東京・私鉄5
(西武各線)

現在、62軒掲載(うち44軒は、閉店確認済)
★西武新宿駅(西武新宿線)  ※JR等の新宿駅は別途掲載(山手線8
「後楽そば」  実食日:2004/2

  新宿周辺にはたくさんの駅があるのだが、便宜上、歌舞伎町界隈は「西武新宿」として扱うことにする。この店は、歌舞伎町の中心にあたるコマ劇場の正面入口向かいにある。夜でも結構賑わっていて、さすが不夜城新宿。まぁ、味の方はたいしたことないのだが。麺は固めでコシがない。つゆにも後味がない。この辺は、他の人がどう思うかは分からないが、私の基準ではイマイチ。変わりメニューとしては、なにわそば・うどん(330円)などがある。セットメニューとしては、天そば・うどん+焼きそば+五目ご飯の「三色セット」(490円)にお得感がある。たぬきなし、天350円。

※看板が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。ネオンのない昼間は落ち着いた佇まいです。たぬき登場、350円です。全体的に値上げしていると思われますが、たぬき以外のメニューはチェックしそびれました(値−1点。2009/6、確認)。

※閉店していました。跡地は、18禁案内所です。立ちそば→18禁案内所、さすがはカオスの街・新宿ですね。ほかの街では、なかなかこういった事象は起こりにくいのではないでしょうか。閉店後の状況を調査すると、街の特徴や世相がよく見えます(2015/1、確認)。

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「コマそば」  実食日:2004/12

  歌舞伎町名物・コマ劇場の脇にちょこんと構えている店。いかにも劇場客をたくさん捕まえようという感じだ。だが、私が実食した限りでは、スーツ姿のサラリーマンの方が入っている感じ。
  この店では、是非とも天(かき揚げ)を食べよう。なぜなら、メチャメチャ安いからだ。たぬき330円に対して、天は280円なのだ。まれにたぬきよりも天の方が安い店というのを見かけるが、ここまで差がつくケースは珍しい。というか、ここの天は安すぎ。トッピングする場合には、ナント10円なのだから。2枚目以降は20円なので、例えばかき揚げを2枚乗せたそばを食べると、300円になる。なんじゃ、このありえない安さは。最初、どんなお粗末な天が出てくるものかとハラハラしていたのだが、味も大きさもマトモだった。加えて、ワカメが入り、ネギフリー。天そば愛好家にとっては最高の店なのではないだろうか。

※注:天は「通常は80円」と書いてあったので、曜日によるサービスかもしれません。実食は日曜でした。

※閉店していました。ご存じのとおり、コマ劇場自体が閉館しています(2009/6、確認)。

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「富士そば」  実食日:2005/1



  北口を出て左(北)へ1分、広い道路(職安通り)に出て右へ10秒。特大サイズの看板が出ているが、店側の歩道からはあまり見えない。反対車線の歩道を歩いた方がよく見える。
  この店では茹でたての生麺を食べさせてくれる。これは加点材料。しかし、つゆを飲んでいるときに、砂というか、小石のようなものがジャリジャリと歯に触った。最初、「卵の殻が混入したのかな?」と思っていたが、出してみると黒かった。よく分からん。たぬき340円。そば湯ポット常備(フリー)。


※2015/7、再食。24時間営業店舗ということで、恒例の深夜3時の再食シリーズです(厳密には4:15頃)。結構賑わっていて、土曜深夜ということもあって、1日100回以上「ありえない」と言っていそうな感じのギャル系女子が目立ちました。期間限定と思われますが、麺大盛り無料のサービスあり(評点には反映させない)。券売機前に、大盛り券が大量に用意されていて、自由に取って食券と一緒に出すシステムでした。今回は、もり290円を大盛りで。「富士そば」の麺はあまり香らないと思っていたのですが、もりだと結構香りを感じます。かけ系だとつゆの香り・甘みにそばの香りが負けるんでしょうかね。歯ごたえはほどほどですが、「富士そば」ではもり系がオススメ、としておきます。
  値段が上がっていて、現在はたぬき380円です。また、内外装とも綺麗に改装されていました(写真は2015/4撮影で、左から2枚目。値−1点、付+1点)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。これといった店舗限定メニューは見当たりませんでしたが、どの店舗にもあるかつ丼セット720円が、土日祝に限り100円引き(つまり、620円)になるというサービスがあります。フルそば+フル丼でこの価格は、腹ペコ時であればかなり魅力的に感じそうです(2016/2、確認)。

※2016/9、再食。拙著『愛しの富士そば』を読んでくれた方なら事情を察していただけると思いますが、ミニカレーセット(温そば)・ミニ鴨丼セット(もり)・かけそば・冷やし肉富士そば+いなり2個・オクラとろろそば・ラーメン・カレーライス+コロッケと食べまくりました。全部解説していたらキリがないので、特に印象深かったものを掻い摘んで。
  ミニ鴨丼セット550円のミニ鴨丼は、鴨そば用の鴨肉に甘辛のタレをかけ、白髪ネギと一緒にご飯に乗せたもの。さっぱりしていながらも満足のいく旨味があり、美味しかったです。肉系を食べたいけどちょっと胃が……というタイミングにオススメです。冷やし肉富士そば470円には、温そばには付かない辛み調味料が添えられます。極端な辛さではなく、旨味を増幅させる辛さ。ゴマ油の香りがあります。これは温そばに乗せても美味そうだなと感じました。赤富士そばは、ちょっと辛みが勝ってしまうので。いなり(2個140円)は、結構大きくて食べごたえがあるので、安価でお腹を満たしたいときによさそうです。味覚的には普通でしたが。カレーライス(440円)と一緒に注文したコロッケ(110円)は、アツアツ提供でした。皿まで熱かったので、レンチンなのでしょうが。ミックスベジタブル入りの野菜コロッケです。個人的な意見になりますが、こういう標準的なコロッケはそばに乗せるよりもカレーライス(というかご飯)に乗せた方が美味しいと思います。

※2017/5、再食。当店舗発祥の煮干しつけそば500円を試してみました。これまであまりオリジナルが出ない店舗だったので、嬉しいことですね。内容は、大盛りのもりそばにラーメンのトッピング(チャーシュー・メンマ・ゆで卵・ナルト・ワカメ・ゴマ)を乗せ、温かいつけつゆで食べるものです。つけつゆは、煮干しの粉末をたっぷり投入したもので、魚介の風味満点です。ラーメン寄席のメニューですが、そばとの相性も良いです。そばの香りが浮かず死なず、ちゃんと馴染みます。ちょっとつゆの塩気が強すぎるところに改善の余地ありでしょうか。煮干しの香りで充分に食べられるので、塩気はそこまで強くしなくてもいいと思います。値段をワンコインに収めたのは立派だと思いますが、量が少し多いので、大盛りは別対応にして、1玉で400円(450円でもいい)にできればなお良いですね。
  今回は土曜の20:30の訪問で、先客8・後客6でした。たまたまかもしれませんが、平日のこの時間帯よりも賑わっています。日曜にかつ丼セットの割引サービスがあることから、平日の方が賑わう店舗なのかなと思っていたのですが。土曜は入るけど日曜は空いているということかもしれませんね(付+1点)。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左から3枚目)。値段等に、目立った変化はありません(2018/8、確認)。

※紅生姜ちくわ天450円、肉ほうれん草玉子とじ480円、あさり460円などの稀少メニューが登場していました。これまで、この店舗ではあまり変わり種が出なかったのですが、方針転換でしょうか。今後の方向性が楽しみになってきました(2019/2、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、肉富士530円です。煮干しつけ、紅生姜ちくわ天、肉ほうれん草玉子とじ、あさりといった変わり種は、少なくとも店頭のショーケースからは消えています。なかなか変わり種が定着しない店舗なのかなと感じます。看板に「24時間」の表記が出ていたので、一応写真を貼ることにします(右端が最新)。これまでもずっと24時間営業だったんですけどね(2020/2、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき460円、肉富士590円です。たぬきは、410円から一気に460円まで上がったのではなく、間に440円だった時代があると思われます(2022/7、確認)。

※2023/4、再食。その前に、さらに値上げしていました。現在、たぬき490円、肉富士650円です。
  ラーメンメニューに辛ねぎ味噌ラーメン570円が入っているのを見て、衝動的に食べました。白髪ネギと鶏ムネ肉をラー油で和えたもの、つまりピリ辛鶏ねぎそばのトッピングをそのまま味噌ラーメンに乗せ替えたものです。要するにネギ味噌ラーメンですから、そりゃあ美味いです。どうして他店舗でこれをやらないのかと不思議に思います。具材はピリ辛鶏ネギとワカメだけとはいえ、570円の設定なら結構売れると思うのですが。簡易的な造りの味噌ラーメンとしては文句ない出来です。
  平日18:15頃の訪問で、先客6・後客7。このうち、先客3と後客2は外国人でした。コロナが落ち着いてきて、街にもだいぶ外国人の姿が目立つようになってきています。街にもよるかもしれませんが、立ちそばにも外国人客が戻ってきているようです。


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「富士そば」  実食日:2006/4

  靖国通り北沿い、セントラルロードとさくら通りの間、「歌舞伎町」バス停前。靖国通りに面していて、しかも歌舞伎町のど真ん中。最高の立地だと思えるのだが、意外にも客の数はそれほど多くなかった。そばに限らず、ライバルとなりうる店が多すぎるからかもしれない。
  この店は、私の好きな角麺タイプの「富士そば」。しかし、たまたまこの時に限って茹ですぎていたのか、全然コシがなく、水っぽい感じになってしまっていた。残念。例によってたぬきが細かすぎて、つゆに溶けてゾル状になってしまったのも、小さなマイナスポイント。たぬき340円(ワカメ入り)。


※閉店(「嵯峨谷」化)していました。富士そばの跡に立ちそばが入るのは珍しい(逆のパターンは多いが)と思います(2014/12、確認)。

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「いわもとQ」  実食日:2009/11



  新宿区役所の真裏、歌舞伎町東通り沿いにある。西武新宿・新宿・新宿三丁目のトライアングルのほぼ中央に位置していて、どの駅を最寄りとするかで悩んだのだが、当サイトでは便宜上、靖国通りの北、区役所通りの西は西武新宿として掲載する。壁際に椅子付きカウンターが8席。フロア中央にテーブルが2つあり、1つは立ち食い、もう1つは止まり木タイプの椅子が設えてある。一番奥の壁が全面鏡になっているので、入店前にはすごく広く感じた店内が、入ってみたら意外に狭かった、という印象。
  この店のそばは、注文後に茹でる生麺。太さにばらつきがあり、食感が楽しい。タイミングや茹で方にもよるのかもしれないが、麹町や赤坂の「いわもとQ」とはちょっと異なる印象だ。つゆは、店内掲示の看板に謳っているとおりに、一人分ずつ沸かしている。だから、少々時間がかかる。麺の茹で時間よりも、つゆの沸かし時間の方がかさんでいる様子だ。風味は悪くない。具(たぬき)も悪くなかったし、全体的によくまとまっている出来映えだと思う。ただ、改善を望みたい点が1つ。それは、従業員同士での私語。調理手順に凝っているためもあるのか、狭い厨房に見合わない数の従業員がいる。混雑時はこれでちょうどいいのだろうが、閑散時には手の空いた従業員同士での私的会話がやたら耳に触る。まったく無言とまでは言わないが、一人でも客がいるときにはもう少し自重してほしい。ましてや、衛生に特に気を遣う必要がある厨房内なのでね。ネギフリーで、たぬき330円。受渡口に梅干しがあり、自由に取れるようになっている。


※改装していました(写真は左から2枚目)。たぬきというメニューはなくなっています。ちなみに、きつねもありません。両方ない店は、都内ではかなり珍しいと思います。他メニューは、全体的に値上げしています。現在、かけ290円、月見340円、かき揚げ390円などです。セットメニューもいろいろありますが、全体的に高め設定。一番CPがよさそうなのは、TKG(卵かけごはん)セット440円でしょうか。券売機上に「ほうれん草サービス終了しました」の貼り紙が出ています。初食時にこのサービスはありませんでしたが、実施していた時期があるようです(2015/2、確認)。

※値上げしていました。現在、かけ330円、かき揚げ430円です。月見とTKGセットは、終了しています。メニューは、神保町店や高田馬場店と完全一致です。微小な変化ではありますが、看板が一部変わったので、写真を貼ります(左から3枚目)。写真の部分がイラストになったのですが、これはどういう意図でしょうか? 当該メニューの扱い終了に対応しにくいとか、そういうことでしょうか(値−1点。2016/2、確認)。

※値上げしていました。現在、かき揚げ450円です。一方で、かけは300円に値下げされています。単純値上げではなく、メニュー構成の見直しという感じですね。たぬきが再登場(350円)していました(値+1点。2017/11、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円、かけ320円、かき揚げ470円です。池袋店と高田馬場店では増税値上げがなかったのですが、こちらは値上げ。「吉そば」と同様、時間差値上げの戦略かもしれません。なお、店頭に大きな提灯が出ていましたので、一応写真を貼ります(右端が最新。値−1点。2020/1、確認)。

※閉店していました。跡地は、焼肉店になっています(2023/8、確認)。

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「嵯峨谷」  実食日:2014/12

  靖国通り北沿い、セントラルロードとさくら通りの間、「歌舞伎町」バス停前。2つ上に記載している「富士そば」の跡地。間口は狭いが奥に長く、椅子付きカウンターが20以上(数えるのが面倒になるほど)プラス、立ち食いカウンターが8人分くらい。店舗名は「歌舞伎町店」。
  このチェーンは、店舗間のブレが少ない。麺は極太(確認していないが、例によって「細麺も選べるけど黙っていると太麺になる」パターンだろう)の十割平麺。十割というほどには香りはないのだが、食感は良い。うどんはなく、選択肢はそば・冷麦。つゆは、そのまま飲むぶんには問題ないが、天ぷらに合わせるには少し塩気&出汁感が足りないか。その天ぷら(かき揚げ)は、タマネギを軸にニンジン・カボチャと、甘みのある野菜だけで構成。特にカボチャの甘みが心地いいのだが、先述のようにつゆとあまり合っていない印象。たぬき350円(刻みナルト入り)、天380円、天玉(実食)430円。変わりメニューに、刻み玉葱330円、名物あじねぎ天400円など。ワカメフリー。箸は木製のエコ箸。
  お馴染みの電動石臼は、客数が多いためか2台設置(訪問時には1台しか稼働していなかった)。石臼の近くには、業務用の袋入り蕎麦の実がうずたかく積まれている。これはこれでインテリアにもなっている(そういうつもりはなく、単に運ぶのが面倒なだけだろう)と思うのだが、椅子付きカウンターを1席潰してしまっているのがいただけない(衛生−1点とする)。先日実食した小滝橋店は椅子付きカウンターが無垢の板材だったが、こちらは合板。衛生面や快適性でいうと、小滝橋店の方がだいぶ格調高い。客数が多いための合理化ということで納得はできるが、歌舞伎町店と小滝橋店、次回はどちらへ行くかと問われたら、よほどやさぐれている時でなければ「小滝橋」と答えるだろう。


※2016/2、再食。朝メニューの時間帯に訪問したので、初めて「朝セット・あじ御飯」390円を食べてみました。内容は、たぬきそば(orもりそば)+ミニあじ御飯です。通常だと490円の設定なので、100円お得という計算になります。味覚的には、特に変わっていません。ホクホクとした食感の麺に、カツオ出汁が優しく香るつゆ。美味しいです。朝メニュー設定の効果でしょうか、先客3・後客10の盛況でした。大半の人が、朝セットを注文しています。
  前食時に比べ、少しだけ値上げしています。現在、たぬき360円、天390円、天玉450円、刻み玉葱340円、名物あじねぎ天430円です。あじねぎ天の値上げ幅が大きいのが少々気になります。変わりメニューに、チャーシュー味玉490円がありました。ラーメン寄せの雰囲気を感じるメニューです。ご飯ものには、山形だし御飯330円が登場しています。サッパリして美味いと思いますが、個人的にはご飯ものとしてではなく「山形だしそば」を希望。なお、店頭に掲示されている人気メニューベスト6の掲示を見ると、この店舗ではミニ親子丼セット560円が1位になっています。これは次回にでも試してみたいところです。ちなみに、2位は生ビール150円、3位天ぷらそば、4位ミニあじ御飯セット、5位二枚もり490円、6位納豆そば480円です。かなり意外なランキングになっていました。
  外観は大きく変わっていませんが、看板に価格が大きく記載されており、ここの記載が変わっているので、一応写真を貼っておきます(左:旧、右:現)。


※値上げしていました。現在、もり・かけ320円、たぬき380円です(値−1点。2017/10、確認)。

※消費10%増税に伴う値上げはありませんでした。現在も、もり・かけ320円、たぬき380円です(2020/1、確認)。

※閉店していました。跡地は、ビル内には何も入っておらず、訪問時にはビルの玄関外でアイコスのキャンペーンが行われていました。なお。新宿駅の広義の駅ナカと言える京王モール内に新店舗がオープンしているので、事実上の移転と言えるかもしれません。店舗名も最寄駅も異なるので、当サイトでは別店舗として扱うこととします(2022/3、確認)。

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「とらそば」  実食日:2016/4



  歌舞伎町交差点の角という最高立地に、今月オープンした新店。しかも非チェーン店。店内はたいへん広く、椅子付きカウンターが全部で61席もある。場所柄、客は外国人比率が高い。テイクアウト専用窓口あり。
  麺は、黒っぽくザラザラした食感の茹で麺。そばの香りもちゃんとあって美味いのだが、すすりこんだときにちょっと薬品臭を感じたのが気になる。麺に由来しているのかつゆに由来しているのかは、判然としない。茹で麺だと思うのだが、なぜかそば湯ポット(急須)が用意されていた。つゆは、やや甘め。出汁はさほど香らず、味付けで食わせるタイプ。たぬきは既製品の揚げ玉。たぬき380円。ほうれん草が乗るのだが、鮮度落ちが著しく(あるいは、茹でミスor解凍ミスかも)、ちょっと溶けかかっていてほとんど繊維の食感しかなかった。これだったら、乗せなくていい。変わりメニューは、特になし。総じて、極端にまずいわけではないしまずまず水準レベルにはあると思うのだが、これといったセールスポイントやインパクトもない一杯。すぐ近くに「嵯峨谷」があるだけに、正直ちょっと苦しいのかなと感じる。「嵯峨谷」の方が安い設定なのでね。また、麺単に対しても大きすぎる盆に乗せて受け渡しをするなど、オペレーションもスマートでないというか不器用な印象を受ける。従業員2人の連携もとれていない。オペレーションに関してはオープン直後(4/9オープン、4/13実食)だったからまだこなれていないという側面もあるだろうが。実食は午前9:30頃で、先客4・後客5。席数に比すると、かなり寂しい客数だ。いたずらにフロアが広いのが、ちょっと勿体ない感じ。奥の方に無駄になっているスペースがだいぶあるので、簡易的な厨房(屋台的なもの)を増設してたこ焼きやスムージーを売り出し、プチフードコート風にしてしまうというのはどうだろうか。これだけ席数があれば、魅力的な商品を提供すれば女性もたくさん入ると思うので。


※看板が一部変わり、店頭メニュー表示が張り紙からサンプル展示に変わっていました。また、ファンキーなピンク色の暖簾が新調されています。ドアガラスの「テイクアウトOK」表示がなくなっていますが、まだテイクアウトできるようです。値段等、特段の変化はありません(写真は左から2枚目。2016/9、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は左から3枚目)。ショッキングピンクの暖簾は評判がよくなかったのでしょうか。よく見ると、看板も少しずつ変わっていっているのが分かります。テイクアウト窓口は閉鎖されたようです。とんこつラーメン500円を始めたようで、大きな垂れ幕が下がっていました。替え玉・ライス1杯無料です。この店はスペースにだいぶ余裕があるので、こんな感じでいろいろなことにチャレンジした方がいいと思います(2017/10、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき430円です。いろいろ試しているようで、サーロインステーキ(300gで1680円)の提供が始まっています。スペースに余裕がある店だし、いろいろやってみるのは良いと思うのですが、「それいけ! ステーキ!」のフレーズは、いかにもブームに乗っかりましたと言わんばかりで、ちょっと苦言を呈したくなります(2018/11、確認)。

※2019/2、再食。立ちそばカツ丼シリーズということで、かつ丼(単品。お新香付き)490円を食べてみました。注文後に調理するので、やや時間がかかります。トンカツは冷凍ものでしょうか、ロースの一枚肉です。それほど厚みはないのですが、筋繊維を引き裂く食感がちゃんと感じられます。玉子とじの煮加減も問題なし。固すぎず緩すぎず、ちょうどよいふわとろ食感に仕上がっていました。タレの味も、濃すぎず薄すぎず、バランスがいいです。一見何の問題もなさそうに思える一杯だったのですが、食後の印象がなんとなく物足りないな……と感じ、その原因を思案してみたところ、アクセントがないということに気づきました。最初から最後まで、味が画一的なんですね。まず、カツと一緒に玉子でとじるタマネギが少ないのがよくないので、これを倍にするだけでもちょっと印象が変わりそうに思います。また、仕上げに刻み海苔やミツバを散らす手もあると思います。極端な話、味噌汁をつけるだけでも印象が変わると思います。ちょっと勿体ないなと感じる一杯でした。
  日曜16:30頃の訪問で、先客7・後客7。人数としては結構入っていますが、席数に比するとやや寂しい数字です。場所がら、外国人観光客が興味津々に店頭サンプルや券売機を眺めているのですが、その多くは結局入店せずに立ち去ります。そして、冷やかし客が券売機をふさいでしまうため、サッと食べていきたい人々が券売機を使えず、イライラして別店に流れてしまうなんていうこともありそうです。入口付近とは別に、フロアの奥まったところにもう1台券売機を置いておく手もあるかなと感じました。メニューについては、ラーメン類、丼もの(鰻丼690円が登場している)、ステーキに加えてスナックフード類(フライドポテト270円、たこ焼き580円など)も登場し、私が考えていた方向性に近くなってきています。これはこれで良いと思います。なお、外観的には、看板と暖簾が変わっていました(写真は右端が最新)。


