東京・中央線3
(大久保〜中野〜西荻窪)

現在、45軒掲載(うち29軒は、閉店確認済)
※代々木駅は、山手線7に掲載。
※新宿駅は、山手線8に掲載。
★大久保駅(JR中央線)
「富士そば」  実食日:2003/12



  北口を出て直進、道路を渡って右、ガード脇。お馴染みの「富士そば」だが、とびきり新しいニュースを一つ。なんと、「富士そば」の社長である丹まさと氏は演歌の作詞活動にも熱を入れており、こともあろうに店内でテープを販売しているのである。千葉なんとかという歌手の歌で、2曲入り1200円。念を押しておくが、CDではなくテープである。売れているのかな?
  そばの方は、「茹で麺富士そば」の味だが、そば湯フリーのサービスがあるところから察するに、生麺なのか。生麺でこの食感では少し寂しい気もするのだが。たぬき340円。


※値上げしていました。現在、たぬき380円です(値−1点。2014/6、確認)。

※改装していました(写真は左から2枚目)。正確に言うと、この間にもう一度改装しています。中間段階の写真が手元にないのが残念です(2015/2、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。朝そば320円の設定あり。店舗オリジナルの類は、特に見当たりませんでした(2016/2、確認)。

※2017/5、再食。わりと珍しい(扱う店舗が少ない)メニュー「ミニタルタルチキン丼セット」を食べてみました。「タルタル」の名がついていますが、ごはん+千切りキャベツ+チキンカツの上にかかっていたのはマヨネーズでした。これは、タルタルソースではないですね。チキンカツは、トンカツと同様に冷凍ものを店揚げしていると思われます。ムネ肉でしょうか、パサパサ感がなく、意外と食べやすかったです。旨味があまりなく淡泊な肉だけど、マヨネーズでうまく補ってあります。500円という割安な設定なら、充分リピートありだと思います。この冷凍チキンカツは他メニューでは潰しの利かない食材のはずで、これだけのために仕入れが発生しているので、よくこの値段で出せているなと感心しました。その他のメニューでは、ダブル肉そば500円が登場していました。これまではあまり変わり種が出ない店舗でしたが、ちょっと方向転換でしょうか。今後の展開も楽しみです。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は右端が最新)。値段は変わっていませんが、メニューがちょっと入れ替わっていて、紅生姜天410円が入って特撰450円が落ちています。特撰富士そばは、全店舗強制扱いなのかと思っていましたが、店舗裁量メニューだったんですね(2018/6、確認)。

※紅生姜ちくわ天450円のほか、ダブル肉500円という他店舗では見た記憶がないメニューも登場していました。ワンコインなら、ちょっと試してみたくなります(2019/4、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、朝そば340円、ダブル肉530円紅生姜天430円です。ミニタルタルチキン丼セットと紅生姜ちくわ天は、終了しています。ややレアメニューとしては、辛たぬき肉450円が登場しています。また、いか天450円も、なにげに「富士そば」では扱う店舗が少ないような気がします。ミニいか天丼セット570円も同様。いわんやミニいか天そばセット(ミニカレー付きで590円)は、かなりレアだと思います(2019/12、確認)。

※2021/7、再食。少し前にハッピーロード店で見かけて実食した冷やし味玉そばセット500円がこちらにも出ていたので、比較の意味も含めて食べてみました。内容としては、ハッピーロード店とほぼ同じ。ぶっかけスタイルの冷しそばに味玉・揚げ玉・ワカメをトッピングし、ミニカレーが付きます。ただし、味玉をふたつに切って乗せているところが、ハッピーロード店とは違っていました。貼り紙では味玉は「割らずに提供」と書いてあったのですが……。まぁ、味覚的には同じなので、不問としましょう。
  平日19:15頃の訪問で、先客2・後客3。うち先客のひとりはテイクアウト客でした。外国人が多く住む街だけあって、貼り紙類には英語が併記されたものが目立ちますが、この時の客は全員日本人(と思われる)でした。なお、各席に可動式ながら個別パーティッションが設置されています。また、客席と厨房の間には、ビニールカーテンが掛かっています。


※値上げしていました。現在、たぬき440円、紅生姜天460円です。ミニいか天丼セットは通常600円ですが、訪問時にはキャンペーンで500円になっていました(600円表示と500円表示が混在している状態)。辛たぬき肉と冷やし味玉セットは、終了しています(2022/3、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき460円、紅生姜天490円、ミニいか天丼セット620円です(2022/8、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき490円、紅生姜天540円です。ミニいか天丼セットは、終売していました(2023/8、確認)。

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「宝そば」  実食日:2004/10

  南口を出て右、ガードを抜けて左を向けば正面に見える。三角地って、一般的には忌み嫌われるけど、駅そばに関して言えばメチャメチャ好立地だと思う。とにかく目立つ。
  この店のそばは、麺が柔らかめでつゆが極めて塩辛い。ちゃんと出汁も香っているので、ここまで辛くしなくてもいいじゃないかと思うのだが。昼開けという微妙な時間帯だったから、たまたま煮詰まっていただけなのかもしれないが。
  嬉しいのは、値段。たぬき240円は今どきあり得ない価格。天も260円。店によっては、この値段ではかけも食べられない。だからだろうか、中途半端な時間に行っても大抵混んでいる。夜遅くても混んでいる。しかし、安いのはここだけではない。どうやら大久保では駅そば価格戦争が勃発しているようで、近くにある「長寿庵」も、ちょっと覗いたらたぬき240円だった。ガード沿いの「そば安」も、この時はシャッターが降りていたが、安そうな雰囲気だった。どちらも、そのうち実食します。


※閉店(「寿」化)していました(2007/4確認)。

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「寿」  実食日:2007/4

  上記「宝そば」の跡地にできた新店。内装は「宝そば」当時のままだろうか。
  味覚的特徴は特になく、だいたいどの要素も平均的といった感じ。しかし、値段はセールスポイントになる。たぬき260円、天280円。「宝そば」時代に比べると20円ほど上がっているのだが、それでも嬉しい安さだ。さらに、日替わりのサービスも設定している。実食時(木曜日)のサービスは、生卵だった(他の曜日は未確認)。あと、おもしろいのはメニュー。私はたぬきそばを食べることが多いが、稀に卵を追加トッピングすることがある。この場合、普通は「たぬきそば+単品で卵」という扱いになるのだが、この店ではあらかじめ「たぬき玉子」「きつね玉子」「わかめきつね」「のり玉子」(いずれも320円)など、具2品のメニューを多数設定している。割安になるというわけではないが、変わっていて印象に残った。


※閉店していました。跡地は焼鳥屋です(2009/9、確認)。

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「マルカミ」  実食日:2007/5

  北口を出て左へずっと歩き、小滝橋通りを越えてさらに2分、左側。駅からだと、5分近くかかる。ギリギリ許容範囲内の立地にある。狭い立ち食いカウンター一本だけの店で、5人入れば満席。しかも、先客の位置によっては、水を汲みに行けなくなる、奥が空いているのに入れない、などといった事態にもなりそう。昭和の臭いがプンプンする店である。
  この店のそばの味を一言で形容するなら、「弱い」。決して不味いということではないのだが、茹で麺は柔らかくて歯ごたえがなく、つゆも塩っ気が控えめなものだから、インパクトに欠ける。しかし、ネギフリー、たぬき280円という値段など、長所もある。駅からやや離れた非チェーン店にしては珍しく土日も営業しているというのも、長所のうちか。値段に関しては、大久保は安い店が多いから、際だたない部分もあるのだが。


※閉店していました。跡地は、坦々麺などをメインとする創作系ラーメン店です(2016/1、確認)。

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「長寿庵」  実食日:2009/9

  南口を出て右、ガードを抜けて左、上記「寿」(閉店して、現在は焼鳥屋になっている)と食堂「ふじや」の間の路地に入って1分、左側。椅子付きカウンター1列だけの店で、キャパは7人。昼時には表に3〜4人の行列ができる人気店。2つ上に記載している「寿」が閉店したため、なおのこと客が集中しているのかもしれない。
  この店のそばは茹で麺のようなのだが、不思議とモチモチしたコシがあり、美味い。茹で麺の中ではトップクラスだと思う。つゆは濃いめ。たぬきは少々焦げが入っているが、サクッとした食感、細かい具材の香り(ゲソかエビか、海鮮系の香りが強い)とも、好印象だ。値段が安いのも嬉しい。たぬき260円、天300円。この値段でこの味ならば、少々待ってでも食べたい気持ちも理解できる。


※たぬき260円・天300円。消費増税に伴う値上げはなく、据え置かれています。これだけ安い設定での値段据え置き、頭が下がりますね。しばらく実食していませんが、メニュー数はそれほど多くないので、ぜひ全メニュー制覇してみたいです(2016/2、確認)。

※2019/4、再食。値段等、変わっていません。頑張りますね。今回は、天300円をいただきました。約10年ぶりの再食ということで、改めて味の印象も書いておきます。麺は少しネットリする、黒々としたもの。茹で麺のオペレーションですが、生麺茹で置きの可能性もありそうです。つゆは、出汁感よりも甘みと塩気の方が強く感じます。天は、自家製の揚げ置き。かなり硬めの揚げ方なので、つゆに浸しても全然崩れません。日暮里「一由そば」の天を薄くしたような感じ。具材はタマネギと小海老が主体ですが、味覚的には衣の香ばしさと甘みの方が前面に来ます。
  平日17:00頃の訪問で、先客5・後客4。厨房と対峙する椅子付きカウンター7席だけの店にしては、異様とも思えるほどよく入っています。この店の周囲には新しそうな飲食店が多いので、古くから続いている店が残り少なくなればなるほど固定客の支持が高まっていくのかなと感じました。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき280円、天320円です。8%増税のときに値上げをしなかった店ですので、さすがに今回は値上げに踏み切らずにいられなかったのでしょうが、それでもまだまだかなり安い部類です。くれぐれも、無理のない範囲でお願いします(値−1点。2020/1、確認)。

※2022/3、再食。月見280円をいただきました。玉子は後乗せで、白身透明。ただし、つゆが熱いので、食べ進めるうちにうっすらと白く茹だります。今どき、200円台で種物を食べられる店はそうそうありません。ありがたい限りです。
  平日16:30頃の訪問で、先客1・後客0。珍しく空いていました。なお、薬味のネギ増しは不可との貼り紙が出ていますので、ご注意ください。有料でも不可とのことです。


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「天そや」  実食日:2011/8

  北口を出て、目の前の大久保通りを渡って右へ1分。新大久保駅からでも徒歩圏内(3分ほど)。テーブル席と椅子付きカウンターがあり、計25席。食券制で、ミシン目の入った半券もぎりタイプの食券を使っている。実際に半券をもぎって、受渡が行われる。
  麺は、たいへんよく香る生麺。文句なく美味い。ザラザラした舌触りの食感も、私好み。食べ進めていくうちにあまり香らなくなるように感じるのだが、それは舌が慣れてしまうというよりもつゆが辛めだからではないかと思われる。その意味では、つゆに改良の余地があるかもしれない。つゆ自体は、「小諸」に似た硬派なつゆでなかなか美味いのだが、相性という点で。天ぷらを売りにしている店(実際、他の客が食べていた天せいろや天丼はかなり美味そうだった)だから、たぬきも美味いに違いないと思っていたが、残念ながらこちらは平凡。天、店揚げではないのかな。店揚げだとしても、店内で仕込みをしていないか、天ぷらを揚げたときに出る天かすをたぬきに使っていないかのどちらかだと思う。麺がすごく美味いだけに、少し残念だ。味には5点をつけたけれど、まだまだ伸びしろはあると思う。たぬき320円(ワカメ入り)。箸はエコ箸。ネギフリー、そば湯ポットあり、麺大盛り無料(申告制。期間限定かも)、サービス券配布(1食で1枚。5枚でかけorもり無料)と、サービスがたいへん充実している。


※閉店(「箱根そば」化)していました。「天そや」ブランドは絶滅しているようです(2015/2、確認)。

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「越後そば」  実食日:2012/11

  南口を出て右すぐ。間仕切りがなく、厨房に面した椅子付きカウンターと、店頭の路上に出されている2人掛けテーブル席のみの小型店。新しい店なのだが、造りは古臭い。今のご時世、間仕切りのない店が新規オープンするケースは極めて珍しい。ましてや、比較的瀟洒な造りの店舗が多い「越後そば」だけに、なおのこと稀少に感じる。「越後そば」を標榜する立ちそば店はいくつかの系列があるが、この店舗は東京・飯田橋・亀有などの店舗と同一チェーンのもの。
  麺を食べてみてびっくり。これ、本当に「越後そば」の麺? という感じ。「越後そば」と言えば、ふのりを使った生麺を供していて、歯ごたえがかなり強いイメージがあるのだが、大久保店の麺は茹で麺としか思えない食感だった。茹で加減の違いでこれほどまでの差が生じるとは思えないのだが。つゆも、他店舗に比べてだいぶ淡く(不味いという意味ではない)、別物であるように感じた。たぬき350円(ワカメ入り)。このチェーン特有の「美都牛青ネギそば」も見当たらないし、全体的に「越後そば」らしからぬ店舗だ。箸はエコ箸。細かい注文を一つつけると、カウンター上に炊飯器やらネギ(ザルに山盛り入った状態で置いてあるが、入れ放題ではない。ネギは店側で入れる)などが放置されていて、ちょっと落ち着かない。衛生的見地からも、若干問題になりそう。間仕切りがない時点で、衛生面を重視する人はまず入らないとは思うが、あまり気分のよいものではない。


