東京・私鉄1
(京急各線)

現在、25軒掲載(うち11軒は、閉店確認済)
※泉岳寺駅は、地下鉄10に掲載。
※品川駅は、山手線5に掲載。
★北品川駅(京急本線)
「街道めん工房」  実食日:2015/3

  駅を出て左、最初の路地を左折(線路渡る)して1分、突き当り(旧東海道)を右折して30秒、右側。手作り感あふれる置き看板やメニュー一覧がいかにも「工房」という感じ。古めかしい木枠の引き戸を開けて店内に入ると、両サイドの壁際に椅子付きカウンターが8席ほど。ダンディなおじさんがひとりで切り盛りしていた。このおじさん、トークのトーンが面白い。「300円、いただき〜ます」という具合に、妙なところで音引きが入る。昔は(今も?)かなりモテただろうなと想像される風貌&キャラだ。
  麺は、やや水膨れしたような感じのブヨブヨ茹で麺で、あまり味がない。「めん工房」という店名から「押し出し生麺でも使っているのかな」と想像していたのだが、肩透かしをくらった。つゆは、昆布出汁がメインだろうか。麺を食べている時とごくごく飲んでいる時にはややモヤッとした味に感じるのだが、食後にほのかな余韻が長続きして、印象がよかった。たぬきは、揚げ置き時間が長そうな天かす。各種天は自家製店揚げと思われ、見た感じではごぼう天が美味そうだった。あと、鶏唐揚が串に刺さっているのが面白い。あれは串のままトッピングするのだろうか。たぬき300円。規模の小さな店だがセットメニューも用意していて、こちらがかなり割安な設定になっている。天丼セットは、なんと430円だ。6種類あるセットメニューがすべて500円以内という充実ぶり。麺単も安い部類ではあるが、ここはぜひ腹ペコで訪問してセットを食べたい。


※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。ますます、派手な暖簾になりました。値段等、変わっていません(2016/3、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき320円です(2021/2、確認)。

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★新馬場駅(京急本線)
「北品川弁当(ランチハウス)」  実食日:2015/2

  駅から4分ほど歩く。出て左へ1分、山手通りを渡ってから左折して3分、2つ目の信号(東海道北品川交差点)を右折して20秒、右側。旧東海道沿いにある。地図で見た限りではもっと距離的に近い行き方もありそうだが、説明が複雑になるのでこのルートで掲載しておく。弁当店を併設した店舗(というか、弁当店がメイン)で、立ち食いカウンター8人分程度のみの小型店。内・外観ともちょっとレトロな風情があり、熱烈なファンを抱えていそうな店だ。
  先入観でなんとなく茹で麺を想像していたのだが、意外にも硬質な生麺だった。コシがあるという感じではなく、また弾力でも粘着でもない、ホクッと噛み切る感じの歯ごたえ。つゆは、やや辛め。辛さだけでなく、甘みや出汁感なども同じレベルで強めになっているので、バランス感はよい。麺もつゆも美味しいと思うのだが、個人的にはこのつゆには茹で麺の方が合うように思う。たぬきは、揚げ玉っぽいルックスの天かす。たぬき290円。ベーシックなメニューは安め設定だが、天380円・カレー490円など割高に感じるものもある。弁当店の強みを生かして定食類も扱っていて、ハンバーグ410円・あじフライ430円など、麺単よりもさらにお得感のある設定が目立つ。シーフード520円や「はんから」540円などが定食の括りの中に入っているのだが、これはいったいどんなものだろうか。なお、一部メニューに5円単位の半端が生じている。麺類の単品トッピングにも、玉子45円・ちくわ天55円など半端なものがある。真摯な感じがして好感を持てるのだが、個人的には「あと5円上げちゃっていいよ」と思う。5円のお釣りは正直煩わしいので。募金箱を置いておくというのもいいかも。


※値上げしていました。現在、たぬき350円です。ちょっと値上げ幅が大きいですね。他メニューも上がっていて、野菜かきあげ400円、ハンバーグ定食500円、鰺フライ定食500円、ハンから定食600円になっています。カレーそばとシーフード定食は、店頭のお品書きからは消滅しています。また、単品トッピングは生玉子が50円、ちくわ天ぷらが80円に上がっていて、5円単位の端数は生じない設定になりました。これはむしろありがたいです。あと、「ネギ増し」が有料化されています(50円)ので、ご注意ください(値−2点。2018/9、確認)。

※日除けが新調され、大きく店名が記載されました(写真は左:旧、右:現)。「ランチハウス」表記も小さく残っていますが、店名変更として扱うことにします(「ランチハウス」→「北品川弁当(ランチハウス)」)。値段等、変わっていません(2019/3、確認)。

※2019/7、再食。ちょっと縁があり、この1か月間で5回再食しました。
  1回目は、月見そば360円。卵は先乗せ(一度小椀に落としてからトッピングする丁寧な仕事)で、白身ほんのり白濁。つゆがそれほど熱くないので、先乗せでも白身が細かくほぐれてつゆに拡散してしまうことはありませんでした。平日13:00頃の訪問で、先客2・後客4。このくらい入っていると、かなり混雑している印象です。また、麺が完全注文後茹でなので、このくらいの客数になると結構待ち時間が長くなります。
  2回目は、唐揚げ定食500円。三口大サイズの唐揚げ4個+ごはん+味噌汁+サラダ+お新香という内容。これで500円は安すぎます。唐揚げは揚げたてなので、やわらかくてジューシー。ムネ肉中心(1個だけモモ肉の唐揚げが入っていた)ながら、嫌なパサつきはなく食べやすいです。塩コショウの下味が付いているので、醤油などはかけなくてもイケます。700円くらい取れる内容だと思います。さすがは弁当店併設の店だけあって、弁当の王道でもある唐揚げには自信がありそうです(付+1点)。平日13:00頃の訪問で、先客0・後客1。この日は雨天(それも土砂降り)だったためか、弁当の方も含め、客数が少ない様子でした。
  3回目は、カツ丼550円。注文後調理のため、結構時間がかかります。速食したい場合には避けた方がいいメニューかもしれません。逆に言うと、揚げたてのトンカツを使うで、芯までアツアツで美味しいです。わりと肉厚(1cmくらいある)ですが、きれいな小判型の形状から推して、冷凍ものと思われます。にもかかわらずとても美味しく感じたのは、やっぱり揚げたてだからでしょう。味付けは、甘みが少なく醤油が強い印象。玉子とじの風合いは、まずまず。平日14:00頃の訪問で、先客1・後客0。先客はアジフライ定食を食べていました。これも美味そうだなぁ。
  4回目は、夏期限定販売の冷やしたぬきそば400円。冷やし用のつゆは別途作ってあって、ペットボトルに入れてあるものを冷蔵庫から取り出して、麺の上からかけます。たぬきは、きれいに花が咲いた天かすで、やや固揚げなので「花が咲いている」よりも「棘が立っている」と表現した方が的を射ているかも。たいへん特徴的な天かすです。ワカメが一緒にトッピングされます。平日12:00頃の訪問で、先客3・後客2。これでも、一時的に満席になりました。ワンオペで、しかも弁当コーナー兼務のため、おばちゃんは大忙しでした。少々時間がかかるのは、大目に見てあげたいところです。
  5回目は、野菜かき揚げ丼380円。かき揚げは、注文後揚げです。高さはそれほどありませんが、大判で、丼の口径に近いサイズ感。衣に独特な甘みがあります。言い得ているかどうかわかりませんが、サツマイモみたいな甘さ。外側はザクザクとした食感の固揚げですが、中はふんわりと仕上がっています。具材は、タマネギと、細かくてよく分からない青菜。美味しくて、値段も安いので、個人的にはカツ丼よりこちらを推したいです。平日14:00頃の訪問で、先客0・後客0。厨房内は無人で、チャイムを鳴らしてもしばらく誰も出てきませんでした。奥に向かって「こんちわー!」と呼びかけて、ようやくおばちゃん登場。アイドルタイムには、こういうこともよくある店です。ほのぼのしていて、いいですね。


