大阪・私鉄1
(阪神・阪急)

現在、42軒掲載(うち8軒は、閉店確認済)
★梅田駅(阪神本線、阪急神戸線・宝塚線・京都線、大阪市営地下鉄御堂筋線)

「都そば」  実食日:1995/8

  なにしろ古い記憶なので確かな情報とは言えないのだが、駅の正面にあるアーケードの商店街に入ったあたりにあったと思う。パチンコ店がたくさん並んでいる区画だ。覚えているのは、とにかく値段がべらぼうに安かったということ。その後料金改定等があったかもしれないが、1995年当時、かけそばは190円だった。中央大学の学食と同じ値段だ。


※ 店名&所在を確認しました(2005/8。再食せず)。場所は阪急東通りのパチ屋街出口脇(北区小松原町5)です。値段は、かけ200円、天270円(たぬきに相当)、かき揚げ290円になっていました。

※改装していました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はかけ240円、天320円、かき揚げ380円になっています。なお、店舗名は「新梅田店」です(値−1点。2017/3、確認)。

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「阪急そば」  実食日:2008/8

  阪急の茶屋町口改札を出て右奥。あまり目立たない場所にあるが、なにしろ乗降客数の多い駅だから、それなりに賑わっている。阪急沿線で多くの店舗を構えている、系列チェーン店。
  味覚的には、「関西を代表する無難系駅そば」といったところだろうか。これといった特長がない代わりに、これといった欠点もない。ただし、関西の駅そばは全体的に私の舌に合っているので、無難系でも4点がつく。値段も無難で、具一品系メニューは300円のものが多い(天・きつね・きざみ・玉子・昆布など)。朝10時まで限定の「朝定食」を設定している。内容は、写真を見る限りでは「そば(・うどん)+おにぎり2個+卵焼き」のようだ。


※値上げしていました。メニューにごとに値上げ幅が異なるため、均一価格ではなくなっています。現在は、月見・きざみ・こんぶ・わかめ310円、きつね・天320円です(2014/11、確認)。

※値上げしていました。現在、月見・きざみ・こんぶ・わかめ320円、きつね・天340円です。この2グループの価格差が、さらに広がった形です(2017/8、確認)。

※2018/6、公式取材にて再食。まず、改装していました(写真は左:旧、右:現)。内装は特段変わったような印象なしですが、外観は綺麗で、ちょっとお洒落っぽくなっています。今回は、スタミナそば420円をいただきました。トッピング内容は、天玉です。そして、いつの間にかつゆがマシン注ぎに変わっていました。同日訪問した園田店は手注ぎだったので、全店舗一斉でのつゆマシン導入というわけではなさそうです。手注ぎでもマシン注ぎでも同じレシピでつゆを作っているようで、味覚的に大きな違いはありません。小魚系の出汁を利かせた、ライトなつゆです。

※閉店(「若菜そば」化)していました(2019/11、確認)。

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「潮屋」  実食日:2012/8

  かつて大阪駅の大阪環状線ホームにあった「潮屋」が、阪急梅田駅改札外、新梅田食堂街に移って復活した……のかと思いきや、以前からこの場所で営業している姉妹店らしい。有人レジ先払い制は大阪駅にあった店舗と同じ。客席は、椅子付きカウンター5席と、立ち食いカウンターが10人分程度。常に混雑しており、生麺使用で茹で時間が3分ほどかかるため、受渡カウンターに長い列ができる。自動湯切り機を導入するなど工夫はしているようだが、ちょっと需要に対して供給能力が追いついていない印象を受ける。
  この店のそばは生麺で、大阪では珍しく「二八そば」を謳っている。香りは良く、歯ごたえもそば本来のボソボソした食感。関西ではなかなかお目にかかれない味覚だ。つゆは、やや塩気が強い。揚げ玉フリーでかけ200円は、大阪ならではの安さだ。トッピングを乗せると値段が跳ね上がる(月見320円など)ので、この店ではひたすらかけそばを常食するのがいいだろう。なお、大阪駅ホームで名物になっていた「寿司セット」は、こちらの店舗にはない様子。ちょっと残念。


※2013/10、再食。価格等、変わっていません。追加情報を一つ。麺は、自動湯切り器を使っています。客数が多い店なので、「ブォーン」という轟音がしょっちゅう響きます。

※2014/11、再食。味覚的に、特段変わった印象はありません。基本的に値段据え置きです。月見320円で、月見おぼろ昆布・月見とろろ昆布も各320円。月見にはワカメが乗らず、月見とろろ・月見おぼろには乗ります。この設定で、ただの月見を注文する手はないですね。組み合わせの変わりメニューがいくつかあります。「贅沢!麺とろろ昆布」は500円、「ぜんぶのせ」は580円。割安設定なのかもしれませんが、ベーシックなメニューの価格帯が安いので、この店ではあまりひねったものを狙わない方がいいと思います。

※2018/6、公式取材にて再食。ぜんぶのせ580円をいただきました。トッピングは、中央におぼろ玉子(生卵と温玉の中間くらいのもの)、その周りにコロッケ・海老天・刻み揚げ・ワカメを配しています。大盛り用の丼を使って綺麗に盛りつけるので、トッピング同士が折り重なってしまうことがなく、食べやすいのがありがたいです。ただ、580円というとかけそばを2杯食べてもまだお釣りがくる価格。ミニ丼セットより高いので、オススメ度は微妙。
  平日10:00頃の訪問で、先・後客とも多数。とても賑わっています。店頭の提灯のところで記念写真を撮る外国人もたくさんいました。提灯はショーケースやレジから離れた場所にあるので、客の邪魔になるようなことはなく、店としてはむしろ賑わっている感が出て歓迎ムードなのではないかと思います。


※2019/11、再食。その前に、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、月見340円です(値−1点)。今回は、チープなセットメニューの代表格とも言える玉子かけご飯セット420円をいただきました。生卵は、割らずに提供です。出汁醤油がボトルごと付いてきます。牡蠣の出汁醤油で、これがなかなか美味いです。玉子なしで、醤油をご飯にかけるだけでも充分なくらい。そばはかけですが、揚げ玉がフリーなのでたぬきそばにできます。東京ではたぬきそば単品でも420円を超えることがあるので、改めて大阪の物価の安さをありがたく感じました。
  平日12:45頃の訪問で、先・後客多数で数えきれず。店員が「詰めてご利用くださ〜い!」と声を張り上げるほどで、たいへん賑わっていました。頼もしい限りです。


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「えきそば」  実食日:2013/3

  阪神の東改札を出て直進、階段を上がって右手。阪神百貨店の地下1階スナックパーク内。フードコート形式の飲食街なのだが、大型ショッピングセンターなどのフードコートに比べて、あからさまにフロアが狭い。店の数、そして人の数に対して食べる場所が充分に確保されておらず、空席(席と言っても、立ち食いのみ)を見つけるのが一苦労だ。東京では、というか大阪以外ではまず流行りそうもない空気感。しかし大阪では、こんなカオスな世界にも若い女性が平然と独りで出入りしている。不思議な街だ。
  ここで扱う商品は、姫路駅名物の「えきそば」。そば粉が入っていない、中華麺を使ったもの。姫路の「まねき食品」が出店している店舗。麺・つゆは、姫路と同じものを使っていると思われる。しかし、姫路とはいくつか異なる部分もある。まず、「てんぷら」は姫路駅で使っているものに比べてずいぶんと厚みがあるように感じた。相変わらず、具材はオキアミのような極小エビのみだが。厚いぶん、お好み焼きのような食感だった。値段は、支払った金額としては姫路と同じ(てんぷら/きつね350円)なのだが、どういうわけか店頭の貼り紙には「351円」と表記されている。支払い時に1円玉を探して財布をゴソゴソやっていると、「350円です」と。この意味がよく分からない。サービスは、揚げ玉フリー&大盛り無料と、本家姫路よりも充実している。大盛りに関しては、店員が「大盛りにしますか?」と聞いてきてくれる。
  姫路名物を大阪市内で味わえるのは嬉しいことではあるが、このカオスな空気はどうにかならないものか。混雑するのはまぁいいとして、いろいろな臭いがごちゃ混ぜになって充満しているのは、お世辞にも食欲をそそるとは言い難い。特に、お好み焼き系のソース臭が強烈なので、出汁の繊細な風味を楽しむなんてもってのほか。「えきそば」は、やっぱり姫路で食べたい。


※閉店していました。フードコート自体が閉鎖されています(2015/8、確認)。

※2019/3、再食。フードコート全体がリニューアルオープンし、この店も復活していました(写真は左:リニューアル前、右:リニューアル後)。えきそばだけでなく、ご飯と麺を一緒に炒めた「えきそばメシ」も提供する店舗になっています。フードコートっぽい造りではありますが、客席は専用席になっている模様。立ち食いのみで、キャパは15人くらいでしょうか。価格は、えきそば(きつね・天ぷら)が360円、えきそばメシが500円。
  早速、えきそば(きつね)を再食しました。味覚的には以前と変わっていないと思います。若干色白でやわらかくなり、うどんに近づいたような印象も受けましたが、誤差or気のせいでしょう。揚げ玉フリーのサービスあり。
  平日18:30頃の訪問恵、先客・後客は各5人くらい。えきそばメシを注文する人も結構多い様子でした。店内で、鉄板を使って注文後に炒めています。次回はこれを食べてみようかな(サ−1点、衛+2点、付+1点)。


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「つるまる饂飩」  実食日:2014/3

  阪急の茶屋町口を出て徒歩3分、かっぱ横丁飲食街の1階。地下鉄の中津駅もギリギリ徒歩圏に入るか、という立地にある。テーブル席と椅子付きカウンターがたくさんある店で、30人以上収容できそうだ。
  システムは、例によって讃岐うどん式。最初にベースの麺を注文して、セルフトッピングやサイドメニューを盆に取り、出来上がった麺とともに有人レジで精算。麺は、色・食感とも、コンニャクのような弾力がある。およそそばらしい食感ではない。関西風のつゆで食べるぶんには違和感はあまりないが、関東のつゆには合わない麺だと思う。そのつゆは塩加減がちょうどよく、私好み。かけ280円、具一品系は330円〜。このチェーンとしては、高めの価格設定になっている。フリーの天かすは、カリッとした食感が心地よく、◎。トッピングのラインナップは他店舗と変わらないはずだが、タイミングが悪かったのか、空いている棚が目立ち、寂しい印象だった。


※値上げしていました。現在、かけ290円、具一品系350円〜です。相変わらず、他店舗よりもちょっと高い設定になっています。東京では、値段が安い店舗は青看板、高い店舗は赤看板と店舗外観で分かるようになっていますが、この店舗は青看板。パッと見にはわかりません。大阪で「つるまる」を利用するときには、入店前に置き看板等を確認した方がよさそうです(2017/3、確認)。

※かけ290円、具一品系350円〜。消費10%増税を経ても、見かけ上の値段は変わっていませんが、税別表記なので、実際の支払額は増税分だけ上がっています(値−1点。2019/11、確認)。