※閉店していました。跡地は、現在サラ地です。まぁ、順当ですかね……(2014/12、確認)。

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「箱根そば」  実食日:2015/2

  北口を出て、大久保通りを渡って右へ1分。新大久保駅からでも徒歩圏内(3分ほど)。2つ上に記載している「天そや」の跡地。これで、小田急レストランシステムの戦略が明確になった。「天そや」ブランドをたたみ、「箱根そば」として統一する路線を歩むようだ。「天そや」、結局戦略がよくわからないブランドのまま終わってしまった。個人的には「箱根」より好きだったのだが、「ハイグレード版」とするには決め手に欠けていたかもしれない。店内設備や客席配置などは「天そや」時代のまま。テーブル席が2人×4、椅子付きカウンターが16席。
  味覚的には箱根スタンダードで特記事項はない。麺は茹で置きで、やや伸び気味。つゆも、例によって甘みの強いこのチェーン特有のもの。ただ、たぬきがどうも他の店舗とは違うように感じた。……が、最近実食した他店舗のたぬきそばの写真と見比べてみたら、モノが違うのではなく量が多いだけのようだ。たぬき330円(ワカメ入り)。期間限定(と思われるので、サービスには加点しない)だが、ちょっと興味深いサービスがある。1食につきサービス券が1枚配布され、5枚たまるとかけそばが1杯無料になるというものだが、どういうわけか大久保店・四谷店・千歳烏山店の3店舗のみ有効という設定になっている。「FC元が同じなのかな」と思って調べてみると、3店舗ともFC店ではなく直営店。場所(小田急沿線外店舗)・旧「天そや」店舗・オープン時期。どれも合致しそうで違和感が残るカップリングなのだ。どういう基準でこの3店舗が括られたのかがちょっと気になる。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、たぬき340円です(2016/2、確認)。

※2016/11/30付で閉店していました。跡地は、今のところシャッターが閉まったままです(2017/1、確認)。

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★東中野駅(JR中央線、都営地下鉄大江戸線)

「富士そば」  実食日:2000/3

  改札の外、線路の北側の駅前路地にある店。このチェーンにしては珍しく、規模がかなり小さい。定員5人くらいだろうか。また、このチェーンは生麺を使っている店が多いのだが、ここはちょっと食感が違う。おそらく、茹で麺。たぬき330円。


※夜の写真なのでわかりにくいですが、改装しています(写真は左:旧、右:現)。値上げして、たぬき370円になっています。再食していないので確かではありませんが、麺は生麺に変わっていると思います。5〜10時限定で、朝そば310円・朝カレーセット350円のお得な設定があります。ミニ牛バラキムチ丼セット550円は、店舗オリジナルでしょうか。こうして見ると、近年「富士そば」は店舗ごとの価格差がなくなってきているのに対し、店舗ごとにオリジナルメニューを置く傾向が強まっているように感じます。駅そば・立ちそばは、チェーン店を蔑ろにしては語れないですね(値−1点、付+1点。2014/11、確認)。

※現写真を、昼間のものに貼り替えました。値上げして、たぬき390円になっています。朝そばは320円、朝カレーセットは360円です。このほか、朝天玉320円も登場しています。ミニ牛バラキムチ丼セットは、終了しています(2016/2、確認)。

※2017/3、再食。深夜3時に再食シリーズ(厳密には2:30頃)です。先客2・後客3で、6人くらいでいっぱいになってしまう狭い店にしては上々の入りでした。後客のうち2人は、へべれけに酔っぱらったスーツ姿のおっちゃん2人組。それぞれもりそばとカレーライスを注文して、そこに「とり天」を追加トッピングするかどうかで大激論していました。人って、度を越えて酔っぱらうと、こういうどうでもいいことが譲れなくなるんですね。
  私は、もりそば300円をいただきました。麺は注文後茹でで、少しぬめりが残っていたものの、まずまずの印象。ただ、後客のもりそばはすぐに盛り付けられたので、茹で置き麺が切れて、次の注文が入ったら2〜3人分茹でる、というオペレーションなのでしょう。「見込み茹で」のうちですね。そば湯ポットカウンター上にあり。箸はエコ箸ですが、割箸の用意もある(申告制)旨が記されています。


※閉店していました。看板・行燈等はそのままで、文字だけ外されています。今すぐにでも後継店が入れそうな状態です。「富士そば」としては、これで完全立ち食いの店舗は滅亡ということになります。寂しい限りです(2017/11、確認)。

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「えきそば」  実食日:2018/1

  西口を出て右、右。線路北側沿いの路地。上記「富士そば」の跡地。跡地というか、ほぼそのまんま。一瞬、「富士そば」と何らかの関係がある店なのかなと思ってしまうほど、流用できるものは全部流用している。日除け・券売機・ショーケース、いずれも「富士そば」時代のもの。ショーケース内に並べられているサンプルも、たぶん「富士そば」のもの。「富士そば」が閉店したときにいったんショーケースが空になっていたのを目視確認しているので、扱うメニューに合わせてまた戻したということだろうか。看板も、文字を変えただけでベース部分は「富士そば」のまんま。かけ300円・たぬき390円という設定まで「富士そば」時代のまんまだから、券売機のボタンもまんまなのかと思いきや、直近の写真と見比べてみると文字の書体が違っている。ここは作り直したのかな。内装は、まんま。立ち食いカウンター5人分くらいのみ。奥の方に2階へ続く階段があるが、2階に客席はない(2階は事務室になっている)。これだけ「居抜き感」が強い店も珍しいだろう。初期費用をかなり安く抑えられたのではないだろうか。
  外観・内装はいわば「富士そば完コピ」だから、味も寄せてあるのかなと思いきや、全然別物だった。麺種は未確認で、食べてみた印象としては「むらめんの黒」を少し細くしたような感じ。黒々とした色合いで、ザラザラした舌触り。少し粘着があったから、生麺の茹で置きかもしれない。つゆは、やや辛め。出汁感は普通。平たいわけではないが、特段よく香るという感じでもない。ひとことで言うと、「普通」。たぬきは、既製の揚げ玉。ビジュアル的には「富士そば」の揚げ玉に似ているが、つゆに浸かっても比較的ふやけにくく、香ばしさが感じられた。デフォルトでワカメが入るのは、「富士そば」と同じ。メニューのラインナップも標準的な「富士そば」にかなり寄せてある感じで、朝そば320円の設定もある。オリジナルっぽいものとしては、特選えきそば450円というのがある。内容は、きつね+たぬき+温玉+ほうれん草。名称が比較的似ている「富士そば」の「特撰富士そば」とは、ちょっと内容が異なる(カニカマがほうれん草になっている)。箸は割り箸。なお、外観・内装からメニュー構成までほとんどが「富士そば」に寄せてあるというか流用できるものは全部流用している感じだけれど、個人的には店名から姫路駅の「えきそば」を連想した。が、食べてみた印象では、姫路「えきそば」と共通する要素はまったくなかった。メニューや値段まで「富士そば」に寄せてある理由としては、「富士そば」時代の固定客を離すまいという狙いがあるのではないかと思う。
  オープンから約2週間での訪問(オープンは2017/12/20、訪問は2018/1/5)で、従業員はまだまだ未熟な様子。厨房には店員が2人入っていて、うちひとりは研修中だった。たぬきときつねの違いも分かっていない様子。平日14:30頃の訪問で先客2・後客3と客はしっかりついている印象だが、オペレーション面が軌道に乗るまでには、もう少し時間がかかるのではないかと思う。今後の展開に期待だ。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円です(2019/12、確認)。

※閉店していました。メニューのサンプル掲示は残ったままですが、券売機がブルーシートで覆われ、看板が裏返った状態。出入口には、テナント募集中の貼り紙が出ています。う〜ん、コロナの影響もあったかもしれませんね(2020/9、確認)。

※跡地には、「伊勢路」というモツ焼き居酒屋が入りました。立ちそばの防衛、ならずです(2022/7、確認)。

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★中野駅(JR中央線、東京メトロ東西線)
「梅もと」  実食日:2004/1



  北口を出て、サンモール商店街を入って1分、右側。このチェーンは小綺麗か汚らしいかの両極端なのだが、こちらは小綺麗な方。一応生麺を使っているようで、麺に関しては一定の評価ができる。ただ、具がイマイチだった。油が悪いのかな、異臭がするのだ。異臭といっても、食べられない臭さではないのだが。卵サービス(生・茹で選択)、盆乗せサービス、冷水ポットがテーブル毎に置いてあるなど、気の利いたサービスも行っているのだが、ちょっと気になった。たぬき290円。

※異臭は解消されていました(味+1点)。お得なセットメニューが多数登場していました。まぐろ丼セット、海鮮丼セット、カルビ丼セットなど。すべて490円均一。海鮮丼はハーフサイズで、具はネギトロ・エビ・イカの3点盛り。ワンコインメニューとしては満足に値しました(2005/1確認)。

※値上げ(たぬき300→320円)していました。お得感があったセットメニューも、軒並み530円になっています。「梅もと」、苦しいですね(2008/4、再食確認)。

※値上げして、たぬき340円になっています。各種セットメニューも550円〜となり、あまりお得感がなくなってしまいました。変わりメニューがいろいろあり、薬膳天370円、きんぴら天370円など昔からあったもののほか、ミックス天370円、おばけ380円などが新たに登場しています。おばけそば、ちょっと気になります。写真を撮り忘れましたが、外観がだいぶ変わっています(値−1点、付+1点。2014/4、確認)。

※改装後の写真を撮ってきました(左から2枚目)。値段等、変わっていません(2016/2、確認)。

※またまた改装していました(写真は右端が最新)。入店していないので詳細未確認ですが、店頭のお品書きには薬膳天・きんぴら天・ミックス天・おばけのいずれも記載がありませんでした。終了している可能性が高そうです。現存メニューについては、値段等変わっていません(2018/11、確認)。

※2019/4、再食。昨秋、改装に合わせて発売されたと思われる「石臼挽き もり」360円を食べてみました。生麺の注文後茹でです。星が散見される麺で、時折ジャリッと歯に触るのですが、香りはなかなか良いです。ツンと艶のある香りが先にあり、ホワンとした柔らかな香りが後追いでやってきます。通常麺との価格差が100円ありますが、食べる価値はありそうです。ただ、合わせるネギとワサビが残念でした。ネギは少々薹が立ったもので、固く、香りがありませんでした。ワサビは、あまり香らない練りワサビです。美味しい麺は美味しく食べられるように工夫していただけるといいなぁ、と。「ゆで太郎」みたいに個包装の本ワサビを用意するのが最善かなと思います。もう10円上げてもいいので。冷水器脇に、そば湯ポットも出ています。透明でサラサラしているわりによく香るので、通常麺を食べた場合であっても飲んでみることをおすすめします。
  平日16:45頃の訪問で、先客5・後客3。まずまずの入りでしょうか。「梅もと」は最近あまり景気のよい話が出てこないので、このくらい入っているシーンを見るとホッとします。

※2019/10、再食。まず、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき350円です。石臼挽き(もり)は360円で据え置かれています。今回は、490円で据え置かれたカツ丼を食べてみました。値段的にややお得感がありますが、食べてみるとあまり色気のないカツ丼でした。肉の旨み弱め、画一的で変化のない味、玉子かた煮え。紅生姜か何か、アクセントが欲しくなる味です。七味でもそれなりに味変はできるのですが。ただ、価格の安さとボリューム感は一歩秀でているように感じるので、もうひと工夫で名物格になりそうな予感もあります。
  平日20:15頃の訪問で、先客11・後客3。数字に波があるのは、先客のうち7人が中国人グループだったため。サブカルの街だけあって、ブロードウェイ周辺は中国人や韓国人がとても多く、この辺りにある立ちそば各店もその恩恵を授かっている様子です。

※なんとこのご時世に、値下げしていました。現在、たぬき(メニュー名は「たぬきわかめ」に変更)320円、かけ(280→)250円です(値+1点)。チャレンジャーですね(2022/4、確認)。

※2022/10、再食。その前に、値上げしていました。先般の値下げ劇は、一時的なものだったのでしょうか。現在は、たぬき350円、かけ280円です(値−1点)。値下げ前に戻った形ですね。また、ご飯もののラインナップがだいぶ増えていました。しかも、和風ハンバーグ定食490円、肉野菜炒め定食490円、サバの味噌煮定食490円など、かなり安い印象です。
  今回実食したのは、ミニかき揚げ丼セット490円。これもかなり安いです。かき揚げは揚げ置きで冷めていましたが、嵩があってなかなかボリューミーです。具材は、タマネギ、ニンジン、春菊、小エビ。小エビ香があるのがありがたいです。期間限定ではありますがトッピングの無料クーポンまで付いてきて、おおいに満足できました。
  先客・後客数については、メモ忘れ。日曜の訪問でしたが、結構賑わっている印象でした。