※2019/8、再食。先月に続いて縁があり、同月に2回再食しました。
  1回目は、冷やしきつねそば400円。きつねは正方形に近い形状で、あまり厚みのないもの1枚です。味付けは濃いめ。特段悪くはないですが、個人的にはきつねよりたぬきの方がオススメです。平日13:45頃の訪問で、先客1・後客0。先客は、タクシー運転手風。ただ、店前にタクシー車両なし。近くにタクシー会社があるのでしょうか?
  2回目は、コロッケカレーライス480円をいただきました。カレーにはあまりとろみがなく、わりと水っぽいです。味としてはビーフカレーなのですが、肉片などは見当たらず。目に見える具材はありません。コロッケは、ホクホクではなくクリーミーなネットリタイプでした。色は白いから、メークインではなく男爵だろうとは思うのですが。何かを混ぜることでこの食感になっているのか、捏ね方でこういう食感を生み出しているのか。コロッケの世界も、奥が深いですね。衣がサクッと軽くて、美味しいです。平日12:45頃の訪問で、先客2・後客0。幸いにも、私が入った時点で先客はすでに食べ始めていました。すぐに私のオーダーが通ったので、それほど待ち時間は長くありませんでした。この店では、先客がいるときには、すでに食べ始めているかどうかをチェックしてから注文した方がいいです。先客が出来あがり待ち状態のときに、自分が揚げ物系のご飯ものを注文すると、待ち時間がかなり長くなります。


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★青物横丁駅(京急本線)
「みつふじ酒場」  実食日:2004/9

  改札を出て直進、駅を出て右、2軒目。あまり駅そばっぽくないように見えるのは、定食屋や居酒屋も兼ねているからだろうか。表の品書きを見て、安心して入れる店。見上げれば大きく「立喰うどん」と書いてあるのだけど。
  この店は、面白いことに色の薄い関西風のつゆで出してくる。どちらかと言えばうどんがメインなのかな。「関東の関西風」にありがちな、塩っ気の強いタイプだ。「ヒガシマル」っぽい味。もう少し薄くして出汁を強くとれば、最強の味になりそうな気がするのだが。麺は、太めでツルツル。個人的には、もう少しつゆ乗りの良い麺でお願いしたい。でも、私は「ヒガシマル」大好き人間なので、総合評価は高めになって「る。個性も充分に出ていると思うし。
  上記したように、この店はそば・うどん専門ではなく、定食や酒類も豊富に揃えている。どちらかと言えば、そばは片手間にやっている感じもする。配膳つきで代金は後払い。なお、この店には「かけ」がなく、たぬき(カマボコ、ワカメ入りで280円)が最安メニューとなっている。


※改装していました(写真左:旧、右:現)。休業日だったため、詳細は未確認ですが、そばはもうやっていないような雰囲気でした(2005/11確認)。

※やはり、そばの扱いはなくなっていました。この段で、当サイト上では閉店として扱うこととします(2015/2、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2015/5

  駅を出て右へ5分、道路向かい。品川シーサイド駅とのちょうど中間くらいの位置だが、海岸通りを渡らずに済むぶん青物横丁からの方が行きやすい。店舗名は、「東品川店」。草創期から「ゆで太郎」で食べている人にとっては懐かしく感じるであろう旧タイプの看板を掲げる店舗で、店内も立ち食いオンリーで郷愁溢れる店。キャパは10くらい。
  麺は、注文後に茹でていた。茹で加減よく、また作業も流れるようにスムーズで、良い状態で食べることができた。バイト対応ではなく職人肌の店舗だ。公式HPを見ると直営店になっているのだが、FCっぽい雰囲気がある店舗だ。メニューも、グランドメニュー表が掲げられているものの、いくつか「当店では扱っておりません」の表示が見られるし。つゆは、平均的なゆで太郎に比べると塩気が強いタイプで、先日実食した麹町3丁目店と同じ味わいだった。全体で変わったのか、いくつかのグループ分けがあるのか、調製が各店に任されているのか。ちょっと気になる。たぬき350円(ワカメ入り)。朝定食3種各360円あり。たぬきは天かすで、大きな塊が混ざっているタイプ。これまた、麹町3丁目店と同じ印象。揚げ置かれているかき揚げを見ると衣が多めで、西五反田二丁目店とはあからさまに違う。そば湯ポットあり。よく香るそば湯だが、このつゆで割るとあまり香らない。タカノツメがないのがちょっと痛い。朝帯は、たぬきフリーのサービスあり。タイミング的に、ゆで太郎でお馴染みのサービスクーポンを配布していたのだが、いちいち配るのが面倒なのか、カウンター上の籠の中に無造作に入れられていて、「ご自由にどうぞ」という状態になっていた。細部にいたるまで、ちょっと異端な感じのする店舗だ。


※閉店していました。跡地は、個人系立ちそば「うちば」です。立ちそばがが入ってくれて、なによりです(2019/3、確認)。

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「うちば」  実食日:2019/3

  駅を出て右へ5分、道路向かい。上記「ゆで太郎 東品川店」の跡地。今年2月にオープン。フロアのレイアウトは「ゆで太郎」時代と変わっておらず、椅子なしの完全立ち食い。キャパは10人くらい。店の外に券売機。厨房が一部ガラス越しに店の外から覗けるようになっており、運が良ければ手打ちシーンが見られる。というか、押出製麺ではなく完全手打ちというところに激しく心を揺さぶられる。
  極太麺の注文後茹でのため、提供までにやや時間がかかる。立ち食いオンリーで手狭な店だけに、このオペレーションにするのはやや度胸が必要だと思う。太さはやや細めのうどんくらいあり、噛みごたえがとても強い。香りはそれほど強くないのだけれど、変なモチモチ感がないので、そば粉比率の高さがうかがえる(二八とのこと)。また、角がピンと立っており、独特な舌ざわりも楽しい。これだけ太く打たれているのは、手打ちの二八ということで、細麺に仕立てたのでは上手くつながらない(短く切れてしまう)ためではないかと思う。好みは分かれるかもしれないが、私は太麺好きなので、歓迎のクチ。つゆは、塩気控えめでわりと上品。カツオ系の香りと昆布系の旨みを両方感じる。酸味やエグミがないので、宗田か、本鰹だとしても枯節ではなく荒節を使っていると推察。口に含んでいる間よりも、ゴクンと飲み込んでから香りがホワンと立ちのぼってくる。「インパクト」より「深み」のつゆだ。たぬきなし、かけ380円、きつね480円、天500円など。立ち食いそばとしては高めの価格帯だが、手打ちそばとしては破格に安い。フルサービスなら、かけ600円くらい取れそうな内容だと思う。実食は、割安に感じた揚げもちそば480円。揚げもちはひと口サイズの小さなものを3個トッピング。こちらも注文後揚げだった。小さいから揚げ時間を短くできるだろうし、食べやすいし、つゆとの一体感も生まれて上々。ご飯ものやセットメニューもいろいろあり。毎週土曜限定の「田舎そば」700円も気になる存在。箸はエコ箸。
  平日14:00頃の訪問で、先客0・後客2。注文後茹でで先客0ということは、私が入る前には相当時間が空いているということ。まだ店があまり認知されていないのかもしれない。味が良いし話題性も十分ある店だと思うので、今後認知が進んでいけば爆発的な人気を博す可能性を秘めていると思う。そのときに、フロアの狭さがネックにならなければよいのだが。その一点だけが気がかりだ。


