)によってか、それとも店舗によってなのか、違いがあるように思う。つゆも、新小岩よりもこなれている印象だった。値段やメニューは共通で、たぬき320円。季節限定の変わりメニューが、常時3種ほど用意されている。


※値上げしていました。現在、たぬき340円です(値−1点。2014/11、確認)。

※2016/1、再食。値上げして、たぬき350円になっています。再食メニューは、今回もたぬきそば。つゆはマシン注ぎで、少し甘みを足してあるように感じました。カツオを加えている店舗とは明白に異なり、スタンダードな店舗とも少し風味が違います。スタンダードな店舗では、グルタミン酸系の風味が前面に感じられるのですが、この店舗では砂糖か味醂に由来していると思われる甘みの方が前面に出ていました。レシピを変えていると思います。
  訪問は、21:50頃。見事にスーツ姿のサラリーマンばかりで、ほぼ常時満席という大盛況でした。40〜50代くらいが中心。仕事帰りの需要が、かなりあるようです。


※2018/6、再食。リニューアルされた旨の張り紙が気になって、中華そば390円をいただきました。リニューアル前に食べていないので、具体的にどこがどう変わったかは分かりません。スープにほんのりと豚骨の香りがあった(基本的にはあっさり鶏ガラ中華)ので、そこが変わったポイントなのかなと。麺は縮れの強い細麺で、スープがよくのるのは良いのですが、やや麺同士が絡まりやすいです。トッピングは、チャーシュー・メンマ・焼き海苔。
  平日14:00頃の訪問で、先客1・後客8。入ったときには空いていていいなと思ったのに、あっという間に満席になって、店員さんに促されて一番奥に押し込まれてしまいました。この店、フロアがちょっと変わった形状になっていて、一番奥は三角形の頂点状になっています。ここに入って満席になると、ちょっと出にくいです。

※値上げしていました。現在、たぬき360円です(値−1点。2019/1、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円です。また、券売機がタッチパネル式に変わっていました。一応、写真を貼っておきます(左:旧、右:元。2021/5、確認)。

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「こぜん」  実食日:2013/4

  地下鉄の5番出口を出て後方3分、ダイエー横浜西口店の1階フードコート内。JR等を利用の場合は、みなみ西口を出て、2つ上に記載している「鈴一」の一本裏の通りを左へ3分。距離的には駅から3分なのだが、人通りが多く、サクサク歩けないことが多いので、実際には4〜5分かかるかもしれない。フードコート内には飲食店が3〜4軒ほどあり、結構利用客が多い。テーブル席もたくさんあるのだが、昼時を外れていたにもかかわらず着席率8割ほどだった(写真では空いているように見えるが、たまたま撮影時に一時的に空いただけ)。また、フードコート内を店内通路が通っている(フードコートを利用しない人がフードコート内を通り抜ける構造になっている)ため、客数以上にごった返している印象。この造りは一考の余地がありそうに思う。
  「こぜん」は、ダイエー店内でしか見たことがないチェーン店。「オレンジキッチン」を名乗る店と、ほぼメニューが共通している。「こぜん」は十割そばを謳っているが、「オレンジキッチン」にはそのような表記はなかったように思う。値段構成も異なるようだ。麺は、注文後に茹でる細麺。十割の細麺にしてはしっかりつながっていて、歯ごたえもよい。数本だけ異様に太い麺が混ざっていたのだが、乱切りということではなく、製麺機の不具合によるバグだと思われる。つゆは、カツオ出汁がよく香り、美味しい。若干濁りがあるのは、つゆ本来のものではなく、麺に由来していると思われる。たぬきなし、かけ290円、きつね・山菜390円。天は490円と高い。温系そばには、ワカメと花形のカマボコがサービストッピングされる。ご飯ものやセットメニューもいろいろあり、かけそば+ミニ天丼のセット490円は、麺類単品が高めであるだけに、お得に感じる。
  味が良く、いろいろと気も利いていて個人的にも好きな店なのだが、ただ一点、冷水機が遠いのがちょっと。フードコートという店舗形態の特性ではあるが、作業を分担できない一人客にとっては、ちょっと忙しい。エキナカ店やエキチカ店に比べると、一人客よりもグループ客の利用が多いのだろう。


※消費増税に伴う値上げはなく、値段据え置きで頑張っています。もともと高め設定だった麺単はともかく、3種類用意されている「こぜん得セット」がすべて490円で据え置かれているのはありがたいです。もりそば290円とざるそば320円で値段が違うのに、ミニ天丼をつけると値段が同じになるというのもちょっと妙な気はしますが(2015/2、確認)。

※閉店していました。跡地は、「プルニマ」というインドカレーの店でしょうか(2018/2、確認)。

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「いろり庵きらく」  実食日:2014/11

  JR北改札を入って正面左手。今年10月29日にオープンしたばかりの新店。つい最近まで横浜駅のJR改札内には駅そばが1軒もなかったのに、あっという間に2軒になった。需要は相当ある駅なので、むしろ長きにわたって空位状態だったことの方が信じがたい。客席は椅子付きカウンターと立ち食いカウンターで、キャパは20くらい。
  味覚的には、「いろり庵きらく」スタンダードと言っていい。少々粘着する生麺に、「あじさい茶屋」よりも丸みのあるつゆ。たぬきは天かす。「あじさい茶屋」よりも味覚的には上なのだが、当然ながら値段も上。たぬきは370円だ。変わりメニューというか横浜店限定メニューに「豚肉とハマの小松菜そば」500円がある。また、期間限定メニューもあるのだが、他のNRE店とは異なるラインナップになっている(同日に横浜駅「濱そば」も訪れているので、間違いない)。受渡口付近にそば湯ポットあり。箸はエコ箸。
  オープンして間もないのだが、立地条件がよくすでにかなりの認知度があるようで、実食時にはたいへん混雑していた。受渡口と券売機に、それぞれ5人ずつくらい並んでいた。この混雑はオープン前からある程度見越していた様子で、券売機の手前から店の入口にかけて白線が引いてあり、入る人と出る人の動線をきちんと確保している。これは素晴らしいと思う……が、冷水機の場所がいけない。店に入ってすぐ右手に冷水機があり、その先右手に受渡口がある。つまり、冷水機が受け渡し待ちの行列にかぶってしまうのだ。この場所だと、食券を出す前に水を汲まなければならない。受け渡しが済んで一度受渡口を離れてしまうと、二度と水を汲みに行けなくなる。2杯飲む習慣がある人(私もそのクチ)は、受け渡し前に2杯汲んでおいた方がいい。中には、水を2杯とそば湯を1杯、計3つのコップを使っている人もいた。この場所なら厨房内からコップを補充できるという利点があるのだろうが、それで客の利便性が損なわれたのでは元も子もない。対策をお願いしたい。ひとまず、今回は「衛生」を−1点とさせていただいた。


※ベースメニューの値段等は変わっていませんが、店舗限定メニューが横浜産小松菜かき揚げ420円に変わっていました。横浜産の小松菜を使うという点では変わっていないのですが、かき揚げになったことでやや存在感が弱まっているのではないかと思います。ただ、値段的に手を出しやすくなったのは好材料です(2018/6、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。横浜産小松菜かき揚げは、420円で据え置かれています(2019/1、確認)。

※2019/5、再食。やっと、店舗限定メニューの「横浜産小松菜のかき揚げそば」420円にありつけました。もう、通常のかき揚げとは見た目からしてだいぶ違います。青々としています。小松菜、大きめカットで結構たくさん入っています。小松菜以外の具材は、タマネギ、チクワ、小エビ。個人的には、小松菜をじっくり味わいたいので、香りの強いチクワと小エビはやや蛇足気味かなと感じます。小松菜の味わいに集中しようと思っても、横槍が入るんですね。チクワは箸でつまんで避けられるからまだいいのですが、小エビは避けたつもりでも入ってくるので……。それでも、420円という価格設定はかなり良心的だと思います。試す価値は、充分にあります。
  平日20:00頃の訪問で、先客12・後客7と好況。若い女性のひとり客も散見され、店の方向性が需要にマッチしている印象です。


※2020/6、再食。公式取材ではありませんが、仕事上必要で鴨510円を食べてきました。トッピングは、レトルトの鴨ロース5枚。まぁ、ありがちな感じで、鴨肉自体はややパサつき気味ですが、一緒に盛る煮汁がつゆを美味しくします。見た目には結構たっぷりついている脂身も、食べると意外とさっぱりしていて胃にもたれません。ちょっと高い印象は拭えないものの、つゆを残さず飲む人にとっては結構いいメニューだと思います。
  日曜18:00頃の訪問で、先客0・後客5。客足に妙な波があったのは、もしかしたら店頭のタペストリーが裏返しになっていた(コロナの影響で限定メニューが休止になっていた)ためかもしれません。このタペを見て「今日はもう終わりか」と思った人が多いのではないかと。ただ、店内に客の姿があれば「あぁ、やってるのか」と気づく。つまり、先客ゼロ症候群のような状態に。あくまでも推測ですが。タペを裏返すのではなく、一時的に外してしまった方がいいのではないかと感じました。なお、消費10%増税に伴い、値上げしています。現在、たぬき400円、かき揚げ440円です。


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「つか蕎麦」  実食日:2015/2

  駅からちょっと遠い。みなみ西口を出てダイエー方面へ1分、橋を渡ってすぐの路地(ビックカメラの奥側)を左折して3分、陸橋の手前の路地(「串カツ田中」の角)を右折してすぐ左側。ホームからの距離で考えれば相鉄の平沼橋駅の方が近いのだが、平沼橋駅は西側にしか出入口がないため、駅出口ベースで最寄駅を判断している当サイトにおいては横浜駅が最寄りとなる。立ち飲みではない居酒屋がランチ営業としてそば屋をやっているような造りで、店舗はビルの2階にある。エレベーターで上がると、いきなり蝶ネクタイ姿のコンシェルジュが目の前に立っていて、ちょっとびっくりする。案内に従って有人レジで注文して先払い、番号札を受け取り席で待機、番号で呼び出し。夜の居酒屋タイムがメインの店なのだろう、客席はボックス席ばかり。数えきれない(というか、ボックス席のため自席から店内全体が見えず、数えるのが面倒になった)ほどの席数がある。……が、実食時には先客3名だった。まぁ、立地的に考えてもランチタイムに席が全部埋まるようなことはないだろう。むしろこのくらい空いていると、隠れ家的な穴場感が感じられて好印象だ。ひとりで食べるのもいいが、2〜3人で行って談笑しながら食べるのに向いていると思う。個人的には、仕事上の打ち合わせにも使えそうだ。
  麺は、生麺茹で置きだろうか。やや粘着するタイプで、香りはあまりない。つゆは淡麗系で、関西風を意識したような味覚だ。悪くはないのだが、少々ぬるいのが残念。もうちょっと熱く(90度くらいがベスト)して、卵を先乗せにしたらもっと美味くなると思う(卵は後乗せだった)。価格は外税方式を採用しているため、1円単位の端数が生じる。また、合計金額に対して課税されるため、精算の仕方によって金額が変わる。たぬき340円(税抜)+卵50円(税抜)の場合、たぬきそばと生卵を別々に精算すると422円だが、一緒に精算すると421円になる。変わりメニューに、チーズカレーそば530円(税抜)。また、もり系の変わりメニューに、そばとうどんを一緒に盛りつけた「合い盛り」450円(税抜)がある。この手のメニューは、かけ系よりもり系の方が違和感が軽いかもしれない。大食漢には富士山もり490円(税抜)がオススメか。「4〜5人前」と記載されているので、1kg近くありそうだ。私は食べきる自信がない。