※2020/1、再食。まず、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき450円、かつ丼550円、サーロインステーキ1700円です。豚骨ラーメンは500円で据え置き。勝負メニューなのでしょうか。全体的に値段が高い印象ですが、午前11時までは割安な朝そば定食(350円)があります。内容は、かけ+ごはん+生卵(ゆで卵に変更可)+コロッケ(納豆に変更可)+お新香です。これはなかなかお得感のある設定だと思います(付+1点)。
  せっかく据え置かれたのだからということで、豚骨ラーメンを食べてみました。ライスまたは替え玉(1回)が無料で付いてきます。私は、替え玉を選択。受渡時に替え玉券を渡され、任意のタイミングで引き換えに行けます。別皿で提供してくれるので、スープの残った丼を持っていく必要はありません。後から取りに行くのが面倒なら、受渡時にもらっておくこともできます。その麺は、博多風の細ストレート。固さも指定できます(私は「ふつう」で)。ただ、スープがかなりあっさりしていてあまり博多っぽくありません。臭みと一緒に深みまで除去されてしまったような印象。万人受けを狙っているのかもしれませんが、ちょっとお上品すぎるかなという気もします。トッピングは、チャーシュー、キクラゲ、紅生姜、焼き海苔(2枚)、白ゴマとオーソドックス。さほど印象に残る一杯ではありませんでしたが、500円で替え玉付きなら及第点には達しているかなと思います。
  土曜16:00頃の訪問で、先客4・後客2。外国人観光客グループが来店していないタイミングだったこともあって、空いていました。フロアが広い店なので、もう少し客が入っていた方がかえって落ち着けます。


※またしても暖簾が変わりました。値段等に目立った変化はありません(2022/3、確認)。

※2022/12、再食。その前に、少々値上げしていました。現在、たぬき460円です。かつ丼は550円で据え置きです。
  今回は、かきあげ550円(ワカメ入り)の実食。かき揚げは店内で揚げているようで、思っていたよりも上質でした。タマネギ、ニンジン、細かすぎてよく分からない青菜で構成。タマネギのカットが大きめで、食感がしっかり残っている点が私好みです。この店では、たぬきよりも天を推します。
  平日19:00頃の訪問。空いていました。コロナ前には、この店は外国人観光客への依存度が高かったので、コロナが終結しないことには客数の回復が望めないかもしれません。


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※高田馬場駅は、山手線8に掲載。
★下落合駅(西武新宿線)
「だんらん」  実食日:2014/11

  北口を出て直進、踏切端を右折して10秒、右側。下り電車で行く場合には、南口の方が便利だ。南口から行く場合には、出て右、線路を渡って10秒、右側。看板には「洋食レストラン」、幟の表記は「お食事処」。暖簾もなく、一見するとそば・うどんを扱うようには見えない。出入口ドアに貼られた手書きのお品書きが頼みの綱だ。店内はかなりコアな感じで、4人掛けテーブルが2つと、壁際に椅子付きカウンターが5席くらい。「駅そば」とは形容しがたい雰囲気で、入った瞬間、本能的に「やばい、これはぼったぐられるパターンだ」と感じ、身構えてしまった。もちろん、実際には明朗会計(やや「?」が付く。詳細は後述)。寡黙なおじさんや陽気なおじさんと「団欒」を楽しめる(笑)。陽気なおじさんは終始客席にいたので、もしかしたら世話焼きな常連客だったのかもしれない。
  そばは簡単な作りのものだが、注文を受けてからお湯を沸かすので、少々時間がかかる。雰囲気に鑑みてあまり期待しないでいたのだが、麺はかなり私好みだった。太めでしっかりとエッジが利いているタイプなのだ。香りこそ劣るが、食感は新得駅「せきぐち」に近い。しかし反面、つゆは淡すぎて私の舌に合わず、評価がたいへん難しい一杯だった。たぬき320円、かけ290円、月見350円、かき揚360円など。この雰囲気にしては、拍子抜けするほど安い。トッピングの単品はお品書きに記載がないが、「たぬきそば+生卵」で注文したところ、370円だった。私の計算だと380円になるのだが。計算式がよく分からない。あくまでも定食系がメインの店で、店頭に貼り出されている「売れ筋ランキング」でも1位生姜焼定食、2位ロースカツ定食、3位オムライスセットとなっている。実食は15:00頃だったが、私がこの日最初のそば客だったようだ(注意深く観察するとそれが分かる)。


※閉店していました。跡地は、合鍵屋になっています(2017/8、確認)。

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「伊藤松吉商店」  実食日:2017/8

  駅からちょっと遠いかなと思って保留にしていた店なのだが、上記「だんらん」が閉店して下落合駅が他に対象店のない駅になったことと、新高円寺に同名店がオープンして研究上必要と認められる存在になったため、対象に含めることに決めた。そしていざ歩いてみたら、実測で徒歩5分半。これなら保留にしなくてもよかったかもしれない。行き方(南口・北口とも同じ行き方になる)を。駅を出て直進、踏切端を右折して1分、信号で新目白通りを対角に渡って左へ4分。山手通りとの立体交差の側道出口近くにある。駅への依存度は低く、車やバイクで寄る人が多い。車の場合、新目白通りの直進で寄ろうとすると、側道出口近くだけにちょっと危うい。小回りの利くバイクなら問題ないが、車で寄りたいのなら山手通りから右左折して側道を通ってきた方が横付けしやすいだろう。山手通りというと「下落合より中井の方が近いのでは?」と思う人もいるだろうか。でも実測してみたら、下落合の方がちょっとだけ近かった。それに中井から最短ルートで行こうとすると、歩道橋で新目白通りを渡ることになる。立ち食いカウンターのみで、キャパは5〜6人といったところ。券売機は入って左手にある。
  本当は新高円寺の店舗と同日に実食して味を比べたかったのだが、7月に訪問(この時に新高円寺で実食)した時には店主負傷のため休業中だった。1か月近く間をあけての実食になったため、厳密な味の比較が難しくなってしまった。でも、おそらく本質的には同じだと思う。麺は少しボソボソ・ゴワゴワした食感の茹で麺。新高円寺で食べた時よりもゴワゴワ感が強いように感じられたが、「誤差」で納得できる程度の違い。たまたまかもしれないが、下落合の方がやや湯通しがアンダーなのかな。あるいは、搬入してからの経過時間の違いか。つゆは、インスタントという感じではないのだが、出汁がビシビシ利いているという感じでもない。たぬきは揚げ置きの天かすで、まずまず。たぬき370円。サービストッピングされるワカメは、新高円寺では塩抜きが不十分だったが、今回はちゃんと抜けていて問題なし。ネギフリーのサービスも新高円寺と同様。メニューは、新高円寺とちょっとだけ違う(店頭に貼り出されたお品書きで比較)。新高円寺になく下落合にはあるメニューが、アジ410円・きつね370円・なす370円。新高円寺にあるメニューは、すべて下落合にもある。下落合の方が、ちょっとだけレパートリーが多いということになる。下落合の方が本店格、ということか。スペース的には新高円寺の方が広くていろいろできそうに思うのだけれど。変わりメニューに、松吉そば500円、松吉丼550円、スパムにぎり150円。
  今回は平日の13:30頃の訪問。先客2・後客1だった。3人とも、車で来ていた人。特段賑わっている感じではなかったけれど、店の規模から考えたらこのくらいの入り具合が適切。ひとりでやっている店なので、一日を通してこのくらい入っていれば悪くないと思う。昼時にはもっと入るだろうし。


※間口上部に、新しい看板が出ていました(写真は左:旧、右:現)。消費10%増税に伴って値上げし、現在はたぬき400円、アジ420円、きつね400円、なす390円、松吉(そば)600円、松吉丼600円、スパムにぎり180円です。全体的に値上げ幅がやや大きい中、松吉そばが特に大きく上がっています。内容が変わっているかもしれません(2020/2、確認)。

※2023/3、再食。その前に、値上げが入りました。現在、たぬき420円、きつね420円、松吉(そば)620円、松吉丼630円、スパムにぎり200円です。アジとナスは、既製メニューとしては終売していますが、単品トッピングの形で残っていると思われます。
  今回は、紅生姜440円(ワカメ入り)をチョイス。トッピングは、紅生姜入りの野菜かき揚げです。紅生姜の分量は控えめで、しっかり絞ってあって酢の刺激も軽め。つゆ本来の風味がある程度残るのはありがたいところですが、紅生姜天を注文する人はもっとストロングなものを欲しているのではないかなという気がします。
  平日13:45頃の訪問で、先客3・後客0。先客3人は、家族連れ。小学生くらいの子どもも、高すぎるカウンターで頑張って食べていました。


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※中井駅は、地下鉄13に掲載。
★新井薬師前駅(西武新宿線)
「富士そば」  実食日:2004/1



  南口改札を出て、正面。間口は狭いが、大きな看板が目立つので分かりやすい。ここの富士そばでは、池袋西口の店舗同様、中太の生麺を使用している。もしかしたら、これが最近の富士そばのスタイルなのだろうか。かつては富士そばといえば「細麺にあっさりつゆ」という特徴で他店との差別化ができていたのだが。昔と比べると、味は私好みに近づいたが、個性は若干弱くなったような気がする。複雑な気持ちだ。
  ところで、この時には私以外に3人の客がいたのだが、全員カツ丼(430円)を食べていた。流行ってるのかな? しかも、これが結構美味そうなんだな。今度富士そばに入ったときには、カツ丼を試してみたい。ワカメ入りのたぬきは350円。


※2014/7、再食。値段が上がっています。現在、たぬき370円。内・外装とも、綺麗にリニューアルされています(写真は左から2枚目)。客席は半円形の椅子付きカウンターのみで、18席です(値−1点)。

※現写真を、昼間のものに貼り替えました。値上げして、現在はたぬき390円になっています。冬季限定かもしれませんが、鍋焼きうどん550円がありました。半ライスを無料で付けられるとの表示あり(2016/2、確認)。

※2016/10、再食。そばではなくうどん、カレーうどん440円を食べてみました。大盛り用の器につゆを少なめに注ぎ、麺の上からカレールーをかけるスタイルです。大盛り用の丼を使っているのは、混ぜやすいようにとの考えてのことでしょう。カレーそばやカレーライスを食べると気づかないのですが、うどんにして初めて、カレーにニンニクの香りを感じました。まずまず、悪くないです。口の周りがカレーまみれになりますのでね、卓上の紙ナプキンで、食後のエチケットを忘れずに。

※2018/8、再食。久々に、午前3時に再食シリーズです(厳密には4:30頃)。暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は右端が最新)。この店舗では、そば・うどんのほかにきしめん(30円増し)を扱うようになっていました。券売機にて「きしめん変更券」を買うシステムです。店舗限定ではなく、ほかにもいくつかの店舗できしめんが導入されているようです。せっかくなので、天ぷらそば410円にきしめん変更券を追加して、天ぷらきしめんを食べてみました。麺は冷凍麺で、薄く、かなり幅広のもの。薄いのにコシが強いというか、ちょっと固い麺です。幅が広いこともあってつゆがよく乗り、マッチングは悪くないです。天は揚げ置きで、高さがなく(1.5cmくらい)、高密度で固いものでした。こちらは、ちょっと残念な印象。揚げのレベルは、あまり高くありません(スタッフ特性かもしれませんが)。
  平日4:30頃の訪問で、先客4・後客2。深夜帯にしては、よく入っています。うち2人はタクシーの運転手で、駅から見て裏手の道に路駐して食べに来ています。その意味では、出入口を駅側・裏手の道側の2か所に設けているのは、大正解だと言えそうです。「なぜ?」と思うことには、たいてい明確な答えがあるものですね。


※現写真を昼間のものに貼り替えました。値段等変わらず。冬メニューになっても、きしめんが存続しています。期間限定ではないレギュラーとして位置づけられていると考えてよさそうです(2018/10、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、天430円です。今回は入店していないので確かではありませんが、少なくとも店の外側の掲示物からはきしめんの表示が消えています。終了しているかもしれません(2019/10、確認)。

※2021/6、再食。やはり、きしめんは終了していました。残念。現在は、これといった変わり種がない状態です(付−1点)。
  今回いただいたのは、日替わりワンコイン500円を、かけで。この日のセット丼は、とり天丼でした。ご飯の上にムネ肉のとり天をひとつポンと乗せてタレをかけただけの、シンプル丼です。白飯がガバッと見えている状態でやや寂しい内容ですが、500円での提供ならまぁこんなものでしょう。なお、曜日ごとのラインナップは新井薬師前店限定になっており、日曜はカレーかつ丼、水曜はたぬきそば+ミニカレーです。「もり・かけ+ミニ丼」で固定されているわけではありません。
  土曜19:00頃の訪問で、先客3・後客3。各席に個別パーティッションあり。ただし、可動式で、席間が狭いこともあってしょっちゅう動かされています。実効性は、あまり高くなさそうです。


※値上げしていました。現在、たぬき440円、天460円です(2022/4、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき460円、天490円です(2022/7、確認)。

※閉店していました。建物内のテナントがすべて閉店しているようで、ビルが建て替えられそうな雰囲気です(2023/8、確認)。

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★沼袋駅(西武新宿線)
「花もめん」  実食日:2004/4

  北口を出て右、線路沿いの路地を1分、左側。ピンク色の構えが鮮やかな、清潔感漂う店。まだ新しい店なのかもしれない。いやにピカピカなので、あまり期待しないで(「ボロい店の方が美味い」という先入観があるので)入ってみると、こりゃびっくり! なんと、ブックマーク級のそばが出てきたのである。
  何が美味いか。まず、つゆ。かつお出汁がツンと香るつゆで、後味も素晴らしい。これは、注文後に1人分ずつ沸かしているためだろう。麺も上々。もちろん生麺で、黒くてぬめりがある。具に関しては、行ったのが夜遅い時間だったので、天(350円)が売り切れており(たぬきはもともとない)、未確認。仕方なくワカメそば(320円)にしたのだが、むしろこのつゆには油ものではない方が合っているかもしれない。
  まだ終わらない。サービスも素晴らしい。まず、盆乗せ。テーブル上には、箱ティッシュ。それから、冷水とは別にお茶のサービスもある。年輩の人に喜ばれそうだ。そして極めつけに、食器を返して店を出ようとすると、店主が「ありがとうございました。お疲れさまでした」と、変わった挨拶を投げかけてくれた。これも、たぶん夜遅い時間だったからだとは思うが、長い長い駅そば人生の中で初めての経験だ。これは、金額に換算すれば0円である。人によっては、「挨拶なんていらないからナルトの1枚でも入れてくれよ」と思うかもしれないが、私はそうは思わない(もちろんナルトが入ればそれはそれで嬉しいが)。挨拶は0円なのではなく、プライスレスなのだ。ちなみにこの店主、ネギを入れるときにもご丁寧に「おネギをお入れしてもよろしいでしょうか?」と聞いてきた。プライスレスサービスが身に染みついている人なのだろう。こういう店、大好きだな。


※閉店(「つかさ」化)していました(2007/4確認)。

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「つかさ」  実食日:2007/4

  上記「花もめん」の跡地にできた店。「花もめん」時代に比べて、外観はスッキリしていて地味、内装は同じくらいピカピカ綺麗。各カウンターにボックスティッシュが置いてあるなど、「花もめん」時代の衛生面での長所は踏襲されている。……というか、店主も変わっていないような気がするのだが。
  味覚面には変化があるように思う。つゆは「花もめん」時代と同じく、出された瞬間にツンと鰹出汁が刹那的に香るタイプ。麺は細い生麺で、「花もめん」時代とは違うような感じがする(「花もめん」では一度しか食べていないので、はっきりとは言いきれないが)。メニューにたぬきが登場し、330円。小松菜とカマボコが入り、彩り鮮やか。全体の印象としては、「花もめん」時代に比べてインパクトは弱くなったが、その分洗練されている感じ。個人的にはもう少しクセがあった方が印象に残るのだが、レベルが高いままで推移していることは間違いない。安心した。問題は、店の立地か。駅のすぐ近くなのだが、決して人通りが多いとは言えない路地にあるので、集客効率がどうなのか。駅前に看板を出すなどの工夫も凝らしているが、果たしてどこまで奏功しているか。個人的に応援したい店なので、ぜひ皆さん食べに行って欲しいところだが……。


※閉店(「笠置そば」化)していました(2010/10、確認)。

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「笠置そば」  実食日:2010/10

  上記「つかさ」の跡地。なんだかんだで、結局チェーン店になってしまうんだなぁ……。内装は「つかさ」時代と変わっていない印象。店主も変わっていないかも。
  味覚は大きく変わっている。麺は注文後に茹でる生麺だが、「つかさ」時代よりも太く、コシというよりも弾力があるという感じ。印象としては「冷凍麺かな?」と思わせる。舌触りが滑らかで、見た目にはきっちりと角が立っているのに、まったく角を感じない。つゆは、あっさりしているものの出汁感はほどよく、飽きが来ないタイプ。たぬき330円(ワカメ入り)。総じて、悪くはないものの、「花もめん」、「つかさ」と、歴代の店が私好みであっただけに、若干残念な印象が拭えない。

※2016/2、再食。味の印象は変わっていません。弾力系の生麺注文後茹でで、「せんねんそば」に近いタイプです。つゆは色が薄く、香りと甘み・旨みのバランス系。カツオの香りが立っているぶん、「せんねんそば」よりも上品な印象。かき揚げ400円を実食。かき揚げは注文後揚げでした。厚さは1cmほどですが直径が丼の口径ほどもあり、超大判で食べ応えがあります。空気を含ませてふっくらと揚げてあるため、質量としては極端に多くはありません。つゆに浸かるとすぐにほぐれてしまうタイプなので、食べ進め方に少々悩みます。その意味でも、丼の縁にたてかけるようにして提供してくれるのはありがたいです。なお、たぬきは350円。全体的に、消費増税分だけ値上げしていました。

※閉店していました。跡地は、焼魚がメインの定食屋です(2018/1、確認)。

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「Origin」  実食日:2016/12

  北口を出て、左というか直進というか、線路沿いに歩き、踏切端を右折して1分、右側。近年いろいろな方向に店舗展開の舵を切っている「オリジン弁当」の新業態店舗のひとつ。結構な勢いで店舗数が増えているので、今後勢力を拡大していく可能性を秘めている。駅前店舗が多いから、個人的には期待大だ。「吉野家」がイマイチ勢力拡大しきれなかった前例があるだけに、予断は禁物だが。入店してすぐ右手にタッチパネル式の券売機があり、イートインの場合はここで食券を買う。買うと同時に厨房内にオーダーが通るので、食券を出す必要はなく、そのまま席で待っていれば番号で呼び出される。イートインスペースは、弁当&惣菜スペースとはパーティッションで区切られている。テーブル席多数(20席以上)と、椅子付きカウンター5席。
  調理シーンを見ていないが、麺はたぶん、というかまず間違いなく冷凍。押し出しを連想させるビジュアルの乱切りタイプなのだが、風味があまりない。つゆは、方向性がはっきりしないモヤリ系。甘みが強めで、深みがない。ちょっと嫌な薬品臭があった。冷凍食材に頼りすぎると、この臭いが出やすくなる。おそらく、麺以外にも冷凍食材をいろいろ使っていると思う。青々としたネギなど、特に怪しい(首都圏で出てくる青ネギは、大半が冷凍もの。白ネギより安いから使っているだけで、食文化には関係ない場合が多い。ネギの分布を調べている私にとっては、いい迷惑である)。冷凍が即ダメというわけではないけれど、管理が杜撰で薬品臭が出るようだと、ダメを出さずにいられない。たぬきというメニューはなく、ほとんどのそば・うどんメニューにデフォルトで揚げ玉が乗る。ワカメもサービストッピング。かけ290円、月見340円、天(桜海老かき揚げ)410円など。そのほか、ラーメン・定食などいろいろある。個人的には、「ビーフストロガノフのオムライス」540円が気になった。また、朝(6〜10時)限定の軽い定食類も3種あり、生卵(ご飯+生卵+味噌汁)150円が魅力的に感じた。朝限定メニューを扱う駅そばは少なくないけれど、どこも意外とボリューミーな内容で、朝食をがっつり食べる癖がない私にとっては少々重い(徹夜明けの場合にはがっつり食べるが)。そんな時に、150円で軽く食べられる朝食メニューは重宝しそうだ。この値段で外食できる店は、立ちそばに限らず、ほとんどないので。薬品臭が致命傷となって味は最低点としたが、魅力的な要素もある店。今後の奮起に期待したい。七味等は受渡口近くのみにあり。箸はエコ箸。


※「キッチンオリジン」化していました。公式HPを見る限り、どうやら「Origin」ブランドは消滅している様子です。「キッチンオリジン」でそばの扱いが継続されているかどうかは未確認(店頭掲示では確認できなかった)ですが、継続しているとしても「キッチンオリジン」は別店扱いとなるため、この店舗については閉店とします(2019/1、確認)。

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★野方駅(西武新宿線)
「おがわ屋」  実食日:2005/3

  ずいぶん昔に踏切端の駅そば(店名失念)が閉店して以来、長らく「駅そば空位」状態が続いていた野方に、やっと新星が誕生した。改札を出てほぼ正面に、「おがわ屋」という駅そばができていた。どこかで聞いたことがある店名だと思っていたら、東中神に同名店がある(駅から遠くて失格扱いにしている)。ただ、これが同チェーンなのかどうかは未確認。看板に「野方店」と書いてあったので、チェーン店であることは確かなのだろうが。
  味覚的には、表面が多少ぬめる麺に特徴がある。とびきり美味いというわけではないが、あまりチェーン店でお目にかかれそうな麺ではない。つゆは並、たぬきの感じからして、各種天は割といけそう。定食、丼物など、メニューは多岐にわたる。気の利いているところでは、「半そば」(150円)というメニューもある。ちょっと小腹が空いたときなどにいいかも。それから、トッピングでは山菜が異様に安い設定になっている(50円)。また、メニュー表記で「山」の字が「凸」になっている。遊び心があって面白い。客の入りも上々のようだし、今後の展開が楽しみなチェーンである。たぬき280円。


※値上げ(たぬき280→300円。値−1点)していました(2008/12、確認)。

※閉店していました。建物はそのまま残っていますが、シャッターが下りたままで、看板が外されています(2013/2、確認)。

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★鷺ノ宮駅(西武新宿線)

「むさしの」  実食日:1999/11



  北口歩20秒、中杉通り沿いにある。小さな店だが、椅子席があるし、内装も割と綺麗である。この店は値段の設定がおかしく、天よりたぬきの方が高いという現象が起きている。天300円、たぬき340円なのだ。この値段設定でたぬきを注文する者がいるのかどうか甚だ疑問だが、事実そうなのだから仕方がない。値段の評価がつけにくい店である。


※たぬき270円になっていました(2007/8確認。値+1点)。或いは、初回訪問時の取材ミスか?