※2019/7、再食。初食が温そばだったので、今回はもり380円に単品でかき揚げ120円を追加して食べてみました。もりの方がよく香るかなと思っていたのですが、実際に食べてみると香るというよりも独特な甘みの方が際立っていました。見た目には完全な田舎そばですが、風味的にはどことなく更科を思わせるものがあります。ちょっと残念だったのは、つゆがすごく少なかったこと。残す人が多くて勿体ないからデフォルトは少なくしているのかな。あるいは、あまりつゆをつけずに食べてほしいという気持ちの表れなのか。個人的には、そばの香りだけでなくつゆの香りも大好きなので、つゆはせめてそば猪口の半分くらいは欲しいところです。かき揚げは、揚げ置きでした。ゴボウ、ニンジン、コーンという珍しい取り合わせ。タマネギは入っていなかったように思います。タマネギは揚げ置くと極端に食感が劣化するから、揚げ置いても美味しく食べられるようにと意識して素材を選んでいるのかもしれません。なお、昆布入り天かすのフリーサービスがありました(サ+1点)。これは前食時にはなかったように思います。なくなり次第終了ということなのかもしれません。しまったな、これがあると分かっていれば、かき揚げは要らなかったのに。
  平日13:00頃の訪問で、先客7・後客5。この時間帯は、常に満席に近い状態が続いています。麺の注文後茹でにこだわっていて、しかも極太麺で茹で時間も長めなので、客の店内滞在時間が長くなる傾向。店員が3人詰めていてこの客数が限界となると、少々心配にもなってきます。昼時だけでも見込み茹でにするのはどうだろうか、と提案したいです。

※2019/8、再食。もり380円に、そばがきコロッケ100円を付けてみました。まず、麺が以前と変わりました。まだ太麺の範疇ですが、以前よりはだいぶ細くなっています。茹で時間短縮のためでしょうか。狭い店で、混雑時間帯には満席の客全員出来あがり待ちということもあったほどなので、これは致し方ないというか、正解でしょう。少しでも待ち時間を短縮させるような工夫が必要だと思います。細くなったとはいえ、歯ごたえは充分。インパクトは減少したものの、よりそばらしい食感になったように思います。そばがきコロッケは、温つゆに浸かった状態で提供されました。察するに、揚げ置きでやや冷めているのをカバーするためかと。タネはしっかりした食感があり、食感のイメージとしてはコロッケとメンチの中間くらい。中に、そばの麺がニュルッと入っています。これはこれで美味しかったです。
  平日13:45頃の訪問で、先客0・後客4(今回は2人で訪れている。連れは後客にカウント)。先客ゼロだと待ち時間が極端に長くはならないので、ラッキーでした。


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★鮫洲駅(京急本線)
「ゆで太郎」  実食日:2007/9

  東側出口(改札出て右の出口)を出て右へ10秒右側。今年6月にオープンしたばかりの新しい店。
  このチェーンでは、基本的に生麺を注文後に茹でている(繁忙時間帯は茹で置き)。この店も例に漏れず注文後茹で。したがって、調理に2分ほどかかる。その分、茹でたて独特の硬質なコシを楽しむことができる。香りはイマイチ(これはこのチェーンに共通する弱点だと思う)だが、食感は○。つゆは、塩っ気も出汁も薄く、やや物足りない印象。麺の香りと共に、今後の課題となるか。まぁ、290円のたぬきそばにそこまで高いレベルを要求するのは酷というものだが。ワカメとカマボコが入り、そば湯はフリー。気のせいかもしれないが、この店のそばは同系他店よりもずいぶんと量が多いように感じた。もしかして、大盛りと間違えたかな? なお、以前はこの店があった辺りにチェーン店ではない立ちそばがあったように思うが、今はもうない。また、旧東海道沿い(青物横丁方面へ駅歩約5分)にあった「ちどり」も閉店し、目下鮫洲の立ちそばはこの1軒のみになっている。


※値上げしていました。現在はたぬき330円です(値−2点。2013/10、確認)。

※閉店していました。跡地は、中華料理店「餃子の屋台」です。記事中に「「ちどり」はその後閉店」と書いていますが、復活したのか確認ミスなのか、現在は元気に営業しています(2015/2、確認)。

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「ちどり」  実食日:2015/2

  改札を出て右に駅を出て、右へ。すぐの突き当りを左折して1分、旧東海道に出たところ(ファミリーマートの角)を左折して3分、右側。信号のある交差点の南東角にある。間口が北側を向いているので、鮫洲駅方面から行くとあまり目立たない。青物横丁方面から行くとパッと目に入るが、それでもきわめて控えめな外観だ。店内はわりと広く、テーブル席が4人×2と2人×2、椅子付きカウンターが10席くらいある。口頭注文で先払い→配膳してくれるシステム。
  この店の一番大きな特徴は、つゆだ。甘さ・辛さはとにかく控えめ。出汁、それも昆布出汁に特化しているようで、酸味は皆無、旨味のある出汁がひたすら主張する。好き嫌いが分かれそうな味覚ではあるが、「唯一無二感」があるため遠方から来るファンも結構多いのではないかと想像する。「あっさりヘルシー」と「食後の満足感」を両立させるのはなかなか難しいと思うのだが、この店のつゆはそのヒントになっていると思う。麺は、注文後に茹でる生麺。比較的硬質な歯ごたえで、麺自体が香るというよりも、つゆの香りがよく乗るという印象。そば・うどんのほかに細うどん・ひもかわうどんも選べる。製麺所直営を連想させるラインナップだが、そのような設備は店内にはなさそうだ。たぬき330円。実食はじゃこ天そば360円(このメニューがあると、初食店でもつい浮気してしまう)だったのだが、どういうわけか、じゃこ天のほかに地のり・わかめ・小松菜がトッピングされ、麺がまったく見えない状態で登場した。これも、この店の個性のようだ。何を食べているのか分からなくなるようなカオス感はあるものの、気持ちはとてもうれしい。ちなみにじゃこ天は、楕円形のものを5つに切ってトッピング。西予・南予地方のじゃこ天は間違いなくこの形をしているので期待したのだが、歯ごたえ・ジューシーさ・風味は都会向けアレンジ品クラスだった。本場の風味・食感のものは、都内ではなかなか手に入らないのかな。
  麺単(かけ系)は、かけ250円とカレー420円を除いて、すべて300円台にまとまっている。どのメニューもサービストッピング山盛りだろうと想像できるので、この設定は恐ろしく安い。さらにお得な時間帯限定メニュー・セットメニューもある。モーニングそば350円は特にお得だと思う。店頭に掲げられたお品書きの下部の方にお得設定のメニューが記載されているので、隅々までチェックしてから入店したいところだが、実は店内(厨房上部)にはもっといろいろなメニューが記載されている。1回食べただけでは、語り尽くせそうにない店。店主の柔らかい物腰も心地いいので、メニューを変えながら何回か通ってみたい。


※閉店していました。跡地は、中華系居酒屋です。ランチの設定もありますが、そばの扱いはありません(2018/9、確認)。

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★立会川駅(京急本線)
「立会川そば」  実食日:2004/5

  駅を出て左すぐ、半地下。ちょっと見には立ち食いと思えない構えだが、粗末な手書きの看板(写真左下)を見て安心して入れる。やはり、駅そばは品書きを(一部でもいいから)店の外に出しておいた方がいいと思う。
  ここの麺は、コシがなく、ボソボソと切れるタイプ。よく言えば「素朴」。嫌う人もいそうな麺だ。天は自家製のよう(厨房に機器があるので)だが、開店前のまとめ揚げか。たぬきにはちょっと饐えたような匂いがあった。何時間くらい放置されてあったのだろう……? たぬき270円。とろろ(山かけ)340円は割とお得感がある。


※たぬき270円、この安さにして消費増税に伴う値上げなしです。賃貸ではなく所有物件(地主)なのでしょうか。改装というか、細かいところがいろいろ変っています(写真は左:旧、右:現)。なお、間口脇に「立会川そば」と書かれたプレートが出ていたことから、店名変更(「立喰い日本そば」→「立会川そば」。前食時にはこのプレートはなかった)と解釈することにします(2016/3、確認)。