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「阪急そば」  実食日:2014/11

  改札内1号ホームにある埋設型店。店舗名は「梅田駅三階店」。基本的に「全店舗で同じ味」の路線を行く(「若菜」店舗を除く)チェーンで、外観も店舗間の差が少ないのだが、この店舗だけはちょっとポップ&シックな印象になっている。梅田駅ホームということで、若者の利用が多いためなのだろう(実際に、居合わせた客もかなり若い印象だった)。厨房を囲む椅子付きカウンターのみで、席数は15くらい。
  麺は、阪急スタンダードの茹で麺。やや太めに感じたのは、湯通し加減による誤差だろうか。自動湯切り器を使っていても、湯通し自体は手作業なので、多少の個体差が出てしまうのはやむを得ないだろう。つゆは、カツオ系の出汁一辺倒で、酸味のあるキレ系。天320円、きざみ310円、スタミナ400円など。セットメニューもいろいろあるが、あまり割安な印象はない。季節限定の変わりメニューも、高め設定。スタンダードな麺単をサッといただくのが吉ではないだろうか。


※値上げしていました。現在、天340円、きざみ320円、スタミナ420円です(値−1点。2017/6、確認)。

※閉店(「若菜そば」化)していました(2020/2、確認)。

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「都そば」  実食日:2018/8

  地下街のM2出口を出て左へ1分、左側。改札から見ると、上記の「都そば」新梅田店を越えて新御堂筋を渡った先。東通り商店街にある。店舗名は「梅田店」。店舗名から推して、梅田界隈にある「都そば」の中では最古参だろうか。出入口にドアはなく、間仕切りはビニールカーテンという大阪らしい店だが、「都そば」としては珍しいパターンだ。夏場の訪問で、店内に冷房が入っていたからビニールカーテンを掛けてあるのだろう。春・秋は、おそらく間仕切りのない店になるのではないかと思う。客席は、厨房と対峙する椅子付きカウンター10席くらいと、2人掛けテーブルが3卓。
  麺は、個包装の茹で麺。客前でビリッとやる。ややツルツル系の舌触りで、あまり味なし。「都そば」スタンダードと言える麺。つゆは、カツオ系の香りが前面にあるも、グルタミン酸系の旨み出汁も結構強く出ている。深みはそれほどないのだが、期待以上でも期待以下でもない、安定の味。かけ250円。きつね・おぼろなど具一品系は330円〜。実食は、天330円。天は丸型の大判ドンベで、あまり香りのない湿気たエビが数匹入っている。同日に実食した甲子園口「ほてい」の天に仕様がよく似ている。もしかしたら、仕入れ先が同じなのだろうか。本格度という点では底辺レベルだが、駅そばの命とも言える麺・つゆとの三位一体感は悪くない。「都そば」は、10年前と比べると諸々格段に良くなっていると思う。箸はエコ箸。
  平日20:30頃の訪問で、先客0・後客1。この時間帯、東通り商店街はおおいに賑わっているのだが、入店客は少ない。飲み屋需要の方が多いであろう時間帯なので、〆のそば・うどん需要が増してくるのはもう少し後だろうか(営業時間は22:00まで)。


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「都そば」  実食日:2018/8

  阪急の茶屋町口を出て右(北)へ。2本目の路地(新阪急アネックスの奥側)を左折して1分、信号で御堂筋を渡って右へ30秒。店舗名は「梅田芝田店」。梅田界隈の中では、比較的人通りの少ない場所にある。付近にオフィスビルはたくさんあるから昼食需要は充分あるだろうけれど、アイドルタイムには相当閑古鳥が鳴くのではないかと心配になる。だが、実はこの店舗は、「都そば」の運営上たいへん重要な位置を占めていると思われる。なぜなら、この店舗が入っているビルに、運営する大阪誠和食品の本社が入っているからだ。従業員のみなさんは、日々ここで食べているのだろうか。フロアはなかなか広く、テーブル席が12席、椅子付きカウンターが7席、そして立ち食いカウンターも8人分くらいある。
  麺は、ノーマル茹で麺。調理シーンを見なかったが、たぶん梅田店と同じ個包装のものだろう。あまり味がなく、ツルツルした舌触り。つゆは、誤差なのか私の舌の至らなさなのか分からないが、梅田店とはちょっと風味が違うように感じた。イリコかウルメか、小魚系の出汁が介在しているように感じたのだ。梅田店とは同日の連食だが、実食メニューが違っているので、イマイチ自信がなく断言はできないのだけれど。かけ250円、天など具一品系は330円〜。梅田店と違って店内にフライヤーのある店舗で、天とは別にかき揚げ360円の設定がある。いか天370円やえび天390円、そして天丼370円も梅田店にはないメニューだから、これも店内で揚げているのだろう。実食は、かき揚げそば。タマネギ主体のかき揚げは、揚げ置きで、ポテッとした食感。サクサク感はない。タマネギのほかに、ニンジン・長ネギ・春菊らしき青菜の切れ端を目視確認。そして、視覚では確認できなかったが、香りでゴボウも入っていたと推察。ドンベが中心の関西ではだいぶ上質な部類だろうが、関東では中の下くらいの出来に相当しそうだ。箸はエコ箸。
  平日21:00頃の訪問で、先客1・後客0。先客は、車横付けのタクシー運転手。エンジンをかけたままで入店していた。この辺りの御堂筋は、済生会病院前交差点の立体交差に近いため高架下になっており、路肩は狭い。路駐には向かない場所だと思うのだけれど、21時くらいになると交通量が減って横付けしやすくなるのかもしれない。出入口に近いところの椅子付きカウンター利用なら、食べながら車を見張ることもできる。歩行者は少ない場所だけれど、ドライバー需要がわりとあるのかもしれない。

※2018/10、夜行バスに乗る前の腹ごしらえで再食。ミニかき揚げ丼定食460円をいただきました。内容は、かけそば+ミニかき揚げ丼。これで460円はかなり安いです。しかも、梅田芝田店は店内にフライヤーがある店舗なので、かき揚げは具だくさんのバージョン。揚げ置きではありますが、ゴボウの香りがよく利いていて、なかなか美味しいものでした。
  初食時と同じく、訪問は平日の21:00頃。これまた初食時と同じく、先客1・後客0でした。店員が腰の曲がりかけたお婆ちゃんひとりだったことから推しても、夜間はそれほど混雑しないのでしょう(営業は22時まで)。フロアが広いだけに客数が少ないと侘しい雰囲気です。上階に本社があるからそう簡単に閉店することはないと思うのですが、逆に言うとこの店舗が閉店するようだと「都そば」の先行きが心配ということになりそうです。


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「若菜そば」  実食日:2019/11

  関西の駅そば業界に、激震が走った。阪急の電鉄駅そば「阪急そば」の全店舗が、2019年3月、別事業者に事業譲渡された(一部店舗は移管することなく閉店)のだ。少々のショックを隠せないニュースではあったが、なにはともあれ駅そばが残ってくれたのは幸いだ。譲渡後の店名は、「若菜そば」。もともと一部店舗は「阪急そば 若菜」だったことから、まったく関係ない事業者がポッと出てきたわけではなく、もともとある程度関わっていた事業者なのだろうという想像はできる。その初食となるのが、ここ阪急茶屋町口店。かつて「阪急そば 茶屋町口店」だった店舗だ。外観は、さほど大きくは変わっていない。看板に記載された文字列が変わった程度。内装は、ちょっと手が入ったような感じも受けるが、フロアのレイアウトは変わっていない。客席は、椅子付きカウンターのみ。厨房側を向いた席と壁側を向いた席があり、計14席。
  麺は、ツルツルした舌触りの茹で麺。阪急そば時代と変わっていないような印象。しかし、つゆは変わったような気がする。小魚系の丸みを感じる点は同じなのだが、ちょっと、というかだいぶ淡くなったように感じるのだ。少々物足りなさを覚えないでもないけれど、七味よりも一味の方が合いそうな味覚で、大阪よりは広島・山口あたりを連想したくなる味わいだった。実食は、天350円。天ぷらは「阪急そば」時代と同じと思われ、殻つきのエビが入った水滴型ドンベ。これはこれで美味しい。変わりメニューに、オム玉460円あり。「新定番」を謳っていることから勝負メニューの位置付けなのではないかと推測。機会があれば食べてみたい。その他のメニューは、基本体に「阪急そば」時代のものを踏襲している。朝定400円も健在で、かけそばに厚焼き玉子とおにぎりがセットになる仕様も変わっていない。総じて、「阪急そば」時代の固定客を逃さないよう踏襲すべきところは踏襲して、その上で新たな工夫を施そうという意図がうかがえた。今後は、まずは今ある店舗を死守することが喫緊の課題となるだろうが、軌道に乗ったらいろいろ楽しい工夫をしてくれそうな予感がする。今後の展開が、楽しみだ。箸は割り箸。
  平日8:00頃の訪問で、先客6・後客4。「阪急そば」時代にはもうちょっと入っていたような印象もあるけれど、朝のピークからちょっと外れていたのかな。「若菜そば」はここが初食なので、今のところは店舗間の違いなどは確認できていない。今後、鋭意食べて回りたい。


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「若菜そば」  実食日:2020/2

  阪急の1号ホーム南寄り、上記「阪急そば(梅田駅三階店)」の跡地。阪急茶屋町口店や阪急十三店と同様に、2019年3月の事業譲渡により運営会社が変わり、店名も変わった。跡地というか、ほぼ居抜き。幾何学模様を配して「阪急そば」らしくなかったポップな外観も、店名表示部分を差し替えただけで、あとはそのまま転用している。客席は、厨房を囲むL字型椅子付きカウンターのみ。席数は14くらいか。背後スペースの狭い店舗なので、券売機を両サイドに設置しているのがありがたい。
  麺は、店内オペレーションとしては茹で麺。自動湯切り器を使用している。ただ、「阪急そば」時代よりも歯ごたえが強いので、生麺をまとめて茹でて、玉を作って置いているのかもしれない。そばとしてはやや不自然な食感であるようにも思うけれど、美味いか不味いかで言うと美味い部類だと思う。つゆは、おそらく阪急十三店と同じ。十三では厨房内の様子があまり見えなかったけれど、こちらではバッチリ確認。マシン注ぎだ。天かすがフリーで置いてあるのは、阪急十三店と同じ。その天かすは淡雪タイプで、ゾル化傾向。タダだからといって大量に入れると後悔することになると思う。メニュー&値段は、阪急十三店とだいぶ違っている。共通するメニューの「きつねそば」で比較しても、阪急梅田三階店350円に対して阪急十三店は380円。麺が違うからなのかな。実食は、かつ丼定食650円。わかめそば+ミニかつ丼だ。ミニかつ丼は、頑張って細く切ったトンカツ4切れ(冷凍もの1/2枚)。九条ネギと紅生姜で彩りを演出するなど工夫は見られるけれど、ボリューム面でやや寂しさを覚える。かつ丼はボリューム感あってのものだから、あまりミニ丼には向かないような気がする。親子丼とか他人丼の方がいいかなと。だから、同じく650円の天たま丼定食にすればよかったなと少し後悔した。天たま丼は、「阪急そば」時代の名物にしておそらく「若菜そば」でも名物として受け継いでいるであろう水滴型のドンベ天を玉子でとじてご飯にのせたもの。こちらの方がボリューム感が出ると思う。
  平日20:00頃の訪問で、先客7・後客4。席数少なめで背後スペースも狭いので、このくらい入るとかなり混雑している印象。店員が、食べ終えて店を出る客全員に「お忘れもののないように」と声掛けしていたのが印象的だった。ホームの店舗だから、あまり時間がないなかで寄る客も多いだろう。ということは、忘れものも多くなる。こういう声掛けは、なにげに響くと思う。そういえば以前に、梅田ではなく石橋駅だが、ホーム上の「阪急そば」に免許証を忘れた(落とした)ことがあったなぁ……。