※値上げ(たぬき270→310円。値−1点)していました(2008/12、再食確認)。

※2013/5、再食。味覚・値段等に特段の変化はありませんが、暖簾が変わっています(写真は左から2枚目)。相変わらず複雑な風味のするつゆで、ボリューム多めです。朝9時まで限定の、お得な「朝そば」が登場していました。トッピングは月替わりで、実食時には天ぷらorワカメでした。かけ価格の280円で食べられます。券売機に専用のボタンがないので、かけの食券を買って、口頭で伝えるシステムになっています。

※2016/1、再食。少々粘着する麺に、深みがあって複雑な味わいのつゆ。変わっていません。つゆは好きです。たぬきは天かすで、サクサク食感が残るもの。おそらく、天は自家製なのでしょう。値段は、たぬき310円で据え置き。消費増税時の値上げはなかったようです。お得な「ワンコインセット」が2種類用意されています。ミニカレーランチは「天そば(など4種のそばから選択)+ミニカレー」、そばセットは「かき揚げ天丼(など3種のご飯ものから選択)+ミニそば」という内容。どちらも500円。通常価格で「天そば+ミニカレー」とすると630円になるので、だいぶお得です(付+1点)。外観としては、暖簾が変わっていました(写真は左から3枚目)。鮮やかな紫色で、ちょっと垢抜けた雰囲気になっています。

※暖簾が白色のものに戻っていました。おそらく季節変動なので、写真は貼りません。冬場に色の濃い暖簾に掛け替える店はよくありますが、わざわざ白い暖簾に掛け替えるのは珍しいですね(白い暖簾は夏場に使う店が多い)。また新種の暖簾が出たら、写真を貼ることにします。値段等、変わっていません(2016/12、確認)。

※2019/6、再食。またもや暖簾が変わっていました。また、間口上部の庇が外され、簡素な雰囲気に変わっています(写真は右端が最新)。値段等は変わっていません。今回は、天玉そば390円の実食です。質感のある茹で麺に、宗田と鯖のコクを感じるつゆ。なかなか美味いです。天はやや固めの揚げ方なので、揚げ置きでもフニャフニャになることはありません。具材はタマネギと小エビ。衣がだいぶ厚いのですが、小エビの香りが利いていて、味覚的には悪くないです。卵を加えたことで蛋白系の旨みがつゆ全体に広まります。これによって、つゆ本来の味が分かりにくくなるのは致し方ないところでしょう。
  日曜16:15頃の訪問で、先客2・後客1。先客のうちひとりは若い女性。この店では、これまであまり女性客を見なかったように思うので、強く印象に残りました。


※閉店していました。建物が建て替わり、現在はテナント募集中になっています。実食回数が多く、愛着があった店なので、ことさら残念です(2020/1、確認)。

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★上石神井駅(西武新宿線)

「うどん・そば」  実食日:2003/10

  南口の階段を下りて、左。放置自転車をかき分けて路地に出たところで、また左。出口から歩いて1分くらいだろうか。西友の入口脇にひっそりと店を構えている。というか、“店舗”という感じではなく、写真のように路地から丸見えの“そばスタンド”的な店だ。ちょっと落ち着かない。
  味は、まぁ平均点。麺にややぬめりがあるのが特徴だが、加点材料にも減点材料にもならない。つゆは、あっさり系。人によっては物足りなく感じるかもしれない。おばちゃんの愛想が唯一の加点材料だろうか。たぬき320円。

※ 閉店していました(2005/5/確認)。

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「秩父そば」  実食日:2016/10

  南口を出てすぐ目の前。当初は「9月下旬」としかオープン日の告知がされていなかったが、結局28日にオープンしたようだ。利用者の多い急行停車駅なのに長らく駅そば空位となっていただけに、喜びもひとしお。駅舎とは微妙に別棟になった長屋状の店舗群の端っこにある。たい焼き店と一体化された店舗。西武系列という点で言うと、「狭山そば」にはこのタイプの店舗がいくつか見られた(いずれもその後閉店)。「秩父そば」としては東村山店がこのタイプだ。厨房は共通になっていて、店内でそばと一緒にたい焼きを買う(食べる)こともできる。客席は立ち食いカウンターのみで、13人分くらい。
  麺は、例によって調理シーンを見ないとなかなか判断できないタイプの冷凍麺。ホクッとした食感、しっかりとしたそばの香り、薄いグレーに多くの星。冷凍麺とは思えないクオリティの高さだ。つゆは、あまり酸味の強くないカツオ系の出汁がよく香る。宗田が中心だろう。独特な深みがあるので、サバも入っているかもしれない。多少粉末っぽさを感じるものの総じて上品だし、完成度は高い部類だと思う。ただ、たぬきが既製品の揚げ玉だったのがちょっと残念というか、画竜点睛を欠くというか。各種天を店揚げしているのだから、天かすを使えばいいのに……。たぬき320円(のらぼう菜入り)。そば・うどんの変わりメニューは特にない(期間限定の「揚げナスおろし」500円があったくらい)けれど、麺類以外が結構面白い。まず、秩父名物みそぽてとがある。2個120円、6個350円。単位が「個」になっているということは、串には刺さっていない状態で提供されるのだろう。そして、同じく秩父名物のわらじかつ丼がある。780円はちょっと高いけれど、ハーフ400円の設定もあるのが嬉しい。もっとも、かけ290円にハーフわらじかつ丼を合わせても690円になってしまうわけで、やっぱりちょっと高い印象が拭えないが。
  ここまでは、武蔵関店と同じ。しかし、上石神井店には、武蔵関にはなかった(経時変化or見落としかもしれないが)ちょい呑みセットの設定があった。「缶ビールorワンカップ+みそぽてと+しゃくし菜漬け」という内容で、500円。これはいいね。ぜひ、ワンカップ(秩父錦)と合わせて、秩父オールスターズで楽しみたい。みそぽてとは、ビールとの相性も悪くはないが、日本酒の方がよりよく合うので。というか、せっかくしゃくし菜漬けを用意しているのだから、単品か「ミニしゃくし菜漬けおにぎり」を販売してほしいな。「秩父名物!」と銘打ったうえで単品100円・おにぎり150円だったら、結構売れると思う。しゃくし菜そばを400円くらいで売るのもよさそうだが、似た系統の「のらぼう菜そば」で一度空振りしているだけに、慎重にならざるを得ないか。
  実食は、平日の14時頃。食事時からは外れていたのだが、先客3・後客4(たい焼き客を除く)とそこそこ賑わっていた。オープン直後(実食は10/7)だったということもあるだろうけれど、結局食べないながらも店頭で足を止めて券売機を眺めていく人もたくさんいたことだし、将来性はありそうだ。麺単の新メニュー開発も含め、今後の展開に期待したい。

※2018/6、再食。一部メニューの値段が変わっていました。どういうわけなのか、値上げしたメニューと値下げしたメニューがあります。値上げしたのは、山菜(400→420円)、月見(350→360円)、たぬき(320→330円)、天玉(500→520円)など。値下げしたのは、とろろ(430→420円)、ちくわ天(470→460円)などで、カレーそばに至っては550→500円と50円も下がっています。新メニューとしては、鶏天中華そば450円と、朝限定メニューが3種設定されました(310〜540円)。新しいチェーンだけに、まだまだ運用が固まっていない部分もあるのかもしれませんね。
  今回は、値下げされたとろろそばを食べてみました。とろろは粗めのおろし方で、時折シャリッと歯に触ります。青ノリを散らして香りをつけてあり、見た目にも華があります。なかなか良い出来だと思います。今後、他メニューもいろいろ試してみようと思います(値−1点)。

※2020/3、再食。その前に、消費10%増税に伴い値上げしていました。現在、たぬき360円、月見370円、とろろ440円、ちくわ天490円です(値−1点)。その一方で、どういうわけかこのタイミングで値下げしたメニューもあります。天玉は(520→)480円、山菜(420→)390円、カレー(500→)480円です。カレーそばは、550→500→480円と、どんどん値段が下がり続けています。ちょっと不思議。また、併設していた鯛焼きコーナーが閉鎖されていたので、一応写真を貼っておくことにします(左:旧、右:現)。
  今回は、リニューアルした旨の貼り紙が出ていた春菊天450円を実食。価格的には、460→440→450円と、値下げ→値上げの形になったメニューです。春菊天は、姿揚げでした。ただ、きれいな扇形に開いているわけではなく、くるっと丸まったような形になっています。悪くはないのですが、この形だと衣が多めになり、しかもその衣は脱げやすく、終盤にはたぬきそば状態になります。反面、香りは良いです。食べやすさよりも香りを重視したオペレーション、ということになるでしょうか。
  日曜19:00頃の訪問で、先客1・後客1。男性ひとり客のみで、店内静謐。やや侘しさが漂う空間になっていました。


※2020/6、再食。公式取材ではありませんが仕事上必要で、ミニわらじカツ丼セット710円を、温そばでいただきました。そばについては、特段変わった部分はなし。かけそばは、ワカメ入りです。ミニわらじカツ丼は、トンカツを注文後に揚げるため、3分ほど待ちます。丼からはみ出すサイズ1枚で、食べやすく半分に切ってあります。だいぶつゆだくで、タレが濃いめでした。トンカツがさほど肉厚ではないので、もう少しタレは少ない方がマッチするかなと感じました。また、紅生姜が添えられるのですが、汁がご飯にしみ込んで酸味が勝ってしまうので、できれば別皿にしてほしかったです。
  日曜15:30頃の訪問で、先客0・後客2。コロナのせいもあるのか、空いている印象でした。ソーシャルディスタンス策で、椅子付きカウンターはひとりぶんごとにパーティッションが設置されています。透明なアクリル板ではなく、不透明な茶色いパーティッションになっているのが珍しいなと感じました。

※閉店していました。跡地は、テイクアウト専門の「串かつ田中」になっています。清瀬駅の「秩父そば」も「狭山そば」化しているので、「秩父そば」はこれにて絶滅ということになってしまいました。残念です(2022/1、確認)。

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★武蔵関駅(西武新宿線)
「狭山そば」  実食日:2010/4

  南口を出て左すぐ。約1年前にオープンした新店だ。「狭山」の新店がオープンするのは久しぶりなのではないだろうか。近年は店舗数が減少の一途を辿っていたチェーンなので、再興の兆しが見えたのは嬉しいことだ。駅そば空位の駅に誕生したことがなお嬉しい。店内はあまり広くなく、椅子付きカウンターが5席ほどと、隅の方に2人掛けテーブル席を1つむりやり詰め込んでいる。
  関東を代表する無難系チェーンの「狭山」だが、この店舗は麺に少々特徴が感じられた。ツルツル食感の茹で麺は、太平麺だ。極端な太さではないが、2ミリ以上はある。つゆは「狭山」らしく無難系。冷水だけでなく、温かいほうじ茶を用意する気配りは付加価値に1点加算するに値する。ちゃんと目立つように「ご自由にどうぞ」と貼り紙まで出ている。たぬき330円。


※2014/12、再食。つゆの味が変わったように思います。カツオ系ではない(昆布と推定)ダシがよく香りました。余韻はほとんどありませんが、印象に残る味わいです。麺は変わらず。ほうじ茶用意も変わらず。値段が上がり、現在はたぬき340円になっています(味+1点)。

※閉店していました。現時点ではシャッターが閉まったままの状態ですが、清瀬・東村山と同様に跡地は「秩父そば」になるようです(2016/8、確認)。

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「秩父そば」  実食日:2016/9

  南口階段を下りて左へ20秒。上記「狭山そば」の跡地。先月オープンしたばかりの新店だ。「狭山そば」時代には椅子を置いていたのだけれど、「秩父そば」になって完全立ち食いに。精算システムは、食券制から現金先払い制に。なんだか時代に逆行しているような観があるのだけれど、大丈夫だろうか。キャパは、6人くらいか。
  麺は、清瀬や東村山と同じ冷凍麺。白っぽい麺の中に多くの星がみられるタイプだ。冷凍麺にしてはしっかりとしたそばの香りがあるし、歯ごたえもホクッとしているので、調理シーンを見なければなかなか冷凍麺だとは気づかないかもしれない。古くから駅そばを食べ慣れている人ほど、麺種を当てにくいかも。冷凍技術の進化に驚くばかりだ。つゆは、やや辛め。カツオ系の出汁がよく香るのだが、酸味がやさしいので、宗田とのブレンドだと思われる。鯖も入っているか。バランス感がよく、なかなか美味しいつゆだ。麺・つゆとも美味しく、特徴もあるものなので、たぬきが既製品の揚げ玉だったのが残念。しかもこの揚げ玉、つゆに馴染めば馴染むほどつゆの香りを奪っていくような気がする。この店では、たぬき以外のメニュー推奨か。たぬき320円。デフォルトで「のらぼう菜」がサービストッピングされる。かつて「秩父そば」では「のらぼう菜そば」というメニューを設定していたのだが、現在このメニューは存在しない。その代わりに、全メニューに共通するサービストッピングとしてのらぼう菜を用いているようだ。確かに、既成メニューとして「のらぼう菜そば」があっても、好奇心旺盛な人でないとなかなか注文しなさそうだから、これは正解かもしれない。麺類の変わりメニューは、特にない。ご飯ものに、秩父名物の「わらじかつ丼」780円がある。店頭の写真入りメニューではちょっと分かりにくいのだけれど、やっぱり味付けは醤油ベースなのだろうか(本場秩父では、醤油ベースのタレをかける(または漬ける)店が多い)。また、サイドメニューとして、ご当地B級グルメとしてすっかり定着した「みそポテト」がある。2個120円、6個350円。単位が「個」ということは、串に刺さっていないのか。串に刺さっていないみそポテトは、初めて見たように思う。120円なら気軽に試せるね。秩父名物のグルメが身近なところで楽しめるのはとてもありがたいのだけれど、秩父名物は秩父へ行って食べたいという思いもある。ちょっと複雑な気分だ。狭山とか所沢とかより、「秩父」の方がブランド力があるからなぁ……。


※値上げしていました。現在、たぬき330円です。また、みそポテト(2個・6個とも)と天そばハーフカレーセットが終了していました。店頭のメニュー一覧のあちこちに修正の跡があって、ちょっとみっともない状態になっています。新調した方がいいように思います(値−1点、付−1点。2017/5、確認)。

※2019/5、再食。値段は、現在たぬき350円です。ただ、全面的に値上げしたというわけではなく、天は(450→)410円に値下げです。きつね・わかめ・月見はいずれも360円で、値段変わらず。これは、食べればすぐに気付くのですが、価格構成が変わったのではなく、全面的な仕様変更に伴う変化です。麺が茹で麺に変わっています。なんとなく食べ覚えがあるなと思い記憶を紐解いていくと、所沢「狭山そば」と同じ麺ではないかと。つまり、店名は「秩父そば」のままですが、実質的に「狭山そば」化していると言えそうです。帰ってから調べたところ運営業者も「狭山そば」と同じ会社に移管されていました。食べる前に気づいていればたぬきそばから食べなおすところですが、食べてみて気づいたので、未食の月見そばを実食。卵は先乗せでしたが、つゆがややぬるめだったからか、白身の白濁はありませんでした。
  祝日18:15頃の訪問で、先客1・後客0。特段賑わっている感じではありませんが、店員さんもワンオペだし、細々とでも続けていければという感じでしょうか。なお、実質的に「狭山そば」化しているとはいえ、「秩父そば」時代の名物・わらじかつ丼が販売継続されているので、所沢とまったく同じになったというわけではありません。その意味では、「秩父そば」という店名を残したのも、理解できなくもないです。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき360円、天420円、きつね・わかめ・月見370円です(値−1点。2020/3、確認)。

※閉店していました。跡地は、テイクアウトの唐揚げ店です(2022/1、確認)。

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★西武柳沢駅(西武新宿線)
「芭蕉そば」  実食日:2006/11

  南口を出て目抜き通り(線路と垂直方向の道)を直進、大きな道(青梅街道)を渡らずに左へ30秒。駅歩5分近くかかるので「駅そばとは言えない」という意見も聞こえてきそうだが、私の基準ではギリギリOKとなる。
  この店では生麺を注文後茹でしているため、3分ほど待ち時間が発生する。椅子席のない店だからちょっと手持ちぶさたになってしまうが、味覚的には充分に待つ価値がある。香りよりもコシを重視したタイプの麺で、モチモチ感がかなり強い。つゆはあっさりしているが、物足りない感じではない。ほんのわずかに饐えたような臭いがあった(たぶん、原因はたぬき)のが唯一の減点材料か。生麺の販売(つゆ付き250円)があり、そば湯はフリー(カウンター上にポットがある)、普通の冷水機だけでなくレモン水も用意しているなど、細かい点にもいろいろ工夫がされている。欲を言えばもう少し駅の近くに店を出してほしいところだが、この場所なら青梅街道を走る車の客も拾えるということを含めての出店地かもしれない。たぬき330円。変わりメニューに、小松菜と厚焼き卵が入る「芭蕉そば」、詳細未確認の「奥の細道そば」(いずれも380円)がある。


※閉店していました。現在、テナント募集中です。再度立ちそばが入る……望みは薄いように思います(2009/10、確認)。

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★田無駅(西武新宿線)
「キッチンオリジン」  実食日:2017/11

  南口階段を下りて後方(線路沿い)へ2分、左側踏切端。店舗名は「田無店」。田無駅は南口よりも北口の方が圧倒的に発達していて、南口にこの手の店舗があってもなぁ……と思う部分もあったのだが、外観写真を撮るために店の道路向かいに立ってしばらく眺めていた(通行人が途切れるタイミングを待っていた)ら、結構踏切を渡って歩く人が多いことに気づいた。おそらく、南口界隈に住む(あるいは勤める)人々が、北口界隈で買い物などの用事を済ませるのに、駅の中を通り抜けるのではなく踏切を通るのだろう。だから、この踏切端は南口の駅前よりも好立地なのだと思う。イートインスペースは、テーブル席が4+2、椅子付きカウンターが3。計9席。間口は広いが比較的小型の店舗で、よくこの店舗にイートインコーナーを設けようと思ったものだと感心する。有人レジで先払いして、引換券を渡されるものの、配膳付き(引換券は商品と交換で回収)。冷水器あり。七味は商品に付かず、どこにあるのか不明。箸は爪楊枝入りの割箸で個包装。
  麺は、いつもの乱切り風冷凍麺。それなりにそばの香りがあって、悪くない。つゆは、適量・適濃。のっぺりと平たい風味は変わらずだが、今回は薬品臭は特に気にならなかった。やはり、オリジン系のそばに特有の薬品臭は、つゆそのものの問題ではないのだと思う。どこに原因があるのかは判然としないけれど、他店舗のスタッフは田無店で研修を受けてみるのもいいかもしれない。かけ290円、ちくわ天350円、かき揚げ430円。今回は、ちくわ天そば(ワカメ・揚げ玉入り)+栗ごはんおにぎり150円の組み合わせで。ちくわ天は今回も注文後揚げで、惚れ惚れするほど美味しかった。サイズも大きい。1本のチクワを縦半分に割ったものを揚げている。これは、小台店で食べたときの2倍サイズ。ちくわ天のサイズって、マニュアルで決まっているものなんじゃないのかなと、ふと疑問に感じた。栗ごはんおにぎりは、細かく砕いた栗をご飯に混ぜ込んである。ゴマ塩が栗の甘みを引き立てていて、こちらもなかなか美味しかった。
  平日13:45くらいの訪問で、イートインコーナーは先客2・後客0。先客2名はともにスマホいじり系の長居客。後から入った私が退店する時点でも、まだ居座っていた。でも、これも店側にとってはそう迷惑なことではないのだろうと推察する。なぜなら、先客ゼロ症候群の回避につながるから。この手の店にとっては、店内に客がひとりもいない状態にしてしまうことこそ、もっとも避けたいことなのだろうと思う。


※そばの扱いが終了していました。閉店として扱います(2019/7、確認)。

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★花小金井駅(西武新宿線)
「ゆで太郎」  実食日:2020/8

  駅からちょっと遠く、6〜7分かかる。他に対象となる店がない駅ということで、特例適用。北口を出て、左へ。小金井街道(踏切端)を渡ってから右折して4分、花小金井交差点で青梅街道を渡らずに左折して30秒。マンションの1階部分に入居している店舗。店前に5台くらいとめられる駐車場があるほか、裏手にブックオフとの共用駐車場もある。店舗名は「花小金井店」で、2019年4月オープンの新店。近年郊外に店舗を続々オープンさせている「ゆで太郎」だが、実は東京都下東部にはあまり店舗がなかった。花小金井は個人的にわりと利用機会がある駅でもあることだし、今後重宝しそうな店舗だ。客席は、テーブルが4人×6、椅子付きカウンターが18くらい。店内にガラス張りの製麺室あり。2台ある券売機の脇に赤・青のクリップがたくさん置いてあり、温そばは赤、冷そばは青のクリップを食券につけて出すシステム。最近、郊外の「ゆで太郎」ではこのクリップ式をよく見かける。店側にはオーダー把握がしやすいというメリットがありそうだが、客側にとっては単純にひと手間増える形になる。それに、先・後客の様子を見たところ、あまりこのルールは浸透していない様子だった。
  比較的混雑しているタイミングだったこともあり、麺は常時茹でのような状態だった。細麺で歯ごたえは弱めだったが、風味はまずまず悪くない。つゆは、他店舗と特段違う印象なし。カツオ系の香りもあるが旨味系の方が強い出汁で、雑味が少ないタイプ。たぬきというメニューはなく、天かすはタカノツメなどとともにフリーで置いてある。天かすは、サラサラと軽いタイプだった。かけ340円、天440円、日替わり得セット600円、朝そば360円、朝定食各種380円。実食したのは、ミニかき揚げ丼セット(かけ)550円。プラス、クーポンで海老天。最近500円から550円に上がったセットメニューだが、いつの間にかコロッケがひとつ付く仕様に変わっている。だから、コスパとしては500円時代と同等か、むしろ上がっている。しかし、個人的にはコロッケを廃して500円を希望。そばは、郊外型の茶色い大きな丼で提供。緑色の丼で提供する店舗に比べて、量が多いように思う(重量を測ったわけではない)。かき揚げは、タマネギとニンジンで構成。近年「ゆで太郎」では各種天の注文後揚げを売りにしているが、これは揚げ置きだった。昼の繁忙時は、さすがに全部が全部注文後揚げというわけにはいかないということか。わりと高さがあるが直径は小さめで、ちょうどいい質量。タレは上からかける方式で、やや少なめだった。コロッケは、ミンチ肉を入れて旨味を増している。そばよりもご飯の方が合いそう。海老天はやや小さめだが、火の入れ加減はちょうどよく、プリプリ食感を楽しめた。ぜひ、「天丼てんや」に海老の揚げ方をレクチャーしてほしい。箸はエコ箸。
  日曜15:30頃の訪問で、先客9・後客4。昼下がりのアイドルタイムなのに、まぁよく入っていますこと。近隣は住宅地だし、もしかしたら平日より土日の方がよく入るのかもしれない。駐車場がある店舗だけれど、店舗前には2台しか止まっておらず、徒歩客の方が多かったのではないかと感じた。あるいは、裏に止める人が多いのかな(裏は見ていない)。表の駐車場は、何台か止まっているとバック駐車がしづらく、頭から入ると出にくくなりそうな狭さなので。