※閉店していました。跡地は現在改修工事中ですが、どうやら隣の物件とつなげて居酒屋になりそうなムードです(2021/2、確認)。

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★大森海岸駅(京急本線)
「甲斐そば」  実食日:2012/10

  駅を出て右へ1分、オリジン弁当の隣のビルの2階。2階と言っても、1階が半地下のようになっているビルなので、さほど違和感はない。フロアはそれほど広くなく、テーブル席が4×1と2×1、椅子付きカウンターが7席。
  麺は、平打ちの生麺。歯ごたえ・風味ともそこそこで、最近の「富士そば」に近い印象。つゆは、たいへんよく香る。特に、箸で麺を持ち上げた時にツンと鼻を突く香りは秀逸だ。ただ、鰹節系一本調子の出汁なので、つゆを全部飲もうとすると最後の方には若干飽きてくる。たぬきは粒が細かく、すぐにつゆに溶けてゾル化するタイプ。全体的に水準以上のレベルでまとまっているのだが、まだまだ伸びしろがありそうに思う。今後の展開に期待したい。たぬき330円(ワカメ入り)。変わりメニューに、石臼挽きそば340円がある。どうも、他のメニューとは麺を変えているようだ。また、セットメニューが充実していて、麺類単品に比べて割安感がある。玉子丼セット460円やかき揚げ丼セット500円、牛とじ丼セット500円あたりが狙い目か。


※値上げしていました。現在、たぬき350円です。石臼挽きは、360円になっています。玉子丼セットは480円、かき揚げ丼セットは520円、牛とじ丼セットも520円に上がっていますが、これらのセットメニューはまだだいぶ安く感じる設定です(2015/9、確認)。

※2019/7、再食。以前から気になっていた、石臼挽きそば(もり)360円を食べてみました。通常麺でのもりそばを食べていないので、厳密な比較は困難なのですが、プリッとした食感で、不自然なモチモチ感なし。香りは、麺を口に入れた瞬間から飲み込む瞬間まで一定に香るようなイメージです。モヤッとせず、艶のあるキュンとした香り。これは石臼挽きならではでしょう。つゆを多めにくれるので、食後にはそば湯割りも楽しめます。ただ、そば湯自体はサラサラしていてあまり香りませんでした。そば湯より麺の方がよく香ります。
  平日13:00頃の訪問で、先客3・後客3。スーツリーマンのひとり客が中心です。


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「おらがそば」  実食日:2019/1

  駅を出て右へ3分、道路向かい。イトーヨーカドー大森店の3階フードコート。杵屋グループの一業態として関東から九州まで店舗を展開している「おらが蕎麦」は、値段やシステムに鑑みて当サイトの対象外と考えている。しかし、フードコートに出店するひらがな表記の「おらがそば」は、少々値段が安く設定されており、セルフサービスをとっている(フードコートだから当たり前なのだが)ことから、当サイトの掲載基準を満たすと考える。それでもまだ値段は少々高いけれど、二八そば使用ということで記事ネタもあることだし、特例を適用してかまわないだろう。公式HPによると、ひらがな表記のフードコート型店舗は、現時点で3店舗ある様子。そのうち、ここ(大森イトーヨーカドー店)と大宮宮原イトーヨーカドー店は、立地的に当サイトの対象になりそうだ。残る高崎イオンモール店は、最寄駅(新前橋あたりか)から歩いて1時間くらいかかるので、対象外。大森イトーヨーカドー店では、有人レジで先払い→バイブレーターで呼び出して受け渡しというシステムになっている。冷水器はフードコート共通。紙コップも冷水器のところにある。これ、ひとり客にとってはあまりありがたくない。商品受渡時もそうだが、水を汲みに行く際に、座席に残した荷物がいちいち心配になるから。
  麺は、しっかりとエッジの立った中細タイプ。香りは平均的な二八ほど豊かではなかったのだが、ホグッとした噛み心地は上々。フードコートそばとしては異例とも思えるほど品のある麺。美味しい。つゆは、わりとあっさり。塩分控えめな印象。香りは、カツオ系の出汁と醤油が半々。麺ほどのインパクトはないが、まぁ悪くはない。たぬきは、揚げ置きの天かす。受け渡しを済ませて自席まで運んだ時点で、すでにふやけてしまっていた。量が多くないので、つゆを全部吸ってしまうということはないのが救い。仕上げに刻み海苔を散らしているのだが、もしかしたらそばの香りが期待していたほど感じられなかったのは、これのせいかもしれない。ネギは白髪ネギで、シャキシャキ食感が印象的。価格は税別表示(以下の記載は、特記なき場合は税抜価格)で、たぬき417(税込450)円。その他のメニューは、かけ371円、かき揚げ510円、きつね463円など。ちなみに、漢字表記の「おらが蕎麦」では、かけ429〜491円、きつね500〜547円、かき揚げ547〜593円(店舗により異なる)。フードコート店舗の方が50円以上安い設定になっている。いなり2個186円も食べてみた。三角形で、巾着状に底部まで油揚げで包んである。これは関西式だ。なるほど、関西に本社がある杵屋グループの店舗だなと感じる部分だ。大きめカットのニンジンなど具だくさんで、少々値が張るだけあってなかなか美味しい。そばもいなりも、満足度高し。リピート、アリだと思う。箸はエコ箸。
  日曜15:00頃の訪問で、フードコート全体がかなり混雑していた。空席を探すのに苦労するほど。さすがにこの状況で席だけ利用の人は見当たらなかったが、食後の長居や2人で4人席を占拠する人が多い。2人連れでの利用が多かったから、4人席を減らして2人席を増やした方がいいのではないか、と感じた。4人席が足りなくなるぶんには、2人席×2を使えば済む話だから。


※値上げしていました。この店舗は外税方式を採っていますが、消費増税ぶんだけでなく税抜価格も値上げしています。今回は一部メニューしか確認できませんでしたが、かき揚げは現在519(税込570)円になっています(2020/5、確認)。

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★平和島駅(京急本線)
「あさま」  実食日:2004/10

  改札を出て左前。分かりやすい場所にある。外見は割と小綺麗だが、中は狭くてゴミゴミしている。立ち席カウンターのみで、キャパはせいぜい7〜8人。
  この店は、私の知人間では割と評判がいいのだが、私は一口食べた瞬間「おや、麺がおかしいぞ」と思った。蕎麦っぽくないというか、素麺っぽいというか。味がなく、茹ですぎではないのにコシがない。つゆも、私の好みからすると繊細すぎる。たぬきなどの揚げ系の具を入れると、完全につゆが負けてしまう。たぬき270円という値段は称賛に値するが、もう一工夫欲しいところだ。

※値上げしていました。現在は、たぬき290円です(2013/9、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき310円です。値上げしたのは温そば(セット含む)のみで、冷そば・ご飯ものは値段据え置きになっています。なお、そば・うどんのほか、きしめんの選択可です(以前から選択可)。暖簾が変わっていたので、写真を貼ります(左:旧、右:現。値−1点、付+1点。2015/9、確認)。

※2016/3、再食。今月25日で閉店するという情報が寄せられ、最後の一杯を食べてきました。個人的にはそれほど思い入れのある店ではありませんが、長年「平和島の顔」として親しまれてきたということで、敬意を表して。麺は自家製だそうで、厨房内に大きな茹で釜があります。店内で茹でていると思われます。今回訪問時にはきしめんを茹でていましたが、そばについてはどのタイミングで茹でているのか分かりません。実食時には年季の入った木製の麺箱から玉そばを取り出して湯通ししていたので、茹で麺の括りにしておきます(当サイトでは、茹でた後に玉そばにして麺箱に詰めている自家製麺店は「店内製茹で麺」と考えます。「茹でる」という作業は製麺工程の一部であり、調理工程ではないという考え方です。もっとも、厳密に生・茹を区別することが重要なのは製麺業者であって、特に自家製麺の飲食店においては「微妙なケースは白黒つける必要がない」というのが私の考え方です)。
  初食時に失礼なことを書いていますが、これは当時の私が「井の中の蛙」だったが故の感想でしょう。反省し、撤回します。麺には小麦粉由来の妙なモッチリ感がなく、リン酸塩由来の妙なツルツル感もなく、そばらしい食感で美味しかったです。つゆは、カツオ系中心のダシに直接醤油を注したかのような味わい。甘み・旨みが少ないためでしょうか、ちょっとのっぺりした印象で、食後に歯がキシキシするような酸味が強く残りました。これに昆布の旨味を追加すると、キシキシ感も解消されて私好みになるかなという印象。35年間、この味を守り続けてきたのでしょう。お疲れさまでしたと言いたいです(味+1点、ボ−1点、付+1点)。