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★阪神野田駅(阪神本線)
「戎屋うどん」  実食日:2017/2

  改札を出て左前方。看板表記が「細うどん」だけで、以前に券売機を眺めてみた時にはうどんしかなかった。だから、これまでずっとうどん専門店だと思って対象外にしてきたのだが、今回初めて朝イチで訪問してみたら、なんとそばの扱いがあった。午前11時までの限定ではあるが、そばを食べることができる。うどんも、基本的には生麺なのだけれど、午前11時までに限り茹で麺のうどんも扱っている。つまり、午前11時まではうどん(生)・うどん(茹)・そば(茹)の三択になるということ。当然、これなら当サイトの対象に含められる(これらとは別に夏季限定でざるそば(生)を扱うが、季節限定は当サイトでは対象外としている)。1回行ってダメだった店も、諦めずに再リサーチを続けることが大事なんだなと痛感。店内は狭く、椅子はない。立ち食いカウンター8人分くらいのみ。
  茹で麺のそばは、やわらかめの食感。これといった味覚的な特徴はないのだけれど、まさかこの店で食べられるとは思っていなかっただけに、ありがたみを感じる。つゆは、少々酸味を伴ったカツオ系中心の出汁だ。朝メニューのそばは4種類あり、かけ230円、たぬき(きつね)300円、とろろ昆布300円、かき揚げ330円。茹で麺うどんも同様に4種のラインナップ。これとは別に卵50円・きざみ80円といった通常メニューの単品トッピングを追加することもできるので、結構レパートリーを組める。たぬきそばにおにぎりが1個付いた「モーニングそば」もあり、340円。嬉しい価格帯だ。実食は、たぬきそば。たぬき(きつね)は長辺が丼の口径近くある大型長方形。薄いのであまりフワフワ感はないしジューシーさもあまりないのだけれど、味付けがやさしめなのがありがたい。300円のメニューとしては上々だ。
  せっかくなので、生麺のうどんも食べてみることに。注文したのは、ざるうどん380円。この店のうどんは「細(ささめ)うどん」を標榜しているとおり、麺が細い。太麺ラーメンくらいのイメージ。注文後に茹でるので、待ち時間が3分ほどかかる(温メニューは2分とのこと)。大阪のうどんにしてはコシが強く、甘みもあって美味しい。薬味は、青ネギと白ゴマ。このほかに、おろし生姜がフリーで置いてある。容器を開けてひと目でわかる、手おろしの生姜だ。手おろしの生姜はベチャベチャと水っぽくない(=つゆが徒に薄まらない)し、香りが新鮮で美味しい。しかも、国産生姜を使っていて、セントラルキッチンではなく店内でおろしているとのこと。まさかこの手の店、しかも電鉄系(運営会社は阪神尼崎駅「阪神そば」と同じ)の店でこんなに手間をかけているとは思わなかった。変わりメニューに、カレーおじやうどん500円。券売機の説明書きを見ると、カレーうどんの中にご飯を投入したもののようだ。ご飯は麺を食べた後で入れた方が美味しくなりそうな気もするが、一度は試してみたい。


※閉店していました(2019/6/21付)。建物はまだそのまま残っています(2019/8、確認)。

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★大阪難波駅(阪神なんば線、近鉄難波線)
「かぐら」  実食日:2013/10

  改札内コンコース。東コンコースと西コンコースを結ぶ通路「タイムズプレイスなんば」にある店。間口はたいへん広いが奥行きがなく、椅子付きカウンター・テーブル席とも、通路に露出した造りになっている。エキナカに、新たにこのような露出店がオープンするのは珍しい。
  麺は茹で麺で、これといった特徴はない。つゆは、色はかなり薄く、粉末出汁のような風味があり、これはこれで美味しい。麺との相性も良いと思う。値段は、関西にしては高めの設定。かけ300円、月見400円など。ご飯ものやセットメニューもあるが、いずれも高い印象がぬぐえない。そんな中、にぎり定食750円が、今はなき大阪駅ホームの「潮屋」を彷彿とさせ、試してみたい衝動に駆られた。


※値上げしていました。現在、かけ310円、月見410円です。海鮮系の丼ものがとても充実しています。鉄火丼700円、鮭いくら丼870円、かぐら丼(海鮮丼)890円、マグロみそかつ丼700円、ぶり丼1000円、海鮮ユッケとろろ丼1180円、海老とイカのチリソース丼1200円など。いずれも駅そば価格ではない感じですが、鉄火丼あたりはミニそば(150円)とのセットで試してみたくなります。安売りに走らない店は、こういうところでアピールする手もあると思います(付+1点。2015/12、確認)。

※閉店というか、「あみ乃」化していました。「あみ乃」も当サイトの掲載対象となる店ですが、今回の訪問は時間外だったため、実食できず。近いうちに再訪して食べてきます(2021/5、確認)。

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★九条駅(阪神なんば線、大阪市営地下鉄中央線)
「大和庵」  実食日:2011/3

  地下鉄の6番出口を出てすぐ。地下鉄といってもこの辺りの中央線は地上、しかも高架を走っているので、駅も橋上駅舎になっている。間口が広い店で、甘栗店を併設している。店内は立ち食いカウンターのみだが、店の外(つまり歩道)に2人掛けテーブル席が2つ、増設されている。実食は朝イチで、かなり混雑していた。
  麺は、あまり太くない平茹で麺。歯ごたえ、香りともあまりないが、つゆとの相性は良い。つゆはかなり色が薄く、味覚的にもあっさりしている。しかし、物足りなくはない。卵とか、たんぱく質系のトッピングに合いそうに感じた。きつね・かき揚げ300円、玉子250円など。350円のスタミナそばは、卵+天かす+おぼろ昆布のトッピング。関西で「スタミナ」というと天玉を指すことが多いのだが、この店ではちょっと異なる内容になっている。


※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はキツネ・カキ揚330円、玉子280円、スタミナ380円になっています(値−1点)。えびすラーメン480円をはじめ、ラーメンメニューも豊富にあります。一度試してみたいです(2018/6、確認)。

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※西九条駅は、大阪環状線1に掲載。
★中津駅(阪急神戸線・宝塚線、大阪市営地下鉄御堂筋線)
「都そば」  実食日:2011/1

  中津駅は阪急の駅舎と地下鉄の駅舎が300mほど離れていて乗換駅としては機能していない(乗り換えには梅田の方が圧倒的に便利なので)のだが、徒歩圏が一定以上重複しているため、当サイトでは同一駅と見なして扱う。この店があるのも、阪急・地下鉄どちらの駅からでも徒歩圏内。阪急の場合は、国道176号線を梅田方面へ約4分。地下鉄の場合は、4番出口を出て直進2分。阪急ガード下の済生会病院前交差点の北東角。ちなみに、阪急京都線も当駅を通っているが、停車便がないので注意。客席配置は、4人掛けテーブル×3と、立ち食いカウンター。
  麺はノーマル茹で麺。つゆはこのチェーンにしては薄めで、このチェーンにありがちな嫌な酸味はほとんど感じなかった。各店舗でつゆの調整を行っていると思われるが、他の店舗はこの店舗を見習ってほしい。かけ220円。具一品系は290円が主体。箸はエコ箸。

※値上げしていました。現在、かけ230円、具一品系は300円が基本になっています(値−1点。2014/11、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ240円、具一品系320円〜です。他店舗では見た記憶がないタペストリーが出ていて、きつね320円とスタミナ400円が推されています。きつねは、大きさが名物になっているとの記載があります。そういえば、都そばできつねを食べた記憶がありません。ついつい、大阪ならではのきざみそばに目が行ってしまうので。いずれ、試してみようと思います(2017/3、確認)。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、かけ270円、具一品系350円〜です。きつねは360円、スタミナは440円まで上がっています(値−1点。2019/11、確認)。

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★十三駅(阪急神戸線・宝塚線・京都線)
「阪急そば」  実食日:2005/8

  2・3番ホームのやや前寄りにある。十三駅は阪急電車最大のターミナル駅なので、改札を出ない乗り換え客が多い。このような駅では、何がなんでも改札内に駅そばがほしいところである。
  さて、この店にはたぬきというメニューがある(280円)のだが品書きをよく見ると「たぬき(きつね)」と書いてある。つまり、これは油揚げだ。分かりにくいねぇ。そして、天(280円)はというと、小エビが3匹入っているだけの超厚着天ぷらが乗ってくる。これが、関東で言うところのたぬきに相当すると考えてよさそうだ。つゆは、塩っ気が薄めで、昆布の味が強い。決して悪くはないです。そば・うどんではないが、変わりメニューに「チャーシューカレー丼」(350円)というのがある。そば・うどんとのセットは500円。お得かも。


※2011/3、再食。値上げしていて、現在は天等基本的な具一品系は300円です(値−1点)。味覚的に大きな変化はありませんが、この店が関西地区最古の駅そば店である旨の貼り紙を確認しました(付+2点)。

※閉店(「阪急そば若菜」化)していました(2014/11、確認)。

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「楽喜」  実食日:2008/8

  西口を出て直進(アーケード方面へ)、最初の路地(「己喜屋」の角)を右に入ってすぐ左側。雑多な飲食店が連なるエリアにある。一応目隠しはあるものの、ほぼ吹きっさらしと言っていいような店で、女性や一見客にはちょっと入りづらい雰囲気かもしれない。昭和30年代のムードをそのまま残している店である。
  味覚的な特徴は、関西にしてはわりと色が濃いつゆ。特段辛いわけではなく、味覚的には普通に関西風なのだが、使っている醤油の種類が違うのかもしれない。麺はネットリ感のある茹で麺。難点は、衛生面とボリューム。この店で食べる人はハナから衛生面はあまり気にしないだろうからいいとして、ボリュームはもう少し欲しいところだ。かけ210円、天280円など。ホームランそば560円というメニューを設定している。内容はよく分からない。大正「大正庵」の同名メニューに比べれば安いものの、やはり割高な印象が否めない。