※閉店していました。跡地は、居酒屋の「相席屋」です。ランチのそばは、ありません(2016/8、確認)。

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「味奈登庵」  実食日:2016/2

  西口地下街の南9番出口に直結している横浜天理ビルの地下1階(地下街とフラット)。地上から行く場合には、西口を出てバスターミナルを左に回って目抜き通り(シェラトンとヨドバシの間の道)に入り、シェラトンの先(隣)の横浜天理ビルの地下1階。この辺りによく行く人ならともかく、土地勘のない人にとってはちょっと分かりにくい場所か。店舗名は「横浜天理ビル店」。店内はたいへん広く、テーブル席が4人×5+2人×2、椅子付きカウンターが20席。計40人以上収容できる大型店だ。システムは、店に入ってすぐ右手の有人レジで先払い→番号札で呼び出し。
  麺は注文後茹でにこだわっているようで、混雑時には少々待ち時間が長くなる。私は15:30頃の入店だったが、それでも出来上がり待ち客が5人もいた。昼時はかなり混雑が激しいのではないかと想像される。このくらいの席数がないと、客を捌き切れないだろう。その麺は気持ち茹でオーバー気味だったものの、値段に鑑みれば十分満足できるもの。量が多いのも嬉しい。都内の「小諸そば」と同じで、横浜の「味奈登庵」はどの店舗に入っても大ハズレがない。つゆは、カツオが凛々しく香る。それなりに酸味があるが嫌らしく感じるほどではない。深みもあり、飲み干しても飽きない味わい。たぬきは、既成メニューだと「上かけ+揚げ玉」になるため430円だが、「かけ+揚げ玉」で頼めば350円(値段の評点はこれを基準につけている)で食べられる。実食は、かけ300円+ナス天100円+カボチャ天50円。「味奈登庵」は注文後揚げの各種天が美味しくて安いので、だいたいいつも天ぷらを2つ乗せてしまう。ナスもカボチャも別皿で供され、衣が薄く素材の風味と食感を生かしたタイプの天ぷらだ。個人的には、ナスよりもカボチャの方がより好印象だった。
  ご飯ものやセットメニューも充実している(割安感はないが)し、季節限定もやっていて選択肢が広いし、美味しくて量も多い。タイミングによって待ち時間が長くなることを除けばほとんど欠点がない。さらに裏技的なことを言うと、富士山もり500円を複数人でシェアすることもできる(この場合、人数分の「取り分け汁120円」を注文する必要があるが、各人でもりを頼むよりは少し安くなる)。ネギは別盛り。割箸は名入れの箸袋入り。飲み水は冷水のほかにお湯とお茶(温・冷)を完備。細かいところにも配慮が行き届いている。総合的な満足度がたいへん高く「東京に出店してほしいチェーン」の筆頭格だ。


※値上げしていました。現在、かけ330円、富士山もり550円です。天ぷらの単品も値上げしていて、ナス天120円、カボチャ天70円になっています。まぁ、今までが(量が多いわりに)安すぎたわけで、致し方ないでしょう。おそらく全店舗での一斉値上げだと思います。他店舗についても、今後見て回ります(値−1点。2019/3、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ340円、富士山もり560円です。天ぷら単品も、海老天300→310円など、値の張るものを中心に一部値上げしています(2020/4、確認)。

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「池田屋」  実食日:2017/3

  上記「安兵衛」が閉店して、寂しくなってしまった横浜駅北西側。これだけ人々の往来がある街なのだから絶対に代替店があるはずだと思って探してみたら、駅からすぐのところで見つかった。灯台下暗しとは、このことだ。場所は、きた西口を出て左へ30秒、狸小路の入口角。カウンタースタイルの居酒屋なのだけれど、ランチタイムにそば・うどんを駅そば準拠の価格で提供している。客席は、椅子付きカウンター8席。口頭注文で、代引き制。
  メニューは、少ない。信州更科そば400円と、秋田稲庭うどん400円が基本。加えて、単品トッピングとしてかき揚げ150円とえび天200円、ご飯ものとしてセットカレー100円がある(カレーのみでの注文は不可)。今回は、信州更科そばとセットカレーを注文。麺は、注文後に茹でる生麺。星がまったくないあたりに「更科」らしさを感じるけれど、食べてみるとあまり上品なものではなかった。やや粘着質で、麺同士が複雑に絡みやすい。香りはまずまずといったところ。つゆは、ショーケースの中にある個包装の濃縮つゆをお湯で薄めたもの。濃縮つゆ(カップラーメンの「液体スープ」をイメージしていただければよいかと)を客前にさらしている店は、たいへん珍しいと思う。度胸が良いというか、神経が太いというか。飲んでみると、やっぱり出汁は香らなかった。基本的にかけそばなのだが、とろろ芋とワカメがサービストッピングされる。とろろはおろし方が粗めで、店内でおろしているのではないかと推察。時折シャリっと歯に触り、心地よい。これだけ手間をかけられるのなら、濃縮つゆを割るお湯に出汁を足すこともできるだろうに……。ネギは斜めカット。唐辛子は一味。セットカレーは、意外にもそれなりのボリューム感だった。見るからに自家製のカレーで、具材はでっかいジャガイモ・シメジ・たっぷりタマネギ。肉類は見当たらず。これで100円なら文句なし。かけそば400円と考えるとだいぶ高いけれど、とろろそば+ミニカレーのセットが500円と考えれば安いもんだ。総じて、長所と短所がわりとはっきりしている印象で、評価が難しい店だった。短所を丹念に潰していけば、大化けする可能性も秘めていると思う。
  訪問は、平日の12:15頃。「安兵衛」が閉店したとあって多くの客が流れてきていて……ということはなく、ランチ需要は少なそうだった。先客3・後客0だが、先客3人はいずれも常連の飲み客。昼間からへべれけ状態で、大声で野球談議をしていた(一般客が昼間から飲めるのかどうかは未確認)。この状態だと、流しの客は入りづらいだろうなぁ。ランチ営業は、ほとんど道楽でやっているような感じなのかもしれない。


※幟が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。幟程度の変化では写真を貼り足さないことが多いのですが、この店に関しては雰囲気がガラリと変わっていたので、貼る価値があるかと。明るくなりましたね。値段等、変化ありません(2019/3、確認)。

※消費10%増税に伴う値上げはありません。現在も、信州更科そば400円、秋田稲庭うどん400円、セットカレー100円です(2020/4、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2017/5

  駅からちょっと遠く、横浜駅を最寄りとするか平沼橋駅を最寄りとするかで悩むような場所にある。みなみ西口を出て、ダイエー方面へ5分。岡野交差点(スクランブル)を斜めに渡って角から2軒目。店舗名は「横浜岡野店」。昨年10月オープンの新店舗だ。平沼橋駅の東側に出入口があればこちらが最寄りになるところだが、残念ながら平沼橋駅の出入口はホームの西端にしかない。実測してみたところ、横浜駅の方がちょっと近かった。客席は厨房を囲むL字型椅子付きカウンターのみで、ざっと数えて18席くらい。「ゆで太郎」でこういう造りの店舗は珍しいと思う。椅子付きカウンターの背後、壁際に長椅子が並んでいるのだが、こちらには丼を置く場所がない。満席時の待機席だろうか。
  麺は注文後茹でのオペレーションで、自動湯切り器を使用。やや茹でがアンダー気味だっただろうか、芯が少しニチャッと粘着した。断面が長方形の細麺で、白く透明感のない麺。同日実食の伊勢佐木長者町店と同じ麺とみていいだろう。「ゆで太郎」では、製麺機を置かない店舗が近隣の製麺機のある店舗から麺を運び入れて使うケースが結構ある。ざっと見たところ店内に製麺機が見当たらなかったので、もしかしたらこのパターンかもしれない(未確認です)。つゆは、他店舗よりも気持ち出汁が濃いように感じたのだけれど、これは誤差というか、食べるメニューによって感じ方が違うという部分かもしれない。「ゆで太郎」で純粋なかけそば(実食は日替わり得ランチ)を食べる機会があまりないので。この店舗には、伊勢佐木長者町店にあった天かすフリーのサービスがなかった(言えば入れてくれるのかもしれないが、卓上には出ていなかった)。タカノツメもない。受渡口が1か所に定まらないカウンタースタイルの店舗では、フリーのサービスは難しいか。その代わりというわけでもないだろうが、各席に柚子粉が置いてあった。たぬきなし、かけ320円、かきあげ420円。メニュー・値段は、伊勢佐木長者町店と完全一致。
  実食は、日替わり得ランチ500円。この日は、ミニカレーセット。カレーはミニサイズなのだが、朝カレーセットの小丼ではなく、もう少し量が入る平皿での盛り付けだった。フルカレーの3/4くらいありそうだ。余っていたクーポンでコロッケを追加し、カレーにオン。カレーとコロッケの相性は最高だ。カレーは、ちゃんと店内で煮込んでいた。どの段階から店内でやっているのかは定かでないが、少なくともレトルトや解凍するだけのものではない。確かに、味覚的にも業務用っぽさのない家庭的な味わい。甘口なので好き嫌いが分かれそうな気もするが、他のチェーンとはひと味違うカレーに仕上がっていると思う。具材も結構大きい。立ちそば店のカレーとしては、クオリティの高い部類だろう。ちょい飲み対応店舗で、24時間営業。箸はエコ箸。