※2020/12、再食。腹ペコ訪問につき、満腹五海老天丼セット890円を、もりでいただきました。五海老天丼はフルサイズで、海老天5本+オクラ天1本。エビ天が5本乗るのは豪勢……と言いたいところですが、「ゆで太郎」のエビ天はあまり大きくないので、ご飯がガッツリ見えている状態です。それでも、揚げ具合を含め、味覚的には悪くないです。個人的には、添えるのをオクラ天1本だけでなく、ミニサイズでもいいのでもうひとつくらい(たとえば舞茸天など)添えてくれるとなおありがたいかなと感じました。ちなみに、もりそばはスノコなしの平皿提供でした。普段よく使う池袋2丁目店も近年スノコなしの仕様に変わっています。なぜスノコを廃したのか、ちょっと気になります。「ゆで太郎」の多くの店舗では麺が細く、スノコの隙間に麺が挟まって食べにくいなと感じることがあったので、それが理由なのでしょうか。
  日曜12:30頃の訪問で、先客20人以上、後客10人以上。大盛況でした。郊外とはいえ都心からさほど離れていないのに駐車場がある店舗ということで、ファミリーやグループ客が押し寄せているようです。平日より土日の方が賑わう店舗かもしれません。なお、現状では各席に個別パーティッションはなく、テーブル席は対面着座が可能です。


※値上げしていました。現在、もり・かけ360円、天460円、満腹五海老天丼セット900円、朝そば370円、朝セット390円です。ミニかきあげ丼セットは、550円で据え置かれています(2022/1、確認)。

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★小平駅(西武新宿線・拝島線)
「丸徳」  実食日:2004/1

  北口の階段を下りて、直進30秒右側。駅そばというよりは大衆食堂風で、品書きが「カレーライス450円」しか書いていないので、ちょっと入るのに逡巡してしまう店である。「もし高い店だったらどうしよう」みたいな。しかし実際にはたぬき350円と、多少高めではあるが駅そばカテゴリーに入れられる値段構成である。
  この店では、麺は生麺を使用している。香りよりもコシ重視の麺だ。天もおそらく自家製と思われ(ただし揚げ置き)、10種近くある。この他にも、たくさんの特徴がある。まず、ゆで卵(半分)が自動的に入る。これは珍しいケースだ。また、「うどん」を「う丼」と表記している点も見逃せない(写真参照)。さらに、おにぎり(大150円・中120円・小100円)は、なんとオーダーメイド。何ともアットホームな雰囲気の店である。こういうの、大好き。
  味を総括すると、とりわけ強烈に印象が残るというタイプではないのだが、ソツなく美味い。改善の余地があるとすれば、つゆかな。もう少し出汁を強くとれば、より面白い味になるように感じた。
  なお、小平駅には改札を出た正面にも「越後そば」があるが、こちらは値段が途方もなく高い(たぬき550円)ので、対象外とする。階段下まで一足伸ばして、安く美味いそばを食べよう。

※暖簾などのアタッチメント類が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。敷居が高そうな外観ですが、値段は変わっていないようです(2009/5、確認)。

※暖簾が変わり、日除けを廃してすだれが設置されていました(写真は右が最新)。高看板の色褪せ具合といい、とてもいい味を出しています。値段がだいぶ上がっていて、現在はかけ400円、たぬき450円、天500円です。値段的には、ご飯もののの方がお得かもしれません。丼ものは500円で結構選べます(値−1点。2015/6、確認)。

※業態変更して、中華料理店になっていました。そばの扱いはありません。当サイトでは、閉店として扱うことにします(2017/11、確認)。

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「越後そば」  実食日:2013/1

  改札を出て正面。10年以上前からこの場所にある店なのだが、当初は対象外となる価格帯の店として営業していた。それがいつの間にか、駅そば価格の店になっていた。店内にはテーブル席・椅子付きカウンター・立ち食いカウンターと揃っていて、合計20人くらい収容できる。このうち、2人掛けテーブル席1つが身体の不自由な方の優先席になっている。これは珍しい取り組みだ。
  麺は、生。茹でるところを見ていたので間違いないのだが、食感は茹で麺っぽい柔らかさだった。大久保・北野と同じパターンだ。東京や飯田橋と同じ麺を使っているとはとても思えないほど、食感が異なる。つゆも、甘さ控えめでやや淡い印象の大久保・北野パターン。たぬき350円。変わりメニューに「3種のおでんそば」530円があったが、期間限定かもしれない。箸はエコ箸。割箸も用意されているが、「テイクアウト専用です」との表示がある。そば湯ポットあり。細かいところでは、爪楊枝が個包装されていた点に品位を感じた。


※値上げしていました。現在、たぬき360円です。3種のおでんそばは終了しています。朝定食が3種(360〜410円)設定されています。カレー南蛮そば500円の「南蛮」の部分がマジックで塗りつぶされていたのがちょっと気になりました。食べた客から「これは南蛮ではない」と指摘されたのでしょうか。駅そば界では定義があいまいな部分なので、そんなに神経質にならなくてもいいような気がしますが。わざわざ塗りつぶすと、「あ、レトルトカレーを乗っけただけなのね」という印象が強まってしまいます。セットメニューの中では、C&C新宿カレーセット680円がオススメででょうか。値段的に高く感じるかもしれませんが、そば・カレーともフルサイズなので納得です(値−1点。2015/6、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき380円です。朝定食360〜410円とC&C新宿カレーセット680円は据え置き。カレーそばは520円に上がっています。面白そうなものとしては、「山形 天童発祥」と銘打たれている鶏中華そば580円が登場しています。ちょっと高い印象がありますが、そば単も高めの店なので、まぁ妥当な線でしょうかね。近いうちに試してみようと思います(2017/5、確認)。

※鶏中華そばを食べようと思って寄ったのですが、残念、終了していました。ラーメン系メニューから手を引いたようです。代わりにということでもないと思いますが、つくば美豚肉生姜そば560円という変わりメニューが登場しています(2017/11、確認)。

※微妙に改装していました(写真は左:旧、右:現)。値上げして、現在はたぬき400円、朝定食400〜450円、カレーそば540円になっています。C&C新宿カレーセット680円は据え置き。つくば美豚肉生姜そばは終了。毎週月曜に「感謝デー」が設定され、たぬ月見そばを380円、たぬ月見そばセットを480円で提供しています。通常の麺単価格が高いだけに、結構お得に感じます。また、ラーメンメニューが復活しており、八王子ラーメン580円が登場しました。これは、同じ会社が運営する北野駅「北乃ラーメン」で販売していたもの(この店舗はその後閉店している)でしょう。八王子ラーメンという名は商標登録されているので、ちゃんと公認を受けているものと思われます。これは一度試してみないと(2019/3、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、カレー550円です。八王子ラーメンと朝定食は、値段据え置きです(2020/12、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき430円、カレー570円です。八王子ラーメンと朝定食は、今回も据え置かれました(2022/4、確認)。

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「富士そば」  実食日:2017/5

  南口を出て右、ロータリー出口角。今月オープンの新店。小平駅にはすでにエキナカに「越後そば」、そして北口に「丸徳」があるわけで、競争激化が免れない情勢になった。もっとも、かつて小平駅南口(ロータリーを出て右の方)にも立ちそば店があった(未食のまま閉店)から、3軒体制に戻ったと言えなくもないか。客席は、テーブル席が4人×3、椅子付きカウンターが6席。新しい店舗としては比較的小型だ。
  小平店では、押し出し式店内製麺の乱切りタイプ麺を導入している。そば粉(ミックス粉)については従来店舗と同じなのだろうか、香りには特段の違いを感じない。違うのは、食感。乱切りタイプであるぶん、舌ざわりに変化があって楽しい。しかし一方では、押出製麺だと捏ねが足りないのか、歯ごたえがちょっと劣る印象だった。一長一短で賛否両論ありそうだけど、個人的には選択肢が増えてありがたい。今回は鴨せいろそば460円の実食だったのだけれど、ツレが頼んだたぬきそば390円(ワカメ入り)のつゆをひと口だけいただいた。つゆに関しては、従来店舗と同じだ。たぬきは、既製の揚げ玉だった。鴨せいろは、レトルトの鴨肉なのだろうか、旨味濃厚な煮汁を伴ったもので、なかなか美味かった。鴨肉自体は、ちょっと固くてパサついていたけれど。つゆを美味しくするトッピングということで、良し。
  店舗オリジナルっぽいメニューは、そば・うどんに関しては特に見当たらず。ただし、酒類にちょっと特徴があった。「ふじ酒場」ではないのだけれど、各種天ぬき(110〜120円)や枝豆・フライドポテト・青のり海老煎(200円均一)を扱っており、ちょい飲みを前面に押し出している。そして、ビール・ハイボール(各390円)はキンキンに冷えたエクストラコールドを導入していた。金属のタンブラーで提供されるので、冷たさが際立つし、長続きする。夏場のちょい飲みに好適だろう。「ふじ酒場」に比べてちょっと値段が高めだけれど、新たなちょい飲みブランドとしていくつかの店舗で導入が進むと面白いことになりそうだ。小平駅は、乗降者数が多いわりに周辺に飲み屋などが少ないので、需要は十分にあると思う。箸はエコ箸。


※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左:旧、右:現)。メニュー等に特筆すべき大きな変化はありません(2019/3、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、生ビール430円です。「ふじ酒場」の表記はなくなっていますが、おつまみは各種継続しています(250円均一)。エクストラコールドは、終了しているもようです(2020/8、確認)。

※ベースメニューには変化ありませんが、レアメニューとしてニラと肉のスタミナラー油そば570円が登場していました。ちょっと高いですが、美味そう。食べてみたい衝動に駆られます(2020/12、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき440円です(2022/4、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき490円です。440円から一気に490円まで上がったのではなく、間に460円だった時代があると思われます(2023/1、確認)。

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★久米川駅(西武新宿線)
「くめそば」  実食日:2015/11

  南口を出て右、道路を渡ってそのまま路地に入り10秒、右側。駅からすぐなのだが、駅を出た時点で見えないのがちょっとネック。今年9月オープンの新店だ。写真ではずいぶんとみすぼらしく見えるが、たまたまビルの外壁工事中だっただけ。次回訪問時に再撮影を。久米川は駅周辺の市街地が発達しているわりにこれまで駅そばがなかったので、たいへん喜ばしいことだ。利用者みんなで、大事に育んでいきたい。客席は、4人掛けテーブル席が4卓。食券制で、注文口(食券を出すところ)と受渡口が別になっているのがちょっと珍しい。また、返却口も2か所ある。壁際の、厨房に面していない返却口が目立つのだが、こちらに返却すると店員が厨房を出て取りに行かなければならないので、できれば奥の厨房に面した返却口を利用するようにしたい。壁際の返却口は、昼時など混雑時の臨時返却口だと認識しよう。
  麺は、注文後に茹でる生麺。細く、軽めの食感。若干粘着する。やや量多め。つゆは関東風・関西風から選択可。関東風はごく最近始めたものらしく、デフォルトは関西風とのことなので関西風を選択。昆布出汁は昆布出汁なのだが、どうも出汁昆布ではなくとろろ昆布から出汁をとったような風味。色はほぼ透明で、醤油の香りはほとんどない。う〜む、関西では出会ったことがない味覚だ。たぬきは、食感・風味・油のいずれもが軽い揚げ玉。存在感が弱いので、仕上げに青海苔をふりかけて風味づけするのは正解だと思う。たぬき400円(ワカメ入り)。変わりメニューに、「話題のポテそば」500円、ぶた天550円、赤ウインナー天500円がある。関西風のつゆを選択すれば、塩気の強いフライドポテトがよく合うかもしれない。他のメニューも、大きつね400円、ぶたカレー500円など、軽く捻ってあるものが目立つ。メニューは毎月更新するとのことなので、頻繁に行っても飽きないだろう。受渡口にゆずこしょうあり。麺とつゆの相性がもうひとつという感じなので、ゆずこしょうで清涼感を加えると全体にまとまりが出る。また、卓上にも青海苔が用意されているので、さらに香りを足す手もある。やりすぎると逆効果になると思うが。ワカメ増量無料のサービスあり。ただし、ネギ増量は有料(20円)。営業時間がとても長い(11〜15時、17〜33時)ので、あらゆるシチュエーションで利用できるのが嬉しい。酒も飲めるし、これはなかなか良い店だ。


※閉店していました。跡地には、「鉄板29号」というグレーな店名の大衆居酒屋が入っています。期待の新星だっただけに、残念です(2017/11、確認)。

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★東村山駅(西武新宿線・国分寺線・西武園線)
「狭山そば」  実食日:2004/7

  改札脇。内外両側から食べられる店。改装したばかりで非常に綺麗だが、椅子席なく、冷房もかなり効きが悪い。夏場に温かいそばを食べると、ちょっと苦しくなる。
  味の方は、とにかく平均点。これがこのチェーンの特徴ではあるのだが、見事なまでに可否がつけられないそばが出てくる。強いていえば麺が若干粉っぽいのだが、評点を左右するほどではない。たぬき310円。


※暖簾が変わり、幟が立ち、少し賑やかな雰囲気になっていました(写真は左:旧、右:現)。値段が上がっています。現在、たぬき340円です(値−1点。2014/11、確認)。

※閉店(「秩父そば」化)していました(2015/11、確認)。

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「秩父そば」  実食日:2015/11

  改札脇、上記「狭山そば」の跡地にあり、改札内外両側から利用できる便利な店。内外とも、立ち食いカウンターのみ。内側の方がスペースが広くとられており、キャパ的には内15・外7くらいか。内装は、メニュー表等を除いて「狭山そば」時代と変わっていないように見える。たい焼き店を併設しており、厨房共通・店員兼務。たい焼きもなかなかの人気ぶりだった。ちなみに、たい焼きは1個130円。
  味は、大きく変わった。麺は、星が多く見られる田舎そば風で、実際に秩父あたりで食べるそばによく似たルックス。茹で麺のような食感なのだが、厨房内にはソリッドな麺が山積みされていた。冷凍麺だ。つゆは、大きな特徴のないバランス派。無難系。たぬきは、粒の小さい揚げ玉。香りや味はあまりないタイプだが、つゆによく馴染んで良い。総じて、「狭山そば」時代よりもレベルは上がっていると思う。たぬき350円(ワカメ入り)。変わりメニューに、くるみ450円。これを置いているだけでも、グッと秩父らしさが高まる。一度試さないと。また、肉そばを「武蔵野肉そば」(500円)と表記しているのも少々気になるところ。券売機に、清瀬駅の同名店で扱っていた「のらぼう菜」がないなと思って店内のお品書きを見ると、記載されてはいるものの白紙で覆われていた。やめてしまったということなのか、それとも季節ものということなのか。これはこれで特徴になっているので、後者であることを祈りたい。


※2017/5、再食。ずっと気になっていたわらじかつ丼を食べたくて、でもそばも食べたかったので、ハーフわらじかつ丼セット690円にしました。わらじかつは、冷凍ものの注文後揚げ。調理に少々時間がかかるため、そばだけ先に出てきました。セットで写真を撮りたいなどの場合には、「一緒にお願いします」と申し出た方がいいかもしれません。そばの方は、前食時と特に変わったことはありません。冷凍っぽくない食感の冷凍麺です。わらじかつ丼は、薄くて大きな豚肉のカツに、醤油ベースのタレがかかっているというか、タレに肉をドボンと浸けているというか。わらじかつ丼を食べるのは秩父駅「ははそ食堂」以来2回目ですが、「ははそ食堂」のものよりもタレが薄味で、やさしい印象でした。「ははそ食堂」ではご飯がちょっと足りないなと感じましたが、今回はそんなこともなく、バランス感がよかったと思います。
  外観的には、暖簾が半分化されていました(写真は左:旧、右:現)。たぬきそばは330円と、どういうわけか値下げされています(たぬき単品も60→40円に値下げ)。他メニューの値段は変わっていないようなのですが。武蔵野肉そばは、単なる「肉そば」に表記が変わっていました(500円のまま)。くるみそばは終了。残念。もりそばもなくなっていますね。季節的な要因もあるのかも。新たに加わったものとしては、みそポテト(2個120円・6個350円)、朝そばセット310円、カップ酒(秩父錦350円)などがあります。店の方向性が少し変わった、と言えそうです。平日17時ごろの訪問で、改札内外合わせて先客2・後客1(たい焼きテイクアウト客を除く)。閑散時間帯とはいえ、ちょっと寂しい入り。いろいろ試行錯誤しているものの、まだバッチリとははまっていない印象を受けます。


※2017/11、再食。冬季限定の貝柱かき揚げそば480円をいただきました。高さのあるかき揚げに、貝柱(小柱)が結構たっぷり入っています。ワンコインメニューとしては、上々の出来栄えでした。気のせいか、麺が少し太くなったように感じます。食感を強調したということでしょうか。生麺と間違えるような感じは薄れたように思いますが、これはこれで食べごたえがあってよいと思います。なお、サービストッピングののらぼう菜は、ワカメに変わっています。ちょっと残念(付−1点)。

※2018/7、再食。かき揚げそば450円をいただきました。かき揚げは、直径は小さめで高さのあるタイプです。以前に実食した貝柱のかき揚げも直径小さく高さのあるものだったので、これが「秩父そば」仕様なのでしょう。揚げ置きでしたがサクサク感は残っていて、まずまずの出来でした。

※駅舎改築工事に伴い、閉店していました。現状では改札が地下にあり、飲食店が入るようなスペースがありません。将来的に橋上の新駅舎が完成したら、復活してくれることを願っています(2020/3、確認)。

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※池袋駅は、山手線1に掲載。
★椎名町駅(西武池袋線)

「南天」  実食日:2000/6

  西武沿線では、ここが一番のオススメ駅そば。北口を出たらすぐ目の前にある店で、ほんの2〜3人で満席になってしまう(もっとも、椅子席はないが)小さな店である。しかし、昼時ともなれば周囲の路上に座り込んで食べる人もいるほどの人気ぶりである。その秘密は、肉そばである。ここはほとんど肉そば専門店といってもいいくらいの店で、そのボリュームはすさまじいものがある。麺と肉がほとんど同じくらいの量なのではないだろうか。しかも、甘く煮付けた味がそばつゆにうまくマッチしているので、肉好きそば好きどちらでも美味しく食べられるようになっている。プラス、たぬきは入れ放題。かけそば(300円)を頼めば、たぬきになる。しかし、この店でたぬきや天を食べるのは邪道もいいところ。肉そばを食べなければ話にならない。肉そばは380円。
  なお、写真ではシャッターが降りているが、潰れたわけではない。たまたま臨時休業だっただけ。


※写真再撮影しました。ご覧のとおり、盛況です(再食せず。2005/9)。

※2010/10、再食。いろいろと変化点や追記事項があります。まず、麺は太平の茹で麺で、食べ応え充分。つゆは比較的淡泊で、トッピング内容によっては物足りなく感じるかも。ネギは斜めカット。相変わらず肉そばが中心的メニューに位置づけられていますが、他のメニューもだいぶ増えたように思います。かけは270円に値下げ。カレーそば370円はお得な印象。変わりメニューに「キャベツそば」(370円)があります。肉そばは、ミニ380円、ノーマル420円、ダブル500円。今回はノーマルを実食しましたが、ボリューム的にはこれがかつての「肉そば」であると考えていいでしょう。ただ、肉の味付けが変わったのか、だいぶ淡泊な印象でした。サービスはかなり向上していて、肉そばには卵(生or温玉)のサービスがあります。また、たぬき入れ放題も継続。さらに、「大盛り」の設定がない代わりに、「おかわりは全品220円」というルールがあります。これは、うまく使えばかなり得をします(味−1点、サ+2点、付+1点)。

※値上げしていました。現在、かけ280円、たまご330円、カレー・天・めかぶ・なめこ・キャベツ380円、肉430円(ミニ390円)です(値−1点。2015/2、確認)。

※2018/3、再食。値段等、変わっていません。今回は、他店では見たことがないオリジナルメニュー「キャベツそば」380円を試してみました。トッピングは、醤油ベースのタレとともにやわらかく炊いた、ひと口大のキャベツをどっさり。見た目にはあまり美しくない(特に色合いが、あまり食欲をそそられない)のですが、食べてみるとまぁまぁ美味しいです。「相性抜群!」というほどではないものの、そばにもまずまず合います。キャベツは甘みが強いので、全体的に甘み・旨みが勝った一杯になります。ただ、脂っ気がないので、いまひとつ肉そばのようには一体化しないようにも感じました。
  麺は変わらず太平の茹で麺。自家製麺でしょうか、「南天」と印字されたばんじゅうに入っています。つゆはカツオ・昆布の合わせ出汁と思われますが、前食時の印象と同じく、やや淡い印象。肉そばにはこれでよいように思いますが、キャベツそばにはもう少しガツン系のつゆの方が合いそうにも感じます。決して悪くはなかったのですが、この店には肉そばという不動の看板メニューがあるので、キャベツそばの再食は当分ないかもしれません。


※2018/10、公式取材にて再食。肉そばダブル510円をいただきました。昔ほどのボリュームではなくなったようにも感じます(付−2点)が、それでも値段に比してボリューム感は秀逸です。バラ肉とモモ肉を合わせてあり、脂身と赤身のバランス感が良いです。脂が多すぎてしつこく感じることがないし、後味もサッパリ。かといって、脂が全然ないのもつまらないので。よく考えられた配合だと思います。
  今年で、創業20周年だそうです。もっと古くからやっているのかと思っていたのですが。私が通いはじめたのが、開店間もない頃だったようです。


※2019/12、再食。消費10%増税に伴う値上げはなかった模様で、現在もかけ280円、カレー・天・めかぶ・なめこ・キャベツ380円です。おかわりは、全品250円。
  今回は、たまごそば330円の実食。卵は、生or温玉の選択になります。私は、生を。卵は後乗せで、白身は綺麗に透き通っていました。ネギは斜めカット。天かすフリーのサービスも継続しています。朝5〜10時には、玉子1個無料(これも生or温玉選択可)のサービスもあります。
  平日18:30頃の訪問で、先客3・後客3でほぼ満席。今どきな感じの店ではないのに、入れ代わり立ち代わりでよく入っています。頼もしい店です。


※2020/9、再食。前回と同じくたまごそば330円の実食です(生を選択)。仕様は、特段変わっていません。
  今回は、ちょっと遅い時間帯の訪問。祝日22:00頃で、先客2・後客2でした。タイミングを考えれば、よく入っていると思います。とにかく狭い店なので、コロナ対策は施しようがなさそうです。パーティッションなどの設置はなく、コロナ以前と同じ形態での営業です。