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「阪急そば」  実食日:2010/3

  東口を出て右、2軒目。間口の広い店で、テーブル席・椅子付きカウンター席がたくさんある。このチェーンには食券制の店舗と現金先払い(有人レジ)の店舗があるが、こちらは有人レジの方。
  私が思うに、「阪急」は関西一の無難系駅そばだ。記事にするのが難しいくらいに、良くも悪くも特徴が少ない。強いて言うと、つゆがもう少し濃い方がいいのかなぁ、という気がする。出汁感か塩気か、どちらかを少し強めると、全体のインパクトが増すのではないか。箸は、高級な天削割り箸を使用。こういうところにお金をかけているのか……。スタンダードな具一品系は300円のメニューが多い。定食類もあるが、さほどお得な印象は受けなかった。

※値上げしていました。具一品系は均一価格ではなくなり、現在はきざみ・こんぶ320円、天・きつね340円です。店舗限定でしょうか、十三東口定食が2種類設定されています。おにぎりと鶏唐揚げが付く模様。なお、この店舗の看板は、他店舗とは文字の書体などがずいぶん異なっています。おそらく、旧タイプと思われます。このタイプの看板は他では見たことがないので、やや貴重な資料になります(値−1点、付+1点。2018/10、確認)。

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「千成うどん」  実食日:2011/3

  西口を出て左すぐ。立ち食いカウンターのみのシンプルな店。
  この店では、ちょっと変わっているというか、他では見たことがないタイプの麺を使用していた。太丸の茹で麺なのだが、1分ほど時間をかけて湯通しをする。にもかかわらず、あまりつゆに馴染まない。なんと頑固な麺なのだろうか。あまり駅そばには向かない麺のような気もする。つゆは、どちらかというと鰹出汁が勝っているような風味。明らかに関西風ではあるのだが。塩気が薄く、ごくごくと飲むぶんには違和感ないのだが、麺を食べているときにちょっと物足りなく感じる。だからなおのこと、麺がつゆに馴染まないように感じたのかもしれない。かけ220円、具一品系は300円〜。天は具材が小エビのみの簡素なものだが、やたら大きい。丼の口径に近いサイズ。話のタネにはなりそうだ。また、山菜が水煮ではなく塩漬けを使用していたのもユニークなポイント。つゆが薄いだけに、塩漬けの塩がかなりきつく感じる。細かい点に言及すると、丼がラッパ型をしているので、つゆを飲みにくい。これは対処が必要な部分ではないかと思う。


※閉店していました。跡地は、居酒屋の「磯丸水産」です。狭い範囲に立ちそばが密集しすぎていたかもしれませんね。どこかしら淘汰されるであろう予感はしていましたが、それがこの店だとは思いませんでした(2018/10、確認)。

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「阪急そば若菜」  実食日:2014/11

  2・3号ホームのやや北寄り。4つ上に記載している「阪急そば」の跡地に、先月オープンした。業者は変わっていないので、新規オープンというよりは業態を変えてのリニューアルオープンだ。外観の印象も変わったほか、着席スタイルになった。もともと結構広い店なので、テーブル席と椅子付きカウンターを合わせて30以上。ホームの店としてはかなり席数が多い。ホームの島式店舗としては、おそらく日本一。食券制だが、配膳付きで下げ膳も不要。
  阪急そばでは、「若菜」店舗では生麺を使っており、この店舗でもすべてのメニューが生麺に変わった。生麺にしては歯ごたえがあまり強くないので、茹でオーバー気味の麺に当たったりすると茹で麺だと思い込んでしまうかもしれない。そして、通常の生麺のほかに、特殊メニューとして十割そばを用意している(もり系メニューは80円増しで十割そばに変更可能)。時間が合わず食べられなかった(十割そばの取扱時間は11時〜)ため、近々に再訪することになるだろう。値段は、全体的に少々上がっている。かけ260円、月見・きざみ340円、きつね350円、海鮮かき揚げ370円など。阪急そば名物の「水滴型の天ぷら」は扱っていないようだ。これはちょっと残念な点か。店揚げしているわけじゃなし、扱えると思うのだが。十三店限定の変わりメニューがいろいろある。どて焼きそば550円(うどんの方が合うかも)、十三和風ちゃんぽんそば550円、わらじカツカレーそば650円。実食は、十三和風ちゃんぽんそば。野菜・シーフード・豚肉など13種類の具材を炒めてトッピングする。つゆに軽くとろみがつけられているので、冬場に恋しくなりそうな一杯だった。なお、和風ちゃんぽんそばは西宮北口駅の「若菜」でも扱っているが、使用する具材がちょっと違う。十三駅では、具材を「13種類」とすることに意味があるのだ(理由、書かなくても分かりますよね?)。


※2015/3、再食。話題のポテそば(370円)を試しました。かけそばにフライドポテトをトッピングする、究極の変わりメニューです。ポテトは、別皿で供されます。結論から言うと、合わないことはないです。「1+1が3になる」というほどの相性ではありませんが。関西風の、香ばしさが控えめで塩気が強めなつゆだからこそ合うのかもしれません。関東のつゆとの相性は、やや疑問に感じます。十割ざるそば(540円)も試しました。細麺なのにしっかりつながっていて、香りよりもプリッとした食感が印象的でした。値段が少々高いですが、着席スタイルの店なので、値段に抵抗を感じない人も多く入るのかもしれません。

※値上げしていました。現在、十三和風ちゃんぽん560円、十割ざる550円です。入店していないので全メニューの値段を見ていませんが、その他メニューも10円程度上がっていると思われます(2017/6、確認)。

※一般メニューの値段も確認してきました。きつねは370円に、かき揚げは380円に上がっています。また、十三和風ちゃんぽんはさらに上がっていて、現在590円です。17時以降限定の「夜得セット」が始まっていて、ビール・そば・つまみがセットになった「ちょい飲みセット」750円もあります。椅子席が中心のゆったりできる店に変わったので、ちょい飲みの需要は結構あるだろうと思います(値−1点。2017/12、確認)。

※2018/6、再食。姫かつ丼定食680円をいただきました。「フルそば+ミニ丼」のセットだと思って注文したのですが、登場したのは「ミニそば+ミニ丼」のセットでした。これだと、680円という設定がだいぶ高いものに感じられます。どうせミニ+ミニなら、姫うなぎ丼定食にした方が満足できたかもしれません。ウナギは、駅そば店ではレアなので。駅そばカツ丼シリーズをやりたくて、ついかつ丼にしてしまいました。そのかつ丼は、頂上に九条ネギをあしらってありました。玉子とじの塩梅は、まずまず悪くないです。ただ、肝心の肉質が硬く、パサつき気味でした。やっぱり、うなぎ丼にするべきだったかなと思います。
  平日18:30頃の訪問で、先・後客とも多数。私の2つ隣の席に入ってきた後客は、ポテそば380を注文して、入念に写真を撮っていました。おそらくSNSに上げるんだろうなぁ、と。ひと頃のブームはすでに去っていると思いますが、まだ名物としての地位は守っている様子です。380円という設定は、たいていの後発店よりも安いので、何度も食べる人もいそうです。このまま定着する可能性もありそうに思います。


※閉店(「若菜そば」化)していました(2020/2、確認)。

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「若菜そば」  実食日:2020/2

  2019年3月に、「阪急そば」が事業譲渡により全店舗一斉に「若菜そば」に変わった。うへぇ、せっかく「阪急そば」の現存店舗全制覇を達成したところだったのに、また一から再訪問しないといけないのかぁ。もっとも、店舗はだいぶ絞られており、「阪急そば」時代よりもだいぶ少なくなっているのだが。また、十三店を含む一部店舗は譲渡以前から「若菜」の文字列が店名に入っていたことから、まったく関係ない業者に譲渡されたわけではないのだろうと推測できる。「阪急そば 若菜」に食材をおろしていたとか、そういう関係性だろうか。
  十三店は、「阪急十三店」に店舗名が変わった(全店舗の店舗名に「阪急」が付く形に変わっている)ものの、場所は同じ。2・3号ホームのやや北寄り。フロアのレイアウトは、「阪急そば 若菜」時代から、少なくともそう大きくは変わっていない。ただし、配膳はなくなり、セルフサービスになった。また、券売機は、自動オーダー式に変わった。買った食券は、持ったまま席で待機していれば番号で呼び出される。タッチパネル式で、数ページに分かれているタイプの券売機で、全メニューの一覧掲示がないので、メニューの把握がしづらくて不便。そのメニュー構成は、基本的に「阪急そば 若菜」時代と同じ。消費10%増税後の訪問なので値段は上がっていたけれど、ポテ390円も健在だ。また、11時以降限定の十割そばの提供も継続している。十三和風ちゃんぽんは、確認できず(たぶん終売している)。
  実食したのは、かき揚げ390円。麺は、自動湯切り器使用の生麺。「阪急そば 若菜」時代と同じかどうかは断言できないが、見た目・食感・風味のいずれも近似していることは確か。つゆは、おそらく出汁がリニューアルされている。基本的には「阪急そば 若菜」時代と同じく小魚系中心の味わいなのだが、時折「カツオ系かな?」と思わせる香りが鼻を突く。これは、「阪急そば 若菜」時代にはなかったものだ。かき揚げは、リング使用の揚げたて提供。タマネギ、ニンジン、ゴボウ、グリーンピースで構成。千切りでやや焦がし気味のゴボウが存在感強し。ゴボウの苦味というか土臭さが苦手な人は、注意を。総じての印象としては、「阪急そば 若菜」時代の長所を踏襲しつつ、改善すべき点を改善していこうという姿勢はうかがえた。しかし、それが「改悪」と受け取られてしまうこともあるのがこの世界の辛いところだ。評判は、賛否両論に分かれているのではないだろうか。受渡口に天かすが置いてあり、フリー提供。これはありがたいサービス。箸は割り箸。
  平日19:30頃の訪問で、先客12・後客8。さすが最高立地。よく入っている。女性のひとり客も散見された。1店舗でも多く、駅そばを後世に残すよう頑張ってほしいところだ。


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★神崎川駅(阪急神戸線)
「都そば」  実食日:2010/6

  南改札を出て、駅舎を出て右、信号を渡って三津谷商店街に入ってすぐ左側。西改札からだと、出て左、信号のある交差点を斜めに渡って三津谷商店街へ、以下同文。立ち食いカウンターと4人掛けテーブル席がある、比較的規模の大きい「都」だ。
  味覚的には、都スタンダード。これといって他店舗と異なる要素は見出せない。取扱うメニューは若干異なるような気がするが。麺はまぁいいとして、つゆに見え隠れする「酸味」はどうにかならないのかな、という印象。箸はエコ箸。かけ220円、天290円。


※全面的に改装していました。これまでの「都そば」にはなかったタイプの、斬新なデザインです(写真は左:旧、右:現)。入店していないので一部メニューしか値段を確認できなかったのですが、天は320円に上がっています。かき揚げ350円・いか天360円・えび天380円などは、店内揚げになっているようです(値−1点、付+1点。2017/12、確認)。

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★三国駅(阪急宝塚線)
「三国そば」  実食日:2015/8