※2023/8、再食。その前に、値上げしています。現在、かけ330円、たぬき390円、ミニかき揚げ丼セット550円です(値−1点)。定食類は値段据え置き。和風ハンバーグ定食490円、肉野菜炒め定食490円です。サバの味噌煮定食などは終売し、定食類のレパートリーは半分ほどになっています。そのぶん、カレー(ライス)のメニューが増えました。
  ベースが2種類あるカレーが気になって、欧風こくうまカレー390円を食べてみました。通常のカレー(メニュー名は「オリジナルカレー」で、390円)にくらべて色が黒く、長時間コトコト煮込まれた感じのするカレーです。目に見える具材はほとんどなく、タマネギなどはルーに溶け込んでいると思われます。フルーティーな甘みを感じながらもスパイス感はしっかりとあり、どちらかというと辛口。味覚的には美味しいのですが、やっぱり目に見える具材が乏しいのは寂しいので、先客が注文していた厚肉カツカレー590円にすればよかったかなと少し後悔。ボリューミーで美味そうでした。
  平日17:45頃の訪問で、先客10・後客3。あまり客足に波があるとは思えない立地ですが、入店時にはかなり混雑している印象だったのに出るときには寂しい入りになっていました。過去の実食歴を見るとたいてい先客の方が多いので、何かパターンがありそうな気はするのですが、現時点では解明できていません。


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「かさい」  実食日:2004/3

  北口ロータリー沿い。頭上の看板がよく目立つ店。だけど、カウンター一列だけで通りから丸見えなので、人によっては入りづらく感じるかもしれない。
  ここの特徴は、極太麺。まさに「田舎そば」という表現がピッタリ。稲庭うどんくらいの太さがある。でも、平麺なので「食べていて疲れる」ということはない。太麺の割には食べやすかった。つゆはかなり塩辛い。既製のメニューはなく、最初にそばかうどんを選択してトッピングを指示するシステム。たぬきだと300円になる。味はまあまあだし雰囲気も好きなんだけど、どうしてもこのタイプの店は点数的には低くなってしまう。印象としては上記「梅もと」より上なのだが……。ごめんよ。


※2015/12、再食。相変わらず極太の茹で麺ですが、麺は変わったと思います。平麺ではなく、中国地方の駅そばでよく見るような、断面が正方形に近い(けど、角がない)麺になっていました。食感的には、「少しざらつきのあるうどん」ですね。かなり塩気が強いつゆは、変わっていないように感じました。内外装はこれといった改装もされておらず、懐かしいステンレス製のカウンターもそのまま。新調されたのは、壁に掲示されたメニュー表くらいでしょうか。目黒「田舎」と並んで、文化財に指定したい店。たまたまでしょうが、両店とも「田舎」がつくのが面白いですね。前食時にはなかったのか、それとも気づかなかっただけなのか、現在はおろし生姜のサービスがあります。私は温そばにはおろし生姜を入れない派なので、無用ですが。値段は、さすがに上がっています。現在、たぬき350円です。なお、旧写真がよくなかったので、貼り替えました(値−1点、サ+1点)。

※昼間の写真に貼り替えました。値段等、変わっていません(2016/2、確認)。

※2020/12、再食。その前に、消費10%増税に伴って値上げしていました。現在、たぬき360円です(値−1点)。今回は、月見370円の実食。卵は先乗せでした。つゆは卵を避けるように注ぎますが、アツアツなので白身がほどよく白濁しています。相変わらずの極太麺は、むらめん製ですか(麺箱あり)。かなり塩気が強いので、どちらかというと夏場に汗をかきかき食べたい味覚です。
  平日15:15頃の訪問で、先客1・後客3。一時的に満席。客席に個別パーティッションはありませんが、テープで区切られていて、現状定員4名になっています。中途半端な位置に立つと、「マスの中央に立ってください」と言われます。この辺が、できる限りのコロナ対策ということなのでしょう。また、客席と厨房の間にビニールカーテンがあります。この店はメニュー一覧が店頭ではなく厨房奥の壁に貼ってあるので、ビニールカーテンのせいでやや見えづらくなっているのが難点。簡単なものでよいので、店頭にも掲示しておいてほしいです。

※2023/5、再食。その前に、暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。よく見比べないと違いが分からないレベルですが、「そばうどん」の字体が違っています。また、このタイミングで値上げが入りました。現在、たぬき370円、月見370円です。
  今回いただいたのは、かき揚げ410円。揚げ置きのかき揚げは衣がフワフワしたタイプで、ドンベではありませんがさほど具だくさんではありません。そしてつゆに浸かるとグズグズに崩れ、たぬき状態になります。40円の価格差があるのなら、たぬきで充分かなと感じる内容でした。あと、もしかしたら丼が変わったかもしれません。今回は、白ベースに茶色のまだら模様が入った丼で提供されました。これはかつて池袋「君塚」などでも使われていたものです。この店は店内での無断写真撮影が禁止されているので、前回実食時の丼の写真が手元に残っていないのですが、少なくともこれではなかったように思います。
  平日17:15頃の訪問で、先客1・後客4(満席)。この店では、入店してやおら注文すると怒られるのでご注意ください。店員に「どうぞ」と言われてからの注文です。そして、食べる場所(席)や代金の置き方や置くタイミングも店員から指定されます。若干窮屈に感じる部分はありますが、混雑傾向のワンオペ店なので致し方ない部分もあるかもしれませんね。


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「駅前そば ミミ」  実食日:2004/3

  南口を出て左、ロータリー沿い。中野駅はロータリー周辺に立ち食いそば屋がかたまっているので、駅を出た瞬間には「何だ、この駅は?」と思ってしまう。まぁ、私にとっては嬉しいことなのだが。
  この店の特徴は、柔らかくてコシのない麺と、少々刺激臭のするつゆ。どちらも、マイナスになりこそすれプラスにはならない。プラス材料は、値段。たぬき280円はまずまず安く、天290円はかなり安い。しかも自家製だし。この店では具一品系メニューは290円のものが多く、山菜290円もお値打ちだと思う。

※2005/2再食、特段の変化なし。

※閉店(「中野屋」化)していました(2012/3、確認)。

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「かしわや」  実食日:2004/4

  南口を出て右、中野通りを渡って左、三菱信託銀行とドラッグストアの間の路地を入って1分、右側。ラーメン屋の「福しん」(このチェーン結構好きなので、名前を出させていただきました)の隣。一応飲食店街のようになっている地区なのだが、地元の人しか入り込まないような立地である。外見・内装とも、とてもそば屋とは思えぬ意匠で、幟が出ていなければ完全に一杯飲み屋だ。ちょっとうらぶれた雰囲気が漂っている。
  ここの特徴は、天(300円。たぬきなし)が油っこくてつゆが薄いということ。あまりいいイメージではないね。しかし、麺は水準以上の生麺なので、トータルすると印象は悪くない。セットメニューにお得感があり、かき揚げ丼+ミニそばのセットが400円。また、期間限定(4/23まで)だが、ミニカレーセットも400円。ただ、私が店に入ったとき、先客が5人くらいいたのだが、店主は厨房で椅子に座って居眠りをしていた。客がいるときに居眠りするのはいかがなものだろうか……。私の評価は、こういう点に結構厳しい。サービス−1点とさせていただく。

※閉店していました。感想は、「やっぱりね」です(2008/7確認)。

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「あじさい茶屋」  実食日:2004/11

  5・6番ホームにある。この店、当初は紫色の看板の「あじさい」だったのだが、いつの間にか「茶屋」がついていた。というか、これは全国的に見られる傾向。おそらく、もう紫看板の「あじさい」は絶滅しているのではないだろうか。
  味等に関しては、同系他店と変わらず。ただ、たぬき(320円)にワカメが入っていた。はて? 同系他店では入っていただろうか? 変わったのか、この店だけなのか、たまたま間違って入れてしまったのか。今のところ、ちょっと判然としない。


※2014/3、再食。値段が上がっています。現在は、たぬき340円です(値−1点)。たぬきにワカメは入りませんでした。

※暖簾が廃されていました。よく見ると、看板も変わっています(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はたぬき350円になっています。また、券売機はタッチパネル式に変わっています(2016/1、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき360円です(値−1点。2019/2、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円です。朝10時まで限定の山菜おろし370円、とろ玉たぬきつね390円があります。個人的にはもう少しライトな朝メニューが欲しいところですが、お得な設定ではあります(2020/2、確認)。

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「富士そば」  実食日:2007/5

  北口を出て直進、サンモール商店街に入り1分左側。5つ上に記載している「梅もと」の斜め向かい。間口が狭くて中も狭いのだが、時間帯によっては2階席も利用できるようになるので、キャパはそれなりにある。
  ここのそばは、同系他店よりも美味しく感じた。たまたま茹でたてに当たったからということもあるかもしれないが、コシがあって印象が良かった。つゆ・具はいつもの富士そば。つゆはもう少しコクが欲しいし、具(たぬき)はもうちょっとつゆに溶けにくいもの希望。ワカメが入って、たぬき350円。そば湯ポットあり。変わりメニューに、ほうれん草そば360円、めかぶとろろそば400円など。


※値上げしていました。現在、たぬき360円です。ほうれん草も370円になっています。変わりメニューに、「ゆず鶏ほうれん草」400円が追加されていました(値−1点。2014/4、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき370円です。かけ280円、ほうれん草380円、ゆず鶏ほうれん草410円。朝そば320円、朝食セット320円、朝カレーセット360円の設定あり。2015年末〜2016年明けのタイミングで一斉値上げして、ベースメニューの価格がほぼ統一された「富士そば」。年明けからこれまでに30店舗ほどを見て歩いてきましたが、初めて「かけ300円・たぬき390円」ではない設定の店舗に出会いました。近くに「かさい」「梅もと」があって競争が激しいためでしょうか。ほかにも、もっと競争が激しそうな店舗があるように思いますが。ちょっと謎です(2016/2、確認)。

※2016/10、再食。今回は2階席が利用できる時間帯の訪問だったので、春菊天そば390円(他店舗とは値段が違う)を2階席でいただきました。春菊天は、細かく刻んでかき揚げ状にするスタイル。衣がやや多めですが、春菊の香りはちゃんと感じられます。食べ進めるうちにグズグズになります(細かく刻んであるので、なおのこと)が、かき揚げ状の春菊天はグズグズになっても許せますね。姿揚げは、繊維が歯に触りすぎるので、グズグズになったらダメ。
  なお、2階席を利用できるのは、11:30〜23:00です。受渡しは1階になります(盆を持って階段を上がることになる)が、下げ膳は2階でできます。ただし、15時以降は、2階席は生ビール注文客の専用席になりますのでご注意ください。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左:旧、右:現)。値段等、変わっていません。よくよく見れば、よくばりコンボ690円や肉玉そば450円など、店舗限定ではないものの少々個性的なメニューを扱う店舗です(2018/6、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円、かけ300円、ほうれん草400円、ゆず鶏ほうれん草430円、春菊天420円です。朝そば&朝食セット320円とよくばりコンボ690円は据え置き。他店舗と同じ価格構成に変わったということになります。また、肉玉そばは終了し、紅生姜ちくわ天450円が登場しています(2018/11、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、かけ310円、たぬき410円、ほうれん草420円、ゆず鶏ほうれん草450円、春菊天440円、朝そば・朝食セット340円、よくばりコンボ720円です。紅生姜ちくわ天は終了し、代わりになのかどうか定かではありませんが、店舗限定の納豆つつみ470円が登場していました。これはどういうものなんでしょうか? 写真を見ると、餅のようなものが2つトッピングされています。この中に、納豆が入っているのでしょうか? かなり気になります(2019/10、確認)。

※閉店していました。跡地は、時計店になっています。珍しい2階建て店舗だったので、ちょっと残念です。運営サイドからすると、2階建てはあまり効率がよくないのかもしれませんね(2022/4、確認)。

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「中野屋」  実食日:2012/3

  南口ロータリー沿い、4つ上に掲載している「駅前そば ミミ」の跡地。中層ビルが林立する中、ここだけ平屋の建物なので、かえってよく目立っている。客席は厨房を囲む立ち食いカウンターと、壁に沿った立ち食いカウンター。新しい店にしては珍しく、完全立ち食いの店。新しいと言っても、内装は「駅前そば ミミ」時代と変わっていないようだ。ちなみにこの店は、昼は駅そばだが、夜は立ち飲み屋になる。
  味覚的には、「駅前そば ミミ」時代から大きく変わっている。麺は茹で麺だが、ザラザラした舌触りに、わりと硬質の歯ごたえ。茹で麺にしてはそこそこ香りもある。つゆは甘め。乗せるトッピングは慎重に選んだ方がいいかもしれない。きつねあたりを乗せると、ちょっとくどく感じるかも。たぬき(330円)は既製品。箸はエコ箸。変わりメニューは、これといって見当たらなかった。


※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2014/4、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき370円です(値−1点。2018/6、確認)。

※消費10%増税に伴う値上げはなく、現在もたぬき370円です(2020/12、確認)。

※閉店していました。ビルが解体され、現在は更地になっています(2021/6、確認)。

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「あじさい茶屋」  実食日:2016/1

  1・2番ホーム(総武線各停)。5・6番ホーム(中央線快速)の店舗より、少し東中野寄りにある。また、5・6番ホームの店舗とはちょっと建物の構造が異なっており、側面(線路側)から出入りする造りになっている。朝のラッシュ時とか、邪魔にならないのだろうかと少し心配になる造りだ。立ち食いカウンターのみで、キャパは7人程度。奥に入ると後客が蓋になって出づらくなるくらいに、店内は狭い。
  麺は、NREスタンダードの茹で麺。湯通し具合がよかったのだろうか、麺とつゆがチグハグするような印象はなかった。直近で食べた松戸「大江戸そば」よりも少々麺がツルツルしていたように感じた。つゆは、手注ぎ。カツオはあまり香らない。一昔前のNREスタンダードだ。NRE茹で麺店ではつゆマシンの導入が進んでいるが、どうも「あじさい茶屋」ブランドの店舗は手注ぎを続けているようだ。「大江戸そば」や「清流そば」でマシン導入が進んでいる。「菜の花そば」や「中山道」はどうだろうか。近々に調査したい。たぬきは、小エビ風味のある揚げ玉。たぬき350円。なお、この店舗ではエコ箸を導入しておらず、割箸のみの用意になっている。NRE駅そばではエコ箸がスタンダードになったものかと思っていたのだが。このあたりのディテール面の違いも、少々興味をひかれる部分ではある。