※宣言どおり、閉店していました。貼り紙の「35年間本当にありがとうございました」に、「10+」と手書きで書き加えてありました。45年間、お疲れさまでした(2016/3/26、確認)。

※跡地には、ほぼ居抜きで「あさひ」という一字違いの店が入りましたが、残念ながらうどん専門で、そばの扱いはありませんでした(2016/12、確認)。

※跡地にオープンした「あさひ」が、そばを扱うようになっていました。めでたしめでたし(2017/9、確認)。

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「信濃路」  実食日:2005/5

  改札を出て右前。細かい飲食店が雑踏のように連なっている地区にある。上記「あさま」よりは目立たない場所だが、たぬき240円と非常に安い店なので、駅そばが好きな人はチェックしておく必要があるだろう。
  店内に入ると、内部で隣の定食屋と繋がっており、どこが境界線なのかがよく分からなくなっている。明らかにそばのカウンターだろうという場所で定食屋の料理を食べている人もいるし、中間の微妙なところにある席でそばを食べている人もいる。混み具合に応じて、フレキシブルにやっているのだろうか。全体的に昭和の大衆食堂のイメージで、決して清潔とは言えない環境。女性が一人で入るには勇気が必要になるかもしれない。そばは、麺が柔らかめ。つゆ・具は水準級。大森駅の「信濃路」はかつお出汁が強烈なインパクトを与えていたが、この店は比較的ノーマルだった。


※値上げ(たぬき240→250円)していました。まだまだだいぶ安い設定ですが(値−1点。2009/6、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき270円です。もともとが安すぎる設定だったので、値上げは致し方ないでしょう。まだまだ安い部類です(値−1点。2015/9、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき290円です。ちょっと値上げの頻度が高いのが気になりますが、まだ安い部類です(2018/6、確認)。


※閉店していました(2021/9/20付貼り紙あり)。現在、この店が入っていたビル全体を足場が覆っている状態です。建て直すか、大幅なリフォームが入るものと思われます(2021/12、確認)。

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「ゆで太郎」  実食日:2009/6

  改札(駅)を出て左、第一京浜を渡らずに左へ3分。この駅には、駅歩10秒以内に3軒の駅そば(上記「あさま」「信濃路」と、未食の「泉川」)が固まっているので、わざわざ3分歩いてここまで食べに来る人がいるのかどうか。駅に依存というより、第一京浜に依存しているという印象が強い。つまり、車で寄って食べる人が多そうな立地。店内はわりと広く、椅子付きのカウンター席が20近くと、隅の方に2人掛けテーブル席が2つある。最近の「ゆで太郎」で屡々見られる「店内製麺実演」は、やっていない。24時間営業。
  たまたま実食が閑散時間帯だったからかもしれないが、注文後に茹でた麺を提供してくれたので、硬質の食感が非常に良かった。これほどの食感の麺を出す「ゆで太郎」があったのか! と、肝を抜かれたほど。とてもではないが、都心部辺りの「ゆで太郎」と同じ麺を使っているとは思えない。仮に同じ麺だとして、茹でたてにすることでこの食感を得られるのであれば、全店で注文後茹でを実施するべきだ。一方の風味は、あまり強くなかった。こちらは、茹でたてでも茹で置きでも大差ないように感じる。また、たぬき(揚げ玉)がスナック菓子のような食感で、麺やつゆに合っていなかったのが少々の減点ポイント。そば湯ポットあり。ワカメとカマボコが入って、たぬき330円。朝10時まで限定の「朝定食」にお得感があり、かけ+ごはん+納豆+生卵で340円(他、全部で3種設定)。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です。訪問時、朝食セットの看板が出ていなかったため未確認ですが、各種朝食セットも360円に上がっていると思われます。なお、看板が一部変わった(値段表示部分にシール貼り)うえ、券売機が店内に移されて外観の印象が少々変わっていたので、写真を貼ります(左:旧、右:現。(2015/9、確認)。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、かけ(320→)360円です。入店していないためたぬきの値段を確認できませんでした(全メニュー一覧が外掲示されていない)が、390円になっていると思われます。なお、消費10%増税で一気にかけ360円まで上がったのではなく、間に340円の時代があったと思われます(値−1点。2021/12、確認)。

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「泉川」  実食日:2012/9

  改札を出て右、ケンタッキー脇の狭い路地に入ってすぐ左側。この駅は、駅からごく近いエリアに駅そば店が密集していて、競争が激しい。そんな中、この店は駅を出た時点では見えない位置にあるので、立地的には若干形勢不利なのではないかと感じる。間口が狭くて奥に長い店で、立ち食いカウンター一列のみ。
  この店のそばは、価格以外にはなかなかおすすめポイントが見出せなかった。麺は、柔らかく味のない茹で麺。つゆは出汁感が弱く、ガツンと醤油の味がしてしまうタイプ。天は、味覚的には悪くないが、小さめ。店主はぶっきらぼうで、あまり愛想がよくない。カウンター上には醤油がこぼれていたりして、衛生面も△。たぬき250円、天270円という値段が食指を動かすが、それとて2つ上に記載している「信濃路」と同じでは形勢不利か。昭和ならこれでもよかったのかもしれないが、ファストフード業界全体のレベルが上がっている今のご時世では……と思ってしまう。


※閉店していました。跡地は、隣のタバコ店の倉庫でしょうか。写真の左側に見えているタバコ店の青い日除けが、この店の部分まで伸びていました。ちょっと、立地的に不利だったでしょうか(2015/9、確認)。

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「あさひ」  実食日:2017/9

  改札を出て左前方、上記「あさま」の跡地。「あさま」と「あさひ」で、一字違い。なにやら意味深な変化で興味深い。「あさま」が閉店してすぐに「あさひ」になったのだが、当初はうどん専門でそばを扱っていなかった。ところが今回、何の気なしに再訪してみたらそばも扱うようになっていた。うむ、この場所にはやっぱり駅そばが似合う。喜ばしいことだ。内装は基本的に「あさま」時代と変わっていないのだが、立ち食いカウンターだったのがすべて椅子付きになっている。8席。平日14時頃の訪問で、先客2・後客0。アイドルタイムではあるけれど、そんなに流行っているという感じではなかった。
  まずはたぬきそばで様子を見ようかなと思ったのだが、たぬきというメニューがない。仕方ないからかき揚げそばにするかと思ったら、これもない(かきあげちくわ530円というメニューはある。また、かき揚げ単品120円がある)。となれば、初食から少し冒険。というわけで、オリジナルな雰囲気がプンプン漂う平和島そば450円をチョイス。出てきたのは、かけそばに幅広の刻み海苔をたっぷりトッピングしたものだった。見た目の印象は、「花巻」に近い。が、食べてみるとまったくの別物だった。というのも、海苔にゴマ油を塗って焼いてあるようで、香りが独特なのだ。私はゴマ油が好きなので、味覚的には美味しい。しかし、香りが強く、また海苔自体の香りも強い(なかなか良質な海苔だと推察)ため、麺やつゆの風味が分かりにくくなってしまったのが残念だった。近々に再訪して、ベーシックなメニューを食べてみる必要がありそうだ。
  麺は、注文後茹での自家製生麺。舌触りは少しザラザラしていて、細麺仕立てなのにホクッとした噛みごたえがある。あまり上品ではないが、これはこれで好き。この日は京急蒲田「とよじ」と連食したのだが、「あさひ」の麺を「とよじ」のつゆに合わせたものを食べてみたいと感じた。ぴったり合いそうな気がするのだ。つゆは、色が薄め。たぶん昆布出汁が中心だと思うのだが、酸味も見え隠れしたので、カツオ系もブレンドしていると思う。が、正直なところ、海苔やゴマ油の香りが前面に覆いかぶさってくるので、よくわからなかった。海苔はつゆに浸かっているとどんどん細かくほぐれてくるので、食べ進めるほどにどんどん麺やつゆの風味がわからなくなる。このメニューを注文して麺やつゆの風味を見たいなら、最初のひと口めが勝負だ。天かすフリーのサービスあり。ちょっといただいてみたが、色白でやや揚げアンダーを思わせるもので、湿気り気味だった。特段の感慨はなし。メニューは変わり種が多く、16種ある温そばメニューのうち7種に「ちくわ」が入っている(「もずちくわ」500円という謎メニューもある。「もずくちくわ」の間違い?)。これが売りなのだろうか。ご飯ものもいろいろあるが、ミニカレー丼350円を筆頭に、結構高めの設定。「名物」と銘打たれた鶏天丼が気になるところではあるが、590円はちょっと手を出しづらい価格帯か。麺単も500円超えメニューが大半なので、この店ではかけ320円か平和島そばが狙い目になりそう。麺大盛り無料のサービスがあるので、「かけそば+無料天かす+麺大盛り」が無敵オーダーか。店側としては、あまりありがたくないオーダーだろうと思うけれど。