  北口を東(右)側に出て、ロータリーに沿って左へ。信号を左に渡ってすぐ。ロータリーの出口脇あたりにある。立ち食いカウンターのみで、キャパは10人ほど。私のもとメールで寄せられる情報では、大阪では天神橋筋六丁目「天六うどん」に次いで評判が良い店。ただ、「天六うどん」が私個人としては「どストライク!」という感じではなかっただけに、この店はどうだろうか。
  麺は、少しゴワゴワした食感の茹で麺。調理シーンを見ると、玉そばを手網に入れて、湯の中で30秒くらい放置している。ブヨブヨの食感になってしまうのではないかと思っていただけに、ゴワゴワ食感にちょっと驚いた。個人的には、もう少しこなれた食感の麺の方が好き。つゆは、甘さ・辛さは控えめで、出汁を強くとっている。カツオが前面にある合わせ出汁だ。「天六うどん」ほど強烈な癖はないので、グビグビ飲めて美味しい。スープ料理としても通用するかもしれない。実食は、天330円。天は大判で、一見するとまったく具材が入っていないように見えるのだが、中央部に小エビが団子状に入っていて、香ばしくて美味しい。その他、目に入ったトッピングの中では、黒々とした色合いのきつね330円が美味そうに見えた。間違いなく、これは自家製のきつねだ。また、カレーそば460円にとろけるチーズのトッピング(+70円)の追加が貼り紙で推奨されている。以前に南海なんば「はやみ」で似たメニューを試したことがあるが、確かにカレーとチーズの相性が抜群で、美味かった。こちらでも、機会があったらぜひ食べてみたい。


※値上げしていました。現在、かけ280円、天350円、きつね350円、カレー480円です。にしん・ワカメ・昆布が乗る「ホームランそば」560円の設定があります。他にも数店でこの表記のメニューの存在を確認していますが、多くの場合、「全部乗せ」に近いものです。この店では、トッピングは3種。イメージ的には、スリーベースくらいに感じます(2017/12、確認)。

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★庄内駅(阪急宝塚線)
「庄内うどん かわぐち」  実食日:2017/12

  未食リストに入れていた別店で食べようと思って庄内へ行ったのだが、目当ての店にたどり着く前にこちらが見つかり、心変わり。場所は、東口を出て左へ1分半、国道176号線を渡らずに左折して1分。国道沿いなので、分かりやすい立地だ。厨房を囲む椅子付きカウンターのみで、席数は7。席間および背後スペースが狭めで、混雑してくるとちょっと窮屈に感じそうな造り。口頭注文で、代引き。
  麺は茹で麺なのだが、ずいぶん長いこと湯煎していた。大阪人は柔らかいうどんが好きだから、そばも柔らかめにして出しているのだろうか。案の定、歯ごたえは弱め。舌触りはツルツルしていて、あまり摩擦がない。つゆは、なかなか美味しい。口当たりは、粉末っぽさを感じるカツオ系。食べ進めるにしたがって昆布の存在感が増してきて、バランスがとられていく。そして余韻は、昆布の方が優勢。味わいに変化があり、より深みを生み出しているように感じられた。香りも旨みもしっかり出ているけれど、エグ味や雑味は出ていない。カツオがやや粉末っぽい風味だから決して「クリアで淡麗」という感じではないのだけれど、粉末っぽさが雑味だと感じる手前で昆布の旨みが追いかけてきてバランスがとられる。看板や間口脇の提灯などにある「出汁自慢」の表記は、なるほどと納得できるものだ。塩加減もほどよく、レベルは高いと思う。かけ230円、具一品系300円〜。天380円、肉430円。店頭には表示がなく店内のみの表示で「かす」580円もある。ご飯ものも少々あり。実食は、きざみそば330円。刻み揚げはフワフワしたエアーイン食感。つゆに浸すとジューシーになり、とても美味しい。油揚げ自体の旨みも強く、出汁の香りとのハーモニーが楽しい。ちょっと面白いなと思ったのは、油揚げの形状。外側が分厚く中央部分が薄く作られている。だから、断面を見ると鉄アレイのような形になっている(極論。そこまで極端な厚・薄の差ではない)。東京でも大阪でも、こういう形状の油揚げはあまり見ないように思う。どこのを使っているのだろうか。総じて、麺はあまり私好みではなかったものの、つゆと刻み揚げには大満足。かなりオススメ度の高い店だ。箸はエコ箸。
  平日14:00頃の訪問で、先客4・後客2。狭い店だけに、賑わっている印象が強い。主客層は、シニアの男性。すぐ近くに「豊南市場」があることから、買い物帰りに寄る人も多いようだ(豊南市場は卸売市場ではなく小売市場なので、買い物客は一般客が中心)。なお、「豊南市場」の中にも「ささめ」という立ち食いうどん店(一部メニューがそばに対応)があり、こちらが本来の目的だった。「庄内うどん かわぐち」で食べてお腹が満たされたので連食しなかったのだが、「ささめ」はその後閉店してしまった。あぁ、予定変更するんじゃなかったと後悔するも、覆水盆に返らず。


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★岡町駅(阪急宝塚線)
「都そば」  実食日:2011/3

  東口を出て、目の前の横断歩道を渡って左すぐ。L字型の立ち食いカウンターと、2人掛けテーブル席×3。
  ノーマルとしか形容しようがない茹で麺に、このチェーンとしては味が濃いつゆ。「都」のつゆというと、ついつい独特な酸味を連想してしまうのだが、この店舗ではほとんど感じなかった。これまで、「都」の妙な酸味は単純につゆの濃淡に左右されるものと解釈してきたのだが、どうやらそういうことではなさそうだ。だとすると、あの酸味はいったい何に由来しているものなのだろうか。かけ220円、具一品系は290円〜。箸はエコ箸。重箱の隅をつつくようなクレームになるが、「都」のエコ箸は太く重く、使い勝手が良くない。


※値上げしていました。現在、かけ240円、具一品系は310円〜です。他店舗が次々に改装していく中、この店舗は現在もセマルの看板を掲げ続けています。よくよく見ると、暖簾にもセマルのロゴが入っています(値−1点。2015/12、確認)。

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★豊中駅(阪急宝塚線)
「うどん天国」  実食日:2009/8

  8番出口(エレベーター)を出て後方すぐ。立ち食いカウンター一列のみの店。ビニールカーテンが掛かっているが、ほぼ露出店と考えていい造りの店である。露出店なのに冷房が効いているので、わざわざ重いビニールカーテンをかけているのは夏だけなのかもしれない。夫婦での経営だろうか、2人の従業員は非常に愛想が良く、一見客でも常連のような気分になれる店。この雰囲気は私好みだ。ちなみに、退店時にはおじさんは「おおきに」と、おばちゃんは「ありがとうございやす」と言った。
  味覚的には、ややパンチ力に欠ける印象。麺は歯ごたえが弱めで、少々粘着質。つゆは色が薄く、塩気も控えめ(物足りなくはない)。ラーメンやご飯ものもあり、厨房の広さ(狭さ)のわりにレパートリーが多い印象。実食したスタミナそば(関西では、関東で言うところの「天玉」をこう呼ぶ店が多い)には、天かすが入っていた。全メニューに入れているのだろうか。かけ220円、具一品系は300円のメニューが多い。天も月見も300円。スタミナは360円なので、20円お得という計算になる。


※閉店していました。跡地は、「彦」というラーメン屋になっています(2015/12、確認)。

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「都そば」  実食日:2015/12

  東口の5号出口を出て、ペデストリアンデッキで国道170号線を渡り、左の階段を下りて直進30秒。信号のある交差点(豊中本町北交差点)の角。駅前から少し外れた場所ではあるが、人通りの多い交差点角で、面取りされている建物なので、間口が広く見えてよく目立つ。すごく広そうに見えるのだけれど、店内は手狭。厨房を囲む立ち食いカウンターのみで、キャパは7人程度だ。
  麺は、ツルツルした食感であまり味がない、都スタンダードの茹で麺。以前よりも少し細くなったように感じたのだが、気のせいだろうか。つゆは、昆布出汁中心。以前に多くの店舗で感じた独特な臭気が影をひそめ、まとまりが出てきて飲みやすくなっている。総じて、突出して美味いというわけではないけれど、期待を上回りも下回りもしない、鉄板の味。かけ240円、具一品系は310円〜。実食は、天310円。天は、正円形をしたドンベタイプ。まぁ、これも鉄板か。天のほかに、具だくさんの「かき揚げ」あり(370円)。いつの間にかラーメンが3種類に増えていて(店舗限定ではない)、いずれも400円と安い。ゆず塩ラーメンあたりは、一度試してみたいところだ。朝11時まで限定の朝食セット380円あり。写真で見た限り、内容は「きつね(半そば・うどん)+おにぎり+冷奴+お新香」のようだ。う〜む、微妙。これとは別に、時間帯限定でない「得セット」490円もある。内容は、写真で見た限り「きつね(半そば・うどん)+おにぎり2個+冷奴+お新香」。う〜む、こちらも微妙。どちらも、麺がハーフになってしまうのが辛い。個人的には、具一品系のそばで済ませた方が満足できそうな気がする。箸はエコ箸。都そばのエコ箸は、かつては太い・重い・滑りやすいという三重苦のものだったが、その後改良されて使いやすいものになっている。これはありがたい。


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★蛍池駅(阪急宝塚線、大阪モノレール)
「阪急そば」  実食日:2009/8

  東口ロータリー沿い。東口階段を右に降りると逆方角に出てしまうので、左側に降りるのがポイント。大きな日除けがあるが、なぜか真っ白に塗りつぶされている(よく見ると、かつて「阪急そば」と書かれていたであろう跡が確認できる)。客席は椅子付きL字型カウンターと、4人掛けボックステーブル席×2。ボックステーブル席もカウンターに面しているので、丼の受渡の便は良さそうだ。このチェーンは食券制を採用する店舗が多いのだが、この店舗は現金代引制。
  関西きっての無難系駅そば・阪急そば。この店の麺は、ツルツルの喉ごしが気持ちいいものの、風味はあまり感じられない。つゆは、関西にしては比較的色が濃い部類に入る。だが、見た目に反してあっさり味。天・きつね・わかめなど標準的な具一品系は300円。セットメニューもあるが、あまり割安な印象はない。学割制度があり、学生証を提示すると卵+わかめ+天かすをトッピングしたそば(麺2玉)+かやく御飯のセットを380円で食べられる。通常メニューとの値段と比較すると、ずいぶん思い切ったサービスだと感じる。学生はいいなぁ。

※日除けが新調され、綺麗になっていました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、具一品系は310(きざみ・こんぶなど)〜320(天・きつねなど)円になっています。学割については店頭掲示がなく、継続しているかどうか確認できず。代わりに、丼ものの販売が16時まで限定になった旨の貼り紙が出ていました。営業時間も、少々短縮されているようです(2015/12、確認)。

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★石橋駅(阪急宝塚線・箕面線)
「阪急そば」  実食日:2015/12