※閉店していました。跡地には、不動産仲介店が入っています(2021/9、確認)。

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「麺房 八角」  実食日:2019/1

  JR東口を出て、正面の階段を降りてポルタ地下街に入り右の右側。店名の読みは「はっかく」ではなく「やすみ」。特に横浜市民の間では有名な店だから知っている人も多いだろうが、初見だと「はっかく」と読みたくなりそうなので、一応補足。有名店ということで、今まで未食になっていたのが意外に思えるだろうか。もちろんそこには理由があり、たぬき450円という高めの値段が少々微妙だなと考えて、保留扱いにしていたのだ。しかし、朝そば320円の設定があるという情報が寄せられたことで、気が変わった。これはもう、対象に含めないでおく理由がない。客席は厨房と向き合うL字型椅子付きカウンターのみ。席数は12。食券は「たぬき・きつね、大盛り・並盛り」が共通ボタンなので、食券を出すときに「たぬき・大盛りで」と声をかける(麺は並盛りでも大盛りでも同一料金)。
  麺は、注文後に茹でる生麺。細く、少し縮れがみられる。薄いグレー色で、星なし。ルックスからは更科系の上品なものかなと感じるのだが、食べてみるとツンと艶のある更科系らしいそばの香りではなく、どちらかというと田舎系の、ややくぐもった香りだった。言い得ているかどうかわからないが、「箱根そば」の麺の香りをだいぶ強めたような感じ。つゆは、カツオ中心の出汁。塩気はわりと控えめ。あっさりしていて飲みやすいので、完飲派に喜ばれそう。食後の余韻は、出汁でも醤油でもなく、麺の香りの方だった。たぬきは、店内で意図的に作ったような感じの天かす。丸っこい形をしていて、サクサクしていてふやけにくい。かなり私好みの天かすだ。ほうれん草とナルトのサービストッピング入り。たぬきそばの構成要素の中で、唯一残念だったのが、このほうれん草。少々茹ですぎたのか、グジュグジュと少し溶けたような歯ごたえで、葉脈の繊維質が目立ってしまっていた。これがシャキッとしていたら、、味5点になっていたかも。そば・うどんのほかに、ご飯ものもあり。朝そばは、天orつけ天の二択。どちらも通常価格は470円なので、150円引きの計算。かなりお得感がある。箸はエコ箸。
  平日13:00頃の訪問で、先客11(私が入って満席)、後客8(私が出る時点での空き待ちを含む)。私が食べている間は常時満席で、外に空き待ちが2〜3人いるという状態だった。流行っているね。店員さんは4人詰めていたが、それでもなお大忙しの様子。女性のひとり客もおり、幅広い層に支持されている。パッと見には、女性が入りそうな雰囲気ではないのだけれど。女性客を取り込むコツは、お洒落な内外観にすることばかりではないのだ。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき460円、朝そば330円、天480円です(2020/12、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき520円、天540円、早朝サービス天(旧朝そば)390円です(2023/7、確認)。

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「立ち蕎麦WARABI」  実食日:2020/4

  かけ450円、たぬき500円。値段的にちょっと高いので、これまで保留扱いにしてきた店。しかし、かき揚げ500円は極端な高さではないし、昨今他店が続々値上げに踏み切った結果、他メニューの価格もさほど気にならなくなってきたので、対象に含めてしまおう。場所は、みなみ西口を出て、左側2本目の路地(上記「鈴一」の裏)を左折して2分、左側。食券制で、客席は椅子付きカウンター9席のみ。ステンレス製のカウンターは微妙にカーブしている。モダニズムと古き良きレトロ感が、調和しているかどうかはともかくとして、融合はしている雰囲気。
  麺は、注文後に茹でる生麺。茹で時間はタイマーで管理。ややグニュッとした食感で、そばの香りはほどほどという程度。つゆは、小鍋で少量ずつ沸かしている。出汁はカツオ系だが、酸味はあまりない。宗田か、本鰹だとしても枯節ではなく荒節が中心だろう。少々甘みが強めであることもあり、あまり深いという感じではなく、むしろやや平たいように感じた。店頭のタペストリーにこだわりがいろいろ記載されているのだが、つゆに関する記述はなく、麺や揚げの方に重きが置かれている様子だ。たぬき500円(ワカメ入り)。たぬきが割高に感じる設定で、しかも天と同額なので、実食はかき揚げそばで。かき揚げは、注文後揚げ。リングを使用して、大きめの正円形に仕上げていた。具材は、タマネギとニンジンのみ。どちらも同じくらいの大きさの細切りカットなので、食感はニンジンの方が勝っている。また、タマネギは外側の固い部分まで使っているようで、ところどころに噛み切れないタマネギが混ざっていた。食材ロスを減らす狙いは分からなくもないが、味覚面を考慮すると「もう1枚剥いた方がいいのでは?」と感じられた。変わりメニューいろいろあり。コーンかき揚げバターそば580円、磯のり500円など。つけそば系メニューも豊富だが、個人的にはあまり関心なし。「冷そば+温つけつゆ」だと、食べ進めるごとにどんどんつゆが温くなって、不味くなっていくのでね。一杯の中でのストーリーが、あまり盛り上がらない。サビから始まってAメロで終わる歌のようなもの。この手のメニューは、個人的にあまり好きではない。箸はエコ箸。
  平日13:15頃の訪問で、先客1・後客3。昼時にしては空いていた。コロナの影響が出ているのかもしれない。薄利多売型の飲食店がコロナ禍を生き延びるのは、なかなか大変だと思う。


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★戸塚駅(JR東海道本線・横須賀線、横浜市営地下鉄ブルーライン)
「あじさい茶屋」  実食日:2005/5

  JR地下口改札内コンコース。横浜市営地下鉄あっての地下口改札なので、地下鉄→JR(あるいは逆)と乗り継ぐ人のためにあるような店である。
  最近、このチェーンは角麺を使うようになってきたのだろうか。丸麺から平麺へ、そして角麺へと変遷してきているような気がする。時代によって異なるのか、それとも店舗によって異なるのか、ちょっと判然としないのではあるが。ただ、時代を追うにつれて、少しずつではあるが、味は向上してきていると思う。このチェーンに限らず、近年チェーン駅そばの味の向上傾向がめざましいと思う。やっぱ、「たかが駅そば」ではあっても、企業努力は必要だよね。たぬき320円。


※閉店(「かまくらそば」化)していました(2007/8確認)。


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「かまくらそば」  実食日:2007/8

  JR地下改札を入って正面(コンコース)。上記「あじさい茶屋」の跡地。間口は広いが奥行きがなく、外観から受ける印象ほど大きな店ではない。
  味覚的には、「あじさい茶屋」時代と大きな変化はない。変わりメニューがいろいろあるが、おおむね「あじさい茶屋」と同じメニュー編成。たぬき320円。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です。大船駅の同名店は「NRE第3の価格体系」ですが、こちらは「茹で麺NREスタンダード」です。なんか、不思議(値−1点。2015/2、確認)。

※閉店(「いろり庵きらく」化)していました(2015/6、確認)。

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「いろり庵きらく」  実食日:2015/6

  JR地下改札内コンコース。上記「かまくらそば」の跡地。内装もリニューアルされているが、当然ながら奥行きがないのは相変わらず。椅子付きカウンターが計14席あるものの、満席になるとかなり窮屈に感じそうだ。というか、混雑していると店に出入りするのも苦労するかも。また、店内にぶっとい柱があるので、全体の見通しが利かない。座る場所によっては、返却口がどこにあるのか分かりにくくなることもある(実際には、返却口はない。カウンター越しに店員に手渡し)。それにしても、ここも生麺化ですか。NRE駅そばの生麺化は、どこまでいくのか。池袋の「田舎そば」がリニューアルされたときに生麺化されなかったので、全店舗という方針ではなさそうだが。これだけ大々的に取り組むということは、実際に売り上げ(または客数)という点で効果があがっているということなのだろう。
  味覚的に大きな特徴はなく、きらくスタンダードだ。麺は茹で置き、つゆはやや甘め。たぬきは、粒は細かいもののゾル化しないタイプ。油もよく切れていて好印象だった。「いろり庵きらく」の中には、オレンジ色の油が大量に浮いたたぬきそばを出すハズレ店舗もあるので。たぬき370円。変わりメニューということではないが、朝10時まで限定のお得な設定があった。朝食そば380円はそれほど魅力的に感じないが、朝食セット明太子380円と朝食セット納豆420円はなかなか。特に明太子の方は、たぬきそば+ミニ明太子丼で「たぬきそば+10円」という価格なので、かなりお得感がある。近年の首都圏駅そばは、季節限定と時間帯限定が狙い目だ。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、たぬき390円です(2019/3、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき400円です(2020/1、確認)。

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「濱そば」  実食日:2015/3

  JR地上改札を出て正面左。間仕切りのない半露出店。暖簾が玉暖簾になっているのが珍しい。目隠しとしてはあまり機能していないが。厨房に向いた椅子付きカウンター一列のみで、席数は10。この駅には、改札内にもNRE駅そばの「いろり庵きらく」があるのだが、改札内・外で麺が違う。経営効率はあまりよくなさそうに思うが、ユーザー視点ではとてもありがたく感じる。
  麺は、茹で麺NREスタンダードで特筆事項なし。つゆは、甘みがあってまろやかなタイプで、辻堂の同名店と同じ。客席からは見えないが、間違いなくマシン注ぎだろう。従来タイプより、こなれていて確実に美味しい。たぬきは、スナッキーな揚げ玉。これもNRE標準か。たぬき340円。NRE系共通の変わりメニューがあるが、店舗固有のものはなさそうだ。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2015/12、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき360円です(値−1点。2019/3、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円です(2020/1、確認)。

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★大船駅(JR東海道本線・京浜東北線・横須賀線、湘南モノレール)

「大船軒」  実食日:2002/12

  東海道線のホーム上にあるシンプルな店。二八そば風のコシのない黒麺で、味はなかなか。つゆは、割と甘い。あまり繁盛している様子はなく、首都圏近郊にしては旅情が濃い。“湘南肉味噌うどん”(330円)という変わりメニューがある。友人K氏の談によると、これは盛岡名物“ジャージャー麺”のようなもの。たぬきが340円であることを考えると、“湘南肉味噌うどん”の方がオススメかもしれない。


※閉店していました。現在、ホーム上には「さがみ茶屋」がありますが、「跡地」ではないようです(2009/7、確認)。

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「大船軒」  実食日:2009/7

  JR改札内コンコース北改札付近。「鰺の押寿司」の売店と一体になっている店舗。椅子付きカウンターが10ほどある店だが、出入口付近に券売機・受渡口・返却口・冷水機と固まっていて、しかもそのスペースが狭いため、混雑時には混乱が起こりそうな予感がする。券売機を店の外に出し、冷水機を少し奥に移動させれば、動線がスムーズになりそうな気がするが。
  上記「大船軒」や藤沢の「大船軒」と同じ味であるかどうかは、実食間隔がかなり空いているため、よく分からない。ただ、一昨年実食した茅ヶ崎の「大船軒」とはちょっと違うように感じた。つゆの甘みが弱い。麺の風味も弱い。カマボコが乗らない。だから、不味くはないのだが、全体的にインパクトに欠ける印象だった。茅ヶ崎も、今はそうなのだろうか。それとも、店舗による違いなのだろうか。たぬき340円。変わりメニューに、「納豆おろし」「なめこおろし」「なめこめかぶとろろ」各390円。また、そばには対応していないものの、湘南肉味噌うどん(350円)とひもかわうどん(480円)を「湘南名物」として扱っている。