※2021/11、再食。めかぶ370円をいただきました。フリーの天かすを少しだけ追加です。メカブのほかに、なぜか豚肉が1枚入っていました。意図的に入れたのではなく、使い回しのトングにくっついていたなど、何らかの拍子に入ってしまったと思われます。メカブの量は平均的で、味覚・食感とも特段変わったものではありません。この店のメニューとしてはやや個性が弱めでしょうか。ただ、めかぶそばとしては値段が安めなので、まぁ悪くはないと思います。
  平日19:15頃の訪問で、先客4・後客3。店舗規模から考えたら、よく入っています。多少の波はあっても、なかなか客ゼロにはならない店です。


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「にんご」  実食日:2011/3

  山手通りを渡らずに南(中井方面)へ約5分。ギリギリの徒歩圏内にある店。ほぼ山手通りの歩道に露出した店で、テーブル席(2人掛け×2)は歩道にはみ出ている。この他に、立ち食いカウンターが3人分程度。露出店にしては珍しく、トイレの設備がある。
  麺は、ノーマルな茹で麺。つゆは濃いめ。合わせて、古き良き立ちそばという印象。こういうオーソドックスなそばを出す店が東京では減ってきているので、むしろ新鮮に感じる。天は自家製店揚げだが、たぬきが既製品だったのが残念。たぬき350円。変わりメニューに、えびざんまいそば490円、にんごそば490円(お好みトッピング3種指定)、にんごスペシャルそば980円(トッピング全部乗せ)がある。なお、この店では高額紙幣(一万円札および五千円札)は使用できないので、要注意(貼り紙あり)。また、併せてクレジットカード使用不可の旨も書かれているのだが、過去にそういう客がいたのだろうか? 個人的には、カードで払おうとする人の気が知れないのだが。


※閉店していました。跡地は、「賛否両論」という変わった店名のラーメン屋です(2014/6、確認)。

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「高崎屋うどん店」  実食日:2015/2

  北口を出て左、アーケードの商店街(すずらん通り)に入って30秒、右側。製麺所の直営店で、そば玉・うどん玉の販売もある店。店内は昭和の大衆食堂風の雰囲気で、テーブル席が4人×2、椅子付きカウンターが計16。フロアの片隅にレジがあり、かつては後払い制だったのだろうと想像できるが、このレジは現在稼働しておらず(あるいは、そば玉販売時に稼働か?)、受渡口で代引きとなっている。
  そば玉の販売が「ゆでそば」となっているので「茹で麺使用か」と思ったのだが、食べてみた実感としてはどうにも茹で麺とは思えない。一般的に、茹で麺は「蒸し麺」を指すが、この店の「ゆでそば」は生麺を茹でたもの、という意味ではないかと推察する。歯ごたえは比較的しっかりしているのだが、独特なぬめりと粘着性があり、ちょっと好き嫌いが分かれそうな感じだ。つゆは、淡めで塩気も控えめ。この手のつゆは食後に物足りなく感じることが多いものだが、この店のつゆは昆布出汁のまろやかな余韻が後に残り、物足りなさは感じなかった。なかなか魅力的なつゆだと思う。たぬきは、ふわふわ食感の天かす。衣に山芋を混ぜているのだろうか。たぬき400円には、焼き海苔とナルト巻きが乗る。ナルト巻きはともかく、焼き海苔は個人的に不要。他メニューは、かけ350円、玉子400円、かき揚げ470円など。麺は、そば・うどん・細うどん・ひも川の4択。これだけ麺にバリエーションを持たせられるのは、製麺所直営店ならではだろう。玉そばは100円。うどん・細うどん・ひも川も100円だが、このほかに「ゆで手打ちうどん」110円がある。ゆで手打ちうどんを店内食メニューで選べないのだろうか。ぜひ食べてみたいのだが。また、ラーメンも扱っている(400円)が、中華麺の販売はない様子。これは自家製麺ではないのかもしれない。ラーメンを扱っているためか、各席には七味とコショウが用意されている。これが似た(ほぼ同じ)容器に入っていて、中が見えず、表記もないので、間違ってそばにコショウを入れそうになってしまう。穴が1つだけの容器にコショウ、穴がたくさんある容器に七味が入っているので、お間違いなく。


※ずいぶん前から営業気配なしの状態になっていましたが、遂に他店に変わりました。確実に閉店です。後釜に入ったのは、飲食店ではなくリフォーム業者の事務所です(2021/11、確認)。

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「なか卯」  実食日:2019/7

  北口階段を左側に降りて目の前。駅舎とは微妙に別棟になっているが、まぁ駅の敷地内というか管理地と思われる場所なので、副業系駅そばでも積極的に食べ潰しておこう。店舗名は「椎名町店」。上記「南天」と「高崎屋うどん店」のちょうど真ん中あたりで、どちらの店とも競合しそうな立地。あくまでも副業系だから、それほどリスクは高くないのかもしれないが。出入口が2か所あり、それぞれのドアの脇に券売機。客席は、テーブル席が4人×2、吉野家タイプ(対面式カウンターの間に従業員通路があるタイプ)のコの字型椅子付きカウンターが13席くらい。
  麺は、たぶん冷凍。二八を謳っているところは「天丼てんや」と同じだが、もちろん別の麺。「天丼てんや」は乱切りタイプなのに対して、「なか卯」は太さ均一の細麺。白っぽく、細かい星がたくさんある。食感は、ややポソポソ。舌触りザラザラ。今どきな感じではなく、わりとそばらしい食感であると言える。香りがさほどない点だけが残念だが、副業系のそばとしてはなかなか美味い部類だと思う。つゆは、あまり深みのない関西風。「京風」を謳っているのだけれど、京都ではまず出会わない味覚。悪い言い方になるが、関東でよくある「なんちゃって関西風」という印象。ヒガシマルの粉末スープで作った方が、まだ美味しくなりそうな気がする。麺は悪くないのだから、いっそ関西風は諦めた方がいいようにも思うのだけれど、どちらかというとうどんの方がメインだろうから、仕方ないか。そばメニューは、ざる450円と海老かきあげ490円のみ……だと思って海老かきあげを実食したのだが、後になってメニュー一覧の写真を見返したら、季節限定の括りで「はいからそば」230円の表示があった。しまった、これを食べておきたかったな。はいからそばは朝限定の認識だったので、よく見ないで食券を買ってしまったのだ。海老かき揚げは、冷凍ものの注文後揚げと思われる。手作り感はないものの、アツアツで悪くない。わりと嵩があり、川エビくらいのサイズの殻つきエビが5尾入っている。他は、タマネギ、ニンジン、インゲンなどで構成。野菜のカットが細かく、箸でつかみにくいのが少々難点。飲み水は薄い緑茶(冷)。箸はエコ箸。
  平日13:30頃の訪問で、先客6・後客0。この波はたまたまなのか、それともこのくらいのタイミングで繁忙時間が終わるということなのか。駅への依存度が高そうな店舗だから、たぶん前者なのだろうと思う。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、海老かきあげ500円です。ざるそばは夏季限定なのか、メニュー一覧に掲載されていませんでした。ちなみに、親子丼は490円で値段据え置きです(2019/12、確認)。

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★東長崎駅(西武池袋線)
「もみじそば」  実食日:2006/11

  北口を出て直進10秒。十字路の角で、わりと目立つ場所にある。今年7月にオープンしたばかりの店で、東長崎の長い長い駅そば空位の時代にようやくピリオドを打ってくれた。しかも、非チェーン店。自宅から徒歩圏内の駅ということもあり、非常に嬉しい。極めて嬉しい。
  この店では袋麺(当然茹で麺)を使っており、麺そのものには特記するほどのことはない。しかし、関西テイストのつゆ(昆布出汁が勝った感じの味だが、丼が黒いため色の濃淡は判別しにくい)が美味。つゆそのものが美味いということもあるが、それ以上に、茹で麺とよく合うつゆなのだ。考えてみれば、茹で麺というのは生麺に比べるとややうどん寄りのものだから、関西風のうどん出汁が合うのは当然の話だ。「茹で麺−関西風」、これは一つの指針になるかもしれない。細かいポイントを挙げると、各種天は自家製店揚げ、そしてネギが輪切りではなくささがきになっているのが面白かった。たぬき340円。変わりメニューには、もみじそば(440円)というのがある。詳細は不明だが、冷やし系メニューの中に入っている。


※閉店していました。非チェーンの新規店は苦戦傾向ですね(2008/11、確認)。

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★江古田駅(西武池袋線)

「むさしの」  実食日:1999/10

  南口の寂れた商店街の角にある。駅歩20秒くらいか。鷺ノ宮の「むさしの」と同チェーンだと思うのだが、値段体系や天ぷらの質が若干異なる。ここの天ぷらは自家製(風?)で、かき揚げにはザク切りのニンジンやゴボウが入っていて食べごたえ十分。小さな丼に溢れんばかりに盛られて出てくる。なお、こちらはたぬきの方が安く、たぬき280円、天300円。割と安い。


※2007/11、再食。丼は普通の口広型(擂鉢型)になっていました。天が超特大になっていて、丼からはみ出す大きさです。値段は据え置き。

※2008/11、再食。値上げ(たぬき280→300円。値−1点)していました。天も350円になっています。


※閉店(「戸倉そば」化)していました(2013/2、確認)。

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「桜」  実食日:2003/12

  南口を出て、右斜め前の路地を20秒、左側。放置自転車が多く、車では行けないような場所にある。この店は、比較的よく整っている。麺は生麺で、オーダーしてから1人前ずつ茹でる。3分ほど時間がかかるが、椅子席があるので待つのは苦にならない。麺は、比較的柔らかめで、コシはしっかりしているものの「シコシコ」という感じではない。あまり他店では見ない麺だ。つゆは甘めだが、油ものの具を乗せても胸焼けするようなしつこさはない。他の特徴としては、唐辛子が一味・七味両方完備。申し出制でそば湯の無料サービスもある。ご飯ものやセットメニューも豊富で、特に「そば+各種ミニ丼」のセットはいずれも400円台とお得。たぬきは、ワカメ入りで330円。

※閉店していました(2008/11、確認)。

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「戸倉そば」  実食日:2013/2

  南口を出て、線路と垂直方向の路地を20秒、右側。2つ上に記載している「むさしの」の跡地。跡地というか、暖簾が掛け替えられた以外には、外観に主だった変化はない。内装も「むさしの」時代のまま。「むさしの」時代に使われていた古めかしい券売機がそのまま置いてある(ただし、故障中で使えない。現在は現金代引制)。厨房を囲む立ち食いカウンター一列だけの店で、キャパは5人程度。
  麺は、おそらく店名と同時に変わっている。極太で、うどんほどの太さがある茹で麺。幅5mmくらいあるが、4mmくらいの麺も混ざっていて、微妙に乱切り。幅広麺は厚みがないことが多いのだが、この店の麺は厚みもあるので、本当にうどんのように見える。ただし、食感はうどんほどモチモチしていない。つゆはあまり特徴がなく、「むさしの」時代と同じかどうか判断しかねる。たぬき300円。価格は「むさしの」時代と同じで、「むさしの」時代に壁に掲げられていた木製の札がそのまま流用されている。箸は割箸・エコ箸併用。ただし、エコ箸は2人分しか置いていなかった。


※閉店していました。跡地は、「ふくのや」という小龍包店です。遂に、江古田から立ちそばがなくなってしまいました。残念です。以前は立ちそばがよく似合う昭和な街でしたが、駅舎が綺麗になって、だいぶ雰囲気が変わりました。なんだか、活気がなくなったように感じます(2014/6、確認)。

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「誠屋」  実食日:2014/11

  南口を出て、線路と垂直方向の路地を20秒、右側。上記「戸倉そば」の跡地……ではなく、跡地の隣(駅から見て奥側。「戸倉そば」跡地は、小龍包店「ふくのや」→居酒屋「いなほ」と、次々に店が変わっている)。間仕切りのない立ち食いカウンターだけの店で、一見すると3〜4人くらいしか入れなさそうに見えるが、厨房の奥側にも「コ」の字型にカウンターが続いていて、7〜8人くらいは入れる。ただ、背後スペースが狭いので、混雑時に奥へ出入りするのは至難だ。今月7日にオープン(最初の一週間は営業時間不定のプレオープン)した新店。夜23時まで営業しているそうだが、夕方に休憩(仕込)時間があるので注意。
  麺は、注文後に茹でる生麺。繊細な細麺で、歯ごたえはあまりないが風味はまずまずで、喉ごしがよい。つゆは、味の方向性としては大きな特徴がなく、「よくまとまっている」という感じ。むしろ、色が印象的だった。濁りがなく赤みが強く、寸胴から大きなおたまですくい上げた時には「艶めかしい」とさえ感じた。たぬきなし、かけ350円、月見420円、かき揚げ480円。かき揚げは自家製(揚げ置き)と思われ、巨大サイズ。ゆるめなので、見た目ほどの質量はないのだが、それでもちょっと胸が焼けた。「六文そば」のかき揚げとはタイプが違うが、同様に「2/3でよい」と感じるパターンだ。変わりメニューに、おかひじきそば500円、誠屋そば780円がある。「おかひじき」とは、海辺などに生育する一年草。葉がヒジキに似ていることから名付けられているが、海藻のヒジキとは別物。これはぜひ次回以降に試してみたい。また、「誠屋そば」には、鶏もも肉・そぼろ・おかひじきがトッピングされる。鶏肉は国産ブランド鶏(安部鶏)を使用するなど、こだわりがあるようだ。値段が高いが、こちらもいずれ試してみたい。


※閉店していました。跡地には、立ち食いうどん店が入っています。時間外だったので、メニュー詳細(そばの扱いがあるかどうか)については今のところ未確認です(2016/1、確認)。

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「キッチンオリジン」  実食日:2017/12

  南口を出て直進(線路沿いへ)1分、踏切端を右折し、すぐのY字路を右に入って2分、信号で千川通りを渡って左へ1分。駅歩4分半くらいか。店舗名は「江古田店」。この駅も、かつては2軒の駅そばが共存していた時代があったものの、その後両方閉店して駅そば空位状態になっていた。「キッチンオリジン」がこのような駅を救うケースが目立っている。江古田店はイートインスペースがかなり広い。合計23席もある。全部テーブル席なので、喫茶店代わりに利用する人も多そうだ。実際、居合わせた先客(15:00頃の訪問で、イートインは先客3・後客0)のうち2人は、コーヒーを飲みながら仕事の打ち合わせをしている様子だった。こういう使い方をしても、まったく違和感がない店舗だ。テーブル席だとコンセントがないので、一人でポチポチとスマホいじりという利用法には向かない。2人以上での利用の方が向いているかもしれない。有人レジ(セルフではない)で先払い→引換券の番号で呼び出し(なぜか返却口から出てきた)→返却口へ返却というシステム。
  麺は、冷凍と思われる乱切りタイプのもの。ちょっと湯煎がオーバーだったのだろうか、歯ごたえ弱めだった。つゆは、例によって出汁が香らない平たいもの。濃さや量には、特段問題なかった。薬品臭ほどほど。「キッチンオリジン」のつゆは、食べるたびに印象が異なる。希釈率とか量とか、マニュアルで決まっていないのだろうか。かけ290円、ちくわ天350円、かき揚げ430円など。実食は、ちくわ天そば(ワカメ・揚げ玉入り)に加えて、出来合い惣菜の中からフライドポテトエレガンス(中)100円を追加。ちくわ天は、いつもアツアツ・サクサクで出てくるのだが、今回はちょっと冷めていた。揚げ置きだったのだろうか。あるいは、揚げ終えてから麺の湯煎を始めたとかかもしれない。いずれにしても、私はオリジンそばの生命線はちくわ天だと思っているので、ここは大事にしてほしいところだ。フライドポテトは、どのへんが「エレガンス」なのかがよくわからなかった。太めのスティックタイプ。そばに乗せて「なんちゃってポテそば」にしようかなとも一瞬案考えたが、バーベキュー味のパウダーがかかっていたので、おそらく合わないだろうと考えてそのままいただいた。特段美味いという感じでもないが、100円ならちょっとした口直しによいだろう。冷水器あり。割り箸は爪楊枝入りの個包装で、レンゲとともに商品と一緒に提供。七味は返却口に置いてある。


※そばの扱いが終了していました。当サイトでは閉店として扱います(2019/6、確認)。

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「のじろう」  実食日:2020/12

  北口を右の階段から出て右へ1分、信号のちょっと手前の左側角地。今月15日にオープンしたばかりの新店(訪問は28日)。これまで、江古田の立ちそばは南口界隈でオープンしたり潰れたりを繰り返していた。ここにきて、私が知る限りでは初めて、北口側に立ちそばができた。江古田駅周辺の繁華街が形成されているのは南口で、北口はどちらかというと閑静な住宅地なのだが、北口側には何といっても日芸があり、学生が多く歩く。需要は少なからずあるだろう。食券制で、客席は基本的に立ち食いカウンターのみ(10人分程度)。プラス、店の外に2人分の席が増設されており、そのうちの片方にだけ椅子がある。
  麺は、中太の茹で麺。黒みが強い田舎風の仕立てで、茹で麺にしてはそばの香りがしっかり感じられる。上質な部類だ。つゆは、最初のひと口めはカツオ系由来ではなさそうな酸味を感じたけれど、ふた口め以降は気にならなくなる。出汁は、特定の方向に突き抜けないバランス派。たぬきは揚げ置きの天かすで、フワフワ系の食感だった。カリフォルニア米みたいな細長い粒が目立つから、もしかしたら副産物ではなく店内で意図的に作った揚げ玉かもしれない。総じての印象は水準以上で、つゆの酸味さえなければ味をもう1点足してもよかったかなというところだった。たぬき330円。メニューは、わりとオーソドックス。次回は、店側が推している肉480円を食べてみようか。割安感のある唐揚げ380円も気になるところだ。卓上には、味変用のラー油が置かれてある。肉そばの肉がバラ肉なら、ぜひラー油を加えて食べてみたい。唐揚げにも合いそうだ。箸は割り箸。
  平日14:00頃の訪問で、先客3・後客4。オープンして間もないからということもあるのか、中途半端な時間帯でも結構賑わっていた。客層が若いし、カップルまで来ていた。日芸生の間で定番の軽食スポットとして定着してくれたらいいな。個人的にもわりと行きやすいところなので、今後もちょこちょこ寄る機会がありそうだ。


※2021/6、再食。その前に、値上げしていました。正確に言うと、前回訪問時の価格は「オープニング価格」でした。現在、たぬきというメニューはなく、かけ(270→)320円、肉500円、唐揚げ460円。これが正規価格です(値−1点)。たぬきだけでなく、コロッケやちくわ天もメニュー落ち。メニューは少々絞られた形になっています。一方で、学割制度がスタートしました。学生証提示で、学割そば270円を食べられます。日芸生を意識している様子がうかがえますね。
  今回は、店が売りにしている肉そばを食べてみました。肉は薄切りの豚バラたっぷりで、白髪というほど細くない斜めカットの白ネギを合わせています。ネギは肉と一緒に煮込むのではなく、生。だから、アリシンの刺激が結構強いです。この辛みが好きな方はこのままでいいと思いますが、少し抑えたい場合には、各席にあるラー油でコーティングするのがベターです。豚バラとラー油の相性も上々なので、一石二鳥ですね。ボリューム感もあり、ワンコインの肉そばとしては上々の出来栄えでした。
  平日17:30頃の訪問で、先客3・後客1。どちらかというと若者に好まれそうな店ですが、腰の曲がりかけたお婆ちゃんも来ていました。日曜営業を開始した旨の貼り紙あり。今後がますます楽しみです。

※2021/10、再食。唐揚げ460円を食べてみました。鶏唐揚げは、大きいことは大きいですが、我孫子のような極端な大きさではありません。我孫子の半分くらいかな。モモ肉使用で、衣が薄くジューシー。仕上がりはなかなかです。各席に置いてあるラー油との相性もよいので、ひと回しかけるのもよいでしょう。
  平日17:45頃の訪問で、先客0・後客1。後客は、私よりも先に食べ終えて出ていきました。椅子がないということもあるでしょうが、店内滞在時間短めの客が多い印象です。


※2021/11、再食。かき揚げ460円をいただきました。かき揚げは、正円形が一部崩れたような形状で、リングを使っているかどうか微妙な感じ。揚げ置きです。嵩はあまりありません。具材は、タマネギ、長ネギ、ニンジンとシンプル。やや固めの揚げなので箸で崩しにくいですが、大きめカットのタマネギを含め、食感は良いです。
  平日19:15頃の訪問で、先客0・後客0。この時間帯に営業してくれているのはとてもありがたいのですが、夕方以降の客数は多くなさそうです。そのうち時短に踏み切りそうで、ハラハラします。


※2022/7、再食。その前に、ここで値上げが入りました。現在、かけ340円、肉550円、かき揚げ490円です。
  今回は、新作メニューの肉巻きシャウ天510円を試してみました。トッピングは、豚バラ肉を巻いた粗挽きソーセージの天ぷらです。なるほど、「シャウ」はシャウエッセンというわけですね。肉汁ジュワ系で、旨みが弾けます。想像どおりに美味いです。悩ましいのは、卓上のラー油をかけるかどうか。ラー油は、丼全体との相性はとても良いのですが、シャウエッセンの旨みをやや中和してしまう方向に作用するように感じました。かけるとしても、少量にとどめた方がよさそうです。
  平日15:30頃の訪問で、先客0・後客0。昼食需要からも学生の帰宅からも外れているこの時間帯は、アイドルタイムのようです。

※肉巻きシャウ天は終了していました。残念(2023/2、確認)。


※2023/5、再食。なめこ山菜490円(ワカメ入り)を試してみました。トッピングは、「ナメコ+山菜」ではなくナメコ入りのミックス山菜です。ナメコのほかには、ワラビ、キクラゲ、エノキ、姫竹、ニンジンを確認。ちょっと変わった組み合わせのミックス山菜ですね。味覚的には問題なく美味しいです。ニンジンの強め食感も、良い意味でのアクセントになっています。そして、半分食べ進めたところで投入してみたラー油との相性も問題ありませんでした。値段的にも高くはないし、なかなか良いメニューだと思います。
  平日17:00頃の訪問で、先客0・後客1。空いていました。揚げ物系のトッピングはほぼほぼ売り切れていました(ナス天だけ残っていた)。天ぷら系を食べたい場合には、もう少し早い時間帯に行った方が無難です。


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★桜台駅(西武池袋線)
「そば酒房 凛や」  実食日:2019/12