  改札内、2号ホームと6号ホームが分岐するところの付け根。店舗名は、「石橋駅構内店」。ちょっとまわりくどい店舗名がついているのは、かつて改札外に「石橋店」があったから。石橋店は、2015/12/14に閉店している。ぎりぎり、間に合わなかった(訪問は2015/12/16)。石橋駅は池田市の中心部からは少し外れているものの、阪急宝塚線と箕面線の分岐駅で乗降客数が多く、駅前もなかなか賑やか。でもまぁ、同一ブランドの駅そばが2店舗併存するほどの客数はなかったのだろう。阪急同士の乗換駅だけに、改札内の方が残った。客席は、側面が厨房に接していて直接受け渡せる造りのテーブル席(回転寿司のテーブル席のようなイメージ)が4人×2と、椅子付きカウンター9席。
  麺は、ツルツル食感の茹で麺。都そばみたいな麺だ。以前は(他店舗では?)もうすこし摩擦のある麺だったように思うのだが、誤差だろうか。それとも、自動湯切り器が影響しているのだろうか。個人的には、摩擦のあるタイプの方が好き。つゆがよく乗るので。つゆは、カツオ系が前面に出ている。少々酸味があり、昆布の丸みは感じられない。キレ系のつゆだ。丼が大きく、つゆをたっぷり注いでくれるので、がっつりと飲み干したい人にとってはありがたいか。きざみ・こんぶ310円、天・きつね320円など。実食は、天。天は阪急スタンダードの水滴型巨大ドンベ。川エビくらいのサイズの海老が2尾入っている。以前よりも天のサイズが大きくなり、そして薄くなったように感じたのだが、これも誤差だろうか。期間限定の変わりメニューいくつかあり。この時には、白湯ちゃんぽん(そば・うどん)500円と鶏の味噌煮込み風(そば・うどん)500円。阪急そばは、斬新なメニュー開発に力を入れているね。朝10時まで限定の朝食セット400円あり。ただ、内容(かけ+俵おにぎり2個+出汁巻き卵+お新香)的に、それほどお得感は大きくない。
  余談をひとつ。私は宝塚線→箕面線の乗り換えついでにここで食べたのだが、その時に店内で運転免許証を落としてしまったようだ。たぶん、カバンからデジカメを出すときに一緒に出てしまったのだろう。帰京してしばらくしてから運転免許証がなくなっていることに気づいてあたふたしたのだが、大阪・曽根崎警察署に届けられていた。どうも、この店のお客さんが拾って店員さんに渡り、店員さんから阪急そば本部に渡り、本部スタッフが曽根崎警察署に届けてくれたようだ。免許証ケースの中には免許証の他にもいろいろ入れていたのだけれど、何ひとつ失うことなく、無事に私の元に戻った。そんなことがあったものだから、目下私は、阪急そばには足を向けて寝られなくなっている。今後も、大阪へ行くたびにそばの一杯くらいは食べることにしようと思う次第である。


※値上げしていました。現在、きざみ・こんぶ320円、天・きつね340円です(2017/12、確認)。

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★池田駅(阪急宝塚線)
「阪急そば」  実食日:2018/10

  改札を出て左すぐ。角地にあってわりと広いのだが、看板等が小さく、あまり目立っていない店舗。郊外の阪急そばとしてはわりと珍しい食券制を採用している。客席は、テーブル席4人×2と椅子付きカウンター12席くらい。椅子付きカウンターは、厨房と向き合う席と、厨房に背を向ける壁際の席がある。
  麺は、わりと質感のある茹で麺。他店舗と同じものだと思うけれど、印象としては少し誤差があるように感じる。つゆは、丸みのある小魚系の出汁。丸みがあるが、昆布と違ってキレというか爽やかさも兼備。強いクセはなく、「安定」という言葉がしっくりくる味覚。きざみ320円、天・きつね340円、スタミナ420円など。実食は、きざみそば。刻み揚げは、厚く、フワフワとしたスポンジ食感。かなり広く(厚く)刻んでいる。この刻み方は、他の「阪急そば」とは異なるように思う。ということは、店内刻みなのか。食べごたえはあるのだけれど、つゆに馴染みにくく、一体感はイマイチ。また、気泡をたくさん含むためか浮力がとても強く、箸で沈めるとイルカのジャンプよろしく勢いよく浮かんでくる。この油揚げだったら、個人的にはもう少し細く刻んだ方がいいような気がする。
  平日13:00頃の訪問で、先客12・後客5。先客の方がだいぶ多いのは、昼のピークがもうすぐ終わろうかというタイミングだからか。ちょっと困ったというか戸惑ったのは、返却口がないということ。私だけでなく、食べ終えた後、盆を持って右往左往する人をちらほらと見かけた。しかも、その対応がスタッフごとに異なっている。手渡し要請するスタッフもいれば、「カウンターの上に乗せて」と言うスタッフもいる。さらには、「席に放置でいい」と言うスタッフもいた。要は何でもいいということなのだろうけれど、厨房対峙型カウンター以外の客席がある店舗では返却口を設けた方がスムーズだと思う。返却口を設けるためには客席を1つ2つ潰さなければならないだろうから、そこを嫌っているのかもしれないが。せめて、聞かれたときの対応は統一した方がいいように思う。


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★南方駅(阪急京都線)
「道楽うどん」  実食日:2015/3

  きた東口を出て正面。駅を出て路地を渡るだけという好立地だが、きた東口自体の利用者が少ないので、あまり賑やかな場所ではない。新大阪周辺に数店舗を構えるローカルチェーンで、実食は2店舗目。客席は、椅子付きカウンターのみで15席くらい。厨房を囲む席と、厨房に背を向けた壁際の席がある。
  麺は茹で麺と思われるのだが、若干芯が残るような食感(つまり、コシがあるということ)なので冷凍麺かもしれない。あるいは、茹で麺は茹で麺でもいわゆる「蒸し麺」ではないのかもしれない。蒸し麺でこの食感が得られているのだとしたら、お見事。いろいろと想像したくなる麺だ。つゆは、かなり薄味。もう少し塩気があってもよいか。かけ300円、天400円など。実食は天で、天は丼からはみ出す特大サイズだった。細長く、一見するとイカ天のように思える形状。中には甘エビサイズのエビが1尾入っており、要するにエビ天に極限まで衣をたくさんくっつけたものだ。油は軽くサックリしており、つゆが薄味ということもありこの大きさでも飽きはこない。揚げ玉フリーのサービスあり。唐辛子は一味。箸はエコ箸。


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★淡路駅(阪急京都線・千里線)
「松屋」  実食日:2010/3

  西口を出て道路を渡り、アーケードの商店街に入って1分、右側。広い間口は3区画に分かれており、向かって右からテイクアウト専用、立ち食い、座席コーナーとなっている。私が利用した立ち食いコーナーは、暖簾を隔てて道路に露出。座席コーナーはよく見えなかったが、地元のおばちゃんの社交場になっていそうな気配だった。
  麺は歯ごたえの弱い茹で麺で、角がなく、ツルツルした舌触り。つゆは大きな特徴はないものの出汁と醤油のバランス良し。値段が安いのも嬉しく、かけは200円。具だくさんのかき揚げを乗せても280円だ。ちなみに、メニューには「かき揚げ」と「天ぷら」が共存しているので注意。実食していないので確かではないが、「天ぷら」は具ナシと思われる。ご飯ものやセットメニューもあり、親子丼セット380円はとりわけお得な印象がある。


※微妙に改装していました(写真は左:旧、右:現)。立ち食いカウンターが真新しいものになっています。値段が上がっていて、現在はかけ210円、きつね280円です(2018/10、確認)。

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「かわ」  実食日:2011/11

  東口を出て右(アーケード方面)へ10秒、左側。間仕切りがない半露出店で、立ち食いカウンターのみのシンプルな造り。
  味のない丸茹で麺に、透き通ってはいるけれど塩分の強いつゆ。典型的な、ジャンクフードとしての立ちそばだ。麺もつゆも安っぽい印象ではあるけれど、相性が良いのか、「不味い」という印象はない。かけ220円、たぬきは「ハイカラ」表記で240円。おにぎりの種類が多く、セットで食べる人が多い。カウンターを埋め尽くすように並んでいるので、色とりどりで眺めるだけで楽しい。かつては全品テイクアウトに対応していたようだが、現在は一部のご飯ものが店頭に並べられており、テイクアウト用に供されている。


※駅周辺の再開発に伴い、移転していました。現在地は、東口を出て右へ10秒の右側です。移転に伴って、全面リニューアルしています(写真は左:旧、右:現)。また、移転とは関係なく、(おそらく2014年の消費増税で)値上げしていました。現在、かけ240円、ハイカラ270円です(2018/10、確認)。

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「松屋」  実食日:2019/8

  淡路駅近くに、もう1軒「松屋」があった。店舗名は「淡路駅東口店」で、東口を出てすぐ目の前という好立地。ただ、当駅利用者のメイン動線は西口の本町商店街方面。東口側はあまり人通りが多くなく、なかなか寂しい街並みだ。2019年3月に開業したJRおおさか東線のJR淡路駅との乗り換えが東口側になるので、今後発展が望めそうな区画ではあるから、そこに期待だろうか。現状では、東口の商店街全域で閑古鳥が鳴いているので、JRおおさか東線に大きな期待を寄せていることだろう。ネット情報によると、この店舗は2017年のオープンらしい。そんな新しい感じは全然ないんだけど。それが正しいとすると、JR淡路駅の開業ありきでのこの場所での開店かもしれない。西口側の店舗は基本的に立ち食いスタイルだったが、こちらは厨房を囲むL字型椅子付きカウンターのみのフロアレイアウト。席数7の、小型店舗だ。食券制を採っているのが、「松屋」としてはわりと珍しいだろうか。パッと思いつくのは、三宮・天王寺と、ここくらいかな。
  麺は、少しネットリする食感の茹で麺。そばの香りはあまりなし。つゆは、とても分かりやすい昆布出汁。板昆布のモワッとした旨み系の出汁だけでなく、とろろ昆布のような酸味を含む旨味出汁も感じる。両者の併用かもしれない。東京ではあまり馴染みのない味覚だが、悪くないし、そば(茹で麺)との相性もまずまずよい。値段は安く、かけ210円、天280円、スタミナ(=天玉)330円など。西口の店舗と共通するメニューについては、値段も同じになっている様子。ご飯ものも、恐ろしく安い。親子丼単品は290円。かけそばとのセットだと390円という設定だ。こうなると、親子丼とかけそばのセットを食べずにはいられなくなる。親子丼は、ボリューム感はほどほどだが、290円と考えると結構ボリューミー。鶏肉は小さめのサイコロカットで、お世辞にもたくさん入っているとは言えない。タマネギと玉子で一所懸命嵩増ししました感がありありと出ている。でも、玉子丼と考えても、かけそばとのセットで390円なら激安だから、誰が文句を言おうか。これで文句を言う人は、もう立ちそばには入らない方がいいと思う。ちなみに、スタミナそばと親子丼のセットでもワンコイン(490円)だ。もう、毎日でも食べに行きたいな。
  平日15:00頃の訪問で、先客0・後客0。この値段&この客数で商売が成り立つなんて、不思議。「店番のおばちゃんの時給は、200円ですか?」と思ってしまう。どんなカラクリがあるのか、じっくり観察してみたいものだ。


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★上新庄駅(阪急京都線)
「阪急そば」  実食日:2018/10