※価格体系が変わっています。たぬきは320円に値下げされていますが、これは「NREスタンダード化」を意味します。何よりも、「湘南肉味噌うどん」がなくなってしまったのが残念です(値+1点、付−1点)。

※改装していました(写真は左:旧、右:現)。写真ではわかりにくいかもしれませんが、メニュー表や暖簾、ガラスの装飾などが変わっています。そして最大の変化は、「鯵の押寿司」の売店がなくなったことです(跡地は客席拡張)。駅弁ファンの方々にとっては、これは痛恨のマイナーチェンジなのではないでしょうか。なお、値段はたぬき340円に上がり、初食記事に書いている変わりメニューもひとつ残らず終了しています(値−1点。2015/2、確認)。

※閉店(「濱そば」化)していました。NRE→NREの変化です(2016/12、確認)。

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「さがみ茶屋」  実食日:2009/7

  JR3・4ホーム、南側階段下。立ち食いL字型カウンター1本だけの、素朴な店。ステンレス製のカウンターが、いかにも昭和臭い。看板は新しい(近年「おおふな蕎麦」から改称している)が、内装は代々受け継がれている様子。店の造りに関して一つ注文をつけるなら、出入口のドアをなんとかしてほしい。手動の両開きドアなのだが、右にも左にもスライドできる範囲が狭く、両方開けないと出入りできない。手動なら片開きに、両開きなら自動にしていただけるとありがたい。
  味覚は、NREスタンダード。「大船軒」と連食したからだろうか、つゆの深みのなさが一層際だって感じられた。たぬき320円。


※閉店(「大船軒」化)していました。逗子駅も「大船軒」化しているので、「さがみ茶屋」ブランドは全滅でしょうか(2010/10、確認)。

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「かまくらそば」  実食日:2010/10

  JR改札内南側コンコース。間口は広いけれど、厨房スペースを広くとっているのか、客席は手狭。椅子付きカウンター一列と、奥の方に立ち食いスペースがあるのみ。
  お馴染みNREの駅そば店だが、この店では生麺を使用している。他の生麺NRE店と同じであるかどうかは、連食していないので微妙だが、少なくとも2〜3年前の生麺NRE店よりはバランスが良くなっているように思う。ただ、麺が細平なので、食感のインパクトが弱い。一昔前の「富士そば」にありがちな仕上がりになっている。問題は、値段。たぬき380円は、茹で麺NRE店(たぬき320円)はもちろんのこと、標準的な生麺NRE店(たぬき350円)よりも高い設定だ。カマボコが2枚乗るという特徴があるほか、若干量が多いかなという印象もあった(これはたまたまつゆが多かっただけかも)のだが、それで30円上がるのはどうなのか。変わりメニューに桜えび天そばがあるが、600円はとてつもなく高く感じる。


※値上げしていました。現在、たぬき400円です。さくら海老天は、600円で据え置かれています。相変わらず、「NRE第3の価格体系」の路線で運営しているようです(2015/2、確認)。

※改装していました(写真は左:旧、右:現)。値段は据え置きですが、この店舗を象徴するメニューだった小柱天とさくら海老天が終了しています。大船駅ならではの鰺の押寿司セット680円があるほかは、「いろり庵きらく」準拠のラインナップになりました。なのに、全体的に「いろり庵きらく」より高い設定です。う〜む、立ち位置がよく分からない店舗ですね(付−1点。2019/1、確認)。

※閉店(「いろり庵きらく」化)していました。まぁ、妥当かなと思います(2021/8、確認)。

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「大船軒」  実食日:2015/2

  JR3・4番ホーム南側階段下。2つ上に記載している「さがみ茶屋」の跡地。NRE→NREの変化だから看板が変わっただけ、と言いたくなるところだが、実は味も変わっている。内装は「さがみ茶屋」時代のままで、L字型立ち食いカウンター1本だけ。厨房の奥に、バックヤードへ通じるドアがあるのだが、階段下という店舗の性質上、高さが1メートルくらいしかない。蹲踞の姿勢でここを出入りする従業員を見ていると、なんだかいたたまれなくなってくる。
  麺はNREスタンダードなのだが、つゆが変わった。大船軒がNREの傘下に入って久しいが、大船軒の駅そばではつゆだけは昔と変わらぬ味を守り続けている。甘みの強い、濃いつゆだ。つまり、「さがみ茶屋」時代のNREスタンダードから大船軒固有のつゆに変わった、ということ。本音を言えば、もう少しつゆ乗りのよい麺で食べたい一杯なのだが、つゆだけでも特徴が感じられるのは嬉しい。たぬき340円。メニュー体系はNREスタンダードだが、メニュー表の右下に大船軒固有の記載がある。50年以上続いている味を、これからも大切にしてほしい。


※2018/1、再食。値上げしていました。現在、たぬき350円です。実食は、かき揚げそば400円。価格が店揚げ価格なのですが、厨房内に揚げ場がありません。コンコースの「濱そば」で揚げて、運んでいるということでしょうか。つゆは、NREスタンダードではなく甘みの強い大船軒スタイルです。マシン注ぎではなく、寸胴からお玉で掬い入れる方式を貫いています。こういう店舗が、いくらかでも残っているとホッとします。
  17:45頃の訪問で、先客2・後客0。先客のうちのひとりが中華そば390円を食べていて、「美味い美味い!」と感激していました。食後に店の周りをぐるっと見回すと、「中華そば 美味しくなって新登場!」との貼り紙が。これは一度食べてみる必要がありそうですね。


※閉店していました(2018/3/30付)。建物はまだ残っていますが、閉店告知の貼り紙が出ています。なんだかんだで、ホームの店舗は淘汰されてしまうんですね……。残念です(2019/1、確認)。

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「味奈登庵」  実食日:2015/3

  笠間口を出て左前方向にある「oh!plaza」の1階。間口がとても広い店で、よく目立つ。ちょっと敷居が高そうな外観だが、外にメニュー一覧が掲示されているので、安心して入店できる。客席はテーブルと椅子付きカウンターで、計50席以上。ファミレス並みの集客力を誇る。これだけの席数があってセルフサービスでは受渡しもたいへんなのではないかと思われるところだが、意外とスムーズだった。注文口が券売機ではなく有人レジなので、臨機応変な対応ができているのかもしれない。というか、店の外にしっかりしたお品書きが出ているので、レジに並んでから悩む人が少ないということか。
  麺は、茹でたてにこだわっているようだ。ほどよいザラザラ感があり、小麦粉のモッチリ感がないそばらしい食感。これは美味い。そして、量が多いのもうれしい。つゆは、甘さとカツオ出汁の香りがどちらも上品で、両者のバランス感もよい。このチェーン、都内にも進出してくれないかな。たぬき430円。かけ300円に比してかなり高い印象を受けるが、これは既成メニューとしてたぬきそばを注文すると、通常のかけではなく「上かけ」380円に天かすがトッピングされるため。椎茸煮とカイワレ、そしてカマボコを乗せた上かけも悪くないが、天ぷら単品が50円からあるので、並かけに天ぷらをトッピングした方がよさそう。今回は、季節限定の「二種桜海老のかき揚げ天丼セット」750円を実食。丼単品だと550円なので、セットにすると100円お得という計算になる(上かけではなく並かけとのセットになる)。桜海老のかき揚げは大きく高さのあるものだったが、油が軽く、箸で簡単に崩せるゆるさなので食べやすく、途中で飽きることなく最後まで美味しくいただけたし、食後に胸が焼けることもなかった。箸休めのお新香も、カツオ風味に加えて生姜の清涼感もあり、美味しかった。ネギは別盛り。箸は名入れの箸袋に入った割箸。他店舗では普通の割箸だったように思うので、これは店舗特有のオペレーションだろうか。そば湯ポットあり。100円のドリンクバーがあるので、ファミレス感覚での利用もできるだろう。茹でたて提供にこだわっているため待ち時間がやや長めになるのが唯一のネックだが、あらゆる需要に応えてくれる素晴らしい店だと思う。神奈川県民が羨ましい。


※閉店していました。駅前再開発に伴い、「Oh!プラザ」自体が閉館・解体。跡地は、バス・タクシー乗り場になっています。実質移転の形で「鎌倉大船モール店」がオープンしていますが、こちらは駅から遠く、当サイトでは対象外です(2018/3、確認)。

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「濱そば」  実食日:2016/12

  JR改札内北側コンコース。上記「大船軒」の跡地。「大船軒」の時代から実質的にはNREだったのだが、これで名実ともにNREの店舗になった。「大船軒」の最終訪問(2015/2)の時点で、「大船軒」らしいメニューはすべて消え、NRE標準のメニュー構成になっていた。だから、このたびの変化は、看板を掛け替えただけだと見ることもできる。ただ、おそらくつゆがこのタイミングで変わっていると思う。「大船軒」ブランドの店舗では、オリジナルのつゆを使っていたはずなので。客席は椅子付きカウンター10席と立ち食いカウンター5人分くらいで、「大船軒」時代のテイクアウト窓口は立ち食いカウンターに変わっている。「大船軒」、着実に絶滅に向かっているなぁ。残り少なくなっている独立系駅そばの運営業者は、NREの軍門に下るとこういうことになるのだという現実をしっかり見て、今後の運営方針を考えてほしいと思う。
  麺は、茹で麺。ややツルツルした食感で、つゆがあまり乗らない。おそらくNREスタンダードだと思うのだけれど、食べるたびに微妙な誤差を感じる麺だ。コンコースのNRE駅そばは次々に生麺の「いろり庵きらく」化しているが、ここを茹で麺で残したということは、多客が見込めるということなのだろう。生麺店舗「かまくらそば」がすでにあるということも加味されているのかもしれない。つゆは、おそらくNREスタンダードに甘みを少し加えたもの。「大船軒」時代のつゆに寄せていると思われる。ただ、明らかに急拵えなので、やっぱり「大船軒」時代のつゆとは違う。こなれていないというか、ちょっとモヤリ感があるというか。ホームにはまだ「大船軒」の駅そばが残っているので、連食すれば違いが分かるのではないかと思う(私は試していないが)。たぬきは、既製の揚げ玉。スナッキーな香ばしさがあって、わりと好き。たぬき350円。店舗オリジナルのメニューは、特に見当たらず。かき揚げは400円の設定なので、店揚げと思われる。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、たぬき360円です(値−1点。2019/1、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円です(2021/3、確認)。