※2018/6、公式取材で再食。わかめそば350円をいただきました。ワカメは三陸産とのことで、肉厚でハリハリしていて、食感が良いです。つゆは、マシン注ぎに変わっていました。味のブレはなくなったのだろうと思いますが、風情は減退。一長一短ですね。

※値上げしていました。現在、たぬき・わかめ360円です(値−1点。2019/2、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき・わかめ370円です(2020/2、確認)。

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「デイリーチコ」  実食日:2018/10

  北口を出てサンモール商店街をまっすぐ進み、ブロードウェイに入ったら階段で地下に降りる。地下1階フロアのほぼ中央にある露出店。大阪あたりではこのようなビル内露出店がさほど珍しくないのだが、東京では珍しい。有名なのは特大サイズのソフトクリームで、ソフトクリームコーナーの脇にそば・うどんコーナーがある。実はこの店、以前に一度リサーチ訪問している。そのときには、うどん専門でそばは扱っていなかった(ので、食べていない)。今回、「そばの扱いが始まっているらしい」との情報が寄せられて、再訪。なるほど、「蕎麦はじめました」の貼り紙が出ている。まだ始まってそう時間が経っていないものと思われる。客席は厨房を囲むL字型立ち食いカウンターのみで、キャパは8人くらい。
  麺は、やや太めの冷凍麺。そばの香りはあまりない。近年冷凍麺の技術が向上していて、調理シーンを見ないと生麺だか冷凍麺だか分からないケースが増えてきているなか、この店ではひと噛みで冷凍麺だと分かるものを使っている。つゆは、カツオ系の出汁が前面に出ているものの、酸味はあまりない。宗田が中心なのだろう。塩気はやや強め。クリアな味わいと深みが両方感じられ、美味い部類。こいくち醤油の関東風ではあるけれど、醤油自体の香ばしさやコクはあまり出ておらず、甘みもあまりないので、どことなく関西を連想させる部分もある。うどんがメインの店だから、ということだろうか。たぬきは、揚げ置きの天かす。各種天を揚げた際に出る副産物と、意図的に作った揚げ玉が混ざったような感じ。たぬき330円。全メニューうどんよりもそばの方が30円高い設定(本記事に記載しているのはそばの価格。うどんは各−30円)。かけ260円、てんぷら360円など。どういうわけか、たまごが400円と異様に高い設定になっている。玉子の単品価格が140円というのは殺人的な感じがするのだが。それに、かまたまうどん300円との価格バランスもとれていない感じがする。トッピングは玉子だけではないということだろうか。
  訪問は土曜の16:00頃で、先客4・後客2。これはそば・うどんコーナーのみでのカウントで、これとは別にソフトクリームコーナーに長蛇の行列ができていた。この行列が長いタイミングでは、そばを食べる場所もちょっと考慮した方がいい。L字型カウンターの長辺部分(ソフトクリームコーナーに近い方)で食べていると、お尻が当たってしまうくらいの至近距離に行列が伸び、衆人環視のような状態になる。そして、食べ終わった後、出にくい。空いていれば、短辺の方のカウンターで食べることを推奨したい。そして、もうひとつ特徴的なポイントがあり、ソフトクリーム客・そばうどん客とも、年齢層がとても若い。行列を含めて20人以上店に群がっていた中で、たぶん私が最年長だったのではないかと思う。学生風が中心だ。土曜のアイドルタイムということもあるのかもしれないが、さすがディープサブカルの街だと感じた。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき350円、かけ280円、天380円、たまご420円、かまたまうどん320円です(2020/1、確認)。

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「肉そばNAMIKI」  実食日:2020/1

  南口を出て右、信号で中野通りを渡ってすぐ。昨年2月の開業だから、1年近く経ってからの実食になる。この辺りは結構頻繁に通っているのだけど、全然気づかなかった。決して目立たない立地ではないのだが。食券制で、客席は立ち食いカウンターのみ。ざっと数えて8人分くらいだが、狭いフロアに無理やり立ち食いカウンターを4列並べているので、8人入ったらラッシュの通勤電車状態になりそう。群衆と行列が大嫌いな私は、先客が4人以上いたらスルーして「中野屋」あたりに向かうだろう。
  この店のそばは、やや、というかだいぶ、ラーメンに寄せたものだ。なにしろ売り文句が「中野発祥の背脂入り日本蕎麦」なのだから。もう、食べる前からお腹がいっぱいになってくる響き。メニューは全部で6種類。かけに相当する出汁そば400円、肉そば550円、肉そば(肉増し)650円。この3つの、それぞれ背脂入りと背脂なしがある。たぬきがないので、とりあえずこの店の一番スタンダードなそばということで、肉そば(背脂入り)をチョイス。背脂増が無料との表示が出ていたが、味が分からなくなりそうなので遠慮しておいた。調理時間は2分ほど。麺自体はすぐにできるのだが、肉やモヤシは注文後に茹でており、ここで時間がかかっている。肉はともかく、モヤシはあらかじめ大量に煮ておくのが難しい(食感が損なわれるため)だろうから、致し方ないか。背脂は、基本的には肉とモヤシの小山の頂上にトッピングするのだが、いくらかデフォルトでつゆに溶いている様子。できれば、全部モヤシの上に乗せてほしかった。そうすれば、つゆ本来の味も分かりやすかったと思うので。麺は、太め。ややモソッとした食感。小麦、それも全粒粉のような食感と香ばしさを感じる。そばの香りはあまり感じない。これも、だいぶラーメンに寄せた麺だと言えそう。不味くはないけれど、「日本蕎麦」を謳うにはやや違和感も覚える。つゆは、背脂と、デフォルトでおろし生姜も入っているようで、それらの主張が強くて出汁の香りなどはよく分からなかった。おそらくは特定の方向に突き抜けないバランス派だと思う。ラーメン寄りの味覚ではあるが、そばつゆっぽさも残っていることは残っており、折衷な感じ。これはこれで悪くない味覚だが、もう少しつゆ本来の香りを活かすような工夫があってもいいかなと思う。おろし生姜は卓上にもあるのだから、デフォルトでは入れないとか。トッピングの肉は、豚バラ。茹でることで余分な脂を落としてあるので、意外とさっぱりしている。薬味のネギは、白髪。これは良いチョイス。輪切りより白髪の方が合う味覚だと思う。
  各席にオススメの食べ方を記した貼り紙が出ており、要約すると「@デフォルトで食べる→Aおろし生姜を入れる→B辛みそを入れる」ということになる。デフォルトで生姜の香りがあるのでAは微妙かなという気がするが、Bの辛みそ投入は正解だと感じた。豚バラと辛みそがとてもよく合い、味はかなり濃くなってしまうけれど、美味しい。そばとして美味しいのではなく、食べ物として美味しい。かなりガチャガチャした美味しさだから、カップラーメンとかカップラーメンとかカップラーメンとかが好きな人がドハマリしそうな味になる。私も他人のことをとやかく言えた義理ではないが、日本人は調味料が大好きなんだなぁ、とつくづく思った。
  平日14:00頃の訪問で、先客0・後客1。この辺りは立ちそばもラーメンも激戦区だから、新参店が生き残るのは容易でないと思う。その意味では、そば客とラーメン客を両方取り込めそうな個性派路線に行ったのは正解なのかもしれない。一方では、どちらもとりこぼすことになるリスクも、若干抱えていそうに思うけれど。立ちそばの裾野を広げてくれる可能性はあるので、そのあたりに期待したいところだ。


※閉店していました。短命に終わってしまいましたね。跡地は、テイクアウト専門のわらび餅店になっています。フロア面積的に、この物件でのイートイン業態は難しかったかもしれません。

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★高円寺駅(JR中央線)
「桂」  実食日:2003/12

  北口を出て、線路沿いの路地を右へ1分、左側。間口は広いが奥行きが極端に狭く、定員は4名。しかも、満席だと奥の人は出られないし、厨房から丼を受け取るのもままならないだろう。しかし、私はこの雰囲気は大好き。おばちゃんも愛想がいいし。
  肝心のそばも、結構私好み。まず、麺の太さに圧倒される。大袈裟ではなく、本当にうどんほどの太さがある。私の知る限りでは、太さ日本一だ。だから、そばを「啜る」と言うよりも、「食べる」という言い方のほうがしっくりくる。太麺好きなら、ぜひ足を運んでみてほしい。また、たぬきの感じから察するに、天も自家製っぽい。点数は高くならないタイプの店だが、印象は非常に強かった。たぬき300円。

※改装していました(写真は左:旧、右:現。2010/4、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です(値−1点。2015/2、確認)。

※2017/10、再食。値段等、変わっていません。椅子付きカウンター4席のみで頑張っています。浦安「たつみ」が閉店してしまった今となっては、「極狭立ちそば」の最右翼に躍り出ているかもしれません(塩尻「桔梗」が極狭駅そばとして有名だが、この店は改札外にもうひとつ窓口がある)。
  今回は、天ぷらそば370円をオーダー。麺は相変わらず極太の茹で麺で、そこそこそばの香りがあって美味しいです。うどんに近い太さですが、うどんとは明らかに食感が異なります。つゆは、甘くなく、辛くなく、香りも控えめ。主張の強い麺とは対照的に、脇役に回っている印象です。天ぷらは店揚げの揚げ置きで、フワフワ系。重曹入りでしょうか。具材感が乏しく、やや埃っぽい臭いがあり、ちょっとイマイチでした。揚げ置き時間が長かったのかな。朝イチでまとめて揚げたものがまだ残っていた(訪問は15:00頃)のかもしれません。
  閑散時間帯ということもあって、先客1・後客0。狭い店でも、この客数なら落ち着いて食べられます。だいぶご高齢のお爺さんがひとりでやっていたので、このくらいの席数でちょうどいいのかもしれませんね。あまり多くの客が入れ代わり立ち代わりで入ると、この店ならではの情緒も失われそうだし。これからも、大事に見守っていきたいと思います。


※閉店していました。台風で建物が倒壊したとの情報あり。今どき、そんなことがあるんですね。築60年近い我が家でさえ倒れなかったのに。跡地は、今のところサラ地です。サラ地になってみると、敷地面積の狭さがよく分かります。よくもまぁこんなスペースで飲食店を運営できたものだと、感心します。この場所に新たに建物を建てると違法建築になりそうなので、復活は望めないでしょう。好きな店だったので、残念です(2018/11、確認)。

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「富士そば」  実食日:2004/2



  北口ロータリー脇。よく目立つ店なのでとりわけ場所の説明をする必要はないだろう。外観は同系他店と同じなのだが、値段は若干異なっており、たぬき360円と、高め。その割には、味の方はこのチェーンの中では最低級だった。たまたま茹ですぎただけなのかもしれないが、麺にコシがまるでなかった。そばはコシがればいいというものではないと思うが、香りのない色白細麺でコシがないのでは、完全に素麺だ。そば湯フリーサービスがあるところからして生麺使用と思われるが、的確な従業員育成を怠るとこのような結果を招きかねない。生麺の落とし穴ではあるまいか。この味で360円では、ワカメが入るとはいっても、到底納得できない。

※昼間の写真に貼り換えました。値段が上がり、現在はたぬき380円になっています。店舗限定メニューは特になさそうです。朝そば・夕そば各310円、朝食セット310円。ここまでは、同日に確認した荻窪北口店と同じ(朝食セットの値段が違うが)ですが、朝カレーセットではなく朝納豆定食360円の設定があります。店舗による微妙な違い、面白いですね。富士そば全店のメニュー一覧を作成してみたくなってきました(付+1点。2015/1、確認)。

※改装していました(写真は左から2枚目。2015/12、確認)。

※2016/2、再食。ミニヒレカツ丼セットを、もりで食べてみました。ヒレカツ丼はどうということもありませんでした(不味いという意味ではない)が、もりそばはなかなか良かったです。かけ系よりもよく香るし、量も多いような気が。店によって、かけ系の方が香る麺ともり系の方が香る麺がありますが、「富士そば」に関しては圧倒的にもり系の方が香ると思います。初食は基本的にかけ系ですが、今後「富士そば」で再食する場合にはもり系を選択する機会が多くなりそうです。ひとつだけイチャモンをつけるとすれば、ワサビが全然効かないことくらいでしょうか(味+2点)。
  値上げして、たぬき390円(券売機には冷やししかないが、頼めばかけ系でも作ってくれるだろう)になっていました。朝そばは320円です。夕そば・朝食セット・朝カレーセットは、終了しています。代わりに、「ふじ酒場」が始まっています(15〜29時)。天ぬきが、4種類(かき揚げ・ちくわ天・春菊天・いか天。110〜130円)もあります。だんだん、充実してきましたね。今後がさらに楽しみです(付+1点)。


※2016/9、再食。今回は、「ふじ酒場」の利用。生ビール(プレモル)280円に、天ぬき(かき揚げ110円)+枝豆・板わさ・厚焼き玉子・フライドポテト・カツカレーのライス抜き(各200円)を、2人でシェアしました(ツレは角ハイボール280円で)。これだけ飲んで食べて、会計はひとり当たり735円。生ビールをもう一杯飲んだとしても、1015円か。安いなぁ。日常的なちょい飲みは、もう居酒屋へは行かなくなりそうです。ちなみに、つまみの中で一番コスパが良いなと感じたのは、やっぱり天ぬきですね。店舗によってラインナップが異なりますが、高円寺店ではかき揚げの他にちくわ天(110円)・春菊天(120円)・いか天(130円)が対応しています。