  改札を出て直進、エミオ桜台内。ファスト系の「そば酒房 凛や」と座そば(値段が高いダイニングスタイル)の「越後そば」が並んでいるというか中でつながっており、ちょっと紛らわしいというか分かりにくい。特に、駅そばをある程度食べ慣れている人は、分かりにくく感じると思う。なぜなら、「越後そば」と「凛や」だと、「越後そば」の方が駅そばのイメージが強く湧くから。「越後そば」がファスト系で「凛や」は高いのかな、と思う人が結構いるのではないかと思う。逆なので、ご注意を。今月11日にオープンした新店(実食は23日)。少し前に隣の練馬駅の「越後そば」が閉店している(これは、当サイトの掲載対象とならない高い店)ので、実質的に移転の意味合いが強いのかもしれない。「そば酒房」と付いているのは、夜というか15時以降には立ち飲みタイムとなる二毛作店舗だからか。夕方以降にそばを食べたい場合には、少し奮発して「越後そば」を利用するべし。「そば酒房 凛や」の客席は、厨房と向き合う椅子付きカウンター10席くらいのみ。中でつながっている「越後そば」にはテーブル席がたくさんあるが、「凛や」のメニューを「越後そば」のテーブル席で食べることはできない。
  麺は、生麺の茹で置き。茹で置き時間が長かったのか茹でオーバーだったのか、茹で麺級の歯ごたえだった。ちょっと残念。これだったら、いっそ茹で麺にして少しでも値段を下げてほしい。つゆは、駅そばとしての「越後そば」と変わらない。しっかり濃く辛いのだが、雑味がないので下品さは感じない。美味しい。たぬきなし、かけ380円、かき揚げ天530円など。名物格は、豚蕎麦つけ麺880円か。虎ノ門系の「蕎麦の香りを殺す」メニューで、しかも高いので、個人的にはあまり関心なし。ラーメンが好きな人には受けると思うので、どうぞ。実食は、かき揚げ天。かき揚げは揚げ置きで、かなり大きい。少し胸が焼けたので、個人的には半分でいいかな。具材は、タマネギ、ニンジン、長ネギ、カボチャ。カボチャを入れているのが特徴的なのだけれど、割合が少なく、あまり主張しなかった。カボチャを強めると甘くなり、さらに胸が焼けそうなので、大判にこだわるのならこのくらいの割合でいいと思う。箸はエコ箸。ちなみに、「越後そば」のメニューは、たぬき630円、野菜かき揚げ天780円など。う〜ん、微妙ですな。さほど乗降者の多い駅ではないことだし、「越後そば」の方が需要が安定してありそうな気がする。「凛や」を15時までにしているのも、頷ける。
  平日15:00頃の訪問で、先客3・後客1。私が食べ終えて店を出ると、すでにタペストリーが立ち飲みメニューに変わっていた。酒類はそれほど安くない(生ビール480円、ハイボール380円など)けど、つまみは安い。そば屋らしく、各種天をつまみメニューに設定しているところがいいね。串揚げも魅力的。今度、軽く飲みに来ようかな。


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※練馬駅は、地下鉄13に掲載。
★富士見台駅(西武池袋線)
「増田屋」  実食日:2013/2

  南口を道路まで出て左へ1分、「ぎょうざの満州」の角を右折して30秒、右側。千川通りに出る少し手前にある。郷愁溢れる雰囲気の外観だが、古い感じではなく、内装も綺麗。新しい店だろう。富士見台は、10年くらい前に南口駅前の「富士そば」が未食のまま閉店して以来、長らく空位状態になっていたので、この店がオープンしたことはたいへん喜ばしい。客席は、テーブル席が2人×2+椅子付きカウンターが8席。
  麺は、ゆで時間は短かったのだが、生だと思われる。やや粘着する食感で、香りもある。つゆは、花かつおがサービストッピングされていることもあって、カツオ風味が前面に出ている。方向性としては悪くないと思うのだが、ちょっとぬるかったのが残念。65度くらいだったのではないだろうか。75〜80度くらいあれば、もっとよく香るのではないかと思う。たぬきは既製品の揚げ玉。たぬき360円(ワカメ+花かつお入り)。変わっている点といえば、注文の管理方法に工夫が見られる。口頭注文なのだが、店側でプラスチック製のタグを覚えに使っている。色分けされていて、メニュー名などが書かれているタグをカウンター上に置くわけだ。注文誤認を避ける意味で、効果的だろう。箸はエコ箸。実食したのは小雪が舞うたいへん寒い日で、手がかじかんで箸をうまく操れなかった。こういう時には、滑りやすいエコ箸よりもエッジを利かせられる割箸の方が使い勝手が良い。各店でエコ箸の導入が進められているのは、決して悪いことではないと思う。ただ、冬場だけでも割箸を併用するということも、ひとつのサービスとしてアリなのではないかと感じた。


※値上げしていました。現在、たぬき380円です。手軽なご飯ものをいろいろ扱っています。明太子ごはん300円・鮭フレークごはん250円・高菜ごはん250円(各ハーフは50円引き)。種物の麺類がやや高い印象なので、ご飯ものとかけそばのセットの方がお得感がありそうです。また、変わりメニューに「そばつゆの肉ラーメン」500円がありました。黄ぃそばのようなイメージでしょうか(付+1点。2014/10、確認)。

※現在休業中(「しばらく休みます」の貼り紙あり)です。近くに「富士そば」がオープンした影響もあるのでしょうか。ちょっと心配です(2016/8、確認)。

※嫌な予感が的中してしまいました。閉店です。跡地は、油そば専門店「つよ志」です。富士そばの前になすすべなく敗退、といったところでしょうか(2017/1、確認)。

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「富士そば」  実食日:2016/8

  南口を出て右、すぐ左側。店舗名は「富士見台店」。今年6月オープンの新店……と言いたいところだが、実は過去に「富士そば 富士見台店」が存在した時代がある。2003年頃の閉店だっただろうか、現在の場所から路地を挟んだあたりに、掘っ立て小屋のような店舗があった。食べに行こう行こうと思いつつ行けないでいる間に閉店してしまったという苦い記憶がある。だから、「10年以上の時を経て復活」が正しい表現になる。客席は、テーブル席が計18席、椅子付きカウンターが10席。さほど広いフロアではないのにテーブル席がメインになっているあたり、サラリーマンのランチ需要を狙う都心の店舗とは違って、地域在住のグループ客を多く取り込みたいという意図を感じる。
  麺は見込み茹でのオペレーションで、私は茹で置き麺に当たった。が、歯ごたえはさほど損なわれていなかった。「富士そば」では数年前から「石臼挽き」を謳うようになっているが、それ以来麺の当たり外れがあまりなくなっていると思う。つゆは、おそらく標準的な「富士そば」のもの。「おそらく」と書いたのは、入れすぎのたぬきがつゆの大半を吸ってしまったため。たぬきはあまり味のない揚げ玉で、ゾル化はしないのだがつゆを吸ってふやけるタイプ。たくさん入れたところで特段美味しくはならないのでね、もっと少なくていいと思う。1/3でいいくらいだ。たぬきだけでなくワカメやネギもたっぷり乗ってきたので、店員の癖なのかもしれない。たぬき390円(ワカメ入り)。店舗限定っぽいものは特にない。強いて特性を挙げるなら、朝・夕そば各320円のほかに朝納豆定食370円の設定があるのと、「ふじ酒場」対応店舗だということくらいか。そば湯ポット受渡口付近にあり。箸はエコ箸。


※2017/2、再食。春菊天420円を実食。富士そばの春菊天はさほど実食回数が多くありませんが、直近で食べた中野店のものと、基本的に同じです。春菊は細かくカットし、かき揚げ状に仕立てています。やや衣の分量が多いですが、グズグズになっても美味しく食べられる春菊天だと思います。悪くないです。
  一度撤退した駅で客足が戻るだろうかと心配していた店舗ですが、18:00頃の訪問で先客4・後客6と、なかなかの入りでした。10人中9人が男性ということで、女性の取り込みには苦戦している部分もありそうですが、ひとまず経営は軌道に乗ったのではないかと推察します。


※暖簾のデザインが変わっていました(丸紋→富士山ロゴ。写真は左:旧、右:現)。ベースメニューの値段等は変わっていません。2015〜2016年に一斉風靡したポテそばの扱いが始まっています(450円)。クレイジーソルトを使用しているとのことで、かつて他店舗で販売していたものよりも香りやスパイス感が強いものになっているのかもしれません。香りのあるクレイジーソルトは、間違いなくフライドポテトに合うと思うのですが、問題はそばに合うかどうかですね。それを確かめるためには、食べてみる以外にはなさそうです。次回訪問時にでも。そのときにまだやっていることを祈ります(2018/6、確認)。

※紅生姜ちくわ天450円、生姜醤油ラーメン450円、朝のおにぎりセット390円が登場していました。一方、ポテそばは終了しています。結局、食べ損ねました。「富士そば」のポテト系そばは、どうも長続きしないですね(2019/2、確認)。

※2019/3、再食。深夜3時に再食シリーズです(厳密には祝日の2:00頃)。石神井公園店と連食したのですが、深夜1時でも賑わっていた石神井公園店とはうって変わって、先客0・後客0でした。出入口に置き看板があり、「3:00〜3:45は休業」の旨が告知されています。この置き看板が出入口の半分ほどをふさいでいるため、やや入りづらくなっているかもしれません。
  今回は、炭火焼親子丼480円を単品でいただきました。玉子はやや硬煮え気味でしたが、許容範囲内。鶏肉はモモ肉使用で、旨みが強くジューシーです。炭火焼きの香ばしさもあって美味しいのですが、個人的には炭火焼きではない普通の親子丼を食べたかったです。そばつゆベースのスープ付き。ネギとワカメが入ります。他店舗では、この手のスープにネギを入れないことがあるのですが、絶対に入っていた方が美味しいです。印象が全然違います。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円です。他メニューも値上げしていますが、今回は入店していないので全メニューの確認はしていません(2020/5、確認)。

※2020/7、再食。辛たぬき肉つけ450円を食べてみました。温そばの「辛たぬき肉」は実食済みなのですが、つけそばバージョンは初めてです。冷たい麺に、温かいつけつゆ。そのつゆに、豚肉、揚げ玉、豆板醤風の辛みダレがデフォルトで入っています。赤々としていていかにも辛そうに見えるのですが、実際には辛みはそれほど強くありません。「旨辛」のレベルです。とても美味しいのですが、難点がふたつほど。ひとつは、そばの香りがほとんど消えてしまうということ。そしてふたつめは、食べ進めるごとにつゆがぬるくなってしまうということ。前者の方は「食べ物として美味しい」と考えればいいだけなのですが、後者の方はいかんともしがたいですね。つけそば系に共通する弱点だと思います。最初のひと口がいちばん美味しいので、そこに神経を全集中ですね。後半は、惰性で食べる感じになります。つゆを保温できるような工夫があるといいなと思うのですが、「富士そば」に限らず、ラーメン界を含めても、不思議とそういう話は聞かないですね。
  日曜19:00頃の訪問で、先客0・後客1。空いていました。客席にパーティッション等はなく、今のところソーシャルディスタンスは特段考慮されていません。コロナ対策は、出入口付近に手指用の消毒液が置いてある程度です。


※2021/9、再食。店舗限定でしょうか、「鶏団子とピリ辛高菜つけ(割飯付き)」480円が出ていたので、衝動的に食べました。内容は、糸唐辛子を戴いたもりそばに、鶏団子と高菜と白髪ネギが入った温つけつゆ。そして、〆用のミニライスが付きます。この手のメニューは食べ進めるごとにつゆが温くなって、美味しさがどんどん減退していくので、食中のストーリーがイマイチ盛り上がらず、基本的にあまり好きではありません。でも、〆のライスが付くことで最後にひと盛り上がりが来るようになっているのは良い工夫だと思います。鶏団子(3個)は、ムネ肉主体でさっぱりしていますが、軟骨入りで食感にアクセントがあり、悪くないです。高菜は、味覚的な主張が鶏団子よりも強いです。あまり辛くはないので、辛みを期待していると拍子抜けするかも。インパクト絶大というよりは、どちらかというとしっとり美味いイメージです。ワンコインで提供できるのなら、あまり好みではないつけそば系であっても歓迎したい好メニューでした。
  平日18:15頃の訪問で、先客0・後客3。全員男性ひとり客。テーブル席には、対面方向に固定式のパーティッションが設置されました。そのため、ひとりぶんのスペース(奥行き)が狭く、若干窮屈に感じます。ひとりで利用する場合には、椅子付きカウンターに陣取った方が落ち着けそうです。


※値上げしていました。現在、たぬき440円です(2022/3、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき460円です(2022/7、確認)。

※さらに値上げしていました。現在、たぬき490円です。内容日替わりの「ミニ丼ミニそばセット」580円が登場しています。ミニ+ミニのセットにしては少し値段が高いかなという気もしますが、「プチおやつ付き」とのことで、こちらの方が気になります(2023/2、確認)。

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★石神井公園駅(西武池袋線)
「山喜」  実食日:2003/11

  南口を出て右、線路沿いの路地をちょっと入ったところにある。写真を見ても分かるように、看板には「手打そば」と書いてある。一見すると、本格的な蕎麦屋である。店内にジュースの自販機があるし、食券販売機も一番奥にあるので、知らない人が見かけても「700円くらいするのかな」と思ってしまうだろう。品書きを外に出しておいた方が客が増えそうな気もするのだが。
  で、実食。最初の一口で、「おっ! これはもしかしたら、調布の「一休庵」の再来か!?」と思ってしまう。それくらいに、美味いということ。もしかしたら、「手打」の看板には偽りがないかもしれない。それくらいに、強烈なコシがある。コシは日本一と言ってもいいのではないだろうか。つゆも飽きのこないあっさり味で気持ちいいし、具にも特に問題はない。おまけに、配膳のサービスもある。基本的にはセルフサービスの造りになっているので、たまたま土曜日で空いていたからかもしれないが。盆に乗って、れんげ付きで出てくるのも見逃せない特徴。味もさることながら、細かいサービスにも気配りが見える店だ。職人風の店主も愛想がいい。
  調布の「一休庵」が閉店してしまった今、関東駅そばの期待の星はこの店かもしれない。ただし、値段の評価は微妙。たぬきは380円と高いが、天も同額。天380円ならそう高くもない。ここでは、一応たぬきの値段ということで1点にしてしまうが。いずれにしても、この味なら心おきなくブックマークに入れられる。


※2005/5、再食。変わらず美味。

※2008/10、再食。どういう風の吹き回しか、刻み昆布が大量にサービストッピングされました。味は、変わらず感激級です。

※閉店していました。これは痛恨! 現在はもぬけの殻ですが、12月中旬には「富士そば」に生まれ変わる予定です。この店にとっては、駅の改築と駅周辺の整備が凶と出たように感じます。まったく目立たず、人通りも少ないエリアになってしまったので。苦肉の策で「富士そば」化ということなのではないかと感じます(2014/11、確認)。

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「富士そば」  実食日:2014/12



  西口を出て左、上記「山喜」の跡地。今月26日にオープンしたばかりの新店(実食は大晦日)。この店舗を見ると、なぜ「富士そば」が商業的に成功したのかがよく分かる。「山喜」時代にはあんなに目立たず、よくない場所であるように思えたのに、「富士そば」になったとたんに一等地感が生まれた。とても「山喜」の跡地とは思えない変貌ぶりは、「富士そば」マジック炸裂! と言っても過言ではないだろう。ポイントは、間口の位置だ。従来の間口は壁でふさぎ、従来は壁だったところをぶち抜いて間口にした。このおかげで、西口改札を出て左を向けば正面に見えるという超好立地になったのだ。店前の路地の人通りまでもが多くなったようにすら感じる。店内には、テーブル席が計20、椅子付きカウンターが直線タイプと円卓タイプを合わせて約20ある。厨房の位置は「山喜」時代と同じなのだが、「山喜」の残り香はほとんどないと言っていい。
  味は、平均駅な「富士そば」のもので、これまた「山喜」時代の面影はない。たぬき380円(ワカメ入り)。変わりメニューに、関東では珍しいおぼろ昆布400円がある。とろろ昆布はたまに見るが、おぼろは珍しい(本当におぼろ昆布を使っているかどうかは未確認)。実食時にはミニカレーセット100円引きのサービスがあったが、これはオープン記念セールなので、評点には反映させない。そば湯ポットあり。24時間営業。


※2015/6、再食。お馴染みの、深夜3時に再食シリーズです(厳密には4:00頃)。先客3に後客2で、フロアが広いだけに閑散とした印象でしたが、都心から離れた駅でこれだけ入っていればまぁまぁでしょうか。ちなみに、先後客5人のうち4人がキャバ嬢風でした(残る1人はもりそばを食べかけで眠りこけているサラリーマン風)。ガチで始発待ちのキャバ嬢かもしれません。石神井公園あたりのキャバクラでは連日タクシーを使うほど稼げないのかな、と邪推してみたり。今回は、かき揚げ400円を実食。浦和仲町店と同じ、巨大タイプです。大きいのに具材感はやや乏しく、衣がパサパサ。ボロボロ崩れて食べにくく、冷凍物を連想させます。旧タイプのふんわりしたかき揚げの方が、個人的には好みです。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。天・おぼろ昆布は410円になっています。変わりメニュー(冬季限定)に、肉ネギ生姜そば470円がありました。また、ミニそば+ミニかつ丼の「ミニミニセット」490円もあります。この設定はなかなか魅力的かも。さらに、三元豚使用のとんかつ定食600円もあります。オリジナルメニューの開発に力を入れている店舗のようです(付+1点。2016/3、確認)。

※2016/9、再食。「ふじ酒場」の利用です。生ビール(プレモル)240円+ポパイ(ほうれん草の玉子とじ)200円+鶏唐揚げ200円=640円でちょい飲み完了。いいですね、そばとミニ丼のセットを食べるくらいの金額で軽く飲めるんですから。コスパを重視するなら、鶏唐揚げをフランクフルト(2本200円)にした方がなお良かったかなと感じましたが。今後も、「ふじ酒場」をちょこちょこ利用しそうです。なお、石神井公園店で「ふじ酒場」を利用できるのは、15〜29時です。24時間対応ではないので、ご注意を。

※出ました、異端店舗です。他店舗では今年4月に一斉に富士山ロゴの暖簾に変わったのですが、この店舗はまだ丸紋の暖簾を掲げていました。興味深いので、写真を貼っておきます(左から2枚目)。「新しい暖簾はたまたま洗濯中だった」ということなのかもしれませんが……。ベースメニューの値段等は変わっていませんが、日替わりワンコインセット(500円)が設定されました。これ、個人的に大好きです。ぜひ全店舗でやってほしいです。やや個性的なのは、木曜のミニ唐揚げマヨ丼セット。このあたりを狙ってみたいです(2018/6、確認)。

※冬暖簾になっても、まだ丸紋でした。面白いので、写真を貼っておきます(右端が最新)。値段等、変わっていません。店舗限定メニューに、ゲソ天450円が登場していました(2018/10、確認)。

※2018/12、再食。遂に、暖簾のデザインが富士山ロゴに変わりました。前回訪問時に気になっていたゲソ天450円を食べてみました。ゲソ天は、姿揚げでもかき揚げ状でもなく、ブツ切りのばら天でした。注文後に揚げてくれたためコリコリ食感の中に瑞々しさが介在し、食感は上々でした。ただ、期待していたほどには風味がなかったです。そういう種類のイカなのでしょうか。日暮里「一吉そば」あたりと比べると、かなり味が薄いように感じます。
  日曜16:30頃の訪問で、先客6・後客2。人数としてはそこそこ入っているのですが、石神井公園店はフロアがかなり広いので、この客数だと空いている印象になります。もっといろいろなことを試せる店舗であるように感じます。


※2019/3、再食。紅生姜天そば410円(食券印字は「紅天」)をいただきました。「富士そば」の紅生姜天は、タマネギ80%くらいに紅生姜20%くらいというおとなしいもの。香りもさほど強烈ではありません。ガッツリ紅生姜の風味に浸りたい人には物足りないかもしれませんが、とても食べやすいです。マニアより万人に受ける紅生姜天、というべきでしょうか。これはこれで悪くないと思います。
  祝日1:00頃の訪問で、先客9・後客6。終電間際という時間帯でも、かなり賑わっていました。駅出口から脇目も振らずに店に入っていく人が多いです。きっと、電車に乗っている間から「富士そば食って帰ろう」と決めているのでしょう。彼らにとっては、「山喜」から「富士そば」に変わったことは、むしろ朗報だったのではないかと思います。


※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、ゲソ天470円、紅生姜天430円です。「ふじ酒場」は終了しているようで、生ビールが430円まで上がっています。しかも、銘柄はスーパードライになっています。だいぶマイナーチェンジですね。「ふじ酒場」は、見込んでいたほど収益が上がらなかったのでしょうか。ちょっと残念です(付−1点。2020/1、確認)。

※残念ながら、ゲソ天が終了していました。なんでそうなるかな……。ミニBBQ豚丼セット600円が登場していましたが、私はゲソ天そばの方を残してほしかったです(2020/5、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき440円、紅生姜天460円です。ミニBBQ豚丼セットは、少なくとも店頭表示からは消えています(2022/3、確認)。

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★大泉学園駅(西武池袋線)

「松本」  実食日:2002/10



  南口はすっかり再開発され、近代的な街に生まれ変わった大泉学園。かつては駅を降りる者全員の目に触れていたこの店も、今ではペデストリアンデッキの陰に隠れてしまっている。いつまで存続できるか心配だ。
  ここは、かつては「君塚」のチェーンだったのだが、最近店名が変わったようだ。しかし、味その他は変わっていないようだ。
  この店では全メニューに焼き海苔が入るサービスがある。ただし、これは必ずしもプラスとは言えず、つゆの出汁感が消えて逆効果になっているような気がする。ラーメンだったら嬉しいところだが。たぬき300円。


※値上げ(たぬき300→330円。値−1点)していました(2008/12、確認)。

※2012/9、再食。焼き海苔のサービストッピングはなくなっていました(サ−1点)。丼が大きく、つゆをたっぷり注いでくれるのは嬉しい(ボ+1点)のですが、麺がゴワゴワしていて、「湯通しをサボったかな?」という印象でした。暖簾が変わったほか、ビル全体が改装されていて、全体的に明るい雰囲気になっています(写真は、左:旧、右:現)。相変わらず、「君塚」を連想させるメニュー構成&雰囲気です。既成メニューとしての変わりメニューは見当たりませんでしたが、単品追加トッピングの中に、「とうふ」(100円)がありました。