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「大船そば」  実食日:2021/3

  JRの東口を出て、正面の横断歩道を渡って右へ。最初の路地を左折し、また最初の十字路を右折してすぐの右側。モロに駅前という感じではなくゴミゴミした商店街にちょっと入ったところに、2020年9月にオープンした新店。確かにこの商店街は、立ちそばがよく似合う雰囲気。駅ナカや駅前に比べると人通りはやや少ないけれど、買い物ついでにちょっと寄る人も含め、需要は結構あるのではないかと思う。食券制で、客席は椅子付きカウンター10席のみ。うち半分は厨房と向き合い、もう半分は厨房に背を向けている。つまり、客が背中合わせになる形式。
  麺は、少しボソッとする茹で麺。むらめんの麺にちょっと似た食感で、舌をザラザラとくすぐる感じが私好み。この手の麺はつゆがよく乗るので、丼全体に一体感が出るのもいいところだ。つゆは、色が薄め。京浜地域にはわりとよくあるタイプで、関西風とまではいかないけれど、ガッツリ江戸前という感じでもない、折衷型。出汁も昆布が中心と思われ、香りよりも旨味で食わせるタイプだ。たぬきは既製の揚げ玉だが、軽い食感が心地よく、これはこれで悪くない。大阪の立ちそばでよくバケツに入っていてフリー提供されている揚げ玉のようなイメージ。ここでも関西が連想されたのは、つゆがやや関西寄りだからかもしれない。たぬき340円(ワカメ入り)。ご飯ものは11〜14時限定提供のランチセット(3種から選べるミニ丼とたぬきそばのセットで、490円)と白飯100円、そして期間限定のタケノコご飯150円のみ。メニューはわりとオーソドックスで、関西っぽさは特にない。つゆが関西寄りの味覚になっているのは、関西を意識しているからではなく、これがこの辺りの地域に根づいている文化だからではないかと思う。総じて、とりわけ美味いという感じではないけれど、ひとつひとつの要素が個性というか考察したくなるような要素に富んでいて、印象に残る一杯だった。値段も安めだし、機会があればまた寄ってみたい。商品と一緒にレンゲ提供。箸はエコ箸。
  平日15:00頃の訪問で、先客1・後客0。先客は、いかにも近隣住民という感じの老婆。立地的に考えても、サラリーマンより高齢者の方がメイン客層かもしれない。各席にアクリルのパーティッションあり。飲み水は、店員が冷水器で汲んで提供。これも、コロナ仕様なのではないかと思う。コロナ禍でのオープンだから、なおさら強く意識した造りになっているのだろう。


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「いろり庵きらく」  実食日:2021/8

  JR改札内南側コンコース。上記「かまくらそば」の跡地に、2021年4月にオープン。とはいえ、「いろり庵きらく」も「かまくらそば」も、同じ旧NREの店舗。内容的にも、「かまくらそば」時代の末期には「いろり庵きらく」とほぼ同じ仕様(ただし、値段が違っていた)になっていたので、新規オープンというよりはリニューアルの色合いが濃い。外観だけでなく内装もフルリニューアルされていて、フロアのレイアウトも一新。テーブル席がないのは「かまくらそば」時代と同じだけれど、手前が立ち食い席で奥に椅子付きカウンターという配列になった。まぁ、これも妥当か。自動オーダー式の券売機が導入されている。
  麺は、都度茹でに近い見込み茹でで対応していた。数人分ずつまとめて茹でて、売り切れたらまた数人分茹でるというオペレーション。だから、私が入ったときには出来あがり待ちが4人いて、しばらく誰も呼ばれなかったのだが、呼ばれ始めると次々に呼ばれる。茹で加減や冷水締めの具合に特段問題なし。出来栄えはきちんと標準化されていると言えそうだ。つゆは、きらくスタンダード。昔に比べると若干濃くなったような気はするけれど、店舗間の違いは特段なさそう。たぬきは、揚げ置きの天かす。たまたまかもしれないが、粒大きめでゾル化しない仕様なのがありがたかった。たぬき400円。メニューに店舗のオリジナリティはない。ネギは別盛り。箸はエコ箸。
  平日18:00頃の訪問で、先客6・後客6。よく入っていた。決してフロアの広い店舗ではないので、このくらい入っているとかなり賑やかな印象だ。であればこそ、天井から水が漏れるためフロア中央の邪魔なところに布巾入りのバケツが置いてあったのは早急になんとかしないといけないだろう。対処されるという前提で、評点には影響させないことにするが。なお、各席にコロナ対策の個別パーティッションが設置されている。


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★藤沢駅(JR東海道本線、小田急江ノ島線、江ノ島電鉄)
「大船軒」  実食日:2003/11



  JR東海道線の3・4番ホーム階段下に、大船駅とまったく同じ外観の店がある。味も、大船駅と同じと思われる。間隔をおいて食べ比べているので、絶対と言いきる自信はないが。色黒の太麺は茹で麺だが、味はしっかりしている。つゆは、甘さが目立つ。甘さが強いというより、甘さ以外の味が薄いという印象。例によって、「湘南肉味噌うどん」(330円)があり、これがオススメっぽい。たぬき340円。

※暖簾が変わっていました(写真は左から2枚目)。たぬきの価格は現在も340円ですが、メニュー体系がNRE仕様になっているので、一時的に320円に下がり、消費増税で再び340円になったものと思われます。味(特に麺)も変わっていると思われますが、再食していないので評点はそのままにします。湘南肉味噌うどんは終了していました。なお、この店は鴨居がとても低いので、身長160p以上の方は出入りするときに頭上注意です。おそらく、現時点ではここが「日本一鴨居の低い駅そば」でしょう。かつては他にも鴨居の低い駅そば(平塚「香魚軒」や倶知安「清水立売商会」など)がありましたが、その後いずれも閉店していますので。この50年で日本人の身長がだいぶ伸びた、と言えるでしょうか(2015/2、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2016/4、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき360円です(値−1点。2018/12、確認)。

※2019/10、再食。その前に、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円です。今回は、公式取材ではありませんが、仕事上必要で豚肉480円をいただきました。トッピングは、茹でた豚バラのみです。肉系のメニューが高くなるのは仕方のない部分ですが、480円にしてはボリューム感があまり出ていないなぁという印象でした。つゆは相変わらず寸胴からの手注ぎで、マシンは導入されていません。味覚的にも、他のNRE系駅そばとは一線を画す甘めのつゆで、「大船軒」の特徴が残っています。ただし、メニュー表から「昭和33年以来受け継がれた伝統のつゆ云々」の記載が消えていました。ちょっと気になります。
  日曜15:00頃の訪問で、先客2・後客1。プラス、出るときに券売機前にひとり立っていました。狭い店なりに、そこそこ利用者がある様子です。先に書いたように天井が低いうえ、出入口部分に段差があるので、出入りするときには上にも下にも注意が必要です。


※2020/8、再食。朝10時まで限定の朝得山菜おろし370円をいただきました。トッピングは、山菜+大根おろし+ワカメです。山菜は、山菜そばに使うのと同じミックス水煮の山菜。シャリシャリ食感のタケノコとウドが入った、旧NRE系駅そばに特有のものです。通常の山菜そばが410円であることを考えるとだいぶお得感がありますが、山菜・おろし・ワカメのいずれも量は少なめです。現状、朝メニュー(麺単)は、山菜おろしととろ玉たぬきつね(390円)の2種。サッパリ系とコッテリ系がそれぞれ用意されているのが嬉しいところですね。
  日曜8:30頃の訪問で、先客1・後客2。立ち食いカウンターには個別パーティッションが設置され、現状では定員が5名に絞られています。なお、改装したわけではありませんが、券売機がタッチパネル式のものに置き換わっていたので、一応写真を貼っておくことにします(右端が最新)。


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「ふじさわ蕎麦」  実食日:2007/10

  JR北口出口脇(2階)。昨今流行りの、ニュータイプNRE店の1つ。
  この店は入口脇の券売機で食券を買うシステムだが、買った食券をウロウロしているおばちゃんに渡せば、あとは座席まで配膳してくれる。食べ終わった食器も、そのまま放置して店を出ればいい。だからというわけではないかもしれないが、この店は標準的なNRE店舗よりも値段が高く設定されている。たぬきは、蒲鉾が1枚入って380円だ。生麺を使用しているのだが、生麺の「あじさい茶屋」よりも30円高い。蒲鉾と配膳で30円の上乗せというのは、ちょっと。味覚面に不満はないが、もう少し値段を下げる工夫をしていただきたいと思う。

※閉店していました。少し場所を移して「さがみ茶屋」がオープンしています(2012/12、確認)。

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「そば処吉野家」  実食日:2010/11

  北口、銀座通交差点からダイエー方面へ進み、すぐ左側。駅出口から歩いて2〜3分。これまでに実食した「青看板の吉野家」はいずれも食券制だったのだが、この店舗では「オレンジ吉野家」流に後払いのシステムを採っている。システムの統一を図ることはできないのだろうか。座席は、テーブル席と椅子付きカウンター席、合わせて20席程度だろうか。
  「青看板の吉野家」には、乱切り麺で値段が高めの店舗と、揃った麺で安めの店舗とがあるのだが、藤沢店は乱切りで高めの方。ちょっと茹でがオーバー気味で歯ごたえが損なわれていたのが残念だったが、香りは悪くない。たぬきというメニューはなく、天かすはフリーで供されている。かき揚げ430円。そば湯ポット各席にあり。試してみたが、十割そばのわりにはあまり香らなかった。

※2016/4、再食。値上げしていました。現在、もり・かけ390円です。かき揚げは550円まで一気に上がっています。もり・かけ以外は、ちょっと苦しい価格帯になってきました。麺単ならもり・かけ、もう少し食べたければ種物よりセットメニューに手を伸ばした方がよさそうです。今回は、そばと牛丼のセット730円を、もりで実食。麺は乱切りタイプで、結構香りは良かったのですが、人肌程度にぬるかったのが少し気になりました。麺が妙にくっついているし、ある程度長く茹で置かれた麺をそのまま盛り付けたのではないかと思えるような出来。これじゃあ、コンビニの割子そばと一緒ですね。ちょっと残念でした。今回は、そば湯もよく香りました。赤茶色の麺と同じように、そば湯も赤茶色。毎回このくらい香るそば湯を置いてほしいものです。天かすフリーのサービスは健在です。

※消費10%増税に伴い、実質値上げしていました。価格表示が税別に変わったので、もり・かけ362円、かき揚げ510円で見かけの値段は下がった印象ですが、消費税を含めると増税ぶんだけ上がっています(2020/1、確認)。