  南改札を出て直進30秒、右側。上新庄阪急プラザ・セントラル内。通路の中央に大きな柱があって、やや狭苦しい印象のあるショッピングモール。この柱のおかげで、店舗の正面から全景写真が撮れなくなっている。邪魔だな。フロアは、間口が広くて奥行きがあまりない。厨房と対峙する椅子付きカウンターが15席くらい。加えて、向かって右手奥の方にテーブル席らしきスペースがあるが、こちらへは立ち入っていないので詳細不明。2か所ある出入口の中、それぞれの脇に券売機。今回この上新庄店を食べ潰したことで、現存する「阪急そば」は全店舗実食達成ということになった。めでたしめでたし。
  訪問時にたまたま「食欲の秋 牛肉フェア」を開催していたこともあって、今回は牛肉温玉そば400円をいただいた。肉そばが450円だから、かなりお得な設定だ。麺は、あまり摩擦を感じないツルツル食感の茹で麺。自動湯切り器を使用している。つゆは、いつもの阪急そばに比べてかなり濃いように感じたのだが、これは実食メニューが肉系だった(煮汁がつゆに染みていた)ためだと考えられる。色も赤々としており、塩気がだいぶ勝っていた。牛肉は、駅そばにしては意外と赤身部分が多く、1枚1枚が結構大きい。「いかにもクズ肉」という感じではなく、なかなか上質なものだった。温玉は、黄身がやや固め。箸で割っても、黄身がとろりと流れ出ることはない。総じて美味しいのだが、つゆが濃く(塩辛く)感じられたことだけちょっと残念。レギュラーメニューの価格は、月見・きざみ320円、天・きつね340円など。変わりメニューに、和風中華そば360円。何店舗かの「阪急そば」で見かけているが、まだ食べたことがない。一度試してみないと。セットメニューもいろいろあるが、あまり割安感なし。箸は割り箸。
  平日17:00頃の訪問で、先客0・後客0。アイドルタイムとはいえ、店員が2人いて客なしというのは、ちょっと寂しい。もしかしたら、つゆが塩辛かったのは牛肉の煮汁のせいだけではなく煮詰まりもあったのかもしれない。大丈夫かな。近年店舗数がどんどん減っているチェーンだけに、先行きが心配だ。


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★茨木市駅(阪急京都線)
「たつみや」  実食日:2017/3

  西口を出てロータリーを右に回り、信号で右へ。30秒先の信号で左折して1分、右側。アーケードのある阪急本通商店街に入ってすぐ、と覚えておけば間違いない。角地で、間口が広くて、オレンジ色の日除けに青い大きな暖簾。近くまで行けばすぐに分かる、よく目立つ店だ。暖簾が目隠しになっているものの、本質的には間仕切りのない露出店。厨房を囲む立ち食いカウンターのみで、キャパは10人ほど。暖簾のちょうど真下辺りに椅子のように見えるものが置いてあるのだけれど、ここに座って食べる人はいない。どちらかというと、荷物置き場になっている様子だった。子供連れのファミリーが来店した際には、これがテーブルとして機能するのかもしれない。口頭注文で、代引き制。この店については、大阪在住の方から「美味しいので是非!」との情報をいただいていた。今回、それを受けて満を持しての訪問。ただ、これまでの経験則からいくと、このパターンは私の舌にはジャストフィットしない場合が多い。大阪の方とは、好みが違うのかな。さて、今回はどうだろうか。
  麺は、水膨れしているかのようにブニブニと柔らかい茹で麺。歯ごたえが全然ない。ついでに言うと、味もあまりない。ひと頃(1990年代くらい)の大阪ではよくこのタイプの茹で麺に出会ったように記憶しているのだけれど、最近はあまり見なくなっている。つゆは、昆布出汁の淡麗系。カツオ系はまったく香らず、おそらく100%昆布出汁ではないかと思う。そして、とても熱い。多客の立ち食いそば店では客の回転率が命だから、意図的に少し温度を下げる店が多い。客としても速食を求めているので、少しぬるい方がありがたいと感じる人が多い。そんな事情などお構いなしとばかりに、95度くらいありそうなつゆをたっぷり注いでくれる。私個人としては、どちらかというと熱めのつゆの方が好きなので、これはこれでよし。かけ250円、玉子・わかめ・きざみ・昆布300円、天330円、いなり寿司2個100円。以上。大阪の立ちそばとしては、きつねを扱わないのがとても珍しい。実食は、きざみそば。刻み揚げはフワフワ系で、つゆをたっぷり含んでとてもジューシー。これはたいへん好印象だった。個別に評価すると、きざみ◎・つゆ○・麺×で、総合評価の判定が難しい一杯だった。
  細かいツッコミをひとつ。厨房内に、謎の貼り紙がある。それは、各メニュー(値段的には3通りしかない)の1杯から10杯までの料金表なのだけれど、果たして天ぷらそばを10杯注文する人などいるのだろうか。仮に10人のグループが来店したとしても、かけ3人・玉子3人・天4人などとばらけるものなのではないだろうか。この価格表がどのようなシーンで活躍するのか、ちょっと想像が及ばなかった。


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「阪急そば」  実食日:2017/6

  北改札を出て左、きっぷ売り場の脇。間口がとても広い店舗で、パッと見には柱の左右で別々の店なのかなと思ってしまう。出入口は、向かって右側。食券制で、券売機が入口から入ってすぐのところと、奥の方にもう1台、計2台ある。ただ、この造りでフロア奥に券売機を置く意味がよくわからない。奥側にもう1か所出入口があるわけでもなし。どう考えても、みんな手前側の券売機を使うと思うのだが。間口がこれだけ広いのだから、向かって左側にもう1か所出入口を開ければ、奥側の券売機も活きてきそうに思うけれど。何時間か密着して、券売機の使用頻度を比べてみたくなる。客席は、厨房から直接受渡しができる造りのテーブル席(「回転寿司タイプ」と書けば分かりやすいだろうか)が4人×2、椅子付きカウンターが16〜17くらい。椅子付きカウンターは、厨房と対峙するものと、窓側で厨房に背を向けたものがある。窓側の椅子付きカウンタ−に陣取った場合、受渡し&返却の手間が増えるので、混雑時以外は厨房対峙席を利用するのが暗黙のマナーか。
  麺は、ツルツル系の茹で麺。あまり味がなく、「ノーマル」という言葉しか思いつかないような麺。つゆは魚介系の出汁で、あまり塩辛くない。いつもこんな感じだったかな。関西きっての無難系駅そばだと思うのだけれど、今回に関してはつゆがいつもより若干淡いように感じた。かけ240円、きざみ320円、天340円、スタミナ420円、ミックス520円など。今回実食したのは、天たま丼定食620円。内容は、ワカメ・天かす入りのそば(またはうどん)+天ぷらの玉子とじ丼。阪急そば、天かすの扱いがあったんだね。あるのなら、「天かすそば」もやってほしいところなのだが。あるいは、大阪でよくある天かすフリーのサービスでもいいけど。天たま丼は、いつもの水滴型ドンベタイプの天ぷらをタマネギと一緒に卵でとじている。具材感のない天ぷらだから、ジャンク感極まりない。ただ、これが決して不味くはないのだ。関東で言うと、「山田うどん」のかき揚げ丼みたいだ(ゲソの香りがエビに代わったようなイメージ)。ただ、わりと画一的な味なので、フルサイズだと途中でちょっと飽きがくるかも。唐辛子などをうまく使って味を変えながら食べ進めたい。変わりメニューに、和風中華そば360円。また、にしんそば530円とは別に「晦日にしんそば」450円というメニューがある。おそらく、月末日だけ割安で提供しているということだろう。ググってみても茨木店しか出てこないので、店舗限定かもしれない。


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「麺乃庄つるまる饂飩」  実食日:2017/12

  南改札を出て、階段を降りて左手。エキナカショッピングモール「ロサヴィア」の1階。この店のほかに「HONEYミツバチ珈琲」と「まいどおおきに食堂」が入り、客席は共用になっている。つまり、フードコート形式。3店ともフジオフードシステムのブランドだから、一社独占のフードコートということになる。ド派手だね。システムは、盆を取って麺注文→麺を受け取ってトッピングやサイドメニューなどをセルフチョイス→有人レジで精算→好みで天かすなどを加える。単独で存在している通常店舗と変わらない。フードコートだからといって、番号札で呼び出したりバイブレーターを使ったりということはない。
  麺は、色黒のわりにあまりそばの香りはない。ややスポンジ食感。つゆは「つるまる」らしいキレのある淡麗系。関東の店舗ではカツオ系を前面に感じるが、関西の店舗ではあまり全面に出ていない。イリコかウルメか、小魚系の方が強く感じられる。おそらく、関東と関西でつゆのレシピが違うと思う。いつの間にか値段が税別表示になっていて(以下の記載はすべて税別)、かけ290円、きつね380円、肉450円など。大阪の店舗の中では極端に高い設定になっている。関東でいうところの「赤看板のつるまる」的な店舗か。単品トッピングも割高な設定になっていて、今回チョイスしたレンコン天は90円、紅生姜天は150円。設定が高いうえに外税だから、ちょっとトッピングなどを取ると500円を超えてしまうということを理解したうえで利用を。箸は割り箸。冷水器はフードコート共通で、商品受渡時にコップを渡される。水だけ利用の防止ということなのだろう。番号札やバイブレーターを使って受け渡すタイプのフードコートでは先にコップが欲しい(席で待っている間に飲めるように)が、その場で受け渡されるシステムの場合には、この方法でも問題ないか。唐辛子などは受渡口にしかない。フードコート形式だから仕方ないのだが、そばの写真を撮りたい場合にとても不便。唐辛子がかかった写真になるか、唐辛子を使わずに食べるかの選択になる場合が多い(写真を撮ってから改めて唐辛子をかけに行くのはばからしいので)。別皿(トッピング皿など)に唐辛子を入れておく手もあるけど。


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★阪急富田駅(阪急京都線)
「阪急そば」  実食日:2016/3

  南出口を出て左へ30秒、線路端。JRの摂津富田駅(南口)からでも徒歩圏内(徒歩3分)。ちなみに、どちらの駅も「富田」は「とんだ」と読む。客席は椅子付きカウンターのみで、14席。
  麺は、袋入りの茹で麺。ツルツル系で、あまりつゆは乗らない。昔はもうちょっと摩擦のある麺だったように思うのだけれど、最近はどの店舗で食べても「ツルツル系」と感じる。個人的には、摩擦のある麺の方が好き。つゆは、小鍋でひとり分ずつ沸かしている。阪急そばでは大きな寸胴から汲み入れる店舗が多いように思うのだが、富田店は比較的客数が少ないなどの事情があるのだろうか。淡めだが、カツオ出汁がしっかり利いているので物足りないとは感じない。酸味を抑え込んであり、とげとげしさのないこなれたつゆだ。かけ230円。具一品系は310円〜。実食は、天320円。天は、例によって水滴型の小エビ入りドンベ。店舗によってオペレーションが違うのだろうか、今回は天の上からアツアツのつゆを注いでおり、提供される時点ですでに天がふやけていた。
  そば・うどんの変わりメニューは、阪急そばでおなじみの「ミックス」490円くらいのもの。しかし、富田店にはラーメンが5種類も設定されていて驚いた。しかも、醤油・豚骨・塩ラーメンは、すべて330円とたいへん安い。これも、相対的に客数が少ない店舗ならではの策ではないかと邪推。これは駅そばに限った話ではないが、チェーンの中で売り上げがあまり伸びない店舗は、「試しにやってみる」的な取り組みが行われることが多い。仮にコケても、チェーン全体で大火傷することはないからだろう。将来的に、阪急そばの多くの店舗にラーメンがいろいろ導入されることになったら、富田店での実験がうまくいったのだと理解することにしよう。