※値上げしていました。現在、たぬき350円です。変わりメニューに、マーボーうどん400円、とんこつうどん350円がありました。お品書きは基本的にそば・うどん併記ですが、この両メニューに関してはそばの表記がありません。合わないということなのでしょうか。どちらも、ちょっと怖いもの見たさではありますが、いずれチャレンジしてみたいと思います(付+1点。2014/10、確認)。

※2017/1、再食。暖簾が変わっていました(写真は右端が最新)。暖簾は、季節変動の可能性もありそうですが、2002/10訪問時の紺暖簾とは別物なので写真を貼ります。。値段等、変わっていません。たぬき350円を実食です。もう何回も食べているメニューですが、ここのたぬきは美味しいので、ついつい。サクサクしているのですが、つゆにつかるとフワフワになります。適度な香ばしさがあり、たぬきだけで見れば5点級です。麺は、黒っぽくザラザラした茹で麺。おそらく現在池袋「君塚」で使っている麺と同じでしょう(製麺業者が同じという意味ではありません。念のため)。塩気の強すぎるつゆだけが、ちょっと私の好みから外れています。
  16:00頃の訪問で、先客4・後客1。まずまずの賑わいでした。先客のうち2人は、チャーハンを食べていました。メニュー表を見ても、短冊を見ても、チャーハンというメニューはありません(チャーハンとラーメンのセット700円はあるが、単品はない)。裏メニューなのかな。1人ならともかく、2人食べているということは、おそらく美味しいのでしょう。調理シーンを見ると、ちゃんと中華鍋をあおって炒めています。立ちそば屋なのに、なかなかの中華鍋さばき。今度試してみようかな。試してみたいメニューがいろいろあるので、いつになることやらわかりませんが(付+1点)。

※2017/9、再食。この店で一度食べてみたかった、ラーメンをいただきました。いくつかのレパートリーがある中から、麻婆ラーメン550円を選択。チャーシューなどの具材が一切乗っていない醤油ラーメンに麻婆豆腐をたっぷり投入して、ネギを散らしたものです。麺は太めの丸縮れ麺で、食べごたえあり。スープは、丸みのある優しい味わいで、私は好きです。キレのある味わいが好きな人にはあまり向かないかもしれませんが。麻婆豆腐自体は、まぁ普通で特段の感動はありませんでした。感心したのは、スープ。立ちそばのラーメンは即席タイプのスープを使う店が大半ですが、ここのラーメンはちゃんとタネと油脂(たぶんラード)を自家製スープで割っています。ちょうどスープの寸胴の中が見える席に陣取ったのですが、寸胴内にはいろいろな野菜に加えて卵の殻まで入っていました。店内にあって出汁がとれるものは全部煮出しているという感じです。野菜が中心だから、こういう丸くて優しい味わいになるのでしょう。ノーマルラーメンは、450円。ワンコインのラーメンとしては、かなりクオリティの高い部類だと思います。
  今回は平日16時頃の訪問で、先客3・後客0。珍しく空いている印象でした。客席の背後スペースが狭い店なので、このくらい空いていると落ち着いて食べられます。もっと賑わってほしいという思いと、空いていてほしいという思いが交錯する店ですね。なお、暖簾が白に変わっていましたが、季節変動(2012/9訪問時と同じもの)と思われるため、写真は貼りません。

※2018/10、再食。春菊天430円をいただきました。ひと口食べただけで分かる、「むらめん」の茹で麺ですね。しっかり濃い辛口のつゆに、よく合います。一味やタカノツメとの相性もよさそうなので、用意していただけるとありがたいところです(持参してしまう手もある)。春菊天は、みじん切りのかき揚げスタイル。見た目には青々としていて衣が薄そうな印象なのですが、中心部に衣がしっかり浸透していて、ポテッとした仕上がりでした。
  土曜17:00頃の訪問で、先客2・後客3。わりと年齢層高めの男性ひとり客が多いでしょうか。でも、以前の訪問時には学生風の男性やおばちゃん客も来ていたので、曜日や時間帯によって客層が違うように思います。


※2020/1、再食。まず、消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき370円、春菊天450円、ラーメン480円、麻婆ラーメン580円です(値−1点)。
  今回は、いか天420円を実食。本当はなす天420円を食べたかったのですが、売り切れていたため変更。少量の天かすと一緒にトッピングするイカ天は、中くらいのサイズで中くらいの厚さ。両面に包丁が入っているので、噛み切りやすいですが、ゴツゴツした歯触りがやや気になります。風味は、ごく普通。特段オススメという感じではないですが、価格的にそれほど高くないので、コスパとしては悪くないです。
  平日17:30頃の訪問で、先客2・後客0。先客2人は、ともに中年男性。男性客が多いのは、「君塚」の流れを汲む店に共通している部分かなと感じます。


※2020/5、再食。コロッケ420円を食べてみました。コロッケは、しっとりタイプ。見た目、食感、風味のいずれも手作り感のあるもので、なかなか美味いです。ただし、少々胡椒を利かせてあるので、そばつゆとの相性が微妙。どちらかというと、ホカホカご飯に合わせて食べたいコロッケでした。
  平日(GW谷間)18:00頃の訪問で、先客1・後客2。全員男性ひとり客で、私を含め、揃いも揃って中年層。コロナの影響はさほど強く出ている様子ではありませんが、入店して席に着くと、店員さんがアルコール消毒を差し出してきます。客が手を出して、店側でノズルをプッシュ。半ば強制です。抵抗ある方はご注意を。

※2021/12、再食。「君塚」の流れを汲む店だけあって、こちらにも話題のマーボーそば420円があるので、食べてみました。味覚的には、池袋「君塚」のマーボーそばに近いです。麻婆は、カタクリでとろみをつけた家庭的なもの。「君塚」のものよりもちょっと豆板醤とニンニクが強いかなと感じました。そばとの相性は良好で、変わりメニューにしては値段も安いので、オススメできます。ただ、あまり出ないメニューのようで、注文すると「セットじゃなくそば? 単品?」と念を押されました。さらに、厨房の奥にいたもう一人の店員さんが「マーボーそばなんて、まだやってたんだ」とつぶやくのも聞こえてきました。「君塚」が話題になるのだから、こちらももっとマニアが集ってもよさそうなものだと思うのですが。
  平日14:30頃の訪問で、先客0・後客2。客席に、個別パーティッションが導入されていました。


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「狭山そば」  実食日:2002/10

 
 北口階段下にある。私が駅そばマニアになるきっかけを作った店でもあり、愛着がある。以前はおろしニンニクを入れた「スタミナそば」が定番だったのだが、最近行ってみたらそのメニューはなくなっていた。味や値段もごく水準的。
  1つ難点を挙げると、すぐ隣に焼き芋屋があり(写真の一番左)常時大音量で「石や〜き芋〜」とやっているため、落ち着かない。駅前が再開発されて静かになった区域なのだが、だからこそ騒音がよけいに気になるのかもしれない。たぬき310円。

※閉店していました(2004/8確認)。

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「天丼てんや」  実食日:2019/9

  改札を出て左前方、南口出口脇。完全な駅ナカにある店舗で、店舗名は「大泉学園店」。この立地にあって350円でそば(一人前)を扱っているのなら、駅そばと認定しないわけにいかない。間口はわりと広いがそれほど客席が多いわけではなく、テーブル席12、椅子付きカウンター8席。うち椅子付きカウンター3席は、レジ裏の変な場所にある。空いている時にわざわざここへ入る客はいないだろう。混雑時対応の増設席という位置付けか。テーブルオーダー→配膳付き→下げ膳不要→後払い(伝票制)。
  あまりお金を使いたくないタイミングだったのだが、17時以降限定という阿波尾鶏小天丼とそば一人前のセットが気になって、つい注文してしまった。890円。高いなぁ。ただ、小天丼といっても名刺よりひと回り大きいサイズの鶏天2枚に加えて紅生姜天と海苔天が乗るので、ボリューム感は申し分ない。味噌汁が付くのだが、温そばを注文している私にとっては、これは不用品。味噌汁を廃して、10円でも20円でも下げてほしいというのが本音。さて、まずはそばから。麺は、いつもの乱切りタイプ。少しざらつく素朴な食感は悪くないが、二八を謳うほどには香らない。冷凍麺だから、仕方ないか。つゆは、特段濃くも薄くもなく、平均的だった。全店舗でこの濃さに統一できないものなのかと、不思議に思う。カマボコ・柚子皮・ネギは別皿提供。西葛西店と同じ、客の好みへの配慮と従業員負担削減、一石二鳥を意図しているであろうオペレーションだ。鶏天は、ムネ肉使用。ムネ肉は火を入れすぎるとすぐに固くなるので調理がやや難しいのだけれど、少なくとも今回食べた一杯に関してはやわらかくジューシーで食べやすかった。パサつきもない。ちょっと気になったのは、主張力の強い紅生姜天を合わせていたこと。ムネ肉の淡白な旨みに対して、紅生姜が勝ちすぎてしまうのだ。これはナス天かレンコン天あたりの方がよかったのではないかと思う。箸はエコ箸。
  土曜18:00頃の訪問で、先客3・後客4。プラス、テイクアウト客がちらほら。帰宅時間帯で、改札を出入りする人はたいへん多かったのだけれど、それに比するとやや寂しい入りであるようにも感じる。平均的な駅そばよりも客単価がだいぶ高いだろうから、このくらいの入りでも問題ないのかな。上記「松本」とやや競合する立地で、おそらく軽くそばだけを食べたい人(特に男性)は「松本」に行くだろうから、なおのことこちらの客単価は高くなりそうな気がする。私が890円も使ってしまったのが、その好例だ。


※消費10%増税に伴う値上げはありませんでした。そば一人前350円で据え置きです。海老まいたけ天580円や、ミニかき揚げ丼280円などが登場しています(2020/1、確認)。

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★保谷駅(西武池袋線)
「万葉そば」  実食日:2012/12

  かつて北口至近にあった「山田うどん」が閉店して30年近く。遂に、保谷に駅そばが蘇った。場所は、南口(地上)を出て右、エミオ保谷の1階。エミオ保谷は駅舎と棟続きになっているので、まぁ駅舎内と言える立地だ。京王系列の「万葉そば」がなぜ保谷に? という疑問も湧くところだが、近年このような「交流戦」もボチボチと見られるようになってきている。先月(11/21)オープンしたばかりの新店で、内装はピッカピカ。客席は、椅子付きカウンター14席と、4人掛けテーブルが3つ。
  麺は、もちろん生。注文後に茹でるだけでなく、製麺も注文後に行う。さらに言うと、製粉も厨房内で行っている。厨房内に、電動式の石臼と製麺機が備わっているのだ。これが、「万葉そば」随一の特長。二八の麺は、乱切りに仕立てている。つつじヶ丘店は太さが揃っていたので、製麺機の設定が異なるのだろう。少々ボソボソした食感で切れやすい麺(この点も、つつじヶ丘とはちょっと印象が異なる)だが、風味はよい。つゆはやや濃いめ。各種天は、自家製店揚げで、完全注文後揚げ。こちらもかなりのこだわりが見える。揚げたてを最後に乗せるので、受け渡されるときには「ジュジュ〜ッ」と音がしている。衣が薄く、つゆに馴染みやすい、つまり食感が損なわれやすいので、天ぷらはなるべく先に食べるか、別盛りにする方がいいだろう。かけ300円。たぬきというメニューはない。このチェーン特有のオリジナルメニュー「あしたば天そば」は、430円。つつじヶ丘よりも少々高い設定になっているのは、京王沿線ではないため(テナント料が高い?)だろうか。そば湯とかつおだしが自由に飲めるサービスがある。つつじヶ丘と同じだが、置き場がちょっとよくない。受渡口のさらに奥に置いてあるので、気づかない人が多いかもしれない。受渡口と返却口の間に置いてあればよく目立つと思うのだが。箸はエコ箸。


※値上げしていました。現在、あしたば天450円です。全メニュー、+100円で「ニラ」を追加することができます。ニラそばは、栃木県鹿沼市のソウルフードとのこと。臭いを気にしないシチュエーションであることを条件に、一度試してみたいと思います(付+1点。2014/10、確認)。

※2017/1、再食。以前から気になっていた「にらそば」420円を、せいろで試してみました。もりそばの上に、ニラのお浸しがたっぷり乗っているというだけのメニューなのですが、香りの強いニラが加わることでまったく異なる味わいになります。これは、食べ方が難しいですね。麺とニラを一緒に食べると、そばの香りがまったく感じられなくなります。ニラが圧勝してしまうんですね。ニラはニラで、麺は麺で食べるのがいいと思いますが、それだとわざわざそばの上にニラを乗せる意味が分からなくなります。美味い食べ方(セオリーという意味ではないです)をご存知の方がいたら、教えてほしいです。
  ちょい飲みができるようになっていました。それに伴って、提灯が外に出ています(写真は左:旧、右:現)。飲み物は300円均一(ホッピーセットは400円、中のみ200円)で、おつまみは150円からあります。おつまみは17時〜ですが、アルコールは終日提供可能。個人的な好みとしては、ホッピーセット(黒。中のみ1回おかわり)+板わさ+ニラと豚肉の卵とじ=1000円が最強かと思います。駅そばのちょい飲み、もはやスタンダード化してきましたね。そばも酒も好きで、なおかつ安い方がいいと思っている私にとっては、たいへん喜ばしいことです(付+1点)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、明日葉天490円、かけ350円です。ニラのトッピングやにらそばは、終了しています。残念(付−2点。2020/1、確認)。

※2020/6、再食。公式取材ではありませんが、仕事上必要でカレーつけ蕎麦680円をいただきました。冷たい麺(つまりもりそば)に、温かいカレー味のつけつゆです。麺は盛り付けがとても美しく、食欲をそそられました。つゆには、ナス天、ピーマン天、豚バラ、タマネギ、味玉、ミツバがデフォルトで入っています。徳利入りのカツオ出汁が付くので、麺を食べ終えた後で残ったスープを割って、全部美味しく飲めます。「冷麺+温つゆ」のそばに付き物の、「食べ進めるごとにスープが温くなる」という課題を乗り越えるまでには至っていませんが、味覚的には美味しいです。また、値段も少々ネックになるでしょうか。個人的には、具材を豚バラとタマネギだけにして、480円くらいで出してほしいところです。
  土曜17:15頃の訪問で、先客1・後客0。先客は、私が入った時点ですでに食べ終えてスマホをいじっていた長居客で、私が出るときにもまだいました。う〜ん、心配になるくらい空いていますね。コロナ対策で、椅子付きカウンターには1人分ごとにパーティッションが設置され、随所に消毒液のボトルも置いてありました。オペレーションには問題なさそうなので、自然と客足が戻るのを待つのみという感じでしょうか。


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★ひばりヶ丘駅(西武池袋線)

「さやま」  実食日:2002/12

  改札を出た右手にある、たい焼き店併設の駅そば。この場所にあるのなら、なんとかして改札内からでも食べられるようにできないものかと思うのだが、残念ながらそれは無理。ここのそばは、最初の一口は出汁がつんと鼻を突くが、二口目からはほとんど感じなくなる。全体的に、味はまあまあだが、たぬきの量がちょっと不満。もう少し豪快に入れて欲しいかな。大食漢には、かけそばorうどんがセットになったカルビ丼セット(500円)がオススメっぽい。たぬき300円。ちなみに、たい焼きは90円。
  なお、南口の階段下には、西武お馴染みの「狭山そば」がある。店名が似ているが、値段等が若干異なっている。


※閉店していました(2006/4確認)。

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「狭山そば」  実食日:2004/1

  改札外、南口階段下。大判焼き店併設の駅そばである。どちらかというと大判焼きの方が好評なようで、そばを食べている人は疎らである。このチェーンはあまり店舗ごとの味の差はないのだが、ここの麺は柔らかすぎていただけなかった。それから、同系他店に比べてボリュームも控えめなような気がする。丼の小ささが錯覚させているだけかもしれないが。たぬき300円。

※閉店していました(2006/4確認)。

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★清瀬駅(西武池袋線)
「狭山そば」  実食日:2004/5

  南口階段を下りて正面。西武特有のチェーン店。非常にオーソドックスなそばを出す店で、麺・つゆ・具のすべてが水準級にまとまっている。それどころか、値段(たぬき310円)、ボリューム、衛生面、サービスもすべて水準級。可もなく不可もない。だから、評価の基準にするのにちょうどいい。個性的な店でばかり食べていると、評価の基準が少しずつずれてくる。そんな時に、このような店で食べて初心に帰る。私は、そんな使い方をしている。唯一、たい焼き屋併設という点だけが変わっているか。なお、北口階段の途中(踊り場)にも同名店がある。こちらは、だんご屋併設。

※閉店していました。跡地には、イタリアンレストランができるようです。北口の店舗はまだ頑張っています(2008/5確認)。

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「狭山そば」  実食日:2004/7

  北口階段の途中(踊り場)。踊り場にそば屋があるというのも珍しい。上記の「狭山そば」と同系だと思うのだが、どういうわけか味も値段もボリュームも異なる。そういえば、ひばりヶ丘(上記参照)でもこういうことがあったっけ。たまたま、別々のチェーンが同じ店名を使ってしまったのかもしれないな。
  ここのそばは、つゆが甘めでボリュームが少なく、値段がちょい安い(たぬき300円)。それから、おばちゃんの愛想がいい。食べ終わって店を出るとき、普通は「ありがとうございました」なのに、ここでは「どうもねー」と言われた。こういう家庭的な雰囲気は嫌いではない。項目ごとに点数化すると低くなってしまうが、それほど印象が悪かったわけではない。


※2011/3、再食。変わりメニュー「おかめそば」が登場していました(420円)。内容は、カマボコ(紅・白各1枚)+お浸し+椎茸煮+ゆで卵(半分)です(付+1点)。ボリュームは並量あったように思います(ボ+1点)。

※値上げしていました。現在、たぬき340円です(値−1点。2014/10、確認)。


※閉店(「秩父そば」化)していました(2015/10、確認)。

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「秩父そば」  実食日:2015/10

  北口階段途中の踊り場。上記「狭山そば」の跡地。写真で見比べるとカウンターの化粧版が張り替えられたようだが、基本的な造りは以前のまま(唐辛子の容器が変わっているが、以前の振り出しタイプの方が使いやすかった)なので、一見すると看板が変わっただけのように思えるのだが、実際には味も業者も変わっている。立ち食いカウンターのみで、5〜6人でいっぱいになる小さな店。
  つゆに関しては、若干塩気が抑えられたかなという気もするが、「狭山そば」時代と比べてそう劇的に変わったわけではない。大きく変わったのは、麺。星が多く見られる茹で麺で、秩父方面の駅そばでよく出会うタイプだ。せきたの麺にもよく似ているが、せきたの麺を使う店にはその旨の表示があることが多いので、別の製麺業者かもしれない(表示は確認できなかった)。「狭山そば」時代よりも風味が増し、麺については向上していると言えるだろう。反面、つゆに関しては、個人的には「狭山そば」時代の方がバランス感がよかったように感じる。たぬき350円。変わりメニューに、のらぼう菜350円。強烈に惹かれたので、早速試してみた。のらぼう菜とは、東京都西部や埼玉県西部で多く栽培されているアブラナ科の葉物野菜。お浸しにしてトッピングする。印象としては、食感はアブラナ、風味は小松菜に近い。アブラナも小松菜もアブラナ科だから、なるほどと納得。食感的にも味覚的にも、そばに乗っていて違和感はなく、美味しい。値段も安めだし、よいご当地メニューだと思う。


※2017/1、再食。のらぼう菜というメニューは消滅し、全メニューにのらぼう菜がサービストッピングされるスタイルに変わっていました。あまり売れなかったんでしょうね。
  今回は、天450円に、新たにメニューに加わったみそポテト(2個120円)を追加してみました。天(かき揚げ)は揚げ置きで、金型を使って揚げているであろう円形で厚みのあるタイプです。食感・油具合とも悪くありませんが、「かけ+160円」は少し高い印象があります。もっと小さくていいので、420円くらいを希望。みそポテトは、串に刺さず、バラで皿に乗せています。注文後揚げで、アツアツ。美味しいのですが、味噌を小指の先ほどしかつけてくれなかったのが残念。写真では、もっとたっぷりかかっているので。
  もうひとつ残念だったのが、店員の対応。ひとりで対応しているタイミングだった(16:30頃。そのわりには、先客1・後客4とまずまず入っていた)からなのでしょうが、みそポテトの食券を出すと露骨に面倒くさそうな表情になりました。そして、「時間かかりますけどいいですか?」と。私が「いいよ」と言うと、さらに「5分くらいかかりますよ」と。私が「だから、いいってば」と言うと、しぶしぶ冷凍イモを揚げ始めました。そして、間髪入れずに厨房から出てきて、なにやら券売機をゴチャゴチャと操作。確認していませんが、おそらくみそポテトを売切表示にしたのでしょう。注文されて困るようなものなら最初から扱わなければいいのに、と思ってしまいました。従業員特性と判断し、評点には影響させないことにしますが、ちょっと嫌な気分で店を出ることになってしまいました。

※2019/9、再食。ウエスコ化されてからの初食になります。味も変わっているだろうということで、初心に帰ってたぬきそば350円(ワカメ入り)をいただきました。麺は、中太で断面が長方形の茹で麺です。おそらく、所沢「狭山そば」と同じです。つゆも、おそらく狭山仕様になっています。サバ系のコクがありながらも雑味の少ない、美味しいつゆです。たぬきは天かすですが、量があまり多くないので存在感は強くありませんでした。麺とつゆのつなぎ役、といった位置付けでしょうか。のらぼう菜のトッピングはありません。もっとも、西武プロ時代も、末期頃にはのらぼう菜は廃されていた模様です。たぬきの値段は西武プロ時代と同じですが、その他のメニューはいろいろ動いています。天は、410円に下がっています。みそポテトは終了。ただし、わらじカツ丼は残っています(ミニのみ。単品400円、セット700円)。「秩父そば」の名で店舗を承継したのですから、ひとつくらいは秩父らしいメニューを残してほしいところですね。
  平日16:00頃の訪問で、先客0・後客1。訪問時に厨房内に店員の姿がなく、食券を買って中に入り、「すいませ〜ん」と呼びかけてようやくおじちゃん登場。愛想なく調理して、提供し終えるとすぐにまた奥に引っ込んでしまいました。顔を覚えていないし、運営会社が変わっているので前回と同一人物かどうかははっきりしませんが、またしても店員の接客が好感度を下げました。この手の店は、店員の接客態度が印象を大きく左右すると思うので、もう少し好意的に接した方がいいと思います。勿体ないです。なお、外観的には、間口向かって左側、出入口ではない部分に掛かっていた暖簾が廃されました。少し紛らわしかったですかね(写真は左:旧、右:現)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき360円、天420円、ミニわらじカツ丼410円(セット710円)です。メニューに大きな変化はない中、今さらながらミニかき揚げ丼310円(セット610円)が登場していました(値−1点。2019/11、確認)。