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「箱根そば」  実食日:2010/11

  小田急改札入ってすぐ右。この場所で営業するのなら改札内外両側から利用できる造りにできそうなものだが、改札外側には窓口がない。というのも、「箱根」系にしては店舗規模がたいへん小さく、立ち食いカウンターのみとなっている。しかも、セットメニューなどを注文すると盆がはみ出してしまうほどにカウンターの奥行き寸法が短い。狭いスペースに無理矢理店舗をねじ込んだ、という雰囲気。
  小田急江ノ島線沿線では茹で麺食感の「箱根」系駅そばが目立つが、この店舗では生麺食感の麺で出てきた。茹で加減の問題なのだろうか。ただ、同じ系列の店舗間でも違いがあるのは明らかで、かき揚げの形状は南林間の「生そば 箱根」と大きく異なっていた。食材によって、自社製のものと各店舗が独自に仕入れているものとがあるようだ。たぬき320円(ワカメ入り)。箸はエコ箸。


※改装し、店名が変わっていました(写真は左:旧、右:現。「生そば 箱根」→「箱根そば」)。改札の外側に増築され、規模拡張しています。従来は改札内からのみ利用できる造りでしたが、現在は改札外からのみになっています。公式HPでは「改札内」のままになっています(2015/3/2現在)が、改札内からは利用できませんので要注意です。値上げして、たぬき330円になっています(値−1点。2015/2、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2016/4、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき370円です(値−1点。2018/12、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき380円です(2020/1、確認)。

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「さがみ茶屋」  実食日:2012/12

  JRの改札を出て右すぐ。3つ上に記載している「ふじさわ蕎麦」を閉めて、同じ業者(NRE)が少し場所を移してオープンした店。なかなかフロアが広い店で、テーブル席と椅子付きカウンターを合わせて30席ほどある。券売機で食券を買って席に着くと、ウェイトレスが取りに来て、配膳までしてくれるシステム。
  麺は生麺で、「ふじさわ蕎麦」時代と変わっていないように思う。美味しい。つゆも、NREスタンダードではなく、よりまろやかで、甘みが少々強調されている。これも美味しい。なぜ、NRE全店でこのつゆを使わないのか、不思議。たぬき380円。生麺店舗の中でも、高い方の設定だ。「ふじさわ蕎麦」時代にはたぬきそばにカマボコが1枚乗せられたのだが、「さがみ茶屋」になってこのサービストッピングは廃止されたようだ。箸はエコ箸で、箸立てに整然と入れられている。これだけ綺麗に並んでいるエコ箸は、初めて見た。変わりメニューに、小柱メインのかき揚げをトッピングする「藤沢そば」があるが、540円と高値。ワンコイン範囲内で、できないかな……。


※値上げしていました。現在、たぬき400円。NRE駅そばの中ではもっとも高い設定になっています。店頭のメニューには「いろり庵きらく」に準拠した朝限定メニューがありますが「当店では取り扱っておりません」の表示があります。代わりに、朝のそばセット420円の設定があります。生麺NRE店の中でも、「さがみ茶屋」のブランドはハイグレードな位置付けのようです(2015/3、確認)。

※小さい写真ではわかりにくいと思いますが、暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。値段等、変わっていません(2018/2、確認)。

※閉店(「いろり庵きらく」化)していました(2020/1、確認)。

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「新月」  実食日:2015/3

  北口を出て地下道に入り、右(「市役所・税務署・郵便局」方面)へ進み、そのままビルの中に入ったところにある。店内はわりとフロアが広いのだが、壁際の立ち食いカウンターのみでフロア中央に広いデッドスペースがあるため、キャパとして10くらい。中央に立ち食いテーブルでも置けば集客力が倍増しそうだが、そこまでの需要はないということなのだろうか。椅子がないのに客層は高齢傾向で、しかも意外と女性が多く利用していたことに驚いた。
  麺は、太平の茹で麺。そばの味はほとんど感じないけれど、食べ応えはある。近年、こういう茹で麺は珍しくなったので、初めて入った店なのにどこか懐かしく感じた。つゆは醤油の酸味・香ばしさが強いタイプ。悪くはないと思うが、麺との相性を考えるともっと甘辛くていいような気がする。たぬきは、フワフワ食感の天かす。たぬき270円。全体的に、値段は安め。カレーそば370円にもお得感がある。さらに、ミニ丼のラインナップが充実しており、かけ220円と組み合わせればかなりお得なセットメニューにアレンジできる。ミニしらす丼200円あたりには特に惹かれる。ちびカレー丼100円という設定も面白い。


※値上げしていました。現在、かけ250円、たぬき300円、カレー400円です。ミニしらす丼200円をはじめ、ご飯ものは値段が据え置かれています(値−1点。2018/2、確認)。

※消費10%増税を経て、やや大きく値上げしていました。現在、かけ290円、たぬき340円、カレー440円です。元が安めの設定だったので、致し方ないですね(値−1点。2020/1、確認)。

※2020/8、再食。レアメニューのなめたけ390円を食べてみました。太く、ややモサモサした食感の麺は、相変わらず独特。他店では食べた記憶がないなぁと思っていたら、自家製麺なのだそうです。ついでに言うと、なめたけも自家製でした。増粘多糖類でネバネバ感を出したものではなく、醤油系の味付けでサラリとしたなめたけです。えのきだけでなく、ナメコも入っています。ネバネバ感を出すためでしょうか。ボリューム感こそあまりありませんが、ここでしか食べられない一杯に仕上がっていると思います。これほど手作り感のある一杯に出合うと、他のメニューもいろいろ試したくなります。
  日曜14:00頃の訪問で、先客1・後客1。地下にある店舗ということで、流しの客はあまり入らないであろう立地。日曜の昼下がりは閑散傾向でしょうか。穴場感があります。


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「富士そば」  実食日:2018/12

  南口を出て左、ロータリー沿いの角地。2018年8月オープンの新店。店舗名は「藤沢店」。西武池袋線富士見台、東武東上線ふじみ野、そしてここ藤沢。近年、「ふじ」が付く駅近くへの出店が目立つ「富士そば」。たまたまかもしれないが、そこに何らかの意識があるのだとしたら面白い。ほかに「ふじ」が付くのは、藤が丘、富士見ヶ丘、藤沢本町、藤ヶ谷、富士見町、藤の牛島、藤野などなど。いずれもちょっと難しいか。外観は、志木店によく似ている。角地だから外壁が2面あるのだが、片面は平均的な店舗の看板、もう片面はフィリピン店舗タイプの白抜き文字看板になっている。内装も、とってもお洒落だ。提灯のようなぼんぼりのような、和風な照明器具(正式名称が分からない)が設えてある。一部吹き抜け状になった天井がとても高く、開放感があるのも特徴的。デザイナーズ物件を地で行くような内装。これは女性の支持を集めそうだ。ただ、これだけ洗練された内装になると、「っしゃいませぇ!」と、まるで寿司屋のように威勢の良い声が店内に響くのは、若干の違和感を覚える。席数も多く、テーブル席が計9席、椅子付きカウンターが30席くらい。券売機も2台完備。
  麺は、乱切りタイプ(2種類の太さの麺が混在)の押出製麺。富士そばの乱切りタイプは従来タイプに比べて歯ごたえが弱いことが多いのだが、今回は特段問題を感じなかった。押出製麺のオペレーションに慣れてきたのだろうか。つゆは、いつもに比べてやや出汁が弱くてカエシが強かったように感じたが、誤差or気のせいかもしれない。たぬきは、既製の揚げ玉で変哲なし。ちょっと量が多すぎる。つゆを吸ってしまうので、過ぎたるは及ばざるがごとし。2/3くらいでいいと思う。たぬき390円(ワカメ入り)。変わりメニューに、紅生姜ちくわ天450円、ポテ440円、よくばりコンボ690円など。箸はエコ箸。
  平日22:00頃の訪問で、先客多数(20人くらい)、後客8。ゆったりした造りの店舗だけあって、比較的長居をする客が多いかもしれない。後客よりも先客の方が極端に多い場合、たいていその傾向がある。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、よくばりコンボ720円です。今回は入店していないので全メニューの確認をできていませんが、少なくとも店頭ショーケースからは、紅生姜ちくわ天とポテが消えています(2020/1、確認)。

※昼間の写真に貼り替えました。値段等、変わっていません(2020/8、確認)。

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「いろり庵きらく」  実食日:2020/1

  JR改札を出て右すぐ、上記「さがみ茶屋」の跡地で、2019年4月に生まれ変わった。「さがみ茶屋」も、値段が違うだけで実質的には「いろり庵きらく」みたいなものだったので、統一されたことで「なんで同じものなのにここは値段が高いの?」というつまらない不満は払拭されることになるだろう。客席は、椅子付きカウンター13席と立ち食いカウンター10人分くらい。
  混雑時の訪問だったためか、麺は常時茹での状態だった。でも、いかなるタイミングでも最近の「いろり庵きらく」は大崩れしない安定感が出てきている。茹で加減に特段の問題はなく、受渡係のスタッフが日本語の怪しい外国人であっても、味覚面に大きな影響はなかった。マシン注ぎのつゆは、以前よりも少し濃くなっているように感じるが、現在はこれがスタンダードなのだろう。ハッキリした味になったのはよいけれど、反面、少し平たさを感じるようにもなっている。まぁ、一長一短かな。たぬきは揚げ置きの天かすで、揚がり具合、油切れ、量、いずれも問題なし。たぬき400円。店舗限定らしきメニューは、特に見当たらず。そば湯ポット受渡口にあり。箸はエコ箸。
  平日20:00頃の訪問恵、先客13・後客3。かなり客足に波がある様子。外に立って眺めていると、駅の外からやって来る人はほとんどこの店には入らない。改札から出てきた人がどんどん吸い込まれていく。時間帯にもよるかもしれないが、改札外の店舗ではあっても、改札内の店舗のような波(列車発着前後に混雑する)が生まれるということか。改札外、特に南口側には「箱根そば」と「富士そば」がある。そのあたりで外からの需要者はだいぶふるいにかけられてしまうのかもしれない。


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★辻堂駅(JR東海道本線)
「小竹林」  実食日:2006/1

  改札入って正面。小竹林、神奈川県内ではまだまだ元気。近年緑看板の綺麗な店舗へと変貌を遂げつつあるチェーンなのだが、辻堂の造りは比較的古い。
  このチェーン、「麺は美味いのだが、つゆが薄くて今一歩」という店が多い。しかしここのつゆには物足りなさがなく、全部の要素が平均的に水準以上のレベルにあるように感じた。たぬき330円(ワカメ入り)。今までこのチェーンでは際だったサービスは見られなかったのだが、ここでは毎週月曜を「たぬきの日」として、たぬきのトッピングサービスを行っていた。辻堂オリジナルなのか、チェーン全体で始めたサービスなのか、今のところ不明。