※暖簾が変わっていました。富士山ロゴです(写真は右端が最新)。値段やメニューに、主だった変化はありません(2018/9、確認)。

※紅生姜ちくわ天450円が登場していました。また、既存メニューの値段は基本的に変わっていませんが、肉富士そばが470円から500円に値上げされています(2019/1、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、生ビール430円、角ハイボール430円、肉富士530円です。紅生姜ちくわ天は終了している模様。「ふじ酒場」のブランドは消滅してしまいましたが、日本酒(男山。現金対応)250円が登場し、おつまみ各種200円も健在。ちょい飲み向きの店舗であることに変わりはありません(2020/1、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき440円、肉富士560円です。コロナ禍に入って酒類の需要が落ち込んでいるのか、店頭ショーケースから酒類やつまみ系のメニューが消えています(付−1点。2022/4、確認)。

※さらに値上げしていました。現在、たぬき460円、肉富士590円です(2022/10、確認)。

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「江戸丸」  実食日:2004/5



  環七通り、中央線ガード東南。駅から歩いて4〜5分ほどかかる。地下鉄丸ノ内線の東高円寺駅からでもなんとか徒歩圏内か。駅そばと言うより、どちらかというと車での利用者の方が多い店。そのためだろうか、朝は早く(5:30くらい)から営業しているものの、15:00閉店。
  ここのそばは、つゆの味が濃い。それから、たぬきがやたらたくさん入ってくるのだが、不思議とつゆはあまり油っぽくならない。油の質の問題なのかもしれない。ネギフリーは嬉しいサービス。
  そばの変わりメニューはあまりないが、ご飯ものでは納豆丼250円がある。やはり、朝食として利用する人が多いのだろう。それから、タクアンとふりかけもフリーになっているので、究極的に金がないときはライス(150円)だけ頼むという手もある。貧乏人の味方だ。たぬき320円。

※一部メニューの値段が上がっていました。たぬきは、現在350円です。天ぷらの種類がだいぶ増えていて、変わりダネもあります。ハム天は、価格も安い(360円)ので、一度試してみたい誘惑にかられます。ご飯ものは値上げしておらず、納豆丼は現在も250円で提供されています(値−1点。2014/1、確認)。

※看板・暖簾など、微妙に変わっています(写真は左から2枚目)。消費増税に伴う値上げはなく、現在もたぬき350円。他メニューも変わっていません(2015/2、確認)。

※2018/11、再食。お品書きに記載の価格は変わっていないのですが、税別方式になっています(前回訪問時の写真を見返したら、すでに税別と記載された貼り紙がありました。いつから税別なのかは分からず。消費税が8%になったときから?)。ただ、税率が変です。今回は380円記載のごぼう天そばをいただいて、実際に支払った金額は390円でした。消費税8%をかけると410.4なので、410円になりそうなものですが。税込み表示にした方が、分かりやすくてよさそうに思います。せめて、カッコ書きで税込み価格を併記してほしいです。店員さんに計算方法を聞いてみたのですが、厨房に入っていたのが東南アジア系の外国人で日本語が怪しく、要領を得ませんでした。消費税が5%から8%に上がったぶんを表示価格に上乗せしているのかもしれません。5%消費税までが表示価格に含まれていると考えれば、金額的に妥当なので。
  ごぼう天は、細切りのかき揚げタイプでした。直径と同じくらいの高さがあり、ギュッとつまっていて質量多いです。ボリューム感は嬉しいのですが、やや食べ疲れます。ネギフリーのサービスは健在。
  平日15:00頃の訪問で、先客2・後客1。全員男性ひとり客で、車横付けで来店。店内に「環七は駐禁です」との貼り紙が出ていますが、どこ吹く風といった様子です。万が一のときに、店側は責任を持ちませんよという予防線なのでしょう。なお、私が食べ終えて店を出たときには、店員さんが店頭の幟を片付けていました。15:15閉店だったんですね。夕方には食べられないので、ご注意ください。


※2020/1、再食。月見そばをいただきました。独特な半外税方式は消費税が10%になっても変わらず、表示価格は350円ですが支払価格は370円。おそらく、消費10%増税に伴って支払価格は少し上がっていると思われます(表示価格は据え置き)。玉子は、いったん別皿に割り落としてからトッピングする丁寧な二段階方式。後乗せで、白身透明でした。
  平日12:15頃の訪問で、先客6・後客4。満席になりそうでならない、絶妙な回転効率。厨房と対峙する立ち食いカウンターのほか、脇っちょ(隣家のガレージみたいな部分)にテーブル席がひとつ増設され、ここでも食べられる様子でした。なお、外観的には、暖簾が変わっていました(写真は右端が最新)。


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「笠置そば」  実食日:2004/10

  北口を出て左、マックをやり過ごし、ケンタッキーフライドチキンの脇からガード下の商店街に入ってすぐ左側。改札から歩いて2分くらいか。「笠置」といえば、「安い、汚い」が相場なのだが、ここは衛生面は割と優れている方。食券制だし、椅子席完備。ただし、狭い。
  このチェーンは生麺を使っていることが多いのだが、ここはさらに一歩上を行き、完全注文後茹で。だから、ちょっと待たされる。特に、店に入った時点で待ち客がいたりすると、ヘタをすると10分くらいかかることもある。味は、麺はまずまず。妙にツルツルしている。ただ、つゆがなぁ……。私は自宅でもよくそばを作っているが、自分で作るとこの店のような感じの味になる。それから、たぬきは具ナシの既製品。一つ大きな利点を挙げるなら、値段か。たぬき260円は、おそらく高円寺最安値だろう。しかも、ワカメ入り。

※閉店していました。跡地は、梅干し専門店です(2015/1、確認)。

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「みはる」  実食日:2010/1

  ロータリー西側のガード下。目立つようで実は目立たない場所なのか、これまで私はこの場所に店があることを知らなかった。立ち食いカウンターのみのコンパクトな店だ。食券制で、ベースメニューとトッピングを別々に購入するシステムになっている。たぬきそばが食べたい場合には、かけそば券と揚げ玉券を購入する。
  この店のそばは、歯切れのよい麺に辛めのつゆというコンビネーション。どちらも、わりと個性的だ。特につゆは、鰹出汁がよく効いている。だいぶ塩辛いので、水を2杯飲むということが前提になるが、好きな味覚だ。かけ260円。トッピング込みの価格で言うと、たぬき320円、天360円。まんぷくかき揚げ、贅沢油揚げ、たっぷり揚げ玉など、デカ盛りを思わせるトッピングがいろいろ設定されている(すべて240円。かけそばに乗せると500円)。サービスも充実している。毎日15〜16時にはかけそばが200円に値引きされるタイムサービスがあるほか、12枚綴りで2600円というお得なかけそば回数券も発行している。


※閉店していました。跡地は、鮮魚系の居酒屋です(2014/5、確認)。

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「吉野家」  実食日:2010/4

  南口を出て、アーケードの商店街「高円寺PAL」に入って2分、左側。フロア面積はそれほど広くないが、テーブル席・椅子付きカウンター・立ち食いカウンターと揃っていて、様々なニーズに応えられそうな席配置になっている。食券制で、セルフサービス。牛丼専門店としての吉野家に馴染みがある人にとっては戸惑うシステムなのだろうか。
  以前に上板橋で一度吉野家の十割そばを食べたことがあるのだが、今回は当時よりも格段に印象がよかった。乱切りの麺は歯ごたえがしっかりしていた。これなら、「吉野家」の看板に相応しいと言えるだろう。上板橋の時は、もしかしたら若干茹でがオーバーだったのかもしれない。十割そばは茹で時間が短くて済むぶん、茹で加減が難しい。10秒のオーバーが命取りになる。かけ330円(ワカメ入り)、かき揚げ430円など。たぬき(天かす)とそば湯はフリー。牛丼とのセットは、ミニ550円、並650円。並とのセットだと、かなりお腹一杯になる。吉野家がこれだけのクオリティのそばを出すとなると、既存の立ちそば系チェーンは兜の緒を締めてかからないと、足もとを掬わることになりかねないと思う。


※閉店していました。跡地は、たぶんソフトバンクショップ(付近に似たようなビルが多いのでイマイチ自信なし)です(2015/1、確認)。

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★阿佐ヶ谷駅(JR中央線)

「富士そば」  実食日:1998/?

  南口ロータリーの一角にある。いかにも「富士そば」チェーンらしい店で、白っぽく細い生麺とあっさりしたつゆが特徴。明るく綺麗な店なので、初心者でも気軽に入れる。かつてはネギ入れ放題だったのだが、今はダメな模様。たぬき330円。


※2014/5、再食。値段がだいぶ上がっています。現在、たぬき380円です。私が現時点で知る限りでは、「富士そば」としては最も高い設定になっています。基本的なメニューがこの価格帯になると、変わりメニューのゆず鶏ほうれん草そば(400円)あたりの方がお値打ちに感じます。朝そば・夕そばの設定あり(各310円)。そば湯ポットあり(値−1点、付+1点)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。ゆず鶏ほうれん草は430円になっています。朝・夕そばも320円に上がっています。変わりメニューに、山海そば440円があります。また、店舗オリジナルのセットメニューとして、週替わり定食があります(11〜15時限定)。訪問時には、「半そば+半ライス+メンチ+唐揚げ+サラダ」で510円という内容でした。悪くはないと思いますが、個人的には半そばではなくフルそばのセットで580円くらいを希望。昼間の写真に貼り替えました(2016/1、確認)。

※2016/8、再食。今回は、そばではなくかつ丼単品490円の実食です。富士そばの稼ぎ頭であるだけに、特段の感動はないものの、安定した美味さですね。カツは冷凍ものですが、店内で揚げていて揚げ置き時間も短めなので、サクサクで、肉も固くなっていません。食べやすいです。玉子とじもほどよい半熟加減。完全に玉子とじ調理のオペレーションを手の内におさめいる印象です。この調理法を応用して、新メニューもいろいろ開発できそうですね。

※2017/5、再食。週替わり定食560円を食べてみました。「阿佐ヶ谷店限定」と銘打ってありますが、町田店にもあったような……。内容が違うということでしょうかね。阿佐ヶ谷店も町田店も、ダイタンイートの店舗。店舗の個性というよりも、運営会社の個性が出ていると読むべきでしょうか。今週の阿佐ヶ谷店の週替わり定食は、肉とじ定食でした。豚バラ肉の玉子とじ・ごはん(ゴマかけ)・半そば・お新香という内容。さすがかつ丼が売れ筋トップに君臨する富士そば、玉子とじは外しませんね。想像どおりの鉄板の味です。味付けが濃すぎないのがいいですね。値段的にもまずまずのお得感があります。ほうれん草を絡めるともっと美味しくなりそうに思いますが、コスト的に厳しいでしょうか。また、週替わりなので、いつどんな設定になるかが分からないのがちょっと辛いところです。これを目的に行くのではなく、行ったときに魅力的な設定であれば選ぶ、という感じになるでしょう。

※改装していました。暖簾も、富士山ロゴのものに変わっています(写真は左:旧、右:現)。ここはわりと古いタイプの看板が残っていた店舗なので、ちょっと残念な気もします。ラーメン420円・冷やし中華(夏期限定と思われる)550円の扱いが始まっています。また、店頭サンプルのみでのチェックになりますが、週替わり定食は終了している模様です(2018/9、確認)。

※紅生姜ちくわ天450円、肉ほうれん草玉子とじ480円が登場していました。また、既存メニューの値段は基本的に変わっていませんが、肉富士そばが470円から500円に値上げされています(2019/1、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、かつ丼500円、週替わり定食580円、ラーメン430円、肉ほうれん草玉子とじ500円、肉富士530円です。紅生姜ちくわ天は、少なくとも店頭ショーケースからは消えています(2020/1、確認)。

※2020/10、再食。肉ほうれん草玉子とじ500円をいただきました。トッピングは、豚バラとほうれん草の玉子とじ。かつて「富士そば」の一部店舗で扱っていたポパイそばと常夜そばを合体させたようなメニューです。ほうれん草の分量がかなり多く、おひたし1人分まるごと使っているのではないかと推測。栄養バランスが良く、なおかつ旨みもしっかりしているので、なかなか良いメニューだと思います。
  日曜14:30頃の訪問で、先客7・後客3。下記「嵯峨谷」が閉店して、再び「富士そば」の天下統一状態になったこともあるのか、結構賑わっていました。なお、新型コロナ対策で、各席に個別パーティッションが設置されています。


※値上げしていました。現在、たぬき440円、かつ丼530円、ラーメン460円、肉ほうれん草玉子とじ530円です。週替わり定食は、表示がなくなっています。終了しているかもしれません(2022/4、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき460円、ラーメン470円、肉ほうれん草玉子とじ560円です。かつ丼は、期間限定で500円に値下げされていました。値上げショックを緩和させる狙いでしょうか。期間限定なので、近々に上がるのでしょうけれど(2022/10、確認)。