※2018/6、公式取材にて再食。今回も、平和島そばの実食です。内容は変わっていませんが、ゴマ油は海苔に塗るのではなく、ワカメに和えてあることが分かりました。なるほど、だから海苔がパリパリしているんですね。納得です。
  メニューは少々入れ替わっていますが、主だったところに変化はありません。券売機のボタンがカラフルになって、見やすくなったんだか見にくくなったんだか、微妙。券売機のボタンの数が多い店は、見やすく工夫するのが大変だと思います。


※2018/9、再食。今回はそばではなく、きつねうどん420円を食べてみました。そばの場合は、黙っていると自動的に関東風のつゆで出てきますが、うどんを注文すると東西を聞いてきてくれます。西を選択。麺は太めで、太さに少々ばらつきのある手打ち風のもの。歯ごたえは硬質で、コシというよりも「硬い」というイメージ。讃岐うどんより、武蔵野うどんっぽい食感。西風のつゆは、関西というよりも中国・四国のイメージです。出汁は昆布+イリコでしょうか。角がなくまろやかな味わいで、なかなか美味しいです。きつねは、おそらく自前で味付けをしているもの。薬品臭やどぎつい甘さがなく、やさしい風合いで食べやすいです。総じて、完成度高し。麺が硬いというところだけ好みが分かれそうな感じですが、個人的には文句なく美味しいです。
  平日15:30頃の訪問で、先客1・後客0。アイドルタイムは、こんなものでしょうか。どの店も平日の15〜16時がいちばん空いていますね。ゆったり食べたいなら、この時間帯を選んで訪れるのもよいでしょう。


※閉店していました。建物撤去済みで、跡地には今のところ何もありません。なかなか個性的な店だったので、残念です(2021/12、確認)。

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★梅屋敷駅(京急本線)
「ゆで太郎」  実食日:2014/4

  駅からちょっと遠く、厳密には5分を超えるかもしれない。まぁ、他に対象となる店が見当たらない駅だから、いいだろう。駅を出て左、商店街をひたすら歩いて、東邦医大通りを渡らずに左折して1分。店舗名は、「東邦医大通り店」。間口が広く、遠くからでも「24H」の看板がよく見えるので、迷うことはない。店内は、V字型というか、妙な形に区切られていて、客席が2方向に分断されている。手前側にテーブル席と椅子付きカウンター、奥側に椅子付きカウンターと立ち食いカウンターがある。キャパは、30近いだろうか。
  この店舗では、細麺を使用。茹でたてに当たったが、数人分まとめて茹でていたので、タイミングによる部分が大きいだろう。食感はまずまず。つゆは、作りたてだったのだろうか、最初のひと口の香りがすごく良かった。他の「ゆで太郎」にはない、鼻をツンと突く香りがあった。2口目以降は、「ゆで太郎」スタンダード。たぬき330円(ワカメ・カマボコ入り)。先日、東池袋春日通り店(向原駅)で再食した時にはたぬきというメニューがなかったが、こちらにはある。どうやら「ゆで太郎」は、店舗によって一部メニューが異なるようだ。24時間営業で、モーニング時間帯にはお得なセットメニューがある。かけ+ミニカレーで350円など。このセットも以前と比べると少々値段が上がっているが、まだまだお得感充分。また、モーニング時間帯には揚げ玉フリーのサービスもある。そば湯ポットあり。タカノツメあり。


※値上げしていました。現在、たぬき350円です。モーニングのセットは360円になっています(2016/2、確認)。

※消費10%増税を経て、値上げしていました。現在、たぬき390円です(値−1点)。350円から一気に390円まで上がったのではなく、増税で370円になり、その後再値上げしたと思われます(2021/12、確認)。

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★京急蒲田駅(京急本線・空港線)  ※JR・東急蒲田駅は別途掲載(京浜東北線2
「そば新」  実食日:2003/11

  本線上りホーム側の改札を出て、駅舎を出て、左。2本目の路地(まんが喫茶の角)を右。改札歩1分くらいのところにある、24時間営業の店である。ゴチャゴチャした席配置に演歌のBGMと、きれいではあるが古色も感じる店である。
  ここのプラス材料は、つゆ。かつお出汁が強烈で、ついつい全部飲み干してしまう味。昔、JR拝島駅1番ホームに似た味のつゆを出す店があったような記憶がある(今はもうないと思う)が、たぶん関係ないのだろう。白い麺には味がないのだが、つゆがうまくカバーしている感じで、全体的な物足りなさはない。たぬきにはやや焦げが入っているが、味が変わってしまうほどではない。
  なお、混雑時には配膳してくれる(普通は逆なのだが)ようだ。なぜなら、厨房前のカウンターに客がいると、受け取れなくなるから。また、本来はご飯もの用だが、福神漬けと紅生姜がフリーになっている。たぬき280円。


※改装していました(写真は左:旧、右:現)。付近は駅及び周辺の再開発工事が続いていますが、工事終了後には超一等地になりそうな場所です。値上げして、現在たぬき310円になっています(値−1点。2015/5、確認)。

※閉店(「とよじ」化)していました(2017/9、確認)。

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「箱根そば」  実食日:2007/4

  西側(JR蒲田駅方面)の出口を出て、アーケードの商店街「あすと」に入り、直進30秒右側。上記「そば新」のワンブロック北側の路地。角地だから、よく目立つ。看板に「箱根そば」と書かれており、これを店名と解釈するが、食券には「生そば 箱根」と印字。立地から考えて、後者の方が正しいようにも思う。
  味覚的には、普通に「箱根」仕様なので、詳細は割愛。ワカメが入って、たぬき290円。窓に「箱根そば所在地一覧」が張り出されているので、巡りたい人は参考にするといいだろう。


※微妙に改装(写真は左:旧、右:現。この小さな写真で分かりますか? 看板等が少々変わっています)し、値上げ(たぬき290→320円。値−1点)していました(2009/6、確認)。

※閉店していました。跡地はビル解体され、サラ地です。再開発エリアをギリギリ外れているように思えますが、もしかしたらギリギリアウトだったのかもしれません(2015/5、確認)。