※閉店(「濱そば」化)していました(2015/2、確認)。

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「濱そば」  実食日:2015/2

  東改札を入って正面。2006年1月(上記「小竹林」の実食時)の後で駅舎がリニューアルされているが、まぁ上記「小竹林」の跡地と言って問題ないだろう。メタリックな印象があまり駅そばっぽくないというか、オシャレ感を演出しようとしすぎてちょっと変な方向に行ってしまっているというか。もっとトラディッショナルな外観でよかったのではないかと思うのだが。椅子付きカウンター3席と、立ち食いカウンターが6人分くらい。
  麺はNREスタンダードで特筆するようなことはない(多少ツルツルしているように感じたが、誤差の範囲内か)のだが、つゆはどうも別物だ。NREスタンダードよりも甘みが少々強く、とげとげしさがない。明らかに、従来のNREスタンダードよりも美味い。どうやらこの店舗では、つゆをマシン(客席からは死角になっていて見えない)で注いでいる様子。オペレーションを変えることでこの味が得られるのだとしたら、NREは今すぐにすべての茹で麺店舗に同じシステムを導入すべきだと思う。たぬき340円。たぬきは、エビ風味でスナッキーな揚げ玉。このままスナック菓子として売り出せそう。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2016/1、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はたぬき360円になっています(値−1点。2019/2、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円です(2020/1、確認)。

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茅ヶ崎駅(JR東海道本線・相模線)
「大船軒」  実食日:2007/10

  改札を出て左、QBハウス(床屋)の隣。昭和の面影を色濃く残した、今時貴重な構えの店。
  大船軒の特徴は、甘みが非常に強いつゆにある。「秘伝のそばつゆ」との貼り紙が出ていることから、これが売りなのだろうと推測できる。麺はノーマル茹で麺でたぬきは市販品だが、つゆだけで充分に個性を発揮している。これに加えて、たぬきそば(340円)に真っ白な蒲鉾が1枚乗ったのだが、この蒲鉾が非常に美味しかった。歯ごたえがあって、魚の旨みが濃い。変わりメニューに、「三色そば」がある(360円。トッピングはたぬき+きつね+わかめ)。なお、各駅の「大船軒」ブランドの駅そば店は、実は大船軒の直営ではなく、NREと共同出資して立ち上げた「大船軒トラベルフーズ」が委託運営している。今のところNRE色はほとんど出ていないが、今後の動向は要注目である。

※閉店していました。跡地周辺はリニューアル工事中。工事終了後に復活する可能性もありそうですが、店舗は跡形もありませんので、ひとまず閉店と見なします(2015/3、確認)。

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「箱根そば」  実食日:2010/4

  北口を出て左、ロータリー沿い。多くの店舗がある箱根系駅そばの中で、唯一、第3の事業者(神奈川中央交通)が運営している店舗だ。立ち食いカウンターと椅子付きカウンターがあり、10人くらいは収容できるだろうか。ビートの利いた有線放送がBGMに流れていたのが印象的というか、「湘南らしくてお洒落だ」と感じた。この時たまたまなのかもしれないが。
  味覚的には、箱根スタンダードと考えて良いだろう。若干麺が柔らかく、つゆが薄いような気もしたが、タイミングの問題かと。「箱根」のつゆは個人的にはちょっと濃すぎると感じているので、むしろちょうど良かった。値段も箱根スタンダードで、たぬき320円(ワカメ入り)。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、たぬき330円です。他の店舗が「箱根そば」のブランドで統一されていく中、この店舗だけが「生そば 箱根」のままで残っています。神奈中、耐えてますね。写真を昼間のものに貼り替えました(値−1点。2015/3、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です。相変わらず、店名表記は「生そば 箱根」のままです(2016/1、確認)。

※改装して、店名が変わっていました(「生そば 箱根」→「箱根そば」。写真は左:旧、右:現)。遂に、最後の「生そば 箱根」が店名変更してしまいました。これで、「生そば 箱根」表記の店舗は滅亡です。味は同じなのですが、なんとなく寂しいです。値上げして、現在はたぬき350円になっています(2017/4、確認)。

※現写真を、昼間のものに貼り替えました。値段等、変わっていません(2018/2、確認)。

※2018/7、再食。まず、値上げして、たぬき370円になっています(値−1点)。今回は、ミニかき揚げ丼セット570円を、かけで実食。そばに関しては、特段変わったところはありません。かき揚げ丼は、ミニを謳ってはいますが、わりとボリューミーでした。店揚げで、衣はパリパリとした食感。揚げ置きで冷めているのに、あまり油が切れていないのはどうしてでしょうか。良いところと悪いところが両方見えてしまうような出来栄えでした。
  平日21:00頃の訪問で、先客2・後客5。フロアの狭さに鑑みれば、上々の入りだと思います。茅ヶ崎は、駅や駅前市街地の規模に比して、立ち食い系のそば店が少ない街。駅ナカにもう1軒あってもよさそうに思います。飽和状態にありそうな隣の平塚駅とは、大違いです。


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★平塚駅(JR東海道本線)
「香魚軒」  実食日:2003/11

  上りホーム、階段下にある店。非常に狭く、天井が低いのがまず印象的。私(身長182cm)だと、頭が天井に当たってしまう。カウンターも非常に低い。平塚の住民って、みんなコビト?
  ここのそばは、関西風のつゆで出てくる。関東でも選択制の店は結構あるのだが、強制的に関西風のつゆになる店は珍しい。よほどつゆに自信を持っているのだろう。そして実際、つゆは美味い。「店主は関西出身の人なのかな」と思うくらい、よく再現できている。
  ただし、細くコシの強い麺は、このつゆにはあまり合わないかもしれない。イメージでは、ボソボソした太麺の方が合いそうな気がする。つゆだけで勝負ができる店ではあるが、全体的な完成度という点では、まだ改善の余地がありそうだ。たぬきなし、天400円、きつね320円。なお、下りホームにも同名店があるが、こちらは看板が緑。味も違うのかな……?

※閉店していました。建物も撤去済みです(2010/3、確認)。

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「そば新」  実食日:2007/10

  北口を出て右へ1分(ロータリー沿い)。間口が狭くて奥に長い店で、昼時など混雑する時間帯は押し合いへし合いになる。食べる場所を確保するのも、そばの受け渡しをするのも、水を汲みに行くのも、丼を返却するのも、いちいち大変な店。それだけ人気がある店だということでもある。
  麺は、歯の裏にくっつきそうな、粘着質タイプ(決してマイナス材料ではない)。天は、フカフカしていて麩のような食感。トッピングは卵・コロッケ・天の3種のみ。面白いのは、2つ以上トッピングすると10円得をする値段設定になっていること。たとえば、かけ220円、月見290円、天310円だが、天玉は370円。普通の店なら、380円とするところだ。同様に、コロッケそばは300円だが、天玉コロッケをすべて乗せると440円。これも、普通の店なら460円になるところ(220+70+90+80)。狭くて苦しいが、店員の愛想が良く、物腰も柔らかいので、気持ちよく食べられる店である。


※閉店(「平塚そば」化)していました(2017/4、確認)。

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「いろり庵きらく」  実食日:2015/1

  東口改札を出て左手、ラスカ平塚(ウェルカムテーブル)内。店舗名は「ラスカ平塚店」。フードコート形式になっており、客席は3つの飲食店で共有している。席数がやや少なめで、夕方には持参弁当を食べている女子高生が多くの席を占領している(持ち込み飲食不可の貼り紙は出ているが、誰も注意しない)ので、タイミングによっては空席が見つからないケースも考えられそうだ。
  麺は生麺なのだが、茹で置き時間が長いのか、それとも単純に茹ですぎているのか、だいぶ粘着質だった。つゆはきらくスタンダードだが、他店舗に比べてちょっと薄いように感じた。「いろり庵きらく」は全体的に薄め傾向にあり、この点が、古くからの駅そばファンにはあまり受け入れられないポイントになっていると思う。反面、新たな顧客層の開拓につながっている部分もあるのだが。たぬき370円。たぬきは天かすだが、天ぷらの副産物というよりも意図的に作ったような形状の天かすだった。油の切れが悪く、つゆの表面にオレンジ色の油膜ができていた。味以前に、ひと目見て食欲が減退してしまうので、これは要改善。そば湯ポットあり。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、たぬき390円です(2018/12、確認)。

※閉店していました。跡地は、フードコート全体を改装したうえで「丸亀製麺」になっています(2021/3、確認)。

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「いろり庵きらく」  実食日:2015/2

  東改札内コンコース。今月13日にオープンした新店。この駅には、改札外の「平塚ラスカ」内にすでに同名店がある。わざわざ同じ駅に同じブランドの店舗を出した真意を、イマイチ測りかねる。近々「ラスカ店」を閉めるつもりなのではあるまいな……。椅子付きカウンターのみで、席数は14。
  味覚的には、生麺NREスタンダード。麺は茹で置きで、つゆはマシンで注ぐ。NREの駅そばではつゆマシンを客席から見えないように設置している店舗が多いのだが、この店舗は中央部にある厨房内がすべての客席から丸見えという珍しい造りになっている。NREがどんな厨房機器を使っているかを知りたい場合にはおおいに参考になる店舗だと言えるだろう。たぬきは、粒の細かい天かす。油が軽く、印象がよい。どうも「いろり庵きらく」のたぬきは、粒が大きい天かすが乗ってきた場合にはハズレ、粒が細かい場合には当たりという傾向があるように感じる。たぬき370円。
  恒例の、ぼやきタイム。この店舗は面取りされた角地にあり、間口が3面あるにもかかわらず、出入口が真ん中に1カ所しかない。しかも、入ってすぐ正面に券売機があるため、券売機前に2〜3人並ぶともう出入りが困難な状態になってしまう。実にもったいないというか、不器用というか、立地の良さを活かせていない店舗構造だと思う。両サイドの側面に出口専用のドアを設ければ、動線がだいぶスムーズになると思うのだが。最近オープンした店舗とは到底思えないほど、造りが不器用だ。


※値上げしていました。現在、たぬき390円です(2018/12、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき400円です(2021/3、確認)。