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「吉野家」  実食日:2010/9

  南口を出て左、中杉通りを渡ってアーケードの商店街(阿佐ヶ谷パールセンター)に入り、2分少々左側。さほどフロア面積は広くないが、横並びカウンタータイプの座席と4人掛けテーブル席がある。
  まずは値段の話から。値下げしたのか、それとも店舗間の違いなのか、この店のそばは今までに立ち寄った他の青看板「吉野家」とはまったく異なる値段構成だった。かけ250円、たぬき300円。う〜む、これは安い。この価格帯なら、他の各立ちそば店と同じ土俵で勝負ができる。そして、十割そばの付加価値を考えれば、当然ながら優勢。他の「吉野家」がすべてこの価格になったとしたら、立ちそば業界に革命が起こるかもしれない。それが必ずしも良いことだとは言いきれない部分もあるが。
  味覚面では、他の青看板「吉野家」のような乱切り麺ではなく、太さの揃った麺で供されていた点に言及したい。風味は変わらないが、食感のコントラストがなくなったぶん、印象力は薄れたような気がする。乱切りでこの価格にできるのであれば、その方がいいように思う。つゆは変わらず、やや甘め。そば湯ポットは利用できるが、天かすフリーのサービスはない。メニューはだいぶ増えていて、いか天そばやコロッケそばなど、あまり吉野家らしくないものもある(各350円)。セットメニューも増えた。いずれにしても、全店共通で変化したのか、阿佐ヶ谷店だけ特殊なのか、早急な調査を要する。公式HPには、阿佐ヶ谷店とも、他の既食店舗(上板橋・川越・高円寺)とも異なるメニュー・価格が掲載されているので、あまり参考にならない。

※閉店していました。跡地は、ラーメンの「福しん」です。余談ですが、「福しん」は私がもっとも敬愛するラーメンチェーンです。この店舗は、他店舗と看板のデザインがだいぶ違っているのが気になります(2014/12、確認)。

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「けやきそば」  実食日:2014/12

  北口を出て左へ20秒、スターロード入口脇(ガード下)。今年7月にオープンした新店。一瞬「独立系か?」と思わせる店名だが、メニュー構成に覚えがあり調べてみるとやはり都市開発だった。実態は「一ぷく」と同じだと考えていいだろう。椅子付きカウンターのみで、席数は10くらい。
  麺は茹で麺でやや硬質、やや弾力あり。茹で麺としては悪くない。つゆは、かなり辛いタイプ。香りも余韻もあって方向性としては美味しいのだが、完飲には水が欠かせない。たぬきは天かすで、エビの風味が強い。野菜の切れ端も見られる。サクサク感がないのが惜しいが、嫌いではないタイプだ。全体的にベタな立ちそばの味だが、近年東京から失われつつある味でもある。個人的には、この手の店が新たにオープンしたことはとても嬉しい。かけ290円、たぬき350円、天380円。変わりメニューに、三元豚のカツ440円。組み合わせのお得なメニューに、具だくさんそば390円がある。トッピングはたぬき・大判きつね・茹で卵・ワカメ。トッピング単品追加価格だと520円になるので、かなりお得な設定だ。また、店としてはカツカレーを強く推している。カツカレーそば520円、カツカレー480円、カツカレーセット(半そば付き)590円。セットが一番お得に感じるか。箸はエコ箸。


※閉店していました。跡地は、まぐろ丼専門店の「三崎市場」です。ある程度苦戦は予想していました(あまり目立たない場所だったので)が、予想以上に短命でした(2016/8、確認)。

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「嵯峨谷」  実食日:2016/12

  北口を出てロータリーを左に回り、イトーヨーカドーへ続くビル内通路の入口脇。ロータリー沿いで目立つ場所だ。今月17日のオープンだから、オープン10日後の訪問ということになる。10日で偶然見つかってしまうなんて、運命的なものを感じる(事前に知っていれば明るいうちに来たのだが……)。すでに花輪等は片づけられていて、オープン直後という雰囲気はなかった。店内は横並びタイプの椅子席のみ(当サイトでは、すべて「椅子付きカウンター」としてカウントする)で、計21席。基本的に四角形の椅子なのだが、入って左手の壁側を向いたカウンターだけ丸椅子になっている。四角い椅子は、座るときにも立つときにも角が膝裏にガンガン当たる(厨房側を向いた「固定式でバネ仕掛けの四角い椅子」は、特に座りづらい)ので、あまり好きではない。席間を広く取れないのであれば、全部丸椅子にした方がいいように思う。が、よくよく考えたら、嵯峨谷の他店舗も大半が四角い椅子だ。こだわりがあるのだろうか。こだわりついでに、席間を少し広げていただくというのは難しいだろうか。半券もぎりタイプの食券で、もぎって受渡し。半券は領収証として手元に残る。
  麺は、十割の押し出し。太麺と細麺があるらしいが、黙っていると太麺になる。というか、私は嵯峨谷では太麺しか食べたことがない。どこかで一度細麺も試してみようと思うのだけれど、つなぎの弱いこの麺で細麺を選ぶ度胸がない。「絶対に太麺の方が美味しいに決まっている」との先入観が勝ってしまうのだ。太麺だと、つなぎは弱くて切れやすいのに、適度な歯ごたえが得られる。風味もまずまずよいし、十割を謳う立ち系そば屋の中ではもっともバランス感の良い麺に仕上がっていると思う。つゆは、カツオがしっかりと香るもの。途中で感じなくなることが多いカツオの香りが、最後のひと口までしっかり残る。文句なく美味しい。たぬきは、粒の細かい天かすで、受渡口から自分の席に運ぶまでの間にもうゾル化している。ただ、量が多くないから、つゆの味が分からなくなることはないし、香ばしい風味がなかなか心地よいし、油も軽いので、これはこれでよいと思う。たぬき360円(刻みナルト入り)。ワカメフリーのサービスあり。ただし、乾き気味であまり美味しくなかった。こういうところは「客の入りの読み」が必要になるから、オープン直後だとなかなか万全にはならないか。
  阿佐ヶ谷は、南口の富士そばが古くから頑張っているものの、それ以外の立ち系そば屋はなかなか長続きしない街。北口に嵯峨谷がオープンしたことで、ようやく泰平期に入るのだろうか。富士そばと嵯峨谷が競合することも考えられるが、南北に分かれているし、方向性も少々違うので、うまく共存できるのではないかと予想する。両店とも、阿佐ヶ谷の顔として長く続いてほしいものだ。


※昼間の写真に貼り替えました。値上げして、現在はもり・かけ320円、たぬき380円になっています。ちょっと値上げ幅が大きいのが気になります。ここまで破竹の勢いで勢力を拡大してきた「嵯峨谷」ですが、ここらで頭打ちということにならなければいいのですが(2017/10、確認)。

※2019/1、再食。どういう風の吹き回しでしょうか、いったん320円に値上げされたもりそばが、290円に戻っていました(かけは320円のまま)。逆風が強く吹いたんでしょうかね。というわけで、今回いただいたのは、もりそば。味や量に特段の変化はみられず、問題なく美味しいです。単純な値下げだろうと思います。日曜16:00頃の訪問で、先客5・後客1。先客のうち4人は、カップル2組でした。
  この後、他店舗もあちこち見て回っていますが、どうも320円で据え置いている店舗と290円に戻した店舗が混在しているようです。判断に迷っている様子がうかがえます。今後どの方向に梶を切るのか、注目したいと思います。


※消費10%増税のタイミングで、かけ・もり320円に戻りました。まだ全店舗で確認したわけではありませんが、どうやらこの価格で統一になった模様です(2020/1、確認)。

※閉店していました。跡地は、つけめん専門店の「三田製麺所」です(2020/10、確認)。

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★荻窪駅(JR中央線、東京メトロ丸ノ内線)

「富士そば」  実食日:2003/10

  南口を出て、右手正面。照明が明るいし、看板も大きいので、非常に分かりやすい店だ。「富士そば」といえば、生麺使用の店と茹で麺使用の店に二分されるのだが、ここは生麺。ちょっと待たされるという欠点はあるのだが、やはり麺は美味い。具がもう少し改善されれば得点ももっと高くなるのだが……。この店の変わったサービスとしては、そば湯フリー。頼んで出てくるのではなく、ポットに入ったものがカウンターに置いてある。これは珍しいケースだ。他の「富士そば」では、このようなサービスをしている店は見たことがない。たぬき350円、天370円。天の方がお得感がある。


※値上げ(たぬき350→360円)していました。変わりメニューに、ゆず鶏ほうれん草390円、鶏ねぎ400円があるほか、お得な朝そば・夕そばがあります(値−1点、付+1点。2013/4、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき380円です。ゆず鶏ほうれん草は400円になっています。鶏ねぎは、ピリ辛鶏ねぎと名を変えて、410円です。時間帯限定としては、朝・夕そば310円のほかに、朝カレーセット380円もあります。店舗オリジナルは、ミニチーズメンチカツ丼セット550円でしょうか。特段の改装はしていませんが、写真を昼間のものに貼り替えました(2015/12、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。ゆず鶏ほうれん草430円、ピリ辛鶏ねぎ450円、ミニチーズメンチカツ丼セット560円、朝・夕そば320円、朝カレーセット390円です。パクチーそば460円がありましたが、これは店舗限定ではなく、いくつかの店舗で確認しています。なお、店舗名は「荻窪店」です(2016/1、確認)。

※2016/9、再食。当店舗発祥のゆず鶏ほうれん草そば430円を、冷やしでいただきました。トッピングは、鶏肉(ほぐしたムネ肉)・ほうれん草たっぷり・柚子皮・ワカメ・ネギ。なんともヘルシーな組み合わせで、女性に喜ばれそうなメニューです。実際、女性が注文するシーンをよく見かけるメニューです。私の経験から言うと、20代くらいのスーツOLがひとりで「富士そば」に入ってきたら、8割がたこのメニューを注文するように思います。味覚的には、柚子皮がツンと香って、スッと切れて、香りが後に残らないので、さっぱりといただけます。鶏肉が入っていて、栄養バランスもいいですね。冷やしにはワサビが付きます。「富士そば」の冷やしメニューには必ずワサビが付きますが、メニューによってはワサビを使わない方が美味しい(個人の感想です)こともあります(ピリ辛鶏ねぎなど)。このメニューも、ワサビを使うと柚子の香りとケンカするかなと思っていたのですが、試してみると意外外にもワサビの辛みの間隙を突いて柚子の香りが鼻に届きました。このメニューに関しては、ワサビを使っても大丈夫そうですね。個人的には、ちょっと旨味が足りないかなと思う部分もあります。鶏ムネ肉じゃなくて豚バラ肉にしようよ、みたいな(それだと常夜そばに近くなってしまうか)。女性には受けるけど、男性でこのメニュー一押しという人は少数派なのではないかと感じました。

※店舗限定でしょうか、他店舗では見たことがないチーズそば450円が登場していました。この店舗も、上野店に次いでオリジナルメニューがよく出る店舗です。荻窪へ行ったときには、券売機を眺めてみること推奨です。他メニューについては、値段等変わっていません(2018/2、確認)。

※改装していました。暖簾も、富士山ロゴのものに変わっています(写真は左:旧、右:現)。ベースメニューの値段等に大きな変化はありませんが、ミニチーズメンチカツ丼セットとチーズそばは終了しています。代わりに煮干しラーメン450円などが入っていますが、店舗オリジナルっぽいメニューはなくなっています。店舗オリジナルがよく出るのは荻窪店の長所だと思っていたので、残念です。店長さんが変わったのでしょうか(付−1点。2018/9、確認)。

※紅生姜ちくわ天450円、ミニタルタルinきつね天丼セット560円が登場していました。きつねの中に、タルタルソースを詰めているのだとか。また、既存メニューの値段は基本的に変わっていませんが、肉富士そばが470円から500円に値上げされています(2019/1、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、ピリ辛鶏ねぎ470円、肉富士530円、ミニチーズメンチカツ丼セット580円(復活しています)です。ミニタルタルinきつね天丼セットは、少なくとも店頭の掲示物はなくなっています(2020/7、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき460円、ピリ辛鶏ねぎ470円、肉富士590円です。ミニチーズメンチカツ丼セットは、店頭のサンプルケースから消えています。たぬき410円から一気に460円まで上がったのではなく、間に440円だった時代があると思われます(2022/10、確認)。

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「生そば処」  実食日:2003/10

  駅の地下通路、南口と西口の間、やや南口寄りにある店。丸の内線の改札が一番近く、出て左側すぐ。荻窪では比較的人通りの少ないエリアなので、店内も空いている。ここの特徴は、味が薄く出汁が濃いつゆ。かつお出汁が味を引き立てている。塩分が控えめなので、多少物足りない部分は否めないのだが、私の口には合う。ただ、麺はいけない。なんか、固く、つゆに馴染まない。湯通ししていないわけではなさそうだが。もしかしたら、上記の「富士そば」に続いて食べたため、そう感じただけかもしれない。たぬき330円。なお、同名店がJR西口改札外正面にもある。

※閉店していました。西口の店舗は、まだ頑張っています(2008/10、確認)。

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「天亀そば」  実食日:2004/3

  JR西口改札を出て、右。階段を下りて直進、突き当たりを左、左側。改札歩2分くらい。店名やデコレーションの雰囲気からして、神田の「天亀そば」と同チェーンか。
  味にはこれといった特徴はない。申し出制でそば湯のサービスがあるので、一応生麺使用と思われるが、生麺特有の食感ではなかった。たぬき300円(ワカメ入り)。ご飯モノが豊富で、セットもある。麺類よりもこれらの方がお得な値段設定になっており、丼ものは350円〜、セットメニューは450円〜。24時間営業も見逃せないポイント。