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「富士そば」  実食日:2016/8

  西口を出て、ペデストリアンデッキで駅前広場を渡って、右前方のエスカレーターを降りて正面。アーケードの商店街(京急あすと)の入口角。上記「箱根そば」があった辺り。店内はわりと手狭で、客席は椅子付きカウンター10席と、立ち食いカウンター8人分くらい。店舗名は「京急蒲田店」で、今年6月オープンの新店だ。「富士そば」の新店で立ち食いカウンターがあるのは、少し珍しいだろうか。
  朝イチ(8:30頃)の訪問ということで、たぬきそばではなく朝そば(たぬき)320円を実食。朝そば対応店舗に午前5〜10時の間に訪れる場合には、たぬき390円よりも「たぬき(またはきつね)+温玉」で320円の朝そばにした方が圧倒的にお得なので。麺は、茹で置き。だが歯ごたえはさほど損なわれておらず、印象は悪くなかった。つゆは、タイミングの妙なのかもしれないが、カツオよりも昆布様の香りの方が勝っていた。かつて異端店舗として君臨していた大山店の味わいに近いような。大山店は厨房が狭いためつゆを独自に作っていたのだが、こちらは極端な狭さではないため、おそらく他店舗と同じ要領でつゆ作っていて、たまたまこのタイミングでは味が少し違っていたということだろうと推察しておく。あまり詳しくは書かないことにするが、「富士そば」では公式発表と実態が微妙に違っていることが珍しくないので、オリジナルなひと手間を加えている可能性も捨てきれないが。たぬきは、味のない揚げ玉。最近の「富士そば」では、このたぬきが一番ポピュラーだ。せっかく最新鋭のフライヤーを導入して各種天を店揚げしているのだから天かすで出せばいいのに、というのが個人的な意見。店舗オリジナルのメニューは、特に見当たらず。強いて言えば、「豚つけそば」が少し珍しいか(他にも数店舗で扱いを確認している)。また、券売機には入っていない現金メニューが、店内にいくつか出ている。味噌汁50円とか、大勢に影響のないものばかりだが。朝限定は、朝そばのほかに朝カレーセット360円もある。ただし、これはそば・カレーの両方ともミニサイズになるので注意を。ふじ酒場対応店舗。そば湯ポット各席にあり。箸はエコ箸。


※暖簾のデザインが変わっていました。また、店頭の提灯が白から赤に変わっています。写真は左:旧、右:現)。既存メニューの値段等は特段変わっていませんが、きしめん(30円増し)の扱いが始まっていました。これで、現認したのは新井薬師前店に続いて2店舗目です。ちょっと調べてみたところ、どうも京急蒲田店が発祥のようです(付+1点。2018/9、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、朝そば340円、朝カレーセット380円です。きしめんは、残念ながら終了しています。あまり売れなかったのでしょうか(付−1点。2020/1、確認)。

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「とよじ」  実食日:2017/9

  西口を出て左斜め前。上記「そば新」の跡地に、今年5月にオープンした新店。石臼挽きの二八そばを売りにする店で、店内に電動式の石臼がある。麺は押出し製麺。こう書くと「嵯峨谷チルドレンかな」と思うところだが、食べてみた印象としては、多少は影響を受けているかもしれないけれど、本質的には別物。独自路線と考えていいだろう。店内は手狭で、客席は椅子付きカウンター7席のみ。13時頃の訪問で、先客9。つまり満席で、2人が空きを待っている状態。完全注文後茹でなので、客の回転はあまりよくない。この席数だと、昼時に十分な客数を確保できているかどうか、ちょっと心配だ。ちなみに、後客は4人。私が食べ終わる頃(13:15くらいか)には、だいぶ空いてきた。
  押出の二八そばというと、つつじヶ丘や保谷の「万葉そば」、池袋の「生そば 玉川」といった前例があるが、これらの店ともだいぶ印象が違っていた。そばの香りはとてもよいのだけれど、歯ごたえに小麦っぽさが出ている。幅広麺ではあるけれど、「嵯峨谷」などに比べて厚みがあるので、なおのこともっちり感が強く感じられた。冷そばだったらまた違った食感に感じたかもしれないが、しっかりつながっているので温そばとのマッチングもよい。つゆは、上品かつコクのあるカツオ出汁。出汁がガツンとくる感じではなく、嫌味にならない程度に抑えてある。甘さ・辛さもほどよく、毎日来ても全部飲み干せる味わい。たぬきは、カラッと揚がった天かす。これまた上品で洗練された味わい。各種天も試してみたくなるたぬきだった。たぬき370円。もり・かけは300円。麺単に比べてセットメニューがとてもお得な設定になっている。玉子丼セット450円は、驚きの安さだ。牛丼セット・カレーセット各530円、親子丼セット550円も安い。ミニそば+ミニ丼のセットなのかなと思いきや、フルそば+ミニ丼のセット。腹ペコ訪問推奨店だ。
  「そば新」がやっていけなかった場所で、やっていけるかどうか。心配なのは、回転の悪さ。近くには「富士そば」があり、味や値段では優位に勝負できると思うのだけれど、行列を見て「富士そば」に行ってしまう人も結構いそうな気がする。スペースの狭さはどうにもならないので、たとえば昼時だけ見込み茹でにするのはどうだろうか。安くて美味しい優良店なので、店が長続きすることを第一に考えたオペレーションで頑張ってほしいと思う。


※入店せずに店頭に表記がある一部メニューのみでの確認ですが、消費10%増税で値上げした模様です。現在、かけ330円、もり360円、玉子丼セット520円、牛丼セット・カレーセット590円、親子丼セット600円です。値上げ幅が増税ぶんより大きくなっています。特に、これまでお得感のあったセットメニューが大幅に値上げしてしまったのが残念。ただ、一番大事なのは店が存続することなので、無理のない価格設定にしていただければと思います(2020/1、確認)。

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「天丼てんや」  実食日:2020/1

  西口側ガード下、2015年12月にグランドオープンした「ウイングキッチン京急蒲田」内。ガードの外側から出入りする形になる。店舗名は「京急蒲田店」。本当は「えきめんや」がオープンしてくれることを期待していたのだけれど、そばを扱う「天丼てんや」が入っただけでもよかった方か。テーブルオーダー制で、配膳付き後払いの店舗。客席は、テーブル席が2人掛けと4人掛けを合わせて20席、厨房を囲む形の椅子付きカウンターが11席。
  麺は、いつもの乱切り風冷凍麺。少しポソッとする、今どきな感じではない素朴な食感。そばの香りはそこそこあるが、二八を標榜していることを考えるとやや物足りない。そして、配膳された瞬間にわかるほど、つゆの色が薄かった。一瞬、「うどん用のつゆがあるの?」と思ったほどだ。ところが、飲んでみると味は薄くない。使う醤油が違うのかな。店員に尋ねても分からないとのことだったが、帰ってから過去に実食した他店舗の写真と見比べてみても、やっぱり薄い。店舗ごとにつゆの仕様が違うのか、それともチェーン全体でつゆの仕様が変わったのか。ちょっと気になるところだ。かけ(メニュー名は「そば一人前」)350円。実食は、かけそばと、いつの間にかメニューに登場していたミニかき揚げ天丼280円。これを扱い始めたら、もう完全に駅そば。従来、「天丼てんや」でそばに丼ものを付けようと思ったら、いちばん安いものでも470円の小天丼で、計820円にもなっていた。ミニかき揚げ天丼が登場したことで、実質的なミニかき揚げ丼セットが630円で食べられるようになったわけだ。これはありがたい。かき揚げは、注文後揚げ。リングを使わずにフリーハンドで揚げているようで、形はいびつだが全体的にカラッと軽く、上々の出来栄え。リングを使うと端の方が硬くなるうえ、やや油ギッシュになりがち。見た目の美しさよりも味を求める私は、フリーハンド揚げの方が好みだ。具材は、シンプルにタマネギとニンジンのみ。ちなみに、小天丼よりもさらにサイズを抑えたミニ天丼(350円)、天ぷらとは無縁のミニとろろ丼(250円)も登場している。海老まいたけ天そば580円に加え、ミニかき揚げそば480円まで出ていた。ミニかき揚げそばは、かき揚げがミニなのであって、そばが小盛りになるわけではない。ちょっと誤解を生みそうなメニュー名だ。かき揚げそばまであるのだから、しつこいようだが、もうこれは誰が何と言おうと駅そばに含めないとダメだ。飲み水は、デフォルトで温麦茶が提供され、各席には冷麦茶のピッチャーが設置されている。箸は個包装の割り箸。
  平日16:00頃の訪問で、先客1・後客1(ほかにテイクアウト客1)。アイドルタイムとはいえ、ちょっと寂しい入り。駅そばっぽいメニューを入れて客席の稼働率を上げようと考えたくなるのも、分かるような気がする。ただし、少なくともこの時間帯には、あまり奏功していないように感じてしまったのだけれど。