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「平塚そば」  実食日:2017/4

  北口を出て右のビル1階。上記「そば新」の跡地。内装は「そば新」時代と変わっておらず、立ち食いカウンター6〜7人分くらいの小さな店。間口が狭く奥に長い「ウナギの寝床」タイプの造りで、混んでいると出入口付近がちょっと通りづらくなる。また、フロアがちょっと変形の造りになっているので、出入口付近の席で食べていると奥の方の様子がまるっきりわからない。ひとことで言うなら、「左曲りのウナギ寝床」だ。平日19:00頃の訪問で、先客2・後客2。このくらいの客数だと、落ち着いて食べられる。
  麺は、生麺の注文後茹で。芸術的な細さで、茹で時間が1分もかからなかった。生の細麺というと個人的にはすぐに「文殊」を思い浮かべるのだが、「文殊」よりもまだだいぶ細い。だから、食感はあまり強くない。そして、麺同士が絡まってダンゴになりやすい。しかし、そばの香りはしっかりと感じられる。流行りのラーメンみたいな固い麺が好きな人には受け入れられないだろうが、不自然な固さなど要らないから香りを楽しみたいという人には好まれるだろうか。かなり好き嫌いが分かれる麺だと思う。つゆは、素朴でやさしい味。出汁、それほど香らない。塩気、控えめ。甘さ、なし。つゆを飲まない人は、かなり物足りなく感じるのではないかと思う。たぬきは天かすで、春菊様の香りが感じられた。フカフカしたエアーイン食感で、これは「そば新」時代と変わっていない印象だ。重曹入りだろうか。たぬき330円。デフォルトでワカメが入る。このワカメがとても美味しかった。どちらかというと乾燥水戻しっぽい(ところどころ若干固い部分があったので)のだが、しっかりと戻っている部分はとても瑞々しく、ハリハリしていた。一般的なカットワカメよりもちょっと良いものを使っていると思う。「そば新」時代よりは多少メニュー数が増えているけれど、まだまだ少ない。たぬきのほかは、かけ280円、きつね340円、月見330円、カレーコロッケ380円、かきあげ380円、天玉430円、冷やしたぬき380円のみ。列挙するとされほど少なくもないように感じるのだけれど、券売機にボタンが55個もあって、その大部分が空欄になっているので、ちょっと寂しく感じる。メニュー数は多ければいいというものではないと思うけれど、この数だったらもうちょっと小型の券売機の方がよかったのではないかと感じる。将来的に増やすかもしれない、ということだろうか。あるいは、たまたま中古で、良い価格でこの券売機が出ていたとか。それから、もう一点言及。店員のおばちゃんがかなりのナイスキャラだった。愛想が良く、受渡し時の声掛けも「でょうじょ〜」という感じ(「どうぞ」の意味。念のため)。一瞬バカにされているようにも感じたのだが、屈託のない笑顔で言うのでね、ほどよく脱力して、リラックスしてしまう。この感じ、悪くない。


※閉店していました。跡地は、金券ショップの「おたからや」です(2021/3、確認)。

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「そば新」  実食日:2019/4

  西口を北側に出て、目の前の横断歩道を渡って右へ。すぐの路地を左折し、突き当りを右折。またすぐの路地を左折して、さらに1本目の路地を左折して20秒、右側。パチンコ店を回り込むような形になるため言葉で説明するととんでもなく面倒な行き方になるが、そんなに分かりにくい場所ではない。ひとことで言えば、パチンコ店「Super D'Station平塚駅前店」の真裏。分かりにくさよりも、道中の客引きがうるさいことの方が難点。この辺りは完全に夜の街なので。分かりにくさと客引きの両方を回避する手段として、パチ屋の中を通り抜ける方法もあるのだが、非合法な話になるので推奨はしないでおく。かつてロータリー沿いにあった上記同名店とは別物(移転ではない)。食券制で、客席は立ち食いカウンターのみ。キャパは10人くらい。
  最初に結論を書くと、この店のそばはとてもヘンテコ。麺は茹で麺で、ブヨブヨ食感。湯通しオーバーかも。あまり味なし。そばの香りなし。つゆは、変な臭気が強い。出汁でも醤油でもない、ちょっと危うい感じの酸味系の臭気。これがデフォルトなら店主はよほどの味音痴ということになってしまうので、タイミングが悪かったのかも。たぬきは既製の揚げ玉で変哲なし。後客が注文した天は注文後に揚げている様子だったが。値段は高く、たぬき480円(ワカメ入り)。なぜか小ライスが自動的についてくる。また、ネギとワカメはデフォルトで乗っているのだが、フリーでも置いてあり、自由に追加できる。変わりメニューに、雪見480円あり。たぬきと同額だから、そんなに凝ったものではなさそう。大根おろしかな。天は520円。そうめん470円もある。麺大盛りは5段階あり、マックスはテラ盛り500円。デカ盛りグルメが好きな方は、ぜひお試しあれ。場所がら深夜まで営業しているので、他の店が閉まっている時間帯であればこの価格でも客がつきそうだが、日中は他店に流れそう。少なくとも私は、日中訪問なら駅前の「平塚そば」あたりに流れるだろう。
  土曜21:30頃の訪問で、先客0・後客1。後客はリーマン風の中年男性だが、私と同じように初訪問だったとみえ、かなり不思議がっていた。敢えて最後まで書かなかったのだが、店主(?)は、宇宙人のようなコスプレ(かぶりもの)をしているのだ。素顔を出したくないシャイな人なのか、それともウケ狙いなのか。暇になると宇宙人姿のまま店頭に立って客引きをしており、かなり怪しい。味はイマイチ、値段もイマイチ、怪しさだけはピカイチ。そんな印象だった。


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★二宮駅(JR東海道本線)
「小竹林」  実食日:2006/9

  改札を出て右。割と新しい感じの店で、立ち席・椅子席両方備わっている。
  麺はこのチェーン独特の冷凍麺で、舌にザラッと触り、歯にニチャッと触るタイプ。つゆは並。たぬきはエビの風味があってなかなか良好。ボリュームは並だが、やけに大きな丼に入れられているので、かえって量が少ないような錯覚を感じてしまう。たぬき330円(ワカメ入り)。


※閉店していました。跡地は壁でふさがれていて何もありません(2015/3、確認)。

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★小田原駅(JR東海道本線、小田急小田原線、伊豆箱根鉄道大雄山線、箱根登山鉄道、東海道新幹線)
「箱根そば」  実食日:2007/10



  小田急改札内外。店の中央にパーティションがあり、改札の内外を隔てている。改札外側の入口は、小田急改札を出て右、右側。JR(在来線)の場合は改札出て左、右側。新幹線の場合は、改札出て右、階段を上って左側。大雄山線はかなり離れているので、ちょっと不便。
  小田急沿線お馴染みのチェーンで、変わり映えしないのだが、この店は同系他店に比べてだいぶつゆが薄かったような気がする。「箱根」系のつゆにありがちな「独特な甘み」は、個人的にはあまり好きではないので、むしろプラス材料か。たぬきは、ワカメが入って290円。

※改装(写真は左から2枚目)・店名変更(「生そば 箱根」→「箱根そば」)・値上げ(たぬき290→320円。値−1点)していました。チェーン全体での値上げかもしれません。内装も変わっていて、現在はそば・うどんのブースとカレーのブースに分かれています。また、改札内からは入れなくなっていました(付+1点。2008/5、再食確認)。

※微妙に改装していました(写真は右端が最新)。値上げして、現在はたぬき340円です(値−1点。2016/3、確認)。

※2018/1、再食。とはいえ、そばではなくカレーライスの実食です。期間限定でカキクリームコロッケカレー650円が出ていたので、迷わずボタンをぽちっと。内容は、プレーンなカレーライスの上に俵型のクリームコロッケがひとつ乗っているだけです。見た目は若干ショボいのですが、予想以上に牡蠣の香りが濃厚で、味覚的には及第点でした。コロッケの単価が210円(650−カレーライス440)もするだけあって、それなりの品質のものを使っています。ただ、デフォルトで福神漬けが乗っているのがちょっと。真っ赤な汁がご飯に染みわたって、牡蠣の香りとケンカするので、別皿にするか、せめて「乗せていいですか?」くらい聞いてほしかったです。なお、値上げして現在はたぬき350円になっています。
  訪問は、平日の18:00頃。先客・後客とも数えきれないほど多数。いやぁ、流行っていますね。キャパの大きさもあって、数ある「箱根そば」店舗の中でも指折りの客数だと思います。カレーブースよりもそば・うどんブースの方が圧倒的に賑わっているので、すぐに食べたい場合にはあえてカレーライスを選択する手もありそうです。

※値上げしていました。現在、たぬき370円、カレーライス460円です。カキクリームコロッケカレーは、終了しています(値−1点。2018/7、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき380円、カレーライス470円です。券売機がタッチパネル式に変わっていたので、一応写真を貼っておきます(2020/1、確認)。







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「小竹林」  実食日:2008/5

  JR5&6番ホーム(階段下)。小田原らしく提灯を掲げた、風情ある外観の店。店内は狭いながらも椅子席を多数配置している。年輩客が多いのかもしれない(実食時にも、お年寄り客が半数以上を占めていた)。
  この店は、チェーン店にしてはアッパレと思いたくなるほど、特徴に溢れていた。麺やつゆは普通に小竹林仕様だから、美味いことは美味いが感動するほどのものではない。私のハートを揺さぶったのは、トッピング(メニュー)。小田原店オリジナルのメニューとして、「小田原梅そば」を設定していたのだ。大葉の筏の上に大きな梅干しを1つ乗せ、周囲にワカメを配したもの。小田原市内にある曽我梅林は約35000本の梅の木を有する梅の名産地なのだ。ご丁寧に、「当店の梅は曽我の5年ものを使用しています」との貼り紙まで出ている。これは紛れもなく小田原ならではの味覚ではないか。しかも、値段は350円とリーズナブル。この一杯を食べずして、小田原へ行ったなどとのたまうなかれ。
  他にも、野菜かき揚げ(400円)とえびかき揚げ(470円)は揚げたてを供するなど、進取な面が垣間見える。こんな身近な場所に「ご当地駅そば」があったなんて。もっと早く知っておきたかったものだ。たぬき360円だが、この店ではたぬきよりも安い小田原梅そばを、強くプッシュしておこう。


※小田原梅そばは据え置きも、たぬきが370円に上がっています。かき揚げ(400円)は1種類だけになっていました(2013/8、確認)。

※2014/11、再食。たぬき370円、値段据え置きです。小田原梅そばも350円のままです。このメニューは店のイチオシで、店内にはちゃんと貼り紙が出ているのですが、店の外に掲示されているお品書きに記載されていません。勿体ない感じがします。

※提灯がビリビリに破け、お化け屋敷のようになっていました(写真は左:旧、右:現)。そろそろ改装した方がいいように思います。値段等、変わっていません(2018/1、確認)。

※閉店していました(2018/3/30付)。現時点ではまだ建物が残っていますが、相変わらずお化け屋敷状態です。改装しなかったのは、2018/1の時点ですでに近々閉店することが決まっていたからなのでしょうか。なお、この店舗が閉店したことで、「小竹林」ブランドは滅亡ということになりました。なんだか、しのびないです(2018/7、確認)。

※跡地は、ミニコンビニの「NEW DAYS」になりました。駅そばの復活はありません。残念です(2020/8、確認)。

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