※値上げ(たぬき300→320円)していました(2009/6、確認)。

※改装していました(写真は左:旧、右:現)。値下げしたのでしょうか、現在たぬきは300円です。全メニュー、60円増しで「石臼挽きそば」にランクアップすることができます。石臼挽きは、6割そばなのだそうです(付+1点。2010/1、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき310円です。相変わらずセットメニューがお得な価格構成で、玉子丼セットはなんと410円です。げそかき揚げ丼セット・牛丼セット・カレーセット・親子丼セットまでが500円以内。牛丼セット460円が、とりわけお得に感じる設定です(2015/1、確認)。

※閉店していました。建物も撤去済みで、跡地はコイン式の駐輪場になっています。ただ、小さい店でしたので、そんなに多くの台数は駐められません(2015/12、確認)。

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「生そば 箱根」  実食日:2004/7

  北口ロータリーを回って青梅街道に出て左、1分。西口の方が近いような気もするが、北口からの方が行き方を説明しやすい。「箱根」系は小田急特有のチェーンだと思っていたが、結構都内JR駅にも進出しているものだ。神田・高田馬場などにもある。
  味は、平均的な「箱根」系よりも麺のコシが弱い。茹で方の問題なのか麺そのものが違うのか、ちょっと判然としない。つゆや具はいつも通り。ワカメ入りで、たぬき290円。


※閉店していました。跡地は串揚げ屋です(2010/12、確認)。

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「生そば処」  実食日:2005/4

  3つ上に掲載している「生そば処」と同系っぽい店が、JR西口改札外(改札出て改札出て右、階段上)にもある。立地はいいのだが、それほど多くの客は入っていない。2つ上に掲載している「天亀」あたりがライバルになりそうな場所だが、客の数では「天亀」が勝っている。味の方は、麺は並、つゆは粉末出汁っぽい感じ、具(たぬき)は小エビ風味。店の一番奥に「麺、つゆ、天ぷら、美味しくなりました」と書かれた紙が貼ってある。確かに、3つ上の「生そば処」で食べたとき(2003/10)に較べて、麺の違和感がなくなっていたような気はする。1点加点までには至らないが、「改良した」と言われれば頷ける。たぬき330円。

※値上げ(たぬき330→340円)していました。麺が変わったかもしれません。コシのない硬質麺で、乾麺のような食感です(2008/10、再食確認)。

※閉店(「爽亭」化)していました(2010/12、確認)。

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「あじさい茶屋」  実食日:2006/4

  JR3・4番ホーム(中央線快速)、やや西荻窪寄り。ホームにある駅そばはだいたいこんなものだと思うが、よく言えばコンパクト、悪く言えば狭苦しい店。椅子席はなく、L字型立ち食いカウンターの他、角に申しわけ程度に2人分くらい食べる場所が増設されている。狭いスペースを工夫して集客力を高めようという努力の跡が見られる。
  味覚的には、普通に「あじさい茶屋」。たぬき(320円)には、ワカメが入った。どうもこのチェーンは、ワカメがデフォルトで入る店舗と入らない店舗が混在しているようだ。


※閉店(「大江戸そば」化)していました(2013/1、確認)。

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「富士そば」  実食日:2007/12



  北口ロータリー沿い。今年10月にオープンしたばかりの新店。
  茹で置き生麺は中太。最近、このチェーンではこの麺を使う店舗が多くなったような気がする。以前主流だった平麺よりも歯ごたえがあるので、個人的には「改善」と受け止める(※その後、麺は経時変化ではなく店舗ごとの違いであることが判明)。ワカメが入って、たぬき360円。そば湯ポット有り。


※店舗名は「荻窪北口店」です。昼間の写真に貼り替えました。値段が上がっています。現在、たぬき380円です。変わりメニューというか、おそらく店舗限定であろうメニューに、親子南蛮420円、ピリ辛鶏ねぎ410円があります。富士そばは、ベース部分の味は統一路線に向かっていますが、店舗ごとにメニューが違うので、巡る楽しみがあってよいと思います。朝そば・夕そば各310円、朝食セット320円、朝カレーセット380円と、時間帯限定のお得なメニューも充実しています(付+1点。2015/1、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。親子南蛮(おそらく店舗限定)は430円、ピリ辛鶏ネギ(店舗限定ではない)は450円まで上がっています。また、朝夕メニューも値上げしていて、朝・夕そばは320円、朝食セット330円、朝カレーセット390円になっています。セットメニューに、肉富士ラー油丼セット680円というものがありました。これは、他の店舗では見たことがないように思います(南口の「荻窪店」に、「ミニ豚ラー油丼セット」560円がある。ミニとフルの違いこそあれ、実質的には同じものかも)。オリジナルメニューや朝夕メニューが充実していて、楽しい店舗です(2016/1、確認)。

※2017/5、再食。この店舗の限定メニューを求めて訪問したのですが、目当ての品(親子南蛮そば)が終了していたので、多くの店舗で春に期間限定発売されたあさりそば460円を食べてみました。かけそばに大粒アサリを大量投入して金ゴマを散らした一杯です。殻入れが付きます。大半のメニューにサービストッピングされるワカメが、このメニューには乗りません。合いそうに思ったのですが、意外と合わなかったのかな。アサリはおそらく冷凍ものだと思います(生だと管理が大変で、この値段では出せないと思うというだけの根拠。未確認です)が、身がハリハリしていて、活アサリのように瑞々しかったです。つゆにもほどよく出汁が広がって、お吸い物のような味わいになります。臭みを消すためにゴマを散らしているのだろうと思いますが、個人的にはゴマは要らないと感じました。レギュラー化するほどには売れないかなと思う品ですが、旬の時期(春先)にはまた復活させてほしいです。

※親子南蛮そばが復活していました。ただし、450円に値上げしての再登場です。他メニューは、値段等変わっていません(2018/2、確認)。

※2018/9、再食。暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左から2枚目)。わりと綺麗だった荻窪店が改装して、看板がバキバキに割れているこちらは、未改装。こちらを先に改装した方がいいような気がするのは、私だけでしょうか? どちらも同じ運営会社(イート)の店舗だから、荻窪北口店を先に改装することもできそうなものですが。家主の許可云々の問題とかがあるのでしょうか。親子南蛮は、またしても消滅しました。次に冬メニューに入れ替わったときに復活したら、冬季限定の位置づけなのだと判断できそうです。店舗の個性が出ているメニューなので、ぜひ通年やってほしいところなのですが。
  今回は、最近一部店舗で販売が始まった紅生姜ちくわ天450円を試してみました。これ、なかなか面白いです。ちくわの穴の中に紅生姜を詰めた天ぷらをトッピングします。さすがに穴の中に紅生姜を押し込んでいくのは大変なようで、切れ目を入れて一度開いて、紅生姜を詰めてから元の筒状に戻して揚げています。食べやすいように、斜めにカットしてトッピング。揚げ置きで少し固くなっていましたが、質感が増したことでかえって紅生姜との相性が高まっているように感じました。問題なく美味しいです。また、食べて美味しいだけでなく、見た目の面白さも兼ね備えているので、話のタネにもなります。その昔、ちくわを食べるときには必ず穴に指を入れていた私。ちくわを見ると、穴に何かを入れたくなるのは、私だけではないようです。何店舗くらいで導入しているのか、気になります。ウォッチしていこうと思います。

※やっと改装しました(写真は右端が最新)。また、消費10%増税に伴い、値上げしています。現在、たぬき410円、ピリ辛鶏ねぎ470円、朝・夕そば340円、朝カレーセット400円です。親子南蛮は終了。サイクルから考えて、冬メニューのみに入れているのかもしれません。また、紅生姜ちくわ天も終了しています。朝食セットは、玉子かけご飯セットに変わって、360円です(2020/7、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき460円、ピリ辛鶏ねぎ530円、朝・夕そば360円、朝カレーセット420円です。親子南蛮が530円で復活。やはり、冬だけ入る定番メニューなのでしょうか。なお、たぬきは410円から一気に460円まで上がったのではなく、間に440円だった時代があると思われます(2022/10、確認)。

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「爽亭」  実食日:2010/12

  JR西口改札を出て右、左側。3つ上に記載している「生そば処」の跡地。というか、業者は変わっていないので、店名が変わっただけという受け取り方もできる。しかし、値段等もガラリと一変しているので、別店として扱う。内装は、「生そば処」時代と同じ。椅子付きカウンターと立ち食いカウンターが背を向け合っている。
  この店のそばは、全体的に「吉そば」によく似ている印象。白っぽい茹で麺はほとんど味がなく、つゆはやや辛め。麺だけで見れば完全に1点級なのだが、つゆの塩気がうまくフォローしていて、それなりに食える。たぬき320円(ワカメ・カマボコ入り)。「生そば処」時代よりも安くなっているのが嬉しい。変わりメニューに、「炭火鶏ゆず胡椒焼そば」400円、関東では珍しい「牛すじそば」470円などがある。


※値上げしていました。現在、たぬき330円です。炭火鶏胡椒焼・牛すじとも、終了しています。代わりに、「のせ放題そば」430円が登場しています。これは、かき揚げ・卵・きつねなど7種類のトッピングをいくらでも乗せられるというメニューです。かつて品川「常盤軒」にあった「おこのみそば」に近い趣向です。天玉を乗せれば、もう元が取れているという驚きの価格設定。これは試す価値あり(というか、毎日食べてもいい)です。もともとは2013年に秋季限定で登場した設定のようですが、なんだかんだでずっと続いているのでしょうか。私も、次回にぜひ挑戦したいと思います(値−1点、付+2点。2015/1、確認)。

※2017/12、再食。すごく小さいものですが、暖簾が出ていました(写真は左:旧、右:現)。店前の公衆電話が2台から1台になっているあたりにも、時代の流れを感じます。各メニューの値段は変わっていませんが、のせ放題そばは終了しています。残念。その代わりというわけでもないでしょうが、豚肉生姜480円やピリ辛肉ミンチ480円といった肉系の変わりメニューが登場していました。また、朝限定のお得なメニュー・朝得そば300円が登場しています。朝限定メニューは、もはや駅そばの定番になってきました(付−1点)。
  今回実食したのは、ごぼう天そば420円。プリッとした歯ごたえの茹で麺に、宗田中心のコクのあるつゆ。ごぼう天は、大判だけれど厚さはないもので、ニンジンと一緒にかき揚げ状にしてありました。店によっては「きんぴら天」と称する天ぷらです。個人的には、もう少しゴボウの食感を強く出してほしいと思うところですが、好き嫌いが分かれにくいという点では悪くないと思います。
  訪問時(17:30頃)には、先客0・後客1と閑散傾向でした。混雑する時間帯ではないとはいえ、もう2〜3人くらいは入っていてほしいところです。そんな中、店員さんは受渡口のところで、客席側を向いた状態で長々と業務電話。もうちょっと遠慮できないものなのかなと。こういうところで印象を悪くするのは、本当に勿体ないと思います。ちょっと奥に入るとか、客に背を向けるとか、そのくらいの気遣いもできないと、客はどんどん離れてしまうと思います。味・値段・速さとともに、「また来よう」と思ってもらえるかどうかの分かれ道になる要素だと思います。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき340円、ごぼう天430円、豚肉生姜490円、朝得310円です。ピリ辛肉ミンチは、終了しています。悪い内容ではなかったと思うのですが、ネーミングがちょっと。個人的には「ピリ辛肉そぼろ」の方がよかったのではないかと思っています(2020/7、確認)。

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「大江戸そば」  実食日:2013/1

  JR3・4番ホーム(中央線快速)やや西荻窪寄り、3つ上に記載している「あじさい茶屋」の跡地。立ち食いカウンターのみの小さな店。カウンターは、厨房を囲むL字型のものに加えて、壁際の角に少々増設されている。それでも、7〜8人で満員だろう。
  味覚的には、NREスタンダード(茹で麺)。NREの茹で麺には、少なくとも2種類以上の麺があると思われるが、この店舗では都内店舗で多用されている、少々ざらつきのある角麺を使用している。つゆには、喉を突くような刺々しさがある。どうも、出汁感を出そうとしすぎているのかなぁ、という気がする。たぬきは既製品の揚げ玉で、スナック菓子のような香りがする。たぬき320円。NRE系共通の季節限定メニューあり。さて、「あじさい茶屋」時代から何が変わったのかを考えてみたのだが、どうにも店名以外には変更点が見つからない。内装もそのまま。カウンターなどの店内設備はだいぶ古びているので、どうせなら全面リニューアルすればいいのに、と思ってしまう。どうして、この期に及んで看板だけ変えたのだろうか。新小岩事件が荻窪にまで影響しているとは思えないし。「隣の西荻窪駅とは違う」感を演出したかったのだろうか。謎だ。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です(値−1点。2014/5、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です(2015/12、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき360円です(値−1点。2019/2、確認)。


※閉店していました。建物はまだ残っていますが、閉店告知の貼り紙が出ています。結局、厨房機器故障による休業から復活することなく閉店に至った模様です。そもそも厨房機器故障自体が「?」な感じですが(2019/5、確認)。