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★雑色駅(京急本線)
「五國路」  実食日:2005/6

  東側の改札(下り線改札)を出て、右斜め前。アーケード商店街の端。重厚な木の椅子に座布団を被せた、ちょっと値の張るような蕎麦屋にありそうな座席を擁する店。カウンター席と4人掛けテーブル席(×2)がある。
  ここのそばは、自信を持ってオススメできる。麺は、駅そばでは珍しい幅広の生麺。茹で時間がかかるから、駅そばで使うにはかなり勇気が必要になる麺だと思う。いいかげん待たせた挙げ句に不味いそばを出したのでは、客足は遠のくばかりだから。しかし、この店に関してはその心配は不要だろう。味もいいし、妙なつなぎを入れてコシを出すという感じがなく、「田舎そば」的な食感も素晴らしい。つゆも○。たぶん、鰹出汁と昆布出汁のブレンドだと思うのだが、やや関西風に近い味に仕上がっている。色合いは「東西折衷」くらいだろうか。具(たぬき)には面白味がなく、量も少なかったのだが、麺とつゆが素晴らしいだけに、むしろ余計な油味はない方がいいかもしれない。たぬき300円(ワカメ・カマボコ入り)。


※閉店していました。残念です(2007/4確認)。

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★大鳥居駅(京急空港線)
「ゆで太郎」  実食日:2009/2

  西口を出て、環八を渡って産業道路を大師橋方面へ4分。私鉄枝線だから徒歩圏外扱いにしようかと迷ったが、他に対象店がない駅だということもあり(かつては大鳥居交差点北に1軒あったが、未食のまま閉店してしまった)、OKと判断した。ただでさえ利用者があまり多くなさそうな駅で、しかも駅から結構離れているのに、店内はかなり広い。椅子付きカウンターが5〜6人分と、4人掛けテーブル席が7つあり、合計30人以上入れる。
  麺は、注文後に茹でる細い生麺。ただ、食感も風味もとりわけ感激するほどではない。むしろ好印象だったのはつゆで、味覚よりも嗅覚に強く訴える力があった。カマボコとワカメが入って、たぬき330円。そば湯ポットが、ほぼ各席にある。また、厨房内に製麺室がある。ガラス張りになっているので、タイミングが合えば製麺シーンを見学することができる。

※看板が一部変わっていました(写真は左:旧、右:現)。変わったというか、金額表示部分を修正しただけですね。暖簾も変わっています。値上げして、たぬき350円になっていました(2015/5、確認)。

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「どん八」  実食日:2015/9

  東口を出て右、すぐの信号で環八通りを渡って右へ1分。環八通り沿いにある店。なかなかの人気店で、中途半端な時間帯(14:00頃)だったにもかかわらず10人以上の先客がいた。客席は、テーブル席が計12、椅子付きカウンターが8、立ち食いカウンターが3人分くらい。
  店内製麺を売り文句にする店だけあって、麺にはこだわりがありそう。完全注文後茹でに徹しているようだ。そのため、待ち時間が少々長めになる。私は3〜4分くらいだったが、出来上がり待ちの人数が多いと10分以上待たされるかもしれない。その麺は、細くてザラザラした舌触りが印象的。歯ごたえはホクホクしていて、妙なモッチリ感がないぶんそばらしい食感だと言える。言い得ているかどうかわからないが、「ゆで太郎」の麺のそば粉比率を高めたような印象だ。反面、つゆにはさほどこだわりがないのか、それともあえて脇役に徹するということなのか、出汁もカエシも淡くてモヤッとした味覚だった。脇役だとしても、個人的には麺の香りが引き立つつゆだとは感じなかった。たぬきは、既製品の揚げ玉。たぬき400円(ワカメ・ナルト入り)。トッピングの価格が、ちょっとよく分からない設定になっている。かけそばは300円でかき揚げそばは450円なのだが、一覧形式のお品書きではかき揚げの単品が100円になっている。さらに、揚げ置かれたかき揚げの前には「60円」のポップが立っていた。これだったら、「かけ+揚げ置きかき揚げ」を360円でいただくのが一番お得なのではないか。たぬきよりもだいぶ安いのでね。ご飯ものを食べる人が多く、かつカレー750円が人気。隣の人が食べていたダブルかつカレー980円は、チャレンジメニュー級のボリューム感だった。ご飯もので気になったのは、ソース勝丼580円。味云々よりも、表記が気になる。競馬場の近くとかパチンコ店内とかの店にありがちな表記なのだが、はて、この近くにギャンブル場があっただろうか。それに、かつカレーやかつ重は平仮名表記なのに、ソース勝丼だけがギャンブルモードになっている。ちょっと不思議。飲み水は、冷水のほかにそば茶を用意。これは気の利いたサービスだ。


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★穴守稲荷駅(京急空港線)
「越後そば 淡竹」  実食日:2016/3

  駅を出て左へ2分、環八通りを左折して2分、最初の信号で環八通りを渡って右(駅方向に戻る形)へ20秒。直線距離だとそれほど遠くないが、環八通りを渡るために少々遠回りが必要になるため、駅歩5分ほどかかる。店名の「淡竹」は「はちく」と読む(置いてあった名刺のようなもので確認)。古くからやっていそうな、時代に媚びない佇まい。いいですね。店内手狭で、椅子付きカウンター8席。入ってすぐ左手に券売機があるのだが、券売機付近が少々狭いため、混雑時には入る人と出る人が交錯してちょっとゴチャゴチャする。私は混雑を避けようと思って昼前(11:45頃)に訪問したのだが、どうやらこの店はこの時間帯が一番混雑するようだ。主たる客層がトラックドライバー(環八に路駐)で、私と同じように混雑を外そうと考えて早メシする人が多いのかもしれない。12時を過ぎると客層がスーツ姿のサラリーマンにガラリと変わり、むしろ混雑が少し緩和されてくる印象だった。客層の変遷がハッキリしていて、興味深かった。
  麺は、生麺の見込み茹で。繁忙時対応かもしれない。やや角がとれていてツルツルした舌触りながら、「越後そば」を名乗る店同士ということか、風味としてはクレアの「越後そば」に近いものがある。つゆは、やや淡めでクレアの「越後そば」とはだいぶ違う。熱々(90℃くらいありそう)なので淡くても出汁がよく香り、物足りなさは感じなかった。つゆを熱くすると客の回転効率が落ちるので、特に昼時には少し温度を下げる店が多いのだが、この店は混雑時でもアツアツで提供してくれる。これは印象をグッと高める。たぬきは、粒の細かい天かす。ゾル化傾向だが、適量なので特に問題なし。たぬき370円(ワカメ・カマボコ入り)。箸は竹製の割箸で、口当たりが良い。細かいところにまでしっかりと気を配っている。なお、先述のとおり車を横付けして食べに来る人が多いのだが、この辺りは駐禁の取り締まりも頻繁に行われているので、要注意。パトカーやGGが接近してくると、店主が「お車でお越しの方〜」と注意を促す。客席からでは外の様子が見えにくい造りだけに、この心配りも嬉しいところだ。


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