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★高槻市駅(阪急京都線)
「都そば」  実食日:2010/10

  6番出口を出て、正面の横断歩道を渡って右へ30秒。6番バス乗り場前。立ち食いカウンターのみの小型店。古いタイプの看板を掲げる「都」で、内装もかなり年季が入っている。
  味覚的には、「いつもの都」という感じ。あまり歯ごたえのない茹で麺に、妙な酸味があるつゆ。この酸味が何に由来しているのか分からないが、個人的には不要なものであるように感じる。かけ220円、具一品系は290円〜。天(290円)は具材が小エビのみの既製品、かき揚げ(310円)は野菜たっぷりの天ぷら(配送品であると思われるが)。箸はエコ箸。


※改装して、モダンな雰囲気になっていました(写真は左:旧、右:現)。神崎川とはひと味違ったオシャレ店舗。どちらが最新モデルなのでしょうか。セマルの表示はなくなっています。セマル看板の都そば、どんどん減っていますね。ちょっと寂しい気もします。値段が上がっていて、現在かけ240円、具一品系は320円〜です。天320円とは別に用意しているかき揚げは350円で、自家製の表示が出ました。えび天380円・いか天360円も自家製とのこと。となると、写真を見た限りかき揚げとえび天が乗る天丼370円が、とてもお得に思えてきます(値−1点、付+1点。2017/12、確認)。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、かけ270円、月見350円、その他の具一品系は360円〜です。店揚げ天ぷらシリーズは、かき揚げ400円、えび天430円、いか天410円です(値−1点。2021/8、確認)。

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★天神橋筋六丁目駅(阪急千里線、大阪市営地下鉄谷町線・堺筋線)
「天六うどん」  実食日:2014/11

  4番出口を出て直進、すぐの路地を右に入って20秒、左側。「下品なくらいにダシが濃い」を標榜する、つゆ自慢の店。立ち食いカウンターのみで、キャパは10人くらい。
  まずは自慢のつゆから。出てきた瞬間にびっくりするのだが、つゆの濁りがハンパではない。一瞬黒々と見え、「関東風?」と感じるのだが、すぐに醤油の色ではなく「濁り」であることに気づく。そして、もう箸をつける前から匂い立っている。飲んでみると、まぁ下品なほどに香る。というか、香りすぎて下品。生臭いと言えるレベル。昆布が強すぎるのかな。カツオ上位でこの濃さなら良いと思うのだが。好きな人は思いっきりはまる味なんだろうな、とは思うけれど。1杯食べるぶんにはある程度美味いと思えるが、正直毎日食べたいとは思わない。麺は、どノーマルな茹で麺。特段のこだわりはなさそう。かけ220円。たぬき(油揚げ)330円、天350円。変わりメニューに、あんかけ250円、五目あんかけ350円、キムチ380円、牛すじ450円。揚げ玉のトッピングは「ハイカラ」表記で270円。きつね(「けつね」表記)が一押しっぽかったので実食してみたのだが、まぁこれまた匂い立つこと。甘辛い味付けではなく、熟成味が強い。しかも、特大サイズで、厚みもある。このつゆにこのきつねだと、食べ終わる頃にはすっかり飽きがきてしまう。次回は、かなり間を置いたうえで、多少は臭さが中和されそうなあんかけを食べてみることにしようかな。いや、もしかしたら時間を置いたらまた強烈に匂い立つものが食べたくなってくるのかも。


※改装というか、日除けが変わっていました(写真は左:旧、右:現)。隣のラーメン屋と一体化した日除けになっています。値段等、変わっていません(2018/6、確認)。

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「浪花麺乃庄 つるまる饂飩」  実食日:2018/10

  9号出口を出てすぐ。天六交差点のほぼ南東角。店舗名は、「天六店」。大きな交差点の角ということでなかなかの好立地に思えるのだが、実はこの界隈は表通りよりも一本裏手の天神橋筋商店街の方が人通りが多い。だからとてもよく目立つ場所ではあるけれど、実はそれほど集客力の高い立地ではないのではないかという気がする。客席は、テーブル席が2人×5、椅子付きカウンターが12。例によって讃岐うどん流のシステムで、入ってすぐ右手に積まれている盆を取り、注文口でベースの麺を注文。受け取ってからセルフトッピングやサイドメニューを取り、有人レジで精算。返却はセルフ。
  麺は、いつもの感じ。わりと重厚な質感があるが、歯ごたえはそれほど強くない。そばの香りは、そこそこという程度。つゆは、店舗によって(あるいは、タイミングによってかも)カツオ系の魚介の香りが強かったり弱かったりするのだが、今回は弱いパターンだった。クリアな味わいで悪くはないのだが、個人的にはもう少し香りがある方が好み。天かすフリーのサービスあり。その天かすは、バケツの中のストックが残り少なかったこともあってか、やや油が強かった。どうしても底の方には油が沈むから、致し方ない部分か。価格はすべて税別表示(以下の記載はすべて税抜価格)で、かけ210円、わかめ270円、きつね300円など。今回は、かけそば+バッテラ250円をチョイス。バッテラは、3カン。250円だとちょっと高く感じるが、かなりしっかりと押されてあり、見た目の印象以上にズッシリと腹に溜まる。サバは極薄切り(笑)。紅生姜付き。これ、200円にならないかなぁ。200円だったら、リピートしたいところなのだが。箸は割り箸。
  先・後客数は数え忘れ。平日19:30頃の訪問だったが、わりと空いていた。この時間帯は観光客の利用が多く(たまたまかも)、讃岐うどんスタイルに不慣れな人も多い様子だった。しょうゆうどんを注文して、出てきたうどんを見て「ちょっと! つゆが入ってないよ!」と文句をつけたり、卵うどんを注文して「これ、どうやって食べるの?」と聞いたり。「つるまる」の卵うどんは月見ではなく釜玉スタイルなので、確かに誤解を招きやすいメニューではあると思う。周辺はどちらかというとオフィス街だが、裏手の天神橋筋商店街が多くの観光客で賑わっているので、こちらまで流れてくるのだろうか。サラリーマン向けと思われるちょい飲み「鶴呑み」にも対応している店舗なのだが、少なくとも今回訪れたときには、酒を飲んでいる人は見当たらなかった。


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★千里山駅(阪急千里線)
「阪急そば」  実食日:2017/12

  東口を出て右へ20秒。駅舎とは別棟になった建物。ちなみに東口は裏口に相当する出口で、メインの駅舎は西口側にある。ただ、東口も利用者は結構多い(ロータリーがこちらにあるので、もともとは西口だけで、ロータリーの整備に合わせて新たに東口を作ったのだろう)から、そんなに意外な立地という感じでもない。客席は、テーブル席が4・2・4、椅子付きカウンターが13席。券売機はなく、口頭注文の代引き制をとっている。
  麺は、ノーマルな茹で麺。これまでに食べてきた「阪急そば」に比べて少し太くなったようにも感じるが、気のせいかな。自動湯切り器使用で、舌触りはツルツル。つゆは、雑味の少ないスッキリ淡麗系。癖がないので、熱烈なファンを作らない代わりにアンチも作らないのではないか、と感じるもの。かけ240円、月見・わかめ・こんぶ320円、天・きつね340円など。たぬき(天かす)というメニューはないのだけれど、セットメニューのそばには天かす(+ワカメ)が乗る。天かすは、食感的にも風味的にも、まぁまぁ。天かすの用意があるのなら、ぜひ天かすそばもメニューに加えてほしいところなのだが(それか、フリーで置いておくか)。実食は、カレー丼定食570円。カレー丼は、見た目には具材感が乏しいのだが、食べ進めていくとそこそこ大きなカットの牛肉が出てきた。それほど辛くはなく、まぁ中辛といったところだが、スパイスはしっかり利いている。別皿にて福神漬け付き。甘い汁がご飯に染みわたることがないので、別皿提供はありがたい。
  平日16:00頃の訪問で、先客1・後客0。まぁアイドルタイムだから仕方ないのだけれど、店の規模に比して考えると、ちょっと寂しい入り。店員が厨房に2人入っていて客が私だけ(先客が食べ終えて出た後)という状況は、正直、あまり快適ではない。なんだか監視されているような気分になってしまう。こればっかりはタイミングの妙だから、仕方ないんだけど。


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★南千里駅(阪急千里線)
「阪急そば」  実食日:2017/7

  改札を出て右手、狭くて急な階段を下りて右後方。イメージ的には、切符売り場の真下あたり。ちょっと変な場所にある。日常的に当駅を利用する人でないと、存在に気づきにくいかもしれない。客席は椅子付きカウンターのみで、16席。厨房を囲むL字型のものと、厨房に背を向けた壁際のものがある。壁際席の方が席間が広いので、オススメ。
  麺は、少しゴワゴワする食感の茹で麺。他店舗より若干太いように感じられたのだが、ゴワゴワ食感から推してやや湯通し不足だったのではないかと推察。根本的には同じ麺なのだろう。つゆは、昆布の旨みを感じない魚介系のもの。口当たりから「カツオかな?」と感じたが、酸味がないので別の魚かもしれない。かけ240円。スタンダードな具一品系は320円〜だが、天ときつねは340円設定。「阪急そば」でお馴染みのカタカナメニューは、スタミナ420円、ミックス520円。昔あった「デラックス」は、なくなったようだ。カレーそばが2種類あるのが面白い。炭火焼きチキンのカレーそばと、牛すじ肉のカレーそば。どちらも500円。ご飯ものではカレー丼定食570円というメニューになり、炭火焼きチキンも牛すじ肉も入っていない。ルーを計3種類用意するのは難しいと思うので、炭火焼きチキンや牛すじ肉はトッピングということだろうか。それはそれで面白いと思うのだが、個人的には炭火焼きチキンも牛すじ肉も入っていない普通の「カレーそば」も用意してほしいと感じる。実食は、天ぷらそば。天はいつもの水滴型ドンベで、硬い海老が数匹入ったもの。これまで「阪急そば」では天ぷらの上からつゆを注ぐ店舗が多かったように思うのだが、今回は天を後乗せだった。大きな違いではないけれど、店舗ごとにオペレーションに少々違いがあるようだ。つゆを寸胴からおたまですくって入れるのか、サーバーで注ぐかの違いにもよるかもしれない。サーバー使用だと、つゆを注ぐ勢いまでは調節できないだろうから、天の先乗せが難しいのではないかと思う(つゆが飛び散るため)。箸はエコ箸。


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