※閉店というか、「狭山そば」に戻っていました。以前の「狭山そば」とは運営業者が違うので、別店として扱います(2022/3、確認)。

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「松そば」  実食日:2020/8

  南口を出て、ささやかなロータリーを渡り、直進方向。ふれあい通り商店街に入って30秒、左側。松屋グループのそば専門業態の1号店として、2019年11にオープン。従来トンカツをメインとする業態「松のや」の一部店舗でそばを扱っていたのが、分離独立したブランドに移行した、と捉えていいだろうか。ただ、以前に実食した上大岡西店にしろ清瀬店にしろ、「松のや」と併設(厨房・客席とも共通。券売機だけ別になっている)の形になっている。そば単独での店舗運営には至っていないことから、運営側としてもまだあまり手ごたえを掴めていないのかもしれない。厨房は「松のや」と共通だが食券受付窓口や受渡口は別。客席は、テーブルが30くらい、椅子付きカウンターが20くらい。「松のや」と共通だけど、受渡口の位置関係から、店内入って左側にそば客、右側にトンカツ客が多い。
  麺は、注文後に茹でる生麺。二八を売りにしている。ググると「十割」という情報がたくさん引っかかるのだが、当初は十割だったのだろうか。さしずめ、十割でやってみたけどうまくつながらなかったから二八に変えた、といったところか。しまったな、十割でやっている間に1回食べておくべきだったか。プリッとした舌触りにホクッとした歯ごたえで、ちょっと寒天っぽさは感じるものの、まずまずそばらしい食感。香りも、それなりにある。副業系チェーンのそばは、そば粉比率が高くてもあまり香らないことが多いのだが、その中では一歩先を行っていると言えそう。つゆは、わりと淡麗。出汁の香りがあまりなく、ちょっと弱い印象。麺の香りを活かす狙いだろうか。ただ、個人的には、香りのある麺に香りのないつゆは合わないと考えている。そばの香りが浮いてしまうというか、雑味のように感じられてしまうためだ。もうちょっと香りのあるつゆに仕立てた方がいいように感じた。かけ390円。天ぷら類は単品扱い。上大岡では玉ねぎ天以外はすべて3ケタ価格だったのだが、こちらでは茄子天やオクラ天(どちらも80円)といった廉価な単品天ぷらが設定されていた。店舗によって、少々ラインナップが異なるのだろうか。それとも経時変化か。今回は、かけそばに、単品価格合計よりも60円お得な野菜天三点盛り180円を合わせてみた。三点盛りの内容は、玉ねぎ・茄子・オクラ。ちなみに、上大岡にも野菜天三点盛りという名のメニューが設定されているが、内容が違う。玉ねぎ・インゲン・人参で、340円と高値だった。玉ねぎ天の仕様は上大岡と同じで、半円切りをほぐさずに揚げている。茄子天は1/3本、オクラは3本を衣でまとめた仕様だった。いずれも揚げ置きっぽかったが、冷たくはなく、人肌程度に温かった。上大岡に比べれば、コスパは上になるだろうか。というか、清瀬店の価格を見てしまうと、「上大岡西店はだいぶ高いなぁ」という印象になる。箸はエコ箸で、商品と一緒に1膳提供。
  日曜16:00頃の訪問で、先客9・後客2(先客は「松のや」客を含む。後客は「松そば」だけでカウント)。どちらかというと、「松のや」の方が優勢だろうか。客単価も「松のや」の方が高いだろう。そう考えると、今後「松のや」との併設ではない単独での「松そば」が生まれる可能性は、決して高くないように思う。併設で店舗がどこまで増えるか、といったところではないだろうか。期待したいところではあるが。なお、新型コロナ対策で、椅子付きカウンターにはひとりぶんごとにパーティッションあり。箸を1膳提供にしているのも、おそらくコロナを意識してのものだろう。


※2022/1、再食。まず、メニューがガラッと変わっていました。かけ系の扱いはなくなり、基本的にもり系と“ひやあつ”のつけそば系のみになっています。値段的には少し安くなった印象で、せいろ330円です。
  今回は、つけそば系の中でいちばん安いたぬきわかめ温つけ350円を食べてみました。前回はかけ系の実食だったので比較が難しいですが、印象としては麺がだいぶ変わっています。ツルツルと摩擦のない舌触りに、プツップツッとキレのよい歯ごたえです。そばの香りは、さほど感じませんでした。「天丼てんや」の麺に少し寄ったかなという印象です。温つけつゆは、麺を全部入れられるくらいの大きめの丼で提供。だから、麺を全部入れれば“ぬるかけ”のイメージになります。天かす、ワカメ、ネギは、別盛りでの提供です。かけ系がなくなってしまったのは残念ですが、300円台である程度選択肢ができたことはありがたくも感じます。麺の1枚追加(1.5倍の大盛りではなく、2倍になる)が90円増しでできるのもありがたいです。
  祝日(元旦)17:00頃の訪問で、先客4・後客6(「松のや」側を含む)。初詣の帰りなのか、夫婦と思しき2人連れの中高年客が多い印象でした。元旦にも営業しているのは、たいへんありがたいです。


※2022/3、再食。と言っても、そばではなく天丼490円をいただきました。天ぷらのラインナップは、エビ、イカ、鶏ササミ、ナス、カボチャ、オクラ。動物系の食材が多く使われている印象でした。エビにはプリプリ感があり、上々。タレは少なめで、あっさりしたものでした。タレが淡いと油の強さが少し目立ってしまうので、もう少し濃くてもいいかなと感じました。
  平日16:15頃の訪問で、先客7・後客3。先客のうち5人は、私が出る時にもまだ滞在。わりと長居する客が多いようです。

※2022/5、再食。そばではなく、ロースかつ丼590円(味噌汁付き)をいただきました。厳密に言うと「松のや」側のメニューですが、券売機は同じです。トンカツは、この手のチープ系かつ丼のものとしてはかなり肉厚な部類で、良心的なボリューム感です。ただし、切り方がヘタクソでした。幅が一定でなく、一番細いものと一番太いものとでは倍以上の差がありました。煮加減にも、玉子が固煮えのところと完全な生のところがあり、ヘタクソ。バイト対応の店だから致し方ない部分かもしれませんが、モノが悪くないだけにちょっともったいない気がします。
  平日22:15頃の訪問で、先客3・後客1。空いていましたが、完全に客足が途絶えるという感じでもなく、まぁ夜遅い時間帯としてはまずまずなのではないでしょうか。


※業態変更し、「松のや」だけの店舗に変わっていました。もう、そばは食べられません。閉店扱いとします(2022/9、確認)。

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「狭山そば」  実食日:2022/3

  改札を出て左、階段の途中(踊り場)。上記「秩父そば」の跡地。以前ここには西武系列の「狭山そば」があり、それが企業グループ再編の中で「秩父そば」に変わり、西武グループではない事業者(ウエスコ)に移管されて、このほど「狭山そば」に戻った。以前の「狭山そば」とは事業者が異なり、所沢駅の事業者と同じになった形だ。だから、メニューや値段も基本的には所沢と同じ。ちなみに、「秩父そば」は計4店舗あったのだが、東村山は駅改築に伴って先行閉店し、武蔵関と上石神井は最近閉店。「狭山そば」に変わって店舗が残ったのは、ここ清瀬だけということになる。店舗構造としては「秩父そば」時代のままで、椅子のない立ち食い専門店。キャパは、6人くらいだろうか。
  麺は、やや幅広で太めの茹で麺。所沢と同じだろう。少しモサ感があり、それなりにそばらしい食感と言えなくもない。つゆもおそらく所沢と同じになったと思われるのだが、今回いただいたのが香ばしさの強い「鶏ハラミそば」だったこともあり、ややつゆ本来の風味が分かりにくかった。たぬき370円。実食した鶏ハラミそば(ワカメ入り)は、炭火で焼いた鶏ハラミ肉をゴロッとトッピングする。530円とやや値が張るだけのことはあり、わりとボリューム感がある。そして、ハラミならではのプリンプリンとした強い弾力をしっかり楽しめる。店内で焼いているのかどうかは分からないが、焼き目の香ばしさが際立っていて、焼鳥としてのハラミをそのまま食べているような感覚だった。なかなか美味しく、ビールが恋しくなってしまうようなメニューだった。その他のメニューは、比較的オーソドックス。所沢と似通ってはいるが、肉そばの肉が牛肉になっているなどの違いもある。ご飯ものの種類も、清瀬の方が少し多いだろうか。箸は割り箸。
  平日16:00頃の訪問で、先客0・後客2。それほど客数が多い感じではなかったが、小さな店だからひとりでもふたりでも入っていればそれなりに賑やか。ちょっと珍しい立地の駅そば店でもあることだし、長く続いてほしいと思う。なお、新型コロナ対策のパーティッションは、設置されていない。


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★秋津駅(西武池袋線)
「富士そば」  実食日:2008/10

  南口を出て正面。ほとんどの駅利用者の目につく好立地に入った新店(2008/7開店)。24時間営業だが、規模はさほど大きくない。椅子付きカウンターのみで、キャパは12〜13人といったところ。
  一口食べてみて、「ん? これは茹で麺?」と思った。ブニブニと水膨れしていて、コシがまるでない。明らかに他の「富士そば」よりも劣る食感。受け渡し口にそば湯ポットがあったから生麺を店茹でしているはずだが、だとすれば完全な茹でミス。なんと勿体ない。富士そば、いろいろとこだわる企業努力は見えるんだけどねぇ、どうも従業員のレベルが追いついていない印象を受ける。この店舗に限らず。おそらく次に食べる機会があればもう少しいい評価になると思うのだが、ここではあくまでも「私が食べた一杯」に対して厳しい評点をつけることにする。たぬきはつゆに溶けやすいが、小エビ風味で味覚的には悪くない。ワカメが少量入って、たぬき360円。


※値上げしていました。現在、たぬき380円です。朝そば310円の設定があります(夕そばの設定はない)。変わりメニューに、なめこおろし460円(付+1点。2014/11、確認)。

※値上げしていました。現在、たぬき390円です。朝そばは320円、なめこおろしは470円になっています。この店舗では一時期ソース焼きそばや焼きそばカレーを扱っていましたが、早速終了しています。売れなかったんでしょう。秋津駅がある東村山市は焼きそばが名物の街であるだけに、とても残念です。もっとも、この店舗で扱っていた焼きそばは東村山のご当地焼きそば「黒焼きそば」とはまったく違うものだったようですが。さらに言うと、「富士そば」の焼きそばは秋津店オリジナルではなく、同時期に代々木店などでも扱っていました。なお、この店舗は「ふじ酒場」対応です(2016/8、確認)。

※暖簾のデザインが変わっていました。富士山ロゴです(写真は左:旧、右:現)。紅生姜ちくわ天450円、日替わりミニ丼セット500円などが登場しています(2019/3、確認)。

※消費10%増税に伴い、値上げしていました。現在、たぬき410円、朝そば340円、紅生姜入りちくわ天470円です。なめこおろしは終了しましたが、近似するメニューとしてしめじ天ゆずおろし500円が登場しています。そして、かつて扱っていた焼きそばからインスピレーションを得たのであろう東村山黒ソースそば500円が登場していました(うどんには非対応)。これは、怖いもの見たさで一度試してみたいです(付+1点。2020/3、確認)。

※再値上げしていました。現在、たぬき440円です。朝そばは340円で据え置き。紅生姜入りちくわ天は終了しています(2022/4、確認)。

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※豊島園駅は、地下鉄13に掲載。
★多磨駅(西武多摩川線)
「うどんそば」  実食日:2009/6

  駅を出て左、地下通路を通って線路の反対側に出て、ロータリーを回ってバス通りを直進。最初の信号を渡らずに左折してすぐ。「多磨駅入口」バス停のすぐ側にある。したがって、駅からだとバス停1個分の距離。ギリギリの徒歩圏内。というか、駅の構造にちょっと問題があるかなぁ。橋上駅舎にして、ロータリー側にも出口を設けてほしいというのが本音。実際、この店の客の多くは、駅利用者ではなく車で寄る人たち。比較的路駐しやすい道に面しているので、タクシーやトラックのドライバーがよく利用するようだ。すぐ近くに東京外語大と警察大学校があるので、昼時には学生の利用もあるのかもしれない。
  立ち食いカウンターとテーブル席があるこの店、そばは一見すると「量が少ない!」と思えるのだが、食べてみると水準量あるように感じる。丼の形状による錯覚か。味覚的には、麺は変哲ない茹で麺、つゆはやや辛め。麺はチャッと軽く湯切りするだけで丼に入れていたので、「水っぽくなりそうだな」と思っていたのだが、特に違和感はなかったので減点しない。たぬき320円。変わりメニューに、メンチ400円。なお、正式店名を含めて情報が寄せられていたのだが、看板等に店名表記を確認できなかったため、日除けに書かれていた文字列を店名として掲載する。


※2018/12、再食。まず、外観が変わりました(写真は左:旧、右:現)。日除けに記載されていた文字列がすべて消え、黄色の無地になっています。跡が残っているので、日除けを張り替えたわけではありません。そして、暖簾も変わっていました。記載の文字列が「そばうどん」から「うどんそば」に変わっています。よく、この違いを以て「そばがメインかうどんがメインか」をドヤ顔で判断する人がいるのですが、はっきり言ってあまり関係ありません。この店についても、決してそばメインからうどんメインに変わったわけではないです。この点については、あまり深読みしない方が賢明だと思います。なお、従来は日除けに記載の文字列を店名と解釈していましたが、消えてしまったため、暖簾記載の文字列を店名と解釈し、店名変更として扱います(「立喰そば・うどん・カレー」→「うどんそば」)。これが正式な店名ではないことは百も承知ですが、一応狙いがあってこうしているので、頑なにこの方針を貫きます。もうひとつの変化として、値段が上がっていました。現在、たぬき340円、メンチ420円です(値−1点)。前回訪問時から10年近く経っているので、むしろこの値上げ幅でよく頑張っていると考えるべきでしょう。この間に、大手チェーンはもっと大幅に値上げしていますので。
  今回は、天ぷらそば420円をオーダー。ツルツル食感の茹で麺に、やや辛めのつゆ。たぶん、味は変わっていないと思います。天は揚げ置きで、大判ですが具材は少なめ。タマネギ・ニンジン・正体不明の青菜切れ端という構成でした。油はしっかり切れている方ですが、大きいこともあってか、つゆが少々油ギッシュになります。たぬきとの価格差が80円あるのなら、たぬきの方がオススメです。
  平日15:30頃の訪問で、先客1・後客0。先客は、タクシー横付けの運転手でした。他にもう1台タクシーが止まっていて、運転手が車内でぼーっとしていました。食後休憩中でしょうか。正面の道路は広いわりにあまり交通量が多くないので、横付けしやすく、タクシー運転手にとっては好適なひと休みスポットになっている様子です。


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★萩山駅(西武拝島線・多摩湖線)

「狭山そば」  実食日:2001/?

  改札出て左、ロータリーの脇にある。これまでに3回食べに行っているのだが、駅自体に人が少ないからか、客が入っているところを見たことがない。味その他は、新所沢の「狭山そば」とほぼ同じ。特別に記すようなところはない。たぬき310円。


※閉店していました。跡地の「讃味」も麺類スタンドですが、うどん専門でそばは扱っていないので、対象外とします。このうどん屋も、あまり客が入っていないように見えます(2009/5、確認)。

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★小川駅(西武拝島線・国分寺線)
「とがくし」  実食日:2004/7



  西口階段を下りて右正面。モゴモゴとよく聞き取れない声で喋るおじさんが独りでやっている店。動きも鈍そうに思えるのだが、実際には注文してから10秒ほどで出来上がるスピード重視の店。味にはこれといった特徴はないが、「時は金なり」の人には重宝されるかもしれない。それから、ネギが輪切りではなくみじん切りになっているのもポイント。少量でもよく香りが出る。たぬき350円。天・たぬき同額の店なので、どうしても総合点は低くなってしまうが、点数ほど印象は悪くない。一言注文をつけるなら、「店名くらいちゃんとつけようよ」ということか。

※日除けをリニューアルしていました(写真は左から2枚目)。同じ色・同じ素材・同じフォントの文字を使っていますが、真新しいのでおそらく張り替えていると思います。上部の空きスペースで広告収入を得ようという作戦でしょうか。品格は少し落ちる印象がありますが、これで経営が助かるのならおおいに結構だと思います。値段は据え置き。月見・たぬき・天すべて350円です。あまり客数が多くなさそうな駅で、少なくとも10年以上値上げせずに頑張っているのは称賛ものだと思います。変わりメニューに、野菜アンカケ400円があります(2015/1、確認)。

※2020/3、再食。まず、店名について。今回、出入口引き戸部分に表示があることを確認できたため、当サイト上での店名を「うどん・そば・カレー・焼そば」から「とがくし」に改めます。消費10%増税に伴う値上げはなく、現在もたぬき・月見・わかめ350円、野菜アンカケ400円は変わっていません。ただし、天は400円になっています。8%増税の際にも値上げしなかった店です。無理をしすぎないでほしいところではありますが。また、外観的には暖簾が変わっていました。日除け部分の広告も増えています(写真は右端が最新)。広告収入が増えたことで増税ぶんを補填しているのだとしたら、ひたすら頭が下がる思いです。
  今回は、野菜アンカケを実食。注文を受けてから、白菜・タマネギ・モヤシ・ニンジンを炒めるので、少々時間がかかります。あんにあまり濃い味がついていないためか、全体的にやや呆けた味わいになるのですが、手がかかっていてボリューム感があるわりに安価なので、野菜をたくさん摂りたい場合には良いメニューだと思います。「いわもとQ」の野菜たっぷりそばや、「ゆで太郎」の肉野菜そばと似た位置づけでとらえるといいでしょう。もっとも、両店よりもこちらの方が先に売り出しているのですが。
  土曜16:00頃の訪問で、先客0・後客1。暇だったのでしょうか、食べている間中、店主が話しかけてきました。もうこの場所で50年くらい営業しているのだとか。「一番高いときと比べて地価が半分になった」と、嘆いていました。バブルを経験している人たちは、皆さん同じように忸怩たる思いをしているのかもしれませんね。


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★東大和市駅(東京・私鉄5)
「主婦のお弁当や」  実食日:2015/6

  改札を出て左側に駅を出て、スケートセンターに沿って直進、信号渡ってすぐ。ほぼロータリー沿いと言っていいような場所にある。基本的には出来合いの弁当を売る店なのだが、奥の方に椅子付きカウンターが6席あり、店内商品を食べられるほか、そば・うどんを作ってくれる。店頭に幟が立っているので、近くまで行けば認知はしやすいか。もっとも、イートインで利用する人は少ないようで、椅子付きカウンターも店員さんと知り合いのオッチャンの語らいの場という雰囲気。私が入っていくと途端に散会するので、なんだか悪いことをしたような気分になった。
  メニューは、3種類のみ。たぬき250円、かきあげ300円、月見300円。かなり安い設定だ。調理は手早く、注文してから1分ほどで食べ始められる。麺は、ちょっと見たことがないタイプの茹で麺。舌触りツルツル、歯触りプリプリの鬼ストレート麺。やたら短く、15センチくらいしかない。だから、うまく啜らないとつゆの飛沫があちこち飛び散る。外回りのビジネスマンは利用しづらいかも(Yシャツが汚れるので)。つゆはカツオ系と昆布系の配合だが、昆布系の方がやや強めに出ている。まぁ、普通の味。たぬきは市販の揚げ玉。かき揚げはお好み焼きっぽい食感。味覚としては、とりたてて語るような要素のない普通な感じなのだが、値段は特筆に値する。しかも、ワカメ&カマボコ2枚入り。これだったら、夕方には高校生が群がるかもしれない。わざわざ食べに行くという感じではないけれど、この駅で乗り降りする機会があればまた寄ってもいいかなと思う。割箸は個包装(弁当用のものを流用か)。


※閉店していました。建物はそのまま残っていますが、現在のところはがらんどうで、後継店などは入っていません(2020/3、確認)。

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※拝島駅は、その他JR2に掲載。
※国分寺駅は、中央線4に掲載。
★一橋学園駅(西武多摩湖線)
「戸隠」  実食日:2005/5

  駅を出て左、正面。腹が減っていなくてもフラフラと入ってしまいそうな、郷愁溢れる構えの店である。
  この店では、袋麺を使っている。が、袋麺特有の変な固さはなく、まずまず水準級のそばを出してくれる。たぬきは具だくさんで、ほんのりとニンニクの香りがした。面白いのは、(評価には影響しないが)「皆様と私の健康のため、店内は禁煙です」という貼り紙が出ていること。禁煙の店は珍しくないが、断り方が面白い。たぬき290円。


※大幅値上げ(たぬき290→380円。値−3点)していました。この駅で店が続いているだけでも奇跡的だと思いますが……(2011/3、確認)。

※たぬき300円になっていました(値+2点)。いまどき大幅値下げをするとは考えにくいので、もしかしたら前回訪問時の取材ミスかもしれません(2012/9、確認)。

※暖簾が変わっていました(写真は左:旧、右:現)。看板から「立喰」の文字が消えています。「椅子がある」という意味なのでしょうが、個人的には「立喰そば」に椅子があってもルール違反ではないと思います。値上げして、たぬき330円になっています。かけ270円、天ぷらは単品で120円です。乗降客数が多くなさそうな駅で、よく頑張っています。雰囲気もよいし、次回訪問した時にはぜひ再食したいですね(値−1点。2016/11、確認)。


※残念、閉店していました。建物が解体され、現在は更地になっています(2023/1、確認)。

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★鷹の台駅(西武国分寺線)
「長寿庵」  実食日:2006/11

  駅を出て右すぐ。店先にゴチャゴチャといろいろなものが出ていて、それが目隠しにはなっているのだが、建物の造りとしては露出店。簡易テーブルがいくつか出されており、駅外の露出店でテーブル席を用意しているケースは珍しい。
  ここのそばは、麺に特徴あり。ちょっと縮れ加減の生麺で、大粒のそば殻が練り混まれている。最初に一口頬張るときに香りがツンと漂う。食べ慣れるとあまり香らなくなるのだが、第一印象が非常にいい麺である。麺のみの販売(105円。うどんは生と茹があり、生105円、茹60円)があり、そば屋では珍しい替え玉(100円)があり、さらにそば・うどんの他「よもぎ」(よもぎそばか?)を選択できるなど、麺に関してはかなりこだわっているというか、進取な面がたくさん見られた。つゆ・具は水準の少し上くらいか。たぬき310円。


※閉店していました。跡地は、マッサージ店です(2015/7、確認)。

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