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「Origin」  実食日:2018/2

  北口を出てロータリーを左に回り、青梅街道に出たら左へ3分。駅から少し距離があるのだけれど、青梅街道を渡らないで済むのがありがたい。個人的に、荻窪は青梅街道を超えたら別街というイメージを持っているので。距離的に近くても、かなりの隔絶感がある。店舗名は「荻窪北口店」。わざわざ「北口」と付いているのは、「オリジン弁当」の荻窪南店があるためか。また、かつては青梅街道の向かいに荻窪青梅街道店もあったのだが、こちらは閉店している。というか、事実上「オリジン弁当荻窪青梅街道店」が移転して「Origin荻窪北口店」になったと考えていいのだろうか。そうすると、青梅街道の向こう側からこちら側に移ったということになり、私の言う「青梅街道を渡ったら別街」説が信憑性を帯びてくるのだが。それはさておき、イートインに力を入れている「Origin」店舗ということで、店内はとても広い。テーブル席がたくさん配され、全部で30席以上ある。券売機で食券を買うと自動で厨房にオーダーが通るので、食券を持ったまま席で待機していれば受渡口から呼び出される。受渡口は、弁当(テイクアウト)窓口とは別になっている。
  そばの味はなんとなく想像がついているだけに、サイドメニューを楽しもうということで、まだ食べたことがない「かけそば定食」490円をオーダー。しかし、出てきたのは「かけそば+五目炊き込みご飯+冷奴+お新香」という内容だった。コスパ的に悪くはないのだけれど、五目炊き込みご飯は「キッチンオリジン東府中駅前店」で実食済みだった……。まぁ、温めなおしではないものを食べられるわけだし、冷奴やお新香も付くので、納得しよう。そばの味は、オリジンスタンダード。麺は乱切りタイプのおそらく冷凍麺で、そばの香りはほどほど。いつもより若干やわらかかったような気がするのだが、湯煎時間が長めだったのだろうか。つゆは、やや濃いめで、薬品臭も強め。ワカメと揚げ玉が入る。揚げ玉に小エビの香りがあるのが救いだ。炊き込みごはんは、味付け薄め。鶏肉・ゴボウ・シイタケの香りが立っていて、まずまず悪くない。冷奴はミニサイズで、ネギ・おろし生姜が乗っている。特段の感慨はないものの、口直しによい。お新香は、キュウリの漬物で、「Qちゃん」を薄味にしたような感じのもの。ほろりとミョウガの香りがあって、悪くない。お新香にこれだけ気を遣えるのなら、そばの薬品臭も……という気がしないでもない。総じて凡庸ではあるが、テーブル席がたくさんあってゆったり過ごせるので、シチュエーション次第ではありがたい存在になるだろう。七味等は受渡口にのみあり。箸も同様で、割箸・エコ箸が両方用意されている。
  訪問は平日の15:45頃というアイドルタイム。イートイン客は先客3・後客1で、席数が多いだけに閑散とした印象。昼時にはあらかた埋まるのだろうか。個人的には、こういう店は混雑時間帯にはあまり行きたくない。空いているときに行って、休憩や時間つぶしがてらのんびり過ごしてこそ真価を発揮する店だと思う。

※閉店(「れんげ食堂Toshu」化)していました。経営母体は同じですが、「れんげ食堂Toshu」は中華ブランドなので、当然そばの扱いはありません(2020/7、確認)。

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★西荻窪駅(JR中央線)
「笠置そば」  実食日:2003/12

  南口を出て、右へ1分。外観も小汚いし、内装も古風。衛生面での高い評価はできないが、郷愁溢れてつい入ってしまうタイプの店だ。ここの麺は、コシ重視の生麺。なかなか美味。これといって大きなマイナス材料もないし、何度でも通える店なのではないだろうか。大食漢のために、セットものも充実。セットものには、「セット」と「定食」がある。「セット」は「かけそば(並)+ご飯もの(小)」。「定食」は「かけそば(小)+ご飯もの(並)」。そばとご飯のどちらをたくさん食べたいかによって、使い分けよう。値段は、「セット」はすべて480円、「定食」はすべて580円、たぬきは280円。あと、時節がら年越しそば(生麺・濃縮つゆ)を店頭販売していたのが印象的だった。

※2017/2、再食。約13年ぶりの再訪ということで当然と言えば当然ですが、だいぶ値段が上がっています。現在、たぬき340円です。今回は、天丼セット530円を実食。そばの印象は、特段変わっていません。天丼はかき揚げ丼で、揚げ置きでだいぶ冷めたかき揚げが乗ってきました。ご飯との温度差がありすぎるのが、ちょっと。冷めているわりにサクサク感が残っていて、人肌程度に温かければもっと印象が良かっただろうなと、惜しい感じがしました。面白かったのは、オペレーション。かき揚げは、丼の中にたっぷり用意した天つゆの中にドボンと浸してご飯に乗せるのですが、天つゆの入った丼が湯煎されており、いわば間接保温の方法を採っていました。直接火にかけると焦げが生じるためでしょう。こういうシーンを見るのも、勉強になります(値−2点)。

※暖簾が変わっていました。季節変動の可能性もありそうですが、一応写真を貼っておきます(左:旧、右:現)。メニュー・値段等に主だった変化はありません(2018/9、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき350円です。納豆や力といった変わりメニューがありますが、それぞれ660円・690円とかなり高値。この店では、ベーシックなメニューを攻めた方がよさそうです(2020/6、確認)。

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「富士そば」  実食日:2004/8



  南口を出て左すぐ。比較的小型の「富士そば」。同系他店に比べて麺が細いような感じがするのが特徴で、「笠置」系、あるいは「小竹林」系の麺に似ている。コシ重視の生麺。たぬき350円(ワカメ入り)。10円多く出して天にした方がいいような気もする。そば湯フリー。変わりメニューに、「特製富士そば」390円。どんな内容なのかは、食べてみないと分からない。

※改装していました(写真は左から2枚目)。外観だけでなく内装も変わっていて、かつて立ち食いメインだったカウンターはすべて椅子つきになっています。また、値段が少々上がっていました(たぬき350→360円。値−1点。2009/6、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき380円です。「特製富士」は「特撰富士」と名を変えて、420円です。変わりメニューに、ピリ辛鶏ねぎ410円。朝そば・朝食セット・朝カレー(各310円)の設定あり(2015/1、確認)。

※現写真を昼間のものに貼り替えました。値上げして、たぬき390円になっています。「特撰富士」が、また「特製富士」に戻っています(450円)。他店舗では「特撰富士」の表記なのですが。ピリ辛鶏ねぎ450円、朝・夕そば、朝食セット、朝カレーはいずれも320円です。朝食セットの値段が、荻窪北口店と異なっています。「ふじ酒場」あり。ただ、つまみのラインナップが少々さびしいです(2016/1、確認)。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左から3枚目)。ベースメニューの値段は変わっていません。ラーメンの扱いが始まっていて、ノーマルな「昔ながらのラーメン」420円のほかに煮干しラーメン450円、さらにはここ以外では見たことがないかけラーメン300円があります。学生の利用が多い店舗なのでしょうか(2018/9、確認)。

※紅生姜ちくわ天450円が登場していました。また、既存メニューの値段は基本的に変わっていませんが、このタイミングで肉富士そばが470円から500円に値上げされています。訪問・確認は1/6で、前日訪問の町田店・原町田店では470円だったので、1/6から500円になったものと思われます。原価が高そうなメニューなので、致し方ないでしょうね(2019/1、確認)。

※改装していました(写真は右端が最新)。値段やメニュー等に特筆すべき変化はありません(2019/7、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、特撰富士(いつの間にかこの表記に戻った)470円、ピリ辛鶏ねぎ470円、朝そば340円、昔ながらのラーメン430円、煮干しラーメン460円、肉富士530円です。朝カレー、紅生姜ちくわ天、かけラーメンは、メニュー落ち。代わって、たぬきそば+ミニカレーの「サービスセット」500円が登場しています。これはなかなかお得な設定だと思うのですが、「かけ+ミニカレー」のミニカレーセット550円と共存しているのが謎です。揚げ玉を引いて、50円増し。果たして、わざわざこれを注文する人がいるのでしょうか(2020/6、確認)。

※2021/12、再食。有名ラーメン店とのコラボメニューの「すごい煮干しそば」490円を食べてみました。トッピングが煮干しだけ(辛みダレをかけてある)なので見た目は値段のわりに貧相ですが、スープは確かに煮干しの香りというか、良い意味での臭みが濃厚でした。ただ、方向性が異なる豚骨系の旨み・香りも強烈なので、若干どっちつかずな印象も受けます。また、塩気もかなり強いです。う〜ん、食べ物として美味しいことは美味しいけど、一度食べればもういいかな。
  平日16:30頃の訪問で、先客0・後客1。各席には、可動式の個別パーティッションがあります。七味や箸(エコ箸)等は各席にはなく、冷水器脇に集約されていました。この対応をとる店舗は、「富士そば」では少数派であるような気がします。


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「あじさい茶屋」  実食日:2007/5

  改札入って左、「NEW DAYS」の隣。
  毎度お馴染みのあじさい茶屋……と言いたいところなのだが、今回はちょっとトピックスあり。というのは、今月(2007/5)は「トッピングサービス月間」というキャンペーンを実施しており、日替わりでトッピングが無料でサービスされるのだ。ちなみに実食日はワカメだった。他の日に何がサービスになるのかは確認していない。また、このサービスが西荻窪店独自のものなのか、それともチェーン全体でのものなのかも確認していない。たぬき320円。


※2015/1、再食。改装していました(写真は左:旧、右:現)。白看板の「あじさい茶屋」は珍しく、「大江戸そば」のような外観です。まぁ、実態は同じですが。初食記事の「トッピングサービス月間」は終了していますが、毎週火曜に大盛り無料、金曜に生卵のサービスがあります。相変わらず、この店舗は「あじさい茶屋」の中で独自性を発揮しているようです。値段が上がり、現在はたぬき340円になっています。味覚的には、特段変わった印象はありません。通常のカレーそばが販売終了となり、代わりに「至福のカレーそば」490円が登場しています。値段がだいぶ上がっているだけに、どれほど美味しくなったのか興味がわきます(値−1点、付+1点)。

※閉店(「大江戸そば」化)していました(2016/1、確認)。

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「大江戸そば」  実食日:2016/1

  改札内コンコース、上記「あじさい茶屋」の跡地。看板が変わっただけという印象が強いが、私にとってはこの変更はちょっと大きな意味を持つ。というのも、「あじさい茶屋」だった時代には突出した異端店舗だったからだ。そもそも、白看板の「あじさい茶屋」なんてここ以外で見たことがなかった。「大江戸そば」になって個性がなくなってしまったか……と一瞬だけ落胆したが、どうやらそうでもない様子。詳細は後述。内装は変わっておらず、立ち食いカウンター10人分くらいがメインで、壁際に椅子が3つだけある。
  味覚的には、特に変わっていない。麺は、茹で麺のNREスタンダード。少し太く柔らかいように感じたが、誤差の範囲内か。つゆは、マシン注ぎになっていた。最初のひと口で粉末っぽいカツオ出汁が香り、以前よりも美味しくなったと思う。たぬきは普通の揚げ玉。たぬき350円。ここまではまぁ没個性と言ってもいいのだが、「あじさい茶屋」時代に行っていた西荻窪店限定サービスが、「大江戸そば」になっても継続されていた。看板を変えた目的はこのサービスを廃止する口実なのではないかと思っていただけに、意外というか、嬉しかったというか。サービス内容は、「あじさい茶屋」時代と変わっていない。毎週火曜に麺大盛り無料、金曜に生卵サービス。街の規模に比してライバル店が多い駅なので、顧客確保に必死なのだろうか。似たような境遇の駅は他にもあるので、こういう店舗独自サービスなどが他の駅にもあるといいのになぁ、と思う。箸はエコ箸。


※閉店(「いろり庵きらく」化)していました。この店舗はちょっと個性的だったので、残念です(2017/11、確認)。

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「いろり庵きらく」  実食日:2017/11

  改札内コンコース、上記「大江戸そば」の跡地。内装もリニューアルされているが、厨房と客席の位置関係は変わっていない。かつて立ち食いカウンターだったところが椅子付きカウンター(8席)になり、かつて椅子付きカウンターだったところにテーブル席(2人×2)が入っている。
  麺は、生麺の茹で置き。少々茹でオーバー気味だっただろうか、歯ごたえ弱めだった。それでも、ひと頃「いろり庵きらく」でしばしば気になった嫌な粘着はなく、まぁ食えるレベル。つゆは、マシン注ぎでいつものモヤリ系。個人的にはあまり好きではないのだが、薄味志向の人には好まれるかもしれない。たぬきは、油切れがよくサクサクした食感の天かす。これはなかなか。他店舗のたぬきとはだいぶ食感が違うように感じた。誤差にしてはずいぶん大きい。フライヤーが違うとか、そういうことなのだろうか。たぬき370円。店舗限定っぽいメニューは、見当たらず。お得な朝限定メニューが3種ある。「大江戸そば」時代には店舗限定のサービスを行っていたのだが、どうやら生麺化と同時に廃止となった様子。これが痛い。西荻窪店ならではの特徴が失われて、わざわざ西荻窪まで足を延ばす理由がなくなってしまった。そば湯は申告制。箸はエコ箸。
  平日17:00頃の訪問で、先客0・後客1。う〜む、閑散。もともと「富士そば」との競争が激しそうな駅だなぁと感じていて、どちらかといえば「富士そば」の方が優勢なのかなと思っていたのだけれど、NREが生麺化したことでなおのこと方向性が類似してガチンコ競争になってきている。よけい不利になりそうな気がするのだが。大丈夫かな。ちょっと心配だ。


※値上げしていました。現在、たぬき390円です(2019/1、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき400円です(2020/2、確認)。

※暖簾が変わっていました。季節変動になった可能性もありそうですが、一応写真を貼っておきます(左:旧、右:現)。メニューや値段等に目立った変化はありません(2021/9、確認